JP2006258247A - プーリユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受6の発熱を低減でき、且つ軸受6からのグリス洩れを抑制すること。
【解決手段】クラッチの両側に配設される一組の軸受6は、外輪14と内輪15との間に複数のボール16を配置して構成されるボールベアリングであり、両側にシール部材17を有している。シール部材17は、クラッチ側が非接触シール17A、反クラッチ側が接触シール17Bである。また、ボール16を保持する保持器18は、ボール16の挿入口を非接触シール17A側、保持器18の底側を接触シール17B側に向けて配置される。この軸受6は、クラッチ側のシール部材17が非接触シール17Aであるため、高速回転時の発熱を低減でき、グリスの寿命を向上できる。また、非接触シール17Aと内輪15との隙間からグリスが洩れた場合でも、そのグリスがクラッチ側へ流れて、クラッチの摺動部に供給されるため、クラッチの潤滑性が向上する。
【選択図】図1
【解決手段】クラッチの両側に配設される一組の軸受6は、外輪14と内輪15との間に複数のボール16を配置して構成されるボールベアリングであり、両側にシール部材17を有している。シール部材17は、クラッチ側が非接触シール17A、反クラッチ側が接触シール17Bである。また、ボール16を保持する保持器18は、ボール16の挿入口を非接触シール17A側、保持器18の底側を接触シール17B側に向けて配置される。この軸受6は、クラッチ側のシール部材17が非接触シール17Aであるため、高速回転時の発熱を低減でき、グリスの寿命を向上できる。また、非接触シール17Aと内輪15との隙間からグリスが洩れた場合でも、そのグリスがクラッチ側へ流れて、クラッチの摺動部に供給されるため、クラッチの潤滑性が向上する。
【選択図】図1
Description
本発明は、一方向クラッチ内蔵型のプーリユニットに係わり、特に、一方向クラッチの両側に配置される軸受のシール構造に関する。
従来技術として、特許文献1に記載されたプーリユニットがある。
このプーリユニットは、スタータの回転をベルト伝動によってエンジンのクランク軸に伝達するもので、図5に示す様に、スリーブ100とプーリ110との間に一方向クラッチ120が配置されると共に、その一方向クラッチ120の両側に一組の軸受130が配置されている。
軸受130は、両側にシール機能を有するボールベアリングであり、プーリ110に加わるラジアル荷重を受けると共に、スリーブ100とプーリ110とを相対回転可能に支持している。
特開2004−301105号公報
このプーリユニットは、スタータの回転をベルト伝動によってエンジンのクランク軸に伝達するもので、図5に示す様に、スリーブ100とプーリ110との間に一方向クラッチ120が配置されると共に、その一方向クラッチ120の両側に一組の軸受130が配置されている。
軸受130は、両側にシール機能を有するボールベアリングであり、プーリ110に加わるラジアル荷重を受けると共に、スリーブ100とプーリ110とを相対回転可能に支持している。
ところが、上記の特許文献1に示される軸受130は、ボール140の両側にシールリング150を有することが記載されているだけであり、そのシールリング150のリップ(自由端)が、内輪160あるいは外輪170に対して接触しているのか非接触なのか明らかでない。また、ボール140を保持する保持器180(図6参照)の向きも不明である。このため、仮に、両側のシールリング150が共に接触タイプであると、高速回転時に発熱が大きくなって、グリスの寿命低下を招く恐れがある。
また、図6に示す様に、軸受130のクラッチ側(図示左側)に設けられるシールリング150が、内輪160との間に隙間を有する非接触タイプである場合に、保持器180の底側(ボール140を挿入する挿入口と反対側)が軸受130のクラッチ側(非接触シール側)を向いていると、クラッチ側のシールリング150と保持器180の底部との隙間が狭くなる。その結果、図示矢印で示す様に、グリスがシールリング150の隙間側へ流れてしまい、軸受130の外部へ洩れるグリス量が多くなるため、軸受130の潤滑不良を招く恐れがある。
なお、発熱低減のために、軸受130のクラッチ側をシールリング150の無い開放タイプとすることも考えられるが、この場合、グリスがクラッチ側と軸受側の一方に集まることがあり、他方側の潤滑ができなくなる恐れがある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、プーリユニットに使用される軸受の発熱を低減でき、且つ軸受のグリス洩れを抑制することにある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、プーリユニットに使用される軸受の発熱を低減でき、且つ軸受のグリス洩れを抑制することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、ベルトが掛け渡されるプーリと、このプーリの内径側に一方向クラッチを介して配置される内側回転体と、一方向クラッチの両側に配置され、プーリと内側回転体とを相対回転可能に支持する一組の軸受とを備えたプーリユニットにおいて、軸受は、外輪と内輪との間に転動体を配置して構成されると共に、クラッチ側と反クラッチ側とにそれぞれシールを有する両面シール形の転がり軸受であり、シールは、軸受のクラッチ側が非接触シールであり、反クラッチ側が接触シールであることを特徴とする。
本発明は、ベルトが掛け渡されるプーリと、このプーリの内径側に一方向クラッチを介して配置される内側回転体と、一方向クラッチの両側に配置され、プーリと内側回転体とを相対回転可能に支持する一組の軸受とを備えたプーリユニットにおいて、軸受は、外輪と内輪との間に転動体を配置して構成されると共に、クラッチ側と反クラッチ側とにそれぞれシールを有する両面シール形の転がり軸受であり、シールは、軸受のクラッチ側が非接触シールであり、反クラッチ側が接触シールであることを特徴とする。
上記の構成では、軸受のクラッチ側が非接触シールであるため、両面に接触シールを有する軸受と比較した場合に、高速回転時の発熱を低減でき、グリスの寿命を向上できる。 また、軸受のクラッチ側に非接触シールを用いることで、その非接触シールと内輪または外輪との隙間から洩れ出たグリスがプーリユニットの反クラッチ側へ流出することはなく、クラッチ側へ流れるため、クラッチの摺動部に対する潤滑性が向上する。
さらに、軸受のクラッチ側が非接触シールであるため、プーリユニットを組み立てる際に、軸受の圧入時に生じる圧力を逃がすことができる。つまり、非接触シールは、内輪または外輪との間に隙間があるため、軸受の圧入時に前記隙間から圧力を逃がすことができる。さらに、軸受の反クラッチ側に用いられる接触シールは、軸受の内側から圧力が掛かると、軸受の反クラッチ側へ開くことで圧力を逃がすことができる。これにより、軸受の圧入時に生じる圧力により、接触シール及び非接触シールが変形することはなく、シール不良を防止できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したプーリユニットにおいて、軸受は、転動体であるボールを保持する保持器を備え、この保持器の底側を接触シール側に向けて配置していることを特徴とする。この構成によれば、保持器の底側を非接触シール側に向けて配置した場合と比較すると、非接触シールとボールとの間に大きな隙間を確保でき、この隙間をグリスが容易に通ることができるため、非接触シールと内輪または外輪との隙間から洩れるグリスの量を低減できる。
請求項1に記載したプーリユニットにおいて、軸受は、転動体であるボールを保持する保持器を備え、この保持器の底側を接触シール側に向けて配置していることを特徴とする。この構成によれば、保持器の底側を非接触シール側に向けて配置した場合と比較すると、非接触シールとボールとの間に大きな隙間を確保でき、この隙間をグリスが容易に通ることができるため、非接触シールと内輪または外輪との隙間から洩れるグリスの量を低減できる。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載したプーリユニットにおいて、接触シール及び非接触シールは、ゴムあるいは弾性力を持った樹脂が使用され、それぞれの外周端部が外輪に密着して固定されていることを特徴とする。
この場合、接触シール及び非接触シールの外周端部と外輪との間に隙間を無くすことができるため、遠心力で外周に飛ばされたグリスが、接触シール及び非接触シールの外周側から軸受の外部に洩れ出ることを防止できる。
請求項1または2に記載したプーリユニットにおいて、接触シール及び非接触シールは、ゴムあるいは弾性力を持った樹脂が使用され、それぞれの外周端部が外輪に密着して固定されていることを特徴とする。
この場合、接触シール及び非接触シールの外周端部と外輪との間に隙間を無くすことができるため、遠心力で外周に飛ばされたグリスが、接触シール及び非接触シールの外周側から軸受の外部に洩れ出ることを防止できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1はプーリユニット1に用いられる軸受6の断面図であり、図2はプーリユニット1の断面図である。
実施例1に係るプーリユニット1は、例えば、図4に示す様に、ベルト駆動によりエンジン2を始動するためのスタータ3、あるいはエンジン2によってベルト駆動されるオルタネータ(図示せず)等に用いることができる。
スタータ3に用いられるプーリユニット1は、図2に示す様に、スタータ3の出力軸4(図4参照)に取り付けられるスリーブ5と、このスリーブ5の外周に一組の軸受6を介して支持されるスタータプーリ7と、スリーブ5とスタータプーリ7との間に設けられるクラッチ8等により構成されている。
実施例1に係るプーリユニット1は、例えば、図4に示す様に、ベルト駆動によりエンジン2を始動するためのスタータ3、あるいはエンジン2によってベルト駆動されるオルタネータ(図示せず)等に用いることができる。
スタータ3に用いられるプーリユニット1は、図2に示す様に、スタータ3の出力軸4(図4参照)に取り付けられるスリーブ5と、このスリーブ5の外周に一組の軸受6を介して支持されるスタータプーリ7と、スリーブ5とスタータプーリ7との間に設けられるクラッチ8等により構成されている。
スリーブ5は、例えば、スタータ3の出力軸4に螺子結合され、スタータ3に内蔵されるモータ(図示せず)の回転が出力軸4に伝達されると、出力軸4と一体に回転する。
スタータプーリ7は、ベルト9(図4参照)を介してエンジン2のクランク軸2aに取り付けられたクランクプーリ10に連結されている。
クラッチ8は、スリーブ5の外周に嵌合してスリーブ5と一体に回転するインナ11と、スタータプーリ7の内周に嵌合してスタータプーリ7と一体に回転するアウタ12と、インナ11とアウタ12との間でトルクの伝達を断続するローラ13等より構成される。このクラッチ8は、ローラ13を介してインナ11からアウタ12へトルク伝達を行うと共に、アウタ12からインナ11へのトルク伝達を遮断する一方向クラッチとして構成されている。
スタータプーリ7は、ベルト9(図4参照)を介してエンジン2のクランク軸2aに取り付けられたクランクプーリ10に連結されている。
クラッチ8は、スリーブ5の外周に嵌合してスリーブ5と一体に回転するインナ11と、スタータプーリ7の内周に嵌合してスタータプーリ7と一体に回転するアウタ12と、インナ11とアウタ12との間でトルクの伝達を断続するローラ13等より構成される。このクラッチ8は、ローラ13を介してインナ11からアウタ12へトルク伝達を行うと共に、アウタ12からインナ11へのトルク伝達を遮断する一方向クラッチとして構成されている。
軸受6は、図1に示す様に、外輪14と内輪15との間に複数のボール16を配置して構成され、且つ軸受6の両側にシール部材17(17A、17B)を有する両面シール形のボールベアリングである。この軸受6は、クラッチ8の両側に配設されて、スリーブ5とスタータプーリ7とを相対回転可能に支持すると共に、スタータプーリ7に加わるラジアル荷重を受けている。
外輪14は、スタータプーリ7の内周に嵌合して、スタータプーリ7と一体に回転可能に設けられ、外輪14の内周面には、断面円弧状の外輪軌道14aが凹設されている。
内輪15は、スリーブ5の外周に嵌合して、スリーブ5と一体に回転可能に設けられ、内輪15の外周面には、断面円弧状の内輪軌道15aが凹設されている。
外輪14は、スタータプーリ7の内周に嵌合して、スタータプーリ7と一体に回転可能に設けられ、外輪14の内周面には、断面円弧状の外輪軌道14aが凹設されている。
内輪15は、スリーブ5の外周に嵌合して、スリーブ5と一体に回転可能に設けられ、内輪15の外周面には、断面円弧状の内輪軌道15aが凹設されている。
ボール16は、外輪軌道14aと内輪軌道15aとの間で転動自在に配置され、ボール16同士が接触しない様に、保持器18によって一定の間隔に保持されている。
保持器18は、図3に示す様に、ボール16を保持する保持孔18aと、この保持孔18aにボール16を挿入するための挿入口18bとが形成されている。
シール部材17は、図1に示す様に、例えば、鋼板製の心金17aに合成ゴム17bを覆って形成され、外輪14の内周両端部に形成された取り付け溝14bに、シール部材17の外周端部が圧入固定されている。このシール部材17は、軸受6のクラッチ8側(図示左側)が非接触シール17A、反クラッチ側が接触シール17Bである。
保持器18は、図3に示す様に、ボール16を保持する保持孔18aと、この保持孔18aにボール16を挿入するための挿入口18bとが形成されている。
シール部材17は、図1に示す様に、例えば、鋼板製の心金17aに合成ゴム17bを覆って形成され、外輪14の内周両端部に形成された取り付け溝14bに、シール部材17の外周端部が圧入固定されている。このシール部材17は、軸受6のクラッチ8側(図示左側)が非接触シール17A、反クラッチ側が接触シール17Bである。
非接触シール17Aは、自身の内周リップ17cが内輪15に接触することはなく、内輪15に設けられた段差部との間に1mm以下のラビリンス隙間を形成している。
接触シール17Bは、自身の内周リップ17cが内輪15に設けられた段差面に接触して、外輪14と内輪15との反クラッチ側開口部を密封している。
保持器18は、ボール16の挿入口18bを非接触シール17Aが設けられるクラッチ8側、挿入口18bと反対側(底側と呼ぶ)を接触シール17Bが設けられる反クラッチ側に向けて配置される。
接触シール17Bは、自身の内周リップ17cが内輪15に設けられた段差面に接触して、外輪14と内輪15との反クラッチ側開口部を密封している。
保持器18は、ボール16の挿入口18bを非接触シール17Aが設けられるクラッチ8側、挿入口18bと反対側(底側と呼ぶ)を接触シール17Bが設けられる反クラッチ側に向けて配置される。
次に、スタータ3で使用される場合の上記プーリユニット1の作動を説明する。
a)エンジン始動時
スタータ3に内蔵されるモータの回転力が出力軸4に伝達されると、その出力軸4と一体にスリーブ5が回転する。スリーブ5の回転は、クラッチ8を介してスタータプーリ7に伝達され、そのスタータプーリ7からベルト9を介してクランクプーリ10に伝達されて、エンジン2をクランキングする。
b)エンジン始動後
エンジン2の回転がクランクプーリ10からベルト9を介してスタータプーリ7に伝達されると、クラッチ8が切り離される(ローラ13が空転する)ため、スタータプーリ7からスリーブ5へのトルク伝達が遮断される。
a)エンジン始動時
スタータ3に内蔵されるモータの回転力が出力軸4に伝達されると、その出力軸4と一体にスリーブ5が回転する。スリーブ5の回転は、クラッチ8を介してスタータプーリ7に伝達され、そのスタータプーリ7からベルト9を介してクランクプーリ10に伝達されて、エンジン2をクランキングする。
b)エンジン始動後
エンジン2の回転がクランクプーリ10からベルト9を介してスタータプーリ7に伝達されると、クラッチ8が切り離される(ローラ13が空転する)ため、スタータプーリ7からスリーブ5へのトルク伝達が遮断される。
(実施例1の効果)
上記のプーリユニット1に使用される軸受6は、両面シール形のボールベアリングであるが、クラッチ8側のシール部材17が非接触シール17Aであり、反クラッチ側のシール部材17が接触シール17Bであるため、両面に接触シール17Bを有する軸受6と比較した場合に、高速回転時の発熱を低減でき、グリスの寿命を向上できる。
また、軸受6のクラッチ8側が非接触シール17Aであるため、プーリユニット1を組み立てる際に、軸受6の圧入時に生じる圧力を逃がすことができる。つまり、非接触シール17Aは、内輪15との間に隙間があるため、軸受6の圧入時に前記隙間から圧力を逃がすことができる。更に、軸受6の反クラッチ側に用いられる接触シール17Bは、軸受6の内側から圧力が掛かると、軸受6の反クラッチ側へ開く(内輪15の段差面から離れる)ことで圧力を逃がすことができる。これにより、軸受6の圧入時に生じる圧力によってシール部材17が変形することはなく、シール不良を防止できる。
上記のプーリユニット1に使用される軸受6は、両面シール形のボールベアリングであるが、クラッチ8側のシール部材17が非接触シール17Aであり、反クラッチ側のシール部材17が接触シール17Bであるため、両面に接触シール17Bを有する軸受6と比較した場合に、高速回転時の発熱を低減でき、グリスの寿命を向上できる。
また、軸受6のクラッチ8側が非接触シール17Aであるため、プーリユニット1を組み立てる際に、軸受6の圧入時に生じる圧力を逃がすことができる。つまり、非接触シール17Aは、内輪15との間に隙間があるため、軸受6の圧入時に前記隙間から圧力を逃がすことができる。更に、軸受6の反クラッチ側に用いられる接触シール17Bは、軸受6の内側から圧力が掛かると、軸受6の反クラッチ側へ開く(内輪15の段差面から離れる)ことで圧力を逃がすことができる。これにより、軸受6の圧入時に生じる圧力によってシール部材17が変形することはなく、シール不良を防止できる。
また、軸受6に用いられる保持器18は、挿入口18bを非接触シール17A側、保持器18の底側を接触シール17B側に向けて配置している。この場合、図1に示す様に、ボール16の反クラッチ側(接触シール17B側)では、保持器18の底側と接触シール17Bとの隙間が狭くなっているため、図示矢印aで示す様に、遠心力によって外周に飛ばされたグリスが保持器18の底側に当たって、接触シール17Bのリップ17c側へ跳ね返されることが多くなる。このため、反クラッチ側に非接触シール17Aを設けると、軸受6の外部へグリスが洩れてしまうが、実施例1に記載した軸受6は、反クラッチ側に接触シール17Bを設けているので、接触シール17Bのリップ17c側へ流れたグリスが軸受6の外部へ洩れることはなく、グリスの低減を抑制できる。
一方、ボール16のクラッチ8側では、非接触シール17Aとボール16との間に大きな隙間が確保されるため、遠心力によって外周に飛ばされたグリスが保持器18に当たって跳ね返されることはなく、図示矢印bで示す様に、ボール16と非接触シール17Aとの間を流れる。この結果、軸受6のクラッチ8側に非接触シール17Aを設けた場合でも、非接触シール17Aと内輪15との隙間から洩れるグリスの量を少なくできる。また、非接触シール17Aと内輪15との隙間からグリスが洩れた場合でも、そのグリスがプーリユニット1の外側へ流れ出ることはなく、クラッチ8側へ流れて、クラッチ8の摺動部に供給されるため、クラッチ8の潤滑性が向上する。
また、軸受6に使用されるシール部材17は、鋼板製の心金17aに合成ゴム17bを覆って形成され、その外周端部が、外輪14に形成された取り付け溝14bに圧入固定されている。この場合、シール部材17を外輪14に対し隙間無く固定できるので、遠心力で外周に飛ばされたグリスが、シール部材17の外周側から軸受6の外部に洩れ出ることを防止できる。
(変形例)
軸受6に使用されるシール部材17は、心金17aの無いゴム単体で形成されたものでも良い。あるいは、合成ゴム17bの代わりに、弾性力を有する樹脂(例えば、エラストマー)を用いることもできる。
実施例1に記載した軸受6は、転動体にボール16を使用するボールベアリングであるが、ボール16の代わりにころを用いたころ軸受を採用することもできる。
また、本発明は、転動体を2列に配置した複列型の軸受にも適用できる。
軸受6に使用されるシール部材17は、心金17aの無いゴム単体で形成されたものでも良い。あるいは、合成ゴム17bの代わりに、弾性力を有する樹脂(例えば、エラストマー)を用いることもできる。
実施例1に記載した軸受6は、転動体にボール16を使用するボールベアリングであるが、ボール16の代わりにころを用いたころ軸受を採用することもできる。
また、本発明は、転動体を2列に配置した複列型の軸受にも適用できる。
実施例1では、本発明のプーリユニット1をスタータ3の出力軸4に取り付ける例を記載したが、エンジン2のクランク軸2aに取り付けることもできる。つまり、クランクプーリ10の内側にクラッチ8を配置し、そのクラッチ8の両側に配設される一組の軸受6を介してクランクプーリ10とスリーブ5とが相対回転可能に支持され、そのスリーブ5をクランク軸2aに結合する構成でも良い。また、エンジン2によってベルト駆動されるオルタネータに本発明のプーリユニット1を用いることもできる。
1 プーリユニット
5 スリーブ(内側回転体)
6 軸受
7 スタータプーリ(プーリ)
8 一方向クラッチ
14 外輪
15 内輪
16 ボール(転動体)
17 シール部材
17A 非接触シール
17B 接触シール
18 保持器
5 スリーブ(内側回転体)
6 軸受
7 スタータプーリ(プーリ)
8 一方向クラッチ
14 外輪
15 内輪
16 ボール(転動体)
17 シール部材
17A 非接触シール
17B 接触シール
18 保持器
Claims (3)
- ベルトが掛け渡されるプーリと、
このプーリの内径側に一方向クラッチを介して配置される内側回転体と、
前記一方向クラッチの両側に配置され、前記プーリと前記内側回転体とを相対回転可能に支持する一組の軸受とを備えたプーリユニットにおいて、
前記軸受は、外輪と内輪との間に転動体を配置して構成されると共に、クラッチ側と反クラッチ側とにそれぞれシールを有する両面シール形の転がり軸受であり、前記シールは、前記軸受のクラッチ側が非接触シールであり、反クラッチ側が接触シールであることを特徴とするプーリユニット。 - 請求項1に記載したプーリユニットにおいて、
前記軸受は、前記転動体であるボールを保持する保持器を備え、この保持器の底側を前記接触シール側に向けて配置していることを特徴とするプーリユニット。 - 請求項1または2に記載したプーリユニットにおいて、
前記接触シール及び前記非接触シールは、ゴムあるいは弾性力を持った樹脂が使用され、それぞれの外周端部が前記外輪に密着して固定されていることを特徴とするプーリユニット。
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2006
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