JP2006256990A - 有害生物防除剤 - Google Patents
有害生物防除剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006256990A JP2006256990A JP2005074722A JP2005074722A JP2006256990A JP 2006256990 A JP2006256990 A JP 2006256990A JP 2005074722 A JP2005074722 A JP 2005074722A JP 2005074722 A JP2005074722 A JP 2005074722A JP 2006256990 A JP2006256990 A JP 2006256990A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- pest control
- control agent
- ester compound
- compound represented
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
【課題】
式(1)で示されるエステル化合物の光安定性が向上された有害生物防除剤を提供すること。
【解決手段】
式(1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子、メチル基、メトキシ基又はメトキシメチル基を表す。)
で示されるエステル化合物と、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを含有し、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:100である有害生物防除剤。
【選択図】 なし
式(1)で示されるエステル化合物の光安定性が向上された有害生物防除剤を提供すること。
【解決手段】
式(1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子、メチル基、メトキシ基又はメトキシメチル基を表す。)
で示されるエステル化合物と、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを含有し、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:100である有害生物防除剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、有害生物防除剤に関する。
式(1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子、メチル基、メトキシ基又はメトキシメチル基を表す。)
で示されるエステル化合物を有効成分とする有害生物防除剤が知られている(例えば特許文献1〜5参照)。
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子、メチル基、メトキシ基又はメトキシメチル基を表す。)
で示されるエステル化合物を有効成分とする有害生物防除剤が知られている(例えば特許文献1〜5参照)。
しかしながら、これらの有害生物防除剤はその保存状態等によっては有効成分でる式(1)で示されるエステル化合物の光安定性が必ずしも十分ではない場合があった。
本発明は、式(1)で示されるエステル化合物を有効成分として含有する有害生物防除剤であって、光安定性が向上された有害生物防除剤を提供することを課題とする。
本発明は、式(1)で示されるエステル化合物を有効成分として含有する有害生物防除剤であって、光安定性が向上された有害生物防除剤を提供することを課題とする。
本発明者は、式(1)で示されるエステル化合物を有効成分として含有する有害生物防除剤について、式(1)で示される化合物の光安定性を向上させるべく検討を行った結果、式(1)で示されるエステル化合物に、式(1)で示されるエステルに対して5〜100重量倍のビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを含有させた場合に式(1)で示されるエステル化合物の光安定性が向上することを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は以下のものである。
〔1〕 式(1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子、メチル基、メトキシ基又はメトキシメチル基を表す。)
で示されるエステル化合物と、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを含有し、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:100である有害生物防除剤。
〔2〕 式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:20である〔2〕記載の有害生物防除剤。
〔3〕 さらに固体担体を含有する〔1〕記載の有害生物防除剤。
〔4〕 固体担体が線香基材である〔3〕記載の有害生物防除剤。
〔5〕 R1がメチル基である〔1〕〜〔4〕いずれか一項記載の有害生物防除剤。
〔6〕 R2がメトキシメチル基である〔5〕記載の有害生物防除剤。
〔1〕 式(1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子、メチル基、メトキシ基又はメトキシメチル基を表す。)
で示されるエステル化合物と、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを含有し、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:100である有害生物防除剤。
〔2〕 式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:20である〔2〕記載の有害生物防除剤。
〔3〕 さらに固体担体を含有する〔1〕記載の有害生物防除剤。
〔4〕 固体担体が線香基材である〔3〕記載の有害生物防除剤。
〔5〕 R1がメチル基である〔1〕〜〔4〕いずれか一項記載の有害生物防除剤。
〔6〕 R2がメトキシメチル基である〔5〕記載の有害生物防除剤。
本発明の有害生物防除剤は、有効成分である式(1)で示されるエステル化合物の光安定性が向上されたものである。
本発明の有害生物防除剤は、式(1)で示されるエステル化合物と、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを含有し、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:100、好ましくは1:5〜1:20であることを特徴とする。
本発明の有害生物防除剤に用いられる式(1)で示されるエステル化合物は、欧州特許公開第60617号明細書、特開平7−17916号公報、特開2001−302590号公報、特開2001−302591号公報等に記載された化合物であり、該文献に記載された方法で製造することができる。
式(1)で示されるエステル化合物には不斉炭素に基づく異性体が存在する場合があるが、本発明には活性な異性体のいずれをも使用することができる。
式(1)で示されるエステル化合物には不斉炭素に基づく異性体が存在する場合があるが、本発明には活性な異性体のいずれをも使用することができる。
式(1)で示されるエステル化合物の態様としては、例えば、式(1)においてR1がメチル基であるエステル化合物;式(1)において、R2がメトキシメチル基であるエステル化合物;及び、式(1)において、R1がメチル基であり、R2がメトキシメチル基であるエステル化合物が挙げられる。
式(1)で示されるエステル化合物としては具体的には、例えば2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルべンジル 2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルべンジル 1R−2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 1R−2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 1R−2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルべンジル 1R−トランス−2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 1R−トランス−2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレート及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル 1R−トランス−2,2,3−トリメチルシクロプロパンカルボキシレートが挙げられる。
本発明の有害生物防除剤に用いられるビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルは三共化成工業株式会社等から市販されており、本発明にはこれらの市販品をそのまま用いることができる。
本発明の害虫防除剤には、さらに固体担体を含有させることもできる。
かかる固体担体としては、例えば電気蚊取りマット用の繊維質担体や多孔質担体、及び線香基材が挙げられる。
電気蚊取りマット用の繊維質担体としては例えばパルプ、コットンリンター等の天然繊維、ポリエステル、アクリル繊維等の合成繊維等を固めたものが挙げられ、多孔質担体としては例えば素焼板、及びセラミックス板が挙げられる。
かかる固体担体としては、例えば電気蚊取りマット用の繊維質担体や多孔質担体、及び線香基材が挙げられる。
電気蚊取りマット用の繊維質担体としては例えばパルプ、コットンリンター等の天然繊維、ポリエステル、アクリル繊維等の合成繊維等を固めたものが挙げられ、多孔質担体としては例えば素焼板、及びセラミックス板が挙げられる。
線香基材は通常、主として支燃剤と結合剤とからなる。支燃剤としては、例えば木粉、粕粉(除虫菊抽出粉末)、柑橘類の表皮粉、パームオイル粉末、ココナッツシェル粉末、ウォルナットシェル粉末等の植物乾燥粉末、及び木炭粉、活性炭粉、石炭粉等の炭素粉末が挙げられ、これらを単独で又は二種以上を混合して用いられる。結合剤としては、例えばタブ粉、澱粉(タピオカ澱粉、トウモロコシ澱粉、小麦粉澱粉等)、カゼイン、シャム糊、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物が挙げられ、これらを単独で又は二種以上を混合して用いられる。支燃剤と結合剤との混合割合は、通常は重量比で8:2〜6:4である。
本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有する場合に、本発明の有害生物防除剤に含有される式(1)で示されるエステル化合物の量は、本発明の有害生物防除剤全重量に対して、通常0.001〜1.0重量%の割合である。さらに、固体担体として線香基材が含有される本発明の有害生物防除剤においては、本発明の有害生物防除剤に含有される式(1)で示されるエステル化合物の量は、本発明の有害生物防除剤全重量に対して、好ましくは0.01〜0.5重量%の割合である。
本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有する場合に、本発明の有害生物防除剤に含有されるビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルの量は、本発明の有害生物防除剤全重量に対して、通常0.05〜25重量%の割合である。さらに、固体担体として線香基材が含有される本発明の有害生物防除剤においては、本発明の有害生物防除剤に含有されるビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルの量は、本発明の有害生物防除剤全重量に対して、通常0.05〜5重量%の割合である。
本発明の有害生物防除剤は、式(1)で示されるエステル化合物及びビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを含有し、さらに必要に応じて界面活性剤その他の製剤用補助剤を含有するものである。
かかる界面活性剤としては例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては例えば、香料、色素、及び防黴剤が挙げられる。
かかる界面活性剤としては例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては例えば、香料、色素、及び防黴剤が挙げられる。
本発明の有害生物防除剤は例えば下記(A)及び(B)の方法で製造することができる。
(A)有機溶剤に、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとが重量比1:5〜1:100の割合で溶解され、必要に応じて製剤用補助剤を添加された溶液を、固体担体に含浸させ、次いで必要に応じて乾燥させる方法。
(A)有機溶剤に、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとが重量比1:5〜1:100の割合で溶解され、必要に応じて製剤用補助剤を添加された溶液を、固体担体に含浸させ、次いで必要に応じて乾燥させる方法。
この方法に使用される有機溶剤としては、例えば飽和炭化水素溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤、及びアルコール溶剤が挙げられる。
飽和炭化水素系溶剤としては例えば、鎖式(直鎖式、分岐鎖式)飽和炭化水素系溶剤、及び脂環式飽和炭化水素系溶剤が挙げられ、具体的には例えば、直鎖式飽和炭化水素系溶剤としてノルパー13(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、ノルパー15(商品名、エクソンモービル化学有限会社製);分岐鎖式飽和炭化水素系溶剤としてアイソパーG(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数9〜12)、アイソパーH(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数10〜13)、アイソパーM(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数11〜16)、アイソパーV(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数13〜20)、及び脂環式飽和炭化水素系溶剤としてエクソールD40(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、エクソールD80(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、エクソールD110(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、エクソールD130(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)が挙げられる。また、灯油を用いることもできる。
エステル系溶剤としては例えば、(1)炭素数6から10の飽和二価脂肪酸の炭素数3から10のアルコールとのジエステル、(2)ヒドロキシ又はアセトキシで置換された炭素数4から6の脂肪酸の炭素数3から10のアルコールとのエステル、(3)炭素数12から18の飽和一価脂肪酸の炭素数3から10のアルコールとのエステル、及び(4)フタル酸の炭素数3から10のアルコールとのジエステルが挙げられ、具体的には例えば、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、アゼライン酸ジ2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジヘキシルなどの飽和二価脂肪酸エステル、リンゴ酸ジ2−エチルヘキシルなどのヒドロキシ脂肪酸エステル、アセチルクエン酸トリブチルなどのアセトキシ脂肪酸エステル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピルなどの飽和一価脂肪酸エステル、及びフタル酸ジイソデシル、フタル酸ジ2−エチルヘキシルなどのフタル酸エステルが挙げられる。
飽和炭化水素系溶剤としては例えば、鎖式(直鎖式、分岐鎖式)飽和炭化水素系溶剤、及び脂環式飽和炭化水素系溶剤が挙げられ、具体的には例えば、直鎖式飽和炭化水素系溶剤としてノルパー13(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、ノルパー15(商品名、エクソンモービル化学有限会社製);分岐鎖式飽和炭化水素系溶剤としてアイソパーG(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数9〜12)、アイソパーH(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数10〜13)、アイソパーM(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数11〜16)、アイソパーV(商品名、エクソンモービル化学有限会社製、炭素数13〜20)、及び脂環式飽和炭化水素系溶剤としてエクソールD40(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、エクソールD80(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、エクソールD110(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)、エクソールD130(商品名、エクソンモービル化学有限会社製)が挙げられる。また、灯油を用いることもできる。
エステル系溶剤としては例えば、(1)炭素数6から10の飽和二価脂肪酸の炭素数3から10のアルコールとのジエステル、(2)ヒドロキシ又はアセトキシで置換された炭素数4から6の脂肪酸の炭素数3から10のアルコールとのエステル、(3)炭素数12から18の飽和一価脂肪酸の炭素数3から10のアルコールとのエステル、及び(4)フタル酸の炭素数3から10のアルコールとのジエステルが挙げられ、具体的には例えば、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、アゼライン酸ジ2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジヘキシルなどの飽和二価脂肪酸エステル、リンゴ酸ジ2−エチルヘキシルなどのヒドロキシ脂肪酸エステル、アセチルクエン酸トリブチルなどのアセトキシ脂肪酸エステル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピルなどの飽和一価脂肪酸エステル、及びフタル酸ジイソデシル、フタル酸ジ2−エチルヘキシルなどのフタル酸エステルが挙げられる。
ケトン溶剤としては例えばアセトン及びメチルエチルケトンが挙げられ、アルコール溶剤としては例えばメタノール、エタノール、及び2−プロパノールが挙げられる。
この製造方法における、有機溶剤に式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを溶解した溶液の式(1)で示されるエステル化合物の濃度は、通常0.1〜10重量%であり、用いられる固体担体の種類等に応じて適宜決められる。
(B)式(1)で示されるエステル化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、固体担体、及び必要に応じて製剤用補助剤を、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:100の割合で混合し、必要に応じて水を加えて、混練した後、成型、乾燥する方法。
本発明の有害生物防除剤が殺虫線香又は電気蚊取りマットである場合には、例えばそのままで箱詰めされたり、1個又は複数個毎に包装されてから箱詰めされたりして保存される。本発明の有害生物防除剤を包装するための包装材としては、例えば紙、セロハン、布、アルミフィルム、及び樹脂フィルムが挙げられる。
かかる樹脂フィルムの材質としては、例えばポリエチレン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等)、ポリプロピレン(無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン等)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
かかる樹脂フィルムの材質としては、例えばポリエチレン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等)、ポリプロピレン(無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン等)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
本発明の有害生物防除剤は、例えば有害生物の生息域又はその近傍で加熱することにより用いられる。
具体的には、本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有する場合において、固体担体が電気蚊取りマット用の繊維質担体や多孔質担体である本発明の有害生物防除剤は、電気蚊取りマットとして通常の使用方法で用いられる。即ち、電気蚊取りマットである本発明の有害生物防除剤は、室内等の有害生物の生息域やその近傍に設置された約120〜180℃のホットプレート上で加熱され、有効成分である式(1)で示されるエステル化合物が揮散する。有効成分である式(1)で示されるエステル化合物の揮散により、有害生物の防除が達成される。
具体的には、本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有する場合において、固体担体が電気蚊取りマット用の繊維質担体や多孔質担体である本発明の有害生物防除剤は、電気蚊取りマットとして通常の使用方法で用いられる。即ち、電気蚊取りマットである本発明の有害生物防除剤は、室内等の有害生物の生息域やその近傍に設置された約120〜180℃のホットプレート上で加熱され、有効成分である式(1)で示されるエステル化合物が揮散する。有効成分である式(1)で示されるエステル化合物の揮散により、有害生物の防除が達成される。
本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有する場合において、固体担体が線香基材である本発明の有害生物防除剤は、殺虫線香として通常の方法で用いられる。即ち、殺虫線香である本発明の有害生物防除剤は、室内等の有害生物の生息域やその近傍で点火され、線香の燃焼にしたがって有効成分である式(1)で示されるエステル化合物が揮散する。有効成分である式(1)で示されるエステル化合物の揮散により、有害生物の防除が達成される。
本発明の有害生物防除剤は、例えば以下の有害生物の防除に有効である。
アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、チョウバエ、ノミバエ類等の双翅目害虫およびチャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等の網翅目害虫。
アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、チョウバエ、ノミバエ類等の双翅目害虫およびチャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等の網翅目害虫。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
製造例1
アセトンに4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラートを1.25w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、本発明においてアセトン調製液(A)と記す。)。また、エクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)にビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを2.5w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、エーテル調製液(I)と記す。)。
アセトン調製液(A)1ml及びエーテル調製液(I)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、本発明の有害生物防除剤を得た。
アセトンに4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラートを1.25w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、本発明においてアセトン調製液(A)と記す。)。また、エクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)にビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを2.5w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、エーテル調製液(I)と記す。)。
アセトン調製液(A)1ml及びエーテル調製液(I)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、本発明の有害生物防除剤を得た。
製造例2
エクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)にビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを5.0w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、エーテル調製液(II)と記す。)。
アセトン調製液(A)1ml及びエーテル調製液(II)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、本発明の有害生物防除剤を得た。
エクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)にビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを5.0w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、エーテル調製液(II)と記す。)。
アセトン調製液(A)1ml及びエーテル調製液(II)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、本発明の有害生物防除剤を得た。
製造例3
エクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)にビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを50.0w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、エーテル調製液(III)と記す。)。
アセトン調製液(A)1ml及びエーテル調製液(III)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、本発明の有害生物防除剤を得た。
エクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)にビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを50.0w/v%となるように溶解した溶液を調製した(以下、エーテル調製液(III)と記す。)。
アセトン調製液(A)1ml及びエーテル調製液(III)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、本発明の有害生物防除剤を得た。
比較例1
アセトン調製液(A)1ml及びエクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、有害生物防除剤を得た。
アセトン調製液(A)1ml及びエクソールD80(脂環式飽和炭化水素溶剤、エクソンモービル化学有限会社製)2.5mlを混合し、該混合液を線香基材(蚊取り線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥したもの、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、25g)にマイクロシリンジで満遍なく滴下することにより含浸させ、室温で1時間放置して、有害生物防除剤を得た。
試験例1
製造例1、製造例2、製造例3及び比較例1で調製した有害生物防除剤をUVランプ(40W×2本)の下、30cmに30時間放置した。その後、試験に用いた有害生物防除剤中の4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラートの量をガスクロマトグラフィーにより定量した。その結果から、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラートの分解率を求めた。結果を表1に示す。
製造例1、製造例2、製造例3及び比較例1で調製した有害生物防除剤をUVランプ(40W×2本)の下、30cmに30時間放置した。その後、試験に用いた有害生物防除剤中の4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラートの量をガスクロマトグラフィーにより定量した。その結果から、4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラートの分解率を求めた。結果を表1に示す。
本発明の有害生物防除剤は、有効成分である式(1)で示されるエステル化合物の光安定性が向上したものである。
Claims (6)
- 式(1)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子、メチル基、メトキシ基又はメトキシメチル基を表す。)
で示されるエステル化合物と、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとを含有し、式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:100である有害生物防除剤。 - 式(1)で示されるエステル化合物とビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルとの重量比が1:5〜1:20である請求項1記載の有害生物防除剤。
- さらに固体担体を含有する請求項1記載の有害生物防除剤。
- 固体担体が線香基材である請求項3記載の有害生物防除剤。
- R1がメチル基である請求項1〜4いずれか一項記載の有害生物防除剤。
- R2がメトキシメチル基である請求項5記載の有害生物防除剤。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005074722A JP2006256990A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 有害生物防除剤 |
CN2006100679037A CN1833506B (zh) | 2005-03-16 | 2006-03-14 | 杀虫组合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005074722A JP2006256990A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 有害生物防除剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006256990A true JP2006256990A (ja) | 2006-09-28 |
Family
ID=37001521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005074722A Pending JP2006256990A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 有害生物防除剤 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006256990A (ja) |
CN (1) | CN1833506B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7058855B2 (ja) | 2017-08-10 | 2022-04-25 | フマキラー株式会社 | 線香の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101099470B (zh) * | 2006-07-05 | 2010-10-20 | 大日本除虫菊株式会社 | 传染病媒介蚊防除用驱蚊线香 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0060617A1 (en) * | 1981-03-18 | 1982-09-22 | Imperial Chemical Industries Plc | Fluorobenzyl cyclopropane carboxylates, their preparation, compositions and use as insecticides |
AU658903B2 (en) * | 1991-10-17 | 1995-05-04 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Snake-controlling agent |
-
2005
- 2005-03-16 JP JP2005074722A patent/JP2006256990A/ja active Pending
-
2006
- 2006-03-14 CN CN2006100679037A patent/CN1833506B/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7058855B2 (ja) | 2017-08-10 | 2022-04-25 | フマキラー株式会社 | 線香の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1833506B (zh) | 2011-04-13 |
CN1833506A (zh) | 2006-09-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101473842B (zh) | 杀虫组合物 | |
JP5939794B2 (ja) | 芳香性飛翔害虫忌避材 | |
US4800196A (en) | Phenyl salicylate and benzyl salicylate as acaricidal agents | |
JP2005298476A (ja) | 有害生物防除剤 | |
JP5973750B2 (ja) | 新規防虫剤 | |
JP2006256990A (ja) | 有害生物防除剤 | |
JP2005298477A (ja) | 殺虫線香の製造方法及び殺虫線香 | |
JPH0539203A (ja) | ダニ類の防除組成物 | |
JP2005200315A (ja) | 蒸散性殺ダニ剤 | |
JP2006256991A (ja) | 殺虫線香の製造方法及び殺虫線香 | |
JPH0459703A (ja) | 殺ダニ剤 | |
JPH01100101A (ja) | 第4級アンモニウム塩を有効成分とする無気門類ダニ用殺ダニ剤 | |
JP2006298789A (ja) | 有害生物防除剤 | |
JP2005200404A (ja) | 有害生物防除剤 | |
JPS60105602A (ja) | 防虫紙 | |
JP3748757B2 (ja) | 衣類用害虫防除剤の揮散方法 | |
TWI664906B (zh) | 害蟲防除製品及害蟲防除方法 | |
JP4855325B2 (ja) | ベンジルアルコールエステル誘導体を有効成分として含有する常温揮散性殺虫剤又は常温揮散性防虫剤。 | |
JP7219000B2 (ja) | ピレスロイド系化合物の揮散促進方法及びピレスロイド系化合物の揮散促進剤 | |
JP2008024670A (ja) | 害虫駆除剤 | |
JP2004250371A (ja) | 殺虫線香 | |
JP6345007B2 (ja) | 衣料害虫防除剤 | |
JP3107180B2 (ja) | ポリフルオロベンジルアルコールエステル誘導体を含有する殺虫、防虫、忌避剤、ならびにこれを用いた殺虫、防虫、忌避方法。 | |
KR100415622B1 (ko) | 살비성 화합물 및 해충 표시자 | |
JP2004339209A (ja) | 害虫防除用加熱蒸散体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080131 |