JP2006298789A - 有害生物防除剤 - Google Patents

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美徳 庄野
Masayo Sugano
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Abstract

【課題】
新たな有害生物防除剤を提供すること。

【解決手段】
式(1)
Figure 2006298789

で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)

Figure 2006298789

〔式中、R1はメチル基又はメトキシメチル基を表し、R2は水素原子又はメチル基を表す。〕
で示されるエステル化合物を有効成分として含有し、式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が1:3〜100:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜500:1の割合であることを特徴とする有害生物防除剤は、優れた有害生物防除活性を示す。



【選択図】 なし

Description

本発明は、有害生物防除剤及び有害生物の防除方法に関する。
式(1)
Figure 2006298789
で示される化合物及びビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを含有する有害生物防除剤が知られている。
式(2)
Figure 2006298789
〔式中、R1はメチル基又はメトキシメチル基を表し、R2は水素原子又はメチル基を表す。〕
で示されるエステル化合物が有害生物防除剤の有効成分として知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
しかしながら、式(1)で示される化合物及び(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを含有する有害生物防除剤の有害生物防除活性は、例えばコストの面では必ずしも十分に満足するものではなく新たな有害生物防除剤の開発が望まれていた。
特開2000−63329号公報 特開2001−11022号公報
本発明は式(1)で示される化合物の使用量を低減した上で、優れた有害生物防除活性を有する新たな有害生物防除剤を提供することを課題とする。
本発明者は、かかる状況下に鋭意検討した結果、式(1)で示される化合物及び(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルに、式(2)で示されるエステル化合物を混合することにより、式(1)で示される化合物及び(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルからなる有害生物防除剤、あるいは式(2)で示される有害生物防除剤を用いる場合と比較して、各化合物の処理薬量を低減して優れた有害生物防除活性を示すことを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は以下のものである。
〔1〕 式(1)
Figure 2006298789
で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)
Figure 2006298789
〔式中、R1はメチル基又はメトキシメチル基を表し、R2は水素原子又はメチル基を表す。〕
で示されるエステル化合物を有効成分として含有し、式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が1:3〜100:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜500:1の割合であることを特徴とする有害生物防除剤。
〔2〕 式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜40:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が10:1〜200:1の割合である〔1〕記載の有害生物防除剤。
〔3〕 式(1)
Figure 2006298789
で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)
Figure 2006298789
〔式中、R1はメチル基又はメトキシメチル基を表し、R2は水素原子又はメチル基を表す。〕
で示されるエステル化合物を含有し、式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が1:3〜100:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜500:1の割合である組成物の有効量を、有害生物又は有害生物の生息場所に施用することを特徴とする有害生物の防除方法。
〔4〕 式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜40:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が10:1〜200:1の割合である〔3〕記載の有害生物の防除方法。
本発明の有害生物防除剤は、有害生物に対して優れた防除効果を有する。
本発明の有害生物防除剤は、式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の有害生物防除剤において、式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との混合割合は、重量比で通常1:3〜100:1、好ましくは5:1〜40:1の範囲であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との混合割合は通常5:1〜500:1、好ましくは10:1〜200:1の範囲である。
式(1)で示される化合物には、シクロプロパン環上に存在する2個の不斉炭素原子及びシクロペンテノン環に存在する1個の不斉炭素原子に基づく異性体が存在するが、本発明の有害生物防除剤には本発明の効果を有する異性体のいずれをも単独あるいは任意の異性体比の混合物で含有することができる。
ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルは三共化成工業株式会社等から市販されており、本発明にはこれらの市販品をそのまま用いることができる。
式(2)で示されるエステル化合物は、例えば特開2000−63329号公報及び特開2001−11022号公報に記載された化合物であり、該文献に記載された方法で製造することができる。式(2)で示される化合物としては、例えば次のものが挙げられる。式(2)において、R1がメトキシメチル基であるエステル化合物;式(2)において、R2が水素原子であるエステル化合物;及び、式(2)において、R2がメチル基であるエステル化合物。
式(2)で示されるエステル化合物として、具体的には例えば、R1がメトキシメチル基であり、R2が水素原子である化合物;R1がメトキシメチル基であり、R2がメチル基である化合物;及びR1がメチル基であり、R2が水素原子である化合物が挙げられる。式(2)で示されるエステル化合物には、シクロプロパン環上の2つの不斉炭素原子に基づく異性体、及び二重結合に基づく異性体が存在する場合があるが、本発明の有害生物防除剤には本発明の効果を有する異性体のいずれをも単独あるいは任意の異性体比の混合物で含有することができる。
式(1)で示される化合物の形態としては、式(1)において、シクロプロパン環1位の立体配置がRであるか、或いはRまたはSである化合物;式(1)において、シクロプロパン環1位の立体配置がRである化合物;式(1)において、シクロプロパン環1位の置換基と3位の置換基との相対配置がトランスであるか、或いはトランスまたはシスである化合物;式(1)において、シクロプロパン環1位の置換基と3位の置換基との相対配置がトランスである化合物;式(1)において、シクロペンテノン環の不斉炭素原子の立体配置がRであるか、或いはRまたはSである化合物;式(1)において、シクロペンテノン環の不斉炭素原子の立体配置がRである化合物;式(1)において、シクロプロパン環1位の立体配置がRであり、1位の置換基と3位の置換基との相対配置がトランスである化合物;式(1)において、シクロプロパン環1位の立体配置がRであり、1位の置換基と3位の置換基との相対配置がトランスであるか、或いはトランスまたはシスである化合物;式(1)において、シクロプロパン環1位の立体配置がRであるか、或いはRまたはSであり、1位の置換基と3位の置換基との相対配置がトランスである化合物;並びに、式(1)において、シクロプロパン環1位の立体配置がRであるか、或いはRまたはSであり、1位の置換基と3位の置換基との相対配置がトランスであるか、或いはトランスまたはシスである化合物が挙げられる。
式(1)で示される化合物の具体例としては、(RS)−3−アリル−2−メチル−4−オキソシクロペント−2−エニル (RS)−シス−トランス−クリサンテマート(一般名:アレスリン、住友化学株式会社)、(RS)−3−アリル−2−メチル−4−オキソシクロペント−2−エニル (1R)−シス−トランス−クリサンテマート(一般名:d−アレスリン、住友化学株式会社)、(RS)−3−アリル−2−メチル−4−オキソシクロペント−2−エニル (1R)−トランス−クリサンテマート(一般名:d−トランス−アレスリン、住友化学株式会社)及び(S)−3−アリル−2−メチル−4−オキソシクロペント−2−エニル (1R)−トランス−クリサンテマート(一般名:S−バイオアレスリン、住友化学株式会社)等が挙げられる。
本発明の有害生物防除剤は、式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物の混合物そのものであってもよいが、該混合物にさらに固体担体、液体担体、ガス状担体等を混合し、必要に応じて界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、線香、マット、リキッド等の加熱蒸散製剤、油剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤、粒剤、粉剤、エアゾール、煙霧剤、燻煙剤、マイクロカプセル剤、ULV剤等に製剤化されているものでもよい。
これらの製剤には式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物が合計量にして、通常0.01〜90重量%含有される。
固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、タルクその他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)などの微粉末及び粒状物等のほか、電気蚊取りマット用の繊維質担体や多孔質担体及び線香基材が挙げられる。
電気蚊取りマット用の繊維質担体としては例えばパルプ、コットンリンター等の天然繊維、ポリエステル、アクリル繊維等の合成繊維等を固めたものが挙げられ、多孔質担体としては例えば素焼板、及びセラミックス板が挙げられる。
線香基材は通常、主として支燃剤と結合剤とからなる。支燃剤としては、例えば木粉、粕粉(除虫菊抽出粉末)、柑橘類の表皮粉、パームオイル粉末、ココナッツシェル粉末、ウォルナットシェル粉末等の植物乾燥粉末、及び木炭粉、活性炭粉、石炭粉等の炭素粉末が挙げられ、これらを単独で又は二種以上を混合して用いられる。結合剤としては、例えばタブ粉、澱粉(タピオカ澱粉、トウモロコシ澱粉、小麦粉澱粉等)、カゼイン、シャム糊、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物が挙げられ、これらを単独で又は二種以上を混合して用いられる。支燃剤と結合剤との混合割合は、通常は重量比で8:2〜6:4である。
液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジメチルスルホキシド及び植物油(大豆油、綿実油等)があげられる。
ガス状担体(噴射剤)としては、例えばフルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル及び炭酸ガスがあげられる。
界面活性剤としては例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等があげられる。
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤及び安定剤等、具体的には例えばゼラチン、多糖類(アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸及び脂肪酸エステル等があげられる。
本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有する場合には、例えば下記(A)及び(B)の方法で製造することができる。
(A) 有機溶剤に、式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物が溶解され、必要に応じて製剤用補助剤を添加された溶液を、固体担体に含浸させ、次いで必要に応じて乾燥させる方法。
(B) 式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、式(2)で示されるエステル化合物、固体担体、及び必要に応じて製剤用補助剤を混合し、必要に応じて水を加えて、混練した後、成型、乾燥する方法。
また、本発明の有害生物防除剤は、その製剤状態によっては式(1)で示される化合物及びビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルを含有する製剤と、式(2)で示されるエステル化合物を含有する製剤とに各々を製剤化した上で、各々の製剤を予め混合して調製することもでき、また施用時に各々の製剤を混合することもできる。
本発明の有害生物防除剤が効力を有する有害生物としては以下のものが挙げられる。
アカイエカ、ネッタイイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ、オオクロヤブカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、チョウバエ、ノミバエ類等の双翅目害虫およびチャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等の網翅目害虫。
本発明の有害生物の防除方法は、通常、本発明の有害生物防除剤を有害生物に直接及び/又は有害生物の生息場所に施用することにより行われる。その場合、式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との混合割合は、重量比で通常1:3〜100:1、好ましくは5:1〜40:1の範囲であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との混合割合は、重量比で通常5:1〜500:1、好ましくは10:1〜200:1の範囲である。
本発明の有害生物防除剤を防疫用として用いる場合は、その施用量は、空間に適用するときは式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物が合計量にして通常0.001〜100mg/m3であり、平面に適用するときは0.01〜1000mg/m2である。本発明の有害生物防除剤が乳剤、水和剤、フロアブル剤等であるときは、式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物の濃度の合計が0.01〜10000ppmとなるように水で希釈して散布することにより施用し、油剤、エアゾール、燻煙剤、毒餌等は通常そのまま施用する。
本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有し、固体担体が電気蚊取りマット用の繊維質担体や多孔質担体である場合には、電気蚊取りマットとして通常の使用方法で用いられる。即ち、電気蚊取りマットである本発明の有害生物防除剤は、室内等の有害生物の生息域やその近傍に設置された約120〜180℃のホットプレート上で加熱され、有効成分である式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物が揮散する。有効成分である式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物の揮散により、有害生物の防除が達成される。
本発明の有害生物防除剤が固体担体を含有し、固体担体が線香基材である場合には、殺虫線香として通常の方法で用いられる。即ち、殺虫線香である本発明の有害生物防除剤は、室内等の有害生物の生息域やその近傍で点火され、線香の燃焼にしたがって有効成分である式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物が揮散する。有効成分である式(1)で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)で示されるエステル化合物の揮散により、有害生物の防除が達成される。
以下、製造例、試験例等により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
まず、本発明の有害生物防除剤の製造例を示す。
製造例1
式(1)で示される化合物(d−トランス−アレスリン)の0.6%(w/v)アセトン溶液、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル(三共化成工業株式会社製、以下、S−421と記す。)の0.6%(w/v)アセトン溶液、及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートの0.06%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
製造例2
式(1)で示される化合物(d−アレスリン)の0.6%(w/v)アセトン溶液、S−421の2.4%(w/v)アセトン溶液、及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートの0.06%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
製造例3
式(1)で示される化合物(S−バイオアレスリン)の0.3%(w/v)アセトン溶液、S−421の3.0%(w/v)アセトン溶液、及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートの0.06%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
製造例4
式(1)で示される化合物(アレスリン)の1.2%(w/v)アセトン溶液、S−421の1.2%(w/v)アセトン溶液、及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートの0.06%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
製造例5
式(1)で示される化合物(d−トランス−アレスリン)の2.4%(w/v)アセトン溶液、S−421の12%(w/v)アセトン溶液、及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートの0.06%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
次に比較のために用いる有害生物防除剤の製造法を参考例に示す。
参考例1
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートの0.02%(w/v)アセトン溶液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
参考例2
式(1)で示される化合物(d−トランス−アレスリン)の0.4%(w/v)アセトン溶液、及びS−421の0.4%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
参考例3
式(1)で示される化合物(d−アレスリン)の0.4%(w/v)アセトン溶液、及びS−421の1.6%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
参考例4
式(1)で示される化合物(S−バイオアレスリン)の0.2%(w/v)アセトン溶液、S−421の2.0%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
参考例5
式(1)で示される化合物(アレスリン)の0.8%(w/v)アセトン溶液、S−421の0.8%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
参考例6
式(1)で示される化合物(d−トランス−アレスリン)の1.6%(w/v)アセトン溶液、及びS−421の8.0%(w/v)アセトン溶液を調製し、等容量の各アセトン溶液を混合した。該混合液0.25mlを線香基材(蚊取線香用の線香用基材を有効成分を含有させずに成型・乾燥(渦巻き型の蚊取線香の形状、2本一組、直径11.8cmの円形、厚さ4mm、乾燥後重量約28g)した後、切断したもの)0.5gに均一に滴下後、風乾することにより、線香を得た。
次に本発明の有害生物防除剤が効果を示すことを試験例に示す。
試験例1
一辺70cmの立方体チャンバー内床面中央にて、製造例1〜3及び4で得られた線香の両端に点火し、供試線香の煙を電池式小型扇風機でチャンバー内に均一に拡散させながら完全に燃焼させた。その後、直ちに電池式小型扇風機を取り出し、チャンバー入口の小窓からイエバエ(Musca domestica)成虫約20頭(雄雌比:約1/1)を放ち、20分後にノックダウンしたイエバエ数を調査し、ノックダウン率を求めた(2反復)。
参考例1〜4及び参考例5で得られた線香についても同様の試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
Figure 2006298789
試験例2
一辺70cmの立方体チャンバー内床面中央にて、製造例5で得られた線香の両端に点火し、供試線香の煙を電池式小型扇風機でチャンバー内に均一に拡散させながら完全に燃焼させた。その後、直ちに電池式小型扇風機を取り出し、チャンバー入口の小窓からイエバエ(Musca domestica)成虫約20頭(雄雌比:約1/1)を放ち、5分後にノックダウンしたイエバエ数を調査し、ノックダウン率を求めた(2反復)。
参考例1及び参考例6で得られた線香についても同様の試験を行った。その結果を〔表2〕に示す。
Figure 2006298789



Claims (4)

  1. 式(1)
    Figure 2006298789
    で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)
    Figure 2006298789
    〔式中、R1はメチル基又はメトキシメチル基を表し、R2は水素原子又はメチル基を表す。〕
    で示されるエステル化合物を有効成分として含有し、式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が1:3〜100:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜500:1の割合であることを特徴とする有害生物防除剤。
  2. 式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜40:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が10:1〜200:1の割合である請求項1記載の有害生物防除剤。
  3. 式(1)
    Figure 2006298789
    で示される化合物、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル、及び式(2)
    Figure 2006298789
    〔式中、R1はメチル基又はメトキシメチル基を表し、R2は水素原子又はメチル基を表す。〕
    で示されるエステル化合物を含有し、式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が1:3〜100:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜500:1の割合である組成物の有効量を、有害生物又は有害生物の生息場所に施用することを特徴とする有害生物の防除方法。
  4. 式(1)で示される化合物と式(2)で示されるエステル化合物との重量比が5:1〜40:1の割合であり、ビス(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテルと式(2)で示されるエステル化合物との重量比が10:1〜200:1の割合である請求項3記載の有害生物の防除方法。


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