JP2006259221A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006259221A
JP2006259221A JP2005076477A JP2005076477A JP2006259221A JP 2006259221 A JP2006259221 A JP 2006259221A JP 2005076477 A JP2005076477 A JP 2005076477A JP 2005076477 A JP2005076477 A JP 2005076477A JP 2006259221 A JP2006259221 A JP 2006259221A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
heating
fixing
fixing belt
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005076477A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4669721B2 (ja
Inventor
Eiji Sawamura
栄二 沢村
Hirokazu Yasuoka
廣和 安岡
Hideki Komatsu
秀樹 小松
Atsushi Ishibe
篤 石部
Makoto Murata
誠 村田
Tomohito Tokai
智史 東海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005076477A priority Critical patent/JP4669721B2/ja
Publication of JP2006259221A publication Critical patent/JP2006259221A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4669721B2 publication Critical patent/JP4669721B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】通紙再開時や立ち上げ時に、集中的な大きな電力を必要としないにかかわらず、昇温のための待ち時間が極めて短い、あるいは、待ち時間が不要な定着装置を提供する。
【解決手段】加圧ローラ加熱手段、加圧ローラ温度検出手段、加圧ローラ加熱制御手段、ローラ駆動手段、排紙検出手段、及び、定着装置への記録媒体の供給を知らせる定着装置外よりの通紙信号を受けて加圧ローラ加熱制御手段による加圧ローラの加熱を停止させると共にローラ駆動が停止していたときにはローラ駆動手段を制御してローラ駆動を開始させた後、排紙検出手段からの排紙信号の受信後に、加圧ローラ加熱制御手段による加圧ローラの加熱を開始させた後、加圧ローラ温度検出手段によって検出される加圧ローラの温度が所定加圧ローラ温度に達したときにローラ駆動手段を制御して定着装置内のローラの駆動を停止させる駆動/加熱・停止/再開制御手段を備えている定着装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録媒体にトナーよりなる画像を定着する定着装置、及び、定着装置を有する電子写真方式の複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの少なくとも2つの機能を有する複合機等の画像形成装置に関するものである。
図18は、従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。従来の電子写真方式の画像形成装置100、例えば、複写機及びレーザープリンタは、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザビーム等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109、並びに、加熱定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110によって構成されている。
この電子写真方式を用いる画像形成装置100は、回転する感光体ドラム101の感光体層を帯電ローラ102を用いて一様に帯電させた後にレーザビーム等の露光手段103で露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって現像することによりトナー像とし、このトナー像を記録紙107上に転写し、そして、この記録紙107を加熱定着ローラ111及び加圧ローラ112からなるローラ方式の熱定着装置110に通過させてトナー像を熱定着するように構成されている。
このような画像形成装置100の熱定着装置においては、アルミニウム等の金属の中空円筒体からなる芯金の外周面にトナーの粘着を防止するために被覆された四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)等のフッ素樹脂からなる離型層を設けた加熱定着ローラ111が使用されているが、この加熱定着ローラ111は、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプ等のヒータを配置し、その輻射熱によって加熱定着ローラ111を内側から加熱するようになっており、そして、加熱定着ローラ111と加圧ローラ112との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107の上に付着しているトナーを加熱定着ローラ111の熱により軟化させつつ加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
この芯金上にフッ素樹脂層を設けた加熱定着ローラ111は、離型性に優れているが、柔軟性及び弾力性に劣っているので、光沢を必要とするフルカラー複写機やフルカラーレーザープリンタに対応することができない。これら光沢画像を形成するフルカラー複写機やレーザープリンタでは、赤(マゼンタ)、青(シアン)、黄(イエロー)、黒(ブラック)の4色のカラートナーが用いられるが、カラー画像の定着時には、これらのカラートナーを溶融状態で混合する必要があるので、カラートナーを低融点化して溶融しやすくすると共に、加熱定着ローラの表面で複数種のカラートナーを包み込むようにして、溶融状態で均一に混合させることが必要になる。このために、定着部材(ローラ、ベルト)の表面に必要な特性の一つとして柔軟性が挙げられる。
このような定着部材の表面に柔軟性を付与するために、従来の光沢画像のフルカラー定着ローラには、シリコーンゴムローラ上にシリコーンゴム、フッ素ゴム等の離型性及び耐久性に優れたゴム層を設けた加熱定着ローラがある。
熱ローラ定着法は、ヒートローラ全体を所定温度に保持するので、熱容量が大きくなり、そのために、プリント速度の高速化には適しているが、ヒートローラを所定の温度まで加熱するのにかなりの時間が必要であり、また、このことから、ヒートローラ全体を加熱するのに、電力消費も大きくなる。
近年、省エネルギー化への活動が活発になっており、立ち上がり時間の短縮が検討されている。その一つとして、ヒータにより熱せられたフィルム状のエンドレスベルトを介して、記録紙上のトナーを加熱するベルト定着方式の定着装置が提案された(特開2001−201978公報(特許文献1)等)。
図19は、従来のベルト方式の定着装置Cの説明図である。図19に示されているように、従来の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置Cは、定着ローラ2と定着ローラ2に対向する加熱ローラ4とに巻き掛けられた(張架された)無端状の定着ベルト6と、定着ベルト6を加熱する手段と、定着ベルト6を介して定着ローラ2に圧接しニップ部を形成する加圧ローラ3とを有している。
加熱ローラ2及び加圧ローラ3内には定着ベルト6を加熱する手段として、加熱源(ヒーター等)5a及び5bがそれぞれ内蔵されており、加熱ローラ4の定着ベルト6を張架している部分と加圧ローラ3表面にはそれぞれ温度を検出する温度センサ(サーミスタ)7a及び7bが配置されており、これら定着ベルト6と加圧ローラ3表面がそれぞれ所定の温度になるように制御されるようになっている。なおこの例では加圧ローラ3内加熱源5bは、排紙終了後に点灯して、待機時のみ(定着していないときのみ)所定の温度に制御されるようになっている。図19中、Pは転写紙、Tは未定着のトナー、Gは転写紙を定着装置Cに搬送するためのガイド板である。
このようなベルト方式の熱定着装置Cは、加熱ローラ4で加熱された定着ベルト6と加圧ローラ3との間に記録紙などの記録媒体Pを通過させることにより、記録媒体Pの上に付着しているトナーTを定着ベルト6の熱により軟化させつつ加圧ローラ3で加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
この従来のベルト方式の定着装置Cによれば、薄いフィルム状の定着用ベルト6を直接加熱するので、電源投入後短時間で所定の温度に達し、そのために、電源投入後の待ち時間を削減することができ、また、必要部分のみを加熱するので、電力消費も少ない利点がある。
なお、上記では、加熱ローラ4内部に加熱源を配した例を記したが、図20にモデル的に示すように加熱ローラ4の外側に加熱源を配した技術も知られている。この例(定着装置D)では加熱源として電磁誘導加熱用のコイル200とコア201とを配置し、定着ベルト6’には金属薄膜層を設け、定着ベルト6'の金属薄膜層を電磁誘導加熱法により発熱させる構成であった。
しかし、上述の従来技術では、電力を加熱ローラと加圧ローラとの2箇所に分散して加熱するので、ニップ部が定着可能な温度に達するまでの立ち上がり時間が長くなってしまう。
そこで立ち上がり時間を早くするために、立ち上げ時には加熱ローラ4側のみに電力を集中して供給して立ち上がり時間を早くするようになってきた。
しかし複写機用の定着装置で、例えば、待機状態から、すぐにコピーを行いたい等の場合、これら定着装置は定着ベルトを用いる定着ベルト式装置なので、定着ベルト全体が定着時温度に達する迄、空回転を行う必要があり、定着可能となるまでに時間がかかってしまう。
そのため、排紙終了後に加圧ローラ側の加熱源を通電させて加圧ローラも加熱ローラに近い所定温度になるように制御するとともに、ニップ部分の温度が低くなった場合にはローラ駆動を行って、加熱ローラと加圧ローラとの両ローラからベルトを加熱するようになってきた。このようにすることにより、転写紙が給紙位置から定着ニップ部に来る迄の時間Tb間に定着ベルト6全体が定着時温度になるのですぐにコピーすることが可能となる(図21には待機状態が長く、かつ、その間加熱ローラと加圧ローラによる加熱により定着時温度で制御している状態からの通紙した場合を示す)。
しかし、このように制御を行っていても、1枚の、あるいは一連の複数枚の記録媒体の排紙が終了した直後の待機時状態に、すぐにまた通紙を行おうとしても、このときには定着ベルトは充分に加熱されておらず、その上、加圧ローラ3の温度も所定温度に達していないので、ニップ部分が定着可能な温度に達するまでに図22に示すように上記Tbより長い時間Tcが必要となり、この間空回転が必要で、すぐにはコピーできないといった問題が生じていた。
さらに、上記のように加熱ローラ4加熱用以外に、加圧ローラ3側にも加熱源を設けるとその分コストが上がってしまう。しかし、加圧ローラ3側に加熱源がないと通紙の際に定着時温度に達するまでに長時間の空回転が必要となり、コピーができるようになる迄の待ち時間が長くなってしまうといった問題が生じた。
ここで、最近定着装置の立ち上がり時間を早くするために、立ち上がりには、定着装置の加熱源に、一般コンセントでのMAX値の約80%前後の大電力を供給することが行われる場合がある。しかしこのようにすると元々加熱ローラは昇温を早くするために小径(25mm程度)にし、その肉厚も0.3mmと薄くなっているために、立ち上げ開始時(定着ベルトが回転しない時)に定着ベルトが張架されている部分は熱伝導が悪いのでなかなか温度が上がらず、また、張架されていない部分はすぐに温度が上昇する(この温度変化をモデル的に図3に示す)。
ここで、張架された部分で温度を検出して温度制御すると張架されていない部分では非常に高温になり、その後定着ベルトの駆動を開始すると、定着ベルトがその高温となった部分に触れて劣化すると云った問題も派生的に生じた。
特開2001−201978公報
従来の定着装置は、上記のように立ち上げ(電源投入)以降、定着可能となるまでの時間を短縮することを主眼として様々な改良が加えられてきた。しかしながら、これら技術では、一旦、定着動作が行われ、一枚ないし一連の複数の記録媒体が排出された後、再度定着作業を行う際の、定着可能となるまでの時間の短縮には充分な効果が挙げられなかった。
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、通紙再開時や立ち上げ時に、集中的な大きな電力を必要としないにもかかわらず、昇温のための待ち時間が極めて短い、あるいは、待ち時間が不要な定着装置を提供することを目的とする。
本発明の定着装置は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、定着ローラと該定着ローラに対向する加熱ローラとにより張架された無端状の定着ベルト、該加熱ローラの内側及び/または外側に該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、及び、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラを有し、記録媒体が前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって該記録媒体上に未定着画像を定着させる定着装置において、上記加圧ローラを加熱する加圧ローラ加熱手段、上記加圧ローラの温度を検出する加圧ローラ温度検出手段、該加圧ローラ温度検出手段からの信号を基に該加圧ローラ加熱手段を制御して加圧ローラを所定加圧ローラ温度に保つ加圧ローラ加熱制御手段、該定着装置内のローラを駆動するローラ駆動手段、記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを検出する排紙検出手段、及び、定着装置への記録媒体の供給を知らせる定着装置外よりの通紙信号を受けて該加圧ローラ加熱制御手段による加圧ローラの加熱を停止させると共にローラ駆動が停止していたときにはローラ駆動手段を制御してローラ駆動を開始させた後、記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを示す該排紙検出手段からの排紙信号の受信後に、該加圧ローラ加熱制御手段による加圧ローラの加熱を開始させた後、前記加圧ローラ温度検出手段によって検出される加圧ローラの温度が前記所定加圧ローラ温度に達したときにローラ駆動手段を制御して定着装置内のローラの駆動を停止させる駆動/加熱・停止/再開制御手段を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の定着装置は上記請求項1に記載の定着装置において、上記駆動/加熱・停止/再開制御手段が、排紙検出手段からの排紙信号の受信後にローラ駆動手段を制御して定着装置内のローラの駆動速度を定着時の駆動速度より遅い速度にさせる制御をおこなうことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の定着装置は上記請求項1または請求項2に記載の定着装置において、上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部とを有していることを特徴とする。
請求項4に係る本発明の定着装置は、定着ローラと該定着ローラに対向する加熱ローラとにより張架された無端状の定着ベルト、該加熱ローラの内側及び/または外側に該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、及び、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラを有し、記録媒体が前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって該記録媒体上に未定着画像を定着させる定着装置において、該定着装置内のローラを駆動するローラ駆動手段、記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを検出する排紙検出手段、及び、記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを示す該排紙検出手段からの排紙信号の受信後にローラの駆動を停止させるとともに、該ローラの駆動停止から第1の所定時間経過後にローラ駆動手段を制御して第2の所定時間が経過するまで、定着装置内のローラを駆動させるローラ駆動停止・再駆動制御手段を備えたことを特徴とする。
請求項5に係る本発明の定着装置は、請求項4に係る本発明の定着装置において、上記ローラ駆動停止・再駆動制御手段が、ローラ駆動手段を制御して、排紙検出手段からの排紙信号の受信後の定着装置内のローラの駆動速度を、定着時の駆動速度より遅くさせる制御をおこなうローラ駆動速度制御手段を有することを特徴とする。
請求項6に係る本発明の定着装置は、請求項4または請求項5に記載の定着装置において、上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部とを有していることを特徴とする。
請求項7に係る本発明の定着装置は、定着ローラと該定着ローラに対向する加熱ローラとにより張架された無端状の定着ベルト、該加熱ローラの内側及び/または外側に該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、及び、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラを有し、記録媒体が前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって該記録媒体上に未定着画像を定着させる定着装置において、上記加熱ローラの内側にあって該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、上記定着ベルトの温度を検出する定着ベルト温度検出手段、該定着装置内のローラを駆動するローラ駆動手段、及び、該定着装置の立ち上げ時に加熱ローラ内の定着ベルト加熱手段による加熱を開始し、上記定着ベルト温度検出手段によって計測される上記定着ベルトの温度が定着時の温度より低い所定の駆動開始温度に達した後に、該定着装置内のローラの駆動を開始する立ち上げ制御手段を備え、かつ、該定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部とを有していることを特徴とする。
請求項8に係る本発明の定着装置は、請求項7に記載の定着装置において、上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部とを有していることを特徴とする。
請求項9に係る本発明の定着装置は請求項6または請求項7に記載の定着装置において、上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する加熱ローラの軸方向に長い線状熱源を有し、該線状熱源が長さ方向に少なくとも2つに分割され、これら熱源のうち第1の熱源の加熱領域がこの定着装置に供給される小サイズの記録媒体に対応し、第2の熱源は第1の熱源の非加熱領域を加熱するものであり、かつ、該第1の熱源と同時に加熱されることにより該小サイズの記録媒体よりも大きい記録媒体に対応する領域を加熱可能であり、該第1の熱源は、加熱ローラ内部において第2の熱源より加熱ローラの定着ベルトが張架された部分に近く配置されていることを特徴とする。
請求項10に係る本発明の定着装置は請求項6または請求項7に記載の定着装置において、上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する加熱ローラの軸方向に長い線状熱源を有し、該線状熱源が長さ方向に少なくとも2つに分割され、これら熱源のうち第1の熱源の加熱領域がこの定着装置に供給される小サイズの記録媒体に対応し、第2の熱源は第1の熱源の非加熱領域を加熱するものであり、かつ、該第1の熱源と同時に加熱されることにより該小サイズの記録媒体よりも大きい記録媒体に対応する領域を加熱可能であり、該第2の熱源は、加熱ローラ内部において第1の熱源より加熱ローラの定着ベルトが張架された部分に近く配置され、かつ、第1の熱源がハロゲンランプからなるハロゲンヒータであり、かつ、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部を有していることを特徴とする。
請求項11に係る本発明の画像形成装置は、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の定着装置を有することを特徴とする。
請求項1に係る本発明の定着装置によれば、ニップ部からの排紙終了後にも加圧ローラが所定の温度以上になるまではローラの駆動が継続されるので、通紙によって熱が奪われて温度が低くなった加圧ローラへ、定着ベルトを介して加熱ローラから熱が供給されるので、加圧ローラの所定温度への復帰が迅速となる。このような所定温度となった加圧ローラは、次回の通紙・定着に際して、ニップ部に冷えた定着ベルトが供給された場合であっても、充分な熱量をニップ部に供給することができるので、定着可能な状態への復帰が迅速となり、このとき、昇温のための待ち時間を実質的になくすことができる。また、加圧ローラが所定の温度以上となった後にはローラの駆動を停止できるので、節電となる。さらに加圧ローラの加圧ローラ加熱手段による加熱は、この定着装置を用いる装置(コピー機など)が電力をもっとも必要とする記録媒体の通紙時ではなく、定着装置に通紙を行わない待機時のみに行うため、装置全体のピーク使用電力を小さくすることができる。
請求項2に係る本発明の定着装置によれば、請求項1に係る本発明の定着装置において、排紙検出手段からの排紙信号の受信後にローラ駆動手段を制御して定着装置内のローラの駆動速度を定着時の駆動速度より遅い速度にするため、定着ベルトの加熱された加圧ローラ及び加熱ローラへの接触時間が長くなるためにニップ部の所定の温度への上昇をより迅速なものとすることができる。
請求項3に係る本発明の定着装置によれば、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、このハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給する反射部とを有しているため、加熱ローラおよび定着ベルトの熱劣化が防止され、これらの寿命を長くすることができ、かつ、定着ベルトへの熱供給が効率化するので、定着ベルトを介してのニップ部へ熱供給も効率的になり、ニップ部の温度の定着処理可能温度への上昇をより迅速なものとすることができる。さらに、このとき、反射部がハロゲンヒータのガラス管に設けられている構成とすれば、部品数を少なくできると共に、反射部をセラミックコーティングや金属蒸着により容易に反射部を形成でき、このとき熱容量が小さいため、ハロゲンヒータによる加熱がより効率的となり、ニップ部の所定の温度への昇温をより迅速なものとすることができる。
請求項4に係る本発明の定着装置によれば、加圧ローラを加熱するための加熱源を設けず、かつ、加圧ローラの温度を検出する温度センサを用いないので低コストとなり、しかも、定着ベルトがその温度が著しく低下する前に加熱ローラによる加熱を受けながら駆動されるので、定着ベルト全体がある程度加熱された状態に保たれている。このため、定着動作再開後にもニップ部を極めて短時間に定着時の温度に上げることができるので、例えば給紙された記録媒体が定着装置のニップ部に達するまでの時間でニップ部の定着時温度への昇温を完了させることが可能となり、このとき、昇温のための待ち時間を実質的になくすことができる。また、定常的にローラを駆動していないために節電となる。
請求項5に係る本発明の定着装置によれば、請求項4に係る本発明の定着装置において、ローラ駆動手段を制御して排紙検出手段からの排紙信号の受信後の定着装置内のローラの駆動速度を定着時の駆動速度より遅い速度にするため、定着ベルトの加熱された加圧ローラ及び加熱ローラへの接触時間が長くなるためにニップ部の所定の温度への復帰をより迅速なものとすることができる。ここで低速運転時の条件を通常の定着時速度未満で通常の定着時速度1/5の範囲で、充分なニップ部の温度の上昇促進効果が得られることが確認されている。
請求項6に係る本発明の定着装置によれば、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、このハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給する反射部とを有しているため、加熱ローラおよび定着ベルトの熱劣化が防止され、これらの寿命を長くすることができ、かつ、定着ベルトへの熱供給が効率化するので、定着ベルトを介してのニップ部へ熱供給も効率的になり、ニップ部の温度の定着処理可能温度への上昇をより迅速なものとすることができる。さらに、このとき、反射部がハロゲンヒータのガラス管に設けられている構成とすれば、部品数を少なくできると共に、反射部をセラミックコーティングや金属蒸着により容易に反射部を形成でき、このとき熱容量が小さいため、ハロゲンヒータによる加熱がより効率的となり、ニップ部の所定の温度への昇温をより迅速なものとすることができる。
請求項7に係る本発明の定着装置によれば、加圧ローラを加熱するための加熱源と加圧ローラの温度を検出する温度センサを必ずしも必要とせず、そのため低コスト化が可能となり、かつ、定着装置の立ち上げ時に加熱ローラ温度検出手段によって計測される上記定着ベルトの温度が定着時の温度より低い所定の駆動開始温度に達した後に、該定着装置内のローラの駆動を開始するので、ニップ部の温度の定着処理可能温度への上昇をより迅速なものとすることができる。さらに、定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、このハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給する反射部とを有しているため、加熱ローラおよび定着ベルトの熱劣化が防止され、これらの寿命を長くすることができ、かつ、定着ベルトへの熱供給が効率化するので、定着ベルトを介してのニップ部への熱供給も効率的になり、ニップ部の温度の定着処理可能温度への上昇をより迅速なものとすることができる。
請求項8に係る本発明の定着装置によれば、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、このハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給する反射部とを有しているため、加熱ローラおよび定着ベルトの熱劣化が防止され、これらの寿命を長くすることができ、かつ、定着ベルトへの熱供給が効率化するので、定着ベルトを介してのニップ部への熱供給も効率的になり、ニップ部の温度の定着処理可能温度への上昇をより迅速なものとすることができる。さらに、このとき、反射部がハロゲンヒータのガラス管に設けられている構成とすれば、部品数を少なくできると共に、反射部をセラミックコーティングや金属蒸着により容易に反射部を形成でき、このとき熱容量が小さいため、ハロゲンヒータによる加熱がより効率的となり、ニップ部の所定の温度への昇温をより迅速なものとすることができる。
請求項9に係る本発明の定着装置によれば、定着を行う対象の記録媒体の大きさが小さい場合には、その小さい記録媒体に相当する部分を加熱する第1の熱源を用い、加熱用として確保された電力をその第1の熱源に集中することができるので、必要部分の昇温が早くなり、迅速に定着可能とすることができる。さらに、この第1の熱源が、加熱ローラ内部において第2の熱源より加熱ローラの定着ベルトが張架された部分に近く配置されているので、集中された上記電力による加熱ローラの定着ベルト非張架部分の不必要な高温への上昇が防止されているのでベルトの劣化も予防される。なお、より大きな記録媒体での定着を行う場合には第1の熱源と第2の熱源とを併用するがこのときには加熱用として確保された電力はこれら2つの電源に分散供給されるので、第2の熱源が第1の熱源より加熱ローラの定着ベルトの非張架部分に近く配置されているにも係わらず、加熱ローラの非張架部分が不必要な高温になることは予防される。
請求項10に係る本発明の定着装置によれば、定着を行う対象の記録媒体の大きさが小さい場合には、その小さい記録媒体に相当する部分を加熱する第1の熱源を用い、加熱用として確保された電力をその第1の熱源に集中することができるので、必要部分の昇温が早くなり、迅速に定着可能とすることができる。さらに、この第1の熱源がハロゲンランプからなるハロゲンヒータであり、かつ、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部を有しているため、第1の熱源が第2の熱源より加熱ローラの定着ベルトの非張架部分に近く配置されているにも係わらず加熱ローラの非張架部分が不必要な高温にならず、その結果定着ベルトの劣化が予防され、かつ、張架部分に効果的に熱を供給することができる。また、第2の熱源が加熱ローラの定着ベルトの張架部分に近く配置されているので、記録媒体の大きさが大きい場合であっても、加熱ベルトの必要部分を効率的に加熱することができ、その結果ニップ部を迅速に昇温させることができる。
請求項11に係る本発明の画像形成装置によれば、上記のような定着装置を有しているので、画像の定着開始や再開を迅速に行うことができる。
以下に本発明の定着装置について図面を用いて詳細に説明する。
<本発明に係る定着装置A>
定着装置Aは、紙、フィルム等のメディア(記録媒体)上にトナーからなる画像を定着させる装置であり、例えば定着装置Aの一例として図1に装置主要部分とこれと電気的に接続されたMPU10Aとを、図2に制御のブロック図を示す。
この定着装置Aは定着ローラ2と定着ローラ2に対向する加熱ローラ4に張架された無端状の定着ベルト6と、加熱ローラ4内部に設けられ、加熱ローラ4を内側から加熱し加熱ローラ4を介して定着ベルト6を加熱する定着ベルト加熱手段A1(この例ではハロゲンランプからなるハロゲンヒータ5a)と、定着ベルト6を介して定着ローラ2に圧接してニップ部を形成する加圧ローラ3とを有している。上記ハロゲンヒータ5aのガラス管にはこの図1では図中左側に、ハロゲンヒータ5aからの熱線を加熱ローラ4の定着ベルト6懸架部、即ち図中右側に集中的に供給するためのセラミックコーティングによってハロゲンヒータ5aのガラス上に直接形成された反射部5a1(ガラス管の側面のおよそ半分に施されている)を有している。なお、この例ではハロゲンヒータ5aからの加熱ローラ4の定着ベルト6懸架部への熱線が効果的に供給されるようにハロゲンヒータ5aの固定をハロゲンヒータ5aの端部で板金加工で作られたジグによりねじ止めすることによって行っているが、他の方法によってハロゲンヒータ5aの固定を行っても良い(以下同じ)。
ここで従来は加熱ローラ内をハロゲンランプで均一に加熱していたため、図3に示すようにベルトが張架されている側の温度(ベルト張架している側)上昇は、ベルトが張架されていない側(ベルト張架していない側)の上昇温度より低く、高温部が常に定着ベルトに接して劣化が生じていた上、ベルトに伝熱するローラ部分の温度が低いために伝熱の効率が低かったが、上記反射部5a1によってベルトに伝熱する加熱ローラ部分に集中的に熱線を供給でき、その結果、伝熱効率が上昇し、最終的にニップ部分の温度上昇を早くすることができ、また、ベルトの劣化を防止することができる。
さらに、加圧ローラ3にはヒータ5bが加圧ローラ加熱手段A4として内蔵されており、上記ニップ部を定着ベルト6を介して加熱可能となっている。
また、加熱ローラ4に張架された部分の定着ベルト6と加圧ローラ3付近にはそれぞれ、加熱ローラ4に張架された部分の定着ベルト6表面と加圧ローラ3の表面の温度を測定する温度センサ(本例ではサーミスタを用いる)7a及び7bがそれぞれ定着ベルト温度検出手段A2及び加圧ローラ温度検出手段A5として配置されており、後述するように定着装置Aではこれら温度センサによる測定データにより定着ベルト6の温度、及び、加圧ローラ3の温度が所定の温度に制御されるようになっている。
図4は定着ベルト6の構成を示す部分拡大断面図である。ベルト内側から基材6a、弾性層6b、離型層6cという構成を有している。基材6aは耐熱性樹脂から形成した無端状のベルト状基体であり、耐熱性樹脂の材質としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等を使用できる。ベルトの剛性および熱容量を勘案すると基材の厚さは20μm以上100μm以下の範囲にあることが望ましい。弾性層6bは定着される画像の光沢度の均一性を得るために必要で、100μm以上300μm以下程度の厚さのシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムが用いられる。離型層6cは転写紙及びトナーと加圧接触するため、耐熱性、耐久性に優れたフッ素系樹脂等からなる10μm以上50μm以下の厚さで、弾性層6bを被覆している。
加熱ローラ4は、加熱の立ち上がりを早くするために、通常は、胴部外径が20〜30mmで芯金は金属(ステンレス、鉄、アルミニウム等)で、その肉厚は定着ベルト6の総肉厚の2倍以下(通常0.1mm以上0.9mm以下)で、0.2mm以上0.4mm以下であることが望ましい。また、その表面には芯金の削れ防止の為の表面処理(アルマイト処理あるいはふっ素樹脂コーティング)が施され、内部には光吸収性がよくなるように塗装が施されて黒色となっている。
定着ローラ2は、アルミニウムあるいは鉄等からなり、本例では外径が40mmの芯金の外側に断熱層が配されている。断熱層は耐熱性を有するシリコーンゴム(スポンジを含む)などから形成されている。断熱層を構成する材料の熱伝導率は低い方が効果的で、概ね0.2W/m/K以下であることが望ましい。
加圧ローラ3は、通常、胴部外径が20mm以上50mm以下であり、金属(ステンレス、鉄、アルミニウム等)からなり肉厚が0.3mm以上3mm以下の芯金と、この芯金の外周に配された肉厚0.2mm以上5mm以下のシリコーンゴム等の耐熱性弾性層と、この耐熱性弾性層の外周に膜厚が10μm以上200μm以下となるよう被膜されたフッ素樹脂等からなる表面離型層からなる。
加圧ローラ3内には加圧ローラ3を加熱する加圧ローラ加熱手段A4として電気ヒータ5bが配されている。
また、転写紙Pの定着ベルト6からの分離性を良くするため、加圧ローラ3の表面硬度を定着ローラ2の表面硬度よりも高くし、定着ベルト6と加圧ローラ3との間に下向きの定着ニップ部(図1にモデル的に示した)を形成している。定着ニップ部出側には定着ニップ部からの記録媒体の排紙の完了を検知する排紙検出センサ8(この例では光電センサを用いる)が排紙検出手段として設けられている。
また、図1中Pは転写紙、Tは未定着のトナー、Gは転写紙を定着装置1に搬送するガイド板である。
定着ベルト6の温度として、加熱ローラ4に張架された部分の定着ベルト6の温度が温度センサ7aにより、加圧ローラ3の表面温度は温度センサ7bにより、それぞれ測定されてMPU10Aの入力ポートIA1及びIA2によりMPU10A内に入力される。また、この例では光電センサからなる排紙検出手段A7である排紙検出センサ8によって検出された定着ニップ部からの記録媒体の排紙の完了を知らせる信号はMPU10Aの入力ポートIA3からMPU10A内に入力される。なお、MPU10Aの符号IA0で示される入力ポートは外部(現像装置など)から入力される立ち上げ指示信号をMPU10A内部に入力するためのポートである。
一方、定着ベルト加熱手段A1であるハロゲンヒータ5a、及び、加圧ローラ加熱手段A4である電気ヒータ5bはそれぞれMPU10Aの出力ポートOA1及びOA2から出力される信号により制御される。また、定着ローラ2、加熱ローラ4及びこれらローラにより懸架された定着ベルト6、及び、加圧ローラ3を駆動するローラ駆動手段A8としての電気モータ9はMPU10Aの出力ポートOA3から出力される信号により制御される。
MPU10Aには、中央演算回路であるCPU、一時的なデータの格納のためのランダムアクセスメモリであるRAM、及び、各種制御用定数及びCPUの動作プログラム等を格納するリードオンリーメモリであるROMが付属している。
本発明に係る定着装置Aは図2から理解できるように装置制御手段として立ち上げ制御系と駆動/加熱・停止/再開制御系との2つの系統の制御手段を有している。
ここで、まず、立ち上げ制御系について説明する。立ち上げ制御手段A10は、電源投入後、定着ベルト加熱制御手段A3を制御して、定着ベルト加熱手段A1により加熱ローラ4内部のハロゲンヒータ5aを点灯させて加熱ローラ4の加熱を開始させ、また、この例では、加圧ローラ加熱制御手段A6をも制御して加圧ローラ3の加熱を開始させる。定着ベルト温度検出手段A2である温度センサ7aにより検出される加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が定着時の温度より低い所定の駆動開始温度に達したときに、立ち上げ制御手段A10はローラ駆動手段A8である電気モータ9を制御して定着装置A内ローラ及び定着ベルトの駆動を開始する。上記、定着ベルト加熱制御手段A3は定着ベルト温度検出手段A2である温度センサ7aにより検出される加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が所定の定着時温度(たとえば160〜180℃)となるように定着ベルト加熱手段A1であるハロゲンヒータ5aを制御する。また、加圧ローラ加熱制御手段A6は加圧ローラ温度検出手段A5によって検出される加圧ローラ表面温度信号に基づき加圧ローラ3の温度を所定加圧ローラ温度に保つよう加圧ローラ加熱手段A4による加熱を制御する。
このような、加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が定着時温度より低い駆動開始温度に達した後にローラ駆動を行う制御により、定着ベルトの、加熱ローラに張架された部分の昇温状態を図5に実線(「途中から空回転」)に示したように、昇温開始と同時にローラ駆動を行った場合の定着ベルトの、加熱ローラに張架された部分(図5中破線「最初から空回転」)に比べ時間Taだけ早く定着時温度に達せさせることができる。
また、この例では、立ち上げ時に電力を加熱ローラ4に集中して供給しているので、定着時温度に達するまでの時間を短縮することができる。図6に電力を定着ベルト6及び加圧ローラ3に分散して加熱した場合(図中「従来技術」)と、例えば加熱ローラ4加熱に700W、加圧ローラ3加熱に500Wをそれぞれ供給して加熱ローラ4に電力を集中した場合(加熱集中)での定着ベルトの、加熱ローラに張架された部分の昇温状態を示す。図6より電力を加熱ローラ4に集中した場合には時間tだけ定着時温度に達する時間が短くなることが理解される。
次いで駆動/加熱・停止/再開制御手段について説明する。駆動/加熱・停止/再開制御手段A9は定着装置Aへの記録媒体Pの供給を知らせる定着装置外よりの通紙信号を受けて、加圧ローラ温度検出手段A5によって検出される加圧ローラ表面温度信号に基づき加圧ローラ加熱手段A4による加圧ローラ3の加熱によって所定加圧ローラ温度に保つための加圧ローラ加熱制御手段A6による加圧ローラ3の加熱を停止させると共に、定着装置Aのローラ駆動が停止していたときにはローラ駆動手段A8を制御してローラ駆動を開始させた後、1枚ないし連続する複数枚の記録媒体Pへの定着が終了して、(最後の)記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを示す排紙検出手段A7からの排紙信号の受信後に、加圧ローラ加熱制御手段A6による加圧ローラ3の所定加圧ローラ温度への温度制御を開始させた後、加圧ローラ温度検出手段A5によって検出される加圧ローラ3の温度が所定加圧ローラ温度(たとえば150〜170℃)に達したときにローラ駆動手段A8を制御して定着装置内のローラの駆動を停止させる。上記において、駆動/加熱・停止/再開制御手段A9は排紙検出手段A7からの排紙信号の受信後に、再び定着装置外よりの通紙信号を受けた場合には、その時点から直ちに上記一連の動作を最初から再び行う。
ここで、本発明に係る定着装置Aの駆動/加熱・停止/再開制御手段A9は、排紙検出手段A7からの排紙信号の受信後にローラ駆動手段A8を制御して定着装置A内のローラの駆動速度を定着時の駆動速度より遅い速度にさせる制御をおこなうローラ駆動速度制御手段A9aを備えている。
ここで、図7にこのような定着装置Aにおいて、ニップ部からの記録媒体の排出後、ローラの駆動速度を下げた場合の図1における定着ベルト6のニップ部直前箇所を測定する温度センサにより検出された温度変化を実線で、ローラの駆動速度を定着時と同じまま駆動させたときの温度変化を点線で示した。図7により、排紙終了後の定着ベルトの昇温が、駆動速度を遅くした場合(図7中”線速遅い”)の方が一定速度のままの場合(図4中”従来線速”)に比べ、早いことが判る。ここで、低速運転時の速度条件を通常の定着時速度〜その1/5の範囲で駆動速度を遅くした場合に、充分なニップ部の温度の上昇促進効果が得られることが確認されている。
この装置Aでの立ち上がり時の制御は上記立ち上げ制御手段A10等により加熱ローラ及び加圧ローラの加熱源、すなわち、定着ベルト加熱手段であるハロゲンヒータ5a及び加圧ローラ加熱手段である電気ヒータ5bによって加熱開始し、加熱ローラ4が所定の温度(定着時の温度より低い)となるまでは定着ベルトを駆動せず、所定の温度以上になってから定着ベルトを駆動させることでニップ部の温度を定着可能な温度へ迅速に昇温させることができるようになっている。
ここで、本発明に係る定着装置Aの図1におけるMPU10Aの動作について図8のフローチャートを用いて具体的に説明する。
電源投入と共にプログラムがスタートする(ステップSa1)。MPU10Aの出力ポートOA1へヒータオン信号が出力されて加熱ローラ4内のハロゲンヒータ5aが点灯する(ステップSa2)。ステップSa3では同様に出力ポートOA2にヒータオン信号が出力されて加圧ローラ3内のヒータ5bへの通電が開始される。
ステップSa4で入力ポートIA1から入力される加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度信号が調べられ、加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度がMPU10A内ROMに予め保存されている駆動開始温度に達するまで待機し、加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が駆動開始温度に達した後ステップSa5に進む。
ステップSa5では出力ポートOA3に通常駆動開始信号が出力され、ローラ駆動手段である電気モータ9によって定着時の速度で、定着装置A内ローラ及び定着ベルトが駆動開始される。
次いでステップSa6で入力ポートIA1から入力される加熱ローラ温度が定着時温度に達しているか否か調べられ、定着時温度未満の場合にはステップSa7に進みハロゲンヒータ5aを点灯させるヒータオン信号が、定着時温度以上の場合にはステップSa8に進みハロゲンヒータ5aを消灯させるヒータオフ信号が、出力ポートOA1へ出力される(同じ信号が続けて入力された場合には、前の信号によって指示された状態が維持される。以下同じ。また、これらステップSa6〜Sa8は加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の定着時温度維持制御のための動作であり、そのためこれら同様の動作を以下、「定着ベルト6の定着時温度維持制御動作」と云う)。
ステップSa9で入力ポートIA2から入力される加圧ローラ温度が所定加圧ローラ温度(MPU10A内ROMに予め保存されている)に達しているか否か調べられ、所定加圧ローラ温度未満の場合にはステップSa10に進み電気ヒータ5bへの通電を開始させるヒータオン信号が、所定加圧ローラ温度以上の場合にはステップSa11に進み電気ヒータ5bへの通電を終了させるヒータオフ信号が、出力ポートOA2へ出力される(これらステップSa9〜Sa11は加圧ローラ3の所定加圧ローラ温度維持制御のための動作であり、そのためこれら同様の動作を以下、「加圧ローラ3の所定加圧ローラ温度制御動作」と云う)。
ステップSa12では入力ポートIA0に定着装置Aへの記録媒体Pの供給を知らせる通紙信号が入力されているかどうか調べ、通紙信号が来ていたときにはステップSa13へ進み、通紙信号が来ていない場合にはステップSa6に戻り、ステップSa6〜Sa12を繰り返す。
上記ステップSa1〜ステップSa12は電源投入以降、通紙信号が来るまでのMPU10Aの機能であり、MPU10Aは上記において、本発明に係る定着装置Aの装置制御手段のうち、立ち上げ制御手段A10、定着ベルト加熱制御手段A3及び加圧ローラ加熱制御手段A6として機能している。
ステップSa13では、出力ポートOA2にヒータオフ信号を出力し、加圧ローラ3の加熱(所定加圧ローラ温度の維持)を停止する。ステップSa14〜ステップSa16では定着ベルト6の定着時温度維持制御が行われ、次いでステップSa17で、1枚ないし連続する複数枚の記録媒体Pへの定着が終了して、(最後の)記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを示す排紙終了信号が入力ポートIA3に入力されたか否かが調べられ、通紙終了信号が来ていた場合にはステップSa18に進み、通紙終了信号が来ていなかった場合には定着動作が進行しているのでステップSa14に戻り、ステップSa14〜Sa17を繰り返す。
ステップSa18で、出力ポートOA3に徐駆動開始信号を出力し、定着装置内のローラの駆動速度を、定着時の駆動速度より遅くさせる制御をおこなう。
ステップSa19では出力ポートOA2へヒータオン信号を出力し、加圧ローラ3の加熱を再開し、ステップSa20〜Sa22で定着ベルト6の定着時温度維持制御動作を、ステップSa23〜Sa25で加圧ローラ3の所定加圧ローラ温度制御動作をそれぞれ行うが、この際、加圧ローラが所定加圧ローラ温度に達したときにはステップSa26で出力ポートOA3への駆動停止信号を出力し、ローラ駆動を停止する。ステップSa27で定着装置Aへの通紙信号が入力ポートIA0に来ているか否かを調べ、通紙がないときにはステップSa20に戻ってステップSa20〜Sa27を繰り返し、通紙が通知されたときにはステップSa28に進み、出力ポートOA3へ通常駆動開始信号を出力して、定着時の速度でのローラ駆動を開始させ、ステップSa13に戻って、以降ステップSa13〜Sa28を繰り返す。
上記ステップSa12〜ステップSa28は立ち上げ終了後、最初の通紙信号が来た後のMPU10Aの機能であり、MPU10Aは上記において、本発明に係る定着装置Aの装置制御手段のうち、定着ベルト加熱制御手段A3、加圧ローラ加熱制御手段A6、駆動/加熱・停止/再開制御手段A9、ローラ駆動速度制御手段A9a、及び、立ち上げ制御手段A10として機能している。
上記定着装置Aは定着ローラ2と、この定着ローラ2に対向する加圧ローラ4とにより張架された無端状の定着ベルト6、加圧ローラ4の内側に定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段A1、及び、定着ベルト6を介して定着ローラ2に圧接してニップ部を形成する加圧ローラ3を有し、記録媒体Pが前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって記録媒体P上に未定着画像を定着させる定着装置であって、上記加圧ローラ3を加熱する加圧ローラ加熱手段A4、上記加圧ローラ3の温度を検出する加圧ローラ温度検出手段A5、この加圧ローラ温度検出手段A5からの信号を基に加圧ローラ加熱手段A4を制御して加圧ローラ3を所定加圧ローラ温度に保つ加圧ローラ加熱制御手段A6、この定着装置A内のローラを駆動するローラ駆動手段A8、記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを検出する排紙検出手段A7、及び、定着装置Aへの記録媒体Pの供給を知らせる定着装置外よりの通紙信号を受けて加圧ローラ加熱制御手段A6による加圧ローラ3の加熱を停止させると共にローラ駆動が停止していたときにはローラ駆動手段A8を制御してローラ駆動を開始させた後、記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを示す排紙検出手段A7からの排紙信号の受信後に、加圧ローラ加熱制御手段A6による加圧ローラ3の加熱を開始させた後、前記加圧ローラ温度検出手段A5によって検出される加圧ローラ3の温度が前記所定加圧ローラ温度に達したときにローラ駆動手段A8を制御して定着装置A内のローラの駆動を停止させる駆動/加熱・停止/再開制御手段A9を備え、この駆動/加熱・停止/再開制御手段A9が、ローラ駆動手段A8を制御して、排紙検出手段A7からの排紙信号の受信後の定着装置A内のローラの駆動速度を、定着時の駆動速度より遅くさせる制御をおこなうローラ駆動速度制御手段A9aを有する(請求項1及び2の定着装置に相当する)。
さらに、上記定着装置Aは上記加熱ローラ4の内側にあって定着ベルト6を加熱するための定着ベルト加熱手段A1、上記定着ベルト6の加熱ローラ4懸架部の温度を検出する定着ベルト温度検出手段A2、定着装置A内のローラを駆動するローラ駆動手段A8、及び、定着装置Aの立ち上げ時に加熱ローラ4内の定着ベルト加熱手段A1による加熱を開始し、上記定着ベルト温度検出手段A2によって計測される上記定着ベルト6の温度が定着時の温度より低い所定の駆動開始温度に達した後に、定着装置A内のローラの駆動を開始する立ち上げ制御手段A10を備え、かつ、定着ベルト6を加熱する定着ベルト加熱手段A1が加熱ローラ4に加熱ローラ4内部から熱線を供給することにより定着ベルト6を加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータ5aと、ハロゲンヒータ5aからの熱線を加熱ローラ4の定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部5a1とを有している定着装置でもある(請求項7及び8の定着装置に相当する)。
このような定着装置Aは、図18に示した従来の電子写真方式の画像形成装置へ定着装置として組み込むことができる。その際、図18の加熱定着ローラ111は、定着ローラ2と定着ローラ2に対向する加熱ローラ4とにより張架された無端状の定着ベルト6に置き換え、図18の加圧ローラ112は加圧ローラ3に置き換えて組み込む。
上記説明において、定着ベルト加熱手段A1は加圧ローラ4内に設けた例を示したが、図20に示すように、定着ベルトに金属薄膜層を設け、かつ、定着ベルト付近に電磁誘導加熱用のコイルとコアとを配置し、定着ベルト6の金属薄膜層を電磁誘導加熱法により発熱させてもよい。
<本発明に係る定着装置B>
次に本発明に係る定着装置の別の例Bに付いて図面を用いて説明する。定着装置Bは、紙、フィルム等のメディア(記録媒体)上にトナーからなる画像を定着させる装置であり、図9に装置主要部分とこれと電気的に接続されたMPU10Bとを、図10に制御のブロック図を示す。
この定着装置Bは定着ローラ2と定着ローラ2に対向する加熱ローラ4に張架された無端状の定着ベルト6と、加熱ローラ4内部に設けられ、加熱ローラ4を内側から加熱し加熱ローラ4を介して定着ベルト6を加熱する定着ベルト加熱手段A1(この例ではハロゲンランプからなるハロゲンヒータ5a)と、定着ベルト6を介して定着ローラ2に圧接してニップ部を形成する加圧ローラ3とを有している。上記ハロゲンヒータ5aのガラス管にはこの図では図中左側に、ハロゲンヒータ5aからの熱線を加圧ローラ4の定着ベルト6懸架部、即ち図中右側に集中的に供給するための反射部5a1(ガラス管上に直接設けられたセラミックコーティング、ガラス管の側面のおよそ半分に施されている)が設けられている(定着装置Aに対応する部材は同じ符号を付している。また、用いる定着ベルト6、加圧ローラ3、加熱ローラ4、センサ等の部材は定着装置Aのそれぞれの部材と同じ構成からなる)。また、図9中Pは転写紙、Tは未定着のトナー、Gは転写紙を定着装置Bに搬送するガイド板である。
この定着装置Bでは定着装置A同様、上記反射部5a1によってベルトに伝熱する加熱ローラ部分に集中的に熱線を供給でき、その結果、伝熱効率が上昇し、最終的にニップ部分の温度上昇を早くすることができ、かつ、ベルトの劣化を防止することができる。ここで図11にこの加熱ローラ4内のヒータの長手方向の発熱量分布を示した。点線がセラミックコーティング側、実線がセラミックコーティングが設けれている方向と逆の方向(反セラミックコーティング側)に対する発熱量である。セラミックコーティングによる反射部5a1が設けられていない場合には、全周に亘って「ノーマル状態」と示した発熱量になる。
加熱ローラ4に張架された部分の定着ベルト6付近には加熱ローラ4に張架された部分の定着ベルト6表面の温度を測定する温度センサ(本例ではサーミスタを用いる)7aが定着ベルト温度検出手段B2として配置されており、後述するように定着装置Bでは温度センサ7aによる測定データにより定着ベルト6の温度が所定の温度に制御されるようになっている。
定着ベルト6の温度として、加熱ローラ4に張架された部分の定着ベルト6の温度が温度センサ7aにより測定されてMPU10Bの入力ポートIB1からMPU10B内に入力される。また、この例では光電センサからなる排紙検出手段B7である排紙検出センサ8によって検出された定着ニップ部からの記録媒体の排紙の完了を知らせる信号はMPU10Bの入力ポートIB2からMPU10B内に入力される。
一方、定着ベルト加熱手段B1であるハロゲンヒータ5aはMPU10Bの出力ポートOB1から出力される信号により制御される。また、定着ローラ2、加熱ローラ4及びこれらローラにより懸架された定着ベルト6、及び、加圧ローラ3を駆動するローラ駆動手段A8としての電気モータ9はMPU10Bの出力ポートOB2から出力される信号により制御される。
MPU10Bには、中央演算回路であるCPU、一時的なデータの格納、及び、タイマ機能も有するランダムアクセスメモリであるRAM、及び、各種制御用定数及びCPUの動作プログラム等を格納するリードオンリーメモリであるROMが付属している。
本発明に係る定着装置Bは図10から理解できるように装置制御手段として主として立ち上げ制御系とローラ駆動停止・再駆動制御系との2つの系統の制御手段を有している。
ここで、立ち上げ制御系については定着装置Aの立ち上げ制御系と同様である。立ち上げ制御手段B10は、電源投入後、定着ベルト加熱制御手B3を制御して、定着ベルト加熱手段B1により加熱ローラ4内部のハロゲンヒータ5aを点灯させて加熱ローラ4の加熱を開始させる。定着ベルト温度検出手段B2である温度センサ7aにより検出される加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が定着時の温度より低い所定の駆動開始温度に達したときに、立ち上げ制御手段B10はローラ駆動手段B8である電気モータ9を制御して定着装置B内ローラ及び定着ベルトの駆動を開始する。上記、定着ベルト加熱制御手段B3は定着ベルト温度検出手段B2である温度センサ7aにより検出される加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が所定の定着時温度(たとえば160〜180℃)となるように定着ベルト加熱手段B1であるハロゲンヒータ5aを制御する。
このような、加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が定着時温度より低い駆動開始温度に達した後にローラ駆動を行う制御により、上記定着装置A同様に図5に示したように早く定着時温度に達せさせることができる。またやはり定着装置A同様に、立ち上がり時に、所定温度に達するまでの間はローラを駆動させないで立ち上げた場合には放熱による影響が少なくなり、さらに定着時温度に達するまでの時間を短縮することができる。
次いでローラ駆動停止・再駆動制御系について説明する。ローラ駆動停止・再駆動制御手段B9は立ち上げ後、1枚ないし連続する複数枚の記録媒体Pへの定着が終了して、(最後の)記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを示す排紙検出手段B7からの排紙信号の受信後に、ローラ駆動を停止する。
その後、このローラの駆動停止時からMPU10BのRAM内タイマTt1により計時し、予めROM内に記録された第1の所定時間経過T1後に、ローラ駆動手段B8を制御して、MPU10BのRAM内タイマTt2により計測される時間が、やはりROM内に記録された第2の所定時間T2に達するまで、定着装置内のローラを駆動させた後、駆動を停止させる。その後同様に時間T1のローラ駆動停止と時間T2のローラ駆動を間欠待機運転を繰り返すが、この繰り返しの間に、通紙信号が定着装置に通知された場合にはこの間欠待機運転を中止し、直ちに定着時のローラ駆動状態へ移行する。ここでローラ駆動速度制御手段B9aは上記間欠待機運転時でのローラ駆動時にローラ駆動手段B8を制御して定着装置B内のローラの駆動速度を定着時の駆動速度より遅い速度にさせる制御をおこなう。
なお、本例では上記時間T1及びT2は、定着装置の使用環境を勘案して、定着ベルト6が冷え切らず、通紙信号が定着装置に通知されて、記録媒体がニップ部に達するまでの時間内にニップ部の温度が定着可能となるよう、すなわち、待ち時間が実質ゼロとなるように決定されている。
ここで、本発明に係る定着装置Bの図9におけるMPU10Bの動作について図12のフローチャートを用いて具体的に説明する。
電源投入と共にプログラムがスタートする(ステップSb1)。MPU10Bの出力ポートOB1へヒータオン信号が出力されて加熱ローラ4内のハロゲンヒータ5aが点灯する(ステップSb2)。
ステップSb3で入力ポートIB1から入力される加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度信号が調べられ、加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度がMPU10B内ROMに予め保存されている駆動開始温度に達するまで待機し、加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の温度が上記駆動開始温度に達した後ステップSb4に進む。
ステップSb4では出力ポートOB2に通常駆動開始信号が出力され、ローラ駆動手段である電気モータ9によって定着時の速度で、定着装置B内ローラ及び定着ベルトが駆動開始される。
次いでステップSb5で入力ポートIB1から入力される加熱ローラ温度が定着時温度に達しているか否か調べられ、定着時温度未満の場合にはステップSb6に進みハロゲンヒータ5aを点灯させるヒータオン信号が、定着時温度以上の場合にはステップSb7に進みハロゲンヒータ5aを消灯させるヒータオフ信号が、出力ポートOB1へ出力される(同じ信号が続けて入力された場合には、前の信号によって指示された状態が維持される。以下同じ。また、これらステップSb5〜Sa7は加熱ローラ4に懸架された部分の定着ベルト6の定着時温度維持制御のための動作であり、そのためこれら同様の動作を以下、「定着ベルト6の定着時温度維持制御動作」と云う)。
次のステップSb8では入力ポートIB0に定着装置Bへの記録媒体Pの供給を知らせる通紙信号が入力されているかどうか調べ、通紙信号が来ていたときにはステップSb9へ進み、通紙信号が来ていない場合にはステップSb5に戻り、ステップSb5〜Sb8を繰り返す。
上記ステップSb1〜ステップSb8は電源投入以降通紙信号が来るまでのMPU10Bの機能であり、MPU10Bは上記において、本発明に係る定着装置Bの装置制御手段のうち、立ち上げ制御手段B10、定着ベルト加熱制御手段B3及び加圧ローラ加熱制御手段A6として機能している。
ステップSb9〜ステップSb11では定着ベルト6の定着時温度維持制御が行われ、次いでステップSb12で、1枚ないし連続する複数枚の記録媒体Pへの定着が終了して、(最後の)記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを示す排紙終了信号が入力ポートIB2に入力されたか否かが調べられ、通紙終了信号が来ていた場合にはステップSb13に進み、通紙終了信号が来ていなかった場合には定着動作が進行しているのでステップSb9に戻り、ステップSb9〜Sb12を繰り返す。
ステップSb13で、出力ポートOB2に駆動停止信号を出力し、定着装置内のローラの駆動を停止させる。
ステップSb14ではMPU10BのRAM内タイマTt1を初期化後スタートさせる。次いでステップSb15〜Sb17で定着ベルト6の定着時温度維持制御動作を行う。ステップS18で入力ポートIB0に定着装置Bへの通紙を知らせる通紙信号が来ているか調べ、通紙信号があった場合には定着動作に備えてステップSb19で出力ポートOB2へ通常駆動開始信号を出力してローラの通常駆動をはじめさせた後ステップSb9へ戻り、ステップSb9〜Sb12迄の定着動作が行われる。一方、ステップSb18において、通紙信号がなかった場合にはステップSb20に進み、タイマTt1が予めROM内に記録された第1の所定時間であるT1に達しているかが調べられ、すでに達していたときにはステップSb21に進み、まだ達していなかった場合にはステップSb15に戻り、ステップSb15〜Sb20が繰り返されローラ駆動の停止が維持される。
次のステップSb21では出力ポートOB2に徐駆動開始信号が出力されて、定着時よりも遅い速度でローラ駆動が行われる。
さらにステップSb22ではMPU10BのRAM内タイマTt2を初期化後スタートさせる。次いでステップSb23〜Sb25で定着ベルト6の定着時温度維持制御動作を行う。その後ステップSa26で入力ポートIB0に定着装置Bへの通紙を知らせる通紙信号が来ているか調べ、通紙信号があった場合には定着動作に備えてステップSb19で出力ポートOB2へ通常駆動開始信号を出力してローラの通常駆動をはじめさせた後ステップSb9へ戻り、ステップSb9〜Sb12迄の定着動作が行われる。一方、ステップSb26において、通紙信号がなかった場合にはステップSb27に進み、タイマTt2が予めROM内に記録された第2の所定時間であるT2に達しているかが調べられ、すでに達していたときにはステップSb15に戻って、ステップSb15〜Sb20の第1の所定時間のローラ駆動停止動作に進み、まだ達していなかった場合にはステップSb23に戻り、ステップSb23〜Sb27が繰り返され第2の所定時間に達するまでローラ駆動が維持される。
上記ステップSb13〜Sb23の間、MPU10Bは、記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを示す排紙検出手段B7からの排紙信号の受信後にローラの駆動を停止させるとともに、ローラの駆動停止から第1の所定時間経過後にローラ駆動手段を制御して第2の所定時間が経過するまで、定着装置B内のローラを駆動させるローラ駆動停止・再駆動制御手段B9として機能する。
上記定着装置Bは定着ローラ2と定着ローラ2に対向する加熱ローラ4とにより張架された無端状の定着ベルト6、加熱ローラ4の内側に定着ベルト6を加熱するための定着ベルト加熱手段、及び、定着ベルト6を介して定着ローラ2に圧接してニップ部を形成する加圧ローラ3を有し、記録媒体Pが前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって記録媒体P上に未定着画像Tを定着させる定着装置であって、定着装置B内のローラを駆動するローラ駆動手段B8、記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを検出する排紙検出手段B7、及び、記録媒体Pが前記ニップ部から排出されたことを示す排紙検出手段B7からの排紙信号の受信後にローラの駆動を停止させるとともに、ローラの駆動停止から第1の所定時間経過後にローラ駆動手段B8を制御して第2の所定時間が経過するまで、定着装置B内のローラを駆動させるローラ駆動停止・再駆動制御手段B9を備えた定着装置であり、さらにこのローラ駆動停止・再駆動制御手段B9が、ローラ駆動手段B8を制御して、排紙検出手段B7からの排紙信号の受信後の定着装置B内のローラの駆動速度を、定着時の駆動速度より遅くさせる制御をおこなうローラ駆動速度制御手段B9aを有する(請求項4及び5の定着装置に相当する)。
さらに、上記定着装置Bは上記加熱ローラ4の内側にあって定着ベルト6を加熱するための定着ベルト加熱手段B1、上記定着ベルト6の加熱ローラ4懸架部の温度を検出する定着ベルト温度検出手段B2、定着装置B内のローラを駆動するローラ駆動手段B8、及び、定着装置Bの立ち上げ時に加熱ローラ4内の定着ベルト加熱手段B1による加熱を開始し、上記定着ベルト温度検出手段B2によって計測される上記定着ベルト6の温度が定着時の温度より低い所定の駆動開始温度に達した後に、定着装置B内のローラの駆動を開始する立ち上げ制御手段B10を備え、かつ、定着ベルト6を加熱する定着ベルト加熱手段B1が加熱ローラ4に加熱ローラ4内部から熱線を供給することにより定着ベルト6を加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータ5aと、ハロゲンヒータ5aからの熱線を加熱ローラ4の定着ベルト懸架側に集中的に供給するための反射部5a1とを有している定着装置でもある(請求項7及び8の定着装置に相当する)。
このような定着装置Bは、図18に示した従来の電子写真方式の画像形成装置へ定着装置として組み込むことができる。その際、図18における加熱定着ローラ111は、定着ローラ2と定着ローラ2に対向する加熱ローラ4とにより張架された無端状の定着ベルト6に置き換え、図18の加圧ローラ112は加圧ローラ3に置き換えて組み込む。
上記説明において、定着ベルト加熱手段B1は加圧ローラ4内に設けた例を示したが、図20に示すように、定着ベルトに金属薄膜層を設け、かつ、定着ベルト付近に電磁誘導加熱用のコイルとコアとを配置し、定着ベルトの金属薄膜層を電磁誘導加熱法により発熱させてもよい。
<本発明に係る定着装置B’及びB”>
ここで、一般に定着装置は、様々な大きさの記録媒体に対して定着を行う。このとき、加熱ローラの加熱を小さな記録媒体の定着に対応する第1の熱源と、第1の熱源と共に大きな記録媒体の定着に対応する第2熱源、第1の熱源及び第2の熱源と共にさらに大きな記録媒体の定着に対応する第3熱源と云うように、複数の熱源を備え、選択して通電してそれぞれ供給される記録媒体の定着に必要とされる領域のみ加熱することにより、加熱ローラの加熱用として許容された電力を必要部分に集中することができ、その結果、必要部分の加熱を迅速化することが可能となる。
このとき、第1の熱源は最も高温となる場合があり、そのため第1の熱源により加熱される加熱ローラの領域のうち、定着ベルト非張架部分が定着ベルトを劣化させないように、加熱ローラ内部において加熱ローラの定着ベルトが張架された部分に近く配置するか、あるいは、第1の熱源をハロゲンランプからなるハロゲンヒータとして、かつ、このハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部(ガラス管上にガラス管の側面のおよそ半分にセラミックコーティングによって直接設けた)を設ける。特に後者の場合、スペースの少ない加熱ローラ内部であっても、第2の熱源を加熱ローラの定着ベルトが張架された部分により近く配置することが可能となり、その結果第2の熱源による、加熱ローラの定着ベルト非張架部分の加熱が効率的になり、反射部を有する第1の熱源での加熱ローラの定着ベルト非張架部分の加熱が効率的であることと相俟って、ニップ部の内の必要部分の昇温が早くなり、待ち時間なしの定着動作が可能となる。
ここで第1の熱源と第2の熱源との加熱領域の例をハロゲンヒータのフィラメント6a(第1の熱源用)及び6b(第2の熱源用)としてモデル的に図13(a)及び図13(b)としてそれぞれ示し、これらヒータによる温度調整方法の例の説明図を図14に示した。これらモデル図においてフィラメントが密な部分が加熱領域である。
図14は定着ベルト6を加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラ4に加熱ローラ4内部から熱線を供給することにより定着ベルト6を加熱する加熱ローラ4の軸方向に長い線状熱源を有し、この線状熱源が長さ方向に少なくとも2つに分割され、これら熱源のうち第1の熱源21の加熱領域がこの定着装置に供給される小サイズの記録媒体に対応し、第2の熱源22は第1の熱源21の非加熱領域を加熱するものであり、かつ、第1の熱源21と同時に加熱されることにより上記小サイズの記録媒体よりも大きい記録媒体に対応する領域を加熱可能であり、第1の熱源21は、加熱ローラ4内部において第2の熱源22より加熱ローラ4の定着ベルト6が張架された部分に近く配置されている。またこれら第1の熱源21及び第2の熱源22はそれぞれON/OFF回路23a及び23b、温度調節回路24a及び24b、さらに温度センサ7a1及び7a2を有し、加熱ローラは第1の熱源21及び第2の熱源22はそれぞれ所定の温度に制御可能となっている。
このような加熱機構は、例えばこのような加熱機構を上記定着装置Bの定着ベルト温度検出手段B2及び定着ベルト加熱制御手段B3に組み込んで定着装置B’(請求項9に相当)とし、この定着装置B’を上記定着装置B同様に図18に示す従来の画像形成装置へ定着装置として組み込んで用いることができる。その際、例えば操作パネルに連動させて、選択された記録媒体の大きさに応じて、第1の熱源21のみ、あるいは第1の熱源21及び第2の熱源22の両方に通電されることにより、加熱ローラの定着目的の記録媒体に応じた部分が加熱されることにより、上記定着装置Bを用いた場合に比べ、ニップ部の加熱必要部分に対応した定着ベルトの部分を集中加熱することができるようになるので、迅速に定着可能とすることができる。
さらに、このような加熱機構によれば、加熱開始直後から定着時温度に達するまでの定着ベルト非張架部分の温度変化を図15中破線で示したように、「従来」として実線で示された、従来の、加熱ローラ内中央部にハロゲンヒータを1つ設けた場合に比べ、最高温度が低くなっており、定着ベルトの劣化を効果的に防止できることが判る。
また、図16は定着ベルト6を加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラ4に加熱ローラ4内部から熱線を供給することにより定着ベルト6を加熱する加熱ローラ4の軸方向に長い線状熱源を有し、この線状熱源が長さ方向に少なくとも2つに分割され、これら熱源のうち第1の熱源21の加熱領域がこの定着装置に供給される小サイズの記録媒体に対応し、第2の熱源22は第1の熱源21の非加熱領域を加熱するものであり、かつ、第1の熱源21と同時に加熱されることにより上記小サイズの記録媒体よりも大きい記録媒体に対応する領域を加熱可能であり、第2の熱源22は、加熱ローラ4内部において第1の熱源21より加熱ローラ4の定着ベルト6が張架された部分に近く配置され、かつ、第1の熱源21がハロゲンランプからなるハロゲンヒータであり、かつ、ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部25を有している。またこれら第1の熱源21及び第2の熱源22はそれぞれON/OFF回路23a及び23b、温度調節回路24a及び24b、さらに温度センサ7a1及び7a2を有し、加熱ローラは第1の熱源21及び第2の熱源22はそれぞれ所定の温度に制御可能となっている。
このような加熱機構は、例えばこのような加熱機構を上記定着装置Bの定着ベルト温度検出手段B2及び定着ベルト加熱制御手段B3に組み込んで定着装置B”(請求項10に相当)とし、この定着装置B”を上記定着装置B同様に図18に示す画像形成装置と組合せ、画像形成及び定着装置を備えた、複写機、ファクシミリ等の装置とすることができる。
その際の複写機等の操作パネルに連動させて、選択された記録媒体の大きさに応じて、第1の熱源21のみ、あるいは第1の熱源21及び第2の熱源22の両方に通電されることにより、加熱ローラの定着目的の記録媒体に応じた部分が加熱されることにより、上記定着装置Bを用いた場合に比べ、ニップ部の加熱必要部分に対応した定着ベルトの部分を集中加熱することができるようになるので、迅速に定着可能とすることができる。
さらに、このような加熱機構によれば、加熱開始直後から定着時温度に達するまでの定着ベルト非張架部分の温度変化を図17中破線で示したように、「従来」として実線で示された、従来の、加熱ローラ内中央部にハロゲンヒータを1つ設けた場合に比べ、最高温度が低くなっており、定着ベルトの劣化を効果的に防止できることが判る。
本発明の定着装置は、立ち上げや再通紙時の昇温が迅速であるため、通紙信号の受信後殆ど、あるいは全く待ち時間なしで定着動作が可能であり、定着装置を用いる電子写真方式の複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの少なくも2つの機能を有する複合機等の画像形成装置に好適に応用することができる。
本発明に係る定着装置Aの概略を示すモデル図である。 本発明に係る定着装置Aの制御のブロック図である。 従来の問題(加熱ローラでの部位による温度の挙動の違い)を示す図である。 本発明に係る定着装置Aで用いる定着ベルトのモデル断面図である。 本発明に係る定着装置による昇温状態を従来技術に係る定着装置での場合と比較した図である。 本発明に係る定着装置による昇温状態を従来技術に係る定着装置での場合と比較した図である。 本発明に係る定着装置による昇温状態を従来技術に係る定着装置での場合と比較した図である。 本発明に係る定着装置AのMPU10Aの動作を示すフローチャートである。 本発明に係る定着装置Bの概略を示すモデル図である。 本発明に係る定着装置Bの制御のブロック図である。 反射板5a1によるヒータの発熱量の違いを説明する説明図である。 本発明に係る定着装置AのMPU10Bの動作を示すフローチャートである。 第1の熱源と第2の熱源との加熱領域の例をハロゲンヒータのフィラメントとしてモデル的に示した図である。(a)フィラメント6a(第1の熱源用)(b)フィラメント6b(第2の熱源用) 加熱ローラの熱源を第1の熱源と第2の熱源との2つから形成したときの状態を示す説明図である。 加熱開始直後から定着時温度に達するまでの定着ベルト非張架部分の温度変化調べた結果を示す図である。 加熱ローラの熱源を第1の熱源と第2の熱源との2つから形成したときの他の状態を示す説明図である。 加熱開始直後から定着時温度に達するまでの定着ベルト非張架部分の温度変化調べた結果を示す図である。 従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。 従来のベルト方式の定着装置Cの説明図である。 従来のベルト方式の他の定着装置Dの説明図である。 従来のベルト方式の定着装置で、立ち上げ終了後、しばらく経った後に通紙を行ったときの温度変化を示す図である。 従来のベルト方式の定着装置での立ち上げ終了直後に通紙を行ったときの温度変化を示す図である。
符号の説明
A、B 本発明に係る定着装置
A1 定着ベルト加熱手段
A2 定着ベルト温度検出手段
A3 定着ベルト加熱制御手段
A4 加圧ローラ加熱手段
A5 加圧ローラ温度検出手段
A6 加圧ローラ加熱制御手段
A7 排紙検出手段
A8 ローラ駆動手段
A9 駆動/加熱・停止/再開制御手段
A9a ローラ駆動速度制御手段
B1 定着ベルト加熱手段
B2 定着ベルト温度検出手段
B3 定着ベルト加熱制御手段
B7 排紙検出手段
B8 ローラ駆動手段
B9 ローラ駆動停止・再駆動制御手段
B9a ローラ駆動速度制御手段
2 定着ローラ
3 加圧ローラ
4 加熱ローラ
5a ハロゲンヒータ
5a1 反射部
5b ヒータ
6 定着ベルト
7a、7b 温度センサ(サーミスタ)
10A、10B MPU

Claims (11)

  1. 定着ローラと該定着ローラに対向する加熱ローラとにより張架された無端状の定着ベルト、該加熱ローラの内側及び/または外側に該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、及び、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラを有し、記録媒体が前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって該記録媒体上に未定着画像を定着させる定着装置において、
    上記加圧ローラを加熱する加圧ローラ加熱手段、
    上記加圧ローラの温度を検出する加圧ローラ温度検出手段、
    該加圧ローラ温度検出手段からの信号を基に該加圧ローラ加熱手段を制御して加圧ローラを所定加圧ローラ温度に保つ加圧ローラ加熱制御手段、
    該定着装置内のローラを駆動するローラ駆動手段、
    記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを検出する排紙検出手段、及び、
    定着装置への記録媒体の供給を知らせる定着装置外よりの通紙信号を受けて該加圧ローラ加熱制御手段による加圧ローラの加熱を停止させると共にローラ駆動が停止していたときにはローラ駆動手段を制御してローラ駆動を開始させた後、記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを示す該排紙検出手段からの排紙信号の受信後に、該加圧ローラ加熱制御手段による加圧ローラの加熱を開始させた後、前記加圧ローラ温度検出手段によって検出される加圧ローラの温度が前記所定加圧ローラ温度に達したときにローラ駆動手段を制御して定着装置内のローラの駆動を停止させる駆動/加熱・停止/再開制御手段を
    備えていることを特徴とする定着装置。
  2. 上記駆動/加熱・停止/再開制御手段が、ローラ駆動手段を制御して、排紙検出手段からの排紙信号の受信後の定着装置内のローラの駆動速度を、定着時の駆動速度より遅くさせる制御をおこなうローラ駆動速度制御手段を有することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  3. 上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部とを有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 定着ローラと該定着ローラに対向する加熱ローラとにより張架された無端状の定着ベルト、該加熱ローラの内側及び/または外側に該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、及び、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラを有し、記録媒体が前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって該記録媒体上に未定着画像を定着させる定着装置において、
    該定着装置内のローラを駆動するローラ駆動手段、
    記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを検出する排紙検出手段、及び、
    記録媒体が前記ニップ部から排出されたことを示す該排紙検出手段からの排紙信号の受信後にローラの駆動を停止させるとともに、該ローラの駆動停止から第1の所定時間経過後にローラ駆動手段を制御して第2の所定時間が経過するまで、定着装置内のローラを駆動させるローラ駆動停止・再駆動制御手段を
    備えたことを特徴とする定着装置。
  5. 上記ローラ駆動停止・再駆動制御手段が、ローラ駆動手段を制御して、排紙検出手段からの排紙信号の受信後の定着装置内のローラの駆動速度を、定着時の駆動速度より遅くさせる制御をおこなうローラ駆動速度制御手段を有することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部とを有していることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の定着装置。
  7. 定着ローラと該定着ローラに対向する加熱ローラとにより張架された無端状の定着ベルト、該加熱ローラの内側及び/または外側に該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、及び、該定着ベルトを介して該定着ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラを有し、記録媒体が前記ニップ部を通過する際に熱及び圧力によって該記録媒体上に未定着画像を定着させる定着装置において、
    上記加熱ローラの内側にあって該定着ベルトを加熱するための定着ベルト加熱手段、
    上記定着ベルトの温度を検出する定着ベルト温度検出手段、
    該定着装置内のローラを駆動するローラ駆動手段、及び、
    該定着装置の立ち上げ時に加熱ローラ内の定着ベルト加熱手段による加熱を開始し、上記定着ベルト温度検出手段によって計測される上記定着ベルトの温度が定着時の温度より低い所定の駆動開始温度に達した後に、該定着装置内のローラの駆動を開始する立ち上げ制御手段を備えていることを特徴とする定着装置。
  8. 上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する、ハロゲンランプからなるハロゲンヒータと、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部とを有していることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する加熱ローラの軸方向に長い線状熱源を有し、該線状熱源が長さ方向に少なくとも2つに分割され、これら熱源のうち第1の熱源の加熱領域がこの定着装置に供給される小サイズの記録媒体に対応し、第2の熱源は第1の熱源の非加熱領域を加熱するものであり、かつ、該第1の熱源と同時に加熱されることにより該小サイズの記録媒体よりも大きい記録媒体に対応する領域を加熱可能であり、該第1の熱源は、加熱ローラ内部において第2の熱源より加熱ローラの定着ベルトが張架された部分に近く配置されていることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  10. 上記定着ベルトを加熱する定着ベルト加熱手段が加熱ローラに加熱ローラ内部から熱線を供給することにより定着ベルトを加熱する加熱ローラの軸方向に長い線状熱源を有し、該線状熱源が長さ方向に少なくとも2つに分割され、これら熱源のうち第1の熱源の加熱領域がこの定着装置に供給される小サイズの記録媒体に対応し、第2の熱源は第1の熱源の非加熱領域を加熱するものであり、かつ、該第1の熱源と同時に加熱されることにより該小サイズの記録媒体よりも大きい記録媒体に対応する領域を加熱可能であり、該第2の熱源は、加熱ローラ内部において第1の熱源より加熱ローラの定着ベルトが張架された部分に近く配置され、かつ、第1の熱源がハロゲンランプからなるハロゲンヒータであり、かつ、該ハロゲンヒータからの熱線を加熱ローラの定着ベルト懸架部に集中的に供給するための反射部を有していることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2005076477A 2005-03-17 2005-03-17 定着装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP4669721B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005076477A JP4669721B2 (ja) 2005-03-17 2005-03-17 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005076477A JP4669721B2 (ja) 2005-03-17 2005-03-17 定着装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006259221A true JP2006259221A (ja) 2006-09-28
JP4669721B2 JP4669721B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=37098563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005076477A Expired - Fee Related JP4669721B2 (ja) 2005-03-17 2005-03-17 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4669721B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008287031A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2008287030A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2010266565A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Kyocera Mita Corp 定着装置および画像形成装置
EP2442185A1 (en) * 2010-10-13 2012-04-18 Ricoh Company, Ltd. Fixing device, fixing device control method, and image forming apparatus
US20130209115A1 (en) * 2012-02-09 2013-08-15 Takamasa HASE Image forming apparatus
CN104880930A (zh) * 2014-02-28 2015-09-02 京瓷办公信息系统株式会社 定影装置及图像形成装置
JP2018072433A (ja) * 2016-10-25 2018-05-10 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11224024A (ja) * 1998-02-09 1999-08-17 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置
JP2003107938A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置
JP2003241563A (ja) * 2002-02-18 2003-08-29 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置
JP2003295684A (ja) * 2002-04-03 2003-10-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004093597A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Ricoh Co Ltd 定着装置
JP2004101731A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11224024A (ja) * 1998-02-09 1999-08-17 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置
JP2003107938A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置
JP2003241563A (ja) * 2002-02-18 2003-08-29 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置
JP2003295684A (ja) * 2002-04-03 2003-10-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004093597A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Ricoh Co Ltd 定着装置
JP2004101731A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008287031A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2008287030A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2010266565A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Kyocera Mita Corp 定着装置および画像形成装置
US8886071B2 (en) 2010-10-13 2014-11-11 Ricoh Company, Ltd. Fixing device, fixing device control method, and image forming apparatus
EP2442185A1 (en) * 2010-10-13 2012-04-18 Ricoh Company, Ltd. Fixing device, fixing device control method, and image forming apparatus
US20130209115A1 (en) * 2012-02-09 2013-08-15 Takamasa HASE Image forming apparatus
US8855506B2 (en) * 2012-02-09 2014-10-07 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus
US9207596B2 (en) 2012-02-09 2015-12-08 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus including a fixing device
US9690243B2 (en) 2012-02-09 2017-06-27 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus including a fixing device that includes a radiant heat heating source and a fixing member that rotates before an abnormality solved
US9971289B2 (en) 2012-02-09 2018-05-15 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
CN104880930A (zh) * 2014-02-28 2015-09-02 京瓷办公信息系统株式会社 定影装置及图像形成装置
CN104880930B (zh) * 2014-02-28 2017-10-31 京瓷办公信息系统株式会社 定影装置及图像形成装置
JP2018072433A (ja) * 2016-10-25 2018-05-10 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4669721B2 (ja) 2011-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9141047B2 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP6052598B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
US9316971B2 (en) Image forming method for forming toner image on recording medium
JP5963105B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2014199417A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5948923B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2013178488A (ja) 画像形成装置
JP2006154487A (ja) 定着装置、画像形成装置及び定着装置の制御方法
JP2013178487A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4669721B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JPH1078727A (ja) 定着装置
JP6127580B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5962893B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2013213887A (ja) 画像形成装置
JP2007298553A (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
JP2007206327A (ja) 加熱装置、加熱装置の制御方法及び画像形成装置
JP2017083888A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6300060B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2010282054A (ja) 画像形成装置
JP2014085573A (ja) 画像形成装置
JP2011033998A (ja) 像加熱装置
JP2001236126A (ja) 加熱装置の加熱体昇温時間予測方法及び画像形成装置
JP6156761B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2015028507A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2004317708A (ja) 画像形成装置およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees