JP4417879B2 - 高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置 - Google Patents

高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、高温ガス炉に用いられる被覆燃料粒子を製造する装置に関する。具体的には、二酸化ウランなどウランの化合物からなる燃料核に多重の被覆層を形成して被覆燃料粒子とする流動床反応装置を備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置に関する。
高温ガス炉は、燃料を含む炉心構造を、熱容量が大きく高温で健全性を維持する黒鉛で構成されると共に、ヘリウム等の高温下でも化学的反応の起こらないガス冷却材を用いることにより、固有の安全性が高く、高い出口温度でヘリウムガスを取り出すことが可能である。得られる約900℃の高温熱は、発電はもちろんのこと水素製造や化学プラント等、幅広い分野での熱利用を可能にするものである。
このような高温ガス炉の燃料には、通常、二酸化ウラン等のウランを含む化合物を出発原料としてこれをセラミックス状に焼結した直径約350〜650μmの燃料核が用いられる。具体的には、燃料核は、この燃料核を中心として外表面に複数の被覆層を形成してた被覆燃料粒子として用いられる。
この被覆燃料粒子としては、燃料核を中心として計4層の被覆を施したものが一般的となっている。より詳しくは、第1被覆層として密度約1g/cmの低密度熱分解炭素層を形成し、第2被覆層として密度約1.8g/cmの高密度熱分解炭素層を形成し、さらに第3被覆層として密度約3.2g/cm炭化珪素(SiC)層を、また第4被覆層として、第2被覆層と同様に、密度約1.8g/cmの高密度熱分解炭素層を形成する。
第1被覆層は、ガス状の核分裂生成物(FP)のガス留めとしての機能及び燃料核の変形(スウェリング)を吸収する緩衝部(バッファ)としての機能を併せ持つものである。また第2被覆層はガス状FPの保持機能を有し、第3被覆層は固体状核分裂生成物の保持機能を有すると共に、被覆層の主要な強度部材である。第4被覆層は、第2被覆層と同様のガス状核分裂生成物の保持機能と共に第3被覆層の保護層としての機能も持っている。
上記のような被覆燃料粒子の一般的なものは直径約500〜1000μmである。被覆燃料子は黒鉛母材中に分散させ一定形状の燃料コンパクトと呼ばれる形に成型加工され、さらに黒鉛でできた筒に燃料コンパクトを一定数量入れ、上下に栓をした燃料棒の形にされる。最終的に燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックの複数の挿入口に入れられ、この六角柱型黒鉛ブロックを多数個、ハニカム配列に複数段重ねて炉心を構成している。
一般的な被覆燃料粒子となる被覆前の燃料核は次のような工程で製造されている。即ち、まず酸化ウランの粉末を硝酸に溶かし硝酸ウラニル原液とし、この硝酸ウラニル原液に純水、添加剤を加え撹拌することにより滴下原液とする。添加剤は、滴下された硝酸ウラニルの液滴が落下中に自身の表面張力により真球状になるようにする増粘剤であると同時にアンモニウムとの接触により原液をゲル化せしめるために添加されるものであり、例えばポリビニルアルコール樹脂、アルカリ条件下でゲル化する性質を持つ樹脂、ポリエチレングリコール、メトローズなどを挙げることができる。
以上のように調製された滴下原液は所定の温度に冷却され粘度を調整した後、細径の滴下ノズルを振動させることによりアンモニア水溶液中に滴下される。液滴は、アンモニア水溶液表面に着水するまでの空間においてアンモニアガスを掛けて表面をゲル化させることにより、着水時の変形が防止される。アンモニア水溶液中へ液滴となって入った原液は、硝酸ウラニルがアンモニアと充分に反応すると同時に前記添加剤によってゲル化され、重ウラン酸アンモニウム(ADU)を含むゲル状の粒子となる。得られたADUゲル粒子は、大気中で焙焼され、水分及び添加剤が除去されて三酸化ウラン粒子となり、さらに還元・焼結されることにより高密度のセラミックス状二酸化ウランからなる球状の燃料核となる。
この燃料核を用いた被覆燃料粒子の製造は、流動床からなる反応装置を用いて行われている。例えば、燃料核を流動床反応容器内に装荷し、ガス導入管を介して反応容器の底部に設けられたガス導入ノズルから被覆原料ガスを噴出させて燃料核を流動させながら被覆原料ガスの熱分解により、原料分子を燃料核の表面に蒸着させることによって被覆層を形成する方法が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
例えば、第1被覆層の低密度炭素層の場合は約1400℃でアセチレン(C)を熱分解して被覆を施し、第2及び第4被覆層の高密度熱分解炭素層の場合は約1400℃でプロピレン(C)を熱分解して行う。第3被覆層のSiC層の場合は約1600℃でメチルトリクロロシラン(CHSiCl)を熱分解して被覆する。
前述の被覆ガスを使用して各被覆層を形成させる際には、被覆層を各粒子に均一に付けるため別のガスを用いて粒子を反応容器内で充分に流動させた状態で行う。これが、被覆燃料粒子の製造装置を流動床と呼ぶ所以である。粒子を流動させるためのガス(即ち、流動ガス)としては、第1、2及び4被覆層を被覆する場合は不活性ガスの一つであるアルゴンガスを、そして第3被覆層を被覆する際には水素ガスまたは水素ガスと不活性ガスの一つであるアルゴンガスとの混合ガスが一般的に使用されている。
また、一般的な燃料コンパクトは、黒鉛粉末、フェノール樹脂等からなる黒鉛マトリックス材を被覆燃料粒子の表面にオーバーコートし、中空円筒形または円筒形にプレス成型またはモールド成型した後、コンパクト内にバインダ−として含まれるフェノール樹脂を炭化させるために熱処理を実施し、さらにコンパクト内に含まれるガス成分を除去することを目的とした熱処理を実施して得られる。
特開平5−273374号公報
従来の反応装置においては、一般にシングルノズルと呼ばれるガス導入ノズルが使用されている。被覆原料ガスは一つのガス導入管からこのガス導入ノズル内に入り、その一つのノズル開口から反応容器内に導入される。従って、被覆ガスの流入は外側になるに従って弱くなり、均一な燃料核の流動を困難にしていた。
特に、第3被覆層の形成においては、ガス導入口にSiCの堆積物が徐々に成長するため、被覆反応時間が長くなるほどその堆積物が増大してノズル開口が閉塞していき、長時間に亘る被覆反応が不可能であり、第3被覆層の厚さを25μm以上に形成することが難しかった。
これらの問題は、生産効率を上げるため、1回の処理量(バッチサイズ)を増加させる場合、即ち、バッチサイズを増加させるために、粒子を装荷する流動床反応容器の径を大きくした場合に、特に深刻になってくる。反応容器の径が大きくなるほどシングルノズルでは反応容器の外側で流動し難い又は流動しない粒子が多くなり、バッチ内で燃料核に均一な被覆を施すことはより困難になっていく。具体的には、被覆ガスの流入は外側になるに従って弱くなり、均一な被覆燃料粒子の流動が困難であった。これは生産効率を上げるため1回の処理量(バッチサイズ)を増加させる場合に特に問題になってくる。
そこで、その改良装置として、一つのガス導入口から複数のガス導入経路を分岐させ、複数のガス導入口から炉内にガスを供給するものも提案されている。図3は改良装置としての高温ガス炉用被覆燃料粒子の反応装置の構成を示す説明図であり、図に示す通り、筒状のハウジング31内部には、中央部に流動床反応容器32と、これを取り巻くように配された黒鉛ヒータ33と、更にこれらを取り巻くように配された断熱材34とを備える。
流動床反応容器32には、底部に着脱可能な可能な皿状ノズル35が備わり、皿状ノズル35には、容器の軸線上に配したメインガス導入経路36とこれから分岐してメインガス導入経路36の開口を中心とした同心円周上に均等間隔で形成された複数のサブガス導入経路37及びそれらの開口とが形成されている。
被覆ガス及び流動ガスは予め集合管(図示せず)で混合され、ガス配管38からガス導入管39を経て冷却ノズル41を通って、皿状ノズル35のメインガス導入経路36及びサブガス導入経路37を通って、反応容器32内部に導入され、容器32内部で被覆燃料粒子となる燃料核42に導かれた後、容器32上部の排気ガス管43から容器32外部へ出される。尚、40はサンプリング用容器である。
この提案では、メイン及びサブの複数のガス導入口を持つ事で、反応管の外側で流動しにくいまたはしない粒子への対策を図ったものであるが、ガス導入口それぞれからの噴出程度は導入口の口径以外では制御する事が出来無いため、次のような問題があった。
(1) 被覆層毎にパターンを変更したい場合には投入ワークを一時的に撤去してノズル交換を行う必要がある。
(2) バッチ量の変更などガス導入パターンを変更する際は、試作ノズルを用いた試行錯誤が必要。
(3) トラブルの結果、一部のガス導入口よりの導入量に変動があった場合でも他の導入口よりその分のガスが導入されるため、正常な動作である様にみえ、不均一流動となったまま処理が継続されてしまう。
そこで、本発明の目的は、ガス導入経路やノズル開口等の設計を最適化させて、従来よりも反応容器内への被覆原料ガスの供給が安定且つ均一で、流動床反応容器を大型化しても、高品質の被覆燃料粒子が製造できるガス導入ノズルを備えた製造装置を提供することにある。
請求項1に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、被覆ガス及び/又は流動ガスを加熱環境下で底部のガス導入ノズルから内部に導入して二酸化ウランを焼結した複数の燃料核を流動させて該燃料核の表面に複数層の被覆層を形成する流動床反応容器と、この流動床反応容器を加熱するヒーターと、前記流動床反応容器とヒーターとの外周を囲む断熱材と、前記流動床反応容器とヒーターと断熱材とを内部に収容した筒状のハウジングとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、
前記ガス導入ノズルが、
前記反応容器の底部に嵌合されて容器底面中央部の少なくとも一部を構成する皿状ノズル本体と、
該皿状ノズル本体の反応容器底面の中心軸位置に対して複数段の同心円周上に各々配置された複数の開口と、
前記皿状ノズルの反応容器内外を貫通して前記複数の開口に連通する複数のガス導入経路と、
前記反応容器底部に嵌合状態にあるノズル本体の裏面側で反応容器外の被覆原料ガス供給源から前記複数のガス導入経路の端部の各々に連通して該経路へ被覆原料ガスを個別に供給する複数のガス導入管と、
を備えたことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、請求項1に記載の複数のガス導入管のガス圧及び/又はガス流量を予め定めた値に調整制御する制御手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係る高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置は、請求項1又は2に記載の同心円周上の配置された開口が、スリーブ形状の開口を有し、
前記開口周りが黒鉛製シールド材で形成されたことを特徴とするものである。
本発明は、ガス導入経路やノズル開口等の設計を最適化させて、従来よりも反応容器内への被覆原料ガスの供給が安定且つ均一で、流動床反応容器を大型化しても、高品質の被覆燃料粒子が製造できる高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置を提供することができるという効果がある。
本発明においては、被覆ガス及び/又は流動ガスを加熱環境下で底部のガス導入ノズルから内部に導入して二酸化ウランを焼結した複数の燃料核を流動させて該燃料核の表面に複数層の被覆層を形成する流動床反応容器と、この流動床反応容器を加熱するヒーターと、前記流動床反応容器とヒーターとの外周を囲む断熱材と、前記流動床反応容器とヒーターと断熱材とを内部に収容した筒状のハウジングとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、
前記ガス導入ノズルが、
前記反応容器の底部に嵌合されて容器底面中央部の少なくとも一部を構成する皿状ノズル本体と、
該皿状ノズル本体の反応容器底面の中心軸位置に対して複数段の同心円周上に各々配置された複数の開口と、
前記皿状ノズルの反応容器内外を貫通して前記複数の開口に連通する複数のガス導入経路と、
前記反応容器底部に嵌合状態にあるノズル本体の裏面側で反応容器外の被覆原料ガス供給源から前記複数のガス供給配管の端部の各々に連通して前記ガス導入経路へ被覆原料ガスを個別に供給する複数のガス導入管と、
を備えたことを特徴とするものである。
即ち、複数の開口について、各同心円周毎に複数のガス導入経路を形成し、複数のガス導入経路毎に複数のガス供給配管を形成し、各々のガス供給配管の圧力及び流量を調整することができる。これにより、流動床反応容器を大型化しても、被覆原料ガスの供給が安定且つ均一で、高品質の被覆燃料粒子が製造できる。
各々のガス供給配管の圧力及び流量の制御については、各供給ガスの圧力及び流量のバランスを取る制御が必要であることから、ガス圧力・流量調節器との入出力端子を備えた制御装置を設置し、各流量条件を設定し運転の際に、各供給ガスの圧力及び流量を監視し逸脱その他の際に決められた動作を行うことを記したソフトウエア等による制御が好ましい。
そのため、本発明の好ましい態様としては、前記複数のガス導入管のガス圧及び/又はガス流量を予め定めた値にするため、連動して調整制御する制御手段を備えたことを特徴とするものである。
これにより、被覆ガスの流入を外側及び内側で調整可能となり、均一な燃料核の流動を行わせることができる。従って、断面ラッパ形状のガス導入経路を一つ備えた従来のガス導入ノズルに比べて被覆原料ガスの反応容器内への供給は全体的に均一とすることができるので、燃料核の流動だけでなく形成される被覆層も均一とすることができ、品質が良好で均一な被覆燃料粒子を得ることができる。
また、皿状ノズル本体は、燃料核が開口上に留まることなく転動し易いように凹曲面を有するものとするのが好ましいが、このとき、皿状ノズル本体の表面を含む反応容器底面の全体が同一の凹曲面となるように互いに連続する凹曲面とするのが最適である。
尚、本発明のガス導入ノズルは、長期の使用においては閉塞や損傷等が生じることもあり、その場合、反応容器の底部に着脱可能に取付けられるものとすれば、ノズルのみを交換できる。このように着脱可能に取付ける構成の場合、嵌合状態で供給される被覆原料ガスの漏れがないように密閉性が高い機構のものを採用する。
例えば、円筒状のガス導入管を利用して、円筒状部の内周面に雌ねじ加工を施し、反応容器底部の被覆原料ガス供給配管端部との連結部の下流側に該雌ネジ加工と螺合する雄ねじ加工を形成しておき、両者の螺合で密閉性高いガス導入ノズルの取付け状態を得ることができる。もちろん、ネジの螺合によるものに限らず、その他にも密閉性の高い嵌合状態が得られる着脱可能な取付け機構なら広く採用可能であり、特に限定するものではない。
更に、SiC層からなる第3被覆層の形成工程においては、被覆原料ガスの供給が複数の開口によって分散されるため、発生するSiCの堆積物も複数の開口に分散されることになり、各開口における堆積物の成長はその開口を塞ぐほど進行することもなく、被覆原料ガスの供給が妨げられるおそれも回避できる。そのため、SiC層被覆反応も長時間に亘って維持でき、例えば25μm以上という従来は困難であった厚みの大きい第3被覆層の形成も可能となる。
また、ガス導入経路の複数の開口の位置は、流動床反応容器内への被覆原料ガスの供給をより均一にするために、反応容器の底面の皿状ノズル本体が占める中央部領域全域に亘ってできるだけ均等に分散することが望ましい。例えば、好ましい態様としては、前記ガス導入経路の複数の開口は、反応容器底面の中心軸位置に対して1つ以上の同心円周上に等角度間隔で配置されている構成が最も簡便な設計でありながら均一な被覆原料ガスの供給が行える。
尚、複数の開口は、皿状ノズル本体の反応容器底面の中心軸位置に対して複数段の同心円周上に各々配置されればよい。複数段の同心円周とは、例えば反応容器の中心軸を中心とした開口についても同心円周の一つと数える。よって、この場合には、反応容器の中心軸を中心とした開口と、少なくとももう一つの同心円周上に開口を備える。同心円周上に開口は、反応容器内での流入ガスの偏りをなくすように配置される。
例えば、同心円周上に等角度間隔で複数の開口を配置してもよい。同心円周上に均等間隔で配置された複数の開口の各々に至るノズル内のガス導入経路は、均等間隔に形成された開口の各々にガス導入経路及びガス導入管と連通させて個別に流量をコントロールするが、1つのガス導入経路をノズル内部で分岐させてもよい。また、等角度間隔で複数の開口を配置するのではなく、同心円周に沿ったスリーブ状の開口を備えてもよい。
従って、本発明の好ましい別の態様として、同心円周上の配置されたスリーブ形状の開口に至るノズル内のガス導入経路は、スリーブ形状の開口に至る複数のガス導入経路とこれに至る複数のガス導入管とを設け、個別に流量をコントロールしてもよし、1つのガス導入経路をノズル内部で分岐させてスリーブ形状の開口に連通させてもよい。
尚、前記同心円周上の配置された開口形状が、スリーブ形状であり、前記開口周りが黒鉛製シールド材で形成されたことを特徴とするものである。
図1は本発明の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置の反応容器に被覆ガスを導入する導入系の概要を示す説明図であり、 図2は図1のサブガス導入口の拡大図である。図1に示す通り、筒状のハウジング11内部には、中央部に流動床反応容器12と、これを取り巻くように配された黒鉛ヒータ13と、更にこれらを取り巻くように配された断熱材14とを備える。
流動床反応容器12には、底部に着脱可能な可能な皿状ノズル15が備わり、皿状ノズル15には、容器の軸線上に配したメインガス導入経路16とこれを取り巻くように同心円周上に形成されたスリーブ状のサブガス開口とこれにガスを導入するサブガス導入経路17が形成されている。
被覆ガス及び流動ガスは予め集合管(図示せず)で混合され、ガス配管18からガス導入管19を経て冷却ノズル21を通って、皿状ノズル15のメインガス導入経路16及びサブガス導入経路17を通って、反応容器12内部に導入され、容器12内部で被覆燃料粒子となる燃料核22に導かれた後、容器12上部の排気ガス管23から容器12外部へ出される。尚、20はサンプリング用容器である。
流量の制御については、各流量のバランスを取る制御が必要である事から、ガス流量調節器24a、b、cの開閉弁を制御する制御装置25に流量条件を設定し、実際運転の際にそれを監視し逸脱その他の際に決められた動作を行う事を記したソフトウエアによる制御を行う。
例えば、サブガス流量として初期流量条件20L/minと設定した際、運転中突然流量が10L/minとなったとした場合、制御方法としては、流量低下したノズル設定値を一時的に40L/minとすると共にその他のそれぞれのガス流量を10〜20L/min程度下げる事で、目づまりを起こしかけたサブノズルヘ圧力を集中させる事で問題の解決を図ることができる。
また、ガス導入口の配置は任意に設定でき、本発明の特色を利用して、例えば、複数配置されたガス導入口の内、特定のガス導入口からのみガスを導入することが出来る他、間欠的に切り替える事で、例えば、メインガス導入口を0.5sec噴出させた直後サブガス導入口を0.2sec噴出させ、この動作を繰り返す事で粒子流動性の向上が可能となる。
更に、装置内滞留粒子を防ぐため、噴出口表面粒子を吹き飛ばすことを目的としたガス噴出口をもうけることも可能である。
図2に示す通り、サブガス導入口は容器軸線を中心とした円周状に形成されたスリーブ形状である。開口自体は、開口周り26を黒鉛製とし、従来同様の耐久性を持った構造とする事が可能である。この黒鉛シールド27は、従来のノズルとは異なり精巧なガス導入口の加工及び仕上げが不要であるため、製作費を大幅に削減することができる利点もある。
なお、このスリーブとシールドは黒鉛製でなくとも耐熱性を満足するものであるならば、他の素材で形成されてもよい。
本実施例の反応容器12及びガス導入口の寸法は以下の通りとした。
・メインのガス導入口の径:5mm
・サブのガス導入口の径:3mm
・メインのガス導入口の数:8個(使用数4)
・サブのガス導入口の数:8個(使用数4)
・反応管内径:200mm
・バッチサイズ:3.4kg−U
・被覆粒子外径:0.92mm
上記のガス導入口を持つ被覆粒子製造装置を使用して被覆燃料粒子を試作した。具体的には、被覆燃料粒子の製造は、平均直径0.6mmである模擬粒子を約3.8kgを流動床内に入れ各被覆層をコーティングした。
第1被覆層の低密度炭素は、約1400℃でアセチレン(C)ガスを使用し、メインガス導入口からの流量は、20〜50L/minとし、サブガス導入口からの流量は10〜40L/minとした。
第2被覆層の高密度熱分解炭素は、約1400℃でプロピレン(C)ガスを使用し、メインガス導入口からの流量は30〜60L/minとし、サブガス導入口からの流量は10〜40L/minとした。
第3被覆層のSiC層は、約1600℃でメチルトリクロロシラン(CHSiCl)を使用し、メインガス導入口からの流量は30〜60L/minとし、サブガス導入口からの流量は10〜40L/minとした。
第4被覆層の高密度熱分解炭素は、約1400℃でプロピレン(C)を使用し、メインガス導入口からの流量は30〜60L/minとし、サブガス導入口からの流量は20〜50L/minとした。
模擬被覆粒子の平均直径は、0.93mmであり、各層の厚さは、第1被覆層0.06mm、第2被覆層0.03mm、第3被覆層0.03mm、第4被覆層0.045mmで非常に均一であった。
以上のように、本発明のガス導入ノズルを使用することにより、各被覆層の製造条件のうち、従来は変更が不可能であったガス導入口位置の変更が可能となり、より均一な被覆層の厚さを持つ被覆燃料粒子を高い生産効率で製造することが可能となった。
更に、本発明のガス導入ノズルを使用することにより、各被覆層の製造条件のうち、従来は不可能であったガス導入口位置毎のガス流量の変更が可能となり、より均一な被覆層の厚さを持つ被覆燃料粒子を高い生産効率で製造することが可能となった。
また、黒鉛シールド方式となったことで、従来のノズルとは異なり精巧なガス導入口の加工及び仕上げが不要であるため、製作費を大幅に削除することができる。
本発明の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置の反応容器に被覆ガスを導入する導入系の概要を示す説明図である。 図1のサブガス導入口の拡大図である。 改良装置としての高温ガス炉用被覆燃料粒子の反応装置の構成を示す説明図である。
符号の説明
11…筒状のハウジング、
12…流動床反応容器、
13…黒鉛ヒータ、
14…断熱材、
15…皿状ノズル、
16…メインガス導入経路、
17…サブガス導入経路、
18…ガス配管、
19…ガス導入管、
20…サンプル用容器、
21…冷却ノズル、
22…燃料核、
23…排気ガス管、
24a、b、c…ガス流量調節器、
25…制御装置、
26…開口周り、
27…黒鉛シールド、

Claims (3)

  1. 被覆ガス及び/又は流動ガスを加熱環境下で底部のガス導入ノズルから内部に導入して二酸化ウランを焼結した複数の燃料核を流動させて該燃料核の表面に複数層の被覆層を形成する流動床反応容器と、この流動床反応容器を加熱するヒーターと、前記流動床反応容器とヒーターとの外周を囲む断熱材と、前記流動床反応容器とヒーターと断熱材とを内部に収容した筒状のハウジングとを備えた高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置において、
    前記ガス導入ノズルが、
    前記反応容器の底部に嵌合されて容器底面中央部の少なくとも一部を構成する皿状ノズル本体と、
    該皿状ノズル本体の反応容器底面の中心軸位置に対して複数段の同心円周上に各々配置された複数の開口と、
    前記皿状ノズルの反応容器内外を貫通して前記複数の開口に連通する複数のガス導入経路と、
    前記反応容器底部に嵌合状態にあるノズル本体の裏面側で反応容器外の被覆原料ガス供給源から前記複数のガス導入経路の端部の各々に連通して該経路へ被覆原料ガスを個別に供給する複数のガス導入管と、
    を備えたことを特徴とする高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
  2. 前記複数のガス導入管のガス圧及び/又はガス流量を予め定めた値に調整制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
  3. 前記同心円周上の配置された開口が、スリーブ形状の開口を有し、
    前記開口周りが黒鉛製シールド材で形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置。
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