JP4354905B2 - 高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置 - Google Patents

高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置 Download PDF

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Description

本発明は、高温ガス炉用燃料粒子の製造工程において、被覆工程で使用する流動床設備への被覆ガスのうち、第3層被覆に用いるMTS(メチルトリクロロシラン)ガス供給装置に関するものである。
高温ガス炉は、燃料を含む炉心構造を熱容量が大きく高温健全性の良好な黒鉛で構成するとともに、冷却ガスとして高温下でも化学的反応の起こらないヘリウムガスなどの気体を用いることにより、固有の安全性が高く、高い出口温度のヘリウムガスを取り出すことが可能であり、約900℃の高温熱は、発電はもちろんのこと水素製造や化学プラント等幅広い分野での熱利用を可能にするものである。
高温ガス炉の燃料は、二酸化ウランをセラミックス状に焼結した直径約350〜650ミクロンの燃料粒子の周囲に計4層の被覆層を施している。第1被覆層は密度約1g/cm の低密度熱分解炭素で、ガス状の核分裂生成物(FP)のガス溜めとしての機能及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を併せ持つものである。第2被覆層は密度約1.8g/cm の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能を有する。
第3被覆層は密度約3.2g/cm の炭化珪素(以下、SiCと称す)で固体FPの保持機能を有するとともに、被覆層の主要な強度部材である。第4被覆層は、第2被覆層と同様の密度約1.8g/cm の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能とともに第3被覆層の保護層としての機能も持っている。
一般的な被覆燃料粒子の直径は約500〜1000ミクロンである。被覆燃料粒子は黒鉛マトリックス中に分散させ一定形状の燃料コンパクトの形に成型加工され、さらに黒鉛でできた筒にコンパクトを一定数量入れ、上下に栓をした燃料棒の形にされる。最終的に燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックの複数の挿入口に入れられ、この六角柱型黒鉛ブロックを多数個、ハニカム配列に複数段重ねて炉心を構成している。
高温ガス炉の被覆燃料粒子は、一般的に以下のような工程を経て製造される。まず、酸化ウランの粉末を硝酸に溶かし硝酸ウラニル原液とする。この硝酸ウラニル原液に純水、増粘剤を加えて撹拌することにより滴下原液とする。増粘剤は、滴下された硝酸ウラニルの液滴が落下中に自身の表面張力により真球状になるように添加される。増粘剤としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、アルカリ条件下で凝固する性質を有する樹脂、ポリエチレングリコール、メトローズなどをあげることができる。
上記のように調整された滴下原液は所定の温度に冷却され粘度を調整した後、細径の滴下ノズルを振動させることによりアンモニア水中に滴下される。液滴は、アンモニア水溶液表面に着水するまでの空間においてアンモニアガスを掛け表面をゲル化させることにより、着水時の変形が防止される。アンモニア水中で硝酸ウラニルはアンモニアと十分に反応させ、重ウラン酸アンモニウムの粒子となる。重ウラン酸アンモニウム粒子は、大気中でばい焼され三酸化ウラン粒子となり、さらに還元・焼結されることにより高密度のセラミックス状二酸化ウランからなる燃料粒子となる。
この燃料粒子を反応装置である流動床に装荷し、流動床内で被覆ガスを熱分解させることにより燃料粒子に被覆を施して被覆燃料粒子とする。第1被覆層の低密度炭素の場合は約1400℃でアセチレン(C)を熱分解する。第2,4被覆層の高密度熱分解炭素の場合は約1400℃でプロピレン(C)を熱分解する。第3被覆層のSiCの場合は約1600℃でメチルトリクロロシラン(CHSiCl;以下、MTSと記す)を熱分解する。
一般的な燃料コンパクトは、被覆燃料粒子を黒鉛粉末、粘結剤等からなる黒鉛マトリックス材とともに中空円筒形または円筒形にプレス成型またはモールド成型した後、焼成して得られる(例えば、特許文献1参照)。
図2は従来の流動床、被覆ガス、流動ガスの供給装置の構成を示す説明図である。図2に示す通り、流動床本体21へ供給される被覆ガスB−1〜3,流動ガスA−1〜2は、開閉弁と流量計とでそれぞれ独立に制御することができる。第1,2,4被覆層は、流動ガスA−1に被覆ガスB−1又はB−2を混合させて使用する。第3被覆層は、流動ガスA−2と、流動ガスA−2をMTS蒸発ガス発生槽22に通し得られた被覆ガスB−3とを混合させて使用する。各種ガスは、開閉弁C−1−1を通過し、流動床本体21へ供給される。
第1被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−1(Ar)を操作する。開閉弁A−1−1,A−1−3を開し、流量計A−1−2で調整する。次に被覆ガスB−1(C)を操作する。開閉弁B−1−1,B−1−3を開し、流量計B−1−2で調整する。第2,4被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−1(Ar)を操作する。開閉弁A−1−1,A−1−3を開し、流量計A−1−2で調整する。次に被覆ガスB−2(C)を操作する。開閉弁B−2−1,B−2−3を開し、流量計B−2−2で調整する。
第3被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−2(H )を操作する。開閉弁A−2−1,A−2−3を開し、流量計A−2−2で調整する。次に被覆ガスB−3(MTS+H )を操作する。開閉弁B−3−1,B−3−3,B−3−4を開し、流量計B−3−2で調整する。MTS蒸発ガス発生槽22は、槽の周りを温度調整装置で温度調整する。
温度調整装置としては、熱媒体としてのシリコンオイルを加熱するヒータ25を備えたオイル槽24と、このオイル槽24内部のオイルを蒸発ガス発生槽22のジャケット23に循環させる循環ポンプP−1と循環配管26a,26bとを備え、オイル槽24内部の液温を計測してヒータをON/OFFする制御手段(図示せず)を備える。
次に、開閉弁B−3−1,B−3−3,B−3−4を開し、流量計B−3−2で被覆ガスB−3(H キャリヤガスの意味)を調整し、MTS蒸発ガス発生槽22に水素を供給する。
ここでMTS蒸発ガス発生槽内で発生した蒸発ガスの飽和蒸気圧は、温度のみによってきまり、気体の量やその体積にはよらない。そこで、飽和蒸気圧を一定に制御するためには、MTS蒸発ガス発生槽内の温度管理は非常に重要であるが、従来法では、以下の難点があった。
先ず第1に、従来法ではMTS蒸発ガス発生槽は槽の周りを一定に温度制御しているが、被覆ガスB−3(H キャリヤガスの意味)は、温度調整がされないままそのまま供給されていた。この状態であると槽内の温度(30〜50℃)と供給ガスの温度(室温)とのギャップにより安定した温度制御が維持できず、飽和蒸気圧を一定に制御できない可能性があった。その結果、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性があった。
次に、従来法ではMTS蒸発ガス発生槽は槽の周りを一定に温度制御するが、上蓋の温度制御までは、おこなっていなかった。その結果、槽内の高さ方向の温度に差が発生し、飽和蒸気圧を一定に制御できない可能性があった。その結果、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性があった。
更に、従来法ではMTS蒸発ガス発生槽は槽の周りを一定に温度制御するが、出口配管の温度制御までは、おこなっていなかった。その結果、槽内の高さ方向の温度に差が発生し、飽和蒸気圧を一定に制御できない可能性があった。その結果、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性があった。
特開2000−284084号公報
本発明は、MTS蒸発ガス発生槽内の高さ方向の温度に差を発生させることなく、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性のない高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置は、二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応管内に被覆ガスを供給するガス供給装置において、
前記第3被覆層の形成時に前記流動床反応装置内に供給される第3被覆ガスを発生させる蒸発ガス発生槽の温度を調整する温度調整手段を備え、
前記温度調整手段が、前記蒸発ガス発生槽の上蓋部、蒸発ガス発生槽に水素ガスを導入する水素ガス導入配管,蒸発ガス発生槽から発生した発生ガスを導出する発生ガス導出部配管の何れか1つ以上の温度調整を含むことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置は、請求項1に記載の温度調整手段が、前記蒸発ガス発生槽の上蓋部、蒸発ガス発生槽に水素ガスを導入する水素ガス導入配管,蒸発ガス発生槽から発生した発生ガスを導出する発生ガス導出部配管の温度を前記第3被覆層の被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の液温と同一又はそれ以上で調整可能なことを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置は、請求項1又は2に記載の温度調整手段が、第3被覆層の被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の温度を20〜50℃の範囲,精度±1℃以下で調整可能なことを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の水素ガス導入配管又は発生ガス導出部配管の少なくとも何れかの内径が10〜100mmであることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載の蒸発ガス発生槽に導入する水素ガス供給の流量範囲が、3〜30リットル/minであることを特徴とするものである。
本発明は以上説明した通り、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性のない高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置を得ることができるという効果がある。
本発明においては、二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応管内に被覆ガスを供給するガス供給装置において、
前記第3被覆層の形成時に前記流動床反応装置内に供給される第3被覆ガスを発生させる蒸発ガス発生槽の温度を調整する温度調整手段を備え、
前記温度調整手段が、前記蒸発ガス発生槽の上蓋部、蒸発ガス発生槽に水素ガスを導入する水素ガス導入配管,蒸発ガス発生槽から発生した発生ガスを導出する発生ガス導出部配管の何れか1つ以上の温度調整を含む。これにより製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性のない高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置を得ることができる。
本発明の温度調整手段としては、第3被覆層の形成時に、流動ガス(例えば、H キャリヤガス)と混合されて流動床反応装置内に供給されて炭化珪素源となる炭化珪素化合物(多くの場合には、MTS)を保持する蒸発ガス発生槽の温度を予め定められた温度に調整するものであればよい。具体的には、被覆ガス(H とMTSとの混合ガス)のガス温度を調整するものであり、本発明では特に蒸発ガス発生槽の上蓋部、蒸発ガス発生槽に水素ガスを導入する水素ガス導入配管,蒸発ガス発生槽から発生した発生ガスを導出する発生ガス導出部配管の何れか1つ以上の温度調整を含むものである。
具体的な上蓋部、水素ガス導入配管,及び、発生ガス導出部配管の温度は、発生した蒸発ガスが凝結しないように、蒸発ガス発生槽内の炭化珪素化合物の液温と同じかそれ以上とする。従って、具体的な炭化珪素化合物(MTS)の液温が20〜50℃の範囲で調整されている場合には、同一の温度以上に調整する。
より具体的には、温度調整手段が、前記第3被覆層の被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の温度を20〜50℃の範囲,精度±1℃以下で調整可能であるため、上蓋部、水素ガス導入配管,及び、発生ガス導出部配管の温度を同一又はそれ以上で調整すればよい。
温度調整手段としての具体的な態様としては、蒸発ガス発生槽のジャケットに熱媒体を循環させる温度調整手段と同様に、熱媒体を保持する熱媒体保持槽と、熱媒体を温めるヒータと、各上蓋部、水素ガス導入配管,及び、発生ガス導出部配管を覆う各々のジャケット部に熱媒体を各々循環させる配管とポンプとを備えればよい。
本発明での水素ガス導入配管又は発生ガス導出部配管は、好ましくは、温度調整のために、蒸発ガス発生槽と同様の前述の温度調整手段を備えるため、少なくとも何れかの内径が10〜100mmであれば良い。
本発明の蒸発ガス発生槽に導入する水素ガス供給の流量範囲としては、3〜30リットル/minであるものを想定している。
本発明の二酸化ウランを焼結した燃料粒子は、合計4層の被覆を施して高温ガス炉に用いる燃料コンパクトを形成するものであれば良く、具体的には、直径範囲を0.4〜0.7mm、真球度1.2以下であり、該燃料粒子の前記流動床反応装置内への投入量が5.5kg以下である。
本発明の高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置の概念システムを図1に示す。図1に示す通り、流動床本体1へ供給される被覆ガスB−1〜3,流動ガスA−1〜2は、従来と同様の開閉弁(B−1−1、B−1−3、B−2−1、B−2−3、B−3−1、B−3−3、B−3−4、C−1−1)と流量計(B−1−2、B−2−2、B−3−2)とで各々独立に制御することができる。
第1,2,4被覆層は、従来と同様に流動ガスA−1に被覆ガスB−1,B−2を混合させて使用する。第3被覆層は、従来と同様に流動ガスA−2と流動ガスA−2をMTS蒸発ガス発生槽12に通し得られた被覆ガスB−3(H キャリヤガス)を混合させて使用する。第1〜4被覆層の被覆を行う際の操作手順についても従来と同様である。
第3被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−2(H )を操作する。開閉弁A−2−1,A−2−3を開し、流量計A−2−2で調整する。次に被覆ガスB−3(MTS+H )を操作する。開閉弁B−3−1,B−3−3,B−3−4を開し、流量計B−3−2で調整する。MTS蒸発ガス発生槽2は、槽の周りを第1温度調整装置で温度調整する。
第1温度調整装置としては、熱媒体としてのシリコンオイルを加熱するヒータ5を備えたオイル槽4と、このオイル槽4内部のオイルを蒸発ガス発生槽2のジャケット3に循環させる循環ポンプP−1と循環配管6a,6bとを備え、オイル槽4内部の液温を温度計測計T−1で計測してヒータをON/OFFする制御手段(図示せず)を備える。なお、調整温度範囲は、30〜60℃,温度制御は、±1℃で行った。
MTS蒸発ガス発生槽2からのMTS蒸発ガスの上蓋部7も槽内の温度調整に影響を与えないようにジャケット8で覆い、上蓋部7表面を前述の第1温度調整装置のオイル槽4内部のオイルを循環ポンプP−2を循環配管9a,9bで循環させて温度調整するようにした。
MTS蒸発ガス発生槽2への被覆ガスB−3(H キャリヤガス)供給は、バルブB−3−3からMTS蒸発ガス発生槽2入口までの水素ガス導入配管10をMTS蒸発ガス発生槽2と同様の温度制御ができるようジャケット11で覆って二重管にして配管表面を第2温度調整装置で温度制御して供給するようにした。なお、二重管となっている水素ガス導入配管10の内径は、約10mmである。
第2温度調整装置は、熱媒体としてのシリコンオイルを加熱するヒータ13を備えたオイル槽12と、このオイル槽12内部のオイルをジャケット11に循環させる循環ポンプP−3と循環配管14a,14bとを備え、オイル槽12内部の液温を温度計測計T2で計測してヒータをON/OFFする制御手段(図示せず)を備える。なお、調整温度範囲は、30〜60℃,温度制御は、±1℃で行った。
発生槽2の出口の発生ガス導出部配管15もジャケット16で覆って二重管にして配管表面を第2温度調整装置で温度制御し、槽内に発生した蒸発ガスの温度制御が常に一定となるようにした。なお、二重管となっている発生ガス導出部配管15の内径も、約10mmである。
流動床装置1に図1のような形で流動ガスA−1,A−2にそれぞれアルゴンガス(Ar),水素ガス(H )、被覆ガスB−1,B−2にそれぞれアセチレンガス(C),プロピレンガス(C)とした。B−3には、MTS蒸発ガス発生槽に水素ガスを接続した。MTSガス供給装置の発生槽2本体の容積は、20リットル,温度調整装置でP−1,P−2をオイル循環させながら槽の周りに配したジャケット3と、上蓋部を覆ったジャケット8とを温度30℃,±1℃で制御した。
平均直径0.6mmの燃料核粒子3.8kgを反応管(内径約200mm)上部より流動ガスAr:150L/min中に投入した。その後、約1400℃で流動ガスAr:170L/min,被覆ガスC:130L/minにより第1被覆層を被覆(平均被覆層厚さ0.06mm±0.01mm,平均被覆層密度1.1g/cm ),約1450℃で流動ガスAr:170L/min,被覆ガスC:30L/minで第2被覆層を被覆(平均被覆層厚さ0.03mm±0.002mm,平均被覆層密度1.85g/cm ),約1600℃で流動ガスH :380L/min,被覆ガス用の水素ガス7L/minにより第3被覆層を被覆(平均被覆層厚さ0.03mm±0.001mm,平均被覆層密度3.2g/cm ),約1450℃で流動ガスAr:170L/min,被覆ガスC:30L/minにより第4被覆層を被覆(平均被覆層厚さ0.04mm±0.004mm,平均被覆層密度1.85g/cm )し、平均直径0.92mmの被覆燃料粒子とした。
これを約100℃まで冷却後、流動ガスAr150L/min→80L/minに流量を変更し、製品取出し容器へ製品粒子を移した。製品粒子は、傷・被覆層の破損等はみられず、被覆層密度・厚さ共に良好であった。SiC層破損率は、1.4×10−4以下(被覆粒子1.3万個中2個割れ以下相当)であった。
本発明を用いることにより以下の3点を解決することができた。即ち、第1に、従来ではMTS蒸発ガス発生槽は槽の周りを一定に温度制御していたが、被覆ガスB−3(H キャリヤガスの意味)は、温度調整がされないままそのまま供給されていた。この状態であると槽内の温度(30〜50℃)と供給ガスの温度(室温)のギャップにより安定した温度制御が維持できず、飽和蒸気圧を一定に制御できない可能性があり、その結果、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性があったが、被覆ガスB−3(H キャリヤガス)供給配管を開閉弁B−3−3〜MTS蒸発ガス発生槽2まで二重管とし、温度調整装置でMTS蒸発ガス発生槽2と同様の温度制御でP−3をオイル循環させながら温度30℃,±1℃で制御した。
第2に、従来法ではMTS蒸発ガス発生槽は槽の周りを一定に温度制御するが、上蓋の温度制御までは、おこなっていなかった。その結果、槽内の高さ方向の温度に差が発生し、飽和蒸気圧を一定に制御できない可能性があり、その結果、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性があったが、MTSガス供給装置の発生槽2の上蓋部8にジャケットを付与し、温度調整装置で槽の周りと同様にP−2をオイル循環させながら温度30℃,±1℃で制御した。
第3に、従来法ではMTS蒸発ガス発生槽は槽の周りを一定に温度制御するが、出口配管の温度制御までは行っていなかった。その結果、槽内の高さ方向の温度に差が発生し、飽和蒸気圧を一定に制御できない可能性があり、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性があった。また、MTS蒸発ガス発生槽で発生した蒸発ガスは、流動床本体までの配管内を流れる内に蒸発ガスそのものが冷却し、部分的に液化することにより均一な蒸発ガスとならない可能性があり、製品の被覆層厚さ,密度,SiC層破損率に影響を与える可能性があった。しかしながら、本発明では、出口配管を二重管とし、温度調整装置でMTS蒸発ガス発生槽と同様の温度制御でポンプでオイル循環させながら温度30℃,±1℃で制御した。
本発明の流動床へのMTSガス供給装置を示す図である。 従来の流動床へのMTSガス供給装置を示す図である。
符号の説明
A−1…流動ガス(Ar)、
A−2…流動ガス(H)、
B−1…被覆ガス(C)、
B−2…被覆ガス(C)、
B−3…被覆ガス(MTS)、
B−1−1…開閉弁、
B−1−2…流量計、
B−1−3…開閉弁、
B−2−1…開閉弁、
B−2−2…流量計、
B−2−3…開閉弁、
B−3−1…開閉弁、
B−3−2…流量計、
B−3−3…開閉弁、
B−3−4…開閉弁、
C−1−1…開閉弁、
P−1,P−2…循環ポンプ、
P−3,P−4…循環ポンプ、
T−1…温度計測計、
T−2…温度計測計、
1…流動床本体、
2…MTS蒸発ガス発生槽、
3…ジャケット、
4…オイル槽、
5…ヒータ、
6a,6b…循環配管、
7…上蓋部、
8…ジャケット、
9a,9b…循環配管、
10…水素ガス導入配管、
11…ジャケット、
12…オイル槽、
13…ヒータ、
14a,14b…循環配管、
15…発生ガス導出部配管、
16…ジャケット、
17a,17b…循環配管、
21…流動床本体、
22…MTS蒸発ガス発生槽、
23…ジャケット、
24…オイル槽、、
25…ヒータ、
26a,26…循環配管、

Claims (5)

  1. 二酸化ウランを焼結した燃料核の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応管内に被覆ガスを供給するガス供給装置において、
    前記第3被覆層の形成時に前記流動床反応装置内に供給される第3被覆ガスを発生させる蒸発ガス発生槽の温度を調整する温度調整手段を備え、
    前記温度調整手段が、前記蒸発ガス発生槽の上蓋部、蒸発ガス発生槽に水素ガスを導入する水素ガス導入配管,蒸発ガス発生槽から発生した発生ガスを導出する発生ガス導出部配管の何れか1つ以上の温度調整を含むことを特徴とする高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置。
  2. 前記温度調整手段が、前記蒸発ガス発生槽の上蓋部、蒸発ガス発生槽に水素ガスを導入する水素ガス導入配管,蒸発ガス発生槽から発生した発生ガスを導出する発生ガス導出部配管の温度を前記第3被覆層の被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の液温と同一又はそれ以上で調整することを特徴とする請求項1に記載の高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置。
  3. 前記温度調整手段が、前記第3被覆層の被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の温度を20〜50℃の範囲,精度±1℃以下で調整可能なことを特徴とする請求項1又は2に記載の高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置。
  4. 前記水素ガス導入配管又は発生ガス導出部配管の少なくとも何れかの内径が10〜100mmであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置。
  5. 前記蒸発ガス発生槽に導入する水素ガス供給の流量範囲が、3〜30リットル/minであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の高温ガス炉用燃料粒子被覆ガス供給装置。
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