JP2006257464A - 成膜処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基板の汚染を防止して優れた膜質の成膜を行うことができると共に複数の基板の膜質を均一化することができ、且つコストを低減した成膜処理方法を提供する。
【解決手段】 内部が真空状態の搬送室によって繋がれた基板の成膜処理を行うチャンバー間で前記基板を前記搬送室内を通過させて搬送する際に、一方のチャンバーで成膜処理が終わった当該基板を前記搬送室内で待機させることなく前記搬送室を可及的速やかに通過させて他方のチャンバーに搬送する。
【選択図】 なし
【解決手段】 内部が真空状態の搬送室によって繋がれた基板の成膜処理を行うチャンバー間で前記基板を前記搬送室内を通過させて搬送する際に、一方のチャンバーで成膜処理が終わった当該基板を前記搬送室内で待機させることなく前記搬送室を可及的速やかに通過させて他方のチャンバーに搬送する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、基板にスパッタリングや逆スパッタリング等の成膜処理を連続して行う成膜処理方法に関する。
従来より、シリコン単結晶シリコン基板などの基板に成膜や逆スパッタリング等の成膜処理を行う成膜処理装置としては、例えば、搬送室によって繋がれた成膜処理を行うチャンバー間で、搬送室を通過させて基板を搬送することにより、各チャンバーで基板に連続的に成膜処理を行わせるものがある。このような成膜処理装置では、チャンバー間を搬送する際に通過する搬送室内を真空状態として、基板の表面に粉塵などが付着して汚染されるのを防止している。
しかしながら、搬送室を真空状態とすると残留ガス中に水分等を含む割合が大きく、搬送室を通過する基板に水分が吸着してしまい、膜質に悪影響を及ぼしてしまうと共に、複数の基板を連続して成膜処理した際に各基板の膜質にバラツキが生じてしまうという問題がある。特にこのような問題は、水分が吸着し易いジルコニウム(Zr)やチタン(Ti)等を成膜処理した場合に顕著に現れる。
このような問題を解決するために、搬送室内にアルゴン(Ar)等の不活性ガスを導入するようにした成膜処理装置及び成膜方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、搬送室内にアルゴン等の不活性ガスを導入することで、水分の吸着による汚染が防止できるものの、搬送室に不活性ガスを導入する装置等が必要で、大がかりとなってしまうと共に、コストが増大してしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑み、基板の汚染を防止して優れた膜質の成膜を行うことができると共に複数の基板の膜質を均一化することができ、且つコストを低減した成膜処理方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、内部が真空状態の搬送室によって繋がれた基板の成膜処理を行うチャンバー間で前記基板を前記搬送室内を通過させて搬送する際に、一方のチャンバーで成膜処理が終わった当該基板を前記搬送室内で待機させることなく前記搬送室を可及的速やかに通過させて他方のチャンバーに搬送することを特徴とする成膜処理方法にある。
かかる第1の態様では、基板をチャンバー間で移動させる際に、真空状態の水分を含有する雰囲気の搬送室内を可及的速やかに通過させることにより、基板及び基板に形成された膜等に水分が吸着するのを低減して、優れた膜質の成膜処理を行うことができる。また、搬送室にアルゴンガス等を導入しなくても基板への水分の吸着を低減できるため装置が大がかりになることがなく、コストを低減することができる。
かかる第1の態様では、基板をチャンバー間で移動させる際に、真空状態の水分を含有する雰囲気の搬送室内を可及的速やかに通過させることにより、基板及び基板に形成された膜等に水分が吸着するのを低減して、優れた膜質の成膜処理を行うことができる。また、搬送室にアルゴンガス等を導入しなくても基板への水分の吸着を低減できるため装置が大がかりになることがなく、コストを低減することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、一方のチャンバー内で処理された前記基板を当該チャンバー内で一定時間待機させることを特徴とする成膜処理方法にある。
かかる第2の態様では、成膜処理された基板を水分を含有する搬送室内で待機させることなく、チャンバー内で待機させることにより、水分の吸着を低減することができると共に、成膜処理により活性化された基板表面あるいは膜表面を安定化させることができ、さらに搬送室内での水分の吸着を低減して優れた膜質の成膜処理を行うことができる。
かかる第2の態様では、成膜処理された基板を水分を含有する搬送室内で待機させることなく、チャンバー内で待機させることにより、水分の吸着を低減することができると共に、成膜処理により活性化された基板表面あるいは膜表面を安定化させることができ、さらに搬送室内での水分の吸着を低減して優れた膜質の成膜処理を行うことができる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、複数枚の基板を1バッチとして、各基板の前記搬送手段による前記搬送室を通過させる搬送時間を同一時間とすることを特徴とする成膜処理方法にある。
かかる第3の態様では、複数の基板の膜質にバラツキが生じるのを防止して、ほぼ同一の膜質で成膜処理された複数の基板を得ることができる。
かかる第3の態様では、複数の基板の膜質にバラツキが生じるのを防止して、ほぼ同一の膜質で成膜処理された複数の基板を得ることができる。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記一方のチャンバーでは、逆スパッタリングを行うことを特徴とする成膜処理方法にある。
かかる第4の態様では、逆スパッタリングにより活性化された基板であっても、水分の吸着を低減して優れた膜質の成膜処理を行うことができる。
かかる第4の態様では、逆スパッタリングにより活性化された基板であっても、水分の吸着を低減して優れた膜質の成膜処理を行うことができる。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記一方のチャンバーでは、チタン又はジルコニウムの成膜処理を行うことを特徴とする成膜処理方法。
かかる第5の態様では、水分を吸着し易いチタン又はジルコニウムを成膜処理したとしても、水分の吸着を低減して優れた膜質の成膜処理を行うことができる。
かかる第5の態様では、水分を吸着し易いチタン又はジルコニウムを成膜処理したとしても、水分の吸着を低減して優れた膜質の成膜処理を行うことができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る成膜処理装置の概略構成を示す平面図である。図1に示すように、成膜処理装置10は、基板1にスパッタリング及び逆スパッタリング等の成膜処理を施す第1のチャンバー11a及び第2のチャンバー11bと、この第1及び第2のチャンバー11a及び11bの内部に連通することで両者を繋ぎ、第1及び第2のチャンバー11a、11b間で基板1を搬送した際に基板1が通過される搬送室12と、複数枚の基板1を保持したカートリッジ13とを具備するロードロック室から構成される。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る成膜処理装置の概略構成を示す平面図である。図1に示すように、成膜処理装置10は、基板1にスパッタリング及び逆スパッタリング等の成膜処理を施す第1のチャンバー11a及び第2のチャンバー11bと、この第1及び第2のチャンバー11a及び11bの内部に連通することで両者を繋ぎ、第1及び第2のチャンバー11a、11b間で基板1を搬送した際に基板1が通過される搬送室12と、複数枚の基板1を保持したカートリッジ13とを具備するロードロック室から構成される。
第1及び第2のチャンバー11a、11bは、基板1にスパッタリング及び逆スパッタリング等の成膜処理を施すものであり、例えば、図示しない各種ターゲットや、アルゴンガス等のスパッタリングガスを充填する充填装置、電極及び電源等が設けられている。なお、逆スパッタリングとは、第1及び第2のチャンバー11a、11b内にスパッタリングガスを導入し、基板1とターゲットとにRF電界を印加して基板1の表面又は膜表面をわずかにエッチングする操作であり、これにより基板の表面又は成膜面をクリーニングするものである。
搬送室12は、カートリッジ13、第1及び第2のチャンバー11a、11b間などに基板1を搬送させる際に基板1が通過するところであり、内部は図示しない真空ポンプ等によって真空状態又は超真空状態になっている。本実施形態では、搬送室12内を真空状態又は超真空状態とすることで、基板1に粉塵等が付着するのを防止するものの、水分が含有されていることを避けることができない。
また、搬送室12内には、カートリッジ13及びチャンバー11間などに基板1を移動させる搬送手段14が設けられている。この搬送手段14は、菱形形状に設けられて屈折することで伸縮自在に設けられたアーム部15と、基板1が保持される保持テーブル16とで構成されている。
このような搬送手段14は、基端部が搬送室12の中央部に回転自在に保持され、保持テーブル16を第1及び第2のチャンバー11a、11b及びカートリッジ13に相対向する位置に移動されるようになっている。このような搬送手段14の回転方向の移動は、図示しない駆動モータ等の駆動により行われる。また、搬送手段14のアーム部15は、図示しない駆動モータ等の駆動により伸縮し、保持テーブル16を第1及び第2のチャンバー11a、11b及びカートリッジ13内と、搬送室12内とに移動されるようになっている。これにより、搬送手段14は、カートリッジ13、第1及び第2のチャンバー11a、11b間で基板1を搬送室12を通過させて搬送することができる。なお、保持テーブル16による基板1の保持方法は特に限定されないが、例えば、静電吸着力により基板1を保持テーブル16上に吸着させる方法などが挙げられる。
また、第1及び第2のチャンバー11a、11bと搬送室12とが連通する部分には、搬送室12と第1及び第2のチャンバー11a、11bとを隔離するシャッター17が設けられている。このシャッター17は、第1及び第2のチャンバー11a、11b内で基板1に成膜処理を行っている間は閉口されて、搬送室12の内部と第1及び第2のチャンバー11a、11bの内部とを隔離するようになっている。そして、シャッター17は、基板1の搬送時にのみ開口して、第1及び第2のチャンバー11a、11bと搬送室12との内部を連通するようになっている。これにより、第1及び第2のチャンバー11a、11b内で成膜処理を施す際に、第1及び第2のチャンバー11a、11b内のみをアルゴンガス等のスパッタリングガスで充填することができると共に、搬送室12内を真空状態にすることができる。
カートリッジ13は、搬送室12に固定されており、内部に第1及び第2のチャンバー11a、11bで連続して成膜処理される複数の基板1が保持されている。本実施形態では、連続して成膜処理される基板1を26枚として、カートリッジ13内に26枚の基板1が保持されるようにした。すなわち、本実施形態の成膜処理装置10は、詳しくは後述する成膜処理方法によって、カートリッジ13内に保持された26枚の基板1を1バッチとして、第1及び第2のチャンバー11a、11bで連続して成膜処理するようになっている。また、搬送室12とカートリッジ13との間にもシャッター17が設けられており、搬送室12内とカートリッジ13内とをシャッター17で隔離することによって、搬送室12内の真空状態を保ったまま、カートリッジ13の交換を行うこともできる。
このような成膜処理装置10によって複数の基板1を1バッチとして連続して成膜処理する本発明の成膜処理方法について説明する。なお、図2及び図3は、本発明の実施形態1に係る成膜処理方法を示す成膜処理装置の平面図である。
まず、図2(a)に示すように、搬送手段14によってカートリッジ13から1枚目の基板1aを第1のチャンバー11a内に搬送し、第1のチャンバー11a内で1枚目の基板1aに成膜処理を行う。この成膜処理は、上述したように逆スパッタリングであっても各種膜の成膜であってもよい。
次いで、図2(b)に示すように、搬送手段14によって第1のチャンバー11aで成膜処理が行われた1枚目の基板1aを第1のチャンバー11a内で待機させることなく、1枚目の基板1aを第2のチャンバー11bに搬送する。このとき、搬送手段14は、1枚面の基板1aが搬送室12で待機することなく、第1のチャンバー11aから第2のチャンバー11bに可及的速やかに搬送する。ここで、本実施形態の可及的速やかにとは、搬送手段14の搬送能力によりかかる搬送時間だけで搬送することを言う。本実施形態では、1枚目の基板1aを第1のチャンバー11aから第2のチャンバー11bまで搬送した際に1枚目の基板1aが搬送室12を通過した時間は、約30秒であった。すなわち、搬送手段14の搬送能力による搬送時間が30秒であった。
また、第2のチャンバー11bに搬送された1枚目の基板1aに直ちに成膜処理を行うようにした。このように基板1aを第1のチャンバー11aから第2のチャンバー11bに搬送室12内で待機させることなく可及的速やかに搬送することで、搬送室12内が真空状態又は超真空状態となっていて水分が含有されていて、しかも、基板1aの表面が成膜処理により活性化されていても、成膜処理した部分に水分が付着し難く、優れた膜質の成膜処理を施すことができる。特に、第1のチャンバー11aで逆スパッタリングを行い、第2のチャンバー11bで吸湿性の高いチタン(Ti)又はジルコニウム(Zr)などを成膜した場合には、1枚目の基板1aの搬送室12を通過する時間を短くすることで、水分による影響を抑えることができ、第2のチャンバー11bで優れた膜質の成膜処理を行うことができる。
次いで、図2(c)に示すように、搬送手段14によってカートリッジ13から2枚目の基板1bを第1のチャンバー11a内に搬送し、第1のチャンバー11a内で2枚目の基板1bに成膜処理を行う。
次いで、図3に示すように、搬送手段14によって第1のチャンバー11aで成膜処理が行われた2枚目の基板1bを第1のチャンバー11a内で待機させることなく第2のチャンバー11bに搬送する。このとき、搬送手段14は、2枚面の基板1bが搬送室12で待機することなく、第1のチャンバー11aから第2のチャンバー11bに可及的速やかに搬送する。また、2位枚目の基板1bを第2のチャンバー11bに搬送する前に、第2のチャンバー11b内で成膜処理された1枚目の基板1aをカートリッジ13に搬送しておくことで、第2のチャンバー11b内を空けておく。すなわち、第1のチャンバーで2枚目の基板1bの成膜処理が終わる前に、第2のチャンバー11bで1枚目の基板1aの成膜処理が終わっていなければ、2枚目の基板1bの成膜処理が終わった後に搬送室12内で待機時間が発生するため、第1のチャンバー11a内で2枚目の基板1bの成膜処理が終わる前に第2のチャンバー11b内から1枚目の基板1aを搬送して、2枚目の基板1bを第2のチャンバー11bに可及的速やかに搬送できるようにしておく。また、このときの搬送時間は、1枚目の基板1aと同じ時間、すなわち、約30秒となるようにする。
このときも、上述した1枚目の基板1aと同様に、2枚目の基板1bを第1のチャンバー11aから第2のチャンバー11bに搬送室12内で待機させることなく可及的速やかに搬送することで、搬送室12内が真空状態又は超真空状態となっていて水分が含有されていて、しかも、基板1bの表面が成膜処理により活性化されていても、成膜処理した部分に水分が付着し難く、優れた膜質の成膜処理を施すことができる。
その後は、3枚目以降の基板1も上述したのと同様に、基板1を搬送室12で待機させることなく可及的速やかに搬送して、第1のチャンバー11a及び第2のチャンバー11bで成膜処理を施すことにより、1バッチ、本実施形態では、26枚の基板1に成膜処理を行う。このときも全ての基板1において、搬送室12を通過する搬送時間を同じ時間としておく。
このように、スパッタリング又は逆スパッタリング等の成膜処理を行った後、搬送室12内で基板1を待機させることなく、第1及び第2のチャンバー11a、11b間の移動を連続して行わせることによって、基板1の活性化された表面に搬送室12内で水分が吸着するのを低減させて、良好な膜質の成膜処理を行わせることができる。
また、複数枚の基板1、本実施形態では、26枚の基板1を1バッチとして連続して処理した際に、各基板1が搬送室12を通過する搬送時間を同じ時間とすることで、各基板1に成膜処理した膜質のバラツキを無くして、各基板1に同一の膜質で成膜処理を行うことができる。
(実施形態2)
上述した実施形態1では、第1のチャンバー11a内で基板1の成膜処理を行った後、基板1を直ちに次の第2のチャンバー11bに搬送するようにしたが、本実施形態では、第1のチャンバー11aで成膜処理した基板1をそのまま第1のチャンバー11a内で待機させるようにした。
上述した実施形態1では、第1のチャンバー11a内で基板1の成膜処理を行った後、基板1を直ちに次の第2のチャンバー11bに搬送するようにしたが、本実施形態では、第1のチャンバー11aで成膜処理した基板1をそのまま第1のチャンバー11a内で待機させるようにした。
また、上述した実施形態1と同様に、第1のチャンバー11aから第2のチャンバー11bに基板1を搬送する際には、搬送室12で基板1を待機させずに可及的速やかに搬送するようにした。
このように、第1のチャンバー11aで成膜処理した基板1をそのまま第1のチャンバー11a内で待機させることにより、成膜処理により活性化された基板1の表面を安定化させて、第2のチャンバー11b内で成膜処理することができるため、さらに搬送室12内で水分の吸着を防止することができ、優れた膜質の成膜処理を施すことができる。
(実施例1)
シリコン単結晶基板からなる基板上に厚さが1μmの酸化シリコン(SiO2)からなる酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上に上述した実施形態1と同様の方法により26枚の基板を1バッチとして連続して成膜処理を行った。詳しくは、基板の酸化シリコン膜上に第1のチャンバー11aにてスパッタリングにより5nm(25秒間)逆スパッタリングした後、基板が第1のチャンバー11a内で待機することなく、第2のチャンバー11b内でDCマグネトロンスパッタリングによりジルコニウム(Zr)からなる膜を250nm(処理時間4分30秒)で形成した。なお、1枚目の基板は、成膜処理装置の安定化を図るためダミー基板とした。
シリコン単結晶基板からなる基板上に厚さが1μmの酸化シリコン(SiO2)からなる酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上に上述した実施形態1と同様の方法により26枚の基板を1バッチとして連続して成膜処理を行った。詳しくは、基板の酸化シリコン膜上に第1のチャンバー11aにてスパッタリングにより5nm(25秒間)逆スパッタリングした後、基板が第1のチャンバー11a内で待機することなく、第2のチャンバー11b内でDCマグネトロンスパッタリングによりジルコニウム(Zr)からなる膜を250nm(処理時間4分30秒)で形成した。なお、1枚目の基板は、成膜処理装置の安定化を図るためダミー基板とした。
(実施例2)
シリコン単結晶基板からなる基板上に厚さが1μmの酸化シリコン(SiO2)からなる酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上に上述した実施形態2と同様の方法により26枚の基板を1バッチとして連続して成膜処理を行った。詳しくは、基板の酸化シリコン膜上に第1のチャンバー11aにてスパッタリングにより5nm(25秒間)逆スパッタリングした後、基板を第1のチャンバー11a内で4分間待機させてから第2のチャンバー11b内でDCマグネトロンスパッタリングによりジルコニウム(Zr)からなる膜を250nm(処理時間4分30秒)で形成した。なお、1枚目の基板は、成膜処理装置の安定化を図るためダミー基板とした。
シリコン単結晶基板からなる基板上に厚さが1μmの酸化シリコン(SiO2)からなる酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上に上述した実施形態2と同様の方法により26枚の基板を1バッチとして連続して成膜処理を行った。詳しくは、基板の酸化シリコン膜上に第1のチャンバー11aにてスパッタリングにより5nm(25秒間)逆スパッタリングした後、基板を第1のチャンバー11a内で4分間待機させてから第2のチャンバー11b内でDCマグネトロンスパッタリングによりジルコニウム(Zr)からなる膜を250nm(処理時間4分30秒)で形成した。なお、1枚目の基板は、成膜処理装置の安定化を図るためダミー基板とした。
(比較例)
シリコン単結晶基板からなる基板上に厚さが1μmの酸化シリコン(SiO2)からなる酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上に上述した実施形態1と同様の成膜処理装置10を用いて、従来の成膜処理方法によって逆スパッタリング及びジルコニウムからなる膜の成膜を26枚の基板を1バッチとして連続して成膜処理を行った。すなわち、第1のチャンバー11aで成膜処理が終了後、基板を第2のチャンバー11bに搬送するが、このとき、第2のチャンバー11b内で前の基板の成膜処理が終わっていない場合には、搬送室12内で基板を待機させるようにした。また、搬送室12内で待機している基板がある場合には、第1のチャンバー11a内で成膜処理が終わっても第1のチャンバー内で待機させるようにした。このときの第1のチャンバー11a及び搬送室12内での待機時間を計測した結果を下記表1に示す。
シリコン単結晶基板からなる基板上に厚さが1μmの酸化シリコン(SiO2)からなる酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜上に上述した実施形態1と同様の成膜処理装置10を用いて、従来の成膜処理方法によって逆スパッタリング及びジルコニウムからなる膜の成膜を26枚の基板を1バッチとして連続して成膜処理を行った。すなわち、第1のチャンバー11aで成膜処理が終了後、基板を第2のチャンバー11bに搬送するが、このとき、第2のチャンバー11b内で前の基板の成膜処理が終わっていない場合には、搬送室12内で基板を待機させるようにした。また、搬送室12内で待機している基板がある場合には、第1のチャンバー11a内で成膜処理が終わっても第1のチャンバー内で待機させるようにした。このときの第1のチャンバー11a及び搬送室12内での待機時間を計測した結果を下記表1に示す。
(試験例)
上述した実施例1及び2と比較例とによってジルコニウムが成膜された基板について、X線回折装置GXR−300(Cu管球;リガク株式会社製)で広角法によりジルコニウムの(002)面の回折強度を測定した。この結果を図4に示す。
上述した実施例1及び2と比較例とによってジルコニウムが成膜された基板について、X線回折装置GXR−300(Cu管球;リガク株式会社製)で広角法によりジルコニウムの(002)面の回折強度を測定した。この結果を図4に示す。
図4に示すように、実施例1及び2の成膜処理方法によって成膜したジルコニウムの回折強度は、25枚に亘って常に安定しているのに対し、比較例の成膜処理方法で成膜したジルコニウムの回折強度には、バラツキが発生していることが分かった。特に、比較例の2枚目及び3枚目の基板のジルコニウムの回折強度が、4枚目以降の基板のジルコニウムの回折強度と比較して大きく異なることが分かる。これは、比較例の2枚目及び3枚目の基板の第1のチャンバー11a及び搬送室12内での待機時間が、4枚目以降の基板の待機時間と異なるためだと考えられる。
このように、実施例1及び2のように、複数の基板を搬送室12で待機させることなく、連続して第1及び第2のチャンバー11a、11b間を搬送させることにより、基板の汚染を防止して優れた膜質の成膜を行うことができると共に複数の基板の膜質を均一化することができ、コストを低減することができる。
また、実施例2の基板のジルコニウムの回折強度に比べて、実施例1の基板のジルコニウムの回折強度が大きいことから、実施例2の場合には、逆スパッタリング後の基板への水分の吸着がほとんど無いため、基板からの拘束により回折強度が低くなってしまうと予想される。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1及び2では、成膜処理を行う2つの第1及び第2のチャンバー11a、11bが設けられた成膜処理装置10を例示したが、特にこれに限定されず、チャンバーが2つ以上であれば、複数設けられていても本発明を適用することができる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1及び2では、成膜処理を行う2つの第1及び第2のチャンバー11a、11bが設けられた成膜処理装置10を例示したが、特にこれに限定されず、チャンバーが2つ以上であれば、複数設けられていても本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態1及び2では、第1及び第2のチャンバー11a、11bで基板1を1枚ずつ成膜処理するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、各チャンバーで複数の基板を同時に成膜処理できるようにしてもよい。
1、1a、1b 基板、 10 成膜処理装置、 11a 第1のチャンバー、 11b 第2のチャンバー、 12 搬送室、 13 カートリッジ、 14 搬送手段、 17 シャッター
Claims (5)
- 内部が真空状態の搬送室によって繋がれた基板の成膜処理を行うチャンバー間で前記基板を前記搬送室内を通過させて搬送する際に、一方のチャンバーで成膜処理が終わった当該基板を前記搬送室内で待機させることなく前記搬送室を可及的速やかに通過させて他方のチャンバーに搬送することを特徴とする成膜処理方法。
- 請求項1において、一方のチャンバー内で処理された前記基板を当該チャンバー内で一定時間待機させることを特徴とする成膜処理方法。
- 請求項1又は2において、複数枚の基板を1バッチとして、各基板の前記搬送手段による前記搬送室を通過させる搬送時間を同一時間とすることを特徴とする成膜処理方法。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記一方のチャンバーでは、逆スパッタリングを行うことを特徴とする成膜処理方法。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記一方のチャンバーでは、チタン又はジルコニウムの成膜処理を行うことを特徴とする成膜処理方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010140362A1 (ja) * | 2009-06-03 | 2010-12-09 | 株式会社ニコン | 被膜形成物および被膜形成物の製造方法 |
JP2018085379A (ja) * | 2016-11-21 | 2018-05-31 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
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2005
- 2005-03-15 JP JP2005073912A patent/JP2006257464A/ja active Pending
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WO2010140362A1 (ja) * | 2009-06-03 | 2010-12-09 | 株式会社ニコン | 被膜形成物および被膜形成物の製造方法 |
CN102449187A (zh) * | 2009-06-03 | 2012-05-09 | 株式会社尼康 | 被膜形成物及被膜形成物的制造方法 |
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