JP4490674B2 - 薬剤器 - Google Patents

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本発明は、液状の薬剤を収容してなる薬剤器に関する。
従来より、トイレや部屋の空間に芳香を付与する薬剤器が種々提案されている。それらを大別すると、香料を含む芳香液をゲル化剤を用いてゲル化させ、このゲル状薬剤を上部開口状の容器に収容したゲルタイプの薬剤器と、容器内に収容された香料を含む芳香液に吸液芯を浸漬し、この吸液芯を介して芳香液を外部に導出して揮散させる液体タイプの薬剤器とが挙げられる。また、これらの薬剤器の容器は、内部の薬剤の残量を外部から視認することを可能にすべく、透明あるいは半透明で外部から透視可能なものが用いられている。
これらの薬剤器は、トイレや車内、室内で使用され、比較的人目に付きやすい場所で使用されるものであるため、芳香を空間に付与する機能と同時に装飾性を高めることが商品価値を向上させる重要な要素である。このため、薬剤器の装飾性を高めるために、ゲル状の芳香剤中に装飾体を配置した薬剤器(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)、あるいは液状の芳香剤中に装飾体を配置した薬剤器(例えば、特許文献3参照。)が提案されるに至っている。
実開平2−77047号公報 特開2001−314728号公報 特開平7−47111号公報
しかしながら、前述した従来の薬剤器においては、薬剤と当該薬剤中に配置される装飾体との比重的な関係が全く考慮されていないことから、装飾体が容器の底部に沈んでしまい、十分な装飾性が得られるものではなかった。また、人や動物等を模した装飾体のように配置形態の上下関係が決まっている装飾体の場合、上下関係に従って上部に位置しなければならない部位が常に上部に位置し、下部に位置しなければならない部位が常に下部に位置するように配置することは困難であった。
無論、特許文献2に開示されているように、装飾体を支持する支持部材を設けこの支持部材とともに装飾体を薬剤内に配置するようにすれば、当該装飾体の上下関係を適正に維持して配置することができる。しかし、このように別途支持部材を設けると、構造が複雑化するばかりでなく支持部材の存在により装飾性が低下してしまう。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、装飾体を液体中の所望の上下位置に所望の上下関係を維持して配置することのできる薬剤器を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために本発明にあっては、上面開口状であって内部を透視可能な容器内に液状の薬剤を収容し、この薬剤中に装飾体を配置した薬剤器において、前記装飾体は、比重が前記液状の薬剤よりも大きいポリアルキレンオキサイド系吸水性樹脂又は熱可塑性ポリウレタン系吸水性樹脂からなる重素材で構成された下部と、比重が前記液状の薬剤よりも小さい熱可塑性樹脂を発泡成形した軽素材構成された上部とを一体的に有することを特徴とする。
したがって、軽素材と重素材との構成比率により、装飾体が配置される液状の薬剤に対する当該装飾体全体の比重を任意に設定することができる。よって、装飾体が配置される液状の薬剤に対する当該装飾体全体の比重を任意に設定することにより、液状の薬剤中において装飾体を浮かせるか、中間位置に浮遊させるか、底部に位置させるかの所望の上下位置に配置することができ、十分な装飾性を得ることができる。
また、人や動物等を模した装飾体のように配置形態の上下関係が決まっている装飾体の場合、上部に位置しなければならない部位が常に上部に位置し、下部に位置しなければならない部位が常に下部に位置するような適正状態での配置を容易に行うことができる。
このとき、前述と同様に、軽素材と重素材との構成比率により、装飾体が配置される液状の薬剤に対する当該装飾体全体の比重を任意に設定することもできるので、装飾体の前記適正状態での配置を行い、かつ液状の薬剤中において装飾体を所望の上下位置に配置することができる。
また、本発明に係る装飾体は、前記軽素材と重素材とをそれぞれ別々に成形して組み立てるようにしてもよいが、前記軽素材と前記重素材との二材により一体成形することができる。
また、前記軽素材は、ポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂や熱可塑性樹脂を発泡成形したものであることにより、成形上及びコスト上好ましい。また、前記重素材は、比重が液状の薬剤よりも大きければ特に限定されないが、炭酸カルシウム等のフィラー入りポリプロピレンやポリアルキレンオキサイド系吸水性樹脂、熱可塑性ポリウレタン系吸水性樹脂等の吸水性樹脂が挙げられる。これらの内で、吸水性樹脂を用いた場合は、挿入後吸水して膨らむため細口の容器でも挿入できるので好ましく、ポリアルキレンオキサイド系吸水性樹脂、熱可塑性ポリウレタン系吸水性樹脂は薬剤中においても吸水率が高く十分に膨潤するので、大型の装飾体を容器中に配置するこができるので特に好ましい。
また、本発明に係る薬剤器は、内部を透視可能な容器内に液状の薬剤を収容し、この薬剤中に前記装飾体を配置したものである。この発明に用いられる薬剤としては、芳香剤、消臭剤、殺虫剤、防虫剤等を挙げることができる。液状の芳香剤の場合、香料をそのまま溶剤に溶解させるか、適当な界面活性剤を使用して可溶化させることにより調整される。
使用される溶剤としては、油溶性溶剤、水溶性溶剤のいずれも使用できる。具体的には、水、エタノール、イソプロパノール、ベンジンアルコール等のアルコール系溶剤、ジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、エチルグリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶剤、3メチル−3−メトキシブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等の1種又は2種以上を挙げることができる。
使用される界面活性剤としては特に限定されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤の1種又は2種以上を混合して用いることができる。
さらに、本発明に係る薬剤器は、前記液状の薬剤に浸漬された吸液芯を有し、この吸液芯を介して前記液状の薬剤を外部に導出して揮散させるものである。係る薬剤器によれば、液状の薬剤を外部に導出して揮散させるタイプの薬剤器であって、液状の薬剤中に装飾体を適正状態で配置し、かつ液状の薬剤中において装飾体を所望の上下位置に配置した薬剤器を得ることができる。
以上説明したように本発明に係る装飾体によれば、軽素材と重素材との構成比率により、装飾体が配置される液状の薬剤に対する当該装飾体全体の比重を任意に設定することができる。よって、装飾体が配置される液状の薬剤に対する当該装飾体全体の比重を任意に設定することにより、液状の薬剤において装飾体を浮かせるか、中間位置に浮遊させるか、底部に位置させるかの所望の上下位置に配置することができ、十分な装飾性を得ることができる。
また、人や動物等を模した装飾体のように配置形態の上下関係が決まっている装飾体であっても、上部に位置しなければならない部位は常に上部に位置し、下部に位置しなければならない部位は常に下部に位置するような適正状態での配置を液状の薬剤中において容易に行うことができる。
その結果、装飾体の前記適正状態での配置を可能にし、かつ液状の薬剤中において装飾体を所望の上下位置に配置することができる。
また本発明に係る薬剤器によれば、液状の薬剤を外部に導出して揮散させるタイプの薬剤器であって、液状の薬剤中に装飾体を適正状態で配置し、かつ液状の薬剤中において装飾体を所望の上下位置に配置した薬剤器を得ることができる。
また、重素材としてポリアルキレンオキサイド系吸水性樹脂、熱可塑性ポリウレタン系吸水性樹脂を用いたことから、挿入後吸水して膨らむため細口の容器でも容易に挿入できるとともに、薬剤中においても吸水率が高く十分に膨潤するので、大型の装飾体を容器中に配置することができる。
また、装飾体は、比重が前記液状の薬剤よりも大きいポリアルキレンオキサイド系吸水性樹脂又は熱可塑性ポリウレタン系吸水性樹脂からなる重素材で構成された下部と、比重が前記液状の薬剤よりも小さい熱可塑性樹脂を発泡成形した軽素材構成された上部とを一体的に有することから、装飾体を共に樹脂である軽素材と重素材との二材により容易に一体成形することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る薬剤器1は、上面開口状であって内部が透視可能な透明の容器2と、この容器2の上面開口部に嵌着されたキャップ3を有している。このキャップ3にはその外部から容器2の底部2aにまで至る吸い上げ芯4が挿通され、この吸い上げ芯4の上端部には濾紙5が取り付けられている。容器2内には、液体芳香剤6が収容されており、この液体芳香剤6中であって容器2の底部2a上には、装飾体7が配置されている。
この装飾体7は、図2に示すように人を模した形状であって、頭部7aと該頭部7a以外の部分である胴部7bとが一体的に形成されてなる。頭部7aは液体芳香剤6よりも比重の小さい軽素材8で形成され、胴部7bは液体芳香剤6よりも比重の大きい重素材9で形成されている。本実施の形態においては、軽素材8としてポリプロピレン樹脂を使用しており、重素材9として炭酸カルシウム入りポリプロピレンを使用している。そして、装飾体7は、軽素材8であるポリプロピレン樹脂と重素材9である炭酸カルシウム入りポリプロピレンとを用いた2材成型法により、軽素材8からなる頭部7aと重素材9からなる胴部7bとが一体成形されている。
なお、この頭部7aと胴部7bとからなる装飾体7の全体の比重は、液体芳香剤6よりも大きい比重に設定されている。
以上の構成に係る本実施の形態において、装飾体7を液体芳香剤6中に配置すると、液体芳香剤6よりも比重の小さいポリプロピレン樹脂で形成された頭部7aは常に上方に、液体芳香剤6よりも比重の大きい炭酸カルシウム入りポリプロピレンで形成された胴部7bは常に下方に位置することとなる。
したがって、困難性を伴うことなく、単に液体芳香剤6内に装飾体7を投入する簡単な操作により、人を模した装飾体7の頭部7aが上部に位置し、胴部7bが下部に位置する適正状態での配置を容易に行うことができる。また、輸送時に等において、装飾体7が液体芳香剤6中で変動しても、店頭陳列時あるいは使用時には、前記適正状態となる。
また、軽素材8で形成された頭部7aと重素材9で形成された胴部7bとを接合する方法は、接着、螺合、嵌合等従来公知の方法を用いることができる。
さらに、頭部7aと胴部7bとからなる装飾体7の全体の比重は、液体芳香剤6よりも大きい比重に設定されていることから、図1に示したように、液体芳香剤6中において所望の位置である容器2の底部2a上に、装飾体7を配置することができる。したがって、装飾体7を前記適正状態で配置し、かつ液体芳香剤6中において装飾体7を所望の上下位置に配置することが可能となる。
なお、容器2内の液体芳香剤6は、吸い上げ芯4により濾紙5に吸い上げられ、濾紙5より空気中に揮散し周囲空間に芳香を付与する。
(第2の実施の形態)
図3に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る薬剤器31は、装飾体37を除いて他の構成は図1に示した第1の実施の形態と同様であり、よって、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
また、装飾体37は、図4に示すように花(チューリップ)を模した形状であって、花部37aと該花部37a以外の部分である茎葉部37bとが一体的に形成されてなる。花部37aは液体芳香剤6よりも比重の小さい軽素材8で形成され、茎葉部37bは液体芳香剤6よりも比重の大きい重素材9で形成されている。本実施の形態においては、軽素材8としてポリプロピレン性発泡樹脂を使用しており、重素材9として熱可塑性ポリウレタン系吸水樹脂を使用している。そして、装飾体37は、軽素材8であるポリプロピレン性発泡樹脂と重素材9である熱可塑性ポリウレタン系吸水樹脂とを用いた2材成型法により、軽素材8からなる花部37aと重素材9からなる茎葉部37bとが一体成形されている。
なお、この花部37aと茎葉部37bとからなる装飾体37の全体の比重は、液体芳香剤6よりもやや小さい比重に設定されている。
以上の構成に係る本実施の形態において、装飾体37を液体芳香剤6中に配置すると、該装飾体37の茎葉部37bを形成している熱可塑性ポリウレタン系吸水樹脂は液体芳香剤6を吸収して膨潤する。そして、液体芳香剤6よりも比重の小さいポリプロピレン性発泡樹脂で形成された花部37aは常に上方に、液体芳香剤6よりも比重の大きい熱可塑性ポリウレタン系吸水樹脂で形成された茎葉部37bは常に下方に位置することとなる。
したがって、困難性を伴うことなく、単に液体芳香剤6内に装飾体37を投入する簡単な操作により、花を模した装飾体37の花部37aが上部に位置し、茎葉部37bが下部に位置する適正状態での配置を容易に行うことができる。また、輸送時に等において、装飾体37が液体芳香剤6中で変動しても、店頭陳列時あるいは使用時には、前記適正状態となる。
さらに、花部37aと茎葉部37bとからなる装飾体37の全体の比重は、液体芳香剤6よりもやや小さい比重に設定されていることから、図4に示したように、液体芳香剤6中において所望の位置である容器2の上部の液面近くに、装飾体37を配置することができる。したがって、装飾体37を前記適正状態で配置し、かつ液体芳香剤6中において装飾体37を所望の上下位置に配置することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態を示す模式断面図である。 第1の実施の形態における装飾体を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す模式断面図である。 第2及の実施の形態における装飾体を示す正面図である。
1 薬剤器
2 容器
2a 底部
4 吸い上げ芯
6 液体芳香剤
7 装飾体
7a 頭部
7b 胴部
8 軽素材
9 重素材
21 薬剤器
22 容器
23a 通気口
31 薬剤器
37 装飾体
37a 花部
37b 茎葉部
41 薬剤器

Claims (4)

  1. 上面開口状であって内部を透視可能な容器内に液状の薬剤を収容し、この薬剤中に装飾体を配置した薬剤器において、
    前記装飾体は、比重が前記液状の薬剤よりも大きいポリアルキレンオキサイド系吸水性樹脂又は熱可塑性ポリウレタン系吸水性樹脂からなる重素材で構成された下部と、比重が前記液状の薬剤よりも小さい熱可塑性樹脂を発泡成形した軽素材構成された上部とを一体的に有する
    ことを特徴とする薬剤器。
  2. 前記装飾体の全体の比重が、前記液状の薬剤よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の薬剤器。
  3. 前記装飾体の全体の比重が、前記液状の薬剤よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の薬剤器。
  4. 前記液状の薬剤に浸漬された吸液芯を有し、この吸液芯を介して前記液状の薬剤を外部に導出して揮散させるものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の薬剤器。
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