JP2006254074A - ディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ並びに3dディスプレイ又は3dプロジェクタ並びにプリンタ並びにステレオビューア - Google Patents

ディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ並びに3dディスプレイ又は3dプロジェクタ並びにプリンタ並びにステレオビューア Download PDF

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Abstract

【課題】ディジタルステレオカメラやディジタルステレオビデオカメラにおいて、撮影時点或いは撮影後に左右の画面のマッチング調整を容易且つ正確に行えるようにする。
【解決手段】左右一対の液晶ディスプレイ及び接眼レンズ10によってディジタルステレオカメラ1のステレオビューファインダ3を構成する。撮像素子の撮像領域の縦横比に対して液晶ディスプレイの左右の画像表示領域の縦横比を幅狭とし、左右の対称に水平スクロールできる構成とする。ファインダ像を両眼で立体視しながら撮像素子上の画像を水平スクロール操作することにより、立体画像の遠近感が変化し、最適なスクロール状態の画像データを撮影できる。また、撮影後の画像データに対してもスクロール調整を行うことができ、編集した画像データで最適な立体感覚のステレオ写真をプリントできる。
【選択図】図1

Description

この発明は、ディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ並びに3Dディスプレイ又は3Dプロジェクタ並びにプリンタ並びにステレオビューアに関するものであり、特に、3D立体像の再現性の向上を図ったディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ並びに3Dディスプレイ又は3Dプロジェクタ並びにプリンタ並びにステレオビューアに関するものである。
左右に離れた2点で撮影した視点の異なる二枚の画像を、左と右の眼で個別に見ることによって立体像を鑑賞できる3Dステレオ写真や3Dステレオ動画は長い歴史がある。ステレオ写真において、好適な立体効果を得るためには、左と右の画像の位置的マッチングが重要であり、マッチングが不整合であると立体効果が減殺されたり眼に著しい疲労を与えたりすることになる。
従来の銀塩フィルムタイプのステレオカメラやステレオスライドにおいて、撮影時においてマッチングをとる手段や、スライドマウントにフィルムを装着する際にマッチングをとる手段について、本出願人は既に多くの提案をしている(特許文献1,2,3など)。
また、ディジタルカメラにおけるステレオ写真の技術としては、例えば、左右二つの撮影レンズの光路をプリズムによって合成し、左右の2画像を撮像素子の左右半分に分けて投射するプリズム式ステレオアダプターでステレオ写真を撮影する技術が提案されている(特許文献4)。
液晶プロジェクタなどによって映写スクリーンに3Dステレオ動画を映写して鑑賞する3D動画鑑賞方法としては、左目側画像と右目側画像とで互いに直交する直線偏光処理、又は、互いに回転方向が反対の円偏光処理を行って映写スクリーンに表示し、左目側と右目側とにそれぞれ前記の画像に対応する直線偏光フィルタ又は円偏光フィルタを備えたメガネをかけて、左右の眼に映る画像を左目側画像と右目側画像とに分離することにより3D立体映像を鑑賞する方法が従来から実施されている。
また、CRTや液晶ディスプレイ等の走査式電子ディスプレイを用いる場合は、1フレームを2フィールドで構成するインターレース走査において、左目側画像と右目側画像とを1フィールドずつ交互に走査して動画を表示し、CRTのフィールド走査タイミングに同期して左目側と右目側の液晶シャッターが交互に開閉する液晶シャッターメガネをかけて画面をみることにより、左目に左目側画像が見えて右目に右側画像が見えるようにした3Dシネマシステムが知られている(例えば特許文献5)。
特許2880131号公報 特許2880132号公報 特許3370051号公報 特開2003-140280号公報 特開平11-331879号公報
ステレオ写真は、左右一対の画像の位置的マッチング(ステレオ合成画像の見える距離の調節)が重要であるが、マッチングについては左右の画像における主要被写体像の位置のみならず、主要被写体の撮影距離や左右の撮影レンズの光軸間距離、主要被写体像と他の被写体像や背景との位置関係など、視覚的なマッチングに影響を及ぼす種々の要素があって、一律的な調整では最適なマッチングを得ることが困難であることが知られている。
即ち、マッチング調整を行わないステレオ写真や、粗雑なマッチング調整を行ったステレオ写真などよりも、高品位なステレオ写真を作成するには、立体感の調節を一回の撮影毎に行うか、又は、一組のステレオフォトプリント或いはステレオスライドを作成する都度行うようにする必要がある。これは3Dシネマにおいても同様であって、望ましくは1場面毎にマッチング調整を行うべきであるが、現時点ではマッチング調整手段を備えたディジタルステレオカメラや3Dプロジェクタなどの技術は知られていないようである。
そこで、撮影時点或いは撮影後に一組のステレオ写真または3Dシネマの1場面毎に左右の画面のマッチング調整を容易且つ正確に行えるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
また、撮影時点或いは撮影後の左右の画面のマッチング調整時に、立体像と“ステレオの窓”(右と左の画像枠が一致して或る距離に見える一つの仮想の窓)との距離関係を容易に視認できるようにして正確なマッチング調整が行えるようにすることを目的とする。
また、フォトショップなどで使用されている従来のディジタル銀塩プリントシステムは、ステレオ写真に対応していなく、プリント時の左右の画面のマッチング調整も不可能であるが、本発明は、プリントの際に左右の画面のマッチング調整を容易且つ正確に行え、左右一対の画像が適正位置に配置された一枚のステレオ写真をプリントでき、フォトショップなどでのステレオ写真プリントサービスを可能にするプリンタを提供することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、左右一対の撮影光学系と、前記一対の撮影光学系を通じた一対の画像を個別に受光する一つ又は二つの撮像素子と、前記撮像素子に投影された一対の画像を正立状態で個別に表示する左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズと、メモリ、ハードディスク、光ディスクや磁気ディスクなどの外部記憶装置を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラであって、前記外部記憶装置に記録したステレオ撮影画像を前記左右一対の電子ディスプレイ上に再生する際に、撮影画像の縦横比に対し電子ディスプレイの画像表示領域の縦横比を幅狭とし、撮影画像の一部をマスクして表示する手段と、左右一対の電子ディスプレイ上の画像を左右対称に水平スクロールして左右の画像表示領域における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、任意に水平スクロールさせた表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像データとして外部記憶装置に書込む編集データ保存手段とを備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、上記手動スクロール手段により、左右一対の画像表示領域の同一被写体像の間隔を左右対称に接近させ、夫々の撮影画像の外端と上記電子ディスプレイの画像表示領域の外端とを一致させたときに、左右の画像表示領域上の無限遠被写体像の間隔が左右の画像表示領域の中心間距離よりも大きくなるように左右の撮影レンズの光軸間距離を設定したディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、上記画像編集時に、左右の電子ディスプレイ上に同一形状且つ同一位置の視準パターンを画像と重ねて表示する手段を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、上記視準パターンは、複数の縦線で構成されているディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、左右一対の撮影光学系と、前記一対の撮影光学系を通じた一対の画像を個別に受光する一つ又は二つの撮像素子と、前記撮像素子に投影された一対の画像を正立状態で個別に表示する左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズと、メモリ、ハードディスク、光ディスクや磁気ディスクなどの外部記憶装置を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラであって、撮影時に前記撮像素子上の画像領域に対して電子ディスプレイの画像表示領域の縦横比を幅狭とし、撮像素子上の画像の一部をマスクして表示する手段と、撮影レンズの焦点調節に連動して電子ディスプレイ上の左右の表示画像を左右対称に水平スクロールし、電子ディスプレイの左右の画像表示領域において合焦距離にある同一被写体像の中心間距離が、左右の画像表示領域の中心間距離と等しくなるようにスクロール量を制御する表示制御手段と、撮影時に左右の電子ディスプレイの表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像データとして外部記憶装置に書込む撮影データ保存手段とを備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、左右一対の撮影光学系と、前記一対の撮影光学系を通じた一対の画像を個別に受光する一つ又は二つの撮像素子と、前記撮像素子に投影された一対の画像を正立状態で個別に表示する左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズと、メモリ、ハードディスク、光ディスクや磁気ディスクなどの外部記憶装置を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラであって、撮影時に前記撮像素子上の画像領域に対して電子ディスプレイの画像表示領域の縦横比を幅狭とし、撮像素子上の画像の一部をマスクして表示する手段と、撮影レンズの焦点調節に連動して電子ディスプレイ上の左右の表示画像を左右対称に水平スクロールし、合焦距離がほぼ1メートル以遠では、電子ディスプレイの左右の画像表示領域において合焦距離にある同一被写体像の中心間距離が、左右の画像表示領域の中心間距離よりも広く、合焦距離がほぼ1メートル未満では、合焦距離にある同一被写体像の中心間距離が左右の画像表示領域の中心間距離と等しくなるように水平スクロール量を制御する表示制御手段と、撮影時に左右の電子ディスプレイの表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像データとして外部記憶装置に書込む撮影データ保存手段とを備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、撮影時に、左右の電子ディスプレイ上に同一形状且つ同一位置の視準パターンを画像と重ねて表示する手段を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、上記視準パターンは、複数の縦線で構成されているディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、上記ディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラにおいて、左右一対の2系統の撮影光学系及び撮像素子を備えた撮像ユニットと、左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズを備えたステレオビューファインダとを着脱自在に形成し、制御部と外部記憶装置を撮像ユニット又はステレオビューファインダの何れかに設けるか、或いは別体として備え、上記撮像ユニットとステレオビューファインダ及び制御部と外部記憶装置を電気的に接続して画像データ及び制御信号などの通信を行う上記のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、上記左右一対のステレオ画像データの画像を並列に配置するとともに、左右一対の画像を囲む線や模様、又は塗潰しによる長方形切断ガイドフレームのデータを重ねて一組のステレオ画像プリントデータとして出力する制御手段を設けたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、上記切断ガイドフレームの左右両端部を円弧形としたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラを提供するものである。
また、CRT、PDP等の電子ディスプレイを用いて、左眼側画像と右眼側画像をインターレース方式で1フィールド毎に交互に表示し、ディスプレイのフィールド切換えタイミングに同期して開閉する左右一対の液晶シャッターを備えたビューアを用いてディスプレイの画像を立体視できるようにした3Dディスプレイに於いて、原動画データの画面縦横比に対し表示画像の縦横比を幅狭として原画像の一部をマスクして映写する手段と、電子ディスプレイの表示領域上において左眼側画像と右眼側画像を左右対称に水平スクロールして、左眼側画像と右眼側画像における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、任意に水平スクロールさせた左眼側画像と右眼側画像とに等しい状態の動画データを一組のステレオビデオデータとして外部記憶装置に書込む編集データ保存手段とを備えた3Dディスプレイを提供するものである。
また、射出光の偏光方向が互いに直交する左右二系統の液晶プロジェクタ、或いは偏光方向が相互に直交する直線偏光フィルタを装着した左右二系統のディジタルマイクロミラーデバイス(商標)方式プロジェクタ等を用い、前記左右二系統のプロジェクタから左眼側画像と右眼側画像とを映写スクリーン上へ重ねて投影し、左右両眼で互いに偏光方向が直交する直線偏光フィルタを備えたメガネを用いて映写スクリーン上の画像を立体視する3Dプロジェクタ、又は、円偏光の回転方向が相互に反対の円偏光フィルタを装着した左右二系統の液晶プロジェクタ、或いは円偏光の回転方向が相互に反対の円偏光フィルタを装着した左右二系統のディジタルマイクロミラーデバイス(商標)方式プロジェクタ等を用い、前記左右二系統のプロジェクタから左眼側画像と右眼側画像とを映写スクリーン上へ重ねて投影し、左右両眼で相互に円偏光の回転方向が反対の円偏光フィルタを備えたメガネを用いて映写スクリーン上の画像を立体視する3Dプロジェクタにおいて、原動画データの画面縦横比に対し表示画像の縦横比を幅狭として原画像の一部をマスクして映写する手段と、映写スクリーン上における左眼側画像と右眼側画像とを左右対称に水平スクロールして、映写スクリーン上で左眼側画像と右眼側画像における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、任意に水平スクロールさせた左眼側画像と右眼側画像とに等しい状態の動画データを一組のステレオビデオデータとして外部記憶装置に書込む編集データ保存手段とを備えた3Dプロジェクタを提供するものである。
また、上記動画編集時に、左右の電子ディスプレイまたは映写スクリーン上に視準パターンを画像に重ねて投影する手段を備えた3Dディスプレイまたは3Dプロジェクタを提供するものである。
また、上記視準パターンは、複数の縦線で構成されている3Dディスプレイまたは3Dプロジェクタを提供するものである。
また、上記動画編集をフレーム単位で実行可能な編集ポイント指定手段を備えた3Dディスプレイまたは3Dプロジェクタを提供するものである。
また、編集して保存したステレオビデオデータの任意のフレームを、左右一対の一枚のステレオ写真データとして外部へ出力する画像データ出力手段を備えた3Dディスプレイまたは3Dプロジェクタを提供するものである。
また、左右一対の画像データからなるステレオ画像データに基づいて、左右一対の画像を並列表示した一枚のステレオフォトプリントを作成するプリンタであって、プリンタメモリに格納された一組のステレオ画像データの左右一対の画像を正立状態且つ人間の左右の目の間隔と略等しい間隔で並列表示する一つ又は左右一対の電子ディスプレイを備え、ステレオ画像データの画像の縦横比に対し、電子ディスプレイ上の画像の縦横比を幅狭として原画像の一部をマスクして表示する手段と、電子ディスプレイ上の左右一対の画像を左右対称に水平スクロールして左右の画像における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、任意にスクロールさせた表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像プリントデータとしてプリンタメモリに書込む編集データ書込み手段とを備えたプリンタを提供するものである。
また、上記画像編集時に、電子ディスプレイ上の左右の画像表示領域の夫々に、同一形状且つ同一位置の視準パターンを画像と重ねて表示する手段を備えたプリンタを提供するものである。
また、上記視準パターンは、複数の縦線で構成されているプリンタを提供するものである。
また、上記左右一対の画像からなるステレオ画像プリントデータに、左右一対の画像を囲む線や、模様、又は塗潰しによる長方形切断ガイドフレームのデータを重ねてプリントする制御手段を設けたプリンタを提供するものである。
また、上記切断ガイドフレームの左右両端部が円弧形であるプリンタを提供するものである。
また、リムーバルメモリ或いはリムーバルディスク等の外部記憶装置を接続して画像データの読込み、編集及び書込みができるように構成したプリンタを提供するものである。
また、プリンタメモリに格納されたステレオ写真データの左右一対の画像を、正立状態且つ人間の左右の目の間隔と略等しい間隔で並列表示する一つ又は左右一対の上記電子ディスプレイに、左右の画像を視覚的に隔離する仕切り板を固定又は着脱自在に設けたプリンタを提供するものである。
また、プリンタメモリに格納されたステレオ写真データの左右一対の画像を、正立状態且つ人間の左右の目の間隔と略等しい間隔で並列表示する一つ又は左右一対の上記電子ディスプレイの前面に、左右一対の接眼レンズを配置したプリンタを提供するものである。
また、上記一つ又は左右一対の電子ディスプレイの前面へ、左右一対の接眼レンズを有するレンズボードを着脱自在としたプリンタを提供するものである。
また、左右一対の接眼レンズを取り付けたレンズボードと、左右一対の画像を並列表示したステレオフォトプリントを挿入するプリントホルダー部を備え、レンズボードとプリントホルダー部の夫々の左右中間部を視野分離用の仕切り板で連結し、プリントホルダー部は上記プリンタの電子ディスプレイの左右一対の画像表示領域に対応する左右一対の窓を備えるとともに、上記電子ディスプレイの前面に装着するための連結機構部を備えていることを特徴とするステレオビューアを提供するものである。
本発明のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラは、電子ディスプレイ構成のステレオビューファインダにおいて電子ディスプレイに表示される左右一対の画像を左右対称に水平スクロールさせて、画像を任意のスクロール状態として撮影或いは保存できるので、ファインダを覗きながら画像を水平スクロールさせて最適な立体効果とした状態で撮影或いは編集でき、高品位のステレオ写真やステレオシネマを作成できる。
また、本発明の3Dディスプレイ又は3Dプロジェクタも上記と同様に、電子ディスプレイ或いはスクリーンに表示される左右一対の画像を左右対称に水平スクロールさせて、画像を任意のスクロール状態に編集できるので、立体効果が適切な高品位の3Dステレオシネマを鑑賞することができる。
また、本発明のプリンタによれば、プリントの段階で上記の立体効果調整(左右の画像のマッチング調整)ができるので、立体効果編集機能を有しないディジタルステレオカメラで撮影した画像であっても、最適な立体効果のステレオフォトプリントを作成できる。
また、プリンタのモニターディスプレイ上のステレオ画像を観察するためのステレオビューアを着脱自在とすることにより、ステレオ写真ではない通常の写真のプリント作業にも対応でき、取外したステレオビューアは、単独でステレオフォトプリントを鑑賞するビューアとして利用できる。
ディジタルステレオカメラ或いはディジタルステレオビデオカメラのファインダを、撮像素子に投影された左右一対の画像を正立状態で個別に表示する左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズによって構成する。撮影したステレオ画像を左右一対の電子ディスプレイ上に再生する際に、撮影画像の縦横比に対し電子ディスプレイの画像表示領域の縦横比を幅狭とし、撮影画像の一部をマスクして表示する手段と、左右一対の電子ディスプレイ上の画像を左右対称に水平スクロールして左右の画像表示領域における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、任意に水平スクロールさせた表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像データとして外部記憶装置に書込む編集データ保存手段とを設ける。これにより、一組のステレオ写真または3Dシネマの一場面毎に左右の画面のマッチング調整を容易且つ正確に行え、マッチング調整された画像データによって好適なステレオ写真プリント、或いは3Dシネマ再生が行える。
図1は、本発明のディジタルステレオカメラの一例を示し、ディジタルステレオカメラ1は撮像ユニット2とステレオビューファインダ3とからなり、立体視のマッチング調節機能(画像の左または右の端部をマスクする機能)を有するステレオビューファインダ3と撮像ユニット2は、例えば一般のカメラのホットシューやアクセサリシューのような嵌合機構4によって結合され、嵌合機構に配置した電気接点5を介して電気的に接続される。撮影後の編集時には、撮像ユニット2とステレオビューファインダ3とを分離して、ステレオビューファインダ3単独でマッチング調節を行うことができる。
撮像ユニット2は、撮影レンズ6とCCD撮像素子7(以下、単に撮像素子7という)とを備えた二つのディジタルカメラ8と、この二つのディジタルカメラ8を支持するベース9とからなり、左右一対のディジタルカメラ8はベース9上面のガイドレール部9aに係合していて、ガイドレール部9aに沿ってスライドさせ、任意の位置でロック機構(図示せず)によって固定することができる。このように、左右のディジタルカメラ8の光軸間距離を調節することができることは、特に近接撮影に有利である。何故ならば近接撮影時には、人間の両眼の標準的間隔に設定された光軸間距離では過大になる場合が多く、より小さな光軸間距離が要求されるからである。
ステレオビューファインダ3は、ボディー内に左右一対のTFTカラー液晶ディスプレイ(図示せず)を備えていて、左右一対のTFTカラー液晶ディスプレイ(以下、単に液晶ディスプレイという)の画像を左右一対の接眼レンズ10で別々に観察する構造となっている。図示は省略するが、ボディー内には、ディスプレイ駆動回路、後述する立体視感覚編集機能を備えた表示制御部などが内蔵され、画像データを格納するSDメモリカード(登録商標)やコンパクトフラッシュ(登録商標)やスマートメディア(登録商標)などのリムーバブルメモリと電源電池が夫々の専用スロットに装着される。また、電源スイッチ、シャッターボタン、編集操作キーなどがボディーの外周面の適宜位置に配置される。
図2は、ディジタルステレオカメラ1を発展させたシステムカメラ11を示し、コラム12の頂上に撮像ユニット2のベース9を取付け、コラム12の上下中間部にステレオビューファインダ3を取付け、ステレオビューファインダ3の上方に額当て13を取付けている。
コラム12の下部には垂直グリップ14と、これに直交する方向の水平グリップ15とが設けられていて、左へ延びる水平グリップ15の反対側には肩当て16が伸びている。水平グリップ15には起動スイッチ、ズーム操作、焦点調節、露出調節、その他のスイッチボタンからなるコントロールスイッチ部17が取り付けられていて、垂直グリップ14には撮影ボタン18が設置されている。図示は省略するが、額当て13と肩当て16には位置調節機構が備えられていて、水平グリップ15と垂直グリップ14を夫々左右の手で握り、ステレオビューファインダ3の接眼レンズ10を覗く状態で、撮影者の額に額当て13が当たるように額当ての位置を調節し、肩当て16も適切な位置に調節する。この状態でコントロールスイッチ部17の起動スイッチをONにすればステレオビューファインダ3の像を安定してモニターできる。そして、撮影ボタン18を押せば両眼でモニターしている状態のステレオ画像データがメモリに記録される。
図3は、ステレオカメラの視差を説明する図であり、近距離の被写体(文字F)を撮影した状態を表している。左右の撮像ユニットの撮像素子の中心間距離PSは、左右の撮影レンズの光軸間距離PLと等しく設定されている。無限遠の被写体を撮影した場合は、無限遠の被写体の同一点からの光線が左右の撮影レンズ6へ平行に入射するので、左右の撮像素子7上に結像する左右の像の中心間距離PIは、左右の撮影レンズ6の光軸間距離PLに等しくなる。一方、図3のように有限距離にある被写体を撮影した場合は、左右の撮像素子7上に投影される被写体像の中心間距離PIは左右の撮像素子7の中心間距離PSよりも大きくなる(PI>PS)。
図4は、図3の撮像素子7上に投影される原画像データの全幅を左右の液晶ディスプレイDの夫々の画面幅に合致させて表示して、その画面を立体視した状態(接眼レンズの図示は省略)を示し、ステレオカメラの撮像素子上に投影された倒立像は、液晶ディスプレイD上では180度回転した正立像で表示されるため、左右の像の中心間距離PI´は左右の画面の中心間距離PDよりも小さい距離となる(PI´<PD)。
このようなステレオ写真を両眼で立体視すると、立体像ISは“ステレオの窓”IWの手前に見え、“ステレオの窓”IWは一つに融合せず、図示のように二重にずれて見え、不自然で見にくいものとなる。そこで、自然な立体感を得るためには、左右の画像のマッチング調節が必要となる。
ステレオ写真においては、最短距離の被写体が“ステレオの窓”と等距離或いはそれ以遠の位置に見えるように調整すべきことは常識であり、そのように見えるようにするためには、前述したステレオビューファインダのマッチング調節機能によって、最短距離の被写体像の中心間距離PI´が左右の画面の中心間距離PDと等しいか、より大きくなるように調節すればよい。
ステレオビューファインダのマッチング調節機能を図5に示す。(a)は撮像素子上の近距離被写体画像(文字F)で正立状態に180度回転している。(b)は左右一対の液晶ディスプレイの編集時における画像表示領域(撮影時よりも縦横比を幅狭にした状態)であり、(c)は(b)の画像表示領域にオフセットなしで(a)の画像を表示した状態、(d)は左右の画像の内側縦辺を画像表示領域の内側縦辺に一致させて左右の画像の中心間距離を最長にオフセットさせた状態である。
以下、マッチング調節の手順を説明する。撮影の際に撮像素子7へ投影される画像は、一対の液晶ディスプレイDを備えたステレオビューファインダ3によってリアルタイムでモニターされている。撮影ボタンを押すと撮像素子7の全撮像範囲に亘る画像データが画像メモリに記録される。
マッチング調整を行う際は、モード切替えスイッチによって編集モードに切替え、画像選択スイッチを押してステレオ写真を各組毎に順次(任意の順に)液晶ディスプレイDに表示させる。編集時に再表示される画像の初期位置は限定するものではないが、図5(c)のオフセットゼロの位置とした場合は、画像の左右両端部分が液晶ディスプレイの表示枠の左右に等分に超過して遮蔽(ブラックアウト)される。
マッチング調節は、ステレオビューファインダ3に設けたスクロール操作キーによって行い、通常の電動ズーミング操作用のシーソーキーと同様にスクロール操作キーの両端のいずれかを押すことによって、右と左の画像が、図5(c)と図5 (d)の範囲で対称に外側又は内側へ水平にスクロール(オフセット)し、適切なスクロール状態に調節した後に保存操作を行うことによって、液晶ディスプレイDに表示された状態の左右一組の画像が一枚のステレオ画像データとしてメモリに保存される。
尚、編集時の画像表示方法には、液晶ディスプレイDの表示枠寸法を、撮影時における視野率100%の状態から図5(b)に示す幅狭に縮小して表示する方法と、撮影時に原画像データの幅WOよりも狭い幅である実表示画面幅WPの画像を液晶ディスプレイの幅WDと同一幅にモニターに表示して撮影し、編集時の再表示幅もWPとする方法とがある。
いずれにおいても、画像メモリには幅WOの原画像データを記録するが、前者の方法は撮影時に画像を全幅に亘ってモニターできるものの、再表示時(マッチング調整時)の画面が小さくなる。一方、後者の方法は、撮影時には撮影画像の全体表示ではなく再表示時の画面を液晶ディスプレイの幅に拡大した表示となるが、再表示の画面幅が縮減されないという利点があり、いずれの方法でもよい。
また、上記実施例は、撮像ユニットとして二つの独立した撮像素子を搭載した構成を説明したが、左右の撮影レンズを通じたステレオ画像を一つの撮像素子上に左右に分割して投影する構成であってもよい。
実施例1は、左右の撮影レンズ6の光軸間距離PLが、左右の撮像素子7の中心間距離PSと等しい場合を説明したが、この場合、図5(c)に示すように、液晶ディスプレイDの画面の左右中心と撮影画像の左右中心とが一致して無限遠被写体と“ステレオの窓”とが無限遠に見える状態では、撮影画像の左右両端が等分にマスクされる。
図5(d)に示すように、左右の画像を外側へ移動する方向の最外端にスクロールした場合は、画像の内側のマスク量がゼロとなり、“ステレオの窓”は最短合焦距離の被写体と等距離に見える。つまり、画像のオフセット調節範囲は、図5(c)の状態と図5(d)の状態の範囲であるから、図5(c)において左右の画像の外側のマスクされている部分は、液晶ディスプレイの画面表示範囲に現れることがなく、画面損失となる。また、実際には、無限遠被写体を撮影した場合も“ステレオの窓”が有限距離にみえて、その向こう側に無限遠被写体がみえるようにしたほうが立体効果はよい。
図6は上述の画像損失や立体効果を改善する手段を説明するためのもので、撮像素子の露光面上で編集時の選択範囲(幅WE)を左右の撮像素子間相互の内側端に寄せた状態と仮定し、このときの左右の編集選択範囲WEの中心間距離PE よりも、左右の撮影レンズの光軸間距離PLを小さく設定したものである。
図7(a)は、図6のカメラで撮影した画像を、編集モードのステレオビューファインダ3の液晶ディスプレイDに再表示した場合であって、幅WOの原画像データの外側端がディスプレイの実表示画面WPの外側端と一致している。図7(b)はディスプレイDの編集モードにおける実表示画面(幅WP)である。そして、図7(c)に示すように幅WOの原画像データの内側端がディスプレイの実表示画面WPの内側端に一致するまでオフセットさせることができる。
図7(a)で、無限遠の立体像Fがステレオの窓を越えた向こう側に見えるように、つまりステレオの窓が有限距離に見えるようにするためには、ディスプレイD上の左右の像の中心間距離PI´をディスプレイの実表示画面の中心間距離PWPよりも大きい距離に設定すればよい(PI´>PWP)。至近距離の被写体を撮影した場合には、ディスプレイ上の左右の像の中心間距離PI´をディスプレイの実表示画面の中心間距離PWPと等しくすることが必要で、図7(c)に示すように至近距離被写体(文字F)の中心間距離PI´をPWPと等しく調節する(PI´=PWP)。
図6に示すように、撮影素子7上の画像は倒立像であるので、正立ファインダとは位置関係が反対となり、無限遠撮影時のカメラの左右の撮像素子の画像データ選択範囲WEは撮像素子の全幅WSの最内側端に寄ることになる。
撮像素子とディスプレイとの関係は、WO:WS=WP:WEの比例関係にあり、図6に図示のカメラの撮像素子7のデータ選択範囲WEの中心間距離をPEとし、左右の撮像素子7上の像の中心間距離をPIとし、左右の撮影レンズ6の光軸間距離をPLとすれば、無限遠距離の同一点から発射された光線は、左右の撮影レンズ6へ入射するとき、互いに平行となるため、左右の像の中心間距離は左右の撮影レンズ6の光軸間距離に等しくなり、PL=PI<PEとなる。
以上のように、ステレオカメラの左右の撮影レンズ6の光軸間距離を上記PLの寸法条件に設定すれば、図5の例における画像損失を解消して図7のような画像損失が最小のステレオ写真のデータを得ることができる。
次に、マッチング状態の良否の視認性を向上させる手段として、図8(a) 図8(b)に図示する複数の縦線パターンPを液晶ディスプレイD上の画像に重ねて表示した場合を説明する。縦線パターンPは、左右の編集画面上で同一位置にあり、左右の画面を両眼視したときに“ステレオの窓”の距離に左右の縦線パターンPが一致してみえる。そして、全ての被写体が縦線パターンPの向こう側に見えるように左右の画像同士の中心間距離を調節すればよく、画像と縦線パターンPを同時に立体視して立体感の適否を容易に検定できる。
図8(a)はマッチング調節時の調節値がゼロの場合の原画像データWOからの選択範囲(図7(a)の状態)を表し、図8(b)は調節値が最大の場合に選択される表示範囲(図7(c)の状態)を表したものである。マッチング調節時の再表示は図8(a)の状態を初期位置としても、図8(b)を初期位置としても、どちらの方向から行っても差し支えないが両方向に繰り返して入念な調節をすることが望ましい。
図8(a)及び図8 (b)は調節値の両端を例示しているが、実際は図8(a)と図8(b)との間に調節されることが多い。そのような場合は、左右双方の液晶ディスプレイD上の実表示画面幅WDの両側に原画像がマスクされているので、編集時にモニターを見て、立体視野の左右どちらの方に興味あるものが写っているかによって、左右の画像全体を同一方向にスクロールすることもできる。この調節は一対の左右何れかの画像データの最終端(左右両端)の位置まで行うことができる。
尚、上記のマッチング調節は、一定幅WDのディスプレイ表示領域に対し画像をスクロールして左右の画像の中心間距離を変更することによって行っているが、この画像スクロールに代えて擬似的ズームであるディジタルズーム(ディジタルテレビジョンやディジタルカメラに於いて、画像メモリに記憶されている映像データの読み出し比率を変更して表示を拡大する手法)を使用することも可能で、ディジタルズームによって左右のディスプレイ上の像の中心間距離を変更するように構成してもよい。
前記のマッチング調整によって編集された画像データは、左右の画像が一体の一枚の画像データとしてメモリへ格納し、ディジタル銀塩プリントシステムやコンピュータ、プリンタなどへ随時出力することができる。また、編集時に縦線パターンPを重ねて表示する構成においては、画像データ格納時に縦線パターンデータを重畳せず、画像データのみを格納することは当然である。
次に、ビューファインダとして液晶ディスプレイを用いたディジタルステレオカメラの焦点調節操作を容易にする技術を説明する。例えば、図6に示すステレオカメラのステレオビューファインダにおいて、撮影時にもソフトウェア制御によって、左右の液晶ディスプレイ上に図8の縦線パターンPを表示する。そして、撮影時の撮影レンズ6の焦点調節に連動して、左右の撮像素子上の画像選択範囲WEの中心間距離PEを変化させ、焦点を合わせている左右の被写体像の中心間距離PIにPEを一致させる。
図6に示すカメラによって、撮影時に近距離の被写体に焦点を合わせた状態を例示したものが図9で、前述したように近距離の被写体像の中心間距離PIは、左右の撮影レンズ6の中心間距離PLよりも大きい寸法のPI>PLとなっている。
もし、図9に示す状態において、撮像素子7の画像選択範囲WEの中心間距離PEを、図6中の中心間距離PEと同様に最小距離として、図8(a)の状態に縦線パターンを重ねてステレオビューファインダに表示すれば、図10のように被写体(文字F)が至近距離に見えて撮影者は著しい不快感を覚える。また、図9に示す状態において、被写体像の中心間距離PIを撮像素子の選択範囲WEの中心間距離PEと等しくすれば(PE=PI)、縦線パターンと被写体像とは等しい距離に見える。
図11は、上記PE=PIの状態になるように画像選択範囲をスクロールし(図8(b)の状態となる方向に選択範囲を移動する)、左右の液晶ディスプレイDの中心間距離PDと表示される像の中心間距離PI´とを一致させている(PD=PI´)。よって、撮影時の立体視に於いて縦線パターンは被写体像と同一距離に見える。
ステレオビューファインダを、常に図9に示すPE=PIの状態となるように設定するには、図9に於いて
焦点調節時の撮影レンズの光軸方向の移動量 … Δf
撮影レンズの焦点距離 … f
撮影レンズの主点から対象物までの距離 … L
左右の撮影レンズの光軸間距離 … PL
左右の撮像素子上に投影される像の中心間距離 … PI
とすれば、
焦点調節時の撮影レンズの光軸方向の移動量Δfは、Δf=f2/(L−f)となり、左右の
撮像素子上に投影される像の中心間距離PIは、PI=PL(1+Δf/f)となるので、
上記数式のΔfとPIの条件を満たすように、撮影レンズ6の焦点調節に合わせて左右の
画像の水平スクロール量を連動して制御すれば、図11に示すようにステレオビューファインダ3の立体像ISは、“ステレオの窓”IWと等距離に見える。
例えば、手動で撮影レンズ6を移動調節する場合、レンズの位置をエンコーダやポテンショメータ等で検出し、上記の条件を満たすように原画像データWOの読み出し範囲WEの水平スクロール量を自動的に連動調節し、ステレオビューファインダの視準パターンと等距離の位置に被写体像が見えるようにすればよい。また、オートフォーカス式にする場合、合焦距離データから上記数式を満たすよう演算及び配分して撮像素子の画像データの読出し範囲WEの水平スクロール量を自動制御すればよい。
上記実施例は、視準パターンとして縦線パターンPを用いているが、これに限定されるものではなく、左右のディスプレイ上に於いて同一形状及び位置のものであれば、例えば円形の指標を用いたり、これらの指標と縦線を組み合わせて用いたりしてもよい。
従来の一般のカメラは、撮影目標にオートフォーカスエリアあるいはレチクル等の測距手段を合わせなければ合焦できないが、本発明の方式は、ファインダの全視野において合焦状態を視認できるのでレチクル等をターゲットに合わせるような操作は不要となる。このことは被写体が多重に重なる撮影光景に於いて特に重要であり、本発明のカメラの合焦機構をオートフォーカス方式に設計した場合であっても、撮影時には現在どの被写体距離に合焦しているかを、フレーミングを変更せず視認できるので非常に使い勝手のよいものとなる。
前述の編集時のマッチング調節についての説明の中で、ステレオ写真は無限遠距離に位置する被写体像を“ステレオの窓”を越えた向こう側に見えるようにしなければならないと述べている。これは、撮影時のファインダに視準パターンを表示する場合のファインダの立体視の感覚も同様である。
無限遠撮影時であっても“ステレオの窓”の見える距離は略3メートル程度がよいが、例えば5〜10メートルに設定しても差し支えない。ステレオ写真においては、パンフォーカス状態で撮影することが好ましい場合が多く、撮影時のレンズの開口径を小さく絞り、約3〜5メートル位の距離に焦点調節を固定して近景から遠景まで合焦させて撮影することが多い。しかし、約1メートル以内の近距離撮影時(接写状態)においては、撮影時の被写体像は視準パターンと等距離位置に見えたほうがよい。
これには、撮影時の焦点調節を無限遠距離に調節した場合に、無限遠像が約3〜5メートル位の距離に見える視準パターンの向こう側に見え、焦点調節を1メートル以下の近距離に調節した場合には、被写体像が視準パターンと等しい距離に見えるように、前記のΔ
f=f2/(L−f)及びPI=PL(1+Δf/f)で計算される撮影時の焦点調節値(Δf値)とファインダ表示の選択範囲とを連動させ、無限遠時には、図11に示すPIがPI´>PDとなり、近距離時にはPI´=PDとなるようにPI´値を調節するように演算制御プログラムを構成すればよい。
尚、視準パターンの表示色は、黒色がよいが、暗い環境や暗色の被写体において見えにくい場合がある。このような場合の対応策としては、表示制御部に視準パターンの表示色切換え機能を備えて、例えば黒色と白色に切換えられるようにすればよく、又、撮影時の視準パターンと編集時の視準パターンとで色や形を違えて撮影モードか編集モードかを識別できるようにしてもよい。
上述したステレオ画像マッチング技術は、3Dプロジェクタや直視型の3Dディスプレイにも応用できる。技術内容は、前述したディジタルステレオカメラにおけるマッチング方法を適用したものであるので、図示は省略するが、以下の説明において図3乃至図11を適宜参照することにより容易に理解されるであろう。
ディジタルステレオカメラの説明において述べた“ステレオの窓”IWは、3Dシネマシステムの液晶ディスプレイやCRTの画面或いは映写スクリーンに対応し、左右の撮像素子7は3Dシネマシステムの左右のプロジェクタの映写レンズに対応する。そして、前述したステレオビューファインダ3の液晶ディスプレイDのマッチング調整時における表示領域幅WEと同様に、左右の原画像の縦横比よりも幅狭な縦横比(原画像の横方向の一部をマスクした状態)で左右一対のプロジェクタから左眼側画像と右眼側画像を投影するか、電子ディスプレイにおいては左右の原画像の縦横比よりも幅狭な縦横比の左眼側画像と右眼側画像とを1フィールドずつ交互に表示する。
そして、スクロール操作キーなどの操作手段により、図7(a)から図7 (c)のように、左右一対の原画像を左右対称に水平スクロールして投影領域を選択的に変化させれば、CRTディスプレイ或いは映写スクリーン上の画像枠は移動することなく、CRTや映写スクリーン上で左眼側画像と右眼側画像の同一被写体像の間隔が変化して、左右の画像のマッチング状態を視認できる。
スクロール状態を編集したデータは、内蔵HDDや内蔵DVDドライブなどの外部記憶媒体或いはリムーバブルメモリやリムーバブルディスク装置に書込むことができる。また、通常のビデオ編集システムと同様に、チャプター単位、或いは時間軸上で離れた任意の二点のフレームを指定して、その場面のマッチング状態を編集することができ、場面毎にマッチングを緻密に調整できる。
また、動画編集時に、左右の電子ディスプレイまたは映写スクリーン上の画像に、図8に示した複数の縦線などの視準パターンを投影することにより、映写スクリーンと被写体像との相対的な距離や立体感の視認が容易になることは前述したとおりである。
また、編集して内蔵HDDや内蔵DVDドライブなどの外部記憶媒体或いはリムーバブルメモリやリムーバブルディスク装置に保存したステレオビデオデータから任意のフレームを抽出して、左右一対で一枚のステレオ写真データとして外部へ出力することにより、動画ソースからステレオ写真を作成することができる。
ディジタルステレオカメラで撮影されたステレオ写真を、3Dプロジェクタや直視型の3Dディスプレイで再生するには、左右の画像データから夫々1フィールドのビデオ信号を生成し、一つのディスプレイに交互に表示するか、又は、左右の画像データを夫々左右のプロジェクタに分配して供給すればよい。
また、動画を記録した市販のDVDソフトウェアやビデオテープなどについては、例えば擬似3D変換ソフトウェアなどを使用してビデオデータにマッチング調整を行った編集済みビデオデータを他の外部記憶媒体にコピーすることが著作権上の問題となる虞があるが、この場合は、ソフトウェアのID番号と編集データ(マッチングのためのスクロールデータ)及び編集データに関連するチャプター番号やフレーム番号などを一組のデータファイルとしてメモリに保存し、ソフトウェア再生時にソフトウェアID番号を読み出し、メモリに格納されている該当ID番号の編集データファイルに基づいて、チャプター毎や指定場面毎に再生画像の水平スクロール量を逐次制御するように構成すればよい。
上述したディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ、或いは3Dディスプレイや3Dプロジェクタにてマッチング編集により調節された画像データは、左右一体の一枚のステレオ写真データとして、ディジタルステレオカメラなどから直接、またはメモリなどの画像記録媒体を取外して他のリーダ装置へ装着することにより、プリンタやディジタル銀塩プリンタへ出力してステレオフォトプリントを作成できる。
ステレオビューアでステレオフォトプリントを鑑賞するには、印刷或いは現像されたステレオフォトプリントをステレオビューアに適合する形状に切断する必要がある。
また、ステレオビューアでステレオフォトプリントを鑑賞するには、ステレオフォトプリントの左右の写真間にボーダー(ギャップ)を設け、左右の写真の周囲に一定幅の空白部を設けたほうがよい。
ステレオ写真データをプリンタに送出する場合、メモリに記録されているボーダー及び空白部の外縁となる切断ガイドフレームを含むプリントデータをステレオ写真データと合成して出力し、写真とともに切断ガイドフレームを印刷することにより、ステレオ写真プリントの外形と画像との相対位置が正確になる。
図12はステレオフォトカードの一例を示し、ステレオフォトカード21の外形を示す切断ガイドフレーム22の内側は、ボーダー23を挟んで並列に配置されている画像24L, 24Rを除いて特定の色または模様に塗りつぶすとよく、切断ガイドフレーム22の外縁に沿って切断すれば、一定形状のステレオフォトカード21が形成される。
尚、切断ガイドフレーム22の左右両端を円弧形としているのは、ステレオフォトビューアのホルダー部への挿入及び位置決めを容易にするためである。上記の切断ガイドフレームラインデータは、プリンタのメモリに予め格納しておいて、ステレオフォトプリント時には自動的にフレームデータを付加して出力するように制御すればよい。
上述したステレオビューファインダ3でステレオ写真のマッチング調節を行う手段については、撮影機器や再生機器ばかりではなく、業務用のディジタル銀塩プリンタからコンシューマ用プリンタ等の全てのプリンタに適用することもできる。これにはプリンタに左右2つのモニターディスプレイ、或いは左右一対のステレオ写真を同時に表示できるサイズの一つのモニターディスプレイを搭載すればよい。
図13(a)は、モニターディスプレイ32を取り付けたプリンタ31の一例で(操作スイッチ等の図示は省略)、図13(b)はモニターディスプレイ部分の詳細である。モニターディスプレイ32の左右両側にはフランジ33が形成されていて、図14に示すステレオビューア(接眼ユニット)41を着脱可能にしている。プリンタによるマッチング調節手段は、前述したディジタルステレオカメラの場合と同様であり、説明が重複するのでここでは省略する。
上記モニターディスプレイ32上の2画面を明瞭に立体視するためには、左右の視野を仕切る仕切り板が必要となる(仕切りがない場合は、左右両眼の視野が交錯する)その他、接眼レンズも必要となる。しかし、プリンタにおいては、モノラルプリントを大きく表示する場合や、多数の写真をインデックス表示する場合もあって、これらの作業時には仕切り板や接眼レンズは邪魔になる。
図14は、プリンタ31のモニターディスプレイ32の部分へ着脱できるステレオビューア41を示し、レンズボード部42とプリントホルダー部43とからなり、レンズボード部42には左右一対の接眼レンズ44L,44Rが装着されており、プリントホルダー部43には、図13のプリンタ31のモニターディスプレイ32上に投影されるステレオ画像に対応する左右一対の窓45L,45Rが設けられている。
レンズボード部42とプリントホルダー部43は、夫々左右中央部に仕切り板46,47を備えており、レンズボード部42の箱型断面の仕切り板46にプリントホルダー部43の仕切り板47を挿入して、レンズボード部42とプリントホルダー部43がスライド自在に連結されていて、レンズボード部42とプリントホルダー部43を相互に接近、或いは離反させることによって視度調節を行い、ロックネジ48によってその間隔を固定する。
プリントホルダー部43の背面側左右両端の内壁面には、プリンタ31のモニターディスプレイ32部分のフランジ33に対応する縦溝49が形成されており、フランジ33へ縦溝49を係合させることによって、ステレオビューア41をプリンタ31のモニターディスプレイ32へ装着できる。また、プリンタ31から取外したときは、ステレオビューア41のプリントホルダー部43の縦溝49に上方からステレオフォトプリントを挿入して鑑賞することができる。尚、プリントホルダー部43の窓45の背面に対して縦溝49には段差が設けられていて、ステレオフォトプリントを挿入したときに、ステレオフォトプリントの表面が窓45の背面に接触しないようにして、ステレオフォトプリントに傷がつくことを防止している。図15は他の形態のステレオビューア41を示し、このようにプリントホルダー部43の上辺部分を取り除いた形状とするなど、種々の形態が考えられる。
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明のディジタルステレオカメラの一実施形態を示す斜視図。 本発明のディジタルステレオカメラの一実施形態を示す斜視図。 ステレオカメラの視差の解説図。 ステレオカメラの立体像形成作用の解説図。 (a) (b) (c) (d) は、本発明のディジタルステレオカメラのマッチング調整機能の解説図である。 ステレオカメラにおける画面損失解消手段を説明するための解説図。 (a) (b) (c) は、図6のステレオカメラによるマッチング調節範囲の解説図。 (a) (b) は、縦線視準パターンを表示したステレオビューファインダ像の解説図。 ディジタルステレオカメラにおけるマッチング調節の作用解説図。 ステレオカメラの立体像形成作用の解説図。 ステレオカメラの立体像形成作用の解説図。 ステレオフォトプリントの正面図。 (a)は本発明のプリンタの斜視図、(b)はモニターディスプレイ部分の拡大図。 本発明のステレオビューアの斜視図。 ステレオビューアの他の実施形態を示す斜視図。
符号の説明
1 ディジタルステレオカメラ
2 撮像ユニット
3 ステレオビューファインダ
6 撮影レンズ
7 CCD撮像素子
10 接眼レンズ
21 ステレオフォトカード
22 切断ガイドフレーム
24L,24R 画像
31 プリンタ
32 モニターディスプレイ
33 フランジ
41 ステレオビューア
42 レンズボード部
43 プリントホルダー部
44L,44R 接眼レンズ
45L,45R 窓
46 仕切り板
47 仕切り板
PL 左右の撮影レンズの光軸間距離
PS 左右の撮像素子の中心間距離
PI 撮像素子上に投影される左右の像の中心間距離
D ディスプレイ
IW ステレオの窓
IS 立体像
PD 左右のディスプレイの中心間距離
PD´ 遮蔽されて面積が縮小した左右のディスプレイの中心間距離
PI´ 左右のディスプレイ上の像の中心間隔
WP 実画面表示幅
WO 原画像データの全幅
WD ディスプレイの幅
WE 編集画像の選択範囲幅
WS 撮像素子の全幅
PE 原画像の選択範囲を左右の撮像素子の内端側に寄せたときの選択範囲の中
心間距離
PWP 左右のディスプレイの実表示幅の中心間距離
P 視準パターン
L 撮影距離
f 撮影レンズの焦点距離
Δf 焦点調節のレンズの光軸方向の移動量


Claims (27)

  1. 左右一対の撮影光学系と、前記一対の撮影光学系を通じた一対の画像を個別に受光する一つ又は二つの撮像素子と、前記撮像素子に投影された一対の画像を正立状態で個別に表示する左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズと、メモリ、ハードディスク、光ディスクや磁気ディスクなどの外部記憶装置を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラであって、
    前記外部記憶装置に記録したステレオ撮影画像を前記左右一対の電子ディスプレイ上に再生する際に、撮影画像の縦横比に対し電子ディスプレイの画像表示領域の縦横比を幅狭とし、撮影画像の一部をマスクして表示する手段と、
    左右一対の電子ディスプレイ上の画像を左右対称に水平スクロールして左右の画像表示領域における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、
    任意に水平スクロールさせた表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像データとして外部記憶装置に書込む編集データ保存手段とを備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  2. 上記手動スクロール手段により、左右一対の画像表示領域の同一被写体像の間隔を左右対称に接近させ、夫々の撮影画像の外端と上記電子ディスプレイの画像表示領域の外端とを一致させたときに、左右の画像表示領域上の無限遠被写体像の間隔が左右の画像表示領域の中心間距離よりも大きくなるように左右の撮影レンズの光軸間距離を設定した請求項1のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  3. 上記画像編集時に、左右の電子ディスプレイ上に同一形状且つ同一位置の視準パターンを画像と重ねて表示する手段を備えた請求項1または2記載のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  4. 上記視準パターンは、複数の縦線で構成されている請求項3記載のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  5. 左右一対の撮影光学系と、前記一対の撮影光学系を通じた一対の画像を個別に受光する一つ又は二つの撮像素子と、前記撮像素子に投影された一対の画像を正立状態で個別に表示する左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズと、メモリ、ハードディスク、光ディスクや磁気ディスクなどの外部記憶装置を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラであって、
    撮影時に前記撮像素子上の画像領域に対して電子ディスプレイの画像表示領域の縦横比を幅狭とし、撮像素子上の画像の一部をマスクして表示する手段と、
    撮影レンズの焦点調節に連動して電子ディスプレイ上の左右の表示画像を左右対称に水平スクロールし、電子ディスプレイの左右の画像表示領域において合焦距離にある同一被写体像の中心間距離が、左右の画像表示領域の中心間距離と等しくなるようにスクロール量を制御する表示制御手段と、
    撮影時に左右の電子ディスプレイの表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像データとして外部記憶装置に書込む撮影データ保存手段とを備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  6. 左右一対の撮影光学系と、前記一対の撮影光学系を通じた一対の画像を個別に受光する一つ又は二つの撮像素子と、前記撮像素子に投影された一対の画像を正立状態で個別に表示する左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズと、メモリ、ハードディスク、光ディスクや磁気ディスクなどの外部記憶装置を備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラであって、
    撮影時に前記撮像素子上の画像領域に対して電子ディスプレイの画像表示領域の縦横比を幅狭とし、撮像素子上の画像の一部をマスクして表示する手段と、
    撮影レンズの焦点調節に連動して電子ディスプレイ上の左右の表示画像を左右対称に水平スクロールし、合焦距離がほぼ1メートル以遠では、電子ディスプレイの左右の画像表示領域において合焦距離にある同一被写体像の中心間距離が、左右の画像表示領域の中心間距離よりも広く、合焦距離がほぼ1メートル未満では、合焦距離にある同一被写体像の中心間距離が左右の画像表示領域の中心間距離と等しくなるように水平スクロール量を制御する表示制御手段と、
    撮影時に左右の電子ディスプレイの表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像データとして外部記憶装置に書込む撮影データ保存手段とを備えたディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  7. 撮影時に、左右の電子ディスプレイ上に同一形状且つ同一位置の視準パターンを画像と重ねて表示する手段を備えた請求項5または6記載のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  8. 上記視準パターンは、複数の縦線で構成されている請求項7記載のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  9. 左右一対の2系統の撮影光学系及び撮像素子を備えた撮像ユニットと、左右一対の電子ディスプレイ及び接眼レンズを備えたステレオビューファインダとを着脱自在に形成し、制御部と外部記憶装置を撮像ユニット又はステレオビューファインダの何れかに設けるか、或いは別体として備え、上記撮像ユニットとステレオビューファインダ及び制御部と外部記憶装置を電気的に接続して画像データ及び制御信号などの通信を行う請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  10. 上記左右一対のステレオ画像データの画像を並列に配置するとともに、左右一対の画像を囲む線や模様、又は塗潰しによる長方形切断ガイドフレームのデータを重ねて一組のステレオ画像プリントデータとして出力する制御手段を設けた請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9記載のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  11. 上記切断ガイドフレームの左右両端部を円弧形とした請求項10記載のディジタルステレオカメラ又はディジタルステレオビデオカメラ。
  12. CRT、PDP等の電子ディスプレイを用いて、左眼側画像と右眼側画像をインターレース方式で1フィールド毎に交互に表示し、ディスプレイのフィールド切換えタイミングに同期して開閉する左右一対の液晶シャッターを備えたビューアを用いてディスプレイの画像を立体視できるようにした3Dディスプレイに於いて、
    原動画データの画面縦横比に対し表示画像の縦横比を幅狭として原画像の一部をマスクして映写する手段と、
    電子ディスプレイの表示領域上において左眼側画像と右眼側画像を左右対称に水平スクロールして、左眼側画像と右眼側画像における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、
    任意に水平スクロールさせた左眼側画像と右眼側画像とに等しい状態の動画データを一組のステレオビデオデータとして外部記憶装置に書込む編集データ保存手段とを備えた3Dディスプレイ。
  13. 射出光の偏光方向が互いに直交する左右二系統の液晶プロジェクタ、或いは偏光方向が相互に直交する直線偏光フィルタを装着した左右二系統のディジタルマイクロミラーデバイス(商標)方式プロジェクタ等を用い、前記左右二系統のプロジェクタから左眼側画像と右眼側画像とを映写スクリーン上へ重ねて投影し、左右両眼で互いに偏光方向が直交する直線偏光フィルタを備えたメガネを用いて映写スクリーン上の画像を立体視する3Dプロジェクタ、
    又は、円偏光の回転方向が相互に反対の円偏光フィルタを装着した左右二系統の液晶プロジェクタ、或いは円偏光の回転方向が相互に反対の円偏光フィルタを装着した左右二系統のディジタルマイクロミラーデバイス(商標)方式プロジェクタ等を用い、前記左右二系統のプロジェクタから左眼側画像と右眼側画像とを映写スクリーン上へ重ねて投影し、左右両眼で相互に円偏光の回転方向が反対の円偏光フィルタを備えたメガネを用いて映写スクリーン上の画像を立体視する3Dプロジェクタにおいて、
    原動画データの画面縦横比に対し表示画像の縦横比を幅狭として原画像の一部をマスクして映写する手段と、
    映写スクリーン上における左眼側画像と右眼側画像とを左右対称に水平スクロールして、映写スクリーン上で左眼側画像と右眼側画像における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、
    任意に水平スクロールさせた左眼側画像と右眼側画像とに等しい状態の動画データを一組のステレオビデオデータとして外部記憶装置に書込む編集データ保存手段とを備えた3Dプロジェクタ。
  14. 上記動画編集時に、左右の電子ディスプレイまたは映写スクリーン上に視準パターンを画像に重ねて投影する手段を備えた請求項12記載の3Dディスプレイまたは請求項13記載の3Dプロジェクタ。
  15. 上記視準パターンは、複数の縦線で構成されている請求項12記載の3Dディスプレイまたは請求項13記載の3Dプロジェクタ。
  16. 上記動画編集をフレーム単位で実行可能な編集ポイント指定手段を備えた請求項12記載の3Dディスプレイまたは請求項13記載の3Dプロジェクタ
  17. 編集して保存したステレオビデオデータの任意のフレームを、左右一対の一枚のステレオ写真データとして外部へ出力する画像データ出力手段を備えた請求項12記載の3Dディスプレイまたは請求項13記載の3Dプロジェクタ。
  18. 左右一対の画像データからなるステレオ画像データに基づいて、左右一対の画像を並列表示した一枚のステレオフォトプリントを作成するプリンタであって、
    プリンタメモリに格納された一組のステレオ画像データの左右一対の画像を正立状態且つ人間の左右の目の間隔と略等しい間隔で並列表示する一つ又は左右一対の電子ディスプレイを備え、
    ステレオ画像データの画像の縦横比に対し、電子ディスプレイ上の画像の縦横比を幅狭として原画像の一部をマスクして表示する手段と、
    電子ディスプレイ上の左右一対の画像を左右対称に水平スクロールして左右の画像における同一被写体像の間隔を変化させる手動スクロール手段と、
    任意にスクロールさせた表示画像と等しい状態の画像データを一組のステレオ画像プリントデータとしてプリンタメモリに書込む編集データ書込み手段とを備えたプリンタ。
  19. 上記画像編集時に、電子ディスプレイ上の左右の画像表示領域の夫々に、同一形状且つ同一位置の視準パターンを画像と重ねて表示する手段を備えた請求項18記載のプリンタ。
  20. 上記視準パターンは、複数の縦線で構成されている請求項19記載のプリンタ。
  21. 上記左右一対の画像からなるステレオ画像プリントデータに、左右一対の画像を囲む線や、模様、又は塗潰しによる長方形切断ガイドフレームのデータを重ねてプリントする制御手段を設けた請求項18,19または20記載のプリンタ。
  22. 上記切断ガイドフレームの左右両端部が円弧形である請求項21記載のプリンタ。
  23. リムーバルメモリ或いはリムーバルディスク等の外部記憶装置を接続して画像データの読込み、編集及び書込みができるように構成した請求項18のプリンタ。
  24. プリンタメモリに格納されたステレオ写真データの左右一対の画像を、正立状態且つ人間の左右の目の間隔と略等しい間隔で並列表示する一つ又は左右一対の上記電子ディスプレイに、左右の画像を視覚的に隔離する仕切り板を固定又は着脱自在に設けた請求項18のプリンタ。
  25. プリンタメモリに格納されたステレオ写真データの左右一対の画像を、正立状態且つ人間の左右の目の間隔と略等しい間隔で並列表示する一つ又は左右一対の上記電子ディスプレイの前面に、左右一対の接眼レンズを配置した請求項18のプリンタ。
  26. 上記一つ又は左右一対の電子ディスプレイの前面へ、左右一対の接眼レンズを有するレンズボードを着脱自在とした請求項18のプリンタ。
  27. 左右一対の接眼レンズを取り付けたレンズボードと、左右一対の画像を並列表示したステレオフォトプリントを挿入するプリントホルダー部とを備え、レンズボードとプリントホルダー部の夫々の左右中間部を視野分離用の仕切り板で連結し、プリントホルダー部は上記プリンタの電子ディスプレイの左右一対の画像表示領域に対応する左右一対の窓を備えるとともに、上記電子ディスプレイの前面に装着するための連結機構部を備えていることを特徴とするステレオビューア。


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