JP4521763B2 - 高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高温ガス炉用燃料の製造装置に関し、二酸化ウランなどウランの化合物から成る燃料核に多重の被覆層を形成して被覆燃料粒子とする流動床反応管を備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、被覆層の特性に大きな影響を与える被覆温度の炉内分布が、繰り返し製造していても変化することなく一定であり、連続生産に適したものである。
高温ガス炉は、燃料を含む炉心構造を熱容量が大きく高温健全性が良好な黒鉛で構成すると共に、冷却ガスとして高温下でも化学反応が起こらないヘリウムガス(Heガス)等を用いることにより、固有の安全性が高く、高い出口温度のHeガスを取出すことが可能であり、約900℃の高温熱は、発電はもちろんのこと水素製造や化学プラント等、幅広い分野での熱利用を可能にするものである。
高温ガス炉の燃料は、二酸化ウランをセラミックス状に焼結した直径350〜650μmの燃料核の周囲に4層の被覆を施したものである。4層の被覆の内、第1層は密度約1g/cm の低密度熱分解炭素で、ガス状の核分裂生成物(FP)のガス溜めとしての機能及び燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を併せ持つものである。第2層は密度約1.8g/cm の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能を有する。第3層は密度約3.2g/cm の炭化珪素(以下、SiCと称す)で固体FPの保持機能を有するとともに、被覆層の主要な強度部材である。第4層は、第2層と同様の密度約1.8g/cm の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能とともに第3層の保護層としての機能も持っている。
一般的な被覆燃料粒子の直径は500〜1000μmである。この被覆燃料粒子は黒鉛マトリックス中に分散させた後、一定形状を持つ燃料コンパクトに成型加工される。更に、燃料コンパクトは黒鉛でできた筒に一定数量入れられ、上下に栓をして燃料棒となる。最終的に燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックの複数の挿入口に入れられ、高温ガス炉の燃料となる。また、この六角柱型黒鉛ブロックを多数個、ハニカム配列に複数段重ねて高温ガス炉の炉心を構成している。
このような高温ガス炉の燃料は、一般的に以下のような工程を経て製造される。まず、酸化ウラン粉末を硝酸に溶解し、硝酸ウラニル原液とする。この硝酸ウラニル原液に純水、増粘剤を加えて撹拌することにより滴下原液とする。増粘剤は、滴下された硝酸ウラニルの液滴が落下中に自身の表面張力により真球状になるように添加される。増粘剤としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、アルカリ条件下で凝固する性質を有する樹脂、ポリエチレングリコール、メトローズなどを挙げることができる。
上記のように調整された滴下原液は所定の温度に冷却され粘度を調整した後、細径の滴下ノズルを振動させることによりアンモニア水中に滴下される。液滴は、アンモニア水溶液表面に着水するまでの空間においてアンモニアガスを吹きつけて表面をゲル化させることにより、着水時の変形が防止される。アンモニア水中で硝酸ウラニルはアンモニアと充分に反応して、重ウラン酸アンモニウムの粒子となる。
重ウラン酸アンモニウム粒子は、大気中で焙焼され、三酸化ウラン粒子となり、更に、還元・焼結されることにより高密度のセラミック状二酸化ウランからなる燃料核となる。
この燃料核を流動床に装荷し、被覆ガスを熱分解させることにより被覆を施す。第1層の低密度炭素の場合は約1400℃でアセチレン(C)を熱分解する。第2,4層の高密度熱分解炭素の場合は約1400℃でプロピレン(C)を熱分解する。第3層のSiCの場合は約1600℃でメチルトリクロロシラン(CHSiCl)を熱分解する。
前述の被覆ガスを使用して各被覆層を形成させる際には、被覆層を各粒子に均一に付けるため別のガスを用いて粒子を反応管内で充分に流動させた状態で行う。これが、被覆燃料粒子の製造装置を「流動床」と呼ぶ所以である。粒子を流動させるためのガスとしては、第1、2及び4層を被覆する場合は不活性ガスの一つであるアルゴンガスを、そして第3層を被覆する際には水素ガスまたは水素ガス+不活性ガスの一つであるアルゴンガスが一般的に使用されている。
また、燃料コンパクトは、黒鉛粉末、粘結剤等からなる黒鉛マトリックス材を被覆燃料粒子の表面にコーティングし、中空円筒形または円筒形にプレス成型またはモールド成型した後、グリーンコンパクト内にバインダーとして含まれるフェノール樹脂を炭化させるために熱処理を実施し、さらにコンパクト内に含まれるガス成分を除去することを目的とした熱処理を実施して得られる(例えば、特許文献1参照)。
図2は従来の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置の構成を示す説明図である。高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は図2に示すように、二酸化ウランから成る燃料核22を流動床反応管25の上部窓(図示せず)から入れて、流動ガス入口26よりガス導入ノズル24及びガス噴出ノズル23を通して被覆ガスと流動ガスとを流すことにより被覆を施す流動床反応管25と、この反応管25の外周に配設され燃料核を加熱する黒鉛製のヒーター21と、同じく黒鉛製でヒーター21のさらに外周に配設される断熱材28とを備える。被覆ガスや流動ガスは廃ガス排出口27から炉外へ出され、被覆された被覆燃料粒子は流動ガス入口26から取り出される。
特開2000−284084号公報
このような流動床反応装置では、ガス噴出ノズル23を移動させることによって燃料核22に被覆を施した被覆燃料粒子を流動床の下部の流動ガス入口26から取り出すために、ガス噴出ノズル23と反応管25とは、機械的に固定されていないのが一般的である。このため、被覆ガスや流動ガスはガス噴出ノズル23と反応管25との隙間から漏れ、本体の外殻を構成する気密ハウジング29内部のヒーター21や断熱材28の周りに充満することになる。
第1,2,4層の被覆時には問題ないが、第3層の被覆時には、流動ガスである水素ガスが漏れると、約1600℃に加熱されているため、ヒーター21や断熱材28の材料である黒鉛と水素とが反応し、炭化水素が発生する。炭化水素が発生するということはヒーター21や断熱材28の材料である黒鉛が減少することになるため、ヒーター21の場合は抵抗値が変わり、その結果、発生熱量が変わってしまう。
また、断熱材27の場合は、黒鉛が減少した部分から熱が逃げやすくなって断熱性能が低下する。結果として、被覆層の特性に大きな影響を与える被覆温度の炉内分布が変化してしまうことになる。よって、連続して生産する場合には、バッチ毎に製造条件が変わってしまうことになるため、高温ガス炉燃料の核分裂性物質の閉じ込め作用上、非常に重要な被覆層の品質が安定しなくなってしまうという重大な問題点が生じる。
更に、図2のb図に示す通り、メンテナンス用の扉30は気密ハウジング29の断面形状が円形ではないため、スイープガスの流れ方が扉側とハウジング側で異なり、扉側の方がスペースが狭くガスが流れるときの抵抗が大きいため、流れはハウジング側に偏り、扉に取り付けたヒーター及び断熱材が選択的に劣化するという問題点があった。
本発明は、被覆層の特性に大きな影響を与える被覆温度の炉内分布が、繰り返し製造しても変化することなく一定であり、連続生産に適した高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置を得ることを目的とし、また、スイープガスの流れを偏らせず、ヒーター及び断熱材の部分的な劣化を防止することを別の目的とし、更に、流動床内に設置される反応管の着脱や流動床内部の清掃等のメンテナンス作業性を向上させることを更に別の目的とする。
請求項1に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、被覆ガス及び/又は流動ガスを加熱環境下で流動させて二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に複数層の被覆層を形成する流動床反応管と、この流動床反応管を加熱する黒鉛ヒーターと、前記流動床反応管と黒鉛ヒーターとの外周を囲む断熱材と、前記流動床反応管と黒鉛ヒーターと断熱材とを内部に収容した筒状の気密ハウジングとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、
前記流動床反応管から漏れ出た被覆ガス及び/又は流動ガスを気密ハウジング外へ排出するために、気密ハウジングの内側、尚且つ、流動床反応管の外側の空間にスイープガスを供給するスイープガス供給管を備え、
前記流動床反応管と前記断熱材との間に、前記スイープガスが滞りなく流れる略均等な幅の間隙からなる内流路を全周に亘って備え、
前記断熱材と気密ハウジングとの間に、前記スイープガスが滞りなく流れる略均等な幅の間隙からなる外流路を全周に亘って更に備え、
前記気密ハウジング側方に前記筒状側壁の一部となるメンテナンス用扉が配されている
ことを特徴とするものである。
請求項に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、請求項に記載のスイープガスが、窒素ガス、アルゴンガスを始めとする不活性ガスであることを特徴とするものである。
本発明は、被覆層の特性に大きな影響を与える被覆温度の炉内分布が、繰り返し製造しても変化することなく一定であるため、連続的に生産する場合も、炉内の温度分布を安定させ、高温ガス炉燃料の核分裂性物質閉じこめ作用において重要な役割を持っている被覆層の品質を安定させることを可能にする高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置を得ることができ、スイープガスの流れを偏らせず、ヒーター及び断熱材の部分的な劣化を防止する。更に、流動床内に設置される反応管の着脱や流動床内部の清掃等のメンテナンス作業性を向上させることができるという効果がある。
本発明においては、被覆ガス及び/又は流動ガスを加熱環境下で流動させて二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に複数層の被覆層を形成する流動床反応管と、この流動床反応管を加熱する黒鉛ヒーターと、前記流動床反応管と黒鉛ヒーターとの外周を囲む断熱材と、前記流動床反応管と黒鉛ヒーターと断熱材とを内部に収容した筒状の気密ハウジングとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、前記流動床反応管から漏れ出た被覆ガス及び/又は流動ガスを気密ハウジング外へ排出するために、気密ハウジングの内側、尚且つ、流動床反応管の外側の空間にスイープガスを供給するスイープガス供給管を備え、前記流動床反応管と前記断熱材との間に、前記スイープガスが滞りなく流れる略均等な幅の間隙からなる内流路を全周に亘って備えているものであるため、連続的に生産する場合も、炉内の温度分布を安定させ、被覆層の品質を安定させることを可能にし、スイープガスの流れを偏らせず、ヒーター及び断熱材の部分的な劣化を防止することができる。
より具体的に説明するならば、本発明は、高温ガス炉燃料中に含まれる被覆燃料粒子を製造する装置で、二酸化ウランなどウランの化合物からなる燃料核に第1層の低密度炭素層から第4層の高密度熱分解炭素層までを被覆する流動床反応装置の工夫に関する。
本発明は、流動床反応管の外側の領域にスイープガスを流し、ガス噴出ノズルと反応管との隙間から漏れ出た被覆ガスや流動ガスを流動床外へ出すことを特徴とするものである。第3層被覆時に流動ガスである水素ガスがガス噴出ノズルと反応管との隙間から漏れても、スイープガスにより流動床外へ出されてしまうため、ヒーターや断熱材の材料である黒鉛と水素が反応し、黒鉛が減少してしまうことを防ぐことが可能になる。
ヒーターや断熱材の減少が発生しないので、連続的に生産する場合も、炉内の温度分布は変化することなく安定しているので、高温ガス炉燃料の核分裂性物質の閉じこめ作用上、非常に重要な役割を持っている被覆層の品質を安定させることが可能になる。
また、従来の流動床では、メンテナンス用の扉30は気密ハウジング29の断面形状が円形ではないため、スイープガスの流れ方が扉側とハウジング側で異なり、扉側の方がスペースが狭くガスが流れるときの抵抗が大きいため、流れはハウジング側に偏り、扉に取り付けたヒーター及び断熱材が選択的に劣化するという問題点があった。そこで、本発明では更に、断熱材と気密ハウジングとの間に、前記スイープガスが滞りなく流れる略均等な幅の間隙からなる外流路を全周に亘って備えている。本発明では、流動床反応管と前記断熱材との間に、前記スイープガスが滞りなく流れる略均等な幅の間隙からなる内流路を全周に亘って更に備えている。
このため、第3層被覆時に流動ガスである水素ガスがガス噴出ノズルと反応管との隙間から漏れても、スイープガスを流動床内に滞りなく流すことができるため、局所的にヒーターや断熱材の材料である黒鉛と水素が反応し、黒鉛が局所的に減少してしまうことを防ぐことが可能になる。ヒーターや断熱材の減少が発生しないので、連続的に生産する場合も、炉内の温度分布は変化することなく安定しているので、高温ガス炉燃料の核分裂性物質の閉じこめ作用上非常に重要な役割を持っている被覆層の品質を安定させることが可能になる。尚、前記外流路及び/又は内流路については、スイープガスが滞りなく流れる全周に亘って形成された略均等な幅の間隙からなるものであればよく、最も好ましい実施態様としては、反応管と断熱材と気密ハウジングとの各々が円筒状に形成され、各々の断面が同心円状に配置されるものである。
また、本発明では、気密ハウジング側方に筒状の側壁の一部となるメンテナンス用扉が配されている。即ち、ハウジング側面に反応管の着脱や流動床内部の清掃等のメンテナンス用の扉を備える場合には、その扉の形状は、筒状の側壁の一部となるように構成することにより、スイープガスを流動床内に滞りなく流すことができるため、局所的にヒーターや断熱材の材料である黒鉛と水素が反応し、黒鉛が局所的に減少してしまうことを防ぐことが可能になる。
尚、本発明のスイープガスとしては、流動床反応装置の反応管から漏れ出た被覆ガス及び/又は流動ガスを流動床反応装置外へ排出するものであり、高温で金属や黒鉛部材と反応しないものであることが必要である。例えば、窒素ガスやアルゴンを始めとする不活性ガスが挙げられる。
また、本発明のスイープガスを供給する供給管は、流動床反応装置の反応管から漏れ出た被覆ガス及び/又は流動ガスを流動床反応装置外へ排出するものであるため、好ましくは、流動床反応装置の下部側から反応管に向かって供給し、反応管を越えた上部側にスイープガスの排出口を備える。
更に、本発明のスイープガス供給管から供給されるスイープガスの排出は、スイープガス専用の排出口を介して外部へ排出させてもよいが、スイープガスは高温で金属や黒鉛部材と反応しないものであるため、被覆ガスや流動ガスと混合されても何ら問題がない。従って、好ましくは、流動床内における反応管の外側の領域に流すスイープガスが反応管の中に流す被覆ガスや流動ガスと同一の出口から流動床外へ排出される用にすることにより、新たな排出口を作製する必要がなくなる。
図1は本発明の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置の一実施例の構成を示す説明図である。高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置としての流動床反応装置は図1に示すように、二酸化ウランから成る燃料核12を流動床反応管15の上部窓から入れて、流動ガス入口16よりガス導入ノズル14及びガス噴出ノズル13を通して被覆ガスと流動ガスとを流すことにより被覆を施す反応管15と、この反応管15の外周に配設され燃料核を加熱する黒鉛製のヒーター11と、同じく黒鉛製でヒーター11のさらに外周に配設される断熱材18とを備える。
また、反応管15と断熱材18と気密ハウジング19とは、各々が円筒状に形成され、各々の断面が同心円状に配置され、気密ハウジング19と断熱材18との間に全周に亘って形成された略均等な幅の間隙からなる外流路9が形成され、断熱材18と反応管15との間には、ヒーター11を間に介して2つの内流路8が形成されている。より具体的な流動床反応装置の気密ハウジング19の大きさはφ約700mm×H約2200mmとし、反応管15の大きさはφ約200mm×H約1000mmとした。尚、ヒーター11については、本実施例では円筒状のヒーター11を用いたが、複数の棒状のヒーターを用いても良い。その場合には、内流路8内に沿って周状に均等に配置する。
被覆燃料粒子の製造は、平均直径0.6mmを持つ二酸化ウラン燃料核約3kgを流動床内に入れ、約1400℃でアセチレン(C)ガスを流入して第1層の低密度炭素を被覆した後、約1400℃でプロピレン(C)を流入して第2層の高密度熱分解炭素を被覆し、次に、約1600℃でメチルトリクロロシラン(CHSiCl)を流入して第3層のSiC層を被覆し、最後に、約1400℃でプロピレン(C)を流入して第4層の高密度熱分解炭素を被覆した。
第1層〜第4層までの被覆を行う際、気密ハウジング19と反応管15の間のヒーター11及び断熱材18が存在する領域にスイープガス供給口10を介してスイープガスとしての窒素を流した。流量は50リットル/分とした。スイープガスの窒素およびガス噴出ノズル13と反応管15の隙間から漏れ出た被覆ガスや流動ガスは廃ガス排出囗17から炉外へ出される。
また、気密ハウジング19の側壁には、b図に示す通り、気密ハウジングの筒状体の側壁の一部となるように構成された扉20が備えられている。これにより、スイープガスを流動床内に均一に流すことができるため、局所的にヒーターや断熱材の材料である黒鉛と水素が反応し、黒鉛が局所的に減少してしまうことを防ぐことが可能になる。
以上のように、第3層被覆時に流動ガスである水素ガスがガス噴出ノズル13と反応管15の隙間から漏れても、別のガスの流れにより流動床外へ出されてしまうため、ヒーター11や断熱材18の材料である黒鉛と水素が反応し、黒鉛が減少してしまうことを防ぐことが可能になる。
また、ヒーター11や断熱材18の減少が発生しないので、連続的に生産する場合も、炉内の温度分布は変化することなく安定しているので、高温ガス炉燃料の核分裂性物質閉じこめ上非常に重要な役割を持っている被覆層の品質を安定させることが可能になる。
本発明の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置の一実施例の構成を示す説明図である。 従来の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置の構成を示す説明図である。
符号の説明
8…内流路、
9…外流路、
10…スイープガス供給口、
11…ヒーター、
12…燃料核、
13…ガス噴出ノズル、
14…ガス供給ノズル、
15…反応管、
16…原料及び流動ガス入口、
17…廃ガス排出囗、
18…断熱材、
19…気密ハウジング、
20…メンテナンス用扉、

Claims (2)

  1. 被覆ガス及び/又は流動ガスを加熱環境下で流動させて二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に複数層の被覆層を形成する流動床反応管と、この流動床反応管を加熱する黒鉛ヒーターと、前記流動床反応管と黒鉛ヒーターとの外周を囲む断熱材と、前記流動床反応管と黒鉛ヒーターと断熱材とを内部に収容した筒状の気密ハウジングとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、
    前記流動床反応管から漏れ出た被覆ガス及び/又は流動ガスを気密ハウジング外へ排出するために、気密ハウジングの内側、尚且つ、流動床反応管の外側の空間にスイープガスを供給するスイープガス供給管を備え、
    前記流動床反応管と前記断熱材との間に、前記スイープガスが滞りなく流れる略均等な幅の間隙からなる内流路を全周に亘って備え、
    前記断熱材と気密ハウジングとの間に、前記スイープガスが滞りなく流れる略均等な幅の間隙からなる外流路を全周に亘って更に備え、
    前記気密ハウジング側方に前記筒状側壁の一部となるメンテナンス用扉が配されていることを特徴とする高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
  2. 前記スイープガスが、窒素ガス、アルゴンガスを始めとする不活性ガスであることを特徴とする請求項1に記載の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
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