JP2006257562A - 人工植物 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間保存しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保存性に優れ、使用時には簡単な操作を行うだけで芳香液の揮発成分を直ちに発散させ芳香を周囲に放つことができ使用性に優れ、さらに花弁の中から芳香が放たれるので、造花という印象がなく華やかさも醸し出すことができ生花の代用品として用いることができる人工植物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、茎頂3に配設若しくは形成された柔軟な中空容器装着部5と、少なくとも一箇所に容器開口部8が形成され中空容器装着部5に装着される可撓性を有する中空容器7と、内部に芳香液11が封入され中空容器7に収納された破割性の薄肉密封容器10と、中空容器装着部5の周囲に配設された花弁13と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、芳香を放つ造花等の人工植物に関するものである。
従来より、造花等の人工植物は、人の心に安らぎを与える装飾品として生花とともに広く用いられている。造花等の人工植物は、枯れたり萎れたりすることはないが、生花のような特有の芳香を放つことがなく嗅覚に訴えないため、これを改良して芳香を放つようにした造花等の人工植物もいくつか開発されている。
従来の技術としては、例えば(特許文献1)に「液状の芳香剤が入った容器に、上端に花状飾り部材が取り付けられた茎状毛細管部材が挿通された芳香付き造花」が開示されている。
(特許文献2)には、「合成樹脂成形品等によって形成した造花の少なくとも表面に、揮発性芳香剤をマイクロカプセルに封入した破壊芳香性超微粒子を練り込み或いはコーティング等により配置した芳香性造花」が開示されている。
特開2001−140120号公報 実開平7−12430号公報
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)に開示の技術は、茎状毛細管部材が芳香剤を毛細管現象によって常時吸い上げるため、常に芳香剤の香りが周囲に漂い、デパート等の造花売り場等で複数の芳香付き造花が陳列されている場合には、芳香剤の香りが混ざり合って不快感を引き起こすという課題を有していた。
(2)液状の芳香剤が入った容器に、上端に花状飾り部材が取り付けられた茎状毛細管部材が挿通されているので、いかにも作り物の造花という印象が強く華やかさがないため、生花の代用品として用いることができないという課題を有していた。
(3)保存中に芳香剤が揮発してしまうことがあり、この場合は、使用時にほとんど香りが得られず保存性に欠けるという課題を有していた。
(4)(特許文献2)に開示の技術は、揮発性芳香剤をマイクロカプセルに封入した破壊芳香性超微粒子を練り込み或いはコーティング等により配置する必要があるため、製造が困難で生産性が低いという課題を有していた。
(5)造花が風によって揺れたり造花を手で触ったりしたとき等の軽い刺激により破壊芳香性超微粒子が破壊され芳香を放つので、輸送時や保存時等にも芳香剤の香りが周囲に漂い、芳香剤の香りが混ざり合って不快感を引き起こすという課題を有していた。また、輸送時や保存時等でも破壊芳香性超微粒子が破壊されてしまうので、使用時にほとんど香りが得られないという課題を有していた。
(6)練り込んだりコーティング等によって配置できる破壊芳香性超微粒子の量は少ないので、芳香の量が少ないため、バラやユリ等のように強い芳香を放つ人工植物を製造することが困難であるとともに、風や手で触る等の刺激がない場所では芳香が生じず、生花のような自然な芳香を得ることができないという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、長期間保存しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保存性に優れ、使用時には簡単な操作を行うだけで芳香液の揮発成分を直ちに発散させ芳香を周囲に放つことができ使用性に優れ、さらに花弁の中から芳香が放たれるので、造花という印象がなく華やかさも醸し出すことができ生花の代用品として用いることができる人工植物を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の人工植物は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の人工植物は、茎頂に配設若しくは形成された柔軟な中空容器装着部と、少なくとも一箇所に容器開口部が形成され前記中空容器装着部に装着される可撓性を有する中空容器と、内部に芳香液が封入され前記中空容器に収納された破割性の薄肉密封容器と、前記中空容器装着部の周囲に配設された花弁と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)使用時に、柔軟な中空容器装着部を曲げたり折ったり潰したり等の簡単な操作を行うことで、中空容器装着部に装着された中空容器を変形させ、内部に収納された薄肉密封容器を割って内部の芳香液を中空容器内に漏れ出させることができる。中空容器には容器開口部が形成されているので、芳香液の揮発成分が容器開口部から花弁の間を通って周囲に発散され、花弁の奥から芳香を周囲に放つことができる。
(2)芳香液は薄肉密封容器に封入されており、薄肉密封容器を破割しない限り揮発しないので、長期間保存しても芳香液が揮発したり劣化したりすることなく保存性に優れる。
ここで、茎や花弁としては、天然繊維や合成繊維等で形成された布製や紙製,合成樹脂製,ゴム製等で形成され、バラ,カーネーション,ユリ,チューリップ,ハーブ類等の花草等の茎,花冠,蕾等に模したものが用いられる。また、生の草花の水分を乾燥させたり薬剤等を用いて水分を抜いて製造されたドライフラワーで形成することもできる。
茎頂に配設若しくは形成された中空容器装着部としては、茎がポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の合成樹脂製、ゴム製、紙製等の柔軟な素材で形成されている場合は、中空容器を挿着可能なように茎頂に形成された孔部、中空容器を係着可能なように形成された係止部等を用いることができる。
また、中空容器装着部をポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の合成樹脂製、ゴム製、脱脂綿等の天然繊維や合成樹脂製繊維等の集合体、天然繊維や合成樹脂製繊維等で形成された織布,編布,不織布,フェルト、濾紙等の紙、発泡ウレタン樹脂,発泡ポリエチレン樹脂,コルク等の多孔質体等の柔軟な素材で形成し、中空容器装着部を茎頂に接着等して固着させることもできる。
これにより、中空容器装着部に中空容器を装着した後、中空容器とともに中空容器装着部を撓ませたり変形させたりすることにより、中空容器に収納された薄肉密封容器を割って内部の芳香液を中空容器内に漏れ出させることができる。
中空容器としては、有底で中空の管状、板状等の形状に可撓性を有する材質で形成されているものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の合成樹脂製やゴム製等の材質で形成されたものが用いられる。
中空容器に収納された薄肉密封容器としては、手指等の力で中空容器を撓ませたりすることで容易に破割できる程度の強度を有するガラス製や合成樹脂製等で形成された密封容器が用いられる。合成樹脂製の薄肉密封容器は、フィルム等で袋状に形成し注入口から芳香液を入れた後、容器内の気泡を追い出しながらヒートシール等で注入口を封着し、内部に芳香液をほぼ隙間無く封入するものが好適に用いられる。使用時に中空容器を撓ませたりして薄肉密封容器を圧迫すれば、芳香液の圧力で薄肉密封容器を破割できるからである。破割性を高めるため、容器の1箇所以上に周辺よりも薄肉にした薄肉部を形成してもよい。
薄肉密封容器に密封された芳香液としては、天然香料や合成香料の1種又は複数種を用いることができる。揮発性の調整や溶剤として、エタノール,イソプロピルアルコール等の一価アルコール、メチルメトキシブタノール,ジプロピレングリコール,ヘキシルグリコール,1,3−ブタンジオール等の多価アルコール等を配合して用いることができる。また、フタル酸エステル類等のエステル類、環状シリコン等のシリコーンオイル等も適宜選択して配合して用いることができる。必要に応じて、蒸留水や持続性等を調整する保留剤を加えることもできる。
中空容器に形成された容器開口部としては、中空容器の端部や端部の近傍等の1乃至複数箇所に形成された孔部,スリット状の切れ目部等が用いられる。孔部の開口径や切れ目部の長さ、開口部や切れ目部の数は、芳香液の揮発性、中空容器の形状、中空容器装着部の形状等によって適宜選択することができる。
容器開口部は、中空容器装着部に中空容器を装着した際、中空容器装着部が容器開口部に密着することなく容器開口部が閉塞されないような位置に形成するのが好ましい。容器開口部からの芳香液の揮発や流出を妨げないようにするためである。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の人工植物であって、前記中空容器の前記容器開口部が、内部に収納された前記薄肉密封容器より低い位置になるように前記中空容器装着部に装着された構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)中空容器装着部に装着された中空容器を曲げたり折ったり潰したり等の簡単な操作を使用時に行うことで、薄肉密封容器を割って内部の芳香液を中空容器内に漏れ出させることができる。容器開口部が内部に収納された薄肉密封容器より低い位置にあるので、芳香液が容器開口部から中空容器装着部に流出し、流出した芳香液の揮発成分は空気中に発散され、強い芳香を周囲に放つことができる。
ここで、中空容器装着部は、請求項1で説明したものを用いることができるが、なかでも脱脂綿等の天然繊維や合成樹脂製繊維等の集合体、天然繊維や合成樹脂製繊維等で形成された織布,編布,不織布,フェルト、濾紙等の紙、連続気泡を有する発泡ウレタン樹脂,発泡ポリエチレン樹脂,コルク等の多孔質体等の柔軟で、かつ、芳香液を吸収する素材で形成するのが好ましい。中空容器の外に流出させた芳香液を中空容器装着部に吸収させることができ、空気との接触面積を広げ強い芳香を周囲に放つことができるからである。
容器開口部が複数形成されている場合は、中空容器装着部に装着された中空容器に形成された容器開口部の内、最も低い位置にある容器開口部と薄肉密封容器との位置関係を考えればよい。最も低い位置にある容器開口部から中空容器の外に芳香液が流出するからである。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の人工植物であって、前記中空容器が、前記容器開口部とは別の箇所に形成された通気部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)中空容器に容器開口部の他に通気部が形成されているので、中空容器内の通気性が良いため、薄肉密封容器から漏れ出た芳香液の揮発成分が直ちに容器開口部や通気部から発散され強い芳香を周囲に放つことができる。
(2)また、容器開口部が薄肉密封容器より低い位置になるように中空容器を装着することで、中空容器内の芳香液を中空容器の外に短時間で流出させることができる。芳香液が容器開口部から流出する際に中空容器内が負圧にならないためである。中空容器の外に流出した芳香液の揮発成分は空気中に直ちに発散されるので、強い芳香を周囲に放つことができる。
ここで、通気部としては、管状や板状等に形成された中空容器の一端側に形成された容器開口部と離間して、中空容器の他端側に形成されているのが好ましい。中空容器内の通気性を高めるためである。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の人工植物であって、前記容器開口部若しくは前記通気部の1箇所以上に装着された通気体、又は、前記薄肉密封容器を被覆する通気体を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)通気体が容器開口部や通気部に装着されている、又は、薄肉密封容器を被覆しているので、割れた薄肉密封容器の破片が、容器開口部や通気部から中空容器の外に出るのを防止できる。
ここで、通気体としては、薄肉密封容器の破片の大きさより小さな開口や連続気孔が形成されており通気性を有するものであれば、特に制限無く用いることができる。具体的には、脱脂綿等の天然繊維や合成樹脂製繊維等の集合体、天然繊維や合成樹脂製繊維等で形成された織布,編布,不織布,網状体、紙、連続気泡を有する発泡ウレタン樹脂等の多孔質体等が用いられる。また、合成樹脂製等のフィルムや紙等を細く切った薄片を巻いて筒状等に形成されたものも用いることができる。
通気体は、容器開口部や通気部の中や内側に隙間なく装填若しくは嵌着される。周囲を中空容器に接着することもできる。また、薄肉密封容器を隙間なく被覆することもできる。これにより、割れた薄肉密封容器の破片が中空容器の外に出るのを防止するとともに、芳香液を容器開口部や通気部から揮発させたり流出させたりすることができる。
以上のように、本発明の人工植物によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)使用時に、中空容器装着部に装着された中空容器を変形させ、内部に収納された薄肉密封容器を割って内部の芳香液を中空容器内に漏れ出させれば、芳香液の揮発成分が容器開口部から花弁の間を通って周囲に発散され、花弁の奥から芳香を周囲に放つことができ、造花という印象がなく華やかさも醸し出すことができ生花の代用品として用いることができる人工植物を提供することができる。
(2)芳香液は薄肉密封容器に封入されており、薄肉密封容器を破割しない限り揮発しないので、長期間保存しても芳香液が揮発したり劣化したりすることなく保存性に優れた人工植物を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)使用時に、薄肉密封容器を割って内部の芳香液を中空容器内に漏れ出させると、芳香液が容器開口部から中空容器装着部に流出し、流出した芳香液の揮発成分は空気中に発散され強い芳香を短時間で周囲に放つことができる人工植物を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)中空容器内の通気性が良いため、薄肉密封容器から漏れ出た芳香液の揮発成分が直ちに容器開口部や通気部から発散され強い芳香を周囲に放つことができる人工植物を提供することができる。
(2)容器開口部が薄肉密封容器より低い位置になるように中空容器を装着することで、中空容器内の芳香液を中空容器の外に短時間で流出させることができ、中空容器の外に流出した芳香液の揮発成分を空気中に直ちに発散させ強い芳香を周囲に放つことができ、イベント会場やパーティー会場等の会場内を瞬時に芳香で満たすことのできる人工植物を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1の効果に加え、
(1)割れた薄肉密封容器の破片が通気体で遮られ、容器開口部や通気部から中空容器の外に出てしまうのを防止できる人工植物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における人工植物の製造方法を示す要部斜視図であり、図2は図1(d)に示す人工植物の要部断面図であり、図3は人工植物の中空容器装着部に装着される中空容器の変形例の縦断面図である。
図1、図2において、1は実施の形態1におけるバラの草花を模した人工植物、2は柔軟な可撓性を有する合成樹脂製等で棒状に形成された人工植物1の茎、3は茎2の先端の茎頂、4は茎2に一端側が埋設され他端側が茎頂3から突出した針金等の芯線、5は脱脂綿等の天然繊維や合成樹脂製繊維等の集合体、天然繊維や合成樹脂製繊維等で形成された織布,編布,不織布,フェルト、濾紙等の紙、連続気泡を有する発泡ウレタン樹脂,発泡ポリエチレン樹脂,コルク等の多孔質体等の柔軟でかつ吸収性を有する任意の厚さの素材で形成され芯線4を内設して茎頂3に配設された中空容器装着部、6は中空容器装着部5の一端側で開口し有底状に形成され後述する中空容器7が内設される容器内設部、7はポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の合成樹脂製やゴム製等の可撓性を有する材質で中空の円筒状に形成された中空容器、8は中空容器7の一端に孔状に形成された容器開口部、9は中空容器7の他端に孔状に形成された通気部、10は薄肉のガラス製等で形成され中空容器7に収納された薄肉密封容器、11は薄肉密封容器10に密封されたバラ等の香料を含有する芳香液、12は合成樹脂製等で形成され茎頂3と中空容器装着部5との間に基部が接着された萼片、13は合成樹脂製や布製等で形成され萼片12の基部や中空容器装着部5の茎頂3側に基部が接着され中空容器装着部5の周囲に複数枚配設された花弁である。
ここで、本実施の形態においては、中空容器7は、容器開口部8が内部の薄肉密封容器10より低い位置になるように、中空容器装着部5の容器内設部6に容器開口部8を下向きにして装着されている。
以上のように構成された実施の形態1における人工植物について、以下その製造方法を説明する。
始めに、中空容器7について、以下その製造方法の一例を説明する。
芳香液をガラス製等の薄肉容器に端部の注入口から注入した後、端部の注入口を溶融等して封入し芳香液11が密封された薄肉密封容器10を製造する。次いで、一端に通気部9が形成された筒状の中空容器7内に容器開口部8から薄肉密封容器10を落とし込んだ後、中空容器7の容器開口部8側の全体を加熱して軟化させるとともに押圧して、容器開口部8の内径を薄肉密封容器10の外径より狭くして、中空容器7に薄肉密封容器10を収納する。
次に、任意の厚さを有する柔軟な中空容器装着部5を丸めて筒状にして一端側が開口した容器内設部6を形成し、容器内設部6に芯線4を内設するようにして中空容器装着部5を茎頂3に配設する(図1(a)、図1(b)参照)。中空容器装着部5の周囲を紐や針金等の線条体で緊縛したり粘着剤や接着剤等を用いたりして中空容器装着部5を整形することもできる。
次いで、中空容器装着部5の容器内設部6に、中空容器7の容器開口部8が下向きになるようにして中空容器7を装着する(図1(c)、図2参照)。
次に、萼片12、花弁13の基部を茎頂3や中空容器装着部5の茎頂3側に接着し、花弁13を中空容器装着部5の周囲に複数枚配設する(図1(d)、図2参照)。
以上のように、本発明の実施の形態1における人工植物は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)中空容器装着部5が柔軟な素材で形成されているので、生花のような触感を得ることができ、使用時に、柔軟な中空容器装着部5を曲げたり折ったり潰したり等の簡単な操作を行うことで、中空容器装着部5の容器内設部6に装着された中空容器7を変形させ、内部に収納された薄肉密封容器10を割って芳香液11を中空容器7内に漏れ出させることができる。中空容器7には容器開口部8及び通気部9が形成されているので、芳香液11の揮発成分が容器開口部10及び通気部9から花弁13の間を通って周囲に発散され、あたかも生花のように花弁13の奥から芳香を周囲に放つことができる。
(2)芳香液11は薄肉密封容器10に封入されており、薄肉密封容器10を破割しない限り揮発しないので、長期間保存しても芳香液11が揮発したり劣化したりすることなく保存性に優れる。
(3)中空容器7に通気部9が形成されているので、中空容器7内の通気性が良いため、薄肉密封容器10から漏れ出た芳香液11の揮発成分が直ちに容器開口部8や通気部9から発散され強い芳香を周囲に放つことができる。
(4)中空容器7に通気部9が形成されており、さらに容器開口部8が薄肉密封容器10より低い位置になるように容器開口部8を下向きにして中空容器7が中空容器装着部5に装着されているので、中空容器7内の芳香液11を容器開口部8から中空容器7の外に短時間で流出させることができる。芳香液11が容器開口部8から流出する際に中空容器7内が負圧にならないためである。中空容器7の外に流出した芳香液の揮発成分は空気中に直ちに発散されるので、強い芳香を周囲に放つことができる。
(5)中空容器装着部5は、柔軟で、かつ、芳香液を吸収する素材で形成されており、容器内設部6が有底状に形成されているので、中空容器装着部5を変形させて中空容器7内の薄肉密封容器10を破割させることができ、さらに中空容器7の外に流出させた芳香液11を中空容器装着部5に吸収させることができ、芳香液11と空気との接触面積を広げ強い芳香を周囲に放つことができる。
(6)針金等の芯線4が中空容器装着部5に内設されているので、人工植物1の製造工程において、柔軟な中空容器装着部5にある程度の強度が付与されるため、中空容器7を容器内設部6に装着したり、中空容器装着部5を芯にして花弁13を配設したりする際の作業性に優れる。
ここで、本実施の形態においては、中空容器装着部5が柔軟でかつ吸収性を有する任意の厚さの素材で形成された場合について説明したが、これに限定する必要はなく、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の合成樹脂製、ゴム製、独立気泡が形成された発泡ウレタン樹脂,発泡ポリエチレン樹脂等の柔軟な素材で形成される場合もある。この場合も、使用時に、柔軟な中空容器装着部を変形させて中空容器内の薄肉密封容器10を破割させることができる。なお、中空容器の外に流出した芳香液は、この場合の中空容器装着部には吸収され難いが、芳香剤の揮発成分の空気への拡散量を少なくして芳香を長期間維持できるという作用が得られる。
本発明の人工植物は、実施の形態1で説明した中空容器7以外に、種々の中空容器を用いることができる。
図3、図4は変形例の中空容器の縦断面図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図3(a)において、7aは筒状に形成された中空容器、8aは中空容器7aの一端に形成された容器開口部、9aは中空容器7aの他端の球面状の端面に形成された小孔状の通気部である。中空容器7aは端面の一つが球面状に形成されているが、通気部9aと容器開口部8aが形成されているので、実施の形態1で説明したのと同様の作用が得られる。
図3(b)において、7bは筒状に形成された中空容器、8bは中空容器7bの一端に形成された容器開口部、9bは中空容器7bの他端に形成された孔状の通気部、20は脱脂綿等の天然繊維や合成樹脂製繊維等の集合体、天然繊維や合成樹脂製繊維等で形成された織布,編布,不織布,網状体、紙、連続気泡を有する発泡ウレタン樹脂等の多孔質体等で形成され容器開口部8bに装着された通気体、21は脱脂綿や不織布等で形成され通気部9bに装着された通気体である。
中空容器7bは、筒状の中空容器内に通気部9b側から通気体21を装入した後、通気部9b側の全体を加熱して軟化させるとともに押圧して内側に折り返しを形成し、容器開口部8bから薄肉密封容器10を落とし込んだ後、通気体20を装入し、次いで中空容器7bの容器開口部8b側の全体を加熱して軟化させるとともに押圧して内側に折り返しを形成して製造することができる。
中空容器7bは通気体20,21が容器開口部8b、通気部9bに装着されているので、実施の形態1に記載した作用に加え、割れた薄肉密封容器10の破片が通気体20,21で遮られ、容器開口部8bや通気部9bから中空容器7bの外に出てしまうのを防止できるという作用が得られる。
図3(c)において、7cは筒状に形成された中空容器、8cは中空容器7cの一端に形成された容器開口部、9cは中空容器7cの他端の球面状の端面に形成された小孔状の通気部、22は不織布等で形成され薄肉密封容器10を被覆する通気体である。中空容器7cは薄肉密封容器10を被覆する通気体22を備えているので、実施の形態1に記載した作用に加え、割れた薄肉密封容器10の破片が通気体22で遮られ、容器開口部8cや通気部9cから中空容器7cの外に出てしまうのを防止できるという作用が得られる。
図3(d)において、7dは筒状に形成された中空容器、8dは中空容器7dの一端に形成された容器開口部、23は容器開口部8dに装着された通気体である。中空容器7dは通気体23が容器開口部8dに装着されているので、割れた薄肉密封容器10の破片が通気体23で遮られ、容器開口部8dから中空容器7dの外に出てしまうのを防止できるという作用が得られる。
なお、通気体20,21,22,23を設けなくても、通気部9,9a、容器開口部8,8aの大きさや形状、長さ等を適宜選択することによって、薄肉密封容器10の破片が中空容器7の外に出難くすることができる。
図4において、7eは筒状に形成された中空容器、8eは中空容器7eの側面に複数形成された容器開口部である。中空容器7eは、側面に複数の容器開口部8eが形成され一端が開口した筒状の中空容器内に薄肉密封容器10を落とし込んだ後、中空容器の一端の開口を溶融する等の手段によって閉塞して製造することができる。
中空容器7eは複数の容器開口部8eが形成されているので、実施の形態1に記載したのと同様の作用が得られる。なお、側面に複数形成された容器開口部8eに加え、中空容器7eの端部に容器開口部を形成する場合もある。これにより、薄肉密封容器10を破割して溢れ出た芳香液を中空容器の外に流出させ易くして、薄肉密封容器を破割してから強い芳香が放たれるまでの時間を短縮することができる。
また、本実施の形態では、通気部9,9a,9b,9cが中空容器7,7a,7b,7cの端面に形成された場合について説明したが、容器開口部8,8a,8b,8cと離間して中空容器7,7a,7b,7cの側面や他端側に形成されていればよく、端面に形成されたものに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、中空容器装着部5が茎頂3に配設された場合について説明したが、茎頂3に孔部や係止部等の中空容器装着部を形成し、この中空容器装着部に中空容器を装着し、中空容器が装着された中空容器装着部の周囲に花弁を配設する場合もある。この場合は、ユリやチューリップ等のような花弁が開いた人工植物を製造する場合に適している。
本発明は、芳香を放つ造花等の人工植物に関し、長期間保存しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保存性に優れ、使用時には簡単な操作を行うだけで芳香液の揮発成分を直ちに発散させ芳香を周囲に放つことができ使用性に優れ、さらに花弁の中から芳香が放たれるので、造花という印象がなく華やかさも醸し出すことができ生花の代用品として用いることができる人工植物を提供できる。
実施の形態1における人工植物の製造方法を示す要部斜視図 図1(d)に示す人工植物の要部断面図 人工植物の中空容器装着部に装着される中空容器の変形例の縦断面図 人工植物の中空容器装着部に装着される中空容器の他の変形例の縦断面図
符号の説明
1 人工植物
2 茎
3 茎頂
4 芯線
5 中空容器装着部
6 容器内設部
7,7a,7b,7c,7d,7e 中空容器
8,8a,8b,8c,8d,8e 容器開口部
9,9a,9b,9c 通気部
10 薄肉密封容器
11 芳香液
12 萼片
13 花弁
20,21,22,23 通気体

Claims (4)

  1. 茎頂に配設若しくは形成された柔軟な中空容器装着部と、少なくとも一箇所に容器開口部が形成され前記中空容器装着部に装着される可撓性を有する中空容器と、内部に芳香液が封入され前記中空容器に収納された破割性の薄肉密封容器と、前記中空容器装着部の周囲に配設された花弁と、を備えていることを特徴とする人工植物。
  2. 前記中空容器の前記容器開口部が、内部に収納された前記薄肉密封容器より低い位置になるように前記中空容器装着部に装着されていることを特徴とする請求項1に記載の人工植物。
  3. 前記中空容器が、前記容器開口部とは別の箇所に形成された通気部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の人工植物。
  4. 前記容器開口部若しくは前記通気部の1箇所以上に装着された通気体、又は、前記薄肉密封容器を被覆する通気体を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1に記載の人工植物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016176171A (ja) * 2015-12-21 2016-10-06 聖子 金野 造花、造花キット及び造花の製造方法
EP3162244A1 (de) * 2015-11-02 2017-05-03 Tom Schmied Verpackungsgebilde

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