JP2008180846A - 放射線画像記録読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線画像検出パネル内の放射線の照射量に応じて電荷発生する光導電層の感度を一定レベルに維持する。
【解決手段】放射線画像を静電潜像として記録する放射線画像検出パネル10の、放射線画像を担持した記録用放射線の照射量に応じて電荷を発生する光導電層12を、Bi12MO20(但し、MはGe,Si,Ti中の少なくとも1種である。)からなるものとし、350nm未満の波長を含まず、350〜800nmの波長領域の少なくとも一部の波長を含む消去光を光導電層12に対して照射させる消去光源30を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線画像を担持した記録光が照射され、放射線画像を静電潜像として記録する放射線画像検出パネルと、該放射線画像検出パネルから静電潜像を読み出す画像読取手段を備えた放射線画像記録読取装置に関するものである。
従来より、医療用X線撮影において、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上等のために、X線に感応する光導電層を感光体として用い、この光導電層にX線により形成された静電潜像を記録する放射線画像検出パネルと、該放射線画像検出パネルから、静電潜像を読取る画像読取手段とを備えた種々のタイプの放射線画像記録読取装置が提案されている。
この装置に使用される放射線画像検出パネルとしても、種々の方式が提案されている。具体的には、X線が照射されることにより光導電層内で発生した信号電荷を電荷収集電極で集めて蓄電部に一旦蓄積し、蓄積電荷を電気信号に変換して出力する直接変換方式の固体検出器が挙げられる。この方式における放射線画像検出パネル(固体検出器)は、光導電層と電荷収集電極を主要部とするものである。従来より、放射線の照射により電荷を生成する光導電層としてはアモルファスセレン(a−Se)、PbI2、HgI2、Cd(Zn)Teなどの材料が使用されている。
また、蓄積された電荷を外部に読み出す電荷読出プロセスの面からは、読取光(読取用の電磁波)を検出器に照射して読み出す光読出方式のもの(特許文献1参照)や、蓄電部と接続されたTFT(薄膜トランジスタ)を走査駆動して読み出すTFT読出方式のもの(特許文献2および3参照)等がある。
放射線画像検出パネルは、繰り返しの撮影および読み出しに供されるものであり、この繰り返しの使用により、光導電層内に電荷が残留し、これにより感度低下を生じるという問題があることが知られており、アモルファスセレンからなる光導電層に対しては、赤外光を消去光として光導電層に対して照射することにより、残留電荷を効果的に除去できることが非特許文献1に記載されている。
一方、アモルファスセレンは放射線吸収効率が劣るために厚膜化が必要で、高電場印可が必要となるため信頼性低下の問題がある。また、PbI2、HgI2、Cd(Zn)Teは暗電流が高くS/N比が悪いという問題がある。
このような観点からこれらにかわる光導電層の材料として、酸化ビスマス系複合酸化物を用いることが検討されている。例えば、特許文献2および3には、光導電層を構成する物質として、組成式BixMOy(ただし、MはGe,Si,Ti中の少なくとも1種であり、xは10≦x≦14の条件を満たす数であり、yは上記Mおよびxにより化学量論的な酸素原子数を表す。)で表される酸化ビスマス系複合酸化物が記載されている。この酸化ビスマス系複合酸化物によればX線の電荷変換効率を改善することが期待できる。
特開2000−105297号公報 特開平11−237478号公報 特開2000−249769号公報 ジャーナル オブ アプライド フィジックス 第84巻、第10号 1998年11月15日発行、5459頁〜5501頁(J. Appl. Phys., Vol.84, No.10, 15 November 1998, p.5459〜p.5501)
さて、本発明者の研究により、アモルファスセレンに対して消去光として用いられている赤外光が、必ずしも他の材料からなる光導電層に対して同様の効果を得ることができるわけではないことが明らかになってきた。
そこで、アモルファスセレンに代わる光導電層として検討されている酸化ビスマス系複合酸化物と合わせて、該材料に応じた消去光についても検討する必要が生じてきた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、放射線画像記録読取装置において、酸化ビスマス系複合酸化物を光導電層として備えた放射線画像検出パネルにより常に安定した感度で放射線画像を検出することを目的とするものである。
本発明の放射線画像記録読取装置は、放射線画像を担持した記録用放射線の照射量に応じて電荷を発生する光導電層を備えた、前記放射線画像を静電潜像として記録する放射線画像検出パネルと、該放射線画像検出パネルに記録された前記静電潜像を読み出す画像読取手段とを備えた放射線画像記録読取装置において、
前記放射線画像検出パネルの前記光導電層が、Bi12MO20(但し、MはGe,Si,Ti中の少なくとも1種である。)からなるものであり、
350nm未満の波長を含まず、350〜800nmの波長領域の少なくとも一部の波長を含む消去光を前記光導電層に対して照射させる消去光源を備えたことを特徴とするものである。
前記消去光源は、上記消去光を照射するものであればよく、たとえば、蛍光灯やエレクトロルミネセンス層を備えたELパネルが挙げられる。またさらに、上記消去光を発光する蛍光等やELパネルのみならず、その他の発光体を二次元状に並べたパネル、二次元発光体などでもよい。また、上記消去光の波長以外の波長の光を含む発光体(光源)とフィルタを組み合わせたものであってもよい。
なお、前記消去光源は、前記放射線画像検出パネルの、前記記録用放射線が照射される側から前記消去光を照射するものであることが望ましい。
さらに、前記放射線画像検出パネルに放射線画像が記録される前に、前記消去光の照射を行うように前記消去光源を制御する消去光源制御手段を備える。前記放射線画像検出パネルに放射線画像が記録され、前記画像読取手段により該放射線画像検出パネルから静電潜像が読み取られる画像記録読取処理が所定回数なされた後に、前記消去光の照射を行うように前記消去光源を制御する消去光源制御手段を備える。あるいは、前記光導電層の、前記記録用放射光に対する感度を測定する感度測定手段と、該感度測定手段により測定された感度が、所定の閾値以下であるときに、前記消去光の照射を行うように前記消去光源を制御する消去光源制御手段とを備えることが望ましい。
ここで、「記録用放射光に対する感度」とは、照射される記録用放射光量に対して光導電層に生じる電荷量の度合いに相当するものであり、光導電層内の残留電荷量が多くなると感度は低下する。また、感度測定手段は、感度の絶対値を測定するものでなくてもよく、各パネル毎の初回撮影時の感度に対する相対的な感度を測定するものであってもよいし、記録用放射光に対する感度に応じて変化するその他のパラメータを測定するものであってもよい。例えば、光導電層に所定の光(例えば紫外光)を照射した時に生じる明電流は記録用放射光に対する感度に応じて変化するものであるので、この明電流をパラメータとし、明電流を測定する明電流検出器を感度検出手段として用いることができる。
本発明の放射線画像記録読取装置は、放射線画像検出パネルの光導電層が、Bi12MO20(但し、MはGe,Si,Ti中の少なくとも1種である。)からなるものであり、この光導電層に350nm未満の波長を含まず、350〜800nmの波長領域の少なくとも一部の波長を含む消去光を前記光導電層に対して照射させる消去光源を備えているので、光導電層に残留した電荷を効果的に消去することができる。残留電荷の消去により、放射線画像検出パネルの感度低下を抑制し、安定した感度レベルに維持することができ、常に安定した感度で放射線画像を検出することができる。
なお、Bi12MO20の光導電層に対して照射する消去光としては、350nm〜800nmの波長の光が最適であり、350nm未満の波長を含むと、エネルギーが高くなりすぎ、光導電層中に電荷が発生してしまい消去が進まないだけでなく、逆に残留電荷が増加してしまう虞があり、800nm超の波長のみであると、光のエネルギーが低すぎて、光導電層に十分吸収されず消去が進まない虞があることが本発明者の鋭利研究により明らかになった。
なお、消去光源を、放射線画像検出パネルの、記録用放射線が照射される側から消去光を照射するものとすれば、より効率的に光導電層中の残留電荷の消去を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係る放射線画像記録読取装置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態である放射線画像記録読取装置1の概略構成図であり、図2はその消去光源30を示す斜視図である。
本放射線画像記録読取装置1は、図1に示すように、放射線を射出する放射線源5から射出され、被写体6を透過した記録用放射線Lが照射され、記録用放射線の照射量に応じて電荷を発生する光導電層12を備えた、被写体の放射線画像を静電潜像として記録する放射線画像検出パネル10と、該パネル10に記録された静電潜像を読み出す画像読取手段25と、放射線画像検出パネル10の光導電層12に対して消去光を照射する消去光源30と、該消去光源30を制御する消去光源制御手段32とを備えている。
放射線画像検出パネル10は、被写体6の放射線画像を担持した放射線を透過する第1の電極層11、第1の電極層11を透過した放射線Lの照射を受けることにより電荷対を発生する(導電性を呈する)記録用光導電層12、記録用光導電層12に帯電する潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、且つその潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層13、読取光の照射を受けることにより電荷対を発生する(導電性を呈する)読取用光導電層14、および読取光を透過する第2の電極層15をこの順に積層してなるものである。また、記録用光導電層12と電荷輸送層13との間には、記録用光導電層2内で発生した潜像電荷を蓄積する図示しない蓄電部が形成されている。
ここで、記録用光導電層12は、Bi12MO20(但し、MはGe,Si,Ti中の少なくとも1種である。)からなる。Bi12MO20は、単結晶であっても多結晶(焼結体)であってもよい。
第2の電極層15は、主走査方向に延びる多数の線状電極が副走査方向に平行に配列されてなるものである。
画像読取手段25は、放射線画像検出パネル10に読取光を照射する面状光源20と、面状光源20を制御する読取光源制御部21と、電流検出部26とからなる。
面状光源20は、EL素子、LD素子などの発光体が2次元状に配列されてなるものであり、光源制御手段は、画像読取時に副走査方向に並ぶ発光素子毎(1ライン毎)順次点灯させ、読取光をライン走査させるものである。なお、面状光源20はパネル10との間に図示しない透明絶縁層を介して一体的に構成されている。
電流検出部26は、第2の電極層15の各線状電極毎に接続された多数の電流検出アンプを有しており、読取光の露光により各線状電極に流れる電流を線状電極毎に並列的に検出するものである。
なお、図示しないが、第1の電極層と第2の電極層との間には電圧印加手段が備えられており、必要に応じて両電極層間に電圧が印加される。
消去光源30は、図2に示すように、複数の蛍光灯31を備えており、図示しない移動手段により、図1中点線で示す照射位置と実線で示す退避位置との間で移動可能とされている。蛍光灯31は、350nm未満の波長を含まず、350〜800nmの波長を含む光を発光するものである。複数の蛍光灯31のON/OFF動作は消去光源制御手段32により制御されている。照射位置においてすべてを同時に点灯させることにより、記録用光導電層12の全面に一様に消去光を照射することができる。
図3は、放射線画像記録読取装置1の第1のシーケンスを示す。図3に示すように、放射線画像の放射線画像検出パネルへの記録(撮影)がなされ、放射線画像検出パネルに蓄積された放射線画像に応じた静電潜像を読み出し(読取り)、その後、再び撮影を行う前に放射線画像検出パネルに対して消去光を照射して記録用光導電層12中の残留電荷の消去を行う。ここで、消去制御手段32は、撮影前に毎回消去を行うように消去光源30を駆動する。以下、放射線画像記録読取装置1のより詳細な動作を説明する。
繰り返し撮影に供される放射線画像検出パネル10への画像記録(撮影)を行う際には、まず、記録用光導電層12中の残留電荷の消去が行われる。撮影に先立って、消去光源30が照射位置に移動され、消去光源制御手段32により消去光源30が駆動され放射線画像パネル10に対して消去光が照射される。消去光は第1の電極層11を透過し、記録用光導電層12に照射される。先の撮影時に記録用光導電層内に生じ、残留している電荷が、この消去光の照射により消滅させられる。
なお、この消去光照射時には、第1の電極層11と第2の電極層15との間に電圧を印加してもよい。
記録用光導電層12内の残存電荷の消去が終了した後、放射線画像の記録(撮影)が行われる。撮影は、放射線画像検出パネル10の第1の電極層11と第2の電極層15との間に記録用電圧が印加された状態で行われる。放射線源5から放射線を射出させ、被写体6を透過した放射線を放射線画像検出パネル10に照射する。すると、放射線画像検出パネル10の記録用光導電層12内で正と負の電荷が発生し、そのうちの例えば負の電荷が上記記録用電圧の印加により形成された電界分布に沿って第2の電極層15の各線状電極に集中せしめられ、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界面である蓄電部に潜像電荷として蓄積される。潜像電荷の量は照射放射線量に略比例し、この潜像電荷の量が被写体6の放射線画像を示すことになる。一方、記録用光導電層12内で発生する正電荷は第1電極層11に引き寄せられて、電圧源から注入された負の電荷と結合して消滅する。このとき、記録用光導電層12内に電荷が残留しないのが理想であるが、現実には、記録用光導電層12内に電荷が残留する。
上記のようにして放射線画像検出パネル10に記録された放射線画像は、以下の手順で読取りがなされる。
本放射線画像記録読取装置1において、放射線画像検出パネル10から放射線画像を読み取る際には、第1の電極層11と第2の電極層15とを短絡させる。これにより、第1の電極層11と第2の電極層15の線状電極とに、蓄電部16に蓄積された負電荷に応じた正の電荷が帯電される。そして、読取光制御手段21が面状光源20の発光素子を一ライン毎に順次駆動する。なおこのライン方向は、線状電極の長さ方向と直交する方向である。面状光源20から発せられるライン光で放射線画像検出パネル10の全面を走査する。
このライン光の照射により読取用光導電層14内に正と負の電荷が発生し、その内の正の電荷が蓄電部16に蓄積された負電荷に引きつけられるように電荷輸送層13内を急速に移動し、蓄電部16で潜像電荷と結合して消滅する。一方、読取用光導電層14に生じた負の電荷は第2の電極層15の線状電極に帯電した正の電荷および第1の電極層11から電流検出アンプを介して流れてきた正の電荷と結合して消滅する。上記のように読取用光導電層14において発生した負の電荷が、第1の電極層11から電流検出アンプを介して第2の電極層15に流れてきた正の電荷と結合することにより電流検出アンプによって潜像電荷の量に応じた電流が検出され、放射線画像を電気信号として取得することができる。
なお、ここでは、読取光を照射する面状光源20が放射線画像検出パネル10と一体的に構成されてなるものとしたが、読取用の光源は、放射線画像検出パネルとは別体に設けられた、ビーム光源あるいはライン光源などであってもよい。それら光源を備えた放射線画像読取検出装置における画像読出し動作については特開2000-105297号公報等に詳細に記載されている。
本実施形態においては、記録用光導電層12の材料としてBi12MO20を用いており、この記録用光導電層12に残留する電荷を消去するための消去光源として、350nm未満の波長を含まず、350〜800nmの波長の一部もしくは全部を含む消去光を照射するものを備えたことにより、撮影前に記録用光導電層内の残留電荷を効果的に消去することができるので、記録用光導電層12の記録用放射線に対する感度を常に安定に維持することができる。
次に、繰り返しの使用に対して光導電層の感度がどのように変化するかを調べた結果を説明する。記録用光導電層に用いられるBi12GeO20試料に対し、紫外線を照射し該試料に発生する明電流を検出することを繰り返し行った。図4は、その繰り返しによる明電流の変化を示すものである。試料としては、Gastech社製、厚み200μmのBi12GeO20単結晶を用いた。
暗室中で試料に紫外線(N2レーザ、波長337nm)を照射して明電流を測定した。図4において明電流値は1回目の測定値Dを1として規格化している。続けて、試料に消去光を照射することなく、再び紫外線を照射して2回目の明電流を測定した。以下、3回、4回・・20回これを繰り返した。この間、明電流は徐々に減少し、20回目の明電流の測定値D20は、1回目の値の10%以下であった。その後、試料に対して350−700nmの波長を主に含む蛍光灯の光を照射し、再び暗室中に戻して先と同様に明電流を測定したところ、図中D’20に示すように最初の明電流レベルに回復した。消去光源としては、National製の3波長型白色蛍光灯110型(FLR 110H・EX-N/A・100)を用いた。消去光の照射量は、350[lx]×15[sec]=5,250[lx・s]とした。
この結果は、記録用光導電層が繰り返しの使用により感度が低下すること、および350−700nmの波長の光の照射により感度が回復することを示すものである。このような、繰り返しの紫外線の照射による明電流の減少(感度の低下)および蛍光灯の光を照射することによる明電流レベルの回復(感度の回復)は、Bi12SiO20、Bi12TiO20でも同様の結果が得られた。
なお、図4から、繰り返し回数が10回までであれば、1回目の明電流の8割以上を維持していることがわかる。所定の感度を維持しているのであれば、必ずしも撮影毎に消去処理を行う必要はないため、所定回数毎に消去処理を行うようにしてもよい。
予め所定の感度を維持できる撮影回数を調べておき、該回数毎に消去処理を行うように構成すればよい。消去光源制御手段32が、撮影回数nが所定回数Aを超えたときに、消去処理を実行するように消去光源30を制御するものである場合のシーケンスの一例を図5に示す。
図5に示すように、消去処理がなされた後の最初の撮影回数nを1とする。撮影および読み取りをnがAを超えるまで繰り返す。撮影回数nが所定回数Aを超えた場合(Yes)に消去光を記録用光導電層12に照射し、残留電荷を消去する消去処理を行う。一旦消去処理を行えば、撮影回数nを再び1とする。毎回消去処理を行う必要がないため、撮影読取処理を効率よく行うことができると共に、所定回数毎に消去処理を行うので、一定レベルの感度を保つことができる。
上記実施形態の消去光源30は、複数の蛍光灯31を備えパネル10の全面に同時に消去光を照射可能なものであるが、消去光は350〜800nmの波長の一部、あるいは全部を含むものなら何でもよく、光源としては、蛍光灯の他、上記範囲の波長の光を発光するエレクトロルミネッセンス素子が二次元状に配列されてなるELパネル、あるいは上記範囲の波長の光を発光するLED素子その他の発光体を2次元状に並べたパネルなどであってもよい。また、上記範囲以外の波長を含む光を発光する光源と上記範囲の波長のみを透過するフィルタとを組み合わせて用いてもよい。また、消去光源30としては、必ずしもパネルの全面に同時に消去光を照射可能な光源である必要はない。
図6は、第2の実施形態の放射線画像読取装置2の一部の概略構成を示す。第1の実施形態と同一の要素には同一の符号を付し詳細な説明を省略する(以下の実施形態において同様とする)。第1の実施形態とは消去光源の形態が異なる。第1の実施形態の消去光源30は、放射線画像検出パネルの全面に同時に消去光を照射可能な光源であったが、本実施形態においては、主走査方向に延びる線状光源を消去光源60として備えている。消去光源制御手段62は、線状光源60を点灯させると共に、図示しない移動手段により副走査方向(図中両矢印で示す方向)の一端から他端に移動させることにより、パネル全面に消去光を照射するように制御するものである。
また、消去光源および消去光源制御手段としては、ビーム光源から発せられたビーム光により主走査方向および副走査方向に走査することにより全面に消去光を照射するものとしてもよい。さらに、主走査方向もしくは副走査方向にのみ延びる光源を備え、撮影時に放射線をさえぎらない位置に配置させ、光源からの光をミラーなどで反射させることにより全面に消去光を照射するようにしてもよい。
また、上記実施形態は、消去光源30あるいは60が放射線画像検出パネル10の記録用放射線Lが照射される側に配置されており、パネル10の該放射線Lを照射する側から消去光を照射するように構成されているが、消去光を反対の面側から照射するように構成してもよい。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る放射線画像記録読取装置3の概略構成を示すものである。本実施形態の放射線画像記録読取装置3は、TFT方式の読み出しを行う放射線画像検出パネル100および読取手段115を備えたものである。
放射線画像検出パネル100は、記録用放射線が照射されて該放射線のエネルギーに応じた電荷を発生する光導電層104を備えた放射線検出部110と、アクティブマトリックスアレイ基板(以下AMA基板)120が接合されてなるものである。なお、AMA基板120の一部には、TFT駆動回路、電流検出回路などを含む図示しない画像検出部が設けられており、本実施形態においてAMA基板120は、読取手段115を構成するものでもある。
また、本放射線画像記録読取装置3は、感度測定手段の一形態である明電流測定手段135を備えている。明電流測定手段135は、放射線画像検出パネル100に放射線を照射させた際に光導電層104に生じる明電流(電荷量)を測定するものである。この明電流の減少は、記録用放射線に対する光導電層104の感度の低下を意味するものである。なお、明電流は、光導電層104中の残留電荷量が増加すると低下するものであり、明電流の減少(感度の低下)はすなわち、光導電層104中の残留電荷量が増加していることを示すものである。
図8は、放射線画像検出パネル100の断面の一部を示すものであり、その積層構造を詳細に示すものである。図8に示すように放射線検出部110は放射線Lの入射側から順に、透明支持体102、バイアス電圧印加用の共通電極103と、照射された放射線に応じて電子−正孔対である電荷対を生成する光導電層104と、電荷収集用の検出電極107とが積層形成された構成となっている。
光導電層104はBi12MO12(但し、MはGe,Si,Ti中の少なくとも1種である。)からなるものである。共通電極103や検出電極107は、例えばITO(インジウム錫酸化物)や、AuあるいはPtなどの導電材料からなる。バイアス電圧の極性に応じて、正孔注入阻止層、電子注入阻止層が共通電極103や検出電極107に付設されていてもよい。
AMA基板120は、絶縁体からなる支持体123上に、画素数と同じ数のコンデンサ121とスイッチング素子としてTFT122とがマトリックス構成で2次元配列されてなる。AMA基板120におけるコンデンサ121およびTFT122の具体的構成は、図8に示す通りであり、AMA基板支持体123の表面に形成されたコンデンサ121の接地側電極121aとTFT122のゲート電極122aの上に絶縁膜124を介してコンデンサ121の接続側電極121bとTFT122のソース電極122bおよびドレイン電極122cが積層形成されているのに加え、最表面側が保護用の絶縁膜125で覆われた状態となっている。
なお、放射線検出部110とAMA基板120は、放射線検出部110の検出電極107とAMA基板120の接続側電極121bが介在導体部114によって電気的に接続されるように接合されている。
消去光源30は、第1の実施形態のものと同一であり、Bi12MO20からなる光導電層104に残留する電荷を効率的に消滅させる消去光を発光するものである。この消去光源30を制御する消去光源制御手段132は、明電流測定手段135による明電流の測定値に基づいて、該測定値が所定の閾値以下であるとき、例えば、初期の明電流の測定値の8割以下であるとき、消去光源30による消去光の照射を行うよう消去光源を制御するものである。放射線画像検出パネルの光導電層104としての必要な感度に応じて所定の閾値を予め設定しておき、感度が所定の閾値以下となったときに消去光の照射を行い、残留電荷を消去した上で放射線画像の撮影を行うものである。
図9は、放射線画像記録読取装置1の第1のシーケンスを示す。図9に示すように、放射線画像の放射線画像検出パネル100への記録(撮影)がなされ、放射線画像検出パネル100に蓄積された放射線画像に応じた静電潜像を読み出し(読取り)、その後、再び撮影を行う前に光導電層104の感度測定がなされ、感度が所定の閾値B以下であるとき(Yes)に放射線画像検出パネル100に対して消去光を照射して光導電層104中の残留電荷の消去を行う。感度が所定の閾値より大きいとき(No)には、消去処理を行うことなく再び撮影に供される。
以下、放射線画像記録読取装置3の放射線画像撮影および読み取りについて簡単に説明する。
撮影は、放射線画像検出パネル10の検出部の第1の電極層11と第2の電極層15との間に記録用電圧が印加された状態で行われる。放射線源5から放射線を射出させ、被写体6を透過した放射線を放射線画像検出パネル10に照射する。すると、放射線画像検出パネル100の光導電層104内に電荷対が発生し、この電荷対の量に応じた潜像電荷がコンデンサ121に蓄積され静電潜像として記録される。このとき、光導電層104内に電荷が残留しないのが理想であるが、現実には、光導電層104内に電荷が残留する。
放射線画像検出パネル100に記録された静電潜像の読み出しは、AMA基板のTFT122を順次駆動して、各コンデンサ121に蓄積された各画素に対応した潜像電荷を読み取ることによりなされる。なお、TFT読出し方式の放射線画像読取装置の放射線画像記録および読出し動作については例えば特開平11-287862号公報などに詳細に記載されている。
本実施形態においても、光導電層104の材料としてBi12MO20を用いており、この光導電層104に残留する電荷を消去するための消去光源として、350nm未満の波長を含まず、350〜800nmの波長の一部もしくは全部を含む消去光を照射するものを備えているので、必要に応じて消去光を光導電層104に照射することにより光導電層内の残留電荷を効果的に消去することができ、光導電層104の記録用放射線に対する感度を常に安定に維持することができる。
本発明の第1の実施の形態である放射線画像記録読取装置の概略構成図 図1に示す放射線画像記録読取装置の消去光源を示す斜視図 図1に示す放射線画像記録読取装置の画像記録および読取りの第1のシーケンスを示す図 光導電層材料であるBi12GeO20の明電流測定繰り返し回数による明電流値の変化を示すグラフ 図1に示す放射線画像記録読取装置の画像記録および読取の第2のシーケンスを示す図 本発明の第2の実施の形態である放射線画像記録読取装置の一部を示す概略構成図 本発明の第3の実施の形態である放射線画像記録読取装置の概略構成図 図7に示す放射線画像記録読取装置の放射線画像検出パネルの一部の断面図 図7に示す放射線画像記録読取装置の記録読取りのシーケンスを示す図
符号の説明
1、2、3 放射線画像記録読取装置
5 放射線源
6 被写体
10、100 放射線画像検出パネル
11 第1の電極層
12 記録用光導電層
13 電荷輸送層
14 読取用光導電層
15 第2の電極層
20 面状光源
21 読取光源制御手段
22 電流検出部
25 画像読取手段
30、60 消去光源
31 蛍光灯
32、62、132 消去光源制御手段
103 TFT基板
120 明電流測定手段

Claims (7)

  1. 放射線画像を担持した記録用放射線の照射量に応じて電荷を発生する光導電層を備えた、前記放射線画像を静電潜像として記録する放射線画像検出パネルと、該放射線画像検出パネルに記録された前記静電潜像を読み出す画像読取手段とを備えた放射線画像記録読取装置において、
    前記放射線画像検出パネルの前記光導電層が、Bi12MO20(但し、MはGe,Si,Ti中の少なくとも1種である。)からなるものであり、
    350nm未満の波長を含まず、350〜800nmの波長領域の少なくとも一部の波長を含む消去光を前記光導電層に対して照射させる消去光源を備えたことを特徴とする放射線画像記録読取装置。
  2. 前記消去光源が、蛍光灯であることを特徴とする請求項1記載の放射線画像記録読取装置。
  3. 前記消去光源が、エレクトロルミネセンス層を備えたELパネルであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像記録読取装置。
  4. 前記消去光源が、前記放射線画像検出パネルの、前記記録用放射線が照射される側から前記消去光を照射するものであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の放射線画像記録読取装置。
  5. 前記放射線画像検出パネルに放射線画像が記録される前に、前記消去光の照射を行うように前記消去光源を制御する消去光源制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の放射線画像記録読取装置。
  6. 前記放射線画像検出パネルに放射線画像が記録され、前記画像読取手段により該放射線画像検出パネルから静電潜像が読み取られる画像記録読取処理が所定回数なされた後に、前記消去光の照射を行うように前記消去光源を制御する消去光源制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の放射線画像記録読取装置。
  7. 前記光導電層の、前記記録用放射光に対する感度を測定する感度測定手段と、
    該感度測定手段により測定された感度が、所定の閾値以下であるときに、前記消去光の照射を行うように前記消去光源を制御する消去光源制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の放射線画像記録読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016510111A (ja) * 2013-03-01 2016-04-04 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 検出器

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