JP2005112757A - 線香 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間保管しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保管性に優れ、使用時には線香に着火することなく、また電力を用いることなく簡単な操作を行うだけで芳香液の揮発成分を発散させることができ使用性に優れ、また強い芳香を迅速に得ることができ芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができ、さらに違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる線香を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色された線香本体と、前記線香本体の頂部に配設され又は前記線香本体と一体に形成され頂部及び/又は前記頂部寄りの側面に開口部が形成された可撓性を有する有底の中空部と、内部に芳香液が封入され前記中空部に収容された破割性の薄肉密封容器と、前記開口部の内側の前記中空部に充填された透気体と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、仏壇等に呈する棒状の線香に関し、特に、線香に着火しなくても、また電力を用いなくても香りを放つ線香に関するものである。
従来より、仏壇等に呈する線香は、香料を松脂等の糊料で固めて棒状にしたものが用いられている。このような線香は、線香の上端部等に着火することにより香りを放つものであるが、火の点いた線香が風等を受けて折れたり倒れたりすると、畳等の一部が焦げたり、気付かずにこのまま放置されると畳等が燃え出す等のおそれがあった。また、線香に着火したマッチや線香の残火の後始末が悪くて畳等の一部を焦がしたりするおそれもあった。特に、一人暮らしのお年寄の家では、指先が器用ではなく、しかも視力等も低下していることから、これらのおそれが高まるという問題を有していた。また、火災が発生するのを未然に防止するために火気を用いる蝋燭や線香の使用を禁止している納骨堂も増えているが、このような場所であっても線香を呈して祖先を弔いたいという強い要求があった。
近年、火気を用いない線香として、線香の香料を電気ヒータで加熱することで揮発させる発香装置も用いられているが、電力を用いるため、発香装置の電気コードを差し込むコンセントが準備されている場所でないと使用することができないという問題を有していた。また、電気ヒータを用いることから過熱による火災のおそれもあった。
また、火気を用いない線香として、例えば、(特許文献1)に「開口部を設けた棒状有底筒の中空状内部に線香の香料を含浸させた揮発性固形部材や揮発性液体部材を挿入した火無し線香」が記載されている。
実開平5−19325号公報
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)に開示の技術は、線香の香料を含浸した揮発性固形部材や揮発性液体部材が挿入されているので、使用前の保管時にも揮発性固形部材や揮発性液体部材が揮発して香りを放つ。本来、線香は神々や諸天を祭る火の祭儀の際に身体から発する臭気を去るためにたくもので、香をたくことで穢れを去り諸天を清浄にして仏を供養するものであるが、保管時にも香りを放ってしまうことで線香をたく本来の意義が失われてしまうという課題を有していた。
(2)保管時にも揮発性固形部材や揮発性液体部材が揮発してしまうため、使用時にはほとんど香りが得られないという課題を有していた。
(3)保管時に揮発性固形部材や揮発性液体部材が揮発するのを防止するため開口部にフタを係合することが記載されているが、フタで開口部を完全に隙間なく密閉することが困難なので、保管時に少しずつ揮発してしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、長期間保管しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保管性に優れ、使用時には線香に着火することなく、また電力を用いることなく簡単な操作を行うだけで芳香液の揮発成分を発散させることができ使用性に優れ、また強い芳香を迅速に得ることができ芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができ、さらに違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる線香を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の線香は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の線香は、緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色された線香本体と、前記線香本体の頂部に配設され又は前記線香本体と一体に形成され頂部及び/又は前記頂部寄りの側面に開口部が形成された可撓性を有する有底の中空部と、内部に芳香液が封入され前記中空部に収容された破割性の薄肉密封容器と、前記開口部の内側の前記中空部に充填された透気体と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)内部に芳香液が封入された薄肉密封容器が可撓性を有する中空部に収容されているので、中空部を曲げたり折ったり潰したり等の簡単な操作を使用時に行うことで、収容された薄肉密封容器を割って内部の芳香液を中空部内に漏れ出させることができる。中空部に形成された開口部の内側に透気体が充填されているので、必要に応じて左右等に軽く振ることで、薄肉密封容器から漏れ出た芳香液が透気体に接触して吸収された後、芳香液の揮発成分が開口部から発散され使用性に優れる。また、着火しないので線香が倒れても仏壇等に焼け跡を残すことがなく安全性に優れる。
(2)芳香液は薄肉密封容器内に封入されているので、長期間保管しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保管性に優れる。
(3)開口部が形成された中空部が、風等が当たり易い線香本体の頂部に配設等されているので、透気体に吸収された芳香液の揮発成分が開口部から直ちに空気中に発散され易く、薄肉密封容器を割った直後から強い芳香を得ることができ、芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができる。
(4)透気体が開口部の内側の中空部に充填されているので、割れた薄肉密封容器の破片が開口部から飛び出すのを防止することができ安全性に優れる。
(5)線香本体が、松脂等の糊料で固めた従来の線香と同様の緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色されているので、違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる。
ここで、線香本体としては、中空の管状、中実の棒状、横断面が略円形状,多角形状等に形成され、少なくとも外表面が緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色されたものが用いられる。
線香本体の着色は、緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の各色の濃度や彩度等を適宜選択して、薄緑,濃緑、濃紺,水色、薄茶,こげ茶等にすることができる。また、各色を混合していずれか1色を基調とした色に着色することもできる。
中空部としては、線香本体の頂部に線香本体と一体に形成されたもの、線香本体とは別個に管状等に形成されて線香本体の頂部に接着,溶着,挿着,嵌着,係着等されて配設されたものが用いられる。
中空部の材質としては、可撓性を有する材質であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の合成樹脂製やゴム製等で形成されたものが用いられる。
開口部としては、中空部の頂部や頂部の近傍の側面に形成された孔部,スリット状の切れ目部等が用いられる。孔部の開口径や切れ目部の長さ、開口部の数は、芳香液の揮発性等によって適宜選択することができる。特に、(a)頂部の近傍の側面の複数箇所に開口部を形成する、又は(b)中空部の頂部及び頂部の近傍の側面に開口部を形成することで、通気を活発にすることができ開口部から香料を活発に揮発させることができるので好ましい。
芳香液としては、サンダルウッド,パチョリ,安息香等の天然香料や合成香料の1種又は複数種をアルコール等の溶剤に溶解した揮発性を有するものが用いられる。持続性等を調整する保留剤を加えることもできる。
溶剤としては、エタノール等の一価アルコール、ジプロピレングリコール,ヘキシルグリコール,プロピレングリコール,1,3−ブタンジオール等の多価アルコール等を用いることができる。これらは、香料の揮発性を調整するために適宜選択して用いることができ、必要に応じて蒸留水等も加えることができる。
薄肉密封容器としては、中空部を撓ませたりすることで容易に破割できるガラス製等で形成された密封容器が用いられる。
透気体としては、脱脂綿等の天然繊維や合成樹脂製繊維の集合体、天然繊維や合成樹脂製繊維で形成された織布,編布,不織布、紙、連続気泡の発泡ウレタン樹脂等の多孔質体等が用いられ、芳香液を一時的に吸収するとともに開口部から香料を揮発させるものが用いられる。
透気体は、開口部の内側縁部に当接するように開口部の内側の中空部に充填される。これにより、割れた薄肉密封容器の破片が開口部から飛び出すのを防止するとともに、吸収した芳香液を開口部から揮発させる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の線香であって、前記透気体が、前記開口部の内側の前記中空部に充填されているのに代えて、前記薄肉密封容器を被覆した構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)透気体が薄肉密封容器を被覆しているので、薄肉密封容器が割れて漏れ出した芳香液が、線香本体等を左右等に振らなくても透気体に直ちに吸収され、芳香液の揮発成分が開口部から発散され使用性に優れる。
ここで、透気体の材質としては、請求項1で説明したものと同様のものが用いられるので、説明を省略する。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の線香であって、前記中空部の頂部及び/又は上部側面の少なくとも一部が、赤色又は橙色に着色された着色部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)線香本体の頂部に配設等された中空部の頂部や上部側面の少なくとも一部が赤色又は橙色に着色された着色部を備えているので、仏壇に呈した際に、松脂等の糊料で固めた従来の線香と同様に着火されたように見えるため、違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる。
(2)中空部の頂部や上部側面の少なくとも一部が赤色等に着色された着色部を備えているので、薄肉密封容器が収容された中空部が線香本体のどちらの端部に配設等されているのかが容易に視認できるため、線香の着色部側の端部を撓ませることにより確実に薄肉密封容器を破割させて芳香液を漏れ出させ揮発させて芳香を得ることができ確実性に優れる。
ここで、着色部の着色は、赤色,橙色の濃度や彩度等を適宜選択することができ、薄赤,濃赤、桃色等の各色にすることができる。また、各色を混合していずれか1色を基調とした色に着色することもできる。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の線香であって、前記薄肉密封容器の内容積が、3〜30mmに形成された構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)薄肉密封容器の内容積が3〜30mmに形成されているので、封入される芳香液の容量を少なくすることができ芳香を放つ持続時間を短くすることができる。これにより、仏壇等に向き合って供養している間及びその後のわずかな時間だけ周囲に芳香を放つことができ違和感を与え難い。従来の線香も線香が燃え尽きるまでの間だけ濃厚な芳香が得られ、香りの持続時間が比較的短いからである。
ここで、芳香液の種類にもよるが、薄肉密封容器の内容積が3mmより小さくなるにつれ封入される芳香液の量が少なく芳香液が揮発し尽くされるまでの時間が短く芳香を放つ持続時間が短すぎる傾向がみられ、30mmより大きくなるにつれ封入される芳香液の量が多く芳香液が揮発し尽くされるまでの時間が長く持続時間が長すぎていつまでも線香の香りが周囲に漂い違和感を覚える傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1に記載の線香であって、前記芳香液の賦香率が、30〜60%好ましくは30〜50%に調整された構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)芳香液の賦香率が30〜60%好ましくは30〜50%に調整されているので、薄肉密封容器に封入された芳香液の量が少なくても芳香液が揮発し始めると直ちに強い香料の香りが周囲に漂うため、芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができる。
(2)芳香液の量が少なくても持続時間を所定の時間に設定することができ自在性に優れる。
ここで、芳香液の賦香率としては、芳香液の全量に対する香料の容量%をいう。
芳香液の賦香率が30%より少なくなるにつれ香料の香りが軽く感じられる傾向がみられ荘厳な雰囲気が得られ難くなるため好ましくない。また、賦香率が50%より多くなるにつれ、芳香液の量にもよるが、持続時間が長くなり過ぎる傾向がみられ、特に60%より多くなると、この傾向が著しくなるため好ましくない。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1に記載の線香であって、前記芳香液が、サンダルウッド及び/又はパチョリの天然香料及び/又は合成香料を含有した構成を有している。
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)芳香液がサンダルウッドやパチョリの天然香料や合成香料を含有しているので、サンダルウッドやパチョリが放つ甘みのある東洋的な香りが得られ仏壇等にふさわしい雰囲気を得ることができる。
ここで、合成香料としては、イソボルニルシクロヘキサノール(サンダルウッドの合成香料)等が用いられる。
サンダルウッドやパチョリの香料としては、香料の全量に対して5〜15容量%の天然香料を含有した調合香料が好適に用いられる。天然香料にない幻想的、抽象的な香りを作り出すことができるからである。
香料の全量に対する天然香料の含有率が5容量%より少なくなるにつれ天然香料の有香物質や難揮発性物質等により得られる特有の香気が少なくなり香りが軽く感じられる傾向がみられ、15容量%より多くなるにつれロット等の違いによって香気等のばらつきが感じられる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。天然香料は産地や収穫時期等の違いによって香気や性質等が異なり品質の安定性に乏しいからである。
以上のように、本発明の線香によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)内部に芳香液が封入された薄肉密封容器が可撓性を有する中空部に収容されているので、中空部を曲げたり折ったり潰したり等の簡単な操作を使用時に行うことで、収容された薄肉密封容器を割って内部の芳香液を中空部内に漏れ出させることができ、中空部に形成された開口部の内側に透気体が充填されているので、必要に応じて左右等に軽く振ることで、薄肉密封容器から漏れ出た芳香液が透気体に接触して吸収された後、芳香液の揮発成分が開口部から発散され使用性に優れた線香を提供することができる。また、火気を用いていないので倒れても仏壇等に焼け跡を残すことがなく安全性に優れた線香を提供することができる。
(2)芳香液は薄肉密封容器内に封入されているので、長期間保管しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保管性に優れた線香を提供することができる。
(3)開口部が形成された中空部が、風等が当たり易い線香本体の頂部に配設等されているので、透気体に吸収された芳香液の揮発成分が開口部から直ちに空気中に発散され易く、薄肉密封容器を割った直後から強い芳香を得ることができ、芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができる線香を提供することができる。
(4)透気体が開口部の内側の中空部に充填されているので、割れた薄肉密封容器の破片が開口部から飛び出すのを防止することができ安全性に優れた線香を提供することができる。
(5)線香本体が、松脂等の糊料で固めた従来の線香と同様の緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色されているので、違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる線香を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)透気体が薄肉密封容器を被覆しているので、薄肉密封容器が割れて漏れ出した芳香液が、線香本体等を左右等に振らなくても透気体に直ちに吸収され、芳香液の揮発成分が開口部から発散され使用性に優れた線香を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)線香本体の頂部に配設等された中空部の頂部や上部側面の少なくとも一部が赤色又は橙色に着色された着色部を備えているので、仏壇に呈した際に、松脂等の糊料で固めた従来の線香と同様に着火されたように見えるため、違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる線香を提供することができる。
(2)中空部の頂部や上部側面の少なくとも一部が赤色等に着色された着色部を備えているので、薄肉密封容器が収容された中空部が線香本体のどちらの端部に配設等されているのかが容易に視認できるため、着色部側の端部を撓ませることにより確実に薄肉密封容器を破割させて芳香液を漏れ出させ揮発させて芳香を得ることができ確実性に優れた線香を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1の効果に加え、
(1)薄肉密封容器の内容積が3〜30mmに形成されているので、封入される芳香液の容量を少なくすることができ芳香を放つ持続時間を短くすることができ、これにより仏壇等に向き合って供養している間及びその後のわずかな時間だけ周囲に芳香を放つことができ違和感を与え難い線香を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1の効果に加え、
(1)芳香液の賦香率が30〜60%好ましくは30〜50%に調整されているので、薄肉密封容器に封入された芳香液の量が少なくても芳香液が揮発し始めると直ちに強い香料の香りが周囲に漂うため、芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができる線香を提供することができる。
(2)芳香液の量が少なくても持続時間を所定の時間に設定することができ自在性に優れた線香を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1の効果に加え、
(1)芳香液がサンダルウッドやパチョリの天然香料や合成香料を含有しているので、甘みのある東洋的な香りが得られ仏壇等にふさわしい雰囲気を得ることができる線香を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1における線香の斜視図であり、図1(b)は実施の形態1における線香の要部拡大斜視図であり、図2は実施の形態1における線香の要部断面図である。
図中、1は実施の形態1における線香、2はポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の可撓性を有する合成樹脂製で横断面が円形状の中実状の棒状で形成された線香本体である。線香本体2は少なくとも外表面が緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色されている。3は線香本体2の頂部に配設された又は線香本体2と一体に形成された中空部、3aは中空部3の薄肉の側面、3bは中空部3の頂部、4は中空部3の底部、5は薄肉のガラス製等で形成され中空部3に収容された破割性の薄肉密封容器、6は薄肉密封容器5の内部に封入され香料が溶解されたアルコール等の易揮発性の溶剤を含有する芳香液、7は中空部3の頂部3bに形成された略円形状の開口部、8は中空部3の側面3aの複数箇所に線香本体2の長手方向と略平行に形成されたスリット状の切れ目部からなる開口部、9は中空部3の頂部3bに形成された開口部7の周部から内側に向かって突設された突出片、10は開口部7,8の内側で薄肉密封容器5の上方の中空部3内の空間に充填された織布,不織布,発泡体等の透気体である。透気体10の上端は突出片9によって中空部3の内側に収容され、下端は開口部8の下端縁よりも下方に位置するように充填され、開口部7,8の内側縁部に当接されている。11は中空部3の頂部3b及び側面3aの上部の一部が赤色又は橙色に着色された着色部である。
ここで、本実施の形態においては、薄肉密封容器5の長さが約10〜15mm、外径が約2〜3mm、厚さが約0.1〜0.4mmに形成されており、その内容積が3〜30mmに形成されている。
また、薄肉密封容器5内に封入された芳香液6は、香料としてサンダルウッドやパチョリ等の天然香料とイソボルニルシクロヘキサノール(サンダルウッドの合成香料)等の仏前に用いる線香臭を有する香料を含有する調合香料等が用いられている。溶剤としてジプロピレングリコール等のアルコール類が用いられており、芳香液6の賦香率は、30〜60%好ましくは30〜50%に調整されている。
以上のように構成された本発明の実施例1における線香について、以下その製造方法の一例を説明する。
芳香液6をガラス製の薄肉容器に端部の注入口から注入した後、端部の注入口を溶融等して封入し芳香液6が封入された薄肉密封容器5を製造する。一方、線香本体2の頂部に側面3aに開口部8が形成された管状体を溶着したり、中実の棒状体の頂部3bから薄肉の側面3aを残して穿孔したり、ストロー状に形成し封入材を詰め底部4を形成したりすること等により線香本体2の頂部に中空部3を形成する。次いで、中空部3内に薄肉密封容器5を落とし込んだ後、中空部3内の薄肉密封容器5の上方の開口部8が形成された空間に透気体10を充填する。次に、中空部3の頂部3bの全体を加熱して軟化させるとともに押圧して、側面3aの一部が内側に突設された突出片9を形成することで、実施の形態1における線香1を製造することができる。
以上のように、本発明の実施の形態1における線香は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)内部に芳香液6が封入された薄肉密封容器5が可撓性を有する中空部3に収容されているので、中空部3を曲げたり折ったり潰したり等の簡単な操作を使用時に行うことで、収容された薄肉密封容器5を割って内部の芳香液6を中空部3内に漏れ出させることができる。中空部3に形成された開口部7,8の内側に透気体10が充填されているので、必要に応じて左右等に軽く振ることで、薄肉密封容器5から漏れ出た芳香液6が透気体10に接触して吸収された後、芳香液6の揮発成分が開口部7,8から発散され使用性に優れる。また、火気を用いていないので、線香が倒れても仏壇等に焼け跡を残さず安全性に優れる。
(2)芳香液6は薄肉密封容器5内に封入されているので、長期間保管しても芳香液6が揮発したり劣化したりすることがなく保管性に優れる。
(3)開口部7,8が形成された中空部が、風等が当たり易い線香本体2の頂部に配設等されているので、透気体10に吸収された芳香液6の揮発成分が開口部7,8から直ちに空気中に発散され易く、薄肉密封容器5を割った直後から強い芳香を得ることができ、芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができる。
(4)透気体10が開口部7,8の内側の中空部3に充填されているので、割れた薄肉密封容器5の破片が開口部7,8から飛び出すのを防止することができ安全性に優れる。また、中空部3の側面3aと頂部3bの両方に開口部7,8が形成されているので、気流が活発に循環し空気中へ芳香液6を活発に揮発させることができ、薄肉密封容器5を割った直後から濃厚な芳香を周囲に放つことができる。
(5)線香本体2が、松脂等の糊料で固めた従来の線香と同様の緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色されているので、違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる。
(6)線香本体2の頂部に配設等された中空部3の頂部3bや側面3aの上部の少なくとも一部が赤色又は橙色に着色された着色部11を備えているので、仏壇に呈した際に、松脂等の糊料で固めた従来の線香と同様に着火されたように見えるため、違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる。
(7)中空部3の頂部3bや側面3aの上部の少なくとも一部が赤色等に着色された着色部11を備えているので、薄肉密封容器5が収容された中空部3が線香本体2のどちらの端部に配設等されているのかが容易に視認できるため、線香1の着色部11側の端部を撓ませることにより確実に薄肉密封容器5を破割させて芳香液6を漏れ出させ揮発させて芳香を得ることができ確実性に優れる。
(8)薄肉密封容器5の内容積が3〜30mmに形成されているので、封入される芳香液6の容量を少なくすることができ芳香を放つ時間を短くすることができる。これにより、仏壇等に向き合って供養している間及びその後のわずかな時間だけ周囲に芳香を放つことができ違和感を与え難い。従来の線香も線香が燃え尽きるまでの間だけ芳香が得られ、香りの持続時間が比較的短いからである。
(9)芳香液6の賦香率が30〜60%好ましくは30〜50%に調整されているので、薄肉密封容器5に封入された芳香液6の量が少なくても芳香液6が揮発し始めると直ちに強い香料の香りが周囲に漂うため、芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができる。また、芳香液6の量が少なくても持続時間を所定の時間に設定することができ自在性に優れる。
(10)芳香液6がサンダルウッドやパチョリの天然香料や合成香料を含有しているので、サンダルウッドやパチョリが放つ甘みのある東洋的な香りが得られ仏壇等にふさわしい雰囲気を得ることができる。
(11)芳香液6が、香料の全量に対して5〜15容量%のサンダルウッドやパチョリ等の天然香料を含有しているので、天然香料にない幻想的、抽象的な香りを作り出すことができ自在性に優れる。
(12)突出片9が形成されているので、透気体10が中空部3から外れるのを防止することができる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における線香の要部断面図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図中、20は実施の形態2における線香、21はポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の可撓性を有する合成樹脂製等で線香本体2とは別個に形成された筒状の有底の中空部、21aは中空部21の底部、21bは底部21aの周囲に立設された中空部3の側面、21cは中空部21の内部側の側面21bに底部21aから透気体10の下端部に渡って配設された天然繊維,合成樹脂製繊維,ガラス繊維等からなるウィック、22は中空部3の底部21aが当接された線香本体2の頂部、23は線香本体2の頂部22に形成され底部が拡径した嵌合孔部、24は中空部21の底部21aに突設され嵌合孔部23に着脱自在に嵌合する嵌合突部、25は嵌合突部24の先端部が拡幅し嵌合孔部23の底部に嵌着する嵌着部である。
以上のように、本発明の実施の形態2における線香は構成されているので、実施の形態1に記載の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)中空部21が線香本体2の頂部22に着脱自在に形成されているので、薄肉密封容器5が収容された中空部21だけを新しいものと交換すれば、線香本体2は何度でも使用することができ省資源性に優れる。
(2)中空部21内にウィック21cが配設されているので、薄肉密封容器5が割れて漏れ出した芳香液6を、線香本体2等を左右等に振らなくてもウィック21cに吸収させ毛細管現象を利用して透気体10まで浸透させることができ香りの持続性に優れる。
なお、本実施の形態においては、中空部21が線香本体2の頂部22に着脱自在に形成された場合について説明したが、中空部21を線香本体2の頂部22に接着等する場合もある。また、線香本体2がポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の可撓性を有する合成樹脂製で形成されている場合について説明したが、中空部21が可撓性を有していればよいため、本実施の形態においては、線香本体2は金属製,木製等の硬質の素材で形成することもできる。
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3における線香の要部断面図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図中、30は実施の形態3における線香、31はポリプロピレン,ポリエチレン,ポリイミド,塩化ビニル等の可撓性を有する合成樹脂製で横断面が円形状の中空状の筒状で形成された線香本体、32はポリプロピレン,ポリエチレン等の合成樹脂製で形成され線香本体31の中空状の空間に嵌挿された底部材、33は底部材32によって線香本体31の頂部に区画され形成された中空部、34は織布,不織布,紙等で形成され薄肉密封容器5を被覆する透気体である。
以上のように、本発明の実施の形態3における線香は構成されているので、実施の形態1に記載の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)透気体34が薄肉密封容器5を被覆しているので、薄肉密封容器5が割れて漏れ出した芳香液6が、線香本体31を左右等に振らなくても透気体34に直ちに吸収され、芳香液6の揮発成分が開口部7から発散され使用性に優れる。
(2)線香本体31が中空状の筒状で形成されており、底部材32を嵌挿することで有底の中空部33を形成できるので生産性に優れる。
本発明は、仏壇等に呈する棒状の線香に関し、長期間保管しても芳香液が揮発したり劣化したりすることがなく保管性に優れ、使用時には線香に着火することなく、また電力を用いることなく簡単な操作を行うだけで芳香液の揮発成分を発散させることができ使用性に優れ、また強い芳香を迅速に得ることができ芳香に包まれながら仏壇等に向き合って供養することができ、さらに違和感を与えることなく仏壇等にふさわしい雰囲気を維持することができる線香を提供できる。
(a)実施の形態1における線香の斜視図 (b)実施の形態1における線香の要部拡大斜視図 実施の形態1における線香の要部断面図 実施の形態2における線香の要部断面図 実施の形態3における線香の要部断面図
符号の説明
1 線香
2 線香本体
3 中空部
3a 側面
3b 頂部
4 底部
5 薄肉密封容器
6 芳香液
7,8 開口部
9 突出片
10 透気体
11 着色部
20 線香
21 中空部
21a 底部
21b 側面
21c ウィック
22 頂部
23 嵌合孔部
24 嵌合突部
25 嵌着部
30 線香
31 線香本体
32 底部材
33 中空部
34 透気体

Claims (6)

  1. 緑色状,青色状,茶色状,灰色状,黒色状の内いずれか1色に着色された線香本体と、前記線香本体の頂部に配設され又は前記線香本体と一体に形成され頂部及び/又は前記頂部寄りの側面に開口部が形成された可撓性を有する有底の中空部と、内部に芳香液が封入され前記中空部に収容された破割性の薄肉密封容器と、前記開口部の内側の前記中空部に充填された透気体と、を備えていることを特徴とする線香。
  2. 前記透気体が、前記開口部の内側の前記中空部に充填されているのに代えて、前記薄肉密封容器を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の線香。
  3. 前記中空部の頂部及び/又は上部側面の少なくとも一部が、赤色又は橙色に着色された着色部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の線香。
  4. 前記薄肉密封容器の内容積が、3〜30mmに形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1に記載の線香。
  5. 前記芳香液の賦香率が、30〜60%好ましくは30〜50%に調整されていることを特徴とする請求項1又は4の内いずれか1に記載の線香。
  6. 前記芳香液が、サンダルウッド及び/又はパチョリの天然香料及び/又は合成香料を含有していることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1に記載の線香。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013238105A (ja) * 2013-05-17 2013-11-28 Shoji Iwabuchi 模擬飾り線香及び香炉

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