JP2002153550A - 蒸散方法、蒸散装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材 - Google Patents
蒸散方法、蒸散装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材Info
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- JP2002153550A JP2002153550A JP2000351544A JP2000351544A JP2002153550A JP 2002153550 A JP2002153550 A JP 2002153550A JP 2000351544 A JP2000351544 A JP 2000351544A JP 2000351544 A JP2000351544 A JP 2000351544A JP 2002153550 A JP2002153550 A JP 2002153550A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 揮発性の芳香液を大気中に安全に、かつ容易
に蒸散することのできる蒸散装置を提供することを課題
とする。 【解決手段】 蒸散装置1は、揮発性の芳香液を貯留す
る貯溜容器2と、芳香液を吸液可能な略棒状を呈し、芳
香液を含浸し、貯溜容器2の上面に穿設した貫通孔22
に貫通して先端を上方に突出した状態で垂設された吸液
芯材3と、吸液芯材3を挿通可能な蒸散孔4、及び貯溜
容器2を内包して収容するための収容部6を有する装置
本体7と、装置本体7の蒸散孔4の周囲に設けられ、吸
液芯材3を非接触の状態で加熱する発熱抵抗体5と、加
熱温度を調整する変圧器11と、加熱時間を調整する間
欠タイマー12とを具備する。
に蒸散することのできる蒸散装置を提供することを課題
とする。 【解決手段】 蒸散装置1は、揮発性の芳香液を貯留す
る貯溜容器2と、芳香液を吸液可能な略棒状を呈し、芳
香液を含浸し、貯溜容器2の上面に穿設した貫通孔22
に貫通して先端を上方に突出した状態で垂設された吸液
芯材3と、吸液芯材3を挿通可能な蒸散孔4、及び貯溜
容器2を内包して収容するための収容部6を有する装置
本体7と、装置本体7の蒸散孔4の周囲に設けられ、吸
液芯材3を非接触の状態で加熱する発熱抵抗体5と、加
熱温度を調整する変圧器11と、加熱時間を調整する間
欠タイマー12とを具備する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸散方法、蒸散装
置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材に関するものであ
り、特に、揮発性の芳香液を蒸散させる蒸散方法、蒸散
装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材に関するもので
ある。
置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材に関するものであ
り、特に、揮発性の芳香液を蒸散させる蒸散方法、蒸散
装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】動植物から抽出された精油(エッセンシ
ャルオイル)を、水や油などに希釈した芳香液を天然の
香料や香水として用いることが、古くから行われてい
る。例えば、動物性香料には、じゃこう鹿から採取され
るムスクや、抹香鯨から採取される竜ぜん香などがあ
り、植物性香料にはオレンジ、ローズ、ベルガモットな
どの植物の花、茎、葉、及び根などから抽出されたもの
が数多く知られている。また、ヒノキ、スギ、マツ、ク
スノキ、及び白檀などの香りのある木材を、日本家屋や
風呂などの建材、さらには家具の材料として利用し、木
材の香りを楽しむことも古くから行われている。
ャルオイル)を、水や油などに希釈した芳香液を天然の
香料や香水として用いることが、古くから行われてい
る。例えば、動物性香料には、じゃこう鹿から採取され
るムスクや、抹香鯨から採取される竜ぜん香などがあ
り、植物性香料にはオレンジ、ローズ、ベルガモットな
どの植物の花、茎、葉、及び根などから抽出されたもの
が数多く知られている。また、ヒノキ、スギ、マツ、ク
スノキ、及び白檀などの香りのある木材を、日本家屋や
風呂などの建材、さらには家具の材料として利用し、木
材の香りを楽しむことも古くから行われている。
【0003】最近では、これらの芳香液を利用して、心
身のリラックスをさせることなどを目的としたアロマテ
ラピー(芳香療法)が行われることがある。例えば、ヒ
ノキから抽出したヒノキ油には、ストレスや緊張を緩和
する働き、疲労の回復、及び血圧を下げる働きがあるこ
となどが知られている。さらに、古くから「ヒノキ造り
の家には虫がつかない」と、言われるように、ヒノキ油
の主成分であるヒノキチオールは抗菌作用を有し、害虫
の繁殖を抑える働きが有ると言われている。また、悪臭
などを消すための消臭作用も有しているといわれてい
る。
身のリラックスをさせることなどを目的としたアロマテ
ラピー(芳香療法)が行われることがある。例えば、ヒ
ノキから抽出したヒノキ油には、ストレスや緊張を緩和
する働き、疲労の回復、及び血圧を下げる働きがあるこ
となどが知られている。さらに、古くから「ヒノキ造り
の家には虫がつかない」と、言われるように、ヒノキ油
の主成分であるヒノキチオールは抗菌作用を有し、害虫
の繁殖を抑える働きが有ると言われている。また、悪臭
などを消すための消臭作用も有しているといわれてい
る。
【0004】アロマテラピーを行うために、従来より種
々の方法が用いられている。例えば、芳香液をスプレー
などを利用して大気中に噴霧する方法、香木または芳香
液を染込ませた固形の香料に火をつけて燃焼させ、煙と
ともに香り成分を拡散させる方法、さらに香水のように
直接肌や衣服に付ける方法がある。また、芳香液を用い
て、製品に香りづけを行ったものも知られている。
々の方法が用いられている。例えば、芳香液をスプレー
などを利用して大気中に噴霧する方法、香木または芳香
液を染込ませた固形の香料に火をつけて燃焼させ、煙と
ともに香り成分を拡散させる方法、さらに香水のように
直接肌や衣服に付ける方法がある。また、芳香液を用い
て、製品に香りづけを行ったものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スプレ
ーを利用して大気中に噴霧する方法は、噴霧した直後
は、芳香液の香りを感じることができたが、室内に香り
を長時間拡散させておくことが難しかった。また、スプ
レーによっては噴霧する粒子が大きくなるため、芳香液
の消費量が多くなることがあった。
ーを利用して大気中に噴霧する方法は、噴霧した直後
は、芳香液の香りを感じることができたが、室内に香り
を長時間拡散させておくことが難しかった。また、スプ
レーによっては噴霧する粒子が大きくなるため、芳香液
の消費量が多くなることがあった。
【0006】一方、香木や香料などを燃やして香りを拡
散させようとする場合、火気を使用するために火傷の危
険性があり、小さな子供のいる家などでは、使用をため
らう場合があった。さらに、芳香液を塗布したり、製品
に香りづけを行ったものは、室内全体に香りを拡散する
ことができず、アロマテラピーの効果を十分に受けるこ
とが難しかった。
散させようとする場合、火気を使用するために火傷の危
険性があり、小さな子供のいる家などでは、使用をため
らう場合があった。さらに、芳香液を塗布したり、製品
に香りづけを行ったものは、室内全体に香りを拡散する
ことができず、アロマテラピーの効果を十分に受けるこ
とが難しかった。
【0007】また、これらの芳香液は揮発性で、保存中
に少しずつ成分が大気中に蒸散することがあった。その
ため、空気に長時間触れると固化してしまうことがあっ
た。したがって、多孔性の素材で形成された吸液芯材に
含浸すると、孔部を詰まらせることがあった。
に少しずつ成分が大気中に蒸散することがあった。その
ため、空気に長時間触れると固化してしまうことがあっ
た。したがって、多孔性の素材で形成された吸液芯材に
含浸すると、孔部を詰まらせることがあった。
【0008】そこで本発明は、上記実情に鑑み、揮発性
の芳香液を大気中に蒸散させる蒸散方法の提供を第一の
課題とし、さらに安全に、かつ容易に芳香液の蒸散が行
える蒸散装置の提供を第二の課題とし、さらに一定の香
質で芳香液を蒸散させるための蒸散装置に使用する吸液
芯材の提供を第三の課題とするものである。
の芳香液を大気中に蒸散させる蒸散方法の提供を第一の
課題とし、さらに安全に、かつ容易に芳香液の蒸散が行
える蒸散装置の提供を第二の課題とし、さらに一定の香
質で芳香液を蒸散させるための蒸散装置に使用する吸液
芯材の提供を第三の課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明にかかる蒸散方法は、芳香液を吸液
可能な略棒状を呈する吸液芯材に、揮発性の前記芳香液
を含浸させ、前記吸液芯材の一部を加熱することによ
り、前記吸液芯材から前記芳香液を蒸散させるものであ
る。
め、請求項1の発明にかかる蒸散方法は、芳香液を吸液
可能な略棒状を呈する吸液芯材に、揮発性の前記芳香液
を含浸させ、前記吸液芯材の一部を加熱することによ
り、前記吸液芯材から前記芳香液を蒸散させるものであ
る。
【0010】ここで、揮発性の芳香液とは、動植物から
抽出した精油などを含む液体であり、これらの精油を薄
めずに原液で利用する、あるいはキャリアーオイルや溶
媒などによって希釈して使用することが可能である。こ
こで、精油とは、じゃこう鹿などの動物から採取したも
の、あるいはヒノキやスギなどの植物の花、茎、葉など
から、圧搾、濃縮、水蒸気を用いた蒸気蒸留法、及び有
機溶剤あるいは超臨界の炭酸ガスを用いた抽出法などに
より抽出する油状の液体である。
抽出した精油などを含む液体であり、これらの精油を薄
めずに原液で利用する、あるいはキャリアーオイルや溶
媒などによって希釈して使用することが可能である。こ
こで、精油とは、じゃこう鹿などの動物から採取したも
の、あるいはヒノキやスギなどの植物の花、茎、葉など
から、圧搾、濃縮、水蒸気を用いた蒸気蒸留法、及び有
機溶剤あるいは超臨界の炭酸ガスを用いた抽出法などに
より抽出する油状の液体である。
【0011】また、精油を抽出するための抽出方法の一
例として、蒸気蒸留法を説明すると、まず細かく裁断し
た原料(木材チップなど)を蒸留器内に入れ、そこに高
温の水蒸気を吹込む。これにより、蒸気とともに原料に
含まれる精油が留出する。その後、留出した水と精油と
の混合物を集め冷却すると、精油成分は水よりも比重が
小さいため、精油成分が上層になって分離する。この分
離した上層を採取して精油が得られる。
例として、蒸気蒸留法を説明すると、まず細かく裁断し
た原料(木材チップなど)を蒸留器内に入れ、そこに高
温の水蒸気を吹込む。これにより、蒸気とともに原料に
含まれる精油が留出する。その後、留出した水と精油と
の混合物を集め冷却すると、精油成分は水よりも比重が
小さいため、精油成分が上層になって分離する。この分
離した上層を採取して精油が得られる。
【0012】したがって、請求項1の発明の蒸散方法に
よれば、揮発性の芳香液を吸液可能な略棒状を呈する吸
液芯材に、芳香液を含浸させる。それから、吸液芯材の
一部を加熱すると、吸液芯材から芳香液が蒸散する。
よれば、揮発性の芳香液を吸液可能な略棒状を呈する吸
液芯材に、芳香液を含浸させる。それから、吸液芯材の
一部を加熱すると、吸液芯材から芳香液が蒸散する。
【0013】請求項2の発明にかかる蒸散装置は、揮発
性の芳香液を貯留する貯溜容器と、前記芳香液を吸液可
能な略棒状を呈し、前記芳香液を含浸し、前記貯溜容器
の上面に穿設された貫通孔を貫通して先端を上方に突出
した状態で垂設された吸液芯材と、揮発した前記芳香液
が通過可能な蒸散孔、及び前記貯溜容器を内包して収容
するための収容部を有する装置本体と、前記装置本体の
前記蒸散孔の周囲に設けられ、前記吸液芯材を非接触の
状態で加熱する加熱手段とを有するものである。
性の芳香液を貯留する貯溜容器と、前記芳香液を吸液可
能な略棒状を呈し、前記芳香液を含浸し、前記貯溜容器
の上面に穿設された貫通孔を貫通して先端を上方に突出
した状態で垂設された吸液芯材と、揮発した前記芳香液
が通過可能な蒸散孔、及び前記貯溜容器を内包して収容
するための収容部を有する装置本体と、前記装置本体の
前記蒸散孔の周囲に設けられ、前記吸液芯材を非接触の
状態で加熱する加熱手段とを有するものである。
【0014】ここで、加熱手段とは、吸液芯材を非接触
の状態で加熱するものであり、例えば、タンタル、タン
グステン、モリブデン、及びニクロムなどの物質に電流
を流すことにより発生するジュール熱を利用する発熱抵
抗体などが挙げられる。なお、発熱抵抗体に電流を流す
ための電源として、家庭用電源やバッテリーなどを用い
ることが可能である。
の状態で加熱するものであり、例えば、タンタル、タン
グステン、モリブデン、及びニクロムなどの物質に電流
を流すことにより発生するジュール熱を利用する発熱抵
抗体などが挙げられる。なお、発熱抵抗体に電流を流す
ための電源として、家庭用電源やバッテリーなどを用い
ることが可能である。
【0015】したがって、請求項2の発明の蒸散装置に
よれば、蒸散孔の周囲に設けられた加熱手段によって吸
液芯材を非接触の状態で加熱すると、吸液芯材から芳香
液が揮発し、大気中に蒸散する。さらに、吸液芯材が芳
香液を吸液可能であり、吸液芯材が芳香液に含浸されて
いることから、芳香液の蒸散量に応じて、吸液芯材に芳
香液が吸い上げられる。
よれば、蒸散孔の周囲に設けられた加熱手段によって吸
液芯材を非接触の状態で加熱すると、吸液芯材から芳香
液が揮発し、大気中に蒸散する。さらに、吸液芯材が芳
香液を吸液可能であり、吸液芯材が芳香液に含浸されて
いることから、芳香液の蒸散量に応じて、吸液芯材に芳
香液が吸い上げられる。
【0016】請求項3の発明にかかる蒸散装置は、請求
項2に記載の蒸散装置において、前記貯溜容器は、前記
貯溜容器の前記貫通孔近傍に穿設された空気孔を有し、
前記空気孔と接続し、前記貯留空間内と連通する管状の
通気管をさらに具備し、前記貯溜空間内にある前記通気
管の開口端は、貯溜された前記芳香液の液面より上に位
置し、前記貯溜容器の上面方向に向けられているもので
ある。
項2に記載の蒸散装置において、前記貯溜容器は、前記
貯溜容器の前記貫通孔近傍に穿設された空気孔を有し、
前記空気孔と接続し、前記貯留空間内と連通する管状の
通気管をさらに具備し、前記貯溜空間内にある前記通気
管の開口端は、貯溜された前記芳香液の液面より上に位
置し、前記貯溜容器の上面方向に向けられているもので
ある。
【0017】したがって、請求項3の発明の蒸散装置に
よれば、請求項2の発明の蒸散装置の作用に加え、芳香
液を貯溜容器内と外とが連通しているため、貯溜容器の
内圧と外圧(大気圧)とが等しくなる。したがって、吸
液芯材に吸い上げられることによって貯溜容器内の芳香
液が減少して、貯溜容器内が減圧になることを防ぐ。こ
れにより、吸液芯材への芳香液の供給が妨げられない。
さらに、通気管の開口端が貯溜容器の上面方向に向けら
れているために、貯溜容器が倒れた場合でも芳香液が空
気孔から漏れにくくなる。
よれば、請求項2の発明の蒸散装置の作用に加え、芳香
液を貯溜容器内と外とが連通しているため、貯溜容器の
内圧と外圧(大気圧)とが等しくなる。したがって、吸
液芯材に吸い上げられることによって貯溜容器内の芳香
液が減少して、貯溜容器内が減圧になることを防ぐ。こ
れにより、吸液芯材への芳香液の供給が妨げられない。
さらに、通気管の開口端が貯溜容器の上面方向に向けら
れているために、貯溜容器が倒れた場合でも芳香液が空
気孔から漏れにくくなる。
【0018】請求項4の発明にかかる蒸散装置は、請求
項2または請求項3に記載の蒸散装置において、前記加
熱手段に接続され、前記吸液芯材を加熱する時間を調整
する加熱時間調整手段、及び前記吸液芯材を加熱する温
度を調整する加熱温度調整手段の少なくともいずれか一
つをさらに備えるものである。
項2または請求項3に記載の蒸散装置において、前記加
熱手段に接続され、前記吸液芯材を加熱する時間を調整
する加熱時間調整手段、及び前記吸液芯材を加熱する温
度を調整する加熱温度調整手段の少なくともいずれか一
つをさらに備えるものである。
【0019】ここで、加熱温度調整手段とは、加熱手段
によって加熱する吸液芯材の温度を変化させ、芳香液の
蒸散量を調整するものであり、例えば、加熱手段として
発熱抵抗体を利用した場合、発熱抵抗体に印可する電圧
を変化させる変圧器などが挙げられる。また、加熱時間
調整手段とは、加熱手段によって加熱する吸液芯材の加
熱時間を変化させて、芳香液の蒸散量を調整するもので
あり、例えば、加熱手段として発熱抵抗体を利用した場
合、発熱抵抗体に印可する電圧の印可時間を間欠的にす
る間欠タイマーなどが挙げられる。
によって加熱する吸液芯材の温度を変化させ、芳香液の
蒸散量を調整するものであり、例えば、加熱手段として
発熱抵抗体を利用した場合、発熱抵抗体に印可する電圧
を変化させる変圧器などが挙げられる。また、加熱時間
調整手段とは、加熱手段によって加熱する吸液芯材の加
熱時間を変化させて、芳香液の蒸散量を調整するもので
あり、例えば、加熱手段として発熱抵抗体を利用した場
合、発熱抵抗体に印可する電圧の印可時間を間欠的にす
る間欠タイマーなどが挙げられる。
【0020】したがって、請求項4の発明の蒸散装置に
よれば、請求項2または請求項3の発明の蒸散装置の作
用に加え、加熱温度調整手段、及び加熱時間調整手段の
少なくともいずれか一方を備えることにより、部屋の広
さや周囲の環境に合わせて、任意に芳香液の蒸散量を調
整することが可能となる。そのため、香りの強さや蒸散
時間を利用者の好みに合わせることが可能となる。
よれば、請求項2または請求項3の発明の蒸散装置の作
用に加え、加熱温度調整手段、及び加熱時間調整手段の
少なくともいずれか一方を備えることにより、部屋の広
さや周囲の環境に合わせて、任意に芳香液の蒸散量を調
整することが可能となる。そのため、香りの強さや蒸散
時間を利用者の好みに合わせることが可能となる。
【0021】請求項5の発明にかかる蒸散装置は、請求
項2乃至請求項4のいずれか一つに記載の蒸散装置にお
いて、前記芳香液は、ヒノキから抽出したヒノキ油を含
むものである。
項2乃至請求項4のいずれか一つに記載の蒸散装置にお
いて、前記芳香液は、ヒノキから抽出したヒノキ油を含
むものである。
【0022】ここで、ヒノキ油とは、ヒノキから抽出さ
れる精油のことであり、αーピネン、βーピネン、リモ
ネン、αーテルピネオール、及びヒノキチオールなどの
香り成分が含まれている。加熱によって、これらの香り
成分が揮発し、大気中に蒸散される。特に、ヒノキチオ
ールはストレスや緊張を緩和する働き、疲労の回復、及
び血圧を下げる働きがあることなどが知られている。さ
らに、抗菌作用を有するために木材に害虫がつくのを防
ぎ、害虫の繁殖を抑えるとともに、消臭作用によって悪
臭を消す働きも有している。
れる精油のことであり、αーピネン、βーピネン、リモ
ネン、αーテルピネオール、及びヒノキチオールなどの
香り成分が含まれている。加熱によって、これらの香り
成分が揮発し、大気中に蒸散される。特に、ヒノキチオ
ールはストレスや緊張を緩和する働き、疲労の回復、及
び血圧を下げる働きがあることなどが知られている。さ
らに、抗菌作用を有するために木材に害虫がつくのを防
ぎ、害虫の繁殖を抑えるとともに、消臭作用によって悪
臭を消す働きも有している。
【0023】したがって、請求項5の発明の蒸散装置に
よれば、請求項2乃至請求項4のいずれか一つの発明の
蒸散装置の作用に加え、芳香液としてヒノキ油を用いる
ことにより、ヒノキ油の香り成分を蒸散させることが可
能となり、ヒノキ油を用いたアロマテラピーを行える。
また、ヒノキ油の蒸散によって、室内の除菌や消臭も行
える。
よれば、請求項2乃至請求項4のいずれか一つの発明の
蒸散装置の作用に加え、芳香液としてヒノキ油を用いる
ことにより、ヒノキ油の香り成分を蒸散させることが可
能となり、ヒノキ油を用いたアロマテラピーを行える。
また、ヒノキ油の蒸散によって、室内の除菌や消臭も行
える。
【0024】請求項6の発明にかかる請求項2乃至請求
項5のいずれか一つに記載された蒸散装置に使用する吸
液芯材は、耐熱性フィルムと、前記芳香液を吸液可能な
素材で形成された多孔性支持体とを具備し、前記耐熱性
フィルムと前記多孔性支持体とが重ねられ、前記耐熱性
フィルムを外周面にした状態で略棒状に巻かれて形成さ
れているものである。
項5のいずれか一つに記載された蒸散装置に使用する吸
液芯材は、耐熱性フィルムと、前記芳香液を吸液可能な
素材で形成された多孔性支持体とを具備し、前記耐熱性
フィルムと前記多孔性支持体とが重ねられ、前記耐熱性
フィルムを外周面にした状態で略棒状に巻かれて形成さ
れているものである。
【0025】ここで、耐熱性フィルムとは、加熱の温度
に耐えることが可能な耐熱温度を有する材質のフィルム
であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、フッ素樹脂、ケ
イ素樹脂、及びポリエステル系樹脂など、またはこれら
の共重合体を含むものであり、フィルムの形状を有する
ものである。特に、ポリ塩化ビニリデンと塩化ビニルと
の共重合体は、耐熱性に優れたフィルムで、安価に製造
されているものであるため、本発明にとって好適であ
る。
に耐えることが可能な耐熱温度を有する材質のフィルム
であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、フッ素樹脂、ケ
イ素樹脂、及びポリエステル系樹脂など、またはこれら
の共重合体を含むものであり、フィルムの形状を有する
ものである。特に、ポリ塩化ビニリデンと塩化ビニルと
の共重合体は、耐熱性に優れたフィルムで、安価に製造
されているものであるため、本発明にとって好適であ
る。
【0026】また、多孔性支持体とは、複数の孔を有す
る紙、繊維、不織布、またはスポンジなどの素材で形成
されるものであり、芳香液を吸い上げることが可能な吸
液性を有するものである。例えば、日本で古くから生産
されているコウゾ、ミツマタ、ガンピなどの天然の繊維
を主原料とし、これを叩解、及び漂白処理などの後に抄
紙した和紙や、マニラ麻、黄麻、パルプなどを主原料と
し、抄紙される和紙及び洋紙などがである。この他に
も、合成繊維や不織布などから形成されたものも利用が
可能である。
る紙、繊維、不織布、またはスポンジなどの素材で形成
されるものであり、芳香液を吸い上げることが可能な吸
液性を有するものである。例えば、日本で古くから生産
されているコウゾ、ミツマタ、ガンピなどの天然の繊維
を主原料とし、これを叩解、及び漂白処理などの後に抄
紙した和紙や、マニラ麻、黄麻、パルプなどを主原料と
し、抄紙される和紙及び洋紙などがである。この他に
も、合成繊維や不織布などから形成されたものも利用が
可能である。
【0027】したがって、請求項6の発明の蒸散装置で
使用される吸液芯材によれば、多孔性支持体により芳香
液を吸液可能であり、さらに外側が耐熱性フィルムで形
成されることから、加熱の温度に耐えることが可能であ
るとともに、大気と芳香液との接触面積を低く抑えられ
る。したがって、芳香液に含まれる精油が固化して、多
孔性支持体の孔を詰まらせることなく、蒸散量に応じて
安定して芳香液を吸い上げることが可能となる。
使用される吸液芯材によれば、多孔性支持体により芳香
液を吸液可能であり、さらに外側が耐熱性フィルムで形
成されることから、加熱の温度に耐えることが可能であ
るとともに、大気と芳香液との接触面積を低く抑えられ
る。したがって、芳香液に含まれる精油が固化して、多
孔性支持体の孔を詰まらせることなく、蒸散量に応じて
安定して芳香液を吸い上げることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
蒸散方法、蒸散装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材
について図1乃至図3に基づいて説明する。図1は本発
明の一実施形態である蒸散装置1の構成を示す分解斜視
図であり、図2は蒸散装置1の構成を示す断面図であ
り、図3は蒸散装置1に使用する吸液芯材3の構成を示
す拡大斜視図である。
蒸散方法、蒸散装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材
について図1乃至図3に基づいて説明する。図1は本発
明の一実施形態である蒸散装置1の構成を示す分解斜視
図であり、図2は蒸散装置1の構成を示す断面図であ
り、図3は蒸散装置1に使用する吸液芯材3の構成を示
す拡大斜視図である。
【0029】本実施形態の蒸散装置1は、図1及び図2
に示すように、揮発性のヒノキ油を含むヒノキ液Hを内
部に貯留する貯溜空間Sを有する貯溜容器2と、ヒノキ
液Hを吸液可能な略棒状を呈する吸液芯材3と、吸液芯
材3を挿通可能な蒸散孔4、及び貯溜容器2を内包して
収容するための収容部6を有する装置本体7とから構成
されている。ここで、吸液芯材3は、貯溜容器2の上面
に取付けられた上蓋部16に穿設した貫通孔22に貫通
し、吸液芯材3の一部は貯溜空間Sのヒノキ液Hと含浸
し、先端を上方に突出した状態で貯溜容器2に垂設され
ている。また、蒸散孔4は、吸液芯材3を挿通すること
が可能な径を有し、蒸散孔4の周囲には、吸液芯材3の
周面を囲むように非接触の状態で設けられ、電流を流す
ことによって発生するジュール熱を利用して吸液芯材3
を加熱するニクロム線で形成された略円形状を呈する発
熱抵抗体5が設けられている。ここで、ヒノキ液Hが本
発明における芳香液に相当し、発熱抵抗体5が本発明に
おける加熱手段に相当する。
に示すように、揮発性のヒノキ油を含むヒノキ液Hを内
部に貯留する貯溜空間Sを有する貯溜容器2と、ヒノキ
液Hを吸液可能な略棒状を呈する吸液芯材3と、吸液芯
材3を挿通可能な蒸散孔4、及び貯溜容器2を内包して
収容するための収容部6を有する装置本体7とから構成
されている。ここで、吸液芯材3は、貯溜容器2の上面
に取付けられた上蓋部16に穿設した貫通孔22に貫通
し、吸液芯材3の一部は貯溜空間Sのヒノキ液Hと含浸
し、先端を上方に突出した状態で貯溜容器2に垂設され
ている。また、蒸散孔4は、吸液芯材3を挿通すること
が可能な径を有し、蒸散孔4の周囲には、吸液芯材3の
周面を囲むように非接触の状態で設けられ、電流を流す
ことによって発生するジュール熱を利用して吸液芯材3
を加熱するニクロム線で形成された略円形状を呈する発
熱抵抗体5が設けられている。ここで、ヒノキ液Hが本
発明における芳香液に相当し、発熱抵抗体5が本発明に
おける加熱手段に相当する。
【0030】さらに詳しく説明すると、発熱抵抗体5は
家庭用電源8に電源コード9を介して接続している。
尚、電源コード9の途中には、スイッチ10、発熱抵抗
体5に印可する電圧を調整するための変圧器11、及び
電圧の印可を間欠的に行うための間欠タイマー12を備
えた制御ボックス13が設けられている。ここで、変圧
器11が本発明における加熱温度調整手段に相当し、間
欠タイマー12が本発明における加熱時間調整手段に相
当する。
家庭用電源8に電源コード9を介して接続している。
尚、電源コード9の途中には、スイッチ10、発熱抵抗
体5に印可する電圧を調整するための変圧器11、及び
電圧の印可を間欠的に行うための間欠タイマー12を備
えた制御ボックス13が設けられている。ここで、変圧
器11が本発明における加熱温度調整手段に相当し、間
欠タイマー12が本発明における加熱時間調整手段に相
当する。
【0031】貯溜容器2の外周面の一部には、雄ねじ1
4が形成され、さらに、収容部6の内周面の一部には、
雄ねじ14に螺合可能な雌ねじ15が設けられている。
これにより、雄ねじ14と雌ねじ15とを螺合させるこ
とにより、装置本体7の収容部6に貯溜容器2を収納す
ることができる。
4が形成され、さらに、収容部6の内周面の一部には、
雄ねじ14に螺合可能な雌ねじ15が設けられている。
これにより、雄ねじ14と雌ねじ15とを螺合させるこ
とにより、装置本体7の収容部6に貯溜容器2を収納す
ることができる。
【0032】さらに、貯溜容器2に取付けられた上蓋部
16には、貫通孔22近傍に空気孔17が穿設され、貯
溜容器2の外部とヒノキ液Hを貯留する貯溜空間Sとを
連通する通気管18が設けられている。通気管18の一
端は、空気孔17に接続され、一方、通気管18の貯溜
空間S側に位置する開口端19は、貯溜空間S内のヒノ
キ液Hの液面Lよりも上方に位置し、かつ貯溜容器2の
上面方向に向けられている。
16には、貫通孔22近傍に空気孔17が穿設され、貯
溜容器2の外部とヒノキ液Hを貯留する貯溜空間Sとを
連通する通気管18が設けられている。通気管18の一
端は、空気孔17に接続され、一方、通気管18の貯溜
空間S側に位置する開口端19は、貯溜空間S内のヒノ
キ液Hの液面Lよりも上方に位置し、かつ貯溜容器2の
上面方向に向けられている。
【0033】また、吸液芯材3は、図3に示すように、
ポリ塩化ビニリデンと塩化ビニルとの共重合体で形成さ
れた耐熱性フィルム20と、マニラ麻を主体として抄紙
された和紙21とからなり、耐熱性フィルム20を外周
面にして巻かれて形成されている。ここで、和紙21が
本発明の多孔性支持体に相当する。
ポリ塩化ビニリデンと塩化ビニルとの共重合体で形成さ
れた耐熱性フィルム20と、マニラ麻を主体として抄紙
された和紙21とからなり、耐熱性フィルム20を外周
面にして巻かれて形成されている。ここで、和紙21が
本発明の多孔性支持体に相当する。
【0034】次に、本実施形態における蒸散装置1の使
用方法について説明する。まず、吸液芯材3が垂設され
た貯溜容器2を装置本体7に取付ける。このとき、貯溜
容器2の外周面の一部に形成された雄ねじ14と、収容
部6の一部に設けられた雌ねじ15とが螺合することに
よって、貯溜容器2が装置本体7に内包して収容され
る。このとき、吸液芯材3は、蒸散孔4に挿通した状態
にあり、発熱抵抗体5と非接触の状態にある。
用方法について説明する。まず、吸液芯材3が垂設され
た貯溜容器2を装置本体7に取付ける。このとき、貯溜
容器2の外周面の一部に形成された雄ねじ14と、収容
部6の一部に設けられた雌ねじ15とが螺合することに
よって、貯溜容器2が装置本体7に内包して収容され
る。このとき、吸液芯材3は、蒸散孔4に挿通した状態
にあり、発熱抵抗体5と非接触の状態にある。
【0035】次に、制御ボックス13のスイッチ10を
入れ、発熱抵抗体5に電流を流す。これによりジュール
熱が発生し、発熱抵抗体5が熱くなる。発熱抵抗体5
は、吸液芯材3と非接触の状態で取付けられているため
に、直接熱が伝導することなく、大気を介して熱が徐々
に吸液芯材3に伝導する。ここで、吸液芯材3がヒノキ
液Hを吸液可能な和紙21で形成されているため、吸液
芯材3は貯溜空間Sから吸い上げられたヒノキ液Hが含
浸されている。発熱抵抗体5によって、吸液芯材3に熱
が伝導することによって、吸液芯材3とともに含浸され
たヒノキ液Hにも熱が伝わり、吸液芯材3の上端から蒸
散孔4を通って、徐々にヒノキ液Hが大気中に蒸散す
る。
入れ、発熱抵抗体5に電流を流す。これによりジュール
熱が発生し、発熱抵抗体5が熱くなる。発熱抵抗体5
は、吸液芯材3と非接触の状態で取付けられているため
に、直接熱が伝導することなく、大気を介して熱が徐々
に吸液芯材3に伝導する。ここで、吸液芯材3がヒノキ
液Hを吸液可能な和紙21で形成されているため、吸液
芯材3は貯溜空間Sから吸い上げられたヒノキ液Hが含
浸されている。発熱抵抗体5によって、吸液芯材3に熱
が伝導することによって、吸液芯材3とともに含浸され
たヒノキ液Hにも熱が伝わり、吸液芯材3の上端から蒸
散孔4を通って、徐々にヒノキ液Hが大気中に蒸散す
る。
【0036】また、吸液芯材3の一部と貯溜空間S内の
ヒノキ液Hとが含浸されているために、ヒノキ液Hの蒸
散量に応じて、新たなヒノキ液Hが吸液芯材3に吸い上
げられる。これにより、発熱抵抗体5によって、加熱を
続けても、貯溜空間S内のヒノキ液Hが無くなるまで、
安定した蒸散速度を保って蒸散を続けることができる。
ヒノキ液Hとが含浸されているために、ヒノキ液Hの蒸
散量に応じて、新たなヒノキ液Hが吸液芯材3に吸い上
げられる。これにより、発熱抵抗体5によって、加熱を
続けても、貯溜空間S内のヒノキ液Hが無くなるまで、
安定した蒸散速度を保って蒸散を続けることができる。
【0037】ところで、ヒノキ液Hは、揮発性を有する
ため、長時間大気に接した状態が続くと揮発成分が徐々
に蒸散し、ヒノキ液Hが固化することがあった。そのた
め、吸液芯材3の多孔性の孔を詰まらせ、ヒノキ液Hの
吸い上げ能力が落ちることがあった。しかしながら、本
実施形態の蒸散装置1に使用した吸液芯材3では、外周
面が、図3に示すように、耐熱性フィルム20で形成さ
れていることから、吸液芯材3に含浸されたヒノキ液H
は、外周面では大気と直に接することがない。
ため、長時間大気に接した状態が続くと揮発成分が徐々
に蒸散し、ヒノキ液Hが固化することがあった。そのた
め、吸液芯材3の多孔性の孔を詰まらせ、ヒノキ液Hの
吸い上げ能力が落ちることがあった。しかしながら、本
実施形態の蒸散装置1に使用した吸液芯材3では、外周
面が、図3に示すように、耐熱性フィルム20で形成さ
れていることから、吸液芯材3に含浸されたヒノキ液H
は、外周面では大気と直に接することがない。
【0038】したがって、外周面を通気性のない耐熱性
フィルム20で被覆することにより、ヒノキ液Hと大気
との接触面積を最小に抑えることができ、ヒノキ液Hの
固化によって蒸散中の吸液芯材3の吸い上げ能力が落ち
ることがない。さらに、ヒノキ液Hの揮発成分は、高温
に直接あたることによって、香質が変化することがあ
る。しかしながら、本実施形態の蒸散装置1では、ヒノ
キ液Hが吸液芯材3の先端から蒸散するために、発熱抵
抗体5の高温部に接することがない。そのため、香質が
変化せず、一定の香質で蒸散ができる。
フィルム20で被覆することにより、ヒノキ液Hと大気
との接触面積を最小に抑えることができ、ヒノキ液Hの
固化によって蒸散中の吸液芯材3の吸い上げ能力が落ち
ることがない。さらに、ヒノキ液Hの揮発成分は、高温
に直接あたることによって、香質が変化することがあ
る。しかしながら、本実施形態の蒸散装置1では、ヒノ
キ液Hが吸液芯材3の先端から蒸散するために、発熱抵
抗体5の高温部に接することがない。そのため、香質が
変化せず、一定の香質で蒸散ができる。
【0039】さらに、本実施形態の貯溜容器2は、内部
の貯溜空間Sと連通し、貯溜空間Sの内圧と大気圧と等
しくするための空気孔17及び通気管18を備えてい
る。このため、加熱によって吸液芯材3に吸い上げられ
たヒノキ液Hの減少に応じて、貯溜空間S内が減圧状態
になることを防ぐことができ、吸液芯材3へのヒノキ液
Hの供給が安定して行える。さらに、通気管18の開口
端19がヒノキ液Hの液面よりも上方に位置し、しかも
貯溜容器2の上面方向に向けられているため、貯溜容器
2が転倒しても、貯溜空間S内のヒノキ液Hが漏れるこ
とが少なくなる。
の貯溜空間Sと連通し、貯溜空間Sの内圧と大気圧と等
しくするための空気孔17及び通気管18を備えてい
る。このため、加熱によって吸液芯材3に吸い上げられ
たヒノキ液Hの減少に応じて、貯溜空間S内が減圧状態
になることを防ぐことができ、吸液芯材3へのヒノキ液
Hの供給が安定して行える。さらに、通気管18の開口
端19がヒノキ液Hの液面よりも上方に位置し、しかも
貯溜容器2の上面方向に向けられているため、貯溜容器
2が転倒しても、貯溜空間S内のヒノキ液Hが漏れるこ
とが少なくなる。
【0040】また、変圧器11及び間欠タイマー12を
利用することにより、ヒノキ液Hの蒸散量を調節するこ
とができる。したがって、部屋の広さや周囲の環境に応
じて、利用者が任意に蒸散量や蒸散時間を設定できる。
利用することにより、ヒノキ液Hの蒸散量を調節するこ
とができる。したがって、部屋の広さや周囲の環境に応
じて、利用者が任意に蒸散量や蒸散時間を設定できる。
【0041】また、火気を用いることなく非接触の状態
でヒノキ液Hの含浸された吸液芯材3を加熱するため、
さらに火気を用いることがないため、安全に、かつ容易
にヒノキ液Hを蒸散し、アロマテラピーの効果を得るこ
とができる。加えて、ヒノキ液Hに含まれるヒノキ油
は、抗菌性、及び消臭性を有しているために、室内に蒸
散させることによって、家の中のダニなどの害虫退治
や、ペットやタバコの臭いが染みついたカーペットやカ
ーテンなどの消臭が行える。
でヒノキ液Hの含浸された吸液芯材3を加熱するため、
さらに火気を用いることがないため、安全に、かつ容易
にヒノキ液Hを蒸散し、アロマテラピーの効果を得るこ
とができる。加えて、ヒノキ液Hに含まれるヒノキ油
は、抗菌性、及び消臭性を有しているために、室内に蒸
散させることによって、家の中のダニなどの害虫退治
や、ペットやタバコの臭いが染みついたカーペットやカ
ーテンなどの消臭が行える。
【0042】以上、本発明について好適な実施形態を挙
げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定され
るものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可
能である。
げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定され
るものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可
能である。
【0043】すなわち、本実施形態の蒸散装置1におい
て、加熱手段として発熱抵抗体5を用いるものを示した
がこれに限定されるものではなく、そのほかの加熱手段
を用いてもよい。例えば、赤外線ランプを用いた赤外線
による加熱を行ってもよい。赤外線による加熱は、温度
の上昇が緩やかであるため、長時間の芳香液の蒸散に適
している。
て、加熱手段として発熱抵抗体5を用いるものを示した
がこれに限定されるものではなく、そのほかの加熱手段
を用いてもよい。例えば、赤外線ランプを用いた赤外線
による加熱を行ってもよい。赤外線による加熱は、温度
の上昇が緩やかであるため、長時間の芳香液の蒸散に適
している。
【0044】また、スイッチ10、変圧器11、及び間
欠タイマー12を、装置本体7から独立した制御ボック
ス13として設けるものを示したが、これに限定される
ものではなく、装置本体7に内設したものであってもよ
い。また、電源として家庭用電源を用いたが、バッテリ
ーなどを用い、これを装置本体7に内設してもよい。
欠タイマー12を、装置本体7から独立した制御ボック
ス13として設けるものを示したが、これに限定される
ものではなく、装置本体7に内設したものであってもよ
い。また、電源として家庭用電源を用いたが、バッテリ
ーなどを用い、これを装置本体7に内設してもよい。
【0045】また、本実施形態の芳香液としてヒノキ液
Hを用いるものを示したが、これに限定されるものでは
なく、その他の動植物から抽出した精油を含む芳香液を
用いることができる。また、精油の成分をそのまま用い
ても、あるいは溶剤などに希釈したものを芳香液として
用いてもよい。さらに、天然の香料だけでなく、化学的
に合成した合成香料を使用してもよい。
Hを用いるものを示したが、これに限定されるものでは
なく、その他の動植物から抽出した精油を含む芳香液を
用いることができる。また、精油の成分をそのまま用い
ても、あるいは溶剤などに希釈したものを芳香液として
用いてもよい。さらに、天然の香料だけでなく、化学的
に合成した合成香料を使用してもよい。
【0046】さらに、本実施形態の蒸散装置1として、
略円筒状の外形を呈するものを示したが、これに限定さ
れるものではなく、種々の形状及びデザインのもので構
成することができる。また、使用される材質も、樹脂や
木製のものに限定されるものではなく、陶器や金属など
を組合わせたものでもよい。
略円筒状の外形を呈するものを示したが、これに限定さ
れるものではなく、種々の形状及びデザインのもので構
成することができる。また、使用される材質も、樹脂や
木製のものに限定されるものではなく、陶器や金属など
を組合わせたものでもよい。
【0047】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の蒸散方
法は、揮発性の芳香液を含浸した吸液芯材を加熱して、
香りを蒸散させることができる。
法は、揮発性の芳香液を含浸した吸液芯材を加熱して、
香りを蒸散させることができる。
【0048】請求項2の発明の蒸散装置は、火気を使わ
ずに、容易に芳香液を蒸散できる。これにより、火傷な
どの危険性が少なくなり、小さい子供などのいる家庭で
も安心して使用ができる。
ずに、容易に芳香液を蒸散できる。これにより、火傷な
どの危険性が少なくなり、小さい子供などのいる家庭で
も安心して使用ができる。
【0049】請求項3の発明の蒸散装置は、請求項2の
発明の蒸散装置の効果に加え、貯溜空間の内圧と大気圧
を等しくすることができる。したがって、芳香液の吸い
上げによって生じる貯溜空間内の減圧を防ぐことができ
る。これにより、吸液芯材に安定して芳香液を供給でき
る。
発明の蒸散装置の効果に加え、貯溜空間の内圧と大気圧
を等しくすることができる。したがって、芳香液の吸い
上げによって生じる貯溜空間内の減圧を防ぐことができ
る。これにより、吸液芯材に安定して芳香液を供給でき
る。
【0050】請求項4の発明の蒸散装置は、請求項2ま
たは請求項3の発明の蒸散装置の効果に加え、加熱温度
または加熱時間を変えることによって、芳香液の蒸散量
を調整することができる。これにより、部屋の大きさや
室内環境にあった蒸散量を、利用者が任意に設定するこ
とができる。
たは請求項3の発明の蒸散装置の効果に加え、加熱温度
または加熱時間を変えることによって、芳香液の蒸散量
を調整することができる。これにより、部屋の大きさや
室内環境にあった蒸散量を、利用者が任意に設定するこ
とができる。
【0051】請求項5の発明の蒸散装置は、請求項2乃
至請求項4のいずれか一つの発明の蒸散装置の効果に加
え、芳香液としてヒノキ油が含まれることにより、ヒノ
キ油に含まれるヒノキチオールなどの有効成分が緊張や
ストレスを緩和させる、いわゆるアロマテラピーの効果
を感受することができ、さらに、室内の抗菌や消臭をす
ることができる。
至請求項4のいずれか一つの発明の蒸散装置の効果に加
え、芳香液としてヒノキ油が含まれることにより、ヒノ
キ油に含まれるヒノキチオールなどの有効成分が緊張や
ストレスを緩和させる、いわゆるアロマテラピーの効果
を感受することができ、さらに、室内の抗菌や消臭をす
ることができる。
【0052】請求項6の発明の蒸散装置に使用する吸液
芯材は、耐熱性フィルムが、外周面を構成する状態で形
成されているために、芳香液が直接大気に当たらない。
これにより、芳香液が揮発して、固化するのを防ぐこと
ができ、しかも蒸散した芳香液が加熱手段に直接あたら
ないため、香質の変化が少なく、安定した芳香液の蒸散
ができる。
芯材は、耐熱性フィルムが、外周面を構成する状態で形
成されているために、芳香液が直接大気に当たらない。
これにより、芳香液が揮発して、固化するのを防ぐこと
ができ、しかも蒸散した芳香液が加熱手段に直接あたら
ないため、香質の変化が少なく、安定した芳香液の蒸散
ができる。
【図1】本発明の一実施形態である蒸散装置の構成を示
す分解斜視図である。
す分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態である蒸散装置を示す断面
図である。
図である。
【図3】本発明の一実施形態である蒸散装置に使用する
吸液芯材の構成を示す拡大斜視図である。
吸液芯材の構成を示す拡大斜視図である。
1 蒸散装置 2 貯溜容器 3 吸液芯材 4 蒸散孔 5 発熱抵抗体(加熱手段) 6 収容部 7 装置本体 11 変圧器(加熱温度調整手段) 12 間欠タイマー(加熱時間調整手段) 17 空気孔 18 通気管 19 開口端 20 耐熱性フィルム 21 和紙(多孔性支持体) H ヒノキ液(芳香液) L 液面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/02 A61P 3/02 9/12 9/12 25/18 25/18 Fターム(参考) 4C076 AA14 BB25 CC01 EE53A FF12 4C080 AA07 BB02 CC01 HH03 JJ10 KK04 LL02 MM31 QQ14 4C088 AB03 AC06 BA08 MA17 MA59 NA12 ZA02 4C206 AA01 CB25 MA36 MA79 NA12 ZA02
Claims (6)
- 【請求項1】 芳香液を吸液可能な略棒状を呈する吸液
芯材に、 揮発性の前記芳香液を含浸させ、 前記吸液芯材の一部を加熱することにより、前記吸液芯
材から前記芳香液を蒸散させることを特徴とする蒸散方
法。 - 【請求項2】 揮発性の芳香液を貯留する貯溜容器と、 前記芳香液を吸液可能な略棒状を呈し、前記芳香液を含
浸し、前記貯溜容器の上面に穿設された貫通孔を貫通し
て先端を上方に突出した状態で垂設された吸液芯材と、 揮発した前記芳香液が通過可能な蒸散孔、及び前記貯溜
容器を内包して収容するための収容部を有する装置本体
と、 前記装置本体の前記蒸散孔の周囲に設けられ、前記吸液
芯材を非接触の状態で加熱する加熱手段とを有すること
を特徴とする蒸散装置。 - 【請求項3】 前記貯溜容器は、 前記貯溜容器の前記貫通孔近傍に穿設された空気孔を有
し、 前記空気孔と接続し、前記貯溜容器内と連通する管状の
通気管をさらに具備し、 前記貯溜容器内に位置する前記通気管の開口端は、貯溜
された前記芳香液の液面より上に位置し、前記貯溜容器
の上面方向に向けられていることを特徴とする請求項2
に記載の蒸散装置。 - 【請求項4】 前記加熱手段に接続され、 前記吸液芯材を加熱する時間を調整する加熱時間調整手
段、及び前記吸液芯材を加熱する温度を調整する加熱温
度調整手段の少なくともいずれか一つをさらに備えるこ
とを特徴とする請求項2または請求項3に記載の蒸散装
置。 - 【請求項5】 前記芳香液は、ヒノキから抽出したヒノ
キ油を含むことを特徴とする請求項2乃至請求項4のい
ずれか一つに記載の蒸散装置。 - 【請求項6】 請求項2乃至請求項5のいずれか一つに
記載された蒸散装置に使用する吸液芯材であって、 耐熱性フィルムと、 前記芳香液を吸液可能な素材で形成された多孔性支持体
とを具備し、 前記耐熱性フィルムと前記多孔性支持体とが重ねられ、
前記耐熱性フィルムを外周面にした状態で略棒状に巻か
れて形成されていることを特徴とする蒸散装置に使用す
る吸液芯材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351544A JP2002153550A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 蒸散方法、蒸散装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351544A JP2002153550A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 蒸散方法、蒸散装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002153550A true JP2002153550A (ja) | 2002-05-28 |
Family
ID=18824586
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000351544A Pending JP2002153550A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 蒸散方法、蒸散装置、及び蒸散装置に使用する吸液芯材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002153550A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005272421A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-06 | Earth Studio Co Ltd | アセチルコリンエステラーゼ阻害剤 |
JP2005535410A (ja) * | 2002-08-16 | 2005-11-24 | ザ ダイアル コーポレイション | 制御可能な蒸気分配デバイスのための方法および装置 |
JP2006094964A (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-13 | Xirem Kenkyusho:Kk | 吸入具、及びマスク |
JP2006522617A (ja) * | 2003-04-16 | 2006-10-05 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | 改善された香り物質送達のための方法、装置、組成物、及びシステム |
JP2017144208A (ja) * | 2016-02-18 | 2017-08-24 | 夢木香株式会社 | 消臭剤 |
-
2000
- 2000-11-17 JP JP2000351544A patent/JP2002153550A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017144208A (ja) * | 2016-02-18 | 2017-08-24 | 夢木香株式会社 | 消臭剤 |
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