JP2006250664A - 高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 二酸化ウランなどウランの化合物から成る燃料核に多重の被覆層を形成して被覆燃料粒子とする流動床反応管の外周囲に配設する黒鉛ヒーターの交換を効果的に実施し、放射性廃棄物を低減化することのできる高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置を得る。
【解決手段】 二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、複数層の被覆層を形成するための流動床反応管と、流動床反応管の周囲に配設された1つ以上の黒鉛ヒーターとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、前記黒鉛ヒーターが、交換可能な部分分割ヒーター部材を複数個結合してなるもの。
【選択図】 図1
【解決手段】 二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、複数層の被覆層を形成するための流動床反応管と、流動床反応管の周囲に配設された1つ以上の黒鉛ヒーターとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、前記黒鉛ヒーターが、交換可能な部分分割ヒーター部材を複数個結合してなるもの。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置に関し、二酸化ウランなどウランの化合物から成る燃料核に多重の被覆層を形成して被覆燃料粒子とする流動床反応装置を備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、劣化した黒鉛ヒーターの交換を効果的に実施し、放射性廃棄物を低減化するものである。
高温ガス炉は、燃料を含む炉心構造を熱容量が大きく高温健全性が良好な黒鉛で構成すると共に、冷却ガスとして高温下でも化学反応が起こらないHeガス等を用いることにより、固有の安全性が高く、高い出口温度のHeガスを取出すことが可能であり、約900℃の高温熱は、発電はもちろんのこと水素製造や化学プラント等、幅広い分野での熱利用を可能にするものである。
高温ガス炉の燃料は、二酸化ウランをセラミックス状に焼結した直径350〜650μmの燃料核の周囲に4層の被覆を施したものである。4層の被覆の内、第1層は密度約1g/cm3 の低密度熱分解炭素で、ガス状の核分裂生成物(FP)のガス溜めとしての機能及び燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を併せ持つものである。第2層は密度約1.8g/cm3 の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能を有する。第3層は密度約3.2g/cm3 の炭化珪素(以下、SiCと称す)で固体FPの保持機能を有するとともに、被覆層の主要な強度部材である。第4層は、第2層と同様の密度約1.8g/cm3 の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能とともに第3層の保護層としての機能も持っている。
一般的な被覆燃料粒子の直径は500〜1000μmである。この被覆燃料粒子は黒鉛マトリックス中に分散させた後、一定形状を持つ燃料コンパクトに成型加工される。更に、燃料コンパクトは黒鉛でできた筒に一定数量入れられ、上下に栓をして燃料棒となる。最終的に燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックの複数の挿入口に入れられ、高温ガス炉の燃料となる。また、この六角柱型黒鉛ブロックを多数個、ハニカム配列に複数段重ねて高温ガス炉の炉心を構成している。
このような高温ガス炉の燃料は、一般的に以下のような工程を経て製造される。まず、酸化ウラン粉末を硝酸に溶解し、硝酸ウラニル原液とする。この硝酸ウラニル原液に純水、増粘剤を加えて撹拌することにより滴下原液とする。増粘剤は、滴下された硝酸ウラニルの液滴が落下中に自身の表面張力により真球状になるように添加される。増粘剤としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、アルカリ条件下で凝固する性質を有する樹脂、ポリエチレングリコール、メトローズなどを挙げることができる。
上記のように調整された滴下原液は所定の温度に冷却され粘度を調整した後、細径の滴下ノズルを振動させることによりアンモニア水中に滴下される。液滴は、アンモニア水溶液表面に着水するまでの空間においてアンモニアガスを吹きつけて表面をゲル化させることにより、着水時の変形が防止される。アンモニア水中で硝酸ウラニルはアンモニアと充分に反応して、重ウラン酸アンモニウムの粒子となる。
重ウラン酸アンモニウム粒子は、大気中で焙焼され、三酸化ウラン粒子となり、更に、還元・焼結されることにより高密度のセラミック状二酸化ウランからなる燃料核となる。
この燃料核を流動床に装荷し、被覆ガスを熱分解させることにより被覆を施す。第1層の低密度炭素の場合は約1400℃でアセチレン(C2H2)を熱分解する。第2,4層の高密度熱分解炭素の場合は約1400℃でプロピレン(C3H6)を熱分解する。第3層のSiCの場合は約1600℃でメチルトリクロロシラン(CH3SiCl3)を熱分解する。
前述の被覆ガスを使用して各被覆層を形成させる際には、被覆層を各粒子に均一に付けるため別のガスを用いて粒子を反応管内で充分に流動させた状態で行う。これが、被覆燃料粒子の製造装置を流動床と呼ぶ所以である。粒子を流動させるためのガスとしては、第1、2及び4層を被覆する場合は不活性ガスの一つであるアルゴンガスを、そして第3層を被覆する際には水素ガスまたは水素ガス+不活性ガスの一つであるアルゴンガスが一般的に使用されている。
また、燃料コンパクトは、黒鉛粉末、粘結剤等からなる黒鉛マトリックス材を被覆燃料粒子の表面にコーティングし、中空円筒形または円筒形にプレス成型またはモールド成型した後、グリーンコンパクト内にバインダーとして含まれるフェノール樹脂を炭化させるために熱処理を実施し、さらにコンパクト内に含まれるガス成分を除去することを目的とした熱処理を実施して得られる(例えば、特許文献1参照)。
図6は従来の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置の構成を示す説明図である。高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置としての流動床反応装置は図6に示すように、二酸化ウランから成る燃料核62を原料及び流動ガス入口66から入れて、ガス導入ノズル64及びガス噴出ノズル63を通して被覆ガスと流動ガスとを流すことにより被覆を施す流動床反応管65と、この反応管65の外周に配設され燃料核を加熱する円筒状の黒鉛製のヒーター61と、同じく黒鉛製でヒーター61のさらに外周に配設される断熱材68とを備える。
被覆ガスや流動ガスは廃ガス排出口67から炉外へ出される。燃料核62に被覆層が被覆された被覆燃料粒子を流動床の下部の原料及び流動ガス入口66から取り出すために、ガス噴出ノズル63と反応管65とは、機械的に固定されていないのが一般的である。
特開2000−284084号公報
従来の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置においては、流動床反応管の外周に配設された黒鉛製のヒーターは、流動床の加熱領域分の高さを持つ一体型構造であったため、劣化した黒鉛ヒーターを交換するときは、未だ充分に使用可能な部分を含めて全て交換しなければならなかった。
本発明は、二酸化ウランなどウランの化合物から成る燃料核に多重の被覆層を形成して被覆燃料粒子とする流動床反応管の外周囲に配設する黒鉛ヒーターの交換を効果的に実施し、放射性廃棄物を低減化することのできる高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、複数層の被覆層を形成するための流動床反応管と、流動床反応管の周囲に配設された1つ以上の黒鉛ヒーターとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、
前記黒鉛ヒーターが、交換可能な部分分割ヒーター部材を複数個結合してなることを特徴とするものである。
前記黒鉛ヒーターが、交換可能な部分分割ヒーター部材を複数個結合してなることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、請求項1に記載の複数の部分分割ヒーター部材が、配設状態の黒鉛ヒーターの上下方向に配列されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、請求項1又は2に記載の複数の部分分割ヒーター部材同士が、自身に設けられた成形結合部により互いに結合されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、請求項1又は2に記載の複数の部分分割ヒーター部材同士が、別の黒鉛製連結部材により互いに結合されていることを特徴とするものである。
本発明は以上説明した通り、二酸化ウランなどウランの化合物から成る燃料核に多重の被覆層を形成して被覆燃料粒子とする流動床反応管の外周囲に配設する黒鉛ヒーターの交換を効果的に実施し、放射性廃棄物を低減化することができるという効果がある。
本発明においては、二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、複数層の被覆層を形成するための流動床反応管と、流動床反応管の周囲に配設された1つ以上の黒鉛ヒーターとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、前記黒鉛ヒーターが、交換可能な部分分割ヒーター部材を複数個結合してなるものである。このため、黒鉛ヒーターの交換を効果的に実施し、放射性廃棄物を低減化することができる。
即ち、流動床反応管では、ガス噴出ノズルを移動させることによって、燃料核に4層が被覆された被覆燃料粒子を流動床の下部の原料及び流動ガス入口から取り出すために、ガス噴出ノズルと反応管とは、機械的に固定されていないのが一般的である。このため、被覆ガスや流動ガスはガス噴出ノズルと反応管との隙間から漏れ、ヒーターや断熱材の周りに充満することになる。
この場合、第1,2,4層の被覆時には問題ないが、第3層の被覆時には、流動ガスである水素ガスが漏れると、約1600℃に加熱されているため、ヒーターや断熱材の材料である黒鉛と水素とが反応し、炭化水素が発生する。炭化水素が発生するということはヒーターや断熱材の材料である黒鉛が減少し、劣化することになるため、ヒーターの場合は抵抗値が変わり、その結果、発生熱量が変わってしまう。従って、黒鉛ヒーターの劣化しやすい部分を交換可能に分割することにより、黒鉛ヒーターの交換を効果的に実施し、放射性廃棄物を低減化することができる。
本発明の黒鉛ヒーターは、流動床反応管の周囲に1つ以上配設され、流動床反応管を均熱領域として外周方向から加熱する黒鉛ヒーターであり、流動床反応管による第1被覆層〜第4被覆層を形成させる際に、反応管自体の温度を上昇させるものを指す。その形状は、流動床反応管を覆うような円筒状、リング状、螺旋状、更に、棒状のヒーターを多数本流動反応管を中心にしてその回りに均等に並べて配したものなど種々のものが選択される。黒鉛ヒーターの劣化しやすい部分とは、第3層の被覆時の水素ガスと最も多く接触する部分が該当する。従って、好ましくは、本発明の複数の部分分割ヒーター部材が、配設状態の黒鉛ヒーターの上下方向に配列されて、その下部を交換可能とするものを指す。
本発明の黒鉛ヒーターとしては、流動床反応管内の温度雰囲気を上昇させるものであるため、反応管周囲に配される。従って、幅の狭いリング状又は螺旋状の黒鉛ヒーターを積層状態で下部から上部にかけて配し、これらを電気的に直列に結び、下部の黒鉛ヒーターを交換可能にしてもよいが、棒状の黒鉛ヒーターを反応管の周囲に均等に配したものであれば、各々の黒鉛ヒーターを上部と下部とに分割してもよい。この場合、分割された上部分割ヒーター部材と下部分割ヒーター部材との分割ヒーター部材同士は、互いに結合されて一体化される。
分割ヒーター部材同士は、一体化の状態を保持する係止手段で行われる。係止手段としては、複数の部分分割ヒーター部材同士が自身に設けられた成形結合部により互いに結合されているもの、又は、別の黒鉛製連結部材により互いに結合されているものがある。例えば、自身に設けられた成形結合部により互いに結合されているものとしては、分割した黒鉛ヒーター同士の接合面に互いに接合するための雄ネジ加工と雌ネジ加工とを施したものや、互いに凹凸状の嵌め合い加工を施したもの等がある。また、別の黒鉛製連結部材により互いに結合されているものとしては、分割した黒鉛ヒーター同士の接合部に跨るように配した黒鉛製の板材を配し、この板材を各々の黒鉛ヒーターに黒鉛製のねじで結合させるもの等が挙げられる。
以上のように、本発明の流動床の黒鉛ヒーターは、劣化した部位のみ交換することが可能であり、経済性の向上や廃棄物の低減化に効果がある。また、黒鉛ヒーターを製作する場合、一体型の大きい黒鉛ヒーターを製作するよりも、分割型の小さい黒鉛ヒーターを製作する方が、製作が容易であると共に、寸法精度の良い黒鉛ヒーターを製作することができる。従来ならば、劣化した部分や劣化しない部分を含めて黒鉛ヒーター1体全てを交換廃棄していたが、本発明により黒鉛ヒーターの劣化部位のみを交換廃棄することが可能となった。
図1は本発明における高温ガス炉用被覆燃料粒子製造装置の流動床反応管の周囲に配される一実施例の黒鉛ヒーターの説明図である。図2は図1の黒鉛ヒーターを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子製造装置の構成を示す説明図であり、a図は正面構成図、b図は水平断面図である。図3は別の実施例の黒鉛ヒーターの説明図である。図4は図3の黒鉛ヒーターを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子製造装置の構成を示す説明図であり、a図は正面構成図、b図は水平断面図である。図5は別の実施例の黒鉛ヒーターを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子製造装置の構成を示す説明図である。
図1に示す流動床の黒鉛ヒーター11は、流動床反応管を取り巻くように複数本上下方向に並べて配される棒状のヒーターである。このヒーター11はU字状のベース黒鉛ヒーター12と分岐黒鉛ヒーター13及び14とに3分割することができる。ただし、黒鉛ヒーターの分割段数や分割位置は、流動床の高さ、黒鉛ヒーターの劣化しやすい部位の位置や大きさ、交換の作業性等を考慮して設計すれば良く、段数や分割位置については特に限定しない。分割した黒鉛ヒーターの接合部15,16は、互いに跨って配する黒鉛製の板材17を使用し、各々のヒーターに黒鉛製のねじ18を用いて接合している。
図1の黒鉛ヒーター11は、多数本を反応管25を取り巻くように外周に沿って配設されている。図2に示す通り、二酸化ウランから成る燃料核22を原料及び流動ガス入口26から入れて、ガス導入ノズル24及びガス噴出ノズル23を通して被覆ガスと流動ガスとを流すことにより被覆を施す流動床反応管25と、この反応管25の外周に配設された燃料核を加熱する黒鉛製のヒーター11と、同じく黒鉛製でヒーター11のさらに外周に配設される断熱材28とを備える。被覆ガスや流動ガスは廃ガス排出口27から炉外へ出され、被覆された被覆燃料粒子は流動ガス入口26から取り出される。
図3に示す別の黒鉛ヒーター31は、図1と同様に、流動床反応管を取り巻くように複数本上下方向に並べて配される棒状のヒーターである。このヒーター31は、U字状のベース黒鉛ヒーター32と分岐黒鉛ヒーター33及び34とに3分割することができる。尚、これについても黒鉛ヒーターの分割段数や分割位置は、流動床の高さ、黒鉛ヒーターの劣化しやすい部位の位置や大きさ、交換の作業性等を考慮して設計すれば良く、段数や分割位置については特に限定しない。分割した黒鉛ヒーターの接合部35,36は、図1に示した係止手段とは相違する係止手段で一体化される。
具体的には、図の左側では、分割した分岐黒鉛ヒーター34の接合面35に雄ネジ37aを形成し、ベース黒鉛ヒーター32及び接合面36には雌ネジ37bを形成して、これらを螺合して一体化する。また、図の右側では、分割した分岐黒鉛ヒーター33の接合面に凸状の嵌め合い軸38aを形成し、ベース黒鉛ヒーター32及び接合面36には軸が嵌合する嵌合孔38bを形成して、互いに凹凸状の嵌め合い加工を施す。
図3の黒鉛ヒーター31は、多数本を反応管45を取り巻くように外周に沿って配設されている。図4に示す通り、二酸化ウランから成る燃料核42を原料及び流動ガス入口46から入れて、ガス導入ノズル44及びガス噴出ノズル43を通して被覆ガスと流動ガスとを流すことにより被覆を施す流動床反応管45と、この反応管45の外周に配設された燃料核を加熱する黒鉛製のヒーター31と、同じく黒鉛製でヒーター31のさらに外周に配設される断熱材48とを備える。被覆ガスや流動ガスは廃ガス排出口47から炉外へ出され、被覆された被覆燃料粒子は流動ガス入口46から取り出される。
図1〜図4では棒状の黒鉛ヒーターの分割を示したが、螺旋状の黒鉛ヒーターを用いた例が図5である。図5に示す通り、二酸化ウランから成る燃料核52を原料及び流動ガス入口56から入れて、ガス導入ノズル54及びガス噴出ノズル53を通して被覆ガスと流動ガスとを流すことにより被覆を施す流動床反応管55と、この反応管55の外周に配設された燃料核を加熱する螺旋状の黒鉛製のヒーター51と、同じく黒鉛製でヒーター51のさらに外周に配設される断熱材58とを備える。
被覆ガスや流動ガスは廃ガス排出口57から炉外へ出され、被覆された被覆燃料粒子は流動ガス入口56から取り出される。螺旋状の黒鉛ヒーター51は、下部ヒーター51aと上部ヒーター51bとに分割可能であり、各々を電気的に直列に結合されている。
次に実際に、流動床反応管周囲に配設した黒鉛ヒーターを用いた。図1に示す3分割することができる黒鉛ヒーターを使用した。また、3分割した黒鉛ヒーターは接合された状態で幅350mm×高さ1200mm×厚さ25mmを持ち、分割位置は黒鉛ヒーターの最下部から高さ250mmの位置とした。すなわち、幅350mm×高さ250mm×厚さ25mmを持つベース黒鉛ヒーター12と幅150mm×高さ950mm×厚さ25mmを持つ分岐黒鉛ヒーター13及び14に分割できる黒鉛ヒーター11である。
黒鉛ヒーターは、1バッチにつき最高温度約1600℃、1日約9時間使用し、50バッチ程度の使用で下部黒鉛ヒーターの側面において厚さ25mmから約18mmに劣化し、100バッチ程度の使用で同位置の厚さが25mmから約5mmに劣化した。それ以外の部位については、著しい劣化がほとんどなく、100バッチ程度使用した後、下部黒鉛ヒーター12のみ未使用の下部黒鉛ヒーターと交換した。
以上のように、本発明における流動床の黒鉛ヒーターは複数段に分割できることを特徴とする黒鉛ヒーターであり、劣化しやすい段のみ交換することで、劣化していない黒鉛ヒーターをそのまま使用でき、効率的に黒鉛ヒーターを交換できる。また、これにより交換した黒鉛ヒーター(放射性廃棄物)に関する廃棄物発生量を低減することができる。
11 ,31 …黒鉛ヒーター、
12 ,32 …ベース黒鉛ヒーター、
13,14,33,34…分岐黒鉛ヒーター、
15,16,35,36…接合部、
17 …板材、
18 …ねじ、
37a…雄ネジ、
37b…雌ネジ、
38a…嵌め合い軸、
38b…嵌合孔、
51 …ヒーター、
51a…下部ヒーター、
51b…上部ヒーター、
22,42,52 …燃料核、
23,43,53 …ガス噴出ノズル、
24,44,54 …ガス導入ノズル、
25,45,55 …流動床反応管、
26,46,56 …流動ガス入口、
27,47,57 …廃ガス排出口、
28,48,58 …断熱材、
61 …黒鉛ヒーター、
62 …燃料核、
63 …ガス噴出ノズル、
64 …ガス導入ノズル、
65 …流動床反応管、
66 …流動ガス入口、
67 …廃ガス排出口、
68 …断熱材、
12 ,32 …ベース黒鉛ヒーター、
13,14,33,34…分岐黒鉛ヒーター、
15,16,35,36…接合部、
17 …板材、
18 …ねじ、
37a…雄ネジ、
37b…雌ネジ、
38a…嵌め合い軸、
38b…嵌合孔、
51 …ヒーター、
51a…下部ヒーター、
51b…上部ヒーター、
22,42,52 …燃料核、
23,43,53 …ガス噴出ノズル、
24,44,54 …ガス導入ノズル、
25,45,55 …流動床反応管、
26,46,56 …流動ガス入口、
27,47,57 …廃ガス排出口、
28,48,58 …断熱材、
61 …黒鉛ヒーター、
62 …燃料核、
63 …ガス噴出ノズル、
64 …ガス導入ノズル、
65 …流動床反応管、
66 …流動ガス入口、
67 …廃ガス排出口、
68 …断熱材、
Claims (4)
- 二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、複数層の被覆層を形成するための流動床反応管と、流動床反応管の周囲に配設された1つ以上の黒鉛ヒーターとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、
前記黒鉛ヒーターが、交換可能な部分分割ヒーター部材を複数個結合してなることを特徴とする高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。 - 複数の部分分割ヒーター部材が、配設状態の黒鉛ヒーターの上下方向に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
- 複数の部分分割ヒーター部材同士が、自身に設けられた成形結合部により互いに結合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
- 複数の部分分割ヒーター部材同士が、別の黒鉛製連結部材により互いに結合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
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