JP2006263713A - 風力式分選装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粒状体の分選の効率を確保した上で、分選網の破損を最小限に抑え得る風力式分選装置の提供。
【解決手段】 粒状体2を風力によって上流側から下流側へ向けて供給する途中で分選網22によって粒径に応じて分選するようにし、分選網22の下流側に配置したエアー噴出器から分選網22に脱落用エアー12を吹付けることで分選網22の網目に付着した粒状体2を脱落させるようにした風力式分選装置において、分選網22の上流側にその網目に比べて大きな網目を有する網体21が設けられ、網体21は、エアー噴出器から分選網22に脱落用エアー12を吹付けることで分選網22が撓んだ際に分選網22が接触しない近傍距離に配置されている。
【選択図】 図4
【解決手段】 粒状体2を風力によって上流側から下流側へ向けて供給する途中で分選網22によって粒径に応じて分選するようにし、分選網22の下流側に配置したエアー噴出器から分選網22に脱落用エアー12を吹付けることで分選網22の網目に付着した粒状体2を脱落させるようにした風力式分選装置において、分選網22の上流側にその網目に比べて大きな網目を有する網体21が設けられ、網体21は、エアー噴出器から分選網22に脱落用エアー12を吹付けることで分選網22が撓んだ際に分選網22が接触しない近傍距離に配置されている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、樹脂材等の粒状体を風力により粒径に応じて分選するための風力式分選装置に関する。
従来から、樹脂材等の粒状体を粒径に応じて分選する(篩い分ける)ための分選装置として、例えば特許文献1に示す風力式分選装置の技術がある。この風力式分選装置は、分選しようとする粒状体の粒径に応じた大きさの網目を有する分選網を内装した分選部を有し、この分選部の上流側に上流側管路を接続するとともに下流側に下流側管路を接続し、上流側管路および下流側管路それぞれに分選した粒状体を収容する収容器を接続している。この風力式分選装置では、粒状体を混入した空気流を上流側管路から分選網に向けて送ると、分選網によって分選網の網目以上の粒径の粉状体が捕捉され、網目以下の粒径の粒
状体が空気とともに分選網を通過し、分選網で捕捉された粒状体、分選網を通過した粒状体がそれぞれ別の収容器に収容され、分選される。
状体が空気とともに分選網を通過し、分選網で捕捉された粒状体、分選網を通過した粒状体がそれぞれ別の収容器に収容され、分選される。
ところで、樹脂材を重合する際には、粒状体には粒度分布が発生するものであるから、粒状体中には分選網の網目の大きさに近い粒径を有する樹脂材が存在することになる。このような粒径の粒状体は網目に目詰まりし易い。そして分選網が目詰まりすると、本来網目を通過する樹脂材が通過できなくなるから、樹脂材の分選の効率が悪くなる。また、分選網の目詰まりが進むと空気流が分選網を通過しにくくなり、その分だけ分選網に働く負荷が大きくなって分選網が傷み易くなる。
そこで、網目に詰まった粒状体を除去するための目詰まり除去手段を設けた風力式分選装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。この目詰まり除去手段は、分選網の上流側に別の網体を配置するとともに、分選網を撓むことができるよう分選部に装着固定し、分選網の下流側にエアーノズルを支軸回りに回転可能に設けて構成している。そして、エアーノズルを回転させながらエアーノズルからエアーを噴出させ、エアーが分選網の下流側(裏側)から当たってその風力により分選網が上流側に撓んで分選網が網体に接触し、その際の衝撃によって分選網に付着した粒状体や網目に入った粒状体を分選網から脱落させる。
特許第3434867号公報
特開2002−35698号公報
ところで、分選網はその網目を小さく設定しようとすれば、分選網を形成する線材の径も細くなる。しかしながら、上記従来の風力式分選装置では、エアーノズルからエアーを噴出させて撓ませることで上流側の網体に当てるものであるから、分選網を形成する線材の径が細ければその分だけ分選網が弱くなって破損し易くなる。また、分選網はエアーノズルからのエアーの噴出により撓むことができるように構成しているから、エアーの噴出により、分選網の固定部分に大きな負荷(ストレス)が働くことになる。したがって、分選網を形成する線材の径が細ければその分だけ分選網の固定されている箇所での破損が生じ易い。
そこで本発明は、粒状体の分選の効率を確保した上で、分選網の破損を最小限に抑え得る風力式分選装置の提供を課題とする。
本発明の風力式分選装置は、所定の粒度分布を有する粒状体を風力によって上流側から下流側へ向けて供給する途中で分選網によって粒径に応じて分選するようにし、分選網の下流側に配置したエアー噴出器から分選網に脱落用エアーを吹付けることで分選網の網目に付着した粒状体を脱落させるようにした風力式分選装置において、前記分選網の上流側に該分選網の網目に比べて大きな網目を有する網体が設けられ、該網体は、前記エアー噴出器から分選網に脱落用エアーを吹付けることで該分選網が撓んだ際に該分選網が接触しない近傍距離に配置されていることを特徴としている。
上記構成によれば、粒状体が上流側から下流側へ供給される途中で網体によって粒状体のうち大きな粒径の粒状体が捕捉されるから、網目の小さな分選網がこのような大きな粒径の粒状体による衝撃を受けず、分選網の損傷が抑えられる。また、網体の網目を通過した粒径の小さな粒状体が分選網で捕捉され、分選網で捕捉されないさらに小さな粒径の粒状体が分選網を通過することで、粒状体が粒径に応じて分選される。
また、上記構成によれば、エアー噴出器から脱落用エアーを分選網に吹付けると、その風力により分選網の網目に付着し捕捉された粒状体が脱落し、分選網の目詰まりが解消される。このとき、分選網に脱落用エアーが当たってその風力で分選網が撓んだとしても、分選網は網体に接触しないよう設けられているから、分選網が網体に接触することによる損傷はない。
さらに、網体は分選網の近傍に配置されているから、脱落用エアーの風力によって網体の網目に捕捉されている粒状体も網体から脱落し易い。したがって、分選網および網体の目詰まりを恒常的に解消した状態が維持され、粒状体の分選の効率は良好に維持される。
本発明の風力式分選装置は、所定の粒度分布を有する粒状体を風力によって上流側から下流側へ向けて供給する途中で分選網によって粒径に応じて分選するようにし、分選網の下流側に配置したエアー噴出器から分選網に脱落用エアーを吹付けることで分選網の網目に付着した粒状体を脱落させるようにした風力式分選装置において、前記分選網の上流側の近傍に該分選網の網目に比べて大きな網目を有する網体が設けられ、前記分選網と網体との間にスペーサが設けられ、且つ分選網が該分選網に脱落用エアーを吹付けた際に所定の撓み量となる張力で張られていることを特徴としている。
上記構成のように、分選網は所定の張力で張っていることで脱落用エアーを吹付けた際にも所定の撓み量となり、スペーサを設けることで、分選網の前側の近傍で分選網の撓み量以上、あるいは撓み量を超えるような距離に網体を配置することができるから、エアー噴出器から分選網に向けて脱落用エアーを吹付けた際に分選網が撓んだとしても、分選網は網体に接触しない、もしくは接触しにくくなり、したがってその分だけ分選網の損傷がなくなる。
本発明の風力式分選装置によれば、エアー噴出器から分選網および網体に脱落用エアーを吹付けることで分選網および網体に捕捉されている粒状体を脱落させて分選網および網体の目詰まりを恒常的に解消した状態を維持することができ、したがって、粒状体の分選の効率を良好に維持することができる。また、エアー噴出器から分選網に脱落用エアーを吹付けた際でも分選網は網体に接触することがないから、分選網の破損を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態に係る風力式分選装置を図面に基づいて説明する。図1は風力式分選装置の全体構成を示す概略図、図2は分選部の概略断面図、図3は分選網装置の分解断面図、図4は分選網装置の取付け状態を示す半断面図、図5は分選網装置の一部を示す分解斜視図である。
図1および図2に示すように、本発明の風力式分選装置1は、所定の粒度分布を有する合成樹脂製の粒状体2を、風力によって上流側から下流側へ向けて供給する途中で分選部3によって粒径に応じて分選するようにするものである。すなわち、分選部3を中心にしてその上流側にエアークリーナー4が上流側管路5を介して接続され、分選部3の下流側に吸引ブロワ6が下流側管路7を介して接続されている。上流側管路5の途中に粒状体2を投入する投入用ホッパ8、粗粒体容器9が下流側に順次接続されている。下流側管路7の途中にサイクロン10(粒状体分離収集装置)、集塵フィルタ11が順次接続されている。また、分選部3の下流側に分選部3に脱落用エアー12を吹付けることで分選部3に残留している粒状体2を除去(脱落)させるためのエアー噴出器13が配置されている。
ここで前記分選部3の構成を説明する。分選部3は円筒状の分選器15と、この分選器15に着脱自在に内装された分選網装置16とから構成されている。例えば分選器15は上流側の小径筒部17と下流側の大径筒部18とを着脱自在に組合わせた段付形状に形成され、上流側管路5は分選器15の小径筒部17に連通接続され、下流側管路7は分選器15の大径筒部18に連通接続されている。
分選網装置16は大径筒部18の導入側、すなわち上流側に取付けられるものである。図3乃至図5に示すように、分選網装置16は、上流側から順に大径筒部18の内径にほぼ合致する径に形成された前側環状フレーム19と、この前側環状フレーム19の後ろ側に配置された後側環状フレーム20と、前側環状フレーム19と後側環状フレーム20との間に配置された前後一対の分選網21,22(篩網)と、後側環状フレーム20の内径側に取付けられたパンチングプレート23(補強用プレート)と、パンチングプレート23の径方向中心に配置された中心環状体24とを有する。
前側環状フレーム19は、環状のフレーム本体25と、このフレーム本体25に周方向に90°間隔で放射状に一体形成された補強杆部材26とを有する。この補強杆部材26は、フレーム本体25の前面に比べて上流側に突出するよう配置され、補強杆部材26の中心交差部には筒状部27が一体に形成されている。
前後一対の分選網21,22は、それぞれ金属製の線材を編込んで形成されており、前側の分選網21(網体)は後側の分選網22に比べて網目の大きなものを用いている。分選網21,22はそれぞれ分選器15の断面形状に対応するように、正面視して円形に形成されている。
分選網装置16の外周部において、前側環状フレーム19のフレーム本体25と前側の分選網21との間、前側の分選網21と後側の分選網22との間、後側の分選網22と後側環状フレーム20との間にそれぞれ大径環状スペーサ30が介装され、フレーム本体25、前側の分選網21、後側の分選網22、後側環状フレーム20は周方向所定位置に取付けねじ33(皿ねじ)が螺合する取付け穴35を有している。
フレーム本体25、大径環状スペーサ30、前側の分選網21、後側の分選網22、後側環状フレーム20のそれぞれの取付け穴35の外周部は、中心側に向け、且つ後側に傾斜する円錐状の傾斜面36を有している。大径環状スペーサ30はその径方向中心部分に傾斜面36を形成すべく下流側へ突となる環状突部30aを有している。フレーム本体25は傾斜面36を形成すべく下流側に突出する円錐突部25aを有する。また後側環状フレーム20は、大径環状スペーサ30の傾斜面36を嵌合すべく下流側に凹となる円錐凹部20aを有する。後側環状フレーム20は取付けねじ33の頭部33aの傾斜面が係止可能なように円錐状の傾斜面38を下流側面に有している。
分選網装置16の中心側において、前側環状フレーム19のフレーム本体25と前側の分選網21との間、前側の分選網21と後側の分選網22との間、後側の分選網22と中心環状体24との間にそれぞれ小径環状スペーサ31が介装され、フレーム本体25、前側の分選網21、後側の分選網22、中心環状体24は取付けねじ33が螺合する取付け穴35を中心に有している。中心環状体24の後面における取付け穴35の外周部は、取付けねじ33の頭部33aの傾斜面が係止可能なように円錐状の傾斜面37を有している。
これら大径環状スペーサ30、および小径環状スペーサ31の厚みtは同様であり、取付けねじ33で締付けた際に前側の分選網21と後側の分選網22との間の隙間40が所定値となるように、大径環状スペーサ30、および小径環状スペーサ31自体が弾性を有する材料、例えば合成樹脂等によって形成されている。この合成樹脂として、例えばエチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等が好適に用いられる。
なお、パンチングプレート23のパンチ穴径は分選網21の網目の大きさよりも大きくてよい。このパンチングプレート23は、分選網装置16において補強部材の機能を有するもので、分選(篩)の機能を有する必要はない。しかし、空気の流れは遮ることは不都合であるから、この実施形態ではパンチングプレート23を用いている。
上記のような分選網装置16は、前側環状フレーム19、前側の分選網21、後側の分選網22、後側環状フレーム20および中心環状体24が大径環状スペーサ41、小径環状スペーサ38を介して、取付けねじ33で取付けられてアッセンブリを構成しており、このようなアッセンブリである分選網装置16が分選器15に着脱自在に取付けられる。
ところで、分選網装置16のアッセンブリを製造する際、前側の分選網21、および後側の分選網22に所定の張力を付与した状態で行う。すなわち、スクリーンセッターと称される張力調整機(この実施形態では、新東京機械製のものを用いた)に前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、小径環状スペーサ31を介して前側の分選網21、後側の分選網22をセットする。なお、この時の分選網21,22は正面視して矩形である。このような分選網21,22の外辺部を張力調整機に付設してあるクランプでもって把持して、クランプに連結された油圧ジャッキを、張力付与用のハンドルを操作することで分選網21,22に対して外方に張力を均等に付与する。このようにして、分選網21,22に張力を付与した状態で、分選網22に大径環状スペーサ30、小径環状スペーサ31を載せ、後側環状フレーム20および中心環状体24を乗せて取付けねじ33でもって、これら重ねた部材どうしを締め込み、前側環状フレーム19(後側環状フレーム20)の外径に沿って分選網21,22の前側環状フレーム19から飛び出している部分を切り取る。これによって分選網装置16を製造する。
ところで、分選網装置16を製造する際に、分選網21,22に所定の荷重を負荷して張力を与え、テンションゲージ(例えばサン技研株式会社製のものを用いた)での撓み量を0.05〜5.00mmとなるように設定する。分選網21,22に負荷する所定の荷重は、脱落用エアー12の風力に対応する大きさであり、ここでは1.1kgに設定した。さらに好ましくは撓み量は、0.10〜3.00mmに設定する。この撓み量は、その数値が小さいほど強い張力を分選網21,22に付与していることになる。しかし、負荷する張力が強すぎると分選網21,22が破れ易い状態となり、張力が弱すぎると分選網21,22の張りが緩むため前側環状フレーム19、後側環状フレーム20でもって挟持されている部分が疲労しやすく破損しやすくなる。これらの状態を回避すべく、本実施形態では、撓み量は0.05〜5.00mmに設定することが好ましい。なお、分選網21にも張力を付与するのは、分選網21が下流側に撓んだ場合に分選網22に接触しないようにするためと、分選網21の寿命を長くするためである。
また、フレーム本体25、前側の分選網21、後側の分選網22、後側環状フレーム20のそれぞれの取付け穴35の外周部は、中心側に向け、且つ後側に傾斜する円錐状の傾斜面36を有していることで、これら傾斜面36どうしが重なり合い、分選網21,22は前側環状フレーム19および後側環状フレーム20でもって確実に挟持されることになる。また、フレーム本体25と後側環状フレーム20とを設けてこれらの間に、前側の分選網21、後側の分選網22を挟持した構成とすることで、分選網21,22に取付けねじ33が貫通しても(取付け穴35があっても)、このようなフレーム本体25、後側環状フレーム20、分選網21,22の取付け部分における各部材間は隙間なく接触した状態を維持するから、取付けねじ33と取付け穴35との間に隙間が発生することがなく、したがって粒状体2が上流側から下流側へ供給されたとしても取付け部分から粒状体2が進入することはない。要するに、このような取付け部分の構造とすることで、取付け部分が密封性に優れるから、本来分選網21の上流側に留まる粒状体2が下流側へ進入してしまうことで分選効率を低下させてしまうという事態を回避することができる。このことは、筒状部27、分選網21,22、中心環状体24、小径環状スペーサ31の取付け部分についても同様である。
前記エアー噴出器13は、分選部3の後方に接続されたエアー噴出部50にその後方一部が内装されており、エアー噴出器13は、支軸45回りに回転自在なノズル部46を有し、このノズル部46は複数のエアー噴出口47が設けられており、ノズル部46は後側環状フレーム20に平行に回転するよう構成されている。なお、符号51は支軸45を回転させるためのモータであり、モータ51の駆動軸と支軸45とがベルト52を介して連結されている。
上記構成の風力式分選装置1において、吸引ブロワ6を駆動し、投入用ホッパ8に所定の粒度分布を有する粒状体2を投入すると、エアークリーナー4を通過してきたエアーと一緒に上流側管路5を通って粒状体2が分選網装置16に至る。このとき分選網21の網目の大きさより大きい粒状体2は分選網21で捕捉されて上流側に残り、分選網21の網目より小さい粒状体2は分選網21を通過してさらに下流側へ供給され、特に分選網21を通過した粒状体2はサイクロン10によって回収される。また分選網21で捕捉された粒状体2は落下して、粗粒体容器9に回収される。なお、所定の粒度分布は、通常この種の風力式分選装置1で分選(分級)されるのに適した粒度分布であればよく、特に粒度分布が小さい粒状体2を対象としているものではない。
ところで、粒状体2はその重合時に粒度分布が発生しているから、上記の分選動作を行うと、粒状体2には分選網21,22の網目に入り込んだり、分選網21,22の網目に付着してしまうものがある。これを放置すると分選効率が低下するから、このような粒状体2を除去する必要がある。そこで、エアー噴出器13を駆動させて、分選網21,22に対してその下流側から脱落用エアー12を吹付ける。すなわち、エアー噴出器13のノズル部46を支軸45回りに回転させつつエアー噴出口47から脱落用エアー12を分選網21,22に吹付ける。そうすると、その脱落用エアー12の風力によってある程度だけ分選網22が上流側に撓む。しかし、分選網21,22間の隙間40は上記のように大径環状スペーサ41、小径環状スペーサ38によって所定値に設定されて、且つ上記のように分選網22には、脱落用エアー12の風力によって撓んだとしても分選網21に接触しないようにする所定の張力が付与されているから、分選網22が分選網21に接触することがない。
ここで、大径環状スペーサ41、小径環状スペーサ38の締付け前の厚みtを、上記のようにして取付けねじ33で締付けた際に前側の分選網21と後側の分選網22との間の隙間40が所定の好適な値、すなわち5.5mm〜10.0mmとなるように設定している。
ところで、この実施形態で分選する粒状体2は、重量平均粒子径(単に平均径という)1〜100μmであって、特に5〜60μmの粒状体2を分選する際の分選網22の網目の目開きは、粒状体2の平均径の1.5〜3.0倍が好ましい。算出した目開きの値よりも大きすぎると粗大な粒状体2の混入量が増加し、小さすぎると目詰まりが起きやすく分選性(生産性)が低下することが分かっている。ここで、分選網22の目開きY(μm)の算出式は、次の通りである。なお、目開きとは、分選網22の網目の大きさをいう。
Y=(1.5〜3.0)・X
ここで、X:粒状体2の平均径である。
Y=(1.5〜3.0)・X
ここで、X:粒状体2の平均径である。
また、前述のように、前側の分選網21の目開きおよび開孔率は、後側の分選網22のそれよりも大きく設定している。但し、前側の分選網21の目開きが大きすぎると粗大な粒状体2や重合時に生成されるスケールが前側の分選網21を通過し直接的に後側の分選網22に衝突する確率が高くなり、後側の分選網22が破損し易くなる。そして前側の分選網21の目開きが後側の分選網22の目開きよりも小さいと、目標とする粒状体2を効率よく得ることができないことに加え、前側の分選網21に働く負荷が大きくなって耐久性に劣ってしまう。これらのことを考慮すると、前側の分選網21の目開きは、後側の分選網22の目開きの1.2〜3.0倍が好ましい。
具体的に、この実施形態で用いた粒状体2について説明する。粒状体2の平均径および後側の分選網22の目開き以上の粒子重量%を、コールターマルチサイザー(商品名,ベックマンコールター社製)により測定した。粒状体20.1gをノニオン界面活性剤(レオドールTW−L120:花王株式会社製)0.1%水溶液10ml中にタッチミキサーを用いて予備分散させた。装置備え付けビーカーにISOTONII(粒子計測用電解液:ベックマンコールター社製)を満たし、これに予め調整した試料分散溶液3〜5滴をピペットで滴下した。ビーカー内は試料が沈降しないように緩く攪拌し、測定を行った。アパチャー100μmを使用し、測定粒子数(粒状体2数)は10万個で行った。
(実験例1)
攪拌器付の5Lオートクレープに水3000g、ピロリン酸マグネシウム60g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.3g、アゾビスイソプチロニトリル0.9g、メタクリル酸メチル1000gを仕込み、温度70°Cの条件下で高速攪拌しながら6時間懸濁重合した。その後冷却し、濾過、樹脂の洗浄・脱水を行い、最終乾燥させて樹脂粒子、すなわち粒状体2を得た。その粒状体2の平均径は18.2μm、粒度分布すなわち変動係数は34.7%、後側の分選網22の目開き、この場合32μm以上の粒状体2が占める重量%は4.8%であった。
攪拌器付の5Lオートクレープに水3000g、ピロリン酸マグネシウム60g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.3g、アゾビスイソプチロニトリル0.9g、メタクリル酸メチル1000gを仕込み、温度70°Cの条件下で高速攪拌しながら6時間懸濁重合した。その後冷却し、濾過、樹脂の洗浄・脱水を行い、最終乾燥させて樹脂粒子、すなわち粒状体2を得た。その粒状体2の平均径は18.2μm、粒度分布すなわち変動係数は34.7%、後側の分選網22の目開き、この場合32μm以上の粒状体2が占める重量%は4.8%であった。
上記のようにして得られた粒状体2中の粗大粒子、すなわち32μm以上のものを取除くため、上記構成の風力式分選装置1を用いて粒状体2の分選を行った。尚、後側の分選網22における目開きは32μm、分選網22の面積は0.1589m2、開孔率28%のものを用い、粒状体2の供給量を629kg/m2/hr、ブロア吸引風量を6.5m3/minとし、分選網21,22間の隙間40を6mmとなるようセッティングし、また分選網21,22に付与する撓み量はそれぞれ1.7mmとした。尚、前側の分選網21として目開き45μm、開孔率42%のものを用いた。得られた粒状体2の粒度については平均径18.1μm、後側の分選網22の目開き以上の粒子重量%は0.5%、粒状体2の回収率は95.5%であった。
上記(実験例1)のように、エアー噴出器13を駆動させて、分選網21,22に対してその下流側から脱落用エアー12を吹付けることで、分選網21,22に付着した粒状体2を脱落させるようにしても、分選網21,22(特に分選網22)の破損はみられなかった。これは分選網装置16のアッセンブリを製造する際、大径環状スペーサ41、小径環状スペーサ38を設けて、前側の分選網21および後側の分選網22には所定の張力を付与した状態で行うことで、分選網21,22に対してその下流側から脱落用エアー12を吹付けても後側の分選網22が前側の分選網21に当たることがなく、その分の衝撃を受けないためであると考えられる。
そして、このように後側の分選網22の破損を防止しつつ、前側の分選網21によって、粗大粒子や重合時に発生するスケールが後側の分選網22に直接的に衝突するのを効果的に防止するから、いっそう確実に後側の分選網22が破損するのを防止することができる。
(実験例2)
実験例2では、分選網21,22間の隙間40を5mmに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例3)
実験例3では、ブロア吸引風量を12m3/minに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例4)
実験例4では、分選網21,22間の隙間40を5mmに設定し、ブロア吸引風量を12m3/minに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例5)
実験例5では、粒状体2の供給量を1259kg/m2/hrに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例6)
攪拌器付の5Lオートクレープに水2000g、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1g、アゾビスイソプチロニトリル0.9g、メタクリル酸メチル2000gを仕込み、温度70°Cの条件下で高速攪拌しながら6時間懸濁重合した。その後冷却し、濾過、樹脂の洗浄・脱水を行い、最終乾燥させて樹脂粒子、すなわち粒状体2を得た。その粒状体2の平均径は45.9μm、変動係数は35.3%、後側の分選網22の目開き、この場合81μm以上の粒状体2が占める重量%は4.8%であった。
実験例2では、分選網21,22間の隙間40を5mmに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例3)
実験例3では、ブロア吸引風量を12m3/minに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例4)
実験例4では、分選網21,22間の隙間40を5mmに設定し、ブロア吸引風量を12m3/minに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例5)
実験例5では、粒状体2の供給量を1259kg/m2/hrに設定した。それ以外の条件は実験例1と同様である。
(実験例6)
攪拌器付の5Lオートクレープに水2000g、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1g、アゾビスイソプチロニトリル0.9g、メタクリル酸メチル2000gを仕込み、温度70°Cの条件下で高速攪拌しながら6時間懸濁重合した。その後冷却し、濾過、樹脂の洗浄・脱水を行い、最終乾燥させて樹脂粒子、すなわち粒状体2を得た。その粒状体2の平均径は45.9μm、変動係数は35.3%、後側の分選網22の目開き、この場合81μm以上の粒状体2が占める重量%は4.8%であった。
上記のようにして得られた粒状体2中の粗大粒子、すなわち81μm以上のものを取除くため、上記構成の風力式分選装置1を用いて粒状体2の分選を行った。尚、後側の分選網22における目開きは81μm、分選網22の面積は0.1589m2、開孔率33%のものを用い、粒状体2の供給量を629kg/m2/hr、ブロア吸引風量を6.5m3/minとし、分選網21,22間の隙間40を6mmとなるようセッティングし、また分選網21,22に付与する撓み量は1.7mmとした。尚、前側の分選網21として目開き109μm、開孔率42%のものを用いた。得られた粒状体2の粒度については平均径45.5μm、後側の分選網22の目開き以上の粒子重量%は0.6%、粒状体2の回収率は95.6%であった。
上記実験例2〜実験例6の何れにおいても、エアー噴出器13を駆動させて、分選網21,22に対してその下流側から脱落用エアー12を吹付けることで、分選網21,22に付着した粒状体2を脱落させるようにしても、分選網21,22(特に分選網22)の破損はみられなかった。これは分選網装置16のアッセンブリを製造する際、前側の分選網21および後側の分選網22には所定の張力を付与することで、分選網22に対してその下流側から脱落用エアー12を吹付けても、後側の分選網22が前側の分選網21に当たることがなくその分の衝撃を受けないためであると考えられる。そして、このように後側の分選網22の破損を防止しつつ、前側の分選網21によって、粗大粒子や重合時に発生するスケールが後側の分選網22に直接的に衝突するのを効果的に防止するから、いっそう確実に後側の分選網22が破損するのを防止することができる。
また、分選網21は分選網22に対して1〜5mmと近傍に配置しているから、脱落用エアー12の風力によって分選網21の網目に捕捉されている粉状体2もほとんどが落下して回収されており、したがって、分選網21,22の目詰まりを恒常的に防止できている。このため、粉状体2の供給時に分選網21に対する負荷も小さく、且つ所望の分選効率を長期に亙って維持できた。そして分選網21,22どうしが重なるように配置設定すると、特に分選網22の開孔率が低下してしまい目詰まりを起こし易いが、分選網21,22の間に隙間40を設け、この隙間40を上記のような所定値に設定することで、開孔率を低下させることがなく、上流側から粒状体2が供給されてきた際に目詰まりを起こし難い。
なお、所定の撓み量とは、分選網21,22どうしの間隔と関係付けられる大きさであり、脱落用エアー12を吹き付けた際に分選網22が上流側に撓んだ場合に、分選網22の最大の撓み量が発生する位置で分選網22が分選網21に接触しないだけの値である。また、近傍とは、脱落用エアー12の風力が充分に伝えられ、これによって分選網21に付着した粒状体2を脱落することが可能な距離である。
(比較例1)として、前側の分選網21を設置しない場合で他の条件は(実験例1)と同様として試験を行った。
(比較例2)として、分選網21,22どうしを接触させるように配置し、他の条件は(比較例1)と同様として試験を行った。
(比較例3)として、分選網22の撓み量を10mmとなるよう設定し、他の条件は(実施例1)と同様として試験を行った。
(比較例4)として、ブロア吸引風量を12m3/minとし、他の条件は(比較例3)と同様として試験を行った。
(比較例5)として、粒状体2の供給量を1259kg/m2/hrとし、他の条件は(比較例3)と同様として試験を行った。
(比較例6)として、分選網22の目開きを32μm、開孔率を28%に設定し、他の条件は(実施例1)と同様として試験を行った。
(比較例2)として、分選網21,22どうしを接触させるように配置し、他の条件は(比較例1)と同様として試験を行った。
(比較例3)として、分選網22の撓み量を10mmとなるよう設定し、他の条件は(実施例1)と同様として試験を行った。
(比較例4)として、ブロア吸引風量を12m3/minとし、他の条件は(比較例3)と同様として試験を行った。
(比較例5)として、粒状体2の供給量を1259kg/m2/hrとし、他の条件は(比較例3)と同様として試験を行った。
(比較例6)として、分選網22の目開きを32μm、開孔率を28%に設定し、他の条件は(実施例1)と同様として試験を行った。
これら比較例1〜比較例6において、比較例1,比較例3,比較例4,比較例5に分選網22の破れが確認できた。すなわち比較例1では、前側の分選網21を配置しないため、粒径の大きな粒状体2が分選網22に直接衝突するから、分選網22がその分だけ大きな衝撃を受けるからだと考えられる。比較例3では分選網22を弱めに張ったことにより、脱落用エアー12の風力によって分選網22の撓みが大きくなり、脱落用エアー12を吹き付けると、分選網22が分選網21に衝突するからだと考えられる。比較例4、比較例5についても同様の理由で分選網22に損傷が発生し易いものと考えられる。
なお、パンチングプレート23、補強杆部材26は分選網装置16における補強の機能を有するものであるから、補強の必要のない場合は設けなくともよい場合もある。
さらに、上記実施形態では大径環状スペーサ30および小径環状スペーサ31の双方を用いたが、例えば分選網21,22の径によっては脱落用エアー12の風力による撓み量も小さいため、脱落用エアー12の風力によって分選網22が撓んだとしても分選網21に接触しないのであれば、大径環状スペーサ30あるいは小径環状スペーサ31の一方のみを選択することも可能である。
上記実施形態では、前側の分選網21は一枚だけ設けた。しかし、前側の分選網21は、二枚以上設置することも可能である。この場合、粒状体2の粗大粒子や粒状体2の重合時に生成されるスケールによる分選網22の破損を大幅に軽減できる。しかし分選網21の枚数を多くし過ぎるとその分だけ各分選網21に働く風力の負荷が大きくなるから破損し易くなることが考えられる。したがって、分選網21の枚数は、粒状体2の供給時の風力や脱落用エアー12の風力とのバランスを考慮して設定する必要がある。
本発明の分選網装置16は、上記実施形態に限定されるものではない。ここで、図6〜図8に別の実施形態を示す。図6は分選網装置16の分解断面図、図7は分選網装置の取付け状態を示す半断面図、図8は分選網装置の一部を示す分解斜視図である。
図6〜図8に示す実施形態では、分選網21,22に取付けねじ33用の取付け穴35を形成しないようにして、分選網21,22を前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20によって挟み込んで固定する構成である。
すなわち、先ず、分選網21,22に取付けねじ33用の取付け穴35を形成しないようにするために、分選網21,22の径を前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20の径に比べて所定量だけ小さくしている。あるいは前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20の径を分選網21,22の径に比べて大きくしている。そして、前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20において、分選網21,22を挟み込む部分を凹凸条の湾曲面となるよう形成している。
具体的に、凹凸条を説明すると、これら凹凸条は、下流側に向けて凹または凸となるように構成されており、分選網装置16の外周部分では、前側環状フレーム19においては下流に向けて凸となる環状の凸条部19aが下流側面に形成され、この凸条部19aの下流側面は下流側に向けて凸となる凸条面19bであり、その断面は円弧状に形成されている。
大径環状スペーサ30においては、下流に向けて凸となる環状の凸条部30aが形成され、凸条部30aの上流側面は下流側に向けて凹となる凹条面30bとされ、下流側面は下流側に向けて凸となる凸条面30cとされている。この構成は各大径環状スペーサ30において同様である。
後側環状フレーム20では、その上流側面に下流側に向けて凹となる環状の凹条面20dが形成されている。これら凸条面19b,30c、凹条面30b,20aは径方向の同一位置に形成されている。さらに、凸条面19b,30c(凸条部19a凸条部30a)、凹条面30b,20aの径方向外方(分選網21,22の外周辺よりも外方)には、取付けねじ33用の取付け穴35が同一位置に形成されている。取付け穴35は、例えば周方向に90°置きに配置形成されている。
分選網21,22をその中心で支持する部分である補強杆部材26の中心部(筒状部27に相当する部分)においては、その下流側面の中心部に、下流側に向けて凸となる球面状の凸部27aが形成され、凸部27aの下流側面は下流側に向けて凸となる凸面27bとされている。
小径環状スペーサ31においてはその中心が、下流側に凸となるよう湾曲されることで凸部31aが形成され、凸部31aの上流側面は凹面31bとされ、凸部31aの下流側面は凸面31cとされている。この構成は、各小径環状スペーサ31において同様である。
中心環状体24においては、上流側面の中心に、下流側に向けて凹となる球面状の凹面24aが形成されている。分選網21,22をその中心で支持する部分には上記実施形態で示した取付けねじ33用の取付け穴35は形成していない。上記のような凹凸形状における曲率はほぼ同様の値である。
上記構成の分選網装置16のアッセンブリを製造するには次のようにして行う。すなわち、補強杆部材26、大径環状スペーサ30、前側の分選網21、大径環状スペーサ30、後側の分選網22、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20を、それぞれの中心が同一線上になるように、且つ取付け穴35どうしを一致させるように順に重ねる。続いて、取付けねじ33を取付け穴35に螺合する。
そうすると、取付けねじ33の締付け力によって補強杆部材26、大径環状スペーサ30、前側の分選網21、大径環状スペーサ30、後側の分選網22、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20が圧接する。このとき、分選網21の外周部が上流側の大径環状スペーサ30の凸条面30cと中央の大径環状スペーサ30の凹条面30bとの間に挟持されることで、凸条面30cと凹条面30bとの曲率に沿うように湾曲する。
後側の分選網22の外周部は、中央の大径環状スペーサ30の凸条面30cと、下流側の大径環状スペーサ30の凹条面30bとの間に挟持されることで凸条面30cと凹条面30bとの曲率に沿うように湾曲する。また、前側環状フレーム19の凸条面19bと大径環状スペーサ30の凹条面30bとが嵌合し、大径環状スペーサ30の凸条面30cと後側環状フレーム20の凹条面20dとが嵌合する。これにより、前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20、分選網21,22が一体化する。
ところで、分選網21,22をその中心で支持する部分については、上記のように、前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20を取付けねじ33によって一体化することにより、その際の締付け力が、補強杆部材26の筒状部27、小径環状スペーサ31、中心環状体24に伝達される。これにより、分選網21,22のそれぞれの中心部は、小径環状スペーサ31どうしの凸部31aと凹面31bとで変形して挟持され、上流側の小径環状スペーサ31の凹面31bと筒状部27の凸面27bとが嵌合し、下流側の小径環状スペーサ31の凸面31aと中心環状体24の凹面24aとが嵌合し、一体化される。
上記構成の分選網装置16のアッセンブリによれば、分選網21,22に取付けねじ33の取付け穴35を全く形成することがなく、分選網21,22の径方向外方位置で前側の分選網21、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20を一体化するようにして分選網21,22を支持するようにしている。このように構成することで、分選網21,22に取付け穴35を全く形成する必要がなくなる。ところで、網に、その網目以外に取付けねじを取付けるための取付け穴を形成し、そこに取付けねじを取付けると、一般的には取付けねじと取付け穴(網の線材)とは密着接触しないから、網と取付け穴とのあいだには目開きとの関係と相まって隙間が発生してしまい、このような分選網装置16では、その隙間を本来篩われるべき粒状体2が上流側から通過(移動)してしまうことが考えられる。
但し、図1〜図5に示す実施形態では、分選網21,22に取付け穴35を形成して取付けねじ33を挿通した構成ではあるが、前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20によって、分選網21,22の上流側および下流側で隙間なく確実に分選網21,22を挟持しているから、このようなことはない。
さらに、図6〜図8に示す実施形態では、そもそも分選網21,22に取付け穴35を形成していないから、上記のように、網と取付け穴とのあいだの、目開きとの関係と相まって発生した隙間がなく、したがってその隙間から粒状体2が通過するという状態が発生することがない。しかも、凸条面と凹条面、凸面と凹面との間接的な嵌め合いによって、確実に分選網21,22を挟持しているから、本来篩われるべき粒状体2が上流側から通過(移動)してしまうことを効果的に抑制することができる。
なお、図5において前側環状フレーム19、大径環状スペーサ30、後側環状フレーム20の外周部に径方向外方に突出する環状の鍔を設け、この鍔に取付け穴35を形成して、図6〜図8に示すような凹凸によって分選網21,22を固定するようにした分選網装置16も考えられる。この場合も、上記実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
1…風力式分選装置、2…粒状体、3…分選部、5…上流側管路、7…下流側管路、12…脱落用エアー、13…エアー噴出器、15…分選器、16…分選網装置、19…前側環状フレーム、21…前側の分選網、22…後側の分選網、23…パンチングプレート、25…フレーム本体、30…大径環状スペーサ、31…小径環状スペーサ、33…取付けねじ、35…取付け穴
Claims (2)
- 所定の粒度分布を有する粒状体を風力によって上流側から下流側へ向けて供給する途中で分選網によって粒径に応じて分選するようにし、分選網の下流側に配置したエアー噴出器から分選網に脱落用エアーを吹付けることで分選網の網目に付着した粒状体を脱落させるようにした風力式分選装置において、
前記分選網の上流側に該分選網の網目に比べて大きな網目を有する網体が設けられ、該網体は、前記エアー噴出器から分選網に脱落用エアーを吹付けることで該分選網が撓んだ際に該分選網が接触しない近傍距離に配置されていることを特徴とする風力式分選装置。 - 所定の粒度分布を有する粒状体を風力によって上流側から下流側へ向けて供給する途中で分選網によって粒径に応じて分選するようにし、分選網の下流側に配置したエアー噴出器から分選網に脱落用エアーを吹付けることで分選網の網目に付着した粒状体を脱落させるようにした風力式分選装置において、
前記分選網の上流側の近傍に該分選網の網目に比べて大きな網目を有する網体が設けられ、前記分選網と網体との間にスペーサが設けられ、且つ分選網が該分選網に脱落用エアーを吹付けた際に所定の撓み量となる張力で張られていることを特徴とする風力式分選装置。
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