JP2006258715A - 残像消去方法および残像消去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 その放射線画像検出器の線状電極近傍に残存する電荷を消去する。
【解決手段】 放射線画像検出器の残存電荷を消去する際に、第2の電極層15の補助線状電極15aを低電圧源41の正極側へ接続し、第1の電極層11を電圧源40の負極側へ接続し、青色光L2を照射する。補助線状電極15aと読出線状電極15bとの間に電圧が印加されると、この電圧印加により形成された電界により、補助線状電極15aの近傍に残存していた負電荷が、補助線状電極15aから供給される正の電荷と結合して消滅する。また、青色光L2が照射されることにより、読取用光導電層14内が導電性を呈し、電荷が容易に移動可能となる。第1の電極層11が負の電位となるように電圧が印加されているため、この電圧印加により形成された電界により、蓄電部16に残存している負電荷と、読取用光導電層14側にトラップされている正電荷との結合が即される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、放射線画像を担持した放射線または記録光が照射され、放射線または記録光の照射量に応じて発生した電荷を蓄積することにより放射線画像を検出する放射線画像検出器から上記電荷を読み取った後、その放射線画像検出器に残存した電荷を消去する残像消去方法および装置に関するものである。
従来より、被写体を透過したX線などの放射線の照射量に応じた量の電荷を蓄電部に蓄積することにより被写体の放射線画像を検出する放射線画像検出器を用いて放射線画像を記録するとともに、その放射線画像検出器に記録された放射線画像を電気信号として読み取る放射線画像記録読取装置が、医療用放射線画像の撮影などにおいて多く利用されており、種々のタイプのものが提案されている。
そして、上記のような放射線画像記録読取装置において用いられる放射線画像検出器としては、たとえば、特許文献1には、放射線を透過する第1の電極層、放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層、潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、かつ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層、および多数の線状電極が平行に配列された第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像検出器が提案されている。上記放射線画像検出器を用いた放射線画像記録読取装置においては、第1の電極層と第2の電極層とに電圧が印加された状態で第1の電極層側から放射線が照射され、その照射された放射線の照射量に応じた量の電荷が記録用光導電層において発生し、その電荷のうち一方の極性の電荷が第1の電極層に帯電された電荷と結合するとともに他方の極性の電荷が記録用光導電層と電荷輸送層との界面に形成される蓄電部に潜像電荷として蓄積されることより、放射線画像の記録が行われる。そして、第2の電極層側から照射された読取光が第2の電極層を透過して読取用光導電層に照射され、その読取光の照射により読取用光導電層において発生した一方の極性の電荷が蓄電部における潜像電荷と結合するとともに、他方の極性の電荷が線状電極に接続された電流検出アンプにより検出されることにより放射線画像が電気信号として読み出される。
また、上記特許文献1においては、第2の電極層が、多数の読出線状電極と、該読出線状電極と交互にかつ互いに平行となるように設けられた、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力させるための多数の補助線状電極とからなる放射線画像検出器も提案している。
さらに、特許文献2においては、読出線状電極と補助線状電極との間に絶縁膜を設けた放射線画像検出器が提案されている。
ここで、放射線画像検出器から放射線画像を読み取った後には、その蓄電部に蓄積された電荷の一部が読み取られることなく蓄電部に残存してしまうことや、あるいは読取用光導電層において発生した電荷の一部が読取用光導電層や電荷輸送層にトラップされて残存してしまうことがある。このような残存電荷を消去することなく次の放射線画像の記録を行なったのでは、その放射線画像の画質の劣化を招くことになる。
そこで、特許文献3においては、次の放射線画像の記録を行う前に、第1の電極層と第2の電極層とに電圧を印加した状態で消去光を読取用光導電層に照射し、その消去光の照射により読取用光導電層において発生した電荷と上記残存電荷とを結合させることにより残存電荷を消去する方法が提案されている。
特開2000−284056号公報 特開2001−160922号公報 特開2000−105297号公報
しかしながら、近年、上記特許文献1に記載されているように、第2の電極層が多数の線状電極から構成されている場合には、放射線画像検出器から放射線画像を読み取った後に、蓄電部に蓄積された電荷の一部やあるいは読取用光導電層において発生した電荷の一部が、線状電極の近傍に残存してしまう場合があることが判明した。
例えば特許文献1に記載したような放射線画像検出器では、放射線画像の読取時に、読取用光導電層で発生した電荷対のうち、一方の電荷(例えば正電荷)は電荷輸送層を移動して潜像電荷と結合して消滅し、他方の電荷(例えば負電荷)は線状電荷に帯電した電荷と結合して消滅する。しかし、第2の電極が多数の線状電極から構成されているため、読取用光導電層で発生した負荷の中には、電界の谷間でラップされてしまい、隣接する線状電極のどちら側の電極へも移動できず、線状電極の近傍に残存電荷として残るものがある。また、蓄電部に蓄積された電荷の一部が、電荷輸送層を通過してしまい、同様に線状電極の近傍に残存電荷として残る場合もある。
さらに、特許文献2に記載されているように、読出線状電極と補助線状電極との間に絶縁膜が設けられている場合や、あるいは線状電極の上面の一部に絶縁膜が設けられている場合等には、絶縁膜により電荷の結合が妨げられ、一層線状電極の近傍に残像電荷が残りやすい。
このような線状電極の近傍に残存する残存電荷は、従来のような第1電極層と第2電極層との間に電圧を印加した状態で消去光を照射する消去方法では消去することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、上記のような放射線画像検出器から放射線画像を読み取った後、その放射線画像検出器に残存した電荷を消去する残像消去方法および装置において、線状電極近傍に残存する電荷を消去することができる残像消去方法および装置を提供することを目的とするものである。
本発明の残像消去方法は、放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、該記録用光導電層において発生した電荷を蓄積する蓄電部と、読取光の照射により導電性を呈する読取用光導電層と、多数の線状電極がストライプ状に配列されてなる第2の電極層とを有する放射線画像検出器の前記読取用光導電層に読取光を照射して前記蓄電部に蓄積された電荷を読み取った後、前記放射線画像検出器に残存した電荷を消去する残像消去方法において、
隣接する前記線状電極の間に電圧を印加して、前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去することを特徴とする。
前記隣接する前記線状電極の間に電圧を印加する際に、前記読取用光導電層に導電性を付与する消去光を照射してもよい。
前記放射線画像検出器が、前記放射線または記録光の照射時において前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に記録用電圧が印加されるものであれば、
前記隣接する線状電極の間に前記電圧を印加し、前記読取用光導電層に前記消去光を照射する際に、前記第1の電極層と第2の電極層の間に、前記記録用電圧と同極性の電圧を印加して、前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去するとともに、前記蓄電部の近傍に残存している電荷を消去することを特徴とする請求項2記載の残像消去方法。
前記隣接する線状電極の間に印加される電圧は、交流電圧であってもよい。
本発明の残像消去装置は、放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、該記録用光導電層において発生した電荷を蓄積する蓄電部と、読取光の照射により導電性を呈する読取用光導電層と、多数の線状電極がストライプ状に配列されてなる第2の電極層とを有する放射線画像検出器の前記読取用光導電層に読取光を照射して前記蓄電部に蓄積された電荷を読み取った後、前記放射線画像検出器に残存した電荷を消去する残像消去装置において、隣接する前記線状電極の間に電圧を印加して、前記隣接する前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去する残像消去手段を備えたことを特徴とするものである。
前記残像消去手段は、前記隣接する前記線状電極の間に電圧を印加する際に、前記読取用光導電層に導電性を付与する消去光を照射するものであってもよい。
また、前記放射線画像検出器が、前記放射線または記録光の照射時において前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に記録用電圧が印加されるものであれば、
前記残像消去手段は、前記隣接する線状電極の間に前記電圧を印加し、前記読取用光導電層に前記消去光を照射する際に、前記第1の電極層と第2の電極層の間に、前記記録用電圧と同極性の電圧を印加して、前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去するとともに、前記蓄電部の近傍に残存している電荷を消去するものであってもよい。
前記隣接する線状電極の間に印加される前記電圧は、交流電圧であってもよい。
なお、放射線画像検出器に備えられた記録用光導電層と読取用光導電層は別個に設けられた光導電層であってもよいし、1枚の光導電層が記録用光導電層と読取用光導電層の両者を兼ねるものであってもよい。例えば、第1電極層/記録用兼読取用の光導電層/第2電極層層からなり、光導電層と第2導電極層との界面に蓄電部が形成される放射画像検出器(Medical Physics,Vol.16,No.1,Jan/Feb 1989;P105-P109参照)であってもよいし、あるいは、第1電極層/絶縁体層/記録用兼読取用の光導電層/第2電極層からなり、絶縁体層と光導電層との界面に蓄電部が形成され放射線画像検出器等であってもよい。
また、上述の特許文献1に記載された、第1の電極層、記録用光導電層、電荷輸送層、読取用光導電層および多数の線状電極が平行に配列された第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像検出器であってもよい。あるいは、電荷輸送層および読取用光導電層の代わりに、読取用電荷輸送性光導電層を備える放射線画像検出器等であってもよい。
なおここで、上記「記録光」としては、たとえば、被写体を透過した放射線の照射により蛍光体から発せられた蛍光などがあるが、被写体の放射線画像を担持した光であれば如何なるものでもよい。
また、上記「消去光」と「読取光」の光源は別個に設けるようにしてもよいし、1つの光源を上記「消去光」および「読取光」の光源として利用するようにしてもよい。
本発明の残像消去方法および残像消去装置では、隣接する前記線状電極の間に電圧を印加し、この電圧印加により形成された電界により、残存電荷と該残存電荷と逆極性の電荷との結合を即すことができるので、線状電極の近傍に残存している電荷を消去することができる。
また、前記隣接する前記線状電極の間に電圧を印加する際に、前記読取用光導電層に導電性を付与する消去光を照射すれば、残存電荷が容易に移動でき、線状電極の近傍に残存している残存電荷をより確実に消去することができる。
また、前記隣接する線状電極の間に前記電圧を印加し、前記読取用光導電層に前記消去光を照射する際に、前記第1の電極層と第2の電極層の間に、前記記録用電圧と同極性の電圧を印加すれば、この電圧印加により形成された電界により、蓄電部近傍に残存している残存電荷と該残存電荷と逆極性の電荷との結合を即すことができるので、前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去するとともに、前記蓄電部の近傍に残存している電荷を消去することができる。
前記隣接する線状電極の間に印加される電圧が、交流電圧であれば、この交流電圧の振幅を徐々に0へ近づけることにより、一層確実に線状電極の近傍に残存している電荷を消去することができる。
以下、図面を参照して本発明の残像消去方法を実施する残像消去装置の実施の形態について説明する。図1は本発明の残像消去装置の第1の実施の形態を用いた放射線画像記録読取装置1の概略構成図である。
以下、図面を参照して本発明の残像消去方法を実施する残像消去装置の実施の形態について説明する。図1は本発明の残像消去装置の第1の実施の形態を用いた放射線画像記録読取装置1の概略構成図である。
本放射線画像記録読取装置1は、図1に示すように、放射線L1を射出する放射線源5と、放射線源5から射出され、被写体6を透過した放射線L1の照射により被写体の放射線画像を検出する放射線画像検出器10と、放射線画像検出器10に記録された放射線画像を読み取るための読取光であり、かつ残存電荷を消去するための消去光である青色光L2を放射線画像検出器10に照射する面状光源20と、面状光源20の読取光の照射により放射線画像検出器10において発生した電流を検出する電流検出回路31が多数設けられた電流検出部30と、放射線画像を記録する際および残存電荷を消去する際に、放射線画像検出器10に電圧を印加する電圧源40と、後述する隣接線状電極間に電圧を印加する低電圧源41と、放射線画像検出器10の後述する第1の電極層11および第2の電極層15の接続先を切り換えるスイッチ手段50と、放射線源5、面状光源20、電流検出部30、電圧源40、低電圧源41およびスイッチ手段50へ接続され、各部位の動作を制御する制御手段70とを備えている。
放射線画像検出器10は、被写体6の放射線画像を担持した放射線を透過する第1の電極層11、第1の電極層11を透過した放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層12、記録用光導電層12において発生した潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、且つその潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層13、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層14、および読取光を透過する第2の電極層15をこの順に積層してなるものである。記録用光導電層2と電荷輸送層3との間には、記録用光導電層2内で発生した潜像電荷を蓄積する蓄電部16が形成されている。
第1の電極層11としては、放射線を透過するものであればよく、たとえば、ネサ皮膜(SnO)、ITO(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用いることができ、また、100nm厚のAlやAuなども用いることもできる。
第2の電極層15は、図1および図2に示すように、青色光L2を透過し、線状に延びる多数の補助線状電極15aと、青色光L2を遮光し、線状に延びる多数の読出線状電極15bとが交互かつ平行に配列された第2の電極層である。読出線状電極15bは、読取光L2を遮光するAl、Crなどの金属から形成されている。また、補助線状電極15aは、第1の電極層11と同様の材料で形成することができ、読取光L2を透過するものである。読出線状電極15bについても、補助線状電極15aと同様の材料により形成し、その後、読取光L2を遮光するようにAl、Crなどの金属によりコーティングするようにしてもよい。
また、第2の電極層15における読出線状電極15bには、上記読出線状電極15bにより読み出された電荷を検出するためのチャージアンプ31がそれぞれ接続されている。
記録用光導電層13は、放射線の照射を受けることにより電荷を発生するものであればよく、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とするものを使用する。厚さは500μm程度が適切である。
電荷輸送層13としては、第1の電極層11に帯電する電荷の移動度と、その逆極性となる電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば10以上、望ましくは10以上)、かつ読取光L2の照射により電荷を発生する光導電性を有するであればよく、例えばSe−Te、Se−Te−As、Se−Te−P、Se−As等を主成分とする合金、あるいは、ポリN−ビニルカルバゾール(PVK)、N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1'−ビフェニル〕−4,4'−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶等の有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリスチレン、PVK)分散物,Clを10〜200ppmドープしたa−Se等の半導体物質が適当である。
なお、放射線画像検出器10の層構成は上記のような層構成に限らず、その他の層、例えばブロッキング層等を含むものとしてもよく、あるいは、電荷輸送層と読取用光導電層を兼ねる読取用電荷輸送性光導電層を備えたものであってもよい。また各層の材料についても上記各層の作用と同等の作用を有するものであれば上記以外の材料を利用するようにしてもよい。
そして、上記のように構成された放射線画像検出器10には、図1に示すように、第2の電極層15側に面状光源20が設けられている。面状光源20は、第1の導電層21,EL層22,第2の導電層23から成るEL発光体である。なお、放射線画像検出器10の第2の電極層15と第1の導電層21との間には絶縁層24が設けられている。
面状光源20における第1の導電層21は、多数の線状電極21aが平行に配列されてなるものであり、線状電極21aは、放射線画像検出器10の第2の電極層15の読出線状電極15bと直交するように配列されている。つまり、各線状電極21aとEL層22と第2の導電層23とで、実質的にライン状の光源が第2の電極層15の読出線状電極15bの長さ方向に多数配列された構成と同等となる。EL層23としては、放射線画像検出器10の読取用光導電層14の主成分であるa−Seとのマッチングを考慮して、波長470nm程度のEL光が発せられるような物資を用いればよい。また、第1の導電層21の線状電極21aはEL光を透過する材料から形成されている。また、各線状電極21a間は、線状電極21a同志を絶縁するものであれば、EL光を透過する材料で形成してもよいし、EL光を遮断する材料で形成するようにしてもよい。
そして、上記面状光源20の線状電極21aは、制御手段70に接続され、制御手段70は、面状光源20の線状電極21aとそれに対向する第2の導電層23との間に所定の電圧を印加し、読取光L2の照射を制御するものである。例えば、制御手段70が、線状電極21aを順次切り替えながら、夫々の線状電極21aと第2の導電層23との間に所定の直流電圧を印加すると、線状電極21aと第2の導電層23とに挟まれたEL層22からEL光が発せられ、線状電極21aを透過したEL光はライン状の青色光L2として利用される。そして、第2の電極層15の読出線状電極15bの長手方向の一方の端から他方の端までの全部について線状電極21aを順次切り替えてEL発光させることにより、青色光L2で第2の電極層15の全面を走査することになる。なお、第2の電極層15の読出線状電極15bの長手方向が副走査方向に対応し、青色光L2の延びる方向が主走査方向に対応する。
また、電圧源40および低電圧源41は、その電圧のON、OFFおよび電圧の大きさは制御手段70により制御される。また、電流検出部30は、第2の電極層15の各読出線状電極15bに接続された多数のチャージアンプ31を有している。
また、スイッチ手段50は、読出線状電極15b、補助線状電極15aおよび第1の電極層11の接続先を切り換えるスイッチであり、図1に示すように、a端子には電圧源40の負極側の端子が接続され、b端子には低電圧源41の正極側の端子が接続され、c端子にはアースが接続されている。また、d端子には、放射線画像検出器10における第1の電極層11が接続され、e端子には、第2の電極層15の各補助線状電極15aが接続されている。
このスイッチ手段50は、放射線画像検出器10による放射線画像の消去、記録および読取りの際に切換えられる。このスイッチ手段50の切換えは、制御手段70により制御される。
次に、上記第1の実施の形態の放射線画像記録読取装置の動作について説明する。まず、本放射線画像記録読取装置1においては、放射線画像検出器10へ放射線画像を記録する前に、前回に放射線画像検出器10から放射線画像を読み取った後に放射線画像検出器10に残存した電荷を消去する動作を行う。以下に、その残存電荷の消去の作用について詳細に説明する。図2は、放射線画像検出器10における残存電荷の消去の作用を説明するための模式図である。
放射線画像検出器10を用いて放射線画像を記録し、その記録された放射線画像を読み取った後には、たとえば、図2(A)に示すように、読み取られなかった負の電荷が蓄電部16に残存し、またこの負の電荷とつりあうように正の電荷が電荷輸送層13にトラップされている。
また、後述するように、放射線画像検出器10では、放射線画像の読取時に、読取用光導電層14で発生した電荷対のうち、正電荷は電荷輸送層13を移動して潜像電荷と結合して消滅し、負電荷は補助線状電極15aまたは読出線状電極15bに帯電した電荷と結合して消滅する。しかし、第2の電極層15が多数の補助線状電極15aまたは読出線状電極15bから構成されているため、読取用光導電層13で発生した負荷の中には、電界の谷間でトラップされてしまい、隣接する補助線状電極15aまたは読出線状電極15bのどちら側の電極へも移動できず、図2の(A)に示すように、補助線状電極15aまたは読出線状電極15bの近傍に残存電荷として残るものがある。また、この電荷とつりあうように、正の電荷が線状電極近傍へトラップされている。
上記のような残存電荷を消去するため、本放射線画像記録読取装置1においては、まず、制御手段70によりスイッチ手段52のb端子とe端子とが接続され、第2の電極層15の補助線状電極15aと低電圧源41の正極側が接続される。制御手段70により電圧源41が制御され、補助線状電極15aが正の電位となるように電圧が印加される。なお、この際に印加する電圧は1V以上10V以下が好ましく、本実施の形態では5Vの電圧を印加する。
また、a端子とd端子が接続され、第1の電極層11へ電圧源40の負極側が接続される。制御手段70により電圧源40が制御され、第1の電極層11が負の電位となるように電圧が印加される。なお、この際に印加される電圧の大きさは、放射線画像検出器10への放射線画像の記録の際に第1の電極層11と第2の電極層15との間に印加される記録用電圧の1/10〜1/1000程度であることが望ましく、より望ましくは1/100程度である。本実施の形態では、放射線画像の記録用電圧を5kV程度とし、残存電荷の消滅の際の電圧を50V程度としている。
さらに、面状光源20が制御され、面状光源20の全ての線状電極21aおよび第2の導電層23に電圧が印加され、その電圧印加により面状光源20の全面から青色光L2が射出される。
上記のようにして電圧源41により、補助線状電極15aと読出線状電極15bとの間に電圧が印加されると、この電圧印加により形成された電界により、図2の(B)に示すように、補助線状電極15aの近傍に残存していた負電荷が、補助線状電極15aから供給される正の電荷と結合して消滅する。
また、青色光L2が照射されることにより、読取用光導電層14内が導電性を呈し、電荷が容易に移動可能となり、負電荷と正電荷の結合が促進され、残存電荷が確実に消去される。
また、電圧源40により、第1の電極層11が負の電位となるように電圧が印加されているため、この電圧印加により形成された電界により、蓄電部16に残存している負電荷と、読取用光導電層14側にトラップされている正電荷との結合が即され、残存電荷が消滅する。
上記のような作用により、補助線状電極15aおよび読出線状電極15bの近傍に残存した残存電荷および蓄電部16近傍に残存していた残存電荷の両方が消去される。
次に、上記実施の形態の放射線画像記録読取装置における放射線画像の記録および読取動作につい簡単に説明する。図3は、放射線画像検出器10における放射線画像の記録および読出し動作を説明するための模式図である。なお、説明を簡単にするために、スイッチ部50の動作の詳細な説明は諸略する。
放射線画像の記録は、まず、図3の(A)に示すように、制御手段70により放射線画像検出器10の第1の電極層11と第2の電極層15との間に記録用電圧が印加される。このとき印加される記録用電圧の大きさは、5kV程度であり、第1の電極層11が負の電位に、第2の電極層15が正の電位となるように印加される。そして、この記録用電圧の印加の後、放射線源5から放射線を射出させ、被写体6を透過した放射線を放射線画像検出器10に照射する。すると、放射線画像検出器10の記録用光導電層12内で正と負の電荷対が発生し、この電荷対のうち正の電荷は負に帯電した第1の電極層11に向かって移動し、第1の電極層11における負の電荷と結合して消滅する。一方、上記のようにして発生した電荷対のうち負の電荷は正に帯電した第2の電極層15に向かって移動するが、電荷輸送層13は正の電荷に対して導体として作用し、負の電荷に対しては絶縁体として作用するため、上記負の電荷は、図3(A)に示すように、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部16に蓄積される。
次に、上記のようにして放射線画像検出器10に記録された放射線画像を読取る際の作用について説明する。図3(B)に示すように、第1の電極層11および第2の電極層15における補助線状電極15aは接地され、読出線状電極15bはチャージアンプ31にそれぞれ接続される。そして、制御手段70が面状光源20の線状電極21aを順次切り替えながら、夫々の線状電極21aと第2の導電層23との間に所定の直流電圧を印加して、EL層22から発せられる読取光L2で放射線画像検出器10の全面を走査する。上記のようにして青色光L2が照射されると、読取光L2は第2の電極層15の補助線状電極15aを透過して読取用光導電層14に照射され、図3(B)に示すように、読取用光導電層14において電荷対が発生する。なお、青色光L2は波長470nmの光であるため、読取用光導電層14に深く侵入することはなく、電荷対は主に読取用光導電層14の第2の電極層15側において発生する。
そして、その電荷対のうち正の電荷は読取用光導電層14を通過して蓄電部16の負の電荷と結合して消滅する。一方、読取用光導電層14において発生した電荷対のうち負の電荷は第2の電極層15に帯電された正の電荷に向かって移動する。そして、第2の電極層15における補助線状電極15aに帯電した正の電荷と結合するとともに、読出線状電極15bに帯電した正の電荷ともチャージアンプ31を介して結合する。チャージアンプが上記青色光L2の走査に応じて所定のタイミングで順次スイッチングされることにより放射線画像を構成する画素毎の電気信号が各チャージアンプ31から順次出力される。
上記の説明であきらかなように、上記の実施の形態の残像消去装置を用いた放射線画像記録読取装置によれば、補助線状電極15aと読出線状電極15bとの間に電圧を印加し、この電圧印加により形成された電界により、補助線状電極15aおよび読出線状電極15bの近傍に残存した負電荷と正電荷との結合を即すことができるので、線状電極の近傍に残存している負電荷を消去することができる。
また、上記電圧を印加する際に、読取用光導電層14へ青色光L2を照射しているため、残存電荷が容易に移動でき、線状電極の近傍に残存している負電荷を確実に消去することができる。
また、前記電圧の印加および青色光L2を照射と同時に、第1の電極層11と第2の電極層15の間に、電圧を印加することにより、蓄電部16近傍に残存している負電荷と、読取光導層14に残存している正電荷との結合を即すことができるので、蓄電部16の近傍に残存している電荷も消去することができる。
なお、上記実施の形態においては、隣接する線状電極間に電圧を印加する電圧源として、低電圧源41を用いたが、変形例として、図4に示すよう、低電圧源41に代わりに、交流電圧源42を用いたものも考えられる。なお、このような交流電圧源42を用いる場合には、電圧振幅を徐々に0まで減らすことが好ましい。残存電荷を消去する際に、逆極性の電荷が発生して新たな残存電荷となる場合があるが、電圧振幅が徐々小さくなる逆極性の電圧を交互に印加することにより、逆極性の残存電荷を徐々に減らすことができ、電圧が0になった時点で、残存電荷も0となり、一層確実に線状電極の近傍に残存する電荷を消去することができる。
本発明の実施の形態である放射線画像記録読取装置の概略構成図 図1に示す放射線画像記録読取装置の放射線画像検出器における消去の動作を説明するための模式図 図1に示す放射線画像記録読取装置の放射線画像検出器における記録および読取の動作を説明するための模式図 本発明の他の放射線画像記録読取装置の概略構成図
符号の説明
5 放射線源
6 被写体
10 放射線画像検出器
11 第1の電極層
12 記録用光導電層
13 電荷輸送層
14 読取用光導電層
15 第2の電極層
16 蓄電部
20 面状光源
30 電流検出部
31 チャージアンプ
40 電圧源
41 低電圧源
42 交流電圧源
50 スイッチ手段
70 制御手段

Claims (8)

  1. 放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、該記録用光導電層において発生した電荷を蓄積する蓄電部と、読取光の照射により導電性を呈する読取用光導電層と、多数の線状電極がストライプ状に配列されてなる第2の電極層とを有する放射線画像検出器の前記読取用光導電層に読取光を照射して前記蓄電部に蓄積された電荷を読み取った後、前記放射線画像検出器に残存した電荷を消去する残像消去方法において、
    隣接する前記線状電極の間に電圧を印加して、前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去することを特徴とする残像消去方法。
  2. 前記隣接する線状電極の間に電圧を印加する際に、前記読取用光導電層に導電性を付与する消去光を照射することを特長とする請求項1記載の残像消去方法。
  3. 前記放射線画像検出器が、前記放射線または記録光の照射時において前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に記録用電圧が印加されるものであり、
    前記隣接する線状電極の間に前記電圧を印加し、前記読取用光導電層に前記消去光を照射する際に、前記第1の電極層と第2の電極層の間に、前記記録用電圧と同極性の電圧を印加して、前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去するとともに、前記蓄電部の近傍に残存している電荷も消去することを特徴とする請求項2記載の残像消去方法。
  4. 前記隣接する線状電極の間に印加される前記電圧が交流電圧であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の残像消去方法。
  5. 放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、該記録用光導電層において発生した電荷を蓄積する蓄電部と、読取光の照射により導電性を呈する読取用光導電層と、多数の線状電極がストライプ状に配列されてなる第2の電極層とを有する放射線画像検出器の前記読取用光導電層に読取光を照射して前記蓄電部に蓄積された電荷を読み取った後、前記放射線画像検出器に残存した電荷を消去する残像消去装置において、
    隣接する前記線状電極の間に電圧を印加して、前記隣接する前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去する残像消去手段を備えたことを特徴とする残像消去装置。
  6. 前記残像消去手段が、前記隣接する前記線状電極の間に電圧を印加する際に、前記読取用光導電層に導電性を付与する消去光を照射するものであることを特長とする請求項5記載の残像消去装置。
  7. 前記放射線画像検出器が、前記放射線または記録光の照射時において前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に記録用電圧が印加されるものであり、
    前記残像消去手段が、前記隣接する線状電極の間に前記電圧を印加し、前記読取用光導電層に前記消去光を照射する際に、前記第1の電極層と第2の電極層の間に、前記記録用電圧と同極性の電圧を印加して、前記線状電極の近傍に残存している電荷を消去するとともに、前記蓄電部の近傍に残存している電荷も消去するものであることを特徴とする請求項6記載の残像消去装置。
  8. 前記隣接する線状電極の間に印加される前記電圧が交流電圧であることを特徴とする請求項5から7いずれか1項記載の残像消去装置。
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