JP6716686B2 - エステル化合物及びその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、エステル化合物、並びにこれを用いた害虫防除剤及び害虫防除方法に関するものである。
従来、有害生物を防除するために種々の化合物が合成されている(非特許文献1、2参照)。また、特許文献1、2及び3には、ある種のエステル化合物が開示されている。しかしながら、これら開示の有害生物防除成分の防除効力は必ずしも満足のいくものではない。
特開昭57−165343号公報 特許第4289331号公報 特許第2647411号公報
「続医薬品の開発 第18巻 農薬の開発III」、廣川書店、1993年、p.493 「ピレスロイド」、シュプリンガー社、2012年
本発明は、優れた有害生物防除効力を有する新規エステル化合物及びこれを用いた害虫の駆除方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、トランスフルトリン、メトフルトリン及びプロフルトリンに代表されるテトラフルオロベンジルエステル化合物の芳香環上のF原子をCl原子やBr原子に置換することで残効性の向上等、優れた特性を有する化合物を創成することができると考えた。鋭意検討を行った結果、下記一般式(1)で示されるエステル化合物(以下、Cl含有エステル化合物と称する場合がある)、又は下記一般式(I)で示されるエステル化合物(以下、Br含有エステル化合物と称する場合がある)が優れた有害生物防除効力を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の発明に係るものである。
[1]一般式[化1](1)
Figure 0006716686
[式中、Rは水素原子またはメチル基を表わし、Rがメチル基を表わすときRもメチル基を表わし、また、Rが水素原子を表わすときRは下記一般式[化2](2)
Figure 0006716686
(ここでXおよびYは、同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基または炭素数1〜4のハロアルキル基を表わす。)で示される基を表わし、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。]で示されるエステル化合物。
[2]一般式[化3](I)
Figure 0006716686
[式中、Rは水素原子またはメチル基を表わし、Rがメチル基を表わすときRもメチル基を表わし、また、Rが水素原子を表わすときRは下記一般式[化4](II)
Figure 0006716686
(ここでXおよびYは、同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基または炭素数1〜5のハロアルキル基を表わす。)で示される基を表わし、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。]で示されるエステル化合物。
[3][1]又は[2]においてRが水素原子で示されるエステル化合物。
[4][1]又は[2]においてRがメチル基で示されるエステル化合物。
[5][1]又は[2]においてRがメトキシメチル基で示されるエステル化合物。
[6][1]においてRがエチニル基で示されるエステル化合物。
[7][1]乃至[6]のいずれか1に記載のエステル化合物を有効成分として含有する有害生物防除剤。
[8][1]乃至[6]のいずれか1に記載のエステル化合物を有害生物又は有害生物の生息場所に施用する有害生物の防除方法。
本発明化合物は優れた有害生物防除効力を有することから、有害生物防除剤の有効成分として有用である。
本発明化合物には、Rが水素原子を表わすとき、シクロプロパン環上の1位および3位に存在する2個の不斉炭素原子に由来する光学異性体、並びに、シクロプロパン環3位の置換基に存在する1’位の二重結合に由来する異性体が存在する場合があるが、本発明には有害生物防除活性を有する各異性体および任意の比率の異性体混合物が含まれる。
<Cl含有エステル化合物の製造法>
本発明化合物(Cl含有エステル化合物)の製造法について説明する。
本発明化合物は、通常のエステル化合物を製造する方法であれば、特に限定されるものではないが、例えば以下に示す方法により製造することができる。
(参考製造法1)
式[化5](3)
Figure 0006716686
で示されるアルコール化合物(式中、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)と、
式[化6](4)
Figure 0006716686
[式中、Rは水素原子またはメチル基を表わし、Rがメチル基を表わすときRもメチル基を表わし、また、Rが水素原子を表わすときRは下記一般式[化7](2)
Figure 0006716686
(ここでXおよびYは、同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基または炭素数1〜4のハロアルキル基を表わす。)で示される基を表わす。]で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体とを反応させることにより本発明化合物を得る。
該反応性誘導体としては、式(4)で示されるカルボン酸化合物の酸ハロゲン化物、該カルボン酸化合物の酸無水物および該カルボン酸化合物のエステル等が挙げられる。該酸ハロゲン化物としては、酸クロライド化合物が挙げられ、エステルとしてはメチルエステル、エチルエステルなどが挙げられる。
該反応は、通常、縮合剤又は塩基の存在下、溶媒中で行なわれる。
縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライドが挙げられ、また、塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。
溶媒としては、例えばトルエン及びヘキサン等の炭化水素、テトラヒドロフラン等のエ−テル、エチルアセテートなどのエステル、並びに、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
該反応において、式(3)で示されるアルコ−ル化合物と、式(4)で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体の使用モル比は任意に設定できるが、好ましくは、等モル又はそれに近い比である。
縮合剤又は塩基は、式(3)で示されるアルコ−ル化合物1モルに対して、通常は0.25モルから過剰量まで任意の割合で使用することができ、好ましくは0.5モル〜2モルである。これらの縮合剤又は塩基は、式(4)で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体の種類により適宜選択される。
反応終了後の反応混合物は、これを濾過して濾液を濃縮する、又は、これを水に注加した後に有機溶媒抽出、濃縮する等の通常の後処理操作を施すことにより、本発明化合物を得ることができる。得られた本発明化合物はクロマトグラフィ−、蒸留等の操作によって精製することができる。
(参考製造法2)
上記参考製造法1において式(3)で示されるアルコール化合物(式中、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化8](5)→(3)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、エステル化合物(5)(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)を不活性溶媒(例えば、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等)中で還元剤(例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等)と−30〜20℃で1〜10時間反応させることで製造することができる。
(参考製造法3)
上記製造法2において式(5)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化9](6)→(5)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、エステル化合物(6)に対してSandmeyer反応により塩素化を行うことで製造することができる。具体的には、エステル化合物(6)を酢酸と濃塩酸の混合溶媒中で亜硝酸ナトリウムの水溶液を徐々に加えて氷冷下で30〜1時間反応させることでジアゾニウム塩中間体を調製し、ここに塩化銅(I)を分割添加し、20〜60℃で1〜10時間反応させることにより製造できる。
(参考製造法4)
上記参考製造法3において式(6)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化10](7)→(6)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、エステル化合物(7)を有機溶媒(例えば、酢酸エチル、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、炭素数1〜3のアルコール等)中で金属触媒(例えば、パラジウム炭素、白金、ロジウム、ルテニウム等)存在下において水素雰囲気下で10〜30℃で1〜10時間反応させることで製造することができる。
(参考製造法5)
上記参考製造法4において式(7)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化11](8)→(7)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、エステル化合物(8)を不活性溶媒(例えば、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等)中で塩基(例えばトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン)存在下でベンジルアミンと60〜100℃で5〜15時間反応させることで製造することができる。
一方、一般式(4)で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体は公知物質である。
本発明化合物としては、例えば以下のような化合物が挙げられる。
本発明化合物A1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物B1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物C1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物D1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物E1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物F1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物G1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物H1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物I1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物J1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物K1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物L1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物M1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物N1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物O1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物P1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物Q1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物R1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物S1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物T1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物U1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物V1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物W1;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物A2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物B2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物C2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物D2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物E2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物F2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物G2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物H2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物I2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物J2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物K2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物L2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物M2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物N2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物O2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物P2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物Q2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物R2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物S2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物T2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物U2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物V2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物W2;2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物A3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物B3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物C3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物D3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物E3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物F3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物G3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物H3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物I3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物J3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物K3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物L3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物M3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物N3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物O3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物P3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物Q3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物R3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物S3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物T3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物U3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物V3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物W3;2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物A4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物B4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物C4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物D4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物E4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物F4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物G4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物H4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物I4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物J4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物K4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物L4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物M4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物N4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物O4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物P4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物Q4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物R4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物S4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物T4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物U4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物V4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(Z)−(2−シアノ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物W4;2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物A5;2−クロロ−3,5,6−トリフルオロ−4−トリフルオロメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物B5;4−アリル−2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物C5;2−クロロ−4−プロパルギル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物D5;2−クロロ−4−メトキシ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
<Br含有エステル化合物の製造法>
本発明化合物(Br含有エステル化合物)の製造法について説明する。
本発明化合物は、通常のエステル化合物を製造する方法であれば、特に限定されるものではないが、例えば以下に示す方法により製造することができる。
(参考製造法1)
式[化12](III)
Figure 0006716686
で示されるアルコール化合物(式中、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)と、
式[化13](IV)
Figure 0006716686
[式中、Rは水素原子またはメチル基を表わし、Rがメチル基を表わすときRもメチル基を表わし、また、Rが水素原子を表わすときRは下記一般式[化14](V)
Figure 0006716686
(ここでXおよびYは、同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基または炭素数1〜5のハロアルキル基を表わす。)で示される基を表わす。]で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体とを反応させることにより本発明化合物を得る。
該反応性誘導体としては、式(IV)で示されるカルボン酸化合物の酸ハロゲン化物、該カルボン酸化合物の酸無水物および該カルボン酸化合物のエステル等が挙げられる。該酸ハロゲン化物としては、酸クロライド化合物が挙げられ、エステルとしてはメチルエステル、エチルエステルなどが挙げられる。
該反応は、通常、縮合剤又は塩基の存在下、溶媒中で行なわれる。
縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライドが挙げられ、また、塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。
溶媒としては、例えばトルエン及びヘキサン等の炭化水素、テトラヒドロフラン等のエ−テル、エチルアセテートなどのエステル、並びに、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
該反応において、式(III)で示されるアルコ−ル化合物と、式(IV)で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体の使用モル比は任意に設定できるが、好ましくは、等モル又はそれに近い比である。
縮合剤又は塩基は、式(III)で示されるアルコ−ル化合物1モルに対して、通常は0.25モルから過剰量まで任意の割合で使用することができ、好ましくは0.5モル〜2モルである。これらの縮合剤又は塩基は、式(IV)で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体の種類により適宜選択される。
反応終了後の反応混合物は、これを濾過して濾液を濃縮する、又は、これを水に注加した後に有機溶媒抽出、濃縮する等の通常の後処理操作を施すことにより、本発明化合物を得ることができる。得られた本発明化合物はクロマトグラフィ−、蒸留等の操作によって精製することができる。
(参考製造法2)
上記参考製造法1において一般式(III)で示されるアルコール化合物(式中、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化15](VI)→(III)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、一般式(VI)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)を不活性溶媒(例えば、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等)中で還元剤(例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等)と−30〜20℃で1〜10時間反応させることで製造することができる。
(参考製造法3)
上記参考製造法2において一般式(VI)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化16](VII)→(VI)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、一般式(VII)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)に対してSandmeyer反応により臭素化を行うことで製造することができる。具体的には、一般式(VII)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)のアセトニトリル溶液に室温下でテトラブチルアンモニウムブロミド、カンファースルホン酸、亜硝酸ナトリウム、2価の臭化銅を順次添加し、20〜60℃で1〜48時間反応させることにより製造できる。
(参考製造法4)
上記参考製造法3において一般式(VII)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化17](VIII)→(VII)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、一般式(VIII)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)を有機溶媒(例えば、酢酸エチル、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、炭素数1〜3のアルコール等)中で金属触媒(例えば、パラジウム炭素、白金、ロジウム、ルテニウム等)存在下において水素雰囲気下で10〜30℃で1〜10時間反応させることで製造することができる。
(参考製造法5)
上記参考製造法4において一般式(VIII)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)は、例えば下記合成経路[化18](IX)→(VIII)にて製造することができる。
Figure 0006716686
即ち、一般式(IX)で示されるエステル化合物(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。)を不活性溶媒(例えば、ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等)中で塩基(例えばトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン)存在下でベンジルアミンと60〜100℃で5〜15時間反応させることで製造することができる。
一方、一般式(IV)で示されるカルボン酸化合物又はその反応性誘導体は公知物質である。
本発明化合物としては、例えば以下のような化合物が挙げられる。
本発明化合物1;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物2;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物3;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物4;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物5;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物6;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物7;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物8;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物9;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物10;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物11;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物12;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物13;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物14;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物15;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物16;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物17;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物18;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物19;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物20;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物21;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約2/1)、
本発明化合物22;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約2/1)、
本発明化合物23;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物24;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物25;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物26;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物27;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物28;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物29;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物30;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物31;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物32;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物33;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物34;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物35;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物36;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物37;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物38;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物39;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物40;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物41;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物42;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物43;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物44;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約2/1)、
本発明化合物45;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約2/1)、
本発明化合物46;2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物47;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物48;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物49;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物50;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物51;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジフルオロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物52;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物53;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物54;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物55;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物56;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物57;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物58;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−トランス、シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物59;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物60;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物61;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物62;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物63;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物64;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物65;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物66;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物67;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス、シス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約2/1)、
本発明化合物68;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約2/1)、
本発明化合物69;2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物70;2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロ−4−トリフルオロメチルベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物71;4−アリル−2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物72;4−アリル−2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)、
本発明化合物73;2−ブロモ−4−プロパルギル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
本発明化合物74;2−ブロモ−4−メトキシ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
<Cl含有エステル化合物、Br含有エステル化合物の製剤化>
本発明の有害生物防除剤は本発明化合物(Cl含有エステル化合物、Br含有エステル化合物)そのもののみ単独で用いることも可能であるが、下記のような製剤として使用することもできる。それら製剤としては、例えば、蚊取線香、蚊取マットや蚊取リキッドのような加熱蒸散剤、ファン式蚊取、油剤、乳剤、エアゾール剤、炭酸ガス製剤、水和剤、フロアブル剤(水中懸濁剤、水中乳濁剤等)、マイクロカプセル剤、粉剤、粒剤、錠剤、ピエゾ式殺虫製剤、加熱燻煙剤(自己燃焼型燻煙剤、化学反応型燻煙剤、多孔セラミック板燻煙剤等)、非加熱蒸散剤(樹脂蒸散剤、紙蒸散剤、不織布蒸散剤、編織物蒸散剤、昇華性錠剤等)、煙霧剤(フォッギング剤)、直接接触剤(シート状接触剤、テープ状接触剤、ネット状接触剤等)、ULV剤及び毒餌などが挙げられる。
製剤化の方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。
[1]本発明化合物を、固体担体、液体担体、ガス状担体、餌等と混合し、必要に応じて界面活性剤その他の製剤用補助剤を添加・加工する方法。
[2]本発明化合物を、有効成分を含有していない基材に含浸する方法。
[3]本発明化合物及び基材を混合した後に成形加工する方法。
これらの製剤には、製剤形態にもよるが、通常、本発明化合物を重量比で0.001〜98%含有する。
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、合成含水酸化珪素、タルク、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、活性炭、炭酸カルシウム、シリカ等)等の微粉末及び粒状物、常温で固体の物質(2,4,6−トリイソプロピル−1,3,5−トリオキサン、ナフタリン、p−ジクロロベンゼン、樟脳、アダマンタン等)、並びに羊毛、絹、綿、麻、パルプ、合成樹脂(例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン−ビニルエステル共重合体;エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等のエチレン−メタクリル酸エステル共重合体;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレン−アクリル酸エステル共重合体;エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン−ビニルカルボン酸共重合体;ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂;ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1、ポリブタジエン、ポリスチレン;アクリロニトリル−スチレン樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、スチレン−共役ジエンブロック共重合体水素添加物等のスチレン系エラストマー;フッ素樹脂;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレエート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアリレート、ヒドロキシ安息香酸ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリエステルカーボネート、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、発泡ポリウレタン、発泡ポリプロピレン、発泡エチレン等の多孔質樹脂)、ガラス、金属、セラミック等の1種または2種以上からなるフェルト、繊維、布、編物、シート、紙、糸、発泡体、多孔質体及びマルチフィラメントが挙げられる。
液体担体としては、例えば芳香族または脂肪族炭化水素類(キシレン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ケロシン、軽油、ヘキサン、シクロヘキサン等)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール等)、エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−ピロリドン等)、炭酸アルキリデン類(炭酸プロピレン等)、植物油(大豆油、綿実油等)、植物精油(オレンジ油、ヒソップ油、レモン油等)、及び水が挙げられる。
ガス状担体としては、例えばブタンガス、フロンガス、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、及び炭酸ガス等の圧縮ガスが挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類、アルキルアリールエーテル類のポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類及び糖アルコール誘導体が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン)、ポリアクリル酸等、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、及びBHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)が挙げられる。更に、必要に応じて着色剤や香料等が適宜配合されても構わない。
蚊取線香の基材としては、例えば木粉、除虫菊抽出粕粉等の植物性粉末とタブ粉、澱粉、カルボキシメチルセルロース、グルテン等の結合剤との混合物が挙げられる。
蚊取マットの基材としては、例えばコットンリンターを板状に固めたもの、及びコットンリンターとパルプとの混合物のフィリブルを板状に固めたものが挙げられる。
自己燃焼型燻煙剤の基材としては、例えば、硝酸塩、亜硝酸塩、グアニジン塩、塩素酸カリウム、ニトロセルロース、エチルセルロース、木粉等の燃焼発熱剤、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の熱分解刺激剤、硝酸カリウム等の酸素供給剤、メラミン、小麦デンプン等の支燃剤、珪藻土等の増量剤及び合成糊料等の結合剤が挙げられる。
化学反応型燻煙剤の基材としては、例えば、アルカリ金属の硫化物、多硫化物、水硫化物、酸化カルシウム等の発熱剤、炭化鉄、活性白土等の触媒剤、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロペンタメチレンテトラミン、ポリスチレン、ポリウレタン等の有機発泡剤、及び、天然繊維片、合成繊維片等の充填剤が挙げられる。
樹脂蒸散剤等の基材に用いられる樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン−ビニルエステル共重合体;エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等のエチレン−メタクリル酸エステル共重合体;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレン−アクリル酸エステル共重合体;エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン−ビニルカルボン酸共重合体;ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂;ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1、ポリブタジエン、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、スチレン−共役ジエンブロック共重合体水素添加物等のスチレン系エラストマー;フッ素樹脂;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル酸樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアリレート、ヒドロキシ安息香酸ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリエステルカーボネート、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン等が挙げられ、これらの基材は、単独で用いても2種以上の混合物として用いても良く、これらの基材には必要によりフタル酸エステル類(フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル等)、アジピン酸エステル類、ステアリン酸等の可塑剤が添加されていてもよい。樹脂蒸散剤は、本発明化合物を上記基材中に混練した後、射出成型、押出成型、プレス成型等により成型することにより得ることができる。得られた樹脂製剤は、必要により更に成型、裁断等の工程を経て、板状、フィルム状、テープ状、網状、ひも状等の形状に加工することもできる。これらの樹脂製剤は、例えば、非加熱蒸散剤、動物用首輪、動物用イヤータッグ、シート製剤、誘引テープ、誘引紐、園芸用支柱、長期持続性殺虫ネットとして加工される。
毒餌の基材としては、例えば、穀物粉、植物油、糖、結晶セルロース等の餌成分、BHT、ノルジヒドログアイアレチン酸等の酸化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ粉末等の子どもやペットによる誤食防止剤、及びチーズ香料、タマネギ香料、ピーナッツオイル等の害虫誘引性香料があげられる。
本発明化合物は他の殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、忌避剤、共力剤、肥料、土壌改良材と混用または併用して用いることもできる。
かかる殺虫剤、殺ダニ剤の有効成分としては、例えば、
[1]ピレスロイド系化合物
ピレトリン(pyrethrins)、アレスリン(allethrin)、プラレトリン(prallethrin)、フラメトリン(furamethrin)、レスメトリン(resmethrin)、フタルスリン(phthalthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、イミプロトリン(imiprothrin)、エンペントリン(empenthrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、プロフルトリン(profluthrin)、フェノトリン(phenothrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、ペルメトリン(permethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、ベータ−シフルトリン(beta−cyfluthrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、フルメトリン(flumethrin)、アクリナトリン(acrinathrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、ラムダシハロトリン(lambda−cyhalothrin)、テフルトリン(tefluthrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルバリネート(fluvalinate)、エトフェンプロックス(etofenprox)、シラフルオフェン(silafluofen)、モンフルオロトリン(momfluorothrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin)等;
[2]有機リン系化合物
アセフェート(acephate)、ブタチオホス(butathiofos)、ダイアジノン(diazinon)、ジクロルボス(dichlorvos:DDVP)、ジメトエート(dimethoate)、フェンチオン(fenthion:MPP)、フェニトロチオン(fenitrothion:MEP)、マラチオン(malathion)、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、プロパホス(propaphos)、トリクロルホン(trichlorphon:DEP)等;
[3]カーバメート系化合物
カルバリル(carbary1)、カルボフラン(carbofuran)、フェノブカルブ(fenobucarb)、イソプロカルブ(isoprocarb:MIPC)、メソミル(methomyl)、NAC、プロポクスル(propoxur:PHC)等;
[4]ネライストキシン系化合物
カルタップ(cartap)、ベンスルタップ(bensu1tap)等;
[5]ネオニコチノイド系化合物
イミダクロプリド(imidac1oprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チアクロプリド(thiacloprid)、ジノテフラン(dinotefuran)、クロチアニジン(clothianidin)等;
[6]ベンゾイル尿素系化合物
クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)等;
[7]フェニルピラゾール系化合物
フィプロニル(fiproni1)、ピリプロール(pyriprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)等;
[8]ヒドラジン系化合物
クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)等;
[9]天然系殺虫剤
マシン油(machine oil)、硫酸ニコチン(nicotine−sulfate);
[10]その他の殺虫剤
アベルメクチン(avermectin−B)、ブプロフェジン(buprofezin)、クロルフェナピル(chlorphenapyr)、ハイドロプレン(hydroprene)、メトプレン(methoprene)、インドキサカルブ(indoxacarb)、メトキサジアゾン(metoxadiazone)、ミルベマイシンA(milbemycin−A)、ピリダリル(pyridalyl)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、スピノサッド(spinosad)、スルフラミド(sulfluramid)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、フルベンジアミド(flubendiamide)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、臭化メチル(Methyl bromide)、オレイン酸カリウム(Potassium oleate)等が挙げられる。
忌避剤の有効成分としては、例えばN,N−ジエチル−m−トルアミド、リモネン、リナロール、シトロネラール、メントール、メントン、ヒノキチオール、ゲラニオール、p−メンタン−3,8−ジオール、ユーカリプトール、カラン−3,4−ジオール、イカリジン、IR−3535、MGK−R−326、MGK−R−874等が挙げられる。
共力剤の有効成分としては、例えば5−〔2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシメチル〕−6−プロピル−1,3−ベンゾジオキソール、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、オクタクロロジプロピルエーテル、チオシアノ酢酸イソボルニル、N−(2−エチルへキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
本発明化合物が効力を有する有害生物としては、例えば有害昆虫や有害ダニ等の有害節足動物が挙げられ、具体的には以下のものが挙げられる。
双翅目害虫:アカイエカ、コガタアカイエカ、チカイエカ、ネッタイイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、オオツルハマダラカ、シナハマダラカ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、タネバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ミバエ類、ハモグリバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ノミバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類、ヌカカ類等;
網翅目害虫:チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等;
膜翅目害虫:アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、カブラハバチ等のハバチ類等;
隠翅目害虫:イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミ等;
シラミ目害虫:ヒトジラミ、ケジラミ、アタマジラミ、コロモジラミ等;
等翅目害虫:ヤマトシロアリ、イエシロアリ等;
半翅目害虫:ヒメトビウンカ、トビイロウンカ等のウンカ類、ツマグロヨコバイ等のヨコバイ類、ワタアブラムシ等のアブラムシ類、カメムシ類、トコジラミ等のトコジラミ類等;
鱗翅目害虫:ニカメイガ、コブノメイガ等のメイガ類、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、ヨトウガ等のヨトウ類、シンクイガ類、ハモグリガ類、ドクガ類、コナガ、イチモンジセセリ、イガ、コイガ等;
鞘翅目害虫:ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、コクゾウムシ、アズキゾウムシ等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ、コクヌストモドキ等のゴミムシダマシ類、シバンムシ類、ヒラタキクイムシ類等;
ダニ類:コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のヒョウヒダニ類、ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類、チリニクダニ、イエニクダニ、サナアシニクダニ等のニクダニ類、クワガタツメダニ、フトツメダニ等のツメダニ類、ホコリダニ類、マルニクダニ類、イエササラダニ類、フタトゲチマダニ等のマダニ類、トリサシダニ、ワクモ等のワクモ類。
本発明の有害生物の防除方法は、本発明化合物の有効量を、通常本発明の有害生物防除剤の形態にて、有害生物又は有害生物の生息場所に施用することにより行われる。
本発明の有害生物防除剤の施用方法としては、例えば以下の方法が挙げられ、本発明の有害生物防除剤の形態、使用場所等に応じて適宜選択できる。
[1]本発明の有害生物防除剤をそのまま有害生物又は有害生物の生息場所に処理する方法。
[2]本発明の有害生物防除剤を水等の溶媒で希釈した後に、有害生物又は有害生物の生息場所に散布処理する方法。
この場合には、通常、乳剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル製剤等に製剤化された本発明の有害生物防除剤を本発明化合物の濃度が0.1〜10000ppmとなるように希釈する。
[3]本発明の有害生物防除剤を有害生物の生息場所で、加熱等の手段により有効成分を揮散させる方法。
この場合、本発明化合物の施用量、施用濃度はいずれも本発明の有害生物防除剤の形態、施用時期、施用場所、施用方法、有害生物の種類、被害状況等に応じて適宜定めることができる。
本発明化合物を害虫防除用として用いる場合は、その施用量は空間に適用するときは、本発明化合物の量として通常0.001〜100mg/mであり、平面に適用するときは0.001〜100mg/mである。蚊取線香、蚊取マット等はその製剤形態に応じて加熱により有効成分を揮散させて施用する。樹脂蒸散剤、紙蒸散剤、不織布蒸散剤、編織物蒸散剤、昇華性錠剤等は例えば施用する空間にそのまま放置する、および、該製剤に送風下に設置することにより使用できる。
本発明の有害生物防除組成物を害虫防除用として施用する空間としては、例えば、リビングルーム、食堂、寝室、クローゼット、押入れ、和ダンス、食器棚、トイレ、浴場、物置、倉庫、車内等が挙げられ、さらに野外の開放空間で施用することもできる。
本発明の有害生物防除組成物をウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ等の家畜、イヌ、ネコ、ラット、マウス等の小動物の外部寄生虫防除に用いる場合は、獣医学的に公知の方法で動物に使用することができる。具体的な使用方法としては、全身抑制(systemic control)を目的にする場合には、例えば錠剤、飼料混入、坐薬、注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内等)により投与され、非全身的抑制(non−systemic control)を目的とする場合には、例えば油剤若しくは水性液剤を噴霧する、ポアオン(pour−on)処理若しくはスポットオン(spot−on)処理する、シャンプー製剤で動物を洗う又は樹脂蒸散剤を首輪や耳札にして動物に付ける等の方法により用いられる。動物体に投与する場合の本発明化合物の量は、通常動物の体重1kgに対して、0.01〜100mgの範囲である。
以下、製造例、製剤例及び効果試験例等により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
<Cl含有エステル化合物の実施例>
本発明化合物(Cl含有エステル化合物)の製造例を示す。
製造例1:化合物(9)の製造
メチル 2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(316mg,1.41mmol)のトルエン(5mL)及びテトラヒドロフラン(5mL)の混合溶液に氷冷下で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M トルエン溶液、2.4mL、3.60mmol)を滴下した。氷冷下で2時間撹拌した後、反応液を1N塩酸水溶液及び水に注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化19](9)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール266mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.04(t,1H)、4.88(dd,2H)、7.03(m,1H)
製造例2:化合物(10)の製造
メチル 4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾエート(1.01g,4.55mmol)のトルエン(15mL)溶液に室温下でトリエチルアミン(1.9mL,13.65mmol)、ベンジルアミン(1.00g,9.33mmol)を順次滴下した。100℃で10時間撹拌した後、反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化20](10)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−ベンジルアミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート1.18gを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.21(m,3H)、3.88(s,3H)、4.50(m,2H)、6.96(brs,1H)、7.29(m,5H)
製造例3:化合物(11)の製造
メチル 2−ベンジルアミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(1.15g、3.72mmol)の酢酸エチル(50mL)溶液に室温下でパラジウム炭素(117mg)を注加して、反応液を水素雰囲気下に置換した。水素雰囲気下において室温で3時間撹拌した後、反応液をセライト濾過した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化21](11)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−アミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート690mgを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.24(m,3H)、3.92(s,3H)、5.55(brs,2H)
製造例4:化合物(12)の製造
メチル 2−アミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(678mg、3.10mmol)の酢酸(7mL)と濃塩酸(14mL)の混合溶液に氷冷下で亜硝酸ナトリウム(213mg、3.10mmol)の水(7mL)溶液を徐々に添加する。反応液同温度下で50分撹拌する。氷冷下で、反応液に塩化銅(I)(612mg、3.10mmol)を2分にわたって分割添加する。室温で12時間撹拌した後、反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化22](12)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート505mgを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.29(m,3H)、3.98(s,3H)
製造例5:化合物(13)の製造
メチル 2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(502mg,2.10mmol)のトルエン(5mL)及びテトラヒドロフラン(5mL)の混合溶液に氷冷下で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M トルエン溶液、3.5mL、5.25mmol)を滴下した。氷冷下で1時間撹拌した後、反応液を1N塩酸水溶液及び水に注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化23](13)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール410mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.99(t,1H)、2.27(m,3H)、4.85(dd,2H)
製造例6:化合物(14)の製造
メチル 4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾエート(2.03g,8.06mmol)のトルエン(20mL)溶液に室温下でトリエチルアミン(3.4mL,24.53mmol)、ベンジルアミン(1.73g,16.14mmol)を順次滴下した。100℃で7時間撹拌した後、反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化24](14)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−ベンジルアミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート2.32gを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):3.35(s,3H)、3.89(s,3H)、4.50(m,2H)、4.52(m,2H)、6.90(brs,1H)、7.28(m,5H)
製造例7:化合物(15)の製造
メチル 2−ベンジルアミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(2.32g、6.84mmol)の酢酸エチル(80mL)溶液に室温下でパラジウム炭素(230mg)を注加して、反応液を水素雰囲気下に置換した。水素雰囲気下において室温で3時間撹拌した後、反応液をセライト濾過した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化25](15)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−アミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート1.12gを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):3.40(s,3H)、3.94(s,3H)、4.56(m,2H)、5.59(brs,2H)
製造例8:化合物(16)の製造
メチル 2−アミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(326mg、1.31mmol)の酢酸(4mL)と濃塩酸(8mL)の混合溶液に氷冷下で亜硝酸ナトリウム(91mg、1.32mmol)の水(4mL)溶液を徐々に添加する。反応液同温度下で50分撹拌する。氷冷下で、反応液に塩化銅(I)(259mg、2.62mmol)を2分にわたって分割添加する。室温で5時間撹拌した後、反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化26](16)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート135mgを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):3.39(s,3H)、4.00(s,3H)、4.58(m,2H)
製造例9:化合物(17)の製造
メチル 2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(130mg,0.48mmol)のトルエン(3mL)及びテトラヒドロフラン(3mL)の混合溶液に氷冷下で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M トルエン溶液、1.0mL、1.50mmol)を滴下した。氷冷下で1時間撹拌した後、反応液を1N塩酸水溶液及び水に注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化27](17)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール67mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.03(t,1H)、3.39(s,3H)、4.58(m,2H)、4.88(dd,2H)
製造例10:本発明化合物C1の製造
2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(50mg,0.26mmol)及び(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(47mg,0.28mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(54mg、0.28mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で24時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化28](18)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物C1)21mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H)、1.26(s,3H)、1.46(d,1H)、1.69(s,3H)、1.70(s,3H)、2.08(t,1H)、4.87(d,1H)、5.28(m,2H)7.07(m,1H)
製造例11:本発明化合物I1の製造
2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(40mg,0.20mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)にピリジン(100mg,1.20mmol)、(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸クロライド(76mg,0.34mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を順次加えた。室温で19時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化29](19)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物I1)75mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.18(s,3H)、1.29(s,3H)、1.61(d,1H)、2.26(m,1H)、5.31(m,2H)、5.60(d,1H)、7.08(m,1H)
製造例12:本発明化合物P1の製造
2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(45mg,0.23mmol)及び(1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)(53mg,0.34mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(53mg、0.28mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で20時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化30](20)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物P1)(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)29mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.14(s,3H,Z+E体)、1.28(s,3H,Z+E体)、1.46(d,1H,Z+E体)、1.70(dd,3H,Z+E体)、2.18(m,1H,Z+E体)、5.11(m,1H,Z+E体)、5.29(m,2H,Z+E体)、5.60(m,1H,Z+E体)、7.08(m,1H,Z+E体)
製造例13:本発明化合物R1の製造
2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(31mg,0.16mmol)及び(1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(40mg,0.19mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(37mg、0.19mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で24時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化31](21)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物R1)33mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.22(s,3H)、1.31(s,3H)、1.72(d,1H)、1.93(s,3H)、2.22(m,1H)、3.72(s,3H)、5.31(m,2H)、6.44(m,1H)、7.09(m,1H)
製造例14:本発明化合物T1の製造
2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(30mg,0.15mmol)及び(1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(40mg,0.20mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(37mg、0.19mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で24時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化32](22)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物T1)47mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.27(s,3H)、1.31(s,3H)、1.94(d,1H)、3.26(t,1H)、3.71(s,3H)、5.27(m,2H)、5.91(d,1H)、6.62(t,1H)、7.08(m,1H)
製造例15:本発明化合物W1の製造
2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(70mg,0.36mmol)及び2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸(61mg,0.43mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(83mg、0.43mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で24時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化33](23)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物W1)72mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.17(s,7H)、1.25(s,6H)、5.24(m,2H)、7.08(m,1H)
製造例16:本発明化合物C2の製造
2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(50mg,0.24mmol)及び(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(52mg,0.31mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(59mg、0.31mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で6時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化34](24)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物C2)53mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H)、1.26(s,3H)、1.38(d,1H)、1.69(s,3H)、1.70(s,3H)、2.07(t,1H)、2.28(m,3H)、4.87(d,1H)、5.26(m,2H)
製造例17:本発明化合物I2の製造
2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(50mg,0.24mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)にピリジン(112mg,1.42mmol)、(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸クロライド(191mg,0.36mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を順次加えた。室温で7時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化35](25)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物I2)60mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.17(s,3H)、1.29(s,3H)、1.60(d,1H)、2.25(m,1H)、2.29(m,3H)、5.28(m,2H)、5.59(d,1H)
製造例18:本発明化合物P2の製造
2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(41mg,0.19mmol)及び(1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)(39mg,0.25mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(49mg、0.26mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。室温で19時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化36](26)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物P2)(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)24mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.13(s,3H,Z+E体)、1.28(s,3H,Z+E体)、1.45(d,1H,Z+E体)、1.70(dd,3H,Z+E体)、2.17(m,1H,Z+E体)、2.28(m,3H,Z+E体)、5.11(m,1H,Z+E体)、5.27(m,2H,Z+E体)、5.59(m,1H,Z+E体)
製造例19:本発明化合物R2の製造
2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(35mg,0.17mmol)及び(1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(46mg,0.22mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(41mg、0.21mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で21時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化37](27)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−[(E)−(2−メトキシカルボニル−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物R2)58mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.21(s,3H)、1.31(s,3H)、1.71(d,1H)、1.93(s,3H)、2.22(m,1H)、2.29(m,3H)、3.72(s,3H)、5.28(m,2H)、6.43(m,1H)
製造例20:本発明化合物T2の製造
2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(30mg,0.14mmol)及び(1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(37mg,0.19mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(36mg、0.19mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で14時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化38](28)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−シス−3−[(Z)−(2−メトキシカルボニル−1−エテニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物T2)38mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.26(s,3H)、1.30(s,3H)、1.93(d,1H)、2.28(m,3H)、3.25(t,1H)、3.71(s,3H)、5.24(m,2H)、5.91(d,1H)、6.43(m,1H)
製造例21:本発明化合物W2の製造
2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(35mg,0.17mmol)及び2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸(31mg,0.22mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(41mg、0.21mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で19時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化39](29)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物W2)49mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.17(s,7H)、1.25(s,6H)、2.28(m,3H)、5.22(m,2H)
製造例22:本発明化合物C3の製造
2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(16mg,0.07mmol)及び(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(17mg,0.10mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(20mg、0.10mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。室温で15時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化40](30)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物C3)14mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H)、1.26(s,3H)、1.38(d,1H)、1.69(s,3H)、1.70(s,3H)、2.08(t,1H)、3.40(s,3H)、4.58(m,2H)、4.87(m,1H)5.28(m,2H)
製造例23:本発明化合物I3の製造
2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(56mg,0.23mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)にピリジン(130mg,1.65mmol)、(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸クロライド(250mg,0.47mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を順次加えた。室温で18時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化41](31)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物I3)42mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.18(s,3H)、1.29(s,3H)、1.60(d,1H)、2.26(m,1H)、3.40(s,3H)、4.58(m,2H)、5.30(m,2H)、5.59(d,1H)
製造例24:本発明化合物P3の製造
2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(67mg,0.28mmol)及び(1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)(64mg,0.42mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(80mg、0.42mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で22時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化42](32)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物P3)(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)25mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.14(s,3H,Z+E体)、1.28(s,3H,Z+E体)、1.45(d,1H,Z+E体)、1.70(dd,3H,Z+E体)、2.18(m,1H,Z+E体)、3.40(s,3H,Z+E体)、4.58(m,2H,Z+E体)、5.11(m,1H,Z+E体)、5.29(m,2H,Z+E体)、5.60(m,1H,Z+E体)
製造例25:本発明化合物W3の製造
2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(50mg,0.21mmol)及び2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸(45mg,0.32mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(60mg、0.32mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で24時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化43](33)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物W3)52mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.17(s,7H)、1.25(s,6H)、3.40(s,3H)、4.58(m,2H)、5.29(m,2H)
製造例26:本発明化合物C4の製造
2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(65mg,0.29mmol)及び(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(59mg,0.35mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(67mg、0.35mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(4mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化44](34)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物C4)45mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.13(s,3H)、1.27(s,3H)、1.38(d,1H)、1.69(s,3H)、1.70(s,3H)、2.07(t,1H)、3.66(s,1H)、4.87(d,1H)、5.28(m,2H)
製造例27:本発明化合物I4の製造
2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(40mg,0.18mmol)のテトラヒドロフラン溶液(3mL)にピリジン(100mg,1.27mmol)、(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸クロライド(191mg,0.36mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を順次加えた。室温で19時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化45](35)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物I4)32mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.18(s,3H)、1.30(s,3H)、1.61(d,1H)、2.26(m,1H)、3.67(s,1H)、5.29(m,2H)、5.60(d,1H)
製造例28:本発明化合物P4の製造
2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(48mg,0.22mmol)及び(1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)(40mg,0.26mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(50mg、0.26mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で23時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化46](36)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物P4)(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)36mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H,Z+E体)、1.27(s,3H,Z+E体)、1.45(d,1H,Z+E体)、1.79(dd,3H,Z+E体)、2.16(m,1H,Z+E体)、3.66(s,1H,Z+E体)、5.11(m,1H,Z+E体)、5.26(m,2H,Z+E体)、5.58(m,1H,Z+E体)
製造例29:本発明化合物W4の製造
2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(45mg,0.20mmol)及び2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸(34mg,0.24mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(46mg、0.24mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で25時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化47](37)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−エチニル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物W4)28mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.18(s,7H)、1.26(s,6H)、3.66(s,1H)、5.23(m,2H)
製造例30:本発明化合物M2の製造
2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(40mg,0.190mmol)及び(1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(46mg,0.190mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(55mg、0.286mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(5mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化48](38)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1RS)−シス−3−[(Z)−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物M2)63mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.29(s,3H)、1.30(s,3H)、1.97(d,1H)、2.17(m,1H)、2.29(m,3H)、5.27(m,2H)、6.89(d、1H)
次に、製剤例を示す。なお、部は質量部を示す。
製剤例1
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々0.1部をキシレン10部に溶解し、これを脱臭灯油89.9部に混合して、油剤を得る。
製剤例2
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々0.1部及び脱臭灯油39.9部を混合溶解したものをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取付けた後、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)60部を加圧充填して、油性エアゾールを得る。
製剤例3
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々0.6部、キシレン5部、脱臭灯油3.4部及びレオドールMO−60(乳化剤、花王株式会社登録商標)1部を混合溶解したものと、水50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)40部を加圧充填して、水性エアゾールを得る。
製剤例4
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々0.3g及びBHT0.5gを、蚊取線香用基材(除虫菊抽出粕粉、木粉、タブ粉、及び澱粉を混合したもの)99.2gに均一に攪拌混合した後、着色剤としてマラカイトグリーンを含む水100mLを加え、十分混練したものを成型乾燥し、蚊取線香を得る。
製剤例5
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々0.8g、ピペロニルブトキシド0.4g、及び染料に脱臭灯油を加えて溶解し、全部で10mLとする。この溶液0.5mLを22mm×35mm、厚さ2.8mmの蚊取マット用基材(コットンリンターとパルプの混合物のフィリブルを板状に固めたもの)に均一に含浸させて、蚊取マット剤を得る。
製剤例6
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々0.7部及びBHT0.3部を、界面活性剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)50部と精製水49部に溶解して得られる液剤をポリエステル製容器に入れ、上部をヒーターで加熱できるようにした吸液芯(無機粉体を焼成したもの)を挿入することにより、加熱蒸散装置に用いる水性蚊取リキッド剤を得る。
製剤例7
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々3.0部、メトキサジアゾン3.0部及びアゾジカルボンアミド94.0部をよく混合後、その20gをプラスチックフィルム袋に充填し、これを耐熱容器に収納するとともに点火具を装填して燻煙剤を得る。
製剤例8
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々10mgを適量のアセトンに溶解し、5cm×5cm、厚さ0.3mmの不織布に均一に塗布した後、アセトンを風乾して、常温揮散剤を得る。
製剤例9
本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1、W1、C2,I2,M2,P2,R2,T2、W2、C3、I3、P3、W3、C4,I4,P4及びW4の各々10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部、及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、10%フロアブル剤を得る。
次に、本発明化合物が有害生物防除剤の有効成分として有効であることを試験例として示す。
効果試験例1(アカイエカを用いた接触試験)
直径28mm、内高13mm、底面積6.15cmであるシャーレに本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1,W1,C4,I4,P4及びW4を0.1mg含む0.2%アセトン溶液0.05mLを滴下し、底面に均一になるよう拡げた後、2連球でアセトンを除去する。各試料が底面に保持されたシャーレに、アカイエカの雌6匹を入れ、穴あきフィルムで上側をカバーした後、1分毎にノックダウン数を記録し、KT50(50%ノックダウンする時間)と24時間後の致死率を測定しかつ記録した。ノックダウン率につき所定以上の数値を示す試料については、前記0.2%アセトン溶液に更にアセトンを加えて10倍に希釈し、0.02%アセトン溶液とし、前記の各器具(シャーレ)、試験方法を順次繰り返した。
また、比較対照としてフタルスリン:1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以下、比較化合物Aと記す。)を用い、同様に試験を行った。
結果を表1に示す。
Figure 0006716686
試験の結果、本発明化合物C1,I1,P1,R1,T1,W1,C4,I4,P4及びW4は、いずれも比較化合物A(フタルスリン)を上回る高いノックダウン活性を示すことが分かった。
効果試験例2(アカイエカを用いた接触試験)
直径28mm、内高13mm、底面積6.15cmであるシャーレに本発明化合物C2,I2,P2,R2,T2,W2,C3、I3、P3及びW3を0.1mg含む 0.2%アセトン溶液0.05mLを滴下し、底面に均一になるよう拡げた後、2連球でアセトンを除去する。各試料が底面に保持されたシャーレに、アカイエカの雌6匹を入れ、穴あきフィルムで上側をカバーした後、1分毎にノックダウン数を記録し、KT50(50%ノックダウンする時間)と24時間後の致死率を測定しかつ記録した。ノックダウン率につき所定以上の数値を示す試料については、前記0.2%アセトン溶液に更にアセトンを加えて10倍に希釈し、0.02%アセトン溶液とし、前記の各器具(シャーレ)、試験方法を順次繰り返した。
また、比較対照としてフタルスリン:1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以下、比較化合物Aと記す。)を用い、同様に試験を行った。
結果を表2に示す。
Figure 0006716686
試験の結果、本発明化合物C2,I2,P2,R2,T2,W2,C3,I3、P3及びW3は、いずれも比較化合物A(フタルスリン)を上回る高いノックダウン活性を示すことが分かった。
効果試験例3(アカイエカを用いた常温揮散性試験)
直径9cm、内高1.9cm、底面積63.6cmであるシャーレにアカイエカの雌10匹を入れ、16メッシュの金網で蓋をする。同じサイズのシャーレ(直径9cm、内高1.9cm、底面積63.6cm)に調製した薬剤の本発明化合物I1、P1、W1、I2、P2、W2、I3、P3、W3、P4及びW4を0.09mg含む2%アセトン溶液0.5mLを滴下し、アセトンを風乾した。ついで、この薬剤を塗布したシャーレを上記金網の上に倒置した。そして、1分毎にノックダウンしたアカイエカ雌成虫の数を調査し、ノックダウン率を求めた。
また、比較対照として下記式[化49](39)
Figure 0006716686
で示される2−クロロ−6−フルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(特開昭57−165343号公報に記載の化合物。以下、比較化合物Bと記す。)及びエンペントリン:(RS)−(EZ)−1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以下、比較化合物Cと記す。)を用い、同様に試験を行った。
その結果を表3に示す。
Figure 0006716686
試験の結果、本発明化合物であるI1、P1、W1、I2、P2、W2、I3、P3、W3、P4及びW4は比較化合物B及び比較化合物C(エンペントリン)を上回る高いノックダウン活性を示すことが分かった。
効果試験例4(蚊取線香による殺虫試験)
70cm立方のガラスチャンバー内にアカイエカ成虫約50匹を放ち、電池式小型扇風機(羽根の径13cm)を箱内に設置し回転させた。そこへ製剤例4によって得られた本発明化合物C1、I1、P1、R1、T1、C2、I2、M2、P2、R2、C3、I3、P3、C4及びI4の蚊取線香0.1gの両端に点火したものを入れると、15分以内に80%以上のアカイエカをノックダウンさせることができ、翌日にはその80%以上を致死させることができた。
効果試験例5(燻煙剤による殺虫試験)
製剤例7に準じて調製した本発明化合物C1、I1、P1、R1、T1、C2、I2、M2、P2、R2、T2、C3、I3、P3、C4、I4及びP4の燻煙剤1袋を6畳の部屋でヒーターを用いて約250℃に加熱したところ、プラスチックフィルムで形成された噴煙孔から成分が部屋全体に拡散し、ゴキブリ、ノミ、トコジラミをはじめ、ヒョウヒダニやケナガコナダニ等の屋内塵性ダニ類の防除にも効果的であった。
効果試験例6(エアゾールによる殺虫試験)
60cm立方のガラスチャンバー内にイエバエ雌成虫約30匹を放ち、チャンバーの側壁の孔から、製剤例2によって得られた本発明化合物C1、I1、P1、R1、T1、W1、C2、I2、M2、P2、R2、T2、W2、I3、P3、I4及びP4のエアゾールを1秒間噴霧した。その結果、2分以内に100%のイエバエをノックダウンさせることができた、本発明化合物は高いノックダウン効果を有していることが認められた。
<Br含有エステル化合物の実施例>
本発明化合物(Br含有エステル化合物)の製造例を示す。
製造例1:化合物(X)の製造
メチル 2−アミノ−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(558mg,2.72mmol)のアセトニトリル(25mL)溶液に室温下でテトラブチルアンモニウムブロミド(1440mg,4.47mmol)、カンファースルホン酸(624mg,2.69mmol)、亜硝酸ナトリウム(186mg,2.69mmol)、2価の臭化銅(5mg,0.02mmol)を順次添加する。60℃で24時間撹拌した後、室温下で反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化50](X)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンゾエート340mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):4.00(s,3H)、7.16(m,1H)
製造例2:化合物(XI)の製造
メチル 2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(340mg,1.27mmol)のトルエン(4mL)及びテトラヒドロフラン(4mL)の混合溶液に氷冷下で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M トルエン溶液,2.8mL,4.19mmol)を滴下した。氷冷下で2時間撹拌した後、反応液を1N塩酸水溶液及び水に注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化51](XI)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール262mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.04(t,1H)、4.85(dd,2H)、7.04(m,1H)
製造例3:化合物(XII)の製造
メチル 4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾエート(1.01g,4.55mmol)のトルエン(15mL)溶液に室温下でトリエチルアミン(1.9mL,13.65mmol)、ベンジルアミン(1.00g,9.33mmol)を順次滴下した。100℃で10時間撹拌した後、反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化52](XII)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−ベンジルアミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート1.18gを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.21(m,3H)、3.88(s,3H)、4.50(m,2H)、6.96(brs,1H)、7.29(m,5H)
製造例4:化合物(XIII)の製造
メチル 2−ベンジルアミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(1.15g、3.72mmol)の酢酸エチル(50mL)溶液に室温下でパラジウム炭素(117mg)を注加して、反応液を水素雰囲気下に置換した。水素雰囲気下において室温で3時間撹拌した後、反応液をセライト濾過した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化53](XIII)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−アミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート690mgを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.24(m,3H)、3.92(s,3H)、5.55(brs,2H)
製造例5:化合物(XIV)の製造
メチル 2−アミノ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(637mg,2.91mmol)のアセトニトリル(30mL)溶液に室温下でテトラブチルアンモニウムブロミド(1867mg,5.80mmol)、カンファースルホン酸(809mg,3.49mmol)、亜硝酸ナトリウム(290mg,4.20mmol)、2価の臭化銅(18mg,0.08mmol)を順次添加する。60℃で24時間撹拌した後、室温下で反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化54](XIV)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート354mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.30(m,3H)、3.98(s,3H)
製造例6:化合物(XV)の製造
メチル 2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(354mg,1.25mmol)のトルエン(3mL)及びテトラヒドロフラン(3mL)の混合溶液に氷冷下で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M トルエン溶液,2.5mL,3.75mmol)を滴下した。氷冷下で2時間撹拌した後、反応液を1N塩酸水溶液及び水に注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化55](XV)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール278mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.05(t,1H)、2.28(m,3H)、4.86(dd,2H)
製造例7:化合物(XVI)の製造
メチル 4−メトキシメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾエート(2.03g,8.06mmol)のトルエン(20mL)溶液に室温下でトリエチルアミン(3.4mL,24.53mmol)、ベンジルアミン(1.73g,16.14mmol)を順次滴下した。100℃で7時間撹拌した後、反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化56](XVI)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−ベンジルアミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート2.32gを得た。
黄色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):3.35(s,3H)、3.89(s,3H)、4.50(m,2H)、4.52(m,2H)、6.90(brs,1H)、7.28(m,5H)
製造例8:化合物(XVII)の製造
メチル 2−ベンジルアミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(2.32g,6.84mmol)の酢酸エチル(80mL)溶液に室温下でパラジウム炭素(230mg)を注加して、反応液を水素雰囲気下に置換した。水素雰囲気下において室温で3時間撹拌した後、反応液をセライト濾過した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化57](XVII)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−アミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート1.12gを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):3.40(s,3H)、3.94(s,3H)、4.56(m,2H)、5.59(brs,2H)
製造例9:化合物(XVIII)の製造
メチル 2−アミノ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(314mg,1.26mmol)のアセトニトリル(15mL)溶液に室温下でテトラブチルアンモニウムブロミド(811mg,2.52mmol)、カンファースルホン酸(351mg,1.51mmol)、亜硝酸ナトリウム(104mg,1.51mmol)、2価の臭化銅(5mg,0.02mmol)を順次添加する。60℃で24時間撹拌した後、室温下で反応液に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化58](XVIII)
Figure 0006716686
で示されるメチル 2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート121mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):3.39(s,3H)、4.00(s,3H)、4.59(m,2H)
製造例10:化合物(XIX)の製造
メチル 2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンゾエート(121mg,0.39mmol)のトルエン(2mL)及びテトラヒドロフラン(2mL)の混合溶液に氷冷下で水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M トルエン溶液,0.8mL,1.20mmol)を滴下した。氷冷下で2時間撹拌した後、反応液を1N塩酸水溶液及び水に注加し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化59](XIX)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール69mgを得た。
白色固体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):2.08(t,1H)、3.39(s,3H)、4.58(m,2H)、4.89(dd,2H)
製造例11:本発明化合物3の製造
2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(49mg,0.20mmol)及び(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(51mg,0.30mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(59mg、0.31mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。室温で19時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化60](XX)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物3)17mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H)、1.27(s,3H)、1.39(d,1H)、1.68(s,3H)、1.71(s,3H)、2.08(t,1H)、4.88(m,1H)、5.29(m,2H)、7.06(m、1H)
製造例12:本発明化合物9の製造
2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(88mg,0.37mmol)及び(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(99mg,0.48mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(91mg,0.47mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で18時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化61](XXI)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物9)118mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.18(s,3H)、1.29(s,3H)、1.61(d,1H)、2.27(m,1H)、5.31(m,2H)、5.60(d,1H)、7.09(m,1H)
製造例13:本発明化合物16の製造
2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(41mg,0.17mmol)及び(1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)(40mg,0.26mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(50mg、0.26mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で24時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化62](XXII)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物16)(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)32mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H,Z+E体)、1.27(s,3H,Z+E体)、1.46(d,1H,Z+E体)、1.71(dd,3H,Z+E体)、2.18(m,1H,Z+E体)、5.12(m,1H,Z+E体)、5.30(m,2H,Z+E体)、5.62(m,1H,Z+E体)、7.07(m,1H)
製造例14:本発明化合物23の製造
2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(35mg,0.15mmol)及び2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸(33mg,0.23mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(44mg、0.23mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で20時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化63](XXIII)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物23)28mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.17(s,7H)、1.25(s,6H)、5.32(m,2H)、7.06(m,1H)
製造例15:本発明化合物26の製造
2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(30mg,0.12mmol)及び(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(30mg,0.18mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(34mg、0.18mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。室温で20時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化64](XXIV)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物26)22mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H)、1.27(s,3H)、1.38(d,1H)、1.69(s,3H)、1.70(s,3H)、2.08(t,1H)、2.29(m,3H)、4.88(m,1H)、5.26(m,2H)
製造例16:本発明化合物32の製造
2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(30mg,0.12mmol)及び(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(37mg,0.18mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(35mg,0.18mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で16時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化65](XXV)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物32)35mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.17(s,3H)、1.29(s,3H)、1.60(d,1H)、2.27(m,1H)、2.29(m,3H)、5.28(m,2H)、5.59(d,1H)
製造例17:本発明化合物39の製造
2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(84mg,0.33mmol)及び(1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)(66mg,0.43mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(82mg、0.43mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(5mg)を加えた。室温で18時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化66](XXVI)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物39)(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)42mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.13(s,3H,Z+E体)、1.28(s,3H,Z+E体)、1.45(d,1H,Z+E体)、1.70(dd,3H,Z+E体)、2.18(m,1H,Z+E体)、2.29(m,3H,Z+E体)、5.12(m,1H,Z+E体)、5.28(m,2H,Z+E体)、5.59(m,1H,Z+E体)
製造例18:本発明化合物46の製造
2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(25mg,0.10mmol)及び2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸(21mg,0.15mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(29mg、0.15mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で22時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化67](XXVII)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物46)18mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.16(s,7H)、1.24(s,6H)、2.28(m,3H)、5.32(m,2H)
製造例19:本発明化合物49の製造
2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(69mg,0.24mmol)及び(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(80mg,0.48mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(70mg、0.36mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(2mg)を加えた。室温で23時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化68](XXVIII)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物49)17mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H)、1.27(s,3H)、1.38(d,1H)、1.69(s,3H)、1.71(s,3H)、2.08(t,1H)、3.40(s,3H)、4.59(m,2H)、4.88(m,1H)5.29(m,2H)
製造例20:本発明化合物55の製造
2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(48mg,0.17mmol)及び(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(53mg,0.25mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(49mg,0.26mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で20時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化69](XXIX)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物55)66mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.18(s,3H)、1.29(s,3H)、1.60(d,1H)、2.26(m,1H)、3.40(s,3H)、4.59(m,2H)、5.31(m,2H)、5.60(d,1H)
製造例21:本発明化合物62の製造
2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(36mg,0.13mmol)及び(1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)(30mg,0.20mmol)のクロロホルム溶液(3mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(38mg、0.20mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で18時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化70](XXX)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物62)(二重結合に関する異性体の比率:Z/E=約8/1)22mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.12(s,3H,Z+E体)、1.26(s,3H,Z+E体)、1.46(d,1H,Z+E体)、1.71(dd,3H,Z+E体)、2.18(m,1H,Z+E体)、3.40(s,3H,Z+E体)、4.58(m,2H,Z+E体)、5.11(m,1H,Z+E体)、5.30(m,2H,Z+E体)、5.61(m,1H,Z+E体)
製造例22:本発明化合物69の製造
2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジルアルコール(30mg,0.11mmol)及び2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸(23mg,0.16mmol)のクロロホルム溶液(2mL)に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド(30mg、0.16mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を加えた。室温で24時間攪拌した後、反応液に水を注加し、これを酢酸エチルで抽出した。該有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧条件下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、下記式[化71](XXXI)
Figure 0006716686
で示される2−ブロモ−4−メトキシメチル−3,5,6−トリフルオロベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート(本発明化合物69)18mgを得た。
無色液体:H−NMR(CDCl,TMS)δ(ppm):1.17(s,7H)、1.25(s,6H)、3.40(s,3H)、4.59(m,2H)、5.30(m,2H)
次に、製剤例を示す。なお、部は質量部を示す。
製剤例1
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々0.1部をキシレン10部に溶解し、これを脱臭灯油89.9部に混合して、油剤を得る。
製剤例2
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々0.1部及び脱臭灯油39.9部を混合溶解したものをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取付けた後、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)60部を加圧充填して、油性エアゾールを得る。
製剤例3
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々0.6部、キシレン5部、脱臭灯油3.4部及びレオドールMO−60(乳化剤、花王株式会社登録商標)1部を混合溶解したものと、水50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)40部を加圧充填して、水性エアゾールを得る。
製剤例4
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々0.3g及びBHT0.5gを、蚊取線香用基材(除虫菊抽出粕粉、木粉、タブ粉、及び澱粉を混合したもの)99.2gに均一に攪拌混合した後、着色剤としてマラカイトグリーンを含む水100mLを加え、十分混練したものを成型乾燥し、蚊取線香を得る。
製剤例5
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々0.8g、ピペロニルブトキシド0.4g、及び染料に脱臭灯油を加えて溶解し、全部で10mLとする。この溶液0.5mLを22mm×35mm、厚さ2.8mmの蚊取マット用基材(コットンリンターとパルプの混合物のフィリブルを板状に固めたもの)に均一に含浸させて、蚊取マット剤を得る。
製剤例6
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々0.7部及びBHT0.3部を、界面活性剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)50部と精製水49部に溶解して得られる液剤をポリエステル製容器に入れ、上部をヒーターで加熱できるようにした吸液芯(無機粉体を焼成したもの)を挿入することにより、加熱蒸散装置に用いる水性蚊取リキッド剤を得る。
製剤例7
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々3.0部、メトキサジアゾン3.0部及びアゾジカルボンアミド94.0部をよく混合後、その20gをプラスチックフィルム袋に充填し、これを耐熱容器に収納するとともに点火具を装填して燻煙剤を得た。
製剤例8
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々10mgを適量のアセトンに溶解し、5cm×5cm、厚さ0.3mmの不織布に均一に塗布した後、アセトンを風乾して、常温揮散剤を得る。
製剤例9
本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の各々10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部、及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、10%フロアブル剤を得る。
次に、本発明化合物が有害生物防除剤の有効成分として有効であることを試験例として示す。
効果試験例1(アカイエカを用いた接触試験)
直径28mm、内高13mm、底面積6.15cmであるシャーレに本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69を0.1mg含む0.2%アセトン溶液0.05mLを滴下し、底面に均一になるよう拡げた後、2連球でアセトンを除去する。各試料が底面に保持されたシャーレに、アカイエカの雌6匹を入れ、穴あきフィルムで上側をカバーした後、1分毎にノックダウン数を記録し、KT50(50%ノックダウンする時間)と24時間後の致死率を測定しかつ記録した。ノックダウン率につき所定以上の数値を示す試料については、前記0.2%アセトン溶液に更にアセトンを加えて10倍に希釈し、0.02%アセトン溶液とし、前記の各器具(シャーレ)、試験方法を順次繰り返した。
また、比較対照としてフタルスリン:1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以下、比較化合物Aと記す。)を用い、同様に試験を行った。
結果を表4に示す。
Figure 0006716686
試験の結果、本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69は、いずれも比較化合物A(フタルスリン)を上回る高いノックダウン活性を示すことが分かった。
効果試験例2(アカイエカを用いた常温揮散性試験)
直径9cm、内高1.9cm、底面積63.6cmであるシャーレにアカイエカの雌10匹を入れ、16メッシュの金網で蓋をする。同じサイズのシャーレ(直径9cm、内高1.9cm、底面積63.6cm)に調製した薬剤の本発明化合物23,46及び69を0.09mg含む2%アセトン溶液0.5mLを滴下し、アセトンを風乾した。ついで、この薬剤を塗布したシャーレを上記金網の上に倒置した。そして、1分毎にノックダウンしたアカイエカ雌成虫の数を調査し、ノックダウン率を求めた。
また、比較対照としてエンペントリン:(RS)−(EZ)−1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル (1R)−トランス、シス−3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(以下、比較化合物Bと記す。)を用い、同様に試験を行った。
その結果を表5に示す。
Figure 0006716686
試験の結果、本発明化合物23,46及び69は比較化合物B(エンペントリン)を上回る高いノックダウン活性を示すことが分かった。
効果試験例3(蚊取線香による殺虫試験)
70cm立方のガラスチャンバー内にアカイエカ成虫約50匹を放ち、電池式小型扇風機(羽根の径13cm)を箱内に設置し回転させた。そこへ製剤例4によって得られた本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の蚊取線香0.1gの両端に点火したものを入れると、15分以内に80%以上のアカイエカをノックダウンさせることができ、翌日にはその80%以上を致死させることができた。
効果試験例4(燻煙剤による殺虫試験)
製剤例7に準じて調製した本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69の燻煙剤1袋を6畳の部屋でヒーターを用いて約250℃に加熱したところ、プラスチックフィルムで形成された噴煙孔から成分が部屋全体に拡散し、ゴキブリ、ノミ、トコジラミをはじめ、ヒョウヒダニやケナガコナダニ等の屋内塵性ダニ類の防除にも効果的であった。
効果試験例5(エアゾールによる殺虫試験)
60cm立方のガラスチャンバー内にイエバエ雌成虫約30匹を放ち、チャンバーの側壁の孔から、製剤例2によって得られた本発明化合物3,9,16,23,26,32,39,46,49,55,62及び69のエアゾールを1秒間噴霧した。その結果、2分以内に100%のイエバエをノックダウンさせることができた、本発明化合物は高いノックダウン効果を有していることが認められた。
本発明化合物は優れた有害生物防除効力を有することから、有害生物防除剤の有効成分として利用することができる。また本発明化合物は抵抗性を獲得した有害生物に対する防除剤の有効成分としても利用できる可能性があり、極めて有効である。

Claims (7)

  1. 一般式[化1](1)
    Figure 0006716686
    [式中、Rは水素原子を表わし、R は下記一般式[化2](2)
    Figure 0006716686
    (ここでXおよびYは、同一であるとき、ハロゲン原子、または炭素数1〜4のアルキル基を表わし、相異なるとき、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、または炭素数1〜4のハロアルキル基を表わす。)で示される基を表わし、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。]で示されるエステル化合物。
  2. 一般式[化3](I)
    Figure 0006716686
    [式中、Rは水素原子を表わし、R は下記一般式[化4](II)
    Figure 0006716686
    (ここでXおよびYは、同一または相異なり、水素原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基または炭素数1〜5のハロアルキル基を表わす。)で示される基を表わし、Rは水素原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、メトキシメチル基、アリル基、エチニル基またはプロパルギル基を表す。]で示されるエステル化合物。
  3. 請求項1又は2においてRが水素原子、メチル基、メトキシメチル基、またはエチニル基で示されるエステル化合物。
  4. 式[化30](20)
    Figure 0006716686
    、式[化36](26)
    Figure 0006716686
    、又は式[化42](32)
    Figure 0006716686
    で示されるエステル化合物。
  5. 式[化61](XXI)
    Figure 0006716686
    、式[化65](XXV)
    Figure 0006716686
    、又は式[化69](XXIX)
    Figure 0006716686
    で示されるエステル化合物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のエステル化合物を有効成分として含有する有害生物防除剤。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のエステル化合物を有害生物又は有害生物の生息場所に施用する有害生物の防除方法。
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