JP2006256521A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗性能等を損なうことなく、制動性能を向上させることができる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ベルト層28,30及びカーカス層24でのコード構成が式(1)及び(2)を満足するように設定する。
EB(CE)> EB(SH) …(1)
EP(CE)> EP(SH)≧ EP(BAT) …(2)
(EB(CE)はトレッドセンター部CEでのベルトコード打込密度、EB(SH)はトレッドショルダー部SHでのベルトコード打込密度、EP(CE)はトレッドセンター部CEでのカーカスコード打込密度、EP(SH)はトレッドショルダー部SHでのカーカスコード打込密度、EP(BAT)はバットレス部BATでのカーカスコード打込密度)
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものであり、特に、摩耗性能や転がり抵抗性能を損なうことなく制動性能を向上することができる空気入りタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤにおいて、制動性能の向上を図るための手法としては、トレッドキャップを摩擦抵抗の高いゴム配合で形成するのが一般的である。しかしながら、この手法では、制動性能は向上するものの、摩耗性能や転がり抵抗性能が悪化することが予測される。
ところで、特開平7−1913号公報(特許文献1)には、タイヤの運動性能や乗り心地を損なうことなく騒音を低減するために、カーカス層におけるカーカスコードの打込密度をタイヤ周方向に変化させることが開示されている。
また、特開平10−53979号公報(特許文献2)には、カーカス層におけるカーカスコードの打込間隔について、クラウンセンターライン部での打込間隔がビード折返し部分での打込間隔よりも大きくしたものが開示されている。
また、特開平6−48113号公報(特許文献3)には、転がり抵抗を低減するために、ベルト層の外側に配されるベルト補強層のコード構成ついて、コードの一本当たりの強力と打込本数との積の値を、ベルト補強層の中央区域部分で側部区域部分よりも大きくすることが開示されている。
特開平7−1913号公報 特開平10−53979号公報 特開平6−48113号公報
上記特許文献1に開示の技術では、カーカス層におけるコードの打込密度を変化させることは開示されているものの、タイヤ周方向での変化であり、タイヤ幅方向でコードの打込密度を異ならせることについては開示されていない。
また、上記特許文献2に開示の技術では、カーカスコードの打込密度について、クラウンセンターライン部とビード折返し部分との関係については開示されているものの、トレッドセンター部とショルダー部とで異なる打込密度にする点は開示されていない。
一方、上記特許文献3には、ベルト補強層について、トレッドショルダー部でのコード打込密度をトレッドセンター部でのコード打込密度よりも小さくする構成が開示されている。しかしながら、同文献に開示の技術は、トレッドショルダー部での打込密度を小さくすることにより、層間歪みに伴って発生する応力を小さくし、これにより、該ショルダー部での転がり抵抗を低下させるというものであり、上記構成により、トレッドショルダー部での損失エネルギーを高めて制動性能を向上させることについては何ら開示されていない。
本発明は、ベルト層及びカーカス層のコード構成につき、トレッドショルダー部とトレッドセンター部での打込密度を変えることにより、背反性能の低下を伴うことなく制動性能を向上させることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、制動するために必要なエネルギー、即ち制動時に消費されるエネルギーがゴムのヒステリシスによる損失エネルギーとほぼ等価であると考えた。そのため、制動時の損失エネルギーと定常荷重負荷時の損失エネルギーとの差が大きいタイヤは制動時に消費されるエネルギーが大きく、制動性能が向上すると考えた。そして、かかる損失エネルギーを解析したところ、損失エネルギーの大きい部位は、最大幅のベルト層とこれに重ねられたベルト層との間のトッピングゴム、及び、カーカス層のトッピングゴムであり、特に、ベルト層ではトレッドショルダー部、カーカス層ではトレッドショルダー部からバットレス部のエネルギー損失率の寄与が大きいことを突き止めた。そのため、これらの部位の損失エネルギーが高くなるように、ベルト層及びカーカス層、更にベルト補強層を有する場合には同補強層でのコードの打込密度を変えれば、摩耗性能や転がり抵抗性能などの背反性能を損なうことなく、制動性能を向上できるのではないかと考え、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部からサイドウォール部を通りビード部のビードコアにて係止された少なくとも一層のカーカス層からなるカーカスと、前記トレッド部における前記カーカスの半径方向外側に配された複数のベルト層からなるベルトを備える空気入りタイヤであって、前記ベルト層は、トレッドショルダー部におけるベルトコードの打込密度がトレッドセンター部におけるベルトコードの打込密度よりも小さく、前記カーカス層は、トレッドショルダー部及びバットレス部におけるカーカスコードの打込密度がトレッドセンター部におけるカーカスコードの打込密度よりも小さく設定されたものである。
また、上記ベルトの半径方向外側に配されたベルト補強層を備える場合には、上記の打込密度設定に加え、更に、前記ベルト補強層に関して、トレッドショルダー部におけるコードの打込密度がトレッドセンター部におけるコードの打込密度よりも小さく設定されていることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤでは、ベルト層におけるトレッドショルダー部でのベルトコードの打込密度がトレッドセンター部での打込密度よりも小さく設定されている。また、カーカス層についても、トレッドショルダー部やその幅方向外側のバットレス部でのカーカスコードの打込密度がトレッドセンター部での打込密度よりも小さく設定されている。このような構成を採用することにより、ショルダー部の周方向の拘束力を低減することができる。従って、制動時のように前後方向に大きな力がタイヤに作用するとき、センター部に比べショルダー部の歪みエネルギーが大きくなることにより、損失エネルギーも増大する。よって、制動するために必要なエネルギーを稼ぐことができ、制動性能を向上することができる。
特に、エネルギー損失率の寄与が大きいベルト層のショルダー部とカーカス層のショルダー部からバットレス部において剪断歪みが大きくなるようにしているため、他の性能を損なうことなく、効果的に制動性能を向上することができる。また、制動性能を向上させるためにトレッドキャップゴムの配合を変える必要がないため、摩耗性能や転がり抵抗性能などの背反性能の低下を抑えることができる。
また、ベルト補強層がある場合、同補強層についてもトレッドショルダー部でのコードの打込密度をトレッドセンター部での打込密度よりも小さく設定することにより、トレッドショルダー部での周方向の拘束力が低減し、この部位でのコード間のゴムの剪断歪みを大きくして損失エネルギーを効果的に高めることができ、制動性能を向上することができる。
以下、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ10のトレッド幅方向断面図である。このタイヤ10は、左右一対のビード部12及びサイドウォール部14と、両サイドウォール部14間にまたがるトレッド部16とを備えて構成されている。
ビード部12には、ビードワイヤをタイヤ周方向に巻回してなる環状のビードコア18が設けられ、該ビードコア18の半径方向外周にゴム製のビードフィラー20が配設されている。
左右一対のビードコア18間にはカーカス22が設けられている。カーカス22は、トレッド部16からサイドウォール部14を通り、ビード部12においてビードコア18で折り返すことにより係止されている。カーカス22は、有機繊維コード等からなるカーカスコードをタイヤ周方向に対し直角に配列してなるカーカス層の少なくとも一層からなり、この実施形態では一層のカーカス層24で構成されている。カーカス層24は、上記カーカスコードをトッピングゴムで被覆することにより構成されている。
トレッド部16におけるカーカス22の半径方向外側にはベルト26が配されている。ベルト26は、カーカス22のクラウン部の径方向外周面に重ねて設けられており、スチールコード等の非伸長性のベルトコードをタイヤ周方向に対し浅い角度で傾斜配列してなるベルト層の少なくとも2層を上記ベルトコードが交差するように重ね合わせてなり、この実施形態では内側の第1ベルト層28と外側の第2ベルト層30との2層で構成されている。そのうち、カーカス22に隣接する内側の第1ベルト層28の方が幅が広く、即ち、第1ベルト層28が最大幅ベルト層である。これらのベルト層28,30は、上記ベルトコードをトッピングゴムで被覆することにより構成されている。
このような構成からなるものにおいて、本実施形態では、各ベルト層28,30がそれぞれ下記式(1)を満足するよう構成されている。
EB(CE)> EB(SH) …(1)
式中、EB(CE)は、トレッドセンター部CEにおけるベルトコードの打込密度(本/25.4mm)であり、EB(SH)は、トレッドショルダー部SHにおけるベルトコードの打込密度(本/25.4mm)である。
ここで、打込密度は、コードの長手方向に直交する方向での所定幅(25.4mm)当たりの打込本数である(カーカスコード及びベルト補強層のコードにおいて同じ)。また、トレッドショルダー部SHとは、加硫成形後のタイヤ10において、第1ベルト層(最大幅ベルト層)28の各幅方向端28Aからその幅Wの15〜35%の範囲内の側部区域部分のことであり、より好ましくは上記幅Wの20〜30%の範囲内の側部区域部分のことであり、この実施形態では上記幅Wの25%、即ち上記幅Wをトレッド幅方向に4等分したときの外側の側部区域部分のことである。トレッドセンター部CEとは、第1ベルト層28の幅Wにおけるトレッドショルダー部SHの残余の中央区域部分のことであり、この実施形態では上記幅Wをトレッド幅方向に4等分したときの中央の2区分からなる中央区域部分のことである。
本実施形態ではまた、カーカス層24が下記式(2)を満足するよう構成されている。
EP(CE)> EP(SH)≧ EP(BAT) …(2)
式中、EP(CE)は、トレッドセンター部CEにおけるカーカスコードの打込密度(本/25.4mm)であり、EP(SH)は、トレッドショルダー部SHにおけるカーカスコードの打込密度(本/25.4mm)であり、EP(BAT)は、バットレス部BATにおけるカーカスコードの打込密度(本/25.4mm)である。ここで、バットレス部BATとは、上記第1ベルト層28の各幅方向端28Aよりも幅方向外側の区域のことであり、この実施形態では上記幅方向端28Aからタイヤ外周に沿って最大タイヤ断面幅位置32(タイヤをトレッド幅方向に切断した断面において幅が最大となる位置)までの区域のことである。
上記ベルトコードとカーカスコードの打込密度につき、トレッドショルダー部SHとセンター部CEとの比は次の通りであることが好ましい。
EB(SH)/EB(CE)=0.4〜0.9
EP(SH)/EP(CE)=0.4〜0.9
ショルダー部とセンター部の比が、上記の上限よりも大きいと、目標性能の効果代が小さく、逆に、上記の下限よりも小さいと、耐久性能の悪化が懸念される。
このようにコードの打込密度を変えるための具体的手段としては特に限定されないが、本実施形態では、図2に示すように、各コードの配設幅を変化させることにより行っている。
図2に示すように、ベルト層28,30のベルトコードはタイヤ周方向に対して所定の角度(通常15〜25°)で傾斜配列しているため、幅方向の全幅にわたって延びる幅広のベルトコード34,38とトレッドセンター部CEの幅方向両端間で延びる幅狭のベルトコード36,40とを組み合わせることにより、トレッドセンター部CEとトレッドショルダー部SHとで粗密を付けることができる。幅広のベルトコード34,38と幅狭のベルトコード36,40との配設構成は、図2に示すように交互であってもよく、また、何本かおきに配してもよく、ショルダー部とセンター部の比が上記範囲内になるように適宜に設けることができる。
また、カーカス層24のカーカスコードはタイヤ周方向に対しほぼ直角(通常90〜70°)に配列しているため、左右のビード部12間に架け渡される幅広のカーカスコード42とトレッドセンター部CEの幅方向両端間で延びる幅狭のカーカスコード44とを組み合わせることにより、トレッドセンター部CEとトレッドショルダー部SHとで粗密を付けることができる。両者の配設構成については、ベルトコードと同様、ショルダー部とセンター部の比が上記範囲内になるように適宜に設けることができる。
以上よりなる本実施形態の空気入りタイヤ10であると、両ベルト層28,30におけるベルトコードの打込密度とカーカス層24におけるカーカスコードの打込密度を上記のように特定の粗密をつけて構成したので、ベルト26はショルダー部SHにおいて、またカーカス22はショルダー部SHからバットレス部BATにおいて、それぞれ周方向の拘束力が低減する。そのため、これらの部位でのコード間のゴム(トッピングゴム)の剪断歪みが大きくなるので、これらの部位の損失エネルギーを効果的に高めることができる。よって、制動するために必要なエネルギーを効果的に稼ぐことができ、制動性能を向上することができる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ50のトレッド幅方向断面図である。この実施形態では、ベルト26の半径方向外側にベルト補強層52を設けた点が上記第1の実施形態と相違する。
ベルト補強層52は、第1ベルト層28の幅Wとほぼ等しい幅を有し、ベルト26を全幅にわたって覆うようにベルト26の外周面に重ねられており、タイヤ周方向にほぼ平行(通常タイヤ周方向に対して0〜5°)に配列されたナイロン等の有機繊維コードから構成されている。
そして、この場合、上記式(1)及び(2)に加え、ベルト補強層52が下記式(3)を満足するよう構成されている。
EC(CE)> EC(SH) …(3)
式中、EC(CE)は、トレッドセンター部CEにおける補強層52のコードの打込密度(本/25.4mm)であり、EC(SH)は、トレッドショルダー部SHにおける補強層52のコードの打込密度(本/25.4mm)である。
ベルト補強層52のコードの打込密度については、トレッドショルダー部SHとセンター部CEとの比が次の通りであることが好ましい。
EC(SH)/EC(CE)=0.3〜0.9
この比が上限よりも大きいと、目標性能の効果代が小さく、逆に、下限よりも小さいと、耐久性能の悪化が懸念される。
ベルト補強層52のコードの打込密度を変えるための具体的手段としては特に限定されないが、本実施形態では、図4に示すように、タイヤ周方向に延びるコード54の打込間隔を変えている。すなわち、トレッドセンター部CEではコード54の打込間隔を小さくし、トレッドショルダー部SHではコード54の打込間隔を大きくすることにより、トレッドショルダー部SHでのコード54の打込密度を疎にしている。
このようにベルト補強層52を設ける場合には、同補強層52についてもトレッドショルダー部SHでのコード54の打込密度をトレッドセンター部CEでの打込密度よりも小さく設定することにより、ベルト補強層52のショルダー部SHでの周方向の拘束力が低減し、この部位でのゴムの剪断歪みを大きくすることができ、そのため、損失エネルギーを効果的に高めて、制動性能を向上することができる。
第2の実施形態について、その他の構成は上記した第1の実施形態と同様であり、同様の作用効果が奏される。
図5は、ベルトコードの打込密度に粗密をつけるための変更例を示したものである。すなわち、図5に示すように、ベルト層28は、トレッドセンター部CEとトレッドショルダー部SHとで、タイヤ周方向に対するベルトコード60の角度を変えており、トレッドショルダー部SHでのコード60Aの角度θ1がセンター部CEでのコード60Bの角度θ2よりも大きく設定されており、これにより、ベルトコード60のトレッドショルダー部SHでの打込密度がトレッドセンター部CEでの打込密度よりも小さくなっている。このような方法によってもベルトコードの打込密度を変えることができる。なお、このようにベルトコード60を屈折させる場合、トレッドセンター部CEとトレッドショルダー部SHの打込密度は、それぞれの領域においてコードの長手方向に直交する方向における単位長さ当たりの打込本数を測定することにより求められる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、ベルト26の幅方向における端部区域のみを覆うエッジプライを設けることもできる。エッジプライは、上記ベルト補強層52と同様、タイヤ周方向にほぼ平行に配列されたナイロン等の有機繊維コードからなるものである。エッジプライを設ける場合、エッジプライのコードの打込密度はトレッド幅方向で一定でよい。
(実施例1及び比較例1,2)
実施例1及び比較例1,2のタイヤとして、図1に示す断面構造の空気入りラジアルタイヤを、タイヤサイズ:225/45ZR17として作製した。各タイヤにおけるベルト層28,30及びカーカス層24の構成は、下記表1に示すとおりである(表中の打込密度は加硫後での値である)。ここで、比較例1はコントロールタイヤであり、比較例2は、従来手法により制動性能の向上を図ったタイヤであり、比較例1に対してトレッドキャップのゴム配合を制動性能が向上する高摩擦抵抗の配合に変更し、その他は比較例1と同じ構成のタイヤである。また、実施例1は、比較例1に対してベルト層及びカーカス層のコード構成を表1に示す通り変更したものであり、その他は比較例1と同じ構成のタイヤである。
実施例1及び比較例1,2の各タイヤについて、制動性能と摩耗性能を評価した。評価方法は以下の通りである。
・制動性能:使用リム:17×7.5JJ、空気圧:220kPaとして、各タイヤを2500ccの乗用車に装着する。該乗用車を助走区間で時速100kmまで加速し、初速度調整区間で試験速度100km/hを維持した後、制動開始点を通過すると同時にブレーキペダルを迅速に強く踏み込み、停止するまでその状態を維持し、停止距離を読み取る。結果は、比較例1の停止距離を100とした逆指数表示とし、数値が大きいほど制動性能が優れることを示す。
・摩耗性能:使用リム:17×7.5JJ、空気圧:220kPaとして、各タイヤを2500ccの乗用車に装着し、テストコース(市街地と高速道の混合)にて10000km走行を行う。トレッドセンター部CEとトレッドショルダー部SHの摩耗量を測定し、両者の平均を算出する。結果は、比較例1の摩耗量を100として指数評価し、数値が大きいほど摩耗性能が優れることを示す。
Figure 2006256521
表1に示すように、従来手法による比較例2では、比較例1に対して、制動性能は向上したものの、摩耗性能が悪化していた。これに対し、実施例1では、摩耗性能を損なうことなく、制動性能が向上していた。
(実施例2及び比較例3〜5)
実施例2及び比較例3〜5のタイヤとして、図3に示す断面構造の空気入りラジアルタイヤを、タイヤサイズ:225/45ZR17として作製した。各タイヤにおけるベルト層28,30、カーカス層24及びベルト補強層52の構成は、下記表2に示すとおりである(表中の打込密度は加硫後での値である)。ここで、比較例3はコントロールタイヤであり、比較例4は、従来手法により制動性能の向上を図ったタイヤであり、比較例3に対してトレッドキャップのゴム配合を制動性能が向上する高摩擦抵抗の配合に変更し、その他は比較例3と同じ構成のタイヤである。また、比較例5及び実施例2は、比較例3に対してベルト層、カーカス層及びベルト補強層のコード構成を表2に示す通り変更したものであり、その他は比較例3と同じ構成のタイヤである。
実施例2及び比較例3〜5の各タイヤについて、制動性能と摩耗性能を評価した。評価方法は上記した通りである。
Figure 2006256521
結果は表2に示すとおりであり、従来手法による比較例4では、比較例3に対して、制動性能は向上したものの、摩耗性能が悪化していた。また、ベルト補強層のコード構成のみ粗密をつけた比較例5では、ベルト層及びカーカス層のショルダー部がセンター部と同様に周方向の拘束力が低減されていないためか、制動性能の向上効果は認められなかった。これに対し、実施例2では、摩耗性能を損なうことなく、制動性能が向上していた。
第1の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。 第1の実施形態におけるベルト及びカーカスの展開平面図である。 第2の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。 第2の実施形態におけるベルト、カーカス及びベルト補強層の展開平面図である。 変更例に係るベルト層の平面図である。
符号の説明
10,50…空気入りタイヤ、12…ビード部、14…サイドウォール部、16…トレッド部、18…ビードコア、22…カーカス、24…カーカス層、26…ベルト、28…第1ベルト層(最大幅ベルト層)、30…第2ベルト層、34,36,38,40,60…ベルトコード、42,44…カーカスコード、52…ベルト補強層、54…ベルト補強層のコード、CE…トレッドセンター部、SH…トレッドショルダー部、BAT…バットレス部

Claims (2)

  1. トレッド部からサイドウォール部を通りビード部のビードコアにて係止された少なくとも一層のカーカス層からなるカーカスと、前記トレッド部における前記カーカスの半径方向外側に配された複数のベルト層からなるベルトを備える空気入りタイヤであって、
    前記ベルト層は、トレッドショルダー部におけるベルトコードの打込密度がトレッドセンター部におけるベルトコードの打込密度よりも小さく、
    前記カーカス層は、トレッドショルダー部及びバットレス部におけるカーカスコードの打込密度がトレッドセンター部におけるカーカスコードの打込密度よりも小さく設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッド部からサイドウォール部を通りビード部のビードコアにて係止された少なくとも一層のカーカス層からなるカーカスと、前記トレッド部における前記カーカスの半径方向外側に配された複数のベルト層からなるベルトと、該ベルトの半径方向外側に配されたベルト補強層を備える空気入りタイヤであって、
    前記ベルト層は、トレッドショルダー部におけるベルトコードの打込密度がトレッドセンター部におけるベルトコードの打込密度よりも小さく、
    前記カーカス層は、トレッドショルダー部及びバットレス部におけるカーカスコードの打込密度がトレッドセンター部におけるカーカスコードの打込密度よりも小さく、
    前記ベルト補強層は、トレッドショルダー部におけるコードの打込密度がトレッドセンター部におけるコードの打込密度よりも小さく設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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