JP2006253442A - フレキシブル回路基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接続用端子の損傷等を防ぎつつ、リフロー時におけるフレキシブル基板の反りを小さく抑えることができるフレキシブル基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 電子部品が実装されるとともに、当該電子部品の実装面の裏面側に接続用端子が形成されたフレキシブル回路基板の製造方法において、電子部品の実装面を上にして、接続用端子の下方側に空間を形成するように、フレキシブル基板をパレット上に載置する工程と、フレキシブル基板上に、半田を塗布した後、当該半田上に前記電子部品を載置する工程と、フレキシブル基板における、少なくとも下方側に空間を形成した領域に対して、フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する工程と、電子部品を載置したフレキシブル基板をリフローする工程と、を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】 電子部品が実装されるとともに、当該電子部品の実装面の裏面側に接続用端子が形成されたフレキシブル回路基板の製造方法において、電子部品の実装面を上にして、接続用端子の下方側に空間を形成するように、フレキシブル基板をパレット上に載置する工程と、フレキシブル基板上に、半田を塗布した後、当該半田上に前記電子部品を載置する工程と、フレキシブル基板における、少なくとも下方側に空間を形成した領域に対して、フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する工程と、電子部品を載置したフレキシブル基板をリフローする工程と、を含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フレキシブル回路基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法に関する。特に、接続用端子の損傷を防ぎつつ、リフロー時におけるフレキシブル基板の反りの程度を小さく抑えることができるフレキシブル回路基板の製造方法、及びそのようなフレキシブル基板の製造方法を含む電気光学装置の製造方法に関する。
従来、電気光学装置の一態様として、それぞれ電極が形成された一対の基板を対向配置するとともに、それぞれの電極の交差領域である複数の画素に印加する電圧を選択的にオン、オフさせることによって、当該画素の液晶材料を通過する光を変調させ、画像や文字等の像を表示させる液晶装置が多用されている。かかる液晶装置において、近年、小型化及び軽量化を目的として、可撓性のフレキシブル基板の表面に、配線パターンを形成するとともに、半導体素子やコネクタ等の電子部品を実装したフレキシブル回路基板が用いられている。
このようなフレキシブル回路基板を製造する際、フレキシブル基板が可撓性であるがゆえに、その強度が小さいため、フレキシブル基板上への電子部品の実装作業や搬送作業を効率的に行えないという問題があった。そこで、フレキシブル基板に電子部品を効率的かつ低コストにて高品質の実装を安定して行うことができる電子部品の実装方法が提案されている。より具体的には、図11に示すように、表面に粘着層402を形成した剛性の高い基材板401の粘着層402上にフレキシブル基板403を剥離自在に粘着させ、このフレキシブル基板403上に電子部品407を実装するようにし、見かけ上はフェノール紙、ガラスエポキシ樹脂、セラミックなどの一般の基板と同様に実装できるようにした電子部品の実装方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−232197号 (特許請求の範囲、図1)
しかしながら、フレキシブル回路基板の中には、組み込まれる電気光学装置の構造上、電子部品の実装面の反対側に接続用端子が形成される場合があり、特許文献1に記載の電子部品の実装方法では、接続用端子が粘着層に触れてしまうために、基材板から剥離した際に、粘着層が残ってしまう場合があった。したがって、当該接続用端子部において接続不良が発生して、電気光学装置の誤作動を引き起こすという問題が見られた。
また、特許文献1のような粘着層を設けない基材板を使用する場合においても、基材板と接続用端子とが接触すると、端子が損傷したり、端子に塵埃が付着したりして、電気光学装置の誤作動を引き起こすという、同様の問題が見られた。
そのため、接続用端子が形成された箇所を粘着層や基材板に触れないようにして、フレキシブル基板を載置することが考えられるが、単にフレキシブル基板の一部を浮かせた状態で、粘着層等の上に載置してリフローした場合には、粘着層等に固定されていない部分のフレキシブル基板の反りを生じてしまうという問題があった。
また、特許文献1のような粘着層を設けない基材板を使用する場合においても、基材板と接続用端子とが接触すると、端子が損傷したり、端子に塵埃が付着したりして、電気光学装置の誤作動を引き起こすという、同様の問題が見られた。
そのため、接続用端子が形成された箇所を粘着層や基材板に触れないようにして、フレキシブル基板を載置することが考えられるが、単にフレキシブル基板の一部を浮かせた状態で、粘着層等の上に載置してリフローした場合には、粘着層等に固定されていない部分のフレキシブル基板の反りを生じてしまうという問題があった。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、フレキシブル基板上に電子部品を実装する工程において、接続用端子が形成された領域の下方側に空間を形成してフレキシブル基板を載置するとともに、当該領域のフレキシブル基板の反りを特定の規制部材により規制しながらリフローすることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、接続用端子が傷ついたり、塵埃や汚れが付着したりすることを防ぐとともに、フレキシブル基板の反りの程度を著しく小さく抑えることができるフレキシブル回路基板の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのようなフレキシブル基板を含む電気光学装置の製造方法を提供することである。
すなわち、本発明は、接続用端子が傷ついたり、塵埃や汚れが付着したりすることを防ぐとともに、フレキシブル基板の反りの程度を著しく小さく抑えることができるフレキシブル回路基板の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのようなフレキシブル基板を含む電気光学装置の製造方法を提供することである。
本発明によれば、電子部品が実装されるとともに、当該電子部品の実装面の裏面側に接続用端子が形成されたフレキシブル回路基板の製造方法であって、電子部品の実装面を上にして、接続用端子の下方側に空間を形成するように、フレキシブル基板をパレット上に載置する工程と、フレキシブル基板上に、半田を塗布した後、当該半田上に電子部品を載置する工程と、フレキシブル基板における、少なくとも下方側に空間を形成した領域に対して、フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する工程と、電子部品を載置したフレキシブル基板をリフローする工程と、を順次に含むことを特徴とするフレキシブル回路基板の製造方法が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、フレキシブル基板をパレット上に載置する際に、接続用端子の下方側に空間を設けることにより、接続用端子が損傷したり、粘着剤等の塵埃が付着したりすることを有効に防ぐことができる。また、電子部品をフレキシブル基板上に実装する際に、下方側に空間を設けた部分のフレキシブル基板が上方に反らないように規制しながらリフローすることにより、リフロー時の熱によってフレキシブル基板が反らないように維持したり、矯正したりすることができる。したがって、接続用端子の損傷等を防止しつつ、フレキシブル基板の反りを著しく小さく抑えたフレキシブル回路基板を効率的に製造することができる。
すなわち、フレキシブル基板をパレット上に載置する際に、接続用端子の下方側に空間を設けることにより、接続用端子が損傷したり、粘着剤等の塵埃が付着したりすることを有効に防ぐことができる。また、電子部品をフレキシブル基板上に実装する際に、下方側に空間を設けた部分のフレキシブル基板が上方に反らないように規制しながらリフローすることにより、リフロー時の熱によってフレキシブル基板が反らないように維持したり、矯正したりすることができる。したがって、接続用端子の損傷等を防止しつつ、フレキシブル基板の反りを著しく小さく抑えたフレキシブル回路基板を効率的に製造することができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、パレット上に粘着剤層が形成してあり、接続用端子と粘着剤層とが接触しないようにフレキシブル基板を載置することが好ましい。
このように実施することにより、パレット上のフレキシブル基板を固定した状態で、電子部品の実装を行うことができるとともに、接続用端子の下方側に空間を設けることが容易になる。したがって、接続用端子に粘着剤が付着して残ってしまうことを効果的に防止することができる。
このように実施することにより、パレット上のフレキシブル基板を固定した状態で、電子部品の実装を行うことができるとともに、接続用端子の下方側に空間を設けることが容易になる。したがって、接続用端子に粘着剤が付着して残ってしまうことを効果的に防止することができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、パレットの表面に凹凸が形成してあり、接続用端子の下方側に空間が形成されるように、フレキシブル基板を載置することが好ましい。
このように実施することにより、アルミニウム等の搬送冶具上に直接フレキシブル基板を載置する場合であっても、接続用端子の下方側に空間を設けることが容易になる。したがって、接続用端子に塵埃が付着したり、損傷したりすることを効果的に防止することができる。
このように実施することにより、アルミニウム等の搬送冶具上に直接フレキシブル基板を載置する場合であっても、接続用端子の下方側に空間を設けることが容易になる。したがって、接続用端子に塵埃が付着したり、損傷したりすることを効果的に防止することができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、パレット又は粘着剤層、及びフレキシブル基板に孔部を設け、当該それぞれの孔部を突起部材に挿入することにより、当該フレキシブル基板を位置合わせして、パレット上に載置することが好ましい。
このように実施することにより、パレット又はパレット表面の粘着剤層上にフレキシブル基板を載置する際に、精度良く位置決めすることができる。また、フレキシブル基板を載置した後に、突起部材を抜き取ってしまえば、電子部品の実装作業等に不具合を生じさせることもなくなる。
このように実施することにより、パレット又はパレット表面の粘着剤層上にフレキシブル基板を載置する際に、精度良く位置決めすることができる。また、フレキシブル基板を載置した後に、突起部材を抜き取ってしまえば、電子部品の実装作業等に不具合を生じさせることもなくなる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、フレキシブル基板が水平状態となるように規制部材を配置することが好ましい。
このように実施することにより、半田をリフローする際の熱によって、フレキシブル基板が上方に反っていく現象を利用して、リフロー後におけるフレキシブル基板をほぼ水平状態に維持あるいは矯正することができる。
このように実施することにより、半田をリフローする際の熱によって、フレキシブル基板が上方に反っていく現象を利用して、リフロー後におけるフレキシブル基板をほぼ水平状態に維持あるいは矯正することができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、規制部材を、下方側に空間を形成した領域の全面に対して接するように配置することが好ましい。
このように実施することにより、規制部材が接している領域全体のフレキシブル基板に対して均一に熱が伝わるために、伝わる熱量の違いによってフレキシブル基板が歪んだりすることを防止することができる。
このように実施することにより、規制部材が接している領域全体のフレキシブル基板に対して均一に熱が伝わるために、伝わる熱量の違いによってフレキシブル基板が歪んだりすることを防止することができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、規制部材を用いて、フレキシブル基板の複数箇所を同時に規制することが好ましい。
このように実施することにより、フレキシブル基板上の複数箇所に接続用端子が形成されている場合であっても、それぞれの箇所におけるフレキシブル基板の反りを小さく抑えることができる。
このように実施することにより、フレキシブル基板上の複数箇所に接続用端子が形成されている場合であっても、それぞれの箇所におけるフレキシブル基板の反りを小さく抑えることができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、規制部材を用いて、複数のフレキシブル基板を同時に規制することが好ましい。
このように実施することにより、同時工程で複数のフレキシブル基板に対して反りが生じないようにしながら、効率的に電子部品の実装を行うことができる。
このように実施することにより、同時工程で複数のフレキシブル基板に対して反りが生じないようにしながら、効率的に電子部品の実装を行うことができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、フレキシブル基板における規制する領域以外の領域に開口部が形成された箱状の規制部材を用いることが好ましい。
このように実施することにより、パレット上に箱状の規制部材を載置するだけで、簡単かつ効率的にフレキシブル基板の所定箇所を、上方に反らないように規制することができるとともに、リフロー時の熱の伝導を阻害することがなくなる。
このように実施することにより、パレット上に箱状の規制部材を載置するだけで、簡単かつ効率的にフレキシブル基板の所定箇所を、上方に反らないように規制することができるとともに、リフロー時の熱の伝導を阻害することがなくなる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、規制部材を、固定部材を用いてパレットに固定させることが好ましい。
このように実施することにより、規制部材が配置されたパレットを搬送等する際に、規制部材がずれてしまうことを防止することができる。
このように実施することにより、規制部材が配置されたパレットを搬送等する際に、規制部材がずれてしまうことを防止することができる。
また、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法を実施するにあたり、規制部材として、アルミニウム、マグネシウム、銀、銅、及び金のうちの少なくとも一つの材料からなる規制部材を用いることが好ましい。
このように実施することにより、規制部材の熱伝導率が高く、リフロー時の熱の伝導を阻害することがないために、リフローを確実に行うことができるとともに、規制部材の内側の温度が著しく上昇してしまうことを防ぐことができる。
このように実施することにより、規制部材の熱伝導率が高く、リフロー時の熱の伝導を阻害することがないために、リフローを確実に行うことができるとともに、規制部材の内側の温度が著しく上昇してしまうことを防ぐことができる。
また、本発明の別の態様は、電子部品が実装されるとともに、当該電子部品の実装面の裏面側に接続用端子が形成されたフレキシブル回路基板が、電気光学パネルに対して接続された電気光学装置の製造方法であって、上述したいずれかのフレキシブル回路基板の製造方法を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
すなわち、接続用端子の損傷等を防ぎつつ、反りを著しく小さく抑えたフレキシブル回路基板を用いて電気光学装置を製造するため、接続用端子部分を、異方性導電膜(ACF)を用いて圧着する際に、フレキシブル基板が折れてしまうことを防止して、電気光学装置を効率的に製造することができる。
すなわち、接続用端子の損傷等を防ぎつつ、反りを著しく小さく抑えたフレキシブル回路基板を用いて電気光学装置を製造するため、接続用端子部分を、異方性導電膜(ACF)を用いて圧着する際に、フレキシブル基板が折れてしまうことを防止して、電気光学装置を効率的に製造することができる。
以下、図面を参照して、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法に関する実施形態として、フレキシブル回路基板の製造方法を含む電気光学装置の製造方法を具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。また、本実施形態では、電気光学装置としての液晶装置の製造方法を例に採って説明する。
本実施形態は、電子部品が実装されるとともに、当該電子部品の実装面の裏面側に接続用端子が形成されたフレキシブル回路基板が、電気光学パネル(液晶パネル)に対して接続された電気光学装置(液晶装置)の製造方法である。
かかる電気光学装置の製造方法は、図1にフローを示すように、
電子部品の実装面を上にして、接続用端子の下方側に空間を形成するように、フレキシブル基板をパレット上に載置する工程(S1工程)と、
フレキシブル基板上に、半田を塗布した後、当該半田上に電子部品を載置する工程(S2工程)と、
フレキシブル基板における、少なくとも下方側に空間を形成した領域に対して、フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する工程(S3工程)と、
電子部品を載置したフレキシブル基板をリフローする工程(S4工程)と、
を含むフレキシブル回路基板の製造方法を含むことを特徴とする。
かかる電気光学装置の製造方法は、図1にフローを示すように、
電子部品の実装面を上にして、接続用端子の下方側に空間を形成するように、フレキシブル基板をパレット上に載置する工程(S1工程)と、
フレキシブル基板上に、半田を塗布した後、当該半田上に電子部品を載置する工程(S2工程)と、
フレキシブル基板における、少なくとも下方側に空間を形成した領域に対して、フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する工程(S3工程)と、
電子部品を載置したフレキシブル基板をリフローする工程(S4工程)と、
を含むフレキシブル回路基板の製造方法を含むことを特徴とする。
1.フレキシブル基板の載置工程
まず、フレキシブル回路基板の基体となるフレキシブル基板を、パレット上に載置する(S1工程)。すなわち、一般に、フレキシブル基板は可撓性を有することから剛性が低く、電子部品の実装作業等における作業性が低いため、剛性が高いパレット上に載置することにより、作業性の向上を図ることができる。
かかるパレットは、耐熱性を有する材料から構成された剛性の高い平板状部材であり、例えば、ガラスエポキシ樹脂、アルミニウム材料、セラミック材料等を用いて構成することができる。ただし、より耐熱性の向上を図ることができることから、その表面にアルミニウムの酸化膜が形成されていることが好ましい。
まず、フレキシブル回路基板の基体となるフレキシブル基板を、パレット上に載置する(S1工程)。すなわち、一般に、フレキシブル基板は可撓性を有することから剛性が低く、電子部品の実装作業等における作業性が低いため、剛性が高いパレット上に載置することにより、作業性の向上を図ることができる。
かかるパレットは、耐熱性を有する材料から構成された剛性の高い平板状部材であり、例えば、ガラスエポキシ樹脂、アルミニウム材料、セラミック材料等を用いて構成することができる。ただし、より耐熱性の向上を図ることができることから、その表面にアルミニウムの酸化膜が形成されていることが好ましい。
また、使用するフレキシブル基板は、一般的に絶縁性材料からなる可撓性の材料からなるフィルム状基板であり、例えば、ポリイミド(PI)やポリエステル(PE)等から構成することができる。また、その厚さは、例えば、10〜100μmの範囲内の値とすることができる。
また、かかるフレキシブル基板の表面には、アルミニウム等の金属材料や、インジウムスズ酸化物(ITO)等の導電性樹脂材料からなる配線パターンが形成されている。かかる配線パターンはそれぞれ、端部が外部接続用端子として構成され、液晶パネルやコネクタ等の外部部材と電気的に接続される。
また、かかるフレキシブル基板の表面には、アルミニウム等の金属材料や、インジウムスズ酸化物(ITO)等の導電性樹脂材料からなる配線パターンが形成されている。かかる配線パターンはそれぞれ、端部が外部接続用端子として構成され、液晶パネルやコネクタ等の外部部材と電気的に接続される。
ここで、本実施形態のフレキシブル基板は、図2(a)に示すように、半導体素子やコネクタ、コンデンサ等の電子部品の実装面11Aの裏面側11Bに、他の回路基板等に異方性導電フィルム(ACF)を介して接続される接続用端子13が形成されている。例えば、フレキシブル基板11における配線パターン(図示せず)が形成された面11Bの縁部に、ACFを介して他の回路基板と接続される接続用端子13が形成されている。一方、配線パターンが形成された面11Bの裏面側11Aには、フレキシブル基板11の所望の箇所に形成された孔部(図示せず)を介して、配線パターンと電気的に接続された電子部品実装用端子12が形成されている。
本工程においては、図2(a)〜(b)に示すように、上述のフレキシブル基板11を、電子部品の実装面11Aを上にして、接続用端子13の下方側に空間14を形成するように、パレット15上に載置する。すなわち、接続用端子13がパレット15や粘着剤層16等に触れると、端子面が損傷したり、端子面に粘着剤や塵埃が付着したりして、接続不良を生じる場合があるためである。
このとき、フレキシブル基板11において、ACFを介して接続するための接続用端子13が複数箇所に形成されている場合には、すべての箇所の接続用端子13の下方側に空間14を形成するように、フレキシブル基板11をパレット15上に載置する。
このとき、フレキシブル基板11において、ACFを介して接続するための接続用端子13が複数箇所に形成されている場合には、すべての箇所の接続用端子13の下方側に空間14を形成するように、フレキシブル基板11をパレット15上に載置する。
接続用端子の下方側に空間を形成するように載置する方法としては、図3(a)に示すように、例えば、パレット15の表面の所定領域に粘着剤層16を積層し、接続用端子13が粘着剤層16に触れないように載置することにより、接続用端子13の下方側に空間14を形成するように載置することができる。この場合には、平板状のパレットを用いて、粘着剤層の形成領域を変えることにより、フレキシブル基板の接続用端子の配置に対応させて、接続用端子の下方側に空間を形成することが容易にできる。また、パレット上にフレキシブル基板を載置した状態で、実装作業や搬送作業を行う際の、フレキシブル基板の位置ずれを確実に防ぐことができる。
かかる粘着剤層としては、シリコーン材料やフッ素樹脂を含む接着剤等、種々の材料を用いることができる。このとき、JIS Z 0237に準拠して測定される粘着剤の粘着力を10〜2,000g/cm2の範囲内の値とすることが好ましく、10〜100gcm2の範囲内の値とすることがより好ましい。この理由は、パレット上からフレキシブル基板を剥離した際に、フレキシブル基板の表面に、粘着剤が残ってしまうことを防ぐためである。なお、このような粘着剤としては、マジックレジン樹脂(商標)やマジックレジンシート(商標)を用いることが好ましい。
かかる粘着剤層としては、シリコーン材料やフッ素樹脂を含む接着剤等、種々の材料を用いることができる。このとき、JIS Z 0237に準拠して測定される粘着剤の粘着力を10〜2,000g/cm2の範囲内の値とすることが好ましく、10〜100gcm2の範囲内の値とすることがより好ましい。この理由は、パレット上からフレキシブル基板を剥離した際に、フレキシブル基板の表面に、粘着剤が残ってしまうことを防ぐためである。なお、このような粘着剤としては、マジックレジン樹脂(商標)やマジックレジンシート(商標)を用いることが好ましい。
また、接続用端子の下方側に空間を形成するように載置する別の方法としては、図3(b)に示すように、パレット15の表面に凹凸を形成しておき、接続用端子13がパレット15に触れないように、すなわち、接続用端子13が形成された領域を凹部15Aに一致させて載置することにより、接続用端子13の下方側に空間14を形成するように載置することができる。この場合には、パレットとフレキシブル基板とが直接接するために、リフロー時の熱を、実装面の裏面側からも効率的に伝えることができる。
ここで、凹部15Aは、その表面位置が、フレキシブル基板の載置面よりも低い位置となるように形成された領域である。
ただし、このようなパレット15を使用する場合には、搬送作業や実装作業等において、パレット15とフレキシブル基板11との位置ずれを防ぐために、フレキシブル基板11の縁部等を利用して、止具17等により、フレキシブル基板11をパレット15に固定する必要がある。
ここで、凹部15Aは、その表面位置が、フレキシブル基板の載置面よりも低い位置となるように形成された領域である。
ただし、このようなパレット15を使用する場合には、搬送作業や実装作業等において、パレット15とフレキシブル基板11との位置ずれを防ぐために、フレキシブル基板11の縁部等を利用して、止具17等により、フレキシブル基板11をパレット15に固定する必要がある。
また、上述のいずれの載置方法においても、図4(a)に示すように、パレット15上に載置するフレキシブル基板11の載置位置を規定するために、パレット15、粘着剤層16、及びフレキシブル基板11のそれぞれに、位置決め用の孔部18a、18b、18cを設けることが好ましい。かかる孔部を設けることにより、それぞれの孔部を、図4(b)に示すように、所定の突起部材19に挿入することにより、それぞれの位置を正確に規定することができるためである。
ただし、突起部材19がフレキシブル基板11の表面から突出していると、電子部品の実装作業等の邪魔になる場合があることから、図4(c)に示すように、一旦載置した後に、当該突起部材19を抜き取っておくことが好ましい。
ただし、突起部材19がフレキシブル基板11の表面から突出していると、電子部品の実装作業等の邪魔になる場合があることから、図4(c)に示すように、一旦載置した後に、当該突起部材19を抜き取っておくことが好ましい。
また、製造効率を向上させるために、パレット上には、複数個のフレキシブル基板を同時に載置することが好ましい。
例えば、同種のフレキシブル基板であれば、図5(a)〜(b)に示すように、例えばパレット15の一辺側に沿って接続用端子13が形成された箇所が並ぶように、すべて同じ方向に向けて配置することにより、後述する規制部材を用いて、接続用端子13が形成された領域を上方側から規制することが容易になる。
また、同様に、フレキシブル基板11において接続用端子13が複数箇所に形成されている場合であっても、複数のフレキシブル基板11の接続用端子13が一列に並ぶように配置することにより、接続用端子13が形成された領域を上方側から規制することが容易になる。
例えば、同種のフレキシブル基板であれば、図5(a)〜(b)に示すように、例えばパレット15の一辺側に沿って接続用端子13が形成された箇所が並ぶように、すべて同じ方向に向けて配置することにより、後述する規制部材を用いて、接続用端子13が形成された領域を上方側から規制することが容易になる。
また、同様に、フレキシブル基板11において接続用端子13が複数箇所に形成されている場合であっても、複数のフレキシブル基板11の接続用端子13が一列に並ぶように配置することにより、接続用端子13が形成された領域を上方側から規制することが容易になる。
2.電子部品の載置工程
次いで、パレット上に載置されたフレキシブル基板上に半田を塗布した後、当該半田上に電子部品を載置する(S2工程)。すなわち、図2(c)〜(d)に示すように、電子部品の実装面11Aを上にして載置されたフレキシブル基板11における、電子部品実装用の端子12部分に半田22を塗布した後、電子部品24の端子を当該半田22にそれぞれ対応させて載置することにより、配線パターン(図示せず)と電子部品24とを接続する。
ここで使用する半田材料は特に制限されるものではなく、例えば、銅や銀、スズ等を含む半田を使用することができ、またその態様についても、クリーム半田等を好適に使用することができる。
また、載置する電子部品についても特に制限されるものではなく、例えば、半導体素子やコネクタ、コンデンサ、抵抗器、コイル等が挙げられる。
次いで、パレット上に載置されたフレキシブル基板上に半田を塗布した後、当該半田上に電子部品を載置する(S2工程)。すなわち、図2(c)〜(d)に示すように、電子部品の実装面11Aを上にして載置されたフレキシブル基板11における、電子部品実装用の端子12部分に半田22を塗布した後、電子部品24の端子を当該半田22にそれぞれ対応させて載置することにより、配線パターン(図示せず)と電子部品24とを接続する。
ここで使用する半田材料は特に制限されるものではなく、例えば、銅や銀、スズ等を含む半田を使用することができ、またその態様についても、クリーム半田等を好適に使用することができる。
また、載置する電子部品についても特に制限されるものではなく、例えば、半導体素子やコネクタ、コンデンサ、抵抗器、コイル等が挙げられる。
3.規制部材の配置工程
次いで、電子部品が載置された状態のフレキシブル基板が載置されたパレット上に、フレキシブル基板における、少なくとも下方側に空間を形成した領域に対して、フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する(S3工程)。すなわち、このような規制部材を配置することにより、後工程であるリフロー工程における熱の影響により、フレキシブル基板が反ることを抑えることができる。
より具体的には、フレキシブル基板は、一方の表面に配線パターンが形成されており、配線パターンとフレキシブル基板との熱収縮率の違いによると思われるが、加熱されると、配線パターンが形成された面とは反対側に反る傾向が見られる。そのため、本実施形態においては、配線パターンが形成された面を下方にして、フレキシブル基板の一部を浮かせた状態でパレット上に載置してあることから、リフロー時の熱により、フレキシブル基板が上方に反りやすくなる。したがって、図2(e)に示すように、所定の規制部材26を配置して、上方側からフレキシブル基板11の所定箇所を規制することにより、リフロー時においても、フレキシブル基板11の上方への反りを少なくすることができる。
次いで、電子部品が載置された状態のフレキシブル基板が載置されたパレット上に、フレキシブル基板における、少なくとも下方側に空間を形成した領域に対して、フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する(S3工程)。すなわち、このような規制部材を配置することにより、後工程であるリフロー工程における熱の影響により、フレキシブル基板が反ることを抑えることができる。
より具体的には、フレキシブル基板は、一方の表面に配線パターンが形成されており、配線パターンとフレキシブル基板との熱収縮率の違いによると思われるが、加熱されると、配線パターンが形成された面とは反対側に反る傾向が見られる。そのため、本実施形態においては、配線パターンが形成された面を下方にして、フレキシブル基板の一部を浮かせた状態でパレット上に載置してあることから、リフロー時の熱により、フレキシブル基板が上方に反りやすくなる。したがって、図2(e)に示すように、所定の規制部材26を配置して、上方側からフレキシブル基板11の所定箇所を規制することにより、リフロー時においても、フレキシブル基板11の上方への反りを少なくすることができる。
かかる規制部材としては、熱伝導率の高い材料、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銀、銅、及び金のうちの少なくとも一つの材料からなる規制部材を用いることが好ましい。
この理由は、規制部材を配置することにより、リフロー時の熱が半田に対して伝わりにくくなったり、あるいは、熱が周辺に発散しにくくなって規制部材の内側の温度が著しく上昇したりすることを防ぐことができるためである。
この理由は、規制部材を配置することにより、リフロー時の熱が半田に対して伝わりにくくなったり、あるいは、熱が周辺に発散しにくくなって規制部材の内側の温度が著しく上昇したりすることを防ぐことができるためである。
また、規制部材の形状としては、図6(a)〜(b)に示すように、下方側が開口された箱状であって、フレキシブル基板が載置されたパレットに対して、上方側からかぶせるように配置できるような形状であることが好ましい。そして、このような形状の規制部材26の上面において、フレキシブル基板を規制したい箇所を、厚肉部27として構成することにより、規制部材26をパレット上に配置することで、フレキシブル基板の所定箇所を、上方側から容易に規制することができる。
また、規制部材は、少なくともフレキシブル基板の所定箇所を規制できれば十分であるため、リフロー熱の伝達を阻害することがないように、適宜開口部28を設けておくことも好ましい。
なお、図6(a)は、規制部材26を上面側斜め方向から眺めた斜視図であり、図6(b)は、規制部材26を下方側斜め方向から眺めた斜視図である。
また、規制部材は、少なくともフレキシブル基板の所定箇所を規制できれば十分であるため、リフロー熱の伝達を阻害することがないように、適宜開口部28を設けておくことも好ましい。
なお、図6(a)は、規制部材26を上面側斜め方向から眺めた斜視図であり、図6(b)は、規制部材26を下方側斜め方向から眺めた斜視図である。
また、フレキシブル基板を規制するにあたり、図2(e)に示すように、フレキシブル基板11が水平状態となるように、規制部材26を配置することが好ましい。
この理由は、リフロー時におけるフレキシブル基板が上方に反る力と相俟って、フレキシブル基板をできる限り真っ直ぐな状態で維持することができるためである。
ただし、場合によっては、フレキシブル基板を、水平状態よりも若干下方側に押し下げるように規制部材を配置することにより、リフロー時のフレキシブル基板の反りを考慮すると、より真っ直ぐな状態で維持することができると考えることもできる。
この理由は、リフロー時におけるフレキシブル基板が上方に反る力と相俟って、フレキシブル基板をできる限り真っ直ぐな状態で維持することができるためである。
ただし、場合によっては、フレキシブル基板を、水平状態よりも若干下方側に押し下げるように規制部材を配置することにより、リフロー時のフレキシブル基板の反りを考慮すると、より真っ直ぐな状態で維持することができると考えることもできる。
また、下方側に空間を形成した領域の全面に対して接するように、規制部材を配置することが好ましい。
この理由は、規制部材によって規制されている箇所とされていない箇所によって反りの程度が異なって、当該領域のフレキシブル基板が波打つことを防ぐためである。また、当該領域のフレキシブル基板の全面に規制部材を接触させることにより、当該規制部材から伝わる熱によって、実装作業前から存在するフレキシブル基板のたわみを矯正することもできるためである。
この理由は、規制部材によって規制されている箇所とされていない箇所によって反りの程度が異なって、当該領域のフレキシブル基板が波打つことを防ぐためである。また、当該領域のフレキシブル基板の全面に規制部材を接触させることにより、当該規制部材から伝わる熱によって、実装作業前から存在するフレキシブル基板のたわみを矯正することもできるためである。
また、図7に示すように、接続用端子13がフレキシブル基板11の縁部の複数箇所に存在する場合に、それらを同時に規制することが好ましい。さらに、パレット15上に複数のフレキシブル基板11を載置してある場合には、それらのフレキシブル基板11を同時に規制することが好ましい。
この理由は、パレット上に載置されたフレキシブル基板における、下方側に空間が形成されているすべての領域の反りを防止するためである。
例えば、図5に示すように、ACFを介して接続する接続用端子13が複数箇所に形成された複数のフレキシブル基板11を、当該接続用端子13が形成された領域が一列に並ぶように配置した場合には、図7に示すように、簡易な形状の規制部材26を用いて、すべての領域を同時に規制することができる。
この理由は、パレット上に載置されたフレキシブル基板における、下方側に空間が形成されているすべての領域の反りを防止するためである。
例えば、図5に示すように、ACFを介して接続する接続用端子13が複数箇所に形成された複数のフレキシブル基板11を、当該接続用端子13が形成された領域が一列に並ぶように配置した場合には、図7に示すように、簡易な形状の規制部材26を用いて、すべての領域を同時に規制することができる。
また、図8に示すように、規制部材26をパレット15上に載置した後、固定部材29を用いてパレット15に固定することが好ましい。この理由は、リフロー時や搬送中に規制部材がずれてしまうことを防止するためである。
かかる固定部材として、例えば、ネジや固定金具等を用いて、パレットと規制部材を固定することができる。
かかる固定部材として、例えば、ネジや固定金具等を用いて、パレットと規制部材を固定することができる。
4.リフロー工程
次いで、電子部品を載置したフレキシブル基板をリフローし、電子部品をフレキシブル基板に固定する(S4工程)。
かかるリフロー時の条件は適宜設定可能であるが、例えば、図2(f)に示すように、電熱線21等を用いて、240℃、6秒の条件で加熱する。このとき、下方側に空間が形成された接続用端子部分は、リフロー時の熱によって、上方に反る力が働くが、上方側から規制部材により規制されているために、ほぼ水平状態を維持することができる。また、例えば、すでに当該接続用端子部分が、作業中の衝撃によりすでに反りを生じている場合には、リフロー時の熱による反りの力と、規制部材による上方側からの規制力とが相俟って、水平状態に近くなるように矯正することもできる。
したがって、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法であれば、温度条件、加熱時間等がどのような条件となっても、フレキシブル基板の反りを著しく小さく抑えることができる。
次いで、電子部品を載置したフレキシブル基板をリフローし、電子部品をフレキシブル基板に固定する(S4工程)。
かかるリフロー時の条件は適宜設定可能であるが、例えば、図2(f)に示すように、電熱線21等を用いて、240℃、6秒の条件で加熱する。このとき、下方側に空間が形成された接続用端子部分は、リフロー時の熱によって、上方に反る力が働くが、上方側から規制部材により規制されているために、ほぼ水平状態を維持することができる。また、例えば、すでに当該接続用端子部分が、作業中の衝撃によりすでに反りを生じている場合には、リフロー時の熱による反りの力と、規制部材による上方側からの規制力とが相俟って、水平状態に近くなるように矯正することもできる。
したがって、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法であれば、温度条件、加熱時間等がどのような条件となっても、フレキシブル基板の反りを著しく小さく抑えることができる。
ここで、表1及び表2を参照して、本発明のフレキシブル回路基板の製造方法によるフレキシブル基板の反りの程度を抑えられる効果について説明する。
表1及び表2に示すデータは、それぞれ対向する両端部に接続用端子が形成されたフレキシブル基板を、当該接続用端子が形成された領域の下方側に空間を設けるように、粘着剤層が積層されたパレット上に載置した後、240℃、6秒の条件でリフローを行った場合の、リフロー前後におけるフレキシブル基板の反りの程度の測定値(mm)を示している。また、表1は、リフロー時に、規制部材等を用いないで、フレキシブル基板の反りを規制することなくリフローを行った場合のデータを示している。一方、表2は、リフロー時に、アルミニウムからなる規制部材により、該当する領域におけるフレキシブル基板の反りを規制しながらリフローした場合のデータを示している。
なお、いずれのデータも、図9(a)及び(b)に平面図及び断面図をそれぞれ示すように、対向する辺側の二箇所の端部に接続用端子が形成されたフレキシブル基板11を用いた。また、下方側に空間を設けられる領域の幅が、それぞれA部を6mm、B部を2mmとなるように載置した。また、フレキシブル基板を規制する際には、図6に示すような規制部材26を用いて、フレキシブル基板が水平状態となるような位置で、当該領域の全面に対して規制部材が接するように上方側から規制した。さらに、反りの程度は、図9(b)に示すように、フレキシブル基板を平面上に載置した場合における、接続用端子が形成された箇所のフレキシブル基板の縁部の、載置面からの高さhを測定した。
表1及び表2に示すデータは、それぞれ対向する両端部に接続用端子が形成されたフレキシブル基板を、当該接続用端子が形成された領域の下方側に空間を設けるように、粘着剤層が積層されたパレット上に載置した後、240℃、6秒の条件でリフローを行った場合の、リフロー前後におけるフレキシブル基板の反りの程度の測定値(mm)を示している。また、表1は、リフロー時に、規制部材等を用いないで、フレキシブル基板の反りを規制することなくリフローを行った場合のデータを示している。一方、表2は、リフロー時に、アルミニウムからなる規制部材により、該当する領域におけるフレキシブル基板の反りを規制しながらリフローした場合のデータを示している。
なお、いずれのデータも、図9(a)及び(b)に平面図及び断面図をそれぞれ示すように、対向する辺側の二箇所の端部に接続用端子が形成されたフレキシブル基板11を用いた。また、下方側に空間を設けられる領域の幅が、それぞれA部を6mm、B部を2mmとなるように載置した。また、フレキシブル基板を規制する際には、図6に示すような規制部材26を用いて、フレキシブル基板が水平状態となるような位置で、当該領域の全面に対して規制部材が接するように上方側から規制した。さらに、反りの程度は、図9(b)に示すように、フレキシブル基板を平面上に載置した場合における、接続用端子が形成された箇所のフレキシブル基板の縁部の、載置面からの高さhを測定した。
この表1から理解されるように、フレキシブル基板を規制することなくリフローを行った場合には、ほぼすべての端部において、リフロー前の反りの程度よりも、リフロー後の反りの程度が大きくなっている。特に、接続用端子の損傷、汚れを防ぐために、下方側に設ける空間の幅を広くしたA部においては、反りの程度が約1.5倍になっている。
一方で、表2から理解されるように、フレキシブル基板における下方側に空間を設けた領域を上方側から規制しながらリフローを行った場合には、ほぼすべての端部において、リフロー後の反りの程度が、リフロー前の反りの程度よりも小さくなった。特に、下方側に設ける空間の幅を広くしたA部においては、反りの程度が半減している。
したがって、フレキシブル基板をリフローする際に、フレキシブル基板の反りの程度を著しく小さく抑えるためには、本発明のように、上方側から規制することが有効であることが理解できる。
一方で、表2から理解されるように、フレキシブル基板における下方側に空間を設けた領域を上方側から規制しながらリフローを行った場合には、ほぼすべての端部において、リフロー後の反りの程度が、リフロー前の反りの程度よりも小さくなった。特に、下方側に設ける空間の幅を広くしたA部においては、反りの程度が半減している。
したがって、フレキシブル基板をリフローする際に、フレキシブル基板の反りの程度を著しく小さく抑えるためには、本発明のように、上方側から規制することが有効であることが理解できる。
5.組立工程
次いで、製造されたフレキシブル回路基板の接続用端子と、液晶パネルや他の回路基板等における端子とを、ACFを用いて圧着する(S5工程)。このとき、本実施形態の製造方法で製造されたフレキシブル回路基板は、接続用端子部分の反りが著しく小さく抑えられているために、圧着ヘッドにより加圧する際に、フレキシブル基板を折り曲げてしまうことがなく、ACFによる圧着作業を効率的に行うことができる。
その他、液晶パネルに対し、光源や他の電子部品等を接続することにより、図10に示すような液晶装置10を製造することができる。
次いで、製造されたフレキシブル回路基板の接続用端子と、液晶パネルや他の回路基板等における端子とを、ACFを用いて圧着する(S5工程)。このとき、本実施形態の製造方法で製造されたフレキシブル回路基板は、接続用端子部分の反りが著しく小さく抑えられているために、圧着ヘッドにより加圧する際に、フレキシブル基板を折り曲げてしまうことがなく、ACFによる圧着作業を効率的に行うことができる。
その他、液晶パネルに対し、光源や他の電子部品等を接続することにより、図10に示すような液晶装置10を製造することができる。
本発明によれば、フレキシブル基板の接続用端子部分の損傷や汚れを防ぎつつ、フレキシブル基板の反りを著しく小さく抑えたフレキシブル回路基板を効率的に製造することができる。したがって、フレキシブル回路基板と他の回路基板等の圧着作業を効率的に実施できる電気光学装置の製造方法を提供することができる。したがって、フレキシブル回路基板を含む、液晶装置等の電気光学装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)の製造工程などに幅広く適用することができる。
10:液晶装置、11:フレキシブル基板、11A:電子部品実装面、12:電子部品実装用端子、13:接続用端子、14:空間、15:パレット、15A:凹部、16:粘着剤層、17:止具、18a・18b・18c:孔部、19:突起部材、22:半田、24:電子部品、26:規制部材、27:厚肉部、28:開口部、29:固定部材
Claims (12)
- 電子部品が実装されるとともに、当該電子部品の実装面の裏面側に接続用端子が形成されたフレキシブル回路基板の製造方法において、
前記電子部品の実装面を上にして、前記接続用端子の下方側に空間を形成するように、フレキシブル基板をパレット上に載置する工程と、
前記フレキシブル基板上に、半田を塗布した後、当該半田上に前記電子部品を載置する工程と、
前記フレキシブル基板における、少なくとも前記下方側に空間を形成した領域に対して、前記フレキシブル基板が上方に反らないように規制するための規制部材を配置する工程と、
前記電子部品を載置した前記フレキシブル基板をリフローする工程と、
を順次に含むことを特徴とするフレキシブル回路基板の製造方法。 - 前記パレット上に粘着剤層が形成してあり、前記接続用端子と前記粘着剤層とが接触しないように前記フレキシブル基板を載置することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記パレットの表面に凹凸が形成してあり、前記接続用端子の下方側に空間が形成されるように、前記フレキシブル基板を載置することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記パレット又は粘着剤層、及び前記フレキシブル基板に孔部を設け、当該それぞれの孔部を突起部材に挿入することにより、当該フレキシブル基板を位置合わせして、前記パレット上に載置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記フレキシブル基板が水平状態となるように前記規制部材を配置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記規制部材を、前記下方側に空間を形成した領域の全面に対して接するように配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記規制部材を用いて、前記フレキシブル基板の複数箇所を同時に規制することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記規制部材を用いて、複数の前記フレキシブル基板を同時に規制することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記フレキシブル基板における規制する領域以外の領域に開口部が形成された箱状の規制部材を用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記規制部材を、固定部材を用いてパレットに固定させることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 前記規制部材として、アルミニウム、マグネシウム、銀、銅、及び金のうちの少なくとも一つの材料からなる規制部材を用いることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板の製造方法。
- 電子部品が実装されるとともに、当該電子部品の実装面の裏面側に接続用端子が形成されたフレキシブル回路基板が、電気光学パネルに対して接続された電気光学装置の製造方法であって、請求項1〜11のいずれかに記載されたフレキシブル回路基板の製造方法を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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JP2005068665A JP2006253442A (ja) | 2005-03-11 | 2005-03-11 | フレキシブル回路基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010232605A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Nec Corp | 配線基板、それを使用する電子回路の製造方法及び配線基板の固定治具 |
WO2017119491A1 (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-13 | 千住金属工業株式会社 | フレキシブル基板の接合方法 |
WO2018043611A1 (ja) * | 2016-09-05 | 2018-03-08 | シャープ株式会社 | 搬送具及びその搬送具を用いた有機el表示装置の製造方法 |
-
2005
- 2005-03-11 JP JP2005068665A patent/JP2006253442A/ja not_active Withdrawn
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WO2018043611A1 (ja) * | 2016-09-05 | 2018-03-08 | シャープ株式会社 | 搬送具及びその搬送具を用いた有機el表示装置の製造方法 |
CN109661697A (zh) * | 2016-09-05 | 2019-04-19 | 夏普株式会社 | 输送工具和使用该输送工具的有机el显示装置的制造方法 |
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