以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは各図の上下方向に対応したものである。本実施形態に係る積層コンデンサは、本発明に係る積層コンデンサの等価直列抵抗調整方法を含んで記載されている。
(第1実施形態)
図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る積層コンデンサC1の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る積層コンデンサの斜視図である。図2は、第1実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
積層コンデンサC1は、図1に示されるように、積層体1と、当該積層体1に形成された第1及び第2の端子電極3,5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備える。
第1の端子電極3は、積層体1の側面1a側に位置している。第2の端子電極5は、積層体1の側面1b側に位置している。第1の端子電極3と第2の端子電極5とは、互いに電気的に絶縁されている。
第1の接続導体7は、積層体1の側面1c側に位置するように積層体1の表面に形成されている。第2の接続導体9は、積層体1の側面1d側に位置するように積層体1の表面に形成されている。第1の接続導体7と第2の接続導体9とは、互いに電気的に絶縁されている。
積層体1は、図2にも示されるように、複数(本実施形態では、9層)の誘電体層11〜18、35と、複数(本実施形態では、各4層)の第1及び第2の内部電極41〜44,61〜64とが交互に積層されることにより構成される。実際の積層コンデンサC1では、誘電体層11〜18、35の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
各第1の内部電極41〜44は、略矩形形状を呈している。第1の内部電極41〜44は、積層体1における誘電体層11〜18、35の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に平行な側面から所定の間隔を有した位置にそれぞれ形成されている。各第1の内部電極41〜44には、積層体1の側面1cに引き出されるように伸びる引き出し導体81〜84が形成されている。
引き出し導体81は、第1の内部電極41と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極41から伸びている。引き出し導体82は、第1の内部電極42と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極42から伸びている。引き出し導体83は、第1の内部電極43と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極43から伸びている。引き出し導体84は、第1の内部電極44と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極44から伸びている。
第1の内部電極41〜44はそれぞれ、引き出し導体81〜84を介して第1の接続導体7に電気的に接続される。これにより、第1の内部電極41〜44は、第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されることとなる。
第1の内部電極41には引き出し導体53が第1の内部電極41と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極41から伸びている。第1の内部電極41は、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極42〜44も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。
各第2の内部電極61〜64は、略矩形形状を呈している。第2の内部電極61〜64は、積層体1における積層方向に平行な側面から所定の間隔を有した位置にそれぞれ形成されている。各第2の内部電極61〜64には、積層体1の側面1dに引き出されるように伸びる引き出し導体101〜104が形成されている。
引き出し導体101は、第2の内部電極61と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極61から伸びている。引き出し導体102は、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。引き出し導体103は、第2の内部電極63と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極63から伸びている。引き出し導体104は、第2の内部電極64と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極64から伸びている。
第2の内部電極61〜64はそれぞれ、引き出し導体101〜104を介して第2の接続導体9に電気的に接続される。これにより、第2の内部電極61〜64は、第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されることとなる。
第2の内部電極64には引き出し導体73が第2の内部電極64と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極64から伸びている。第2の内部電極64は、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極61〜63も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。
積層コンデンサC1では、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41の数を1つとし、第1の内部電極41〜44の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極64の数を1つとし、第2の内部電極61〜64の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。また、第1の端子電極3に着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の端子電極3に対して直列接続されることとなる。また、第2の端子電極5に着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の端子電極5に対して直列接続されることとなる。これらにより、積層コンデンサC1は、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。また、等価直列抵抗が大きくなることによって、共振周波数での急激なインピーダンスの低下が防げ、広帯域化が可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極41の数と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極64の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサC1の等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
また、本実施形態において、第1の内部電極41〜44同士は、並列接続されており、第2の内部電極61〜64同士は、並列接続されている。これにより、各第1の内部電極41〜44や各第2の内部電極61〜64の抵抗値にバラツキが生じても、積層コンデンサC1全体での等価直列抵抗への影響が少なく、等価直列抵抗の制御の精度低下を抑制することができる。
(第2実施形態)
図3を参照して、第2実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第2実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に接続される第2の内部電極61の積層方向での位置の点で第1実施形態に係る積層コンデンサC1と相違する。図3は、第2実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第2実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第2実施形態に係る積層コンデンサでは、図3に示されるように、4つの第2の内部電極61〜64のうち上から1つ目となる第2の内部電極61が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極62〜64も、第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、第2の内部電極61と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極61から伸びている。
第2実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41の数を1つとし、第1の内部電極41〜44の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61の数を1つとし、第2の内部電極61〜64の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。これらにより、第2実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
ところで、第1の端子電極3に着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の端子電極3に対して直列接続されることとなる。また、第2の端子電極5に着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極61を境にして、当該第2の内部電極61よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極61よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5に対して並列接続されることとなる。
したがって、第2の接続導体9の抵抗成分の差異に起因して、第2実施形態に係る積層コンデンサは、第1実施形態に係る積層コンデンサC1に比して、等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極61の積層方向での位置を調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第3実施形態)
図4を参照して、第3実施形態に係る積層コンデンサC3の構成について説明する。第3実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53,73を介して端子電極3,5に接続される第1及び第2の内部電極43,62の積層方向で位置の点で第1実施形態に係る積層コンデンサC1と相違する。図4は、第3実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第3実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第3実施形態に係る積層コンデンサでは、図4に示されるように、4つの第1の内部電極41〜44のうち第1の内部電極41から下に数えて3つ目となる第1の内部電極43が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極41、42、44も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。引き出し導体53は、第1の内部電極43と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極43から伸びている。
4つの第2の内部電極61〜64のうち第2の内部電極61から下に数えて2つ目となる第2の内部電極62が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極61、63、64も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。
第3実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極43の数を1つとし、第1の内部電極41〜44の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極62の数を1つとし、第2の内部電極61〜64の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。これらにより、第3実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
ところで、第1の端子電極3に着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極43を境にして、当該第1の内部電極43よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極43よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3に対して並列接続されることとなる。また、第2の端子電極5に着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極62を境にして、当該第2の内部電極62よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極62よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5に対して並列接続されることとなる。
したがって、第1の接続導体7の抵抗成分及び第2の接続導体9の抵抗成分の差異に起因して、第3実施形態に係る積層コンデンサは、第1実施形態に係る積層コンデンサC1に比して、等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極43の積層方向での位置と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極62の積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、第3実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第4実施形態)
図5を参照して、第4実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第4実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53,73を介して端子電極3,5に接続される第1及び第2の内部電極44,62の積層方向で位置の点で第1実施形態に係る積層コンデンサC1と相違する。図5は、第4実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第4実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第4実施形態に係る積層コンデンサでは、図5に示されるように、4つの第1の内部電極41〜44のうち第1の内部電極41から下に数えて4つ目となる第1の内部電極44が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極41〜43も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。引き出し導体53は、第1の内部電極44と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極44から伸びている。
4つの第2の内部電極61〜64のうち第2の内部電極61から下に数えて2つ目となる第2の内部電極62が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極61、63、64も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。
積層コンデンサC4では、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極44の数を1つとし、第1の内部電極41〜44の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極62の数を1つとし、第2の内部電極61〜64の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。これらにより、積層コンデンサC3は、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
ところで、第1の端子電極3に着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極44を境にして、当該第1の内部電極44よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極44よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3に対して並列接続されることとなる。また、第2の端子電極5に着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極62を境にして、当該第2の内部電極62よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極62よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5に対して並列接続されることとなる。
したがって、第1の接続導体7の抵抗成分及び第2の接続導体9の抵抗成分の差異に起因して、第4実施形態に係る積層コンデンサは、第1実施形態に係る積層コンデンサC1に比して、等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極44の積層方向での位置と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極62の積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、第4実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第5実施形態)
図6を参照して、第5実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第5実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53,73を介して端子電極3,5に接続される第1及び第2の内部電極41,44,61,64の数の点で第1実施形態に係る積層コンデンサC1と相違する。図6は、第5実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第5実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第5実施形態に係る積層コンデンサでは、図6に示されるように、4つの第1の内部電極41〜44のうち2つの第1の内部電極41,44が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極42、43も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。引き出し導体53は、各第1の内部電極41,44と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極41,44からそれぞれ伸びている。
4つの第2の内部電極61〜64のうち2つの第2の内部電極61、64が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極62、63も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、各第2の内部電極61,64と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極61,64からそれぞれ伸びている。
第5実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41,44の数を2つとし、第1の内部電極41〜44の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,64の数を2つとし、第2の内部電極61〜64の総数よりも少なくされている。したがって、第5実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第5実施形態に係る積層コンデンサは、積層コンデンサC1に比して、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41,44の数が多く、これらの引き出し導体53は第1の端子電極3に対して並列接続される。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,64が多く、これらの引き出し導体73は第2の端子電極5に対して並列接続される。したがって、第5実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、積層コンデンサC1の等価直列抵抗に比して小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極41,44の数と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極61,64の数とをそれぞれ調整することにより、第5実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第6実施形態)
図7を参照して、第6実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第6実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53,73を介して端子電極3,5に接続される第1及び第2の内部電極41,43,61,63の数の点で第2実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図7は、第6実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第6実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第6実施形態に係る積層コンデンサでは、図7に示されるように、4つの第1の内部電極41〜44のうち2つの第1の内部電極41,43が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極42、44も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。引き出し導体53は、各第1の内部電極41,43と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極41,43からそれぞれ伸びている。
4つの第2の内部電極61〜64のうち2つの第2の内部電極61,63が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極61、63も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、各第2の内部電極61,63と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極61,63からそれぞれ伸びている。
第6実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41,43の数を2つとし、第1の内部電極41〜44の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,63の数を2つとし、第2の内部電極61〜64の総数よりも少なくされている。したがって、第6実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第6実施形態に係る積層コンデンサは、第2実施形態に係る積層コンデンサに比して、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41、43の数が多く、これらの引き出し導体53は第1の端子電極3に対して並列接続される。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,63の数が多く、これらの引き出し導体73は第2の端子電極5に対して並列接続される。したがって、第6実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、第2実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗に比して小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極41,43の数と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極61,63の数とをそれぞれ調整することにより、第6実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第7実施形態)
図8を参照して、第7実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第7実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53,73を介して端子電極3,5に接続される第1及び第2の内部電極42,43,61,62の数の点で第3実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図8は、第7実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第7実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第7実施形態に係る積層コンデンサでは、図8に示されるように、4つの第1の内部電極41〜44のうち2つの第1の内部電極42,43が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極41,44も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。引き出し導体53は、各第1の内部電極42,43と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極42,43からそれぞれ伸びている。
4つの第2の内部電極61〜64のうち2つの第2の内部電極61,62が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極61、62も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、各第2の内部電極61,62と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極61,62からそれぞれ伸びている。
第7実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極42,43の数を2つとし、第1の内部電極41〜44の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,62の数を2つとし、第2の内部電極61〜64の総数よりも少なくされている。したがって、第7実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第7実施形態に係る積層コンデンサは、第3実施形態に係る積層コンデンサに比して、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極42,43の数が多く、これらの引き出し導体53は第1の端子電極3に対して並列接続される。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,62の数が多く、これらの引き出し導体73は第2の端子電極5に対して並列接続される。したがって、第7実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、第3実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗に比して小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極42,43の数と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極61,62の数とをそれぞれ調整することにより、第7実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第8実施形態)
図9を参照して、第8実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第8実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53,73を介して端子電極3,5に接続される第1及び第2の内部電極41,44,62,64の数の点で第4実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図9は、第8実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第8実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第8実施形態に係る積層コンデンサでは、図9に示されるように、4つの第1の内部電極41〜44のうち2つの第1の内部電極41,44が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極42、43も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。引き出し導体53は、各第1の内部電極41,44と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極41,44からそれぞれ伸びている。
4つの第2の内部電極61〜64のうち2つの第2の内部電極62,64が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極61、63も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、各第2の内部電極62,64と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極62,64からそれぞれ伸びている。
第8実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41,44の数を2つとし、第1の内部電極41〜44の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極62,64の数を2つとし、第2の内部電極61〜64の総数よりも少なくされている。したがって、第8実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第8実施形態に係る積層コンデンサは、第4実施形態に係る積層コンデンサに比して、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41,44の数が多く、これらの引き出し導体53は第1の端子電極3に対して並列接続される。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極62,64が多く、これらの引き出し導体73は第2の端子電極5に対して並列接続される。したがって、第8実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、第4実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗に比して小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極41,44の数と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極62,64の数とをそれぞれ調整することにより、第8実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第9実施形態)
図10を参照して、第9実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第9実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53,73を介して端子電極3,5に接続される第1及び第2の内部電極42,44,61,62,64の数の点で第4実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図10は、第9実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第9実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第9実施形態に係る積層コンデンサでは、図10に示されるように、4つの第1の内部電極41〜44のうち2つの第1の内部電極42,44が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。第1の内部電極41〜44は第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されているため、第1の内部電極41、43も第1の接続導体7を介して第1の端子電極3に電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜44は並列接続されることとなる。引き出し導体53は、各第1の内部電極42,44と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極42,44からそれぞれ伸びている。
4つの第2の内部電極61〜64のうち3つの第2の内部電極61,62,64が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。第2の内部電極61〜64は第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されているため、第2の内部電極63も第2の接続導体9を介して第2の端子電極5に電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜64は並列接続されることとなる。引き出し導体73は、各第2の内部電極61,62,64と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極61,62,64からそれぞれ伸びている。
第9実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極42,44の数を2つとし、第1の内部電極41〜44の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,62,64の数を3つとし、第2の内部電極61〜64の総数よりも少なくされている。したがって、第9実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第9実施形態に係る積層コンデンサは、第4実施形態に係る積層コンデンサに比して、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極42,44の数が多く、これらの引き出し導体53は第1の端子電極3に対して並列接続される。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極61,62,64が多く、これらの引き出し導体73は第2の端子電極5に対して並列接続される。したがって、第9実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、第9実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗に比して小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極42,44の数と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極61,62,64の数とをそれぞれ調整することにより、第9実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第10実施形態)
図11を参照して、第10実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第10実施形態に係る積層コンデンサは、第1及び第2の内部電極42〜44、61〜63にスリットが形成されている点で第1実施形態に係る積層コンデンサC1と相違する。図11は、第10実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第10実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1の内部電極42〜44において、引き出し導体82〜84と第1の内部電極42〜44との接続部分の脇から第1の内部電極42〜44の長手方向に伸びるようにスリットS11〜S13が形成されている。したがって、スリットS11〜S13は、各第1の内部電極42〜44において、スリットS11〜S13それぞれを挟んで対向する領域を電流が互いに逆向きに流れるように形成されることとなる。
第2の内部電極61〜63において、引き出し導体101〜103と第2の内部電極61〜63との接続部分の脇から第2の内部電極61〜63の長手方向に伸びるようにスリットS21〜S23が形成されている。したがって、スリットS21〜S23は、各第2の内部電極61〜63において、スリットS21〜S23それぞれを挟んで対向する領域を電流が互いに逆向きに流れるように形成されることとなる。
スリットS11〜S13、S21〜S23が形成された第1及び第2の内部電極42〜44、61〜63では、それぞれスリットS11〜S13、S21〜S23を挟んで対向する領域において互いに電流が逆向きに流れるため、電流に起因して発生する磁界が相殺される。また、スリットが形成された第1の内部電極42〜44と第2の内部電極61〜63とでは積層方向で見て、電流の流れる向きが逆向きとなる。そのため、第1の内部電極42〜44を流れる電流に起因して発生する磁界と第2の内部電極61〜63を流れる電流に起因して発生する磁界とは相殺される。このため、第10実施形態に係る積層コンデンサでは、等価直列インダクタンスの低減を図ることが可能となる。
また、第10実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に直接接続される第1の内部電極41の数を1つとし、第1の内部電極41〜44の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に直接接続される第2の内部電極64の数を1つとし、第2の内部電極61〜64の総数(本実施形態では、4つ)よりも少なくされている。これらにより、第10実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続される第1の内部電極41の数と引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続される第2の内部電極64の数とをそれぞれ調整することにより、第10実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第11実施形態)
図12を参照して、第11実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。図12は、第11実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第11実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
積層体1は、図12にも示されるように、第1〜第3のコンデンサ部121,131,141を含んでいる。第1のコンデンサ部121は、第2のコンデンサ部131と第3のコンデンサ部141との間に位置している。
まず、第1のコンデンサ部121の構成について説明する。第1のコンデンサ部121は、第5実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、8層)の誘電体層11〜18と、複数(本実施形態では、各4層)の第1及び第2の内部電極41〜44,61〜64とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、4つの第1の内部電極41〜44のうち2つの第1の内部電極41,44が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。また、4つの第2の内部電極61〜64のうち2つの第2の内部電極61,64が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。
次に、第2のコンデンサ部131の構成について説明する。第2のコンデンサ部131は、複数(本実施形態では、5層)の誘電体層133と、複数(本実施形態では、各2層)の第1及び第2の内部電極135,137とが交互に積層されることにより構成される。各第1の内部電極135は、引き出し導体136を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。引き出し導体136は、各第1の内部電極135と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極135からそれぞれ伸びている。各第2の内部電極137は、引き出し導体138を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。引き出し導体138は、各第2の内部電極137と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極137からそれぞれ伸びている。
次に、第3のコンデンサ部141の構成について説明する。第3のコンデンサ部141は、複数(本実施形態では、4層)の誘電体層143と、複数(本実施形態では、各2層)の第1及び第2の内部電極145,147とが交互に積層されることにより構成される。各第1の内部電極145は、引き出し導体146を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。引き出し導体146は、各第1の内部電極145と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極145からそれぞれ伸びている。各第2の内部電極147は、引き出し導体148を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。引き出し導体148は、各第2の内部電極147と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極147からそれぞれ伸びている。
第11実施形態に係る積層コンデンサでは、誘電体層11〜18,133,143の間の境界が視認できない程度に一体化されている。第1のコンデンサ部121の第1の内部電極41は、端子電極3を通して第2のコンデンサ部131の第1の内部電極135及び第3のコンデンサ部141の第1の内部電極145と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第1の内部電極44は、端子電極3を通して第2のコンデンサ部131の第1の内部電極135及び第3のコンデンサ部141の第1の内部電極145と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第2の内部電極61は、端子電極5を通して第2のコンデンサ部131の第2の内部電極137及び第3のコンデンサ部141の第2の内部電極147と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第2の内部電極64は、端子電極5を通して第2のコンデンサ部131の第2の内部電極137及び第3のコンデンサ部141の第2の内部電極147と電気的に接続される。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第5実施形態において記載したように、第11実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第12実施形態)
図13を参照して、第12実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第12実施形態に係る積層コンデンサは、第1のコンデンサ部121の構成の点で第11実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図13は、第12実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第12実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1のコンデンサ部121は、第7実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、8層)の誘電体層11〜18と、複数(本実施形態では、各4層)の第1及び第2の内部電極41〜44,61〜64とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、4つの第1の内部電極41〜44のうち2つの第1の内部電極42,43が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。また、4つの第2の内部電極61〜64のうち2つの第2の内部電極61,62が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第7実施形態において記載したように、第12実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第13実施形態)
図14を参照して、第13実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第13実施形態に係る積層コンデンサは、第1のコンデンサ部121の構成の点で第11実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図14は、第13実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第13実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第1実施形態に係る積層コンデンサC1と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3と、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5と、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1のコンデンサ部121は、第4実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、8層)の誘電体層11〜18と、複数(本実施形態では、各4層)の第1及び第2の内部電極41〜44,61〜64とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、4つの第1の内部電極41〜44のうち1つの第1の内部電極44が、引き出し導体53を介して第1の端子電極3に電気的に接続されている。また、4つの第2の内部電極61〜64のうち1つの第2の内部電極62が、引き出し導体73を介して第2の端子電極5に電気的に接続されている。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第4実施形態において記載したように、第13実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
第1のコンデンサ部121の構成として、第1〜第3、第6、第8〜第10実施形態に係る積層コンデンサの積層体1と同じ構成(但し、誘電体層35を除く)を採用してもよい。
(第14実施形態)
図15〜図16を参照して、第14実施形態に係る積層コンデンサC2の構成について説明する。図15は、第14実施形態に係る積層コンデンサの斜視図である。図16は、第14実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第14実施形態に係る積層コンデンサC2は、図15に示されるように、積層体1と、当該積層体1に形成された複数(本実施形態では、各4つ)の第1及び第2の端子電極3A〜3D,5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備える。
第1の端子電極3Aは、積層体1の側面1a側に位置している。第1の端子電極3Bは、積層体1の側面1a側に位置している。第1の端子電極3Cは、積層体1の側面1b側に位置している。第1の端子電極3Dは、積層体1の側面1b側に位置している。
第2の端子電極5Aは、積層体1の側面1a側に位置している。第2の端子電極5Bは、積層体1の側面1a側に位置している。第2の端子電極5Cは、積層体1の側面1b側に位置している。第2の端子電極5Dは、積層体1の側面1b側に位置している。
したがって、第1の側面1a上には、側面1c側から側面1d側に向かって、第1の端子電極3A、第2の端子電極5A、第1の端子電極3B、第2の端子電極5Bがこの順で形成されている。第1の側面150b上には、側面1d側から側面1c側に向かって、第1の端子電極3C、第2の端子電極5C、第1の端子電極3D、第2の端子電極5Dがこの順で形成されている。第1の端子電極3A〜3Dと第2の端子電極5A〜5Dとは、互いに電気的に絶縁されている。
第1の接続導体7は、積層体1の側面1c側に位置している。第2の接続導体9は、積層体1の側面1d側に位置している。第1の接続導体7と第2の接続導体9とは、互いに電気的に絶縁されている。
積層体1は、図16にも示されるように、複数(本実施形態では、25層)の誘電体層11〜35と、複数(本実施形態では、各12層)の第1及び第2の内部電極41〜52,61〜72とが交互に積層されることにより構成される。実際の積層コンデンサC1では、誘電体層11〜35の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
各第1の内部電極41〜52は、略矩形形状を呈している。第1の内部電極41〜52は、積層体1における誘電体層11〜35の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に平行な側面から所定の間隔を有した位置にそれぞれ形成されている。各第1の内部電極41〜52には、積層体1の側面1cに引き出されるように伸びる引き出し導体81〜92がそれぞれ形成されている。
引き出し導体81は、第1の内部電極41と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極41から伸びている。引き出し導体82は、第1の内部電極42と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極42から伸びている。引き出し導体83は、第1の内部電極43と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極43から伸びている。引き出し導体84は、第1の内部電極44と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極44から伸びている。引き出し導体85は、第1の内部電極45と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極45から伸びている。引き出し導体86は、第1の内部電極46と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極46から伸びている。引き出し導体87は、第1の内部電極47と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極47から伸びている。引き出し導体88は、第1の内部電極48と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極48から伸びている。引き出し導体89は、第1の内部電極49と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極49から伸びている。引き出し導体89は、第1の内部電極49と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極49から伸びている。引き出し導体90は、第1の内部電極50と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極50から伸びている。引き出し導体91は、第1の内部電極51と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極51から伸びている。引き出し導体92は、第1の内部電極52と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極52から伸びている。
第1の内部電極41〜52はそれぞれ、引き出し導体81〜92を介して第1の接続導体7に電気的に接続される。これにより、第1の内部電極41〜52は、第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されることとなる。
第1の内部電極41は、引き出し導体53Aを介して第1の端子電極3Aに電気的に接続されている。第1の内部電極42は、引き出し導体53Bを介して第1の端子電極3Bに電気的に接続されている。第1の内部電極43は、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。第1の内部電極44は、引き出し導体53Dを介して第1の端子電極3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極45〜52も第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜52は並列接続されることとなる。
各引き出し導体53A、53Bは、対応する第1の内部電極41,42と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第1の内部電極41,42から伸びている。各引き出し導体53C,53Dは、対応する第1の内部電極43,44と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極43,44から伸びている。
各第2の内部電極61〜72は、略矩形形状を呈している。第2の内部電極61〜72は、積層体1における積層方向に平行な側面から所定の間隔を有した位置にそれぞれ形成されている。各第2の内部電極61〜72には、積層体1の側面1dに引き出されるように伸びる引き出し導体101〜112がそれぞれ形成されている。
引き出し導体101は、第2の内部電極61と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極61から伸びている。引き出し導体102は、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。引き出し導体103は、第2の内部電極63と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極63から伸びている。引き出し導体104は、第2の内部電極64と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極64から伸びている。引き出し導体105は、第2の内部電極65と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極65から伸びている。引き出し導体106は、第2の内部電極66と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極66から伸びている。引き出し導体107は、第2の内部電極67と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極67から伸びている。引き出し導体108は、第2の内部電極68と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極68から伸びている。引き出し導体109は、第2の内部電極69と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極69から伸びている。引き出し導体109は、第2の内部電極69と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極69から伸びている。引き出し導体110は、第2の内部電極70と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極70から伸びている。引き出し導体111は、第2の内部電極71と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極71から伸びている。引き出し導体112は、第2の内部電極72と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極72から伸びている。
第2の内部電極61〜72はそれぞれ、引き出し導体101〜112を介して第2の接続導体9に電気的に接続される。これにより、第2の内部電極61〜72は、第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されることとなる。
第2の内部電極61は、引き出し導体73Aを介して第2の端子電極5Aに電気的に接続されている。第2の内部電極62は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。第2の内部電極63は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。第2の内部電極64は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極65〜72も第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜72は並列接続されることとなる。
各引き出し導体73A、73Bは、対応する第2の内部電極61,62と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第2の内部電極61,62から伸びている。各引き出し導体73C,73Dは、対応する第2の内部電極63,64と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極63,64から伸びている。
積層コンデンサC2では、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜44の数を4つとし、第1の内部電極41〜52の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜64の数を4つとし、第2の内部電極61〜72の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。
第1の端子電極3Aに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の端子電極3Aに対して直列接続されることとなる。
第1の端子電極3Bに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極42を境にして、当該第1の内部電極42よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極42よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Bに対して並列接続されることとなる。
第1の端子電極3Cに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極43を境にして、当該第1の内部電極43よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極43よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Cに対して並列接続されることとなる。
第1の端子電極3Dに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極44を境にして、当該第1の内部電極44よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極44よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Dに対して並列接続されることとなる。
一方、第2の端子電極5Aに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極61を境にして、当該第2の内部電極61よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極61よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Aに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Bに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極62を境にして、当該第2の内部電極62よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極62よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Bに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Cに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極73を境にして、当該第2の内部電極73よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極73よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Cに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Dに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極64を境にして、当該第2の内部電極64よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極64よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Dに対して並列接続されることとなる。
これらにより、積層コンデンサC2は、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41〜44の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61〜64の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサC2の等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
また、本実施形態において、第1の内部電極41〜52同士は、並列接続されており、第2の内部電極61〜72同士は、並列接続されている。これにより、各第1の内部電極41〜52や各第2の内部電極61〜72の抵抗値にバラツキが生じても、積層コンデンサC2全体での等価直列抵抗への影響が少なく、等価直列抵抗の制御の精度低下を抑制することができる。
(第15実施形態)
図17を参照して、第15実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第15実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の積層方向で位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置との点で第14実施形態に係る積層コンデンサC2と相違する。図17は、第15実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第15実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第15実施形態に係る積層コンデンサでは、図17に示されるように、第1の内部電極51が、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。第1の内部電極52が、引き出し導体53Dを介して第1の端子電極3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極43〜50も、第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜52は並列接続されることとなる。各引き出し導体53C,53Dは、対応する第1の内部電極51,52と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極51,52から伸びている。
第2の内部電極71は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。第2の内部電極72は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極63〜70も、第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜72は並列接続されることとなる。各引き出し導体73C,73Dは、対応する第2の内部電極71,72と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極71,72から伸びている。
第15実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41、42、51、52の数を4つとし、第1の内部電極41〜52の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61、62、71、72の数を4つとし、第2の内部電極61〜72の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。これらにより、第15実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
ところで、第1の端子電極3Aに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の端子電極3Aに対して直列接続されることとなる。
第1の端子電極3Bに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極42を境にして、当該第1の内部電極42よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極42よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Bに対して並列接続されることとなる。
第1の端子電極3Cに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極51を境にして、当該第1の内部電極51よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極51よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Cに対して並列接続されることとなる。
第1の端子電極3Dに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極52を境にして、当該第1の内部電極52よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極52よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Dに対して並列接続されることとなる。
一方、第2の端子電極5Aに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極61を境にして、当該第2の内部電極61よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極61よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Aに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Bに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極62を境にして、当該第2の内部電極62よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極62よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Bに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Cに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極71を境にして、当該第2の内部電極71よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極71よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Cに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Dに着目すると、第2の接続導体9の合成抵抗成分は、第2の端子電極5Dに対して直列接続されることとなる。
上述した第1及び第2の接続導体7、9の抵抗成分の差異に起因して、第15実施形態に係る積層コンデンサは、第14実施形態に係る積層コンデンサC2に比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41,42,51,52の積層方向での位置と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61,62,71,72の積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第16実施形態)
図18を参照して、第16実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第16実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の積層方向で位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置との点で第14実施形態に係る積層コンデンサC2と相違する。図18は、第16実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第16実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第16実施形態に係る積層コンデンサでは、図18に示されるように、第1の内部電極44が、引き出し導体53Bを介して第1の端子電極3Bに電気的に接続されている。第1の内部電極47が、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。第1の内部電極50が、引き出し導体53Dを介して第1の端子電極3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極42、43、45、46、48、49、51、52も、第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜52は並列接続されることとなる。引き出し導体53Bは、第1の内部電極47と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極44から伸びている。各引き出し導体53C,53Dは、対応する第1の内部電極47,50と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極47,50から伸びている。
第2の内部電極64は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。第2の内部電極67は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。第2の内部電極70は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極62,63,65,66,68,69,71,72も、第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜72は並列接続されることとなる。引き出し導体73Bは、第2の内部電極64と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第2の内部電極64から伸びている。各引き出し導体73C,73Dは、対応する第2の内部電極67,70と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極67,70から伸びている。
第16実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,44,47,50の数を4つとし、第1の内部電極41〜52の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61,64,67,70の数を4つとし、第2の内部電極61〜72の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。これらにより、第16実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
ところで、第1の端子電極3Aに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の端子電極3Aに対して直列接続されることとなる。
第1の端子電極3Bに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極44を境にして、当該第1の内部電極44よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極44よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Bに対して並列接続されることとなる。
第1の端子電極3Cに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極47を境にして、当該第1の内部電極47よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極47よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Cに対して並列接続されることとなる。
第1の端子電極3Dに着目すると、第1の接続導体7の抵抗成分は、第1の内部電極50を境にして、当該第1の内部電極50よりも積層方向の一方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分と、第1の内部電極50よりも積層方向の他方側に位置する第1の接続導体7の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第1の端子電極3Dに対して並列接続されることとなる。
一方、第2の端子電極5Aに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極61を境にして、当該第2の内部電極61よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極61よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Aに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Bに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極64を境にして、当該第2の内部電極64よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極64よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Bに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Cに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極67を境にして、当該第2の内部電極67よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極67よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Cに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Cに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極70を境にして、当該第2の内部電極70よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極70よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Cに対して並列接続されることとなる。
上述した第1及び第2の接続導体7、9の抵抗成分の差異に起因して、第16実施形態に係る積層コンデンサは、第14実施形態に係る積層コンデンサC2に比して、等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41、44、47、50の積層方向での位置と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61、64、67、70の積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第17実施形態)
図19を参照して、第17実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第17実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置の点で第16実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図19は、第17実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第17実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第17実施形態に係る積層コンデンサでは、図19に示されるように、第2の内部電極62は、引き出し導体73Aを介して第2の端子電極5Aに電気的に接続されている。第2の内部電極65は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。第2の内部電極68は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。第2の内部電極71は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極61,63,64,66,67,69,70,72も、第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜72は並列接続されることとなる。各引き出し導体73A,73Bは、対応する第2の内部電極62,64と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第2の内部電極62,64から伸びている。各引き出し導体73C,73Dは、対応する第2の内部電極67,70と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極67,70から伸びている。
第17実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,44,47,50の数を4つとし、第1の内部電極41〜52の総数(本実施形態では、12)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極62,65,68,71の数を4つとし、第2の内部電極61〜72の総数(本実施形態では、12)よりも少なくされている。これらにより、第17実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
ところで、第2の端子電極5Aに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極62を境にして、当該第2の内部電極62よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極62よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Aに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Bに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極65を境にして、当該第2の内部電極65よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極65よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Bに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Cに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極68を境にして、当該第2の内部電極68よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極68よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Cに対して並列接続されることとなる。
第2の端子電極5Dに着目すると、第2の接続導体9の抵抗成分は、第2の内部電極71を境にして、当該第2の内部電極71よりも積層方向の一方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分と、第2の内部電極71よりも積層方向の他方側に位置する第2の接続導体9の抵抗成分とに分けられる。これらの抵抗成分は、第2の端子電極5Dに対して並列接続されることとなる。
上述した第1及び第2の接続導体7、9の抵抗成分の差異に起因して、第17実施形態に係る積層コンデンサは、第14実施形態に係る積層コンデンサC2に比して、等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41,44,47,50の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極62,65,68,71の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第18実施形態)
図20を参照して、第18実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第18実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の数と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の数との点で第14実施形態に係る積層コンデンサC2と相違する。図20は、第18実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第18実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第18実施形態に係る積層コンデンサでは、図20に示されるように、第1の内部電極49が、引き出し導体53Aを介して第1の端子電極3Aに電気的に接続されている。第1の内部電極50が、引き出し導体53Bを介して第1の端子電極3Bに電気的に接続されている。第1の内部電極51が、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。第1の内部電極52が、引き出し導体53Dを介して第1の端子電極3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極45〜48も、第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜52は並列接続されることとなる。各引き出し導体53A,53Bは、対応する第1の内部電極49,50と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第1の内部電極49,50から伸びている。各引き出し導体53C,53Dは、対応する第1の内部電極51,52と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極51,52から伸びている。
第2の内部電極69は、引き出し導体73Aを介して第2の端子電極5Aに電気的に接続されている。第2の内部電極70は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。第2の内部電極71は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。第2の内部電極72は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極65〜68も、第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜72は並列接続されることとなる。各引き出し導体73A,73Bは、対応する第2の内部電極69,70と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第2の内部電極69,70から伸びている。各引き出し導体73C、73Dは、対応する第2の内部電極71,72と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極71,72から伸びている。
第18実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜44,49〜52の数を8つとし、第1の内部電極41〜52の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜64,69〜72の数を8つとし、第2の内部電極61〜72の総数よりも少なくされている。したがって、第18実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第18実施形態に係る積層コンデンサは、積層コンデンサC2に比して、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜44、49〜52の数が多く、これらの引き出し導体53A〜53Dは対応する第1の端子電極3A〜3Dに対して並列接続される。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜64、69〜72の数が多く、これらの引き出し導体73A〜73Dは対応する第2の端子電極5A〜5Dに対して並列接続される。したがって、第18実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、積層コンデンサC2の等価直列抵抗に比して小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41〜44、47〜50の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Bに電気的に接続される第2の内部電極61〜64、67〜70の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第19実施形態)
図21を参照して、第19実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第19実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の数と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の数との点で第14実施形態に係る積層コンデンサC2と相違する。また、第19実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の積層方向で位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置との点で第18実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図21は、第19実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第19実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第19実施形態に係る積層コンデンサでは、図21に示されるように、各第1の内部電極43,47が、引き出し導体53Aを介して第1の端子電極3Aに電気的に接続されている。各第1の内部電極44,48が、引き出し導体53Bを介して第1の端子電極3Bに電気的に接続されている。各第1の内部電極45,49が、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。各第1の内部電極46,50が、引き出し導体53Dを介して第1の端子電極3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極41,42,51,52も、第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜52は並列接続されることとなる。各引き出し導体53A,53Bは、対応する第1の内部電極43,44,47,48と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第1の内部電極43,44,47,48から伸びている。各引き出し導体53C,53Dは、対応する第1の内部電極45,46,49,50と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極45,46,49,50から伸びている。
各第2の内部電極63,67は、引き出し導体73Aを介して第2の端子電極5Aに電気的に接続されている。各第2の内部電極64,68は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。各第2の内部電極65,69は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。各第2の内部電極66,70は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極61,62,71,72も、第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜72は並列接続されることとなる。各引き出し導体73A,73Bは、対応する第2の内部電極63,64,67,68と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第2の内部電極63,64,67,68から伸びている。各引き出し導体73C,73Dは、対応する第2の内部電極65,66,69,70と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極65,66,69,70から伸びている。
第19実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体73A〜73Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極43〜50の数を8つとし、第1の内部電極41〜52の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極63〜70の数を8つとし、第2の内部電極61〜72の総数よりも少なくされている。したがって、第19実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第19実施形態に係る積層コンデンサは、積層コンデンサC2に比して、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極43〜50の数が多く、これらの引き出し導体53A〜53Dは対応する第1の端子電極3A〜3Dに対して並列接続される。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極63〜70の数が多く、これらの引き出し導体73A〜73Dは対応する第2の端子電極5A〜5Dに対して並列接続される。したがって、第19実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、積層コンデンサC2の等価直列抵抗に比して小さくなる。
また、第19実施形態に係る積層コンデンサは、第15〜第17実施形態と同様に、第1及び第2の接続導体7、9の抵抗成分の差異に起因して第18実施形態に係る積層コンデンサに比して等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極43〜50の数及び積層方向での位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極63〜70の数及び積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第20実施形態)
図22を参照して、第20実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第20実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の数と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の数との点で第14実施形態に係る積層コンデンサC2と相違する。また、第20実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の積層方向で位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置との点で第18実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図22は、第20実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第20実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第20実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜44,47〜50の数を8つとし、第1の内部電極41〜52の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜64,67〜70の数を8つとし、第2の内部電極61〜72の総数よりも少なくされている。したがって、第20実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第20実施形態に係る積層コンデンサは、積層コンデンサC2に比して、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜44,47〜50の数が多く、これらの引き出し導体53A〜53Dは対応する第1の端子電極3A〜3Dに対して並列接続される。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜64,67〜70の数が多く、これらの引き出し導体73A〜73Dは対応する第2の端子電極5A〜5Dに対して並列接続される。したがって、第20実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、積層コンデンサC2の等価直列抵抗に比して小さくなる。
また、第20実施形態に係る積層コンデンサは、第15〜第17実施形態と同様に、第1及び第2の接続導体7、9の抵抗成分の差異に起因して第18実施形態に係る積層コンデンサに比して等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜44,47〜50の数及び積層方向での位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜64,67〜70の数及び積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第21実施形態)
図23を参照して、第21実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第21実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の数と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の数との点で第1実施形態に係る積層コンデンサC2と相違する。また、第21実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の積層方向で位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置との点で第18実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図23は、第21実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第21実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第21実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,42,44,45,47,48,50,51の数を8つとし、第1の内部電極41〜52の総数よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61,62,64,65,67,68,70,71の数を8つとし、第2の内部電極61〜72の総数よりも少なくされている。したがって、第21実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
第21実施形態に係る積層コンデンサは、積層コンデンサC2に比して、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,42,44,45,47,48,50,51の数が多く、これらの引き出し導体53A〜53Dは対応する第1の端子電極3A〜3Dに対して並列接続される。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61,62,64,65,67,68,70,71の数が多く、これらの引き出し導体73A〜73Dは対応する第2の端子電極5A〜5Dに対して並列接続される。したがって、第21実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗は、積層コンデンサC2の等価直列抵抗に比して小さくなる。
また、第21実施形態に係る積層コンデンサは、第15〜第17実施形態と同様に、第1及び第2の接続導体7、9の抵抗成分の差異に起因して第18実施形態に係る積層コンデンサに比して等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,42,44,45,47,48,50,51の数及び積層方向での位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61,62,64,65,67,68,70,71の数及び積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第22実施形態)
図24を参照して、第22実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。図24は、第22実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第22実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
積層体1は、図24にも示されるように、複数(本実施形態では、39層)の誘電体層11〜35、235〜248と、複数(本実施形態では、各19層)の第1及び第2の内部電極41〜52,253〜259、61〜72、273〜279とが交互に積層されることにより構成される。実際の積層コンデンサでは、誘電体層11〜35、235〜248の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
各第1の内部電極41〜52,253〜259は、略矩形形状を呈している。第1の内部電極41〜52,253〜259は、積層体1における誘電体層11〜35、235〜248の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に平行な側面から所定の間隔を有した位置にそれぞれ形成されている。各第1の内部電極41〜52,253〜259には、積層体1の側面1cに引き出されるように伸びる引き出し導体81〜92、293〜299がそれぞれ形成されている。
引き出し導体81は、第1の内部電極41と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極41から伸びている。引き出し導体82は、第1の内部電極42と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極42から伸びている。引き出し導体83は、第1の内部電極43と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極43から伸びている。引き出し導体84は、第1の内部電極44と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極44から伸びている。引き出し導体85は、第1の内部電極45と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極45から伸びている。引き出し導体86は、第1の内部電極46と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極46から伸びている。引き出し導体87は、第1の内部電極47と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極47から伸びている。引き出し導体88は、第1の内部電極48と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極48から伸びている。引き出し導体89は、第1の内部電極49と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極49から伸びている。引き出し導体89は、第1の内部電極49と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極49から伸びている。引き出し導体90は、第1の内部電極50と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極50から伸びている。引き出し導体91は、第1の内部電極51と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極51から伸びている。引き出し導体92は、第1の内部電極52と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極52から伸びている。引き出し導体293は、第1の内部電極253と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極253から伸びている。引き出し導体294は、第1の内部電極254と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極254から伸びている。引き出し導体295は、第1の内部電極255と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極255から伸びている。引き出し導体296は、第1の内部電極256と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極256から伸びている。引き出し導体297は、第1の内部電極257と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極257から伸びている。引き出し導体298は、第1の内部電極258と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極258から伸びている。引き出し導体299は、第1の内部電極259と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極259から伸びている。
第1の内部電極41〜52,253〜259はそれぞれ、引き出し導体81〜92、293〜299を介して第1の接続導体7に電気的に接続される。これにより、第1の内部電極41〜52,253〜259は、第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されることとなる。
第1の内部電極41は、引き出し導体53Aを介して第1の端子電極3Aに電気的に接続されている。第1の内部電極42は、引き出し導体53Bを介して第1の端子電極3Bに電気的に接続されている。第1の内部電極43は、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。第1の内部電極44は、引き出し導体53Dを介して第1の端子電極3Dに電気的に接続されている。第1の内部電極45は、引き出し導体53Aを介して第1の端子電極3Aに電気的に接続されている。第1の内部電極46は、引き出し導体53Bを介して第1の端子電極3Bに電気的に接続されている。第1の内部電極49は、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。第1の内部電極51は、引き出し導体53Dを介して第1の端子電極3Dに電気的に接続されている。第1の内部電極255は、引き出し導体53Aを介して第1の端子電極3Aに電気的に接続されている。第1の内部電極256は、引き出し導体53Bを介して第1の端子電極3Bに電気的に接続されている。第1の内部電極257は、引き出し導体53Cを介して第1の端子電極3Cに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極47、48、50、52、253、254、258、259も第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜52,253〜259は並列接続されることとなる。
各引き出し導体53A、53Bは、対応する第1の内部電極41,42、45、46、255、256と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第1の内部電極41,42、45、46、255、256から伸びている。各引き出し導体53C,53Dは、対応する第1の内部電極43,44、49、51、257と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極43,44、49、51、257から伸びている。
各第2の内部電極61〜72、273〜279は、略矩形形状を呈している。第2の内部電極61〜72、273〜279は、積層体1における積層方向に平行な側面から所定の間隔を有した位置にそれぞれ形成されている。各第2の内部電極61〜72、273〜279には、積層体1の側面1dに引き出されるように伸びる引き出し導体101〜112、313〜319がそれぞれ形成されている。
引き出し導体101は、第2の内部電極61と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極61から伸びている。引き出し導体102は、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。引き出し導体103は、第2の内部電極63と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極63から伸びている。引き出し導体104は、第2の内部電極64と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極64から伸びている。引き出し導体105は、第2の内部電極65と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極65から伸びている。引き出し導体106は、第2の内部電極66と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極66から伸びている。引き出し導体107は、第2の内部電極67と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極67から伸びている。引き出し導体108は、第2の内部電極68と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極68から伸びている。引き出し導体109は、第2の内部電極69と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極69から伸びている。引き出し導体110は、第2の内部電極70と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極70から伸びている。引き出し導体111は、第2の内部電極71と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極71から伸びている。引き出し導体112は、第2の内部電極72と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極72から伸びている。引き出し導体313は、第2の内部電極273と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極273から伸びている。引き出し導体314は、第2の内部電極274と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極274から伸びている。引き出し導体315は、第2の内部電極275と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極275から伸びている。引き出し導体316は、第2の内部電極276と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極276から伸びている。引き出し導体317は、第2の内部電極277と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極277から伸びている。引き出し導体318は、第2の内部電極278と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極278から伸びている。引き出し導体319は、第2の内部電極279と一体に形成されており、積層体1の側面1dに臨むように、第2の内部電極279から伸びている。
第2の内部電極61〜72、273〜279はそれぞれ、引き出し導体101〜112、313〜319を介して第2の接続導体9に電気的に接続される。これにより、第2の内部電極61〜72、273〜279は、第2の接続導体9を介して互いに電気的に接続されることとなる。
第2の内部電極61は、引き出し導体73Aを介して第2の端子電極5Aに電気的に接続されている。第2の内部電極62は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。第2の内部電極63は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。第2の内部電極64は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5Dに電気的に接続されている。第2の内部電極65は、引き出し導体73Aを介して第2の端子電極5Aに電気的に接続されている。第2の内部電極66は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。第2の内部電極69は、引き出し導体73Cを介して第2の端子電極5Cに電気的に接続されている。第2の内部電極71は、引き出し導体73Dを介して第2の端子電極5Dに電気的に接続されている。第2の内部電極275は、引き出し導体73Aを介して第2の端子電極5Aに電気的に接続されている。第2の内部電極276は、引き出し導体73Bを介して第2の端子電極5Bに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極67、68、70、72、273、274、278、279も第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜72、273〜279は並列接続されることとなる。
各引き出し導体73A、73Bは、対応する第2の内部電極61,62、65、66、275、276と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第2の内部電極61,62、65、66、275、276から伸びている。各引き出し導体73C,73Dは、対応する第2の内部電極63,64、69、71、277と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極63,64、69、71、277から伸びている。
第22実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜46,49,51,255〜257の数を11とし、第1の内部電極41〜52、253〜259の総数(本実施形態では、19)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜66,69,71,275〜277の数を11とし、第2の内部電極61〜72、273〜279の総数(本実施形態では、19)よりも少なくされている。これにより、第22実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
また、第22実施形態に係る積層コンデンサは、第15〜第17実施形態と同様に、第1及び第2の接続導体7、9の抵抗成分の差異に起因して、引き出し導体53A〜53D,73A〜73Dを介して端子電極3A〜3D,5A〜5Dに直接接続される内部電極41〜46,49,51,255〜257,61〜66,69,71,275〜277を積層方向に隣り合うように配置した積層コンデンサに比して等価直列抵抗が小さくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41〜46,49,51,255〜257の数及び積層方向での位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61〜66,69,71,275〜277の数及び積層方向での位置とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第23実施形態)
図25を参照して、第23実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第23実施形態に係る積層コンデンサは、第1及び第2の内部電極45〜52、65〜72にスリットが形成されている点で第14実施形態に係る積層コンデンサC2と相違する。図25は、第23実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第23実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1の内部電極45〜52において、引き出し導体85〜92と第1の内部電極45〜52との接続部分の脇から第1の内部電極45〜52の長手方向に伸びるようにスリットS11〜S18が形成されている。したがって、スリットS11〜S28は、各第1の内部電極45〜52において、スリットS11〜S28それぞれを挟んで対向する領域を電流が互いに逆向きに流れるように形成されることとなる。
第2の内部電極65〜72において、引き出し導体105〜112と第2の内部電極65〜72との接続部分の脇から第2の内部電極61〜72の長手方向に伸びるようにスリットS21〜S28が形成されている。したがって、スリットS21〜S28は、各第2の内部電極65〜72において、スリットS21〜S28それぞれを挟んで対向する領域を電流が互いに逆向きに流れるように形成されることとなる。
スリットS11〜S18、S21〜S28が形成された第1及び第2の内部電極45〜52、65〜72では、それぞれスリットS11〜S18、S21〜S28を挟んで対向する領域において互いに電流が逆向きに流れるため、電流に起因して発生する磁界が相殺される。また、スリットが形成された第1の内部電極45〜52と第2の内部電極65〜72とでは積層方向で見て、電流の流れる向きが逆向きとなる。そのため、第1の内部電極45〜52を流れる電流に起因して発生する磁界と第2の内部電極65〜72を流れる電流に起因して発生する磁界とは相殺される。このため、第23実施形態に係る積層コンデンサでは、等価直列インダクタンスの低減を図ることが可能となる。
また、第23実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41〜44の数を4つとし、第1の内部電極41〜52の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61〜64の数を4つとし、第2の内部電極61〜72の総数(本実施形態では、12つ)よりも少なくされている。これらにより、第23実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41〜44の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61〜64の数とをそれぞれ調整することにより、第23実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第24実施形態)
図26を参照して、第24実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。図26は、第24実施形態に係る積層コンデンサを示す斜視図である。図26は、第24実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第24実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
積層体1は、図26にも示されるように、第1〜第3のコンデンサ部121,131,141を含んでいる。第1のコンデンサ部121は、第2のコンデンサ部131と第3のコンデンサ部141との間に位置している。
まず、第1のコンデンサ部121の構成について説明する。第1のコンデンサ部121は、第14実施形態に係る積層コンデンサC2における積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、25層)の誘電体層11〜34と、複数(本実施形態では、各12層)の第1及び第2の内部電極41〜52,61〜72とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、12の第1の内部電極41〜52のうち4つの第1の内部電極41〜44が、引き出し導体53A〜53Dを介して対応する第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。また、12の第2の内部電極61〜72のうち4つの第2の内部電極61〜64が、引き出し導体73A〜73Dを介して対応する第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。
次に、第2のコンデンサ部131の構成について説明する。第2のコンデンサ部131は、複数(本実施形態では、5層)の誘電体層133と、複数(本実施形態では、各2層)の第1及び第2の内部電極135,137とが交互に積層されることにより構成される。各第1の内部電極135は、引き出し導体136を介して第1の端子電極3A,3Bに電気的に接続されている。引き出し導体136は、各第1の内部電極135と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極135からそれぞれ伸びている。各第2の内部電極137は、引き出し導体138を介して第2の端子電極5A,5Bに電気的に接続されている。引き出し導体138は、各第2の内部電極137と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第2の内部電極137からそれぞれ伸びている。
次に、第3のコンデンサ部141の構成について説明する。第3のコンデンサ部141は、複数(本実施形態では、4層)の誘電体層143と、複数(本実施形態では、各2層)の第1及び第2の内部電極145,147とが交互に積層されることにより構成される。各第1の内部電極145は、引き出し導体146を介して第1の端子電極3C,3Dに電気的に接続されている。引き出し導体146は、各第1の内部電極145と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第1の内部電極145からそれぞれ伸びている。各第2の内部電極147は、引き出し導体148を介して第2の端子電極5C,5Dに電気的に接続されている。引き出し導体148は、各第2の内部電極147と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極147からそれぞれ伸びている。
実際の第24実施形態に係る積層コンデンサでは、誘電体層11〜35,133,143の間の境界が視認できない程度に一体化されている。第1のコンデンサ部121の内部電極41は、端子電極3Aを通して第2のコンデンサ部131の第1の内部電極135と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第1の内部電極42は、端子電極3Bを通して第2のコンデンサ部131の第1の内部電極135と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第1の内部電極43は、端子電極3Cを通して第3のコンデンサ部141の第1の内部電極145と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第1の内部電極44は、端子電極3Dを通して第3のコンデンサ部141の第1の内部電極145と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第2の内部電極61は、端子電極5Aを通して第2のコンデンサ部131の第2の内部電極137と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第2の内部電極62は、端子電極5Bを通して第2のコンデンサ部131の第2の内部電極137と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第2の内部電極63は、端子電極5Cを通して第3のコンデンサ部141の第2の内部電極147と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第2の内部電極64は、端子電極5Dを通して第3のコンデンサ部141の第2の内部電極147と電気的に接続される。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第14実施形態において記載したように、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第25実施形態)
図27を参照して、第25実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第25実施形態に係る積層コンデンサは、第1のコンデンサ部121の構成の点で第24実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図27は、第25実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第25実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1のコンデンサ部121は、第15実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、25層)の誘電体層11〜35と、複数(本実施形態では、各12層)の第1及び第2の内部電極41〜52,61〜72とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、12の第1の内部電極41〜52のうち4つの第1の内部電極41,42,51,52が、引き出し導体53A〜53Dを介して対応する第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。また、12の第2の内部電極61〜72のうち4つの第2の内部電極61,62,71,72が、引き出し導体73A〜73Dを介して対応する第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第15実施形態において記載したように、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第26実施形態)
図28を参照して、第26実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第26実施形態に係る積層コンデンサは、第1のコンデンサ部121の構成の点で第24実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図28は、第26実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第26実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1のコンデンサ部121は、第18実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、25層)の誘電体層11〜35と、複数(本実施形態では、各12層)の第1及び第2の内部電極41〜52,61〜72とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、12の第1の内部電極41〜52のうち8つの第1の内部電極41〜44,49〜52が、引き出し導体53A〜53Dを介して対応する第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。また、12の第2の内部電極61〜72のうち8つの第2の内部電極61〜64,69〜72が、引き出し導体73A〜73Dを介して対応する第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第18実施形態において記載したように、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第27実施形態)
図29を参照して、第27実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第27実施形態に係る積層コンデンサは、第1のコンデンサ部121の構成の点で第25実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図29は、第27実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第27実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第14実施形態に係る積層コンデンサC2と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1のコンデンサ部121は、第19実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、25層)の誘電体層11〜35と、複数(本実施形態では、各12層)の第1及び第2の内部電極41〜52,61〜72とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、12の第1の内部電極41〜52のうち8つの第1の内部電極43〜50が、引き出し導体53A〜53Dを介して対応する第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。また、12の第2の内部電極73A〜73Dのうち8つの第2の内部電極63〜73が、引き出し導体73A〜73Dを介して対応する第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第19実施形態において記載したように、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
第1のコンデンサ部121の構成として、第16、第17及び第20〜第23実施形態に係る積層コンデンサの積層体1と同じ構成(但し、誘電体層35を除く)を採用してもよい。
(第28実施形態)
図30及び図31を参照して、第28実施形態に係る積層コンデンサC3の構成について説明する。図30は、第28実施形態に係る積層コンデンサの斜視図である。図31は、第28実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
積層コンデンサC3は、図30に示されるように、積層体1と、当該積層体1に形成された第1及び第2の端子電極3A〜3D,5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備える。
第1の端子電極3Aは、積層体1の側面1a側に位置している。第1の端子電極3Bは、積層体1の側面1a側に位置している。第1の端子電極3Cは、積層体1の側面1b側に位置している。第1の端子電極3Dは、積層体1の側面1b側に位置している。
第2の端子電極5Aは、積層体1の側面1a側に位置している。第2の端子電極5Bは、積層体1の側面1a側に位置している。第2の端子電極5Cは、積層体1の側面1b側に位置している。第2の端子電極5Dは、積層体1の側面1b側に位置している。
したがって、第1の側面1a上には、側面1c側から側面1d側に向かって、第1の端子電極3A、第2の端子電極5A、第1の端子電極3B、第2の端子電極5Bがこの順で形成されている。第1の側面150b上には、側面1d側から側面1c側に向かって、第1の端子電極3C、第2の端子電極5C、第1の端子電極3D、第2の端子電極5Dがこの順で形成されている。第1の端子電極3A〜3Dと第2の端子電極5A〜5Dとは、互いに電気的に絶縁されている。
第1の接続導体7は、積層体1の側面1c側に位置している。第2の接続導体9は、積層体1の側面1d側に位置している。第1の接続導体7と第2の接続導体9とは、互いに電気的に絶縁されている。
積層体1は、図31にも示されるように、複数(本実施形態では、11層)の誘電体層11〜20,35と、複数(本実施形態では、5層)の第1及び第2の内部電極41〜44,61〜64とが交互に積層されることにより構成される。実際の積層コンデンサC3では、誘電体層11〜20、35の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
各第1の内部電極41〜52は、略矩形形状を呈している。第1の内部電極41〜52は、積層体1における誘電体層11〜20、35の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に平行な側面から所定の間隔を有した位置にそれぞれ形成されている。各第1の内部電極41〜45には、積層体1の側面1cに引き出されるように伸びる引き出し導体81〜85がそれぞれ形成されている。
引き出し導体81は、第1の内部電極41と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極41から伸びている。引き出し導体82は、第1の内部電極42と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極42から伸びている。引き出し導体83は、第1の内部電極43と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極43から伸びている。引き出し導体84は、第1の内部電極44と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極44から伸びている。引き出し導体85は、第1の内部電極45と一体に形成されており、積層体1の側面1cに臨むように、第1の内部電極45から伸びている。
第1の内部電極41〜45はそれぞれ、引き出し導体81〜85を介して第1の接続導体7に電気的に接続される。これにより、第1の内部電極41〜45は、第1の接続導体7を介して互いに電気的に接続されることとなる。
第1の内部電極41,45は、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極42〜44も第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜45は並列接続されることとなる。各引き出し導体53A,53Bは、第1の内部電極41,45と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第1の内部電極41,45から伸びている。各引き出し導体53C、53Dも、第1の内部電極41,45と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極41,45から伸びている。
第2の内部電極61,65は、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極62〜64も第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜65は並列接続されることとなる。各引き出し導体73A,73Bは、第2の内部電極61,65と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第2の内部電極61,65から伸びている。各引き出し導体73C,73Dも、第2の内部電極61,65と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極71,75から伸びている。
第28実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,45の数を2つとし、第1の内部電極41〜45の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61,65の数を2つとし、第2の内部電極61〜65の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。これにより、第28実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41,45の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61,65の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
また、本実施形態において、第1の内部電極41〜45同士は、並列接続されており、第2の内部電極61〜65同士は、並列接続されている。これにより、各第1の内部電極41〜45や各第2の内部電極61〜65の抵抗値にバラツキが生じても、積層コンデンサ全体での等価直列抵抗への影響が少なく、等価直列抵抗の制御の精度低下を抑制することができる。
(第29実施形態)
図32を参照して、第29実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第29実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の積層方向で位置と、引き出し導体5A〜5Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置との点で第28実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図32は、第29実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第29実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1の内部電極42は、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極43〜45も第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜45は並列接続されることとなる。各引き出し導体53A,53Bは、第1の内部電極42と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第1の内部電極42から伸びている。各引き出し導体53C,53Dも、第1の内部電極42と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第1の内部電極42から伸びている。
第2の内部電極62は、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極63〜65も第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜65は並列接続されることとなる。各引き出し導体73A,73Bは、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。各引き出し導体73C,73Dも、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。
第29実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,42の数を2つとし、第1の内部電極41〜45の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61,62の数を2つとし、第2の内部電極61〜65の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。これにより、第29実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41,42の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61,62の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第30実施形態)
図33を参照して、第30実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第30実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の積層方向で位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置との点で第28実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図33は、第30実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第30実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1の内部電極43,44は、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。これにより、第1の内部電極41,42,45も第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されることとなり、第1の内部電極41〜45は並列接続されることとなる。各引き出し導体53A,53Bは、第1の内部電極43,44と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第1の内部電極43,44から伸びている。各引き出し導体53C,53Dも、第1の内部電極43,44と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第1の内部電極43,44から伸びている。
第2の内部電極63,64は、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極61,62、65も第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜65は並列接続されることとなる。各引き出し導体73A,73Bは、第2の内部電極63,64と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、各第2の内部電極63,64から伸びている。各引き出し導体73C,73Dも、第2の内部電極63,64と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、各第2の内部電極63,64から伸びている。
第30実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極43,44の数を2つとし、第1の内部電極41〜45の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極63、64の数を2つとし、第2の内部電極61〜65の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。これにより、第30実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極43,44の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極63、64の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第31実施形態)
図34を参照して、第31実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第31実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の積層方向で位置の点で第28実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図34は、第31実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第34実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第2の内部電極62は、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。これにより、第2の内部電極61,63,64も第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜65は並列接続されることとなる。各引き出し導体73A,73Bは、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1aに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。各引き出し導体73C,73Dも、第2の内部電極62と一体に形成されており、積層体1の側面1bに臨むように、第2の内部電極62から伸びている。
第31実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41,45の数を2つとし、第1の内部電極41〜45の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極62,65の数を2つとし、第2の内部電極61〜65の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。これにより、第31実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41,45の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極62,65の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第32実施形態)
図35を参照して、第32実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第32実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の数と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の数との点で第28実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図35は、第32実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第32実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第32実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41の数を1つとし、第1の内部電極41〜45の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極65の数を1つとし、第2の内部電極61〜65の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。これにより、第32実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極65の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第33実施形態)
図36を参照して、第33実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第33実施形態に係る積層コンデンサは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極の数及び積層方向の位置と、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極の数及び積層方向の位置との点で第28実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図36は、第33実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第33実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第33実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極44の数を1つとし、第1の内部電極41〜45の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極62の数を1つとし、第2の内部電極61〜65の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。これにより、第33実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極44の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極62の数とをそれぞれ調整することにより、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第34実施形態)
図37を参照して、第34実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第34実施形態に係る積層コンデンサは、第1及び第2の内部電極42〜44、62〜64にスリットが形成されている点で第28実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図36は、第33実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第34実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1の内部電極42〜44において、引き出し導体82〜84と第1の内部電極42〜44との接続部分の脇から第1の内部電極42〜44の長手方向に伸びるようにスリットS11〜S13が形成されている。したがって、スリットS11〜S13は、各第1の内部電極42〜44において、スリットS11〜S13それぞれを挟んで対向する領域を電流が互いに逆向きに流れるように形成されることとなる。
第2の内部電極62〜64において、引き出し導体102〜104と第2の内部電極62〜64との接続部分の脇から第2の内部電極62〜64の長手方向に伸びるようにスリットS21〜S23が形成されている。したがって、スリットS21〜S23は、各第2の内部電極63〜64において、スリットS21〜S23それぞれを挟んで対向する領域を電流が互いに逆向きに流れるように形成されることとなる。
スリットS11〜S13、S21〜S23が形成された第1及び第2の内部電極42〜44、62〜64では、それぞれスリットS11〜S13、S21〜S23を挟んで対向する領域において互いに電流が逆向きに流れるため、電流に起因して発生する磁界が相殺される。また、スリットが形成された第1の内部電極42〜44と第2の内部電極62〜64とでは積層方向で見て、電流の流れる向きが逆向きとなる。そのため、第1の内部電極42〜44を流れる電流に起因して発生する磁界と第2の内部電極62〜64を流れる電流に起因して発生する磁界とは相殺される。このため、第34実施形態に係る積層コンデンサでは、等価直列インダクタンスの低減を図ることが可能となる。
また、第34実施形態に係る積層コンデンサでは、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極41、45の数を2つとし、第1の内部電極41〜45の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。また、引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極61,65の数を2つとし、第2の内部電極61〜65の総数(本実施形態では、5つ)よりも少なくされている。これらにより、第34実施形態に係る積層コンデンサは、すべての内部電極が対応する端子電極に引き出し導体を介して接続されている従来の積層コンデンサに比して、等価直列抵抗が大きくなる。
以上のように、本実施形態によれば、引き出し導体53A〜53Dを介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続される第1の内部電極41、45の数と引き出し導体73A〜73Dを介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続される第2の内部電極61、65の数とをそれぞれ調整することにより、第34実施形態に係る積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第35実施形態)
図38を参照して、第35実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第35実施形態に係る積層コンデンサは、積層体1の構成の点で第28実施形態に係る積層コンデンサC3と相違する。図38は、第35実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第35実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
積層体1は、図38にも示されるように、第1〜第3のコンデンサ部121,131,141を含んでいる。第1のコンデンサ部121は、第2のコンデンサ部131と第3のコンデンサ部141との間に位置している。
まず、第1のコンデンサ部121の構成について説明する。第1のコンデンサ部121は、第28実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、11層)の誘電体層11〜20と、複数(本実施形態では、各5層)の第1及び第1の内部電極41〜45,61〜65とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、5つの第1の内部電極41〜45のうち2つの第1の内部電極41,45が、引き出し導体53A〜53Dを介して対応する第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。また、5つの第2の内部電極61〜65のうち2つの第2の内部電極61,65が、引き出し導体73A〜73Dを介して対応する第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。
次に、第2のコンデンサ部131の構成について説明する。第2のコンデンサ部131は、複数(本実施形態では、5層)の誘電体層133と、複数(本実施形態では、各2層)の第1及び第2の内部電極135,137とが交互に積層されることにより構成される。各第1の内部電極135は、引き出し導体136を介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。引き出し導体136は、各第1の内部電極135と一体に形成されており、積層体1の側面1a,1bに臨むように、第1の内部電極135からそれぞれ伸びている。各第2の内部電極137は、引き出し導体138を介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。引き出し導体138は、各第2の内部電極137と一体に形成されており、積層体1の側面1a,1bに臨むように、第2の内部電極137からそれぞれ伸びている。
次に、第3のコンデンサ部141の構成について説明する。第3のコンデンサ部141は、複数(本実施形態では、4層)の誘電体層143と、複数(本実施形態では、各2層)の第1及び第2の内部電極145,147とが交互に積層されることにより構成される。各第1の内部電極145は、引き出し導体146を介して第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。引き出し導体146は、各第1の内部電極145と一体に形成されており、積層体1の側面1a,1bに臨むように、第1の内部電極145からそれぞれ伸びている。各第2の内部電極147は、引き出し導体148を介して第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。引き出し導体148は、各第2の内部電極147と一体に形成されており、積層体1の側面1a,1bに臨むように、第2の内部電極147からそれぞれ伸びている。
第1のコンデンサ部121の内部電極41,45は、端子電極3A〜3Dを通して第2のコンデンサ部131の第1の内部電極135及び第3のコンデンサ部141の第1の内部電極145と電気的に接続される。第1のコンデンサ部121の第2の内部電極61、65は、端子電極5A〜5Dを通して第2のコンデンサ部131の第2の内部電極137及び第3のコンデンサ部141の第2の内部電極147と電気的に接続される。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第28実施形態において記載したように、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第36実施形態)
図39を参照して、第36実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第36実施形態に係る積層コンデンサは、第1のコンデンサ部121の構成の点で第35実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図39は、第36実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第36実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1のコンデンサ部121は、第29実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、11層)の誘電体層11〜20と、複数(本実施形態では、各5層)の第1及び第2の内部電極41〜45,61〜65とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、5つの第1の内部電極41〜45のうち2つの第1の内部電極41,42が、引き出し導体53A〜53Dを介して対応する第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。また、5つの第2の内部電極61〜65のうち2つの第2の内部電極61,62が、引き出し導体73A〜73Dを介して対応する第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第29実施形態において記載したように、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
(第37実施形態)
図40を参照して、第37実施形態に係る積層コンデンサの構成について説明する。第37実施形態に係る積層コンデンサは、第1のコンデンサ部121の構成の点で第35実施形態に係る積層コンデンサと相違する。図40は、第37実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。
第37実施形態に係る積層コンデンサは、図示は省略するが、第28実施形態に係る積層コンデンサC3と同じく、積層体1と、当該積層体1に形成された第1の端子電極3A〜3Dと、同じく積層体1に形成された第2の端子電極5A〜5Dと、第1及び第2の接続導体7、9とを備えている。
第1のコンデンサ部121は、第32実施形態に係る積層コンデンサにおける積層体1と、誘電体層35の点を除いて同じ構成を有している。すなわち、第1のコンデンサ部121は、複数(本実施形態では、11層)の誘電体層11〜20と、複数(本実施形態では、各5層)の第1及び第2の内部電極41〜45,61〜65とが交互に積層されることにより構成される。第1のコンデンサ部121では、5つの第1の内部電極41〜45のうち1つの第1の内部電極41が、引き出し導体53A〜53Dを介して対応する第1の端子電極3A〜3Dに電気的に接続されている。また、5つの第2の内部電極61〜65のうち1つの第2の内部電極65が、引き出し導体73A〜73Dを介して対応する第2の端子電極5A〜5Dに電気的に接続されている。
以上のように、本実施形態では、第1のコンデンサ部121を有することにより、第32実施形態において記載したように、積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定されるので、等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
第1のコンデンサ部121の構成として、第30、第31、第33及び第34実施形態に係る積層コンデンサの積層体1と同じ構成(但し、誘電体層35を除く)を採用してもよい。また、端子電極の数を増やし、第1のコンデンサ部121の構成として、第22〜第24実施形態に係る積層コンデンサの積層体1と同じ構成(但し、誘電体層35を除く)を採用してもよい。
第1〜第37実施形態においては、引き出し導体53,53A〜53A,73,73A〜73Dを介して端子電極3、3A〜3D,5、5A〜5Dに直接接続される内部電極の数及び積層方向での位置の少なくともいずれか一方を調整することにより、各積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定している。この結果、各積層コンデンサの等価直列抵抗の制御を容易に且つ精度良く行うことができる。
上述した第1の内部電極41〜52、253〜259の数の調整は、1つ以上第1の内部電極41〜52、253〜259の総数より1つ少ない数以下の範囲で行うことができる。上述した第2の内部電極61〜72、273〜279の数の調整は、1つ以上第2の内部電極61〜72、273〜279の総数より1つ少ない数以下の範囲で行うことができる。引き出し導体53、53A〜53Dを介して端子電極3、3A〜3Dに直接接続される第1の内部電極の数と、引き出し導体73、73A〜73Dを介して端子電極5、5A〜5Dに直接接続される第2の内部電極の数とは、異なってもよい。
更に、接続導体の数を調整して、各積層コンデンサの等価直列抵抗が所望の値に設定するようにしてもよい。この場合、各積層コンデンサの等価直列抵抗の制御をより一層精度良く行うことができる。
接続導体の数を調整する一例を、図41及び図42に示す。図41及び図42に示された積層コンデンサでは、第15実施形態に係る積層コンデンサにおける第1及び第2の接続導体の数をそれぞれ2つに設定することで、等価直列抵抗を所望の値に設定している。図41は、第15実施形態に係る積層コンデンサの変形例の斜視図である。図42は、第15実施形態に係る積層コンデンサの変形例に含まれる積層体の分解斜視図である。図41に示すように、第15実施形態に係る積層コンデンサの変形例は、第1及び第2の接続導体7、9をそれぞれ2つ備える。図42に示すように、第1の内部電極41〜62はそれぞれ、接続導体に接続される2つの引き出し導体81〜92、101〜112を有する。したがって、第1の内部電極41〜62同士は2つの通電経路を通して電気的に接続されることとなり、第2の内部電極61〜82同士も2つの通電経路を通して電気的に接続されることとなる。第15実施形態に係る積層コンデンサ以外の第1〜第14、及び第16〜第37実施形態に係る積層コンデンサにおける接続導体7、9をそれぞれ複数に設定してもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、誘電体層11〜35、235〜248,133,143の積層数及び第1及び第2の内部電極41〜52、253〜259,135,145,61〜72,273〜279、137,147の積層数は、上述した実施形態に記載された数に限られない。また、端子電極3、3A〜3D,5、5A〜5Dの数も、上述した実施形態に記載された数に限られない。また、引き出し導体53、53A〜53D,73、73A〜73Dを介して端子電極3A〜3D,5A〜5Dに直接接続される内部電極の数及び積層方向での位置は、上述した実施形態に記載された数及び位置に限られない。また、第1のコンデンサ部121の数及び積層方向での位置も、上述した実施形態に記載された数及び位置に限られない。また、第1及び第2の内部電極は引き出し導体を介さず、直接第1及び第2の接続導体と接続していてもよい。
また、スリットは、引き出し導体を介して第1及び第2の端子電極に電気的に接続される第1及び第2の内部電極に形成されていてもよい。この場合の例をとして、第23実施形態の変形例を図43に示す。引き出し導体53A〜53D、73A〜73Dを介して第1及び第2の端子電極3A〜3D、5A〜5Dに電気的に接続される第1及び第2の内部電極41〜44、61〜64にスリットを形成することによって、これらの内部電極41〜44、61〜64においても電流に起因して発生する磁界が相殺される。そのため、積層コンデンサにおける等価直列インダクタンスのさらなる低減を図ることが可能となる。
1…積層体、1a〜1d…側面、3、3A〜3D…第1の端子電極、5、5A〜5D…第2の端子電極、7…第1の接続導体、9…第2の接続導体、11〜35、133、143、235〜248…誘電体層、41〜52、135、145、253〜259…第1の内部電極、81〜92…引き出し導体、61〜72、137、147、273〜279…第2の内部電極、101〜112…引き出し導体、53、53A〜53D、73、73A〜73D、136、138、146、148…引き出し導体、121…第1のコンデンサ部、131…第2のコンデンサ部、141…第3のコンデンサ部、S11〜S18、S21〜S28…スリット、C1〜C3…積層コンデンサ。