JP2006145363A - 高温ガス炉用燃料粒子の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温ガス炉燃料の中の被覆燃料粒子の製造装置で、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与えることがなく、安定した第3被覆層を製造可能な製造装置を得る。
【解決手段】 二酸化ウランを焼結した燃料粒子の表面に、ガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、ガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、固体核分裂生成物の保持機能と強度部材機能とを有する第3被覆層と、ガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応装置と、反応装置内に被覆ガスを供給する流動床用ガス供給装置とを備えた高温ガス炉用燃料粒子の製造装置において、第3被覆層の形成時に流動床反応装置内に供給される第3被覆ガスを発生させる蒸発ガス発生槽の温度を調整する槽温度調整手段を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高温ガス炉に用いる燃料コンパクトを製造するために、燃料粒子に被覆層を施す流動床設備のガス供給装置の工夫に関するものである。
高温ガス炉は、燃料を含む炉心構造を熱容量が大きく高温健全性の良好な黒鉛で構成するとともに、冷却ガスとして高温下でも化学的反応の起こらないヘリウムガスなどの気体を用いることにより、固有の安全性が高く、高い出口温度のヘリウムガスを取り出すことが可能であり、約900℃の高温熱は、発電はもちろんのこと水素製造や化学プラント等幅広い分野での熱利用を可能にするものである。
高温ガス炉の燃料は、二酸化ウランをセラミックス状に焼結した直径約350〜650ミクロンの燃料粒子の周囲に計4層の被覆層を施している。第1被覆層は密度約1g/cm の低密度熱分解炭素で、ガス状の核分裂生成物(FP)のガス溜めとしての機能及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を併せ持つものである。第2被覆層は密度約1.8g/cm の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能を有する。
第3被覆層は密度約3.2g/cm の炭化珪素(以下、SiCと称す)で固体FPの保持機能を有するとともに、被覆層の主要な強度部材である。第4被覆層は、第2被覆層と同様の密度約1.8g/cm の高密度熱分解炭素でガス状FPの保持機能とともに第3被覆層の保護層としての機能も持っている。
一般的な被覆粒子の直径は約500〜1000ミクロンである。被覆粒子は黒鉛マトリックス中に分散させ一定形状の燃料コンパクトの形に成型加工され、さらに黒鉛でできた筒にコンパクトを一定数量入れ、上下に栓をした燃料棒の形にされる。最終的に燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックの複数の挿入口に入れられ、この六角柱型黒鉛ブロックを多数個、ハニカム配列に複数段重ねて炉心を構成している。
高温ガス炉の燃料は、一般的に以下のような工程を経て製造される。まず、酸化ウランの粉末を硝酸に溶かし硝酸ウラニル原液とする。この硝酸ウラニル原液に純水、増粘剤を加え撹搾することにより滴下原液とする。増粘剤は、滴下された硝酸ウラニルの液滴が落下中に自身の表面張力により真球状になるように添加される。増粘剤としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、アルカリ条件下で凝固する性質を有する樹脂、ポリエチレングリコール、メトローズなどをあげることができる。
上記のように調整された滴下原液は所定の温度に冷却され粘度を調整した後、細径の滴下ノズルを振動させることによりアンモニア水中に滴下される。液滴は、アンモニア水溶液表面に着水するまでの空間においてアンモニアガスを掛け表面をゲル化させることにより、着水時の変形が防止される。アンモニア水中で硝酸ウラニルはアンモニアと十分に反応させ、重ウラン酸アンモニウムの粒子となる。重ウラン酸アンモニウム粒子は、大気中でばい焼され三酸化ウラン粒子となり、さらに還元・焼結されることにより高密度のセラミックス状二酸化ウランからなる燃料粒子となる。
この燃料粒子を流動床に装荷し、被覆ガスを熱分解させることにより被覆を施す。第1被覆層の低密度炭素の場合は約1400℃でアセチレン(C)を熱分解する。第2,4被覆層の高密度熱分解炭素の場合は約1400℃でプロピレン(C)を熱分解する。第3被覆層のSiCの場合は約1600℃でメチルトリクロロシラン(CHSiCl;以下、MTSと記す)を熱分解する。
一般的な燃料コンパクトは、被覆燃料粒子を黒鉛粉末、粘結剤等からなる黒鉛マトリックス材とともに中空円筒形または円筒形にプレス成型またはモールド成型した後、焼成して得られる(例えば、特許文献1参照)。
図3は従来の流動床−被覆ガス,流動ガスの供給装置の構成を示す説明図である。図3に示す通り、流動床本体へ供給される被覆ガスB−1〜3,流動ガスA−1〜2は、開閉弁と流量計でそれぞれ独立に制御することができる。第1,2,4被覆層は、流動ガスA−1に被覆ガスB−1,B−2を混合させて使用する。第3被覆層は、流動ガスA−2と流動ガスA−2をMTS蒸発ガス発生槽に通し得られた被覆ガスB−3を混合させて使用する。各種ガスは、開閉弁C−1−1を通過し、流動床本体へ供給される。
第1被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−1を操作する。開閉弁A−1−1,A−1−3を開し、流量計A−1−2で調整する。次に被覆ガスB−1を操作する。開閉弁B−1−1,B−1−3を開し、流量計B−1−2で調整する。
第2,4被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−1を操作する。開閉弁A−1−1,A−1−3を開し、流量計A−1−2で調整する。次に被覆ガスB−1,B−2を操作する。開閉弁B−1−1,B−1−3,B−2−1,B−2−3を開し、流量計B−1−2,B−2−2で調整する。
第3被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−2を操作する。開閉弁A−2−1,A−2−3を開し、流量計A−2−2で調整する。次に被覆ガスB−3を操作する。開閉弁B−3−1,B−3−3,B−3−4を開し、流量計B−3−2で調整する。
特開2000−284084号公報
しかしながら、第3被覆層は流動ガスに炭化珪素源となる炭化珪素化合物のガス(多くの場合には、Hキャリャーガス+MTS蒸発ガス)を混合させて使用するが、蒸発ガス発生槽より発生されるガスの成分比は、発生槽の温度とHキャリャーガスとに依存する。従って、MTS蒸発ガスの発生量が不安定であると、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与え、第3被覆層の不安定に繋がる可能性があった。
また、所定の温度でMTS蒸発ガス発生槽より発生したガスは、流動ガス,配管により、温度低下を生じ、この状態のままであると局所的に配管内でMTS蒸発ガスの液化が発生し、その結果、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与え、第3被覆層の不安定に繋がる可能性があった。
本発明は、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与えることがなく、安定した第3被覆層を得ることのできる高温ガス炉用燃料粒子の製造装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子の製造装置は、二酸化ウランを焼結した燃料粒子の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応装置と、該反応装置内に被覆ガスを供給する流動床用ガス供給装置とを備えた高温ガス炉用燃料粒子の製造装置において、
前記第3被覆層の形成時に前記流動床反応装置内に供給される第3被覆ガスを発生させる蒸発ガス発生槽の温度を調整する槽温度調整手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子の製造装置は、請求項1に記載の槽温度調整手段が、前記第3被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の温度を20〜50℃の範囲,精度±1℃で調整可能な温度調節手段を含むことを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子の製造装置は、二酸化ウランを焼結した燃料粒子の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応装置と、該反応装置内に被覆ガスを供給する流動床用ガス供給装置とを備えた高温ガス炉用燃料粒子の製造装置において、
前記第3被覆層の形成時に蒸発ガス発生槽から流動床反応装置に供給される第3被覆ガスの経路を構成する配管の温度を予め定められた温度以上に保つ配管温度保温手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子の製造装置は、請求項3に記載の配管温度保温手段が、前記蒸発ガス発生槽から前記流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管表面を40℃以上とする配管温度調節手段を含むことを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子の製造装置は、請求項3又は4に記載の配管温度保温手段が、前記配管を外気温から遮断する配管断熱手段を含むことを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明に係る高温ガス炉用燃料粒子の製造装置は、請求項3〜5の何れか1項に記載の第3被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽から前記流動床反応装置内に至るガス供給路に、配管内に残留した被覆ガスを除去する廃ガス処理装置ヘの廃ガスラインが付与されていることを特徴とするものである。
本発明は以上説明した通り、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与えることがなく、安定した第3被覆層を得ることができるという効果がある。
本発明においては、二酸化ウランを焼結した燃料粒子の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応装置と、該反応装置内に被覆ガスを供給する流動床用ガス供給装置とを備えた高温ガス炉用燃料粒子の製造装置において、
前記第3被覆層の形成時に前記流動床反応装置内に供給される第3被覆ガスを発生させる蒸発ガス発生槽の温度を調整する槽温度調整手段を備える。このため、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与えることがなく、安定した第3被覆層を得ることができる。
本発明の槽温度調整手段としては、第3被覆層の形成時に、流動ガス(例えば、H キャリアーガス)と混合されて流動床反応装置内に供給されて炭化珪素源となる炭化珪素化合物(多くの場合には、MTS)を保持する槽の温度を予め定められた温度に調整するものであればよい。具体的には、被覆ガス(H とMTSとの混合ガス)のガス温度を調整するものであればよい。具体的な被覆ガス発生時のガス温度は、MTSの液温を20〜50℃の範囲で1℃単位で調整できることが望ましい。より具体的には20〜50℃の範囲,精度±1℃で調整可能な温度調節手段で調整すればよい。また、ガス供給管内のガス温度はMTSガスが液化しない温度に保たれていればよい。
従って、具体的な槽温度調整手段の実施態様としては、前記第3被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の温度を20〜50℃の範囲,精度±1℃で調整可能な温度調節手段を含む。これにより、MTS蒸発ガスの発生量を安定に保つことができ、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与えることがなく、その結果、安定した第3被覆層を得ることができる。
本発明の別の発明においては、二酸化ウランを焼結した燃料粒子の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応装置と、該反応装置内に被覆ガスを供給する流動床用ガス供給装置とを備えた高温ガス炉用燃料粒子の製造装置において、
前記第3被覆層の形成時に蒸発ガス発生槽から流動床反応装置に供給される第3被覆ガスの経路を構成する配管の温度を予め定められた温度以上に保つ配管温度保温手段を備える。これにより、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与えることがなく、安定した第3被覆層を得ることができる。
本発明の配管温度保温手段としては、蒸発ガス発生槽から前記流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管表面を40℃以上とする配管温度調節手段を含む。これにより、流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管内でのMTSガスが液化することを防止することができ、その結果、第3被覆層の被覆層厚さ,密度に影響を与えることがなく、安定した第3被覆層を得ることができる。
本発明の配管温度調節手段としては、蒸発ガス発生槽から流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管表面を40℃以上とする配管温度調節手段を含む。この配管温度保温手段としては、前記配管を外気温から遮断する配管断熱手段をも含む。
また、好ましい態様としては、第3被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽から前記流動床反応装置内に至るガス供給路に、配管内に残留した被覆ガスを除去する廃ガス処理装置ヘの廃ガスラインを付与する。
本発明の二酸化ウランを焼結した燃料粒子は、合計4層の被覆を施して高温ガス炉に用いる燃料コンパクトを形成するものであれば良く、具体的には、直径範囲を0.4〜0.7mm、真球度1.2以下であり、該燃料粒子の前記流動床反応装置内への投入量が5.5kg以下である。
図1は本発明の高温ガス炉用燃料粒子の製造装置の一実施例の構成を示す説明図である。図1に示す通り、流動床本体11へ供給される被覆ガスB−1〜3,流動ガスA−1〜2は、従来法と同様に開閉弁と流量計でそれぞれ独立に制御することができる。第1,2,4被覆層は、従来法と同様に流動ガスA−1に被覆ガスB−1,B−2を混合させて使用する。第3被覆層は、従来法と同様に流動ガスA−2と流動ガスA−2をMTS蒸発ガス発生槽に通し得られた被覆ガスB−3を混合させて使用する。
各種ガスは、集合管C−1に集められ、開閉弁C−1−1を通過し、流動床本体へ供給される。集合管C−1の出入口には、集合管C−1内の混合ガスの爆発拡大防止を考慮し逆止弁C−1−2及び逆止弁A−1−4、A−2−4、B−1−4、B−2−4、B−3−5が取付けられている。なお、第1〜4被覆層の被覆を行う際の操作手順は、従来法と同様である。
即ち、第1被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−1を操作する。開閉弁A−1−1,A−1−3を開し、流量計A−1−2で調整する。次に被覆ガスB−1を操作する。開閉弁B−1−1,B−1−3を開し、流量計B−1−2で調整する。
第2,4被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−1を操作する。開閉弁A−1−1,A−1−3を開し、流量計A−1−2で調整する。次に被覆ガスB−1,B−2を操作する。開閉弁B−1−1,B−1−3,B−2−1,B−2−3を開し、流量計B−1−2,B−2−2で調整する。
第3被覆層の被覆を行う際は、最初に流動ガスA−2を操作する。開閉弁A−2−1,A−2−3を開し、流量計A−2−2で調整する。次に被覆ガスB−3を操作する。開閉弁B−3−1,B−3−3,B−3−4を開し、流量計B−3−2で調整する。
集合管C−1には、図1に示す通り、供給ガスとして流動ガスA−1,2を供給する2つの配管と被覆ガスB−1,2,3を供給する3つの配管とが取付けられている。これらは、集合管C−1を経由しすべて流動床へ送られる。集合管C−1は、他の配管と比較し、配管内径で2倍以上を有する。また、集合管C−1には、流動ガスA−1,2のガス流れに被覆ガスB−1,2,3が入り込むように供給ガスが接続され、流動床本体へ送られる様になっている。これは、均一な混合ガスを供給するためである。
MTS蒸発ガス発生槽12の外側にはジャケット13を配し、このジャケット13内部に循環させるオイル液温を温度調節する温度調節装置14を備える。温度調節装置14はMTS蒸発ガス発生槽12内部の温度計(図示せず)により、MTS蒸発ガス発生槽12内の温度を20〜50℃の範囲でオイルの温度を調整する。これにより、精度±1℃で所望の温度に調整可能となっている。
図2はMTS蒸発ガス発生槽から流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管の構成を示す説明図である。図2に示す通り、MTS蒸発ガス発生槽から流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管21の表面には、リボン状のヒータ22が螺旋状にまかれ、その上から断熱材23によって表面が覆われている。リボン状のヒータ22は図示しない温度調節制御装置により、配管表面温度を約40℃以上、60℃以下にすることができる。これは、ある設定温度により発生したMTSガスが配管内を流れる間に冷却され、液化するのを防ぐためである。
MTS蒸発ガス配管経路には、これと別に残留した被覆ガスを除去する廃ガス処理装置への廃ガスラインが付与されている。これは、第3被覆層被覆後に残留したMTSガスが、配管内に残留し、液化するのを防ぐためである。MTS蒸発ガスの配管内での液化が発生するとその付近を通過したMTS蒸発ガス濃度が不安定になり、結果として被覆燃料粒子の品質(SiC層厚さ,密度,SiC層破損率)に悪い影響を与える。
また、配管内の残留MTSが排除できるようにMTS発生槽出口,集合管出口に廃ガス洗浄ラインを設け、MTS発生槽内部に洗浄ガスA−3を導入し、前述の廃ガス洗浄ラインから抜くようにした。尚、洗浄ガスとしては、Ar、N ガスが用いられる。
以下に具体的な実施例を示す。流動床装置に図1に示した流動床用ガス供給装置を付けた。流動ガスA−1,A−2にそれぞれアルゴンガス,水素ガス、被覆ガスB−1,B−2にそれぞれアセチレンガス,プロピレンガスガスとした。B−3には、MTS蒸発ガス発生槽に水素ガスを接続した。MTS蒸発ガス発生槽12には、オイル循環式による温度調節装置14を付与し、ジャケット13内部の設定温度30℃,精度±1℃で制御した。
また、MTS蒸発ガス配管経路21には、リボンヒータ22を全体に付与し、更に断熱材23で覆い、配管表面温度がすべて40℃以上になるように調整した。
残留した被覆ガスを除去する廃ガス処理装置への廃ガスラインは、集合管C−1の付近に付与した。第3被覆層被覆後にこのラインへ残留したMTSを送り、配管内にMTSの残留を除去した。
平均直径0.6mmの燃料粒子3.8kgを反応管(内径約200mm)上部より流動ガスAr150L/min中に投入した。その後、約1400℃で被覆ガスCにより第11被覆層の被覆(平均被覆層厚さ0.06mm±0.01mm,平均被覆層密度1.1g/cm )の後,約1450℃で流動ガスCにより第2被覆層の被覆(平均被覆層厚さ0.03mm±0.002mm,平均被覆層密度1.85g/cm )を行い,約1600℃で流動ガスH :380L/min,被覆ガス用の水素ガス7L/minをMTS蒸発ガス発生槽へ供給しMTS槽30℃,配管表面温度40℃以上で第3被覆層の被覆(平均被覆層厚さ0.03mm±0.001mm,平均被覆層密度3.2g/cm )を行った。
第3被覆層の被覆後、配管内にMTSの残留は、廃ガスラインを約5分間開し、除去した。約1450℃で流動ガスAr:170L/min,被覆ガスC:30L/minにより第4被覆層の被覆(平均被覆層厚さ0.04mm±0.004mm,平均被覆層密度1.85g/cm )を行い、平均直径0.92mm、SiC層破損率1.4×10−4以下の被覆燃料粒子とした。
これを約100℃まで冷却後、流動ガスG1Ar150L/min→80L/minに流量を変更し、製品取出し容器へ製品粒子を移した。製品粒子は、傷・被覆層の破損等はみられず、被覆層密度・厚さ・SiC層破損率共に良好であった。
以上のように、本実施例の流動床用ガス供給装置では、槽温度調整手段を用いることにより以下の課題を解決することができた。即ち、第3被覆層は、流動ガスH に被覆ガス(H キャリャーガス+MTS蒸発ガス)を混合させて使用するが、所定の温度でMTS蒸発ガス発生槽より発生したガスは、流動ガス(H ),配管との接触により、温度低下を生じ、この状態のままであると局所的に配管内でMTS蒸発ガスの液化が発生し、その結果、製品の被覆層厚さ,密度等に影響を与える可能性があると言う課題に対して、MTS蒸発ガス発生槽にオイル循環式の温度調節装置を付与し、MTSの温度調整を20〜50℃の範囲で精度±1℃で調整できるようにした。これにより、MTS蒸発ガスの発生量を安定に保つことができた。
また、MTS蒸発ガスが、MTS蒸発ガス発生槽から出る部分から流動床本体まで配管表面をリボンヒータ等で配管表面温度がすベて40℃以上になるように調整し、MTSの液化防止を施した。更に、配管内の残留MTSが排除できるようにMTS発生槽出口,集合管出口に廃ガス洗浄ラインを設けて第3被覆層被覆後に残留MTSを廃ガス洗浄装置へ送ることができるようにした。
本発明の高温ガス炉用燃料粒子の製造装置の一実施例の構成を示す説明図である。 MTS蒸発ガス発生槽から流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管の構成を示す説明図である。 従来の流動床−被覆ガス,流動ガスの供給装置の構成を示す説明図である。
符号の説明
11 …流動床本体、
A−1 …流動ガス(Ar)
A−2 …流動ガス(H
A−3 …洗浄ガス
B−1 …被覆ガス(C
B−2 …被覆ガス(C
B−3 …被覆ガス(Hキャリャーガス+MTS蒸発ガス)
A−1−1、A−2−1、B−1−1、B−2−1、B−3−1…開閉弁、
A−1−2、A−2−2、B−1−2、B−2−2、B−3−2…流量計、
A−1−3、A−2−3、B−1−3、B−2−3、B−3−3…開閉弁、
A−1−4、A−2−4、B−1−4、B−2−4 …逆止弁、
B−3−4…開閉弁、
B−3−5…逆止弁、
B−3−6…逆止弁、
C−1 …集合管、
C−1−1…開閉弁、
C−1−2…逆止弁、
C−1−3…逆止弁、
12 …MTS蒸発ガス発生槽、
13 …ジャケット、
14 …温度調節装置、
21 …配管、
22 …ヒータ、
23 …断熱材、

Claims (6)

  1. 二酸化ウランを焼結した燃料粒子の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応装置と、該反応装置内に被覆ガスを供給する流動床用ガス供給装置とを備えた高温ガス炉用燃料粒子の製造装置において、
    前記第3被覆層の形成時に前記流動床反応装置内に供給される第3被覆ガスを発生させる蒸発ガス発生槽の温度を調整する槽温度調整手段を備えたことを特徴とする高温ガス炉用燃料粒子の製造装置。
  2. 前記槽温度調整手段が、前記第3被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽内の温度を20〜50℃の範囲,精度±1℃で調整可能な温度調節手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の高温ガス炉用燃料粒子の製造装置。
  3. 二酸化ウランを焼結した燃料粒子の表面に、低密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物のガス溜め及び燃料粒子のスウェリングを吸収するバッファとしての機能を有する第1被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能を有する第2被覆層と、炭化珪素からなり固体核分裂生成物の保持機能と被覆層の主な強度部材としての機能とを有する第3被覆層と、高密度熱分解炭素からなりガス状核分裂生成物の保持機能と第3被覆層の保護層としての機能とを有する第4被覆層との計4層の被覆層を施す流動床反応装置と、該反応装置内に被覆ガスを供給する流動床用ガス供給装置とを備えた高温ガス炉用燃料粒子の製造装置において、
    前記第3被覆層の形成時に蒸発ガス発生槽から流動床反応装置に供給される第3被覆ガスの経路を構成する配管の温度を予め定められた温度以上に保つ配管温度保温手段を備えたことを特徴とする高温ガス炉用燃料粒子の製造装置。
  4. 前記配管温度保温手段が、前記蒸発ガス発生槽から前記流動床反応装置内に至るガス供給路を構成する配管表面を40℃以上とする配管温度調節手段を含むことを特徴とする請求項3に記載の高温ガス炉用燃料粒子の製造装置。
  5. 前記配管温度保温手段が、前記配管を外気温から遮断する配管断熱手段を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の高温ガス炉用燃料粒子の製造装置。
  6. 前記第3被覆ガスを発生する蒸発ガス発生槽から前記流動床反応装置内に至るガス供給路に、配管内に残留した被覆ガスを除去する廃ガス処理装置ヘの廃ガスラインが付与されていることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の高温ガス炉用燃料粒子の製造装置。
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