JP2006247179A - 止着テープ、及びこの止着テープを用いた使い捨ておむつ、並びにその製造方法 - Google Patents

止着テープ、及びこの止着テープを用いた使い捨ておむつ、並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 1種類の使い捨ておむつでありながらも様々な体形の着用者にとってそれぞれ好適に用いることができ、また製造過程において止着テープの破損や折れ曲がり等の生じ難い止着テープ、使い捨ておむつ、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 使い捨ておむつの背側或いは腹側に取り付けられ、取付側11aとは反対側11bに複数の雄側係合片(止着部)13が設けられた止着テープ11において、複数の雄側係合片13の間に、取付側11a方向に向かう易切開線15が形成されたものである。易切開線15を切り離さずに使用しても良いし、或いは易切開線15を切り離して複数の雄側係合片13同士の拘束を緩和し、使用するようにしても良い。
【選択図】 図4

Description

本発明は、使い捨ておむつを着用状態にする為に用いられる止着テープ、及びこの止着テープを用いた使い捨ておむつ、並びにこの使い捨ておむつの製造方法に関するものである。
使い捨ておむつは、平板状のおむつ展開体から使用時に背側部の左右翼を腹側部に綴じ合わせて着用させる展開型おむつと、パンツの形状をしたパンツ型おむつに大別され、このうち展開型おむつは、着用者が寝た状態であっても、上記左右翼を外すことで容易におむつを交換できることから、乳児や、ベットや布団の上で座ることができない人等に好んで用いられている。
展開型おむつとしては、上記左右翼にそれぞれ止着テープを設け、該止着テープの肌側面に設けられた鈎型係合部材等(止着部)を、腹側部の反肌側面に形成されたループ型係合部材等(ターゲット部)に係合させて着用する構成のものが一般的であり、この際縦に幅広く係合させた方がぴったりと着用できることから、止着部を縦方向(身体高さ方向)に2つ並べて配置することが一般に行われている(従来例[1])。
ところで着用者の体形として、一般に乳幼児の場合は概ねウエスト周りとヒップ周りのサイズにあまり差がないが、大人の場合にはウエスト周りとヒップ周りの差が大きく、またその差の程度も人によって様々である上、ウエスト,ヒップ周りに対する脚繰りサイズについてもその差が様々である為、上記の如く2つの止着部が縦方向に真っ直ぐ並んだ1タイプだけであると、上手く身体にフィットせずに隙間を作り、漏れを生じる場合がある。
そこで従来では上記2つの止着部の間に切り込みを形成し、これら止着部を独立して扱うことにより、隙間を生じない様に位置をずらしたりして腹側部に止める様にしたものが提案されている(例えば特許文献1参照)(従来例[2])。
特開2004−57541号公報(例えば特許請求の範囲、段落[0022]〜[0023])
上記の如く切り込みによって止着部毎に独立させる様にすれば、着用者個々のウエスト,ヒップ,脚繰り等のサイズに合う様に止着することができるものの、分離した個々の止着テープが帯状に長いものとなる為、止着した状態(おむつ着用状態)において身体へのカバーリング性に欠け、着用安定感に乏しいものとなることがある。
とは言え、ウエスト,ヒップ周りに対する脚繰りサイズの差の大きい人等にとっては、隙間を生じさせずに着用できるという利点の方が優先され、従来例[2]は有用であり、一方で、切り込みを必要としない体形の人も存在し、この場合には上記着用安定性の観点から切り込みのない従来例[1]のタイプの使い捨ておむつを使用する方が望ましい。
しかし介護施設や病院等の様に多数の患者に対しておむつを使用する場合には、個々の患者に適したおむつをそれぞれ準備することは煩雑な作業となることから、多数種準備することは避けられ、この為に上記切り込みを必要としない体形の人も、切り込みのある従来例[2]のタイプのおむつを使用することになってしまう。
他方、従来例[2]のタイプのおむつの製造過程について述べると、上記止着テープは長尺の原料反にテンションを掛けつつその長尺方向に流して製造されるものであるところ、製造流れ方向に対して直交する方向或いは斜め方向に切り込みが入るので、製造流れ方向のテンションを原料反幅に広く掛けることができず、切り込みのない小さな箇所のみに掛けることになり、この為に止着テープの破損を生じ易く、また切り込みの入った箇所に折れ曲がりを生じ易い上、おむつ本体に取り付ける際に取付箇所の位置決めが困難になったりする等の問題がある。
この問題に対して上記引用文献1では、止着テープに切り込みを入れる前の段階でおむつ本体に取り付け、その後切り込みを入れるという手順で解決を図っているが、この様におむつの各パーツを組み立てた後に加工を施す手法の場合は、製造ラインの長尺化を招くことになる。従ってそれぞれのパーツを完成品としてから(或いは極力完成品に近づけてから)組み立てる手法の方が望まれる。
そこで本発明の目的は、1種類の使い捨ておむつでありながらも様々な体形の着用者にとってそれぞれ好適に用いることができ、また製造過程において止着テープの破損や折れ曲がり等の生じ難い止着テープ及び使い捨ておむつ、並びにこの使い捨ておむつの製造方法を提供することにある。
本発明に係る止着テープは、使い捨ておむつの背側或いは腹側に取り付けられ、該取付側とは反対側に、縦方向に分かれて独立した複数の止着部が設けられた止着テープにおいて、前記複数の止着部の間に、前記取付側方向に向かう易切開線が形成されたものであって、該易切開線が、切り離しにより前記複数の止着部同士の拘束が緩和されるものであることを特徴とする。
また本発明に係る使い捨ておむつは、前記止着テープが、おむつの背側或いは腹側に左右一対設けられたものであることを特徴とする。
上記の様に本発明の止着テープ,使い捨ておむつでは、未使用状態の製品としては易切開線が切れておらず、使用者が必要に応じて切断することができる様になっているから、切断の不要な体形の着用者においては易切開線を接続状態のままで使用することにより、着用安定感があり又隙間もなく着用でき、一方、切断の必要な着用者においては上記易切開線を切断することにより止着部同士の拘束が緩和され、個々の該止着部を独立に引っ張って止着でき、よって隙間を形成せずに着用可能となる。即ち、1つの製品で様々な体形の着用者に好適に対応できる。
加えて、従来例[2]の様に止着テープが切れている訳ではないので、止着テープの製造過程において、製造流れ方向のテンションを原料反幅の広い範囲に掛けることが可能であり、従って原反を安定して走行させることができ、止着テープの折れ曲がりや破損を防止できる。またおむつ本体への取り付けにあたっても、上記の如く安定して平面形状を保ち得るから、取付箇所の位置決めが容易である。その結果、止着テープを完成品に近づけた段階(或いは完成品とした段階)でおむつ本体に取り付けることができ、製造ラインのコンパクト化を図ることができる。
つまり使い捨ておむつの製造方法として、おむつ本体の製造ラインと前記止着テープの製造ラインを別ラインとし、該止着テープ製造ラインで前記止着テープを製造し、これを前記おむつ本体に取り付けるという方法が採用できる。
上記易切開線の切断強度としては、手で容易に切断することができ、且つ製造時に掛けられるテンションに対しては破れずに抵抗し得る程度とするのが良い。
前記易切開線の態様としては、破線状に切れ目が形成されたものが挙げられる。この破線状切れ目(ミシン目)としては、切れ目が点状のものや、切れ目の長さが不均一なもの(例えば一点鎖線状に形成したもの)等も含まれる。
この破線状の切れ目の形成方法としては、例えば破断線状(ドット状)の刃を持つドラムカッターを用いて止着テープ基材を押し切りする手法や、ドット状に加熱することによって溶融切断する手法が挙げられる。これらの場合に、止着テープ基材の強度を勘案しつつ、上記刃の長さやピッチ(或いは加熱幅やピッチ)を調整することにより、易切開線の切断強度を適切なもの(手で容易に切断可能であり且つ製造時のテンションに抵抗し得る強度)とすることができる。
更に上記破線状の切れ目としては、その切れ目が、おむつ本体への取付側とは反対側の端縁近傍に形成されていないことが好ましい。換言すると、基材の取付反対側端よりも少し内側から破線状切れ目が始まっているものが好ましい。仮に切れ目が上記反対側端縁近傍に形成されていると、製造ラインでテンションを掛けた際に、当該反対側端の切れ目を起点として易切開線全体が切れる虞があるからである。この切れ目の形成のない反対側端縁近傍の幅(反対側端から内側に入る長さ)に関しては、基材の強度を考慮して適宜設定すると良く、例えば0.5〜5mm幅が挙げられ、好ましくは1mm幅以上、3mm幅以下である。
また他に前記易切開線の態様としては、前記止着テープの基材が熱可塑性樹脂から構成されたものであって、前記易切開線が、前記基材を加熱することによって実線状或いは破線状の脆弱化部分が形成されたものが挙げられる。この様に加熱によって基材を薄くする等により、手で破ることができる程度に脆弱化することができる。具体的にはヒートシール用の装置を適用して、基材の脆弱化を図ることができ、この際の加熱,加圧の程度を調整することにより、手で容易に切断可能であり且つ製造時のテンションに抵抗し得る強度を備えた易切開線とすると良い。
尤もヒートシール装置等の調整が困難で、基材が薄くなり過ぎる懸念がある場合には、前記易切開線の少なくとも一部に補強材を重ねたものとすることが好ましい。この様に補強材(例えば短冊状の熱可塑性樹脂製シート)を重ねることによって、上記易切開線の切断抵抗が高くなり、よって意図せずに切断されてしまうという事態(製造時のテンションによって破断する等)を回避することができる。尚使用時に易切開線で切断するにあたっては上記補強材も併せて切断されることとなる。
この補強材を備えた止着テープの製造手順としては、先ず補強材を易切開線の形成前に基材に取り付けておき、その後易切開線を形成するのが好ましい。先に易切開線を形成すると、この易切開線形成後から補強材の取付前の段階において、製造の際のテンションにより易切開線が破れる懸念があるからである。
加えて上記切れ目の場合と同様に、上記加熱脆弱化による易切開線の場合においても、この脆弱化部分が、おむつ本体への取付側とは反対側の端縁近傍に形成されていない様にしても良い。換言すると、基材の取付反対側端よりも少し内側から脆弱化部分が始まっているものとすると良い。脆弱化部分が反対側端縁近傍に形成されていると、脆弱化の程度によっては、製造ラインでのテンションによって、当該反対側端の脆弱化部分が切れ、これを起点として大きく切断される虞があるからである。尤も、脆弱化部分が製造ラインでのテンションに十分に抵抗できる程度であれば、上記反対側端縁まで脆弱化部分を形成する様にしても良い。
本発明に係る止着テープ、使い捨ておむつによれば、着用時に切断するか否かを選択できるので、多種類のおむつを準備せずとも様々な体形の着用者に対応でき、漏れの原因となる隙間を生じさせずに着用可能であると共に、それぞれの着用者にとって快適な着用感を実現できる。そしてこの様に1つの製品で様々な体形の着用者に適用できるから、例えば病院や介護施設の様に多くの着用者を対象とする場合であっても、準備する使い捨ておむつの種類を少なくすることができ、作業が繁雑とならず、介護者の負担が軽減する。
加えて、止着テープを完成品に近づけてからおむつ本体に組み込む手法を選択することが可能であるから、製造ラインのコンパクト化を図ることができる。
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1に係る使い捨ておむつ10を表す展開状態の平面図で、おむつの肌側面(肌に接する側の面)を手前側にして表している。また図2は図1に示すX−X線断面図である。図3はこの使い捨ておむつ10を着用した形態を表す斜視図である。図4はこの使い捨ておむつ10における止着テープ11を表す肌面側からの平面図である。
使い捨ておむつ10は、吸収体51を挟んで液不透過性(或いは液不透過性透湿性)のバックシート52と液透過性のトップシート53が積層されたものであって、その外形は概ね長方形の長辺側の中央が窪んだ砂時計型をしている。この窪み部分が股部54(B)となり、該股部54に連なって広くなっている一方が背側部55(C)で、他方が腹側部56(A)である。該おむつ10においては、両側縁長手方向にトップシート53に重ねてサイドシート57が設けられており、中央側端部に立体用弾性糸条58が配されて該サイドシート57が肌に向かって立ち上がる様になっている。更に両側縁長手方向に脚回り用弾性糸条59が配置されて脚繰りの股下位置のフィット性が向上し、胴回り方向にウエスト用弾性糸条61が配置されてウエスト部分のフィット性が向上したものとなっている。
使い捨ておむつ10の腹側部56の反肌側面(外側面)には雌側係合片14が設けられている。また、背側部55の両翼片55aの先端の部分には、雄側係合片(止着部)13を備えた止着テープ11がそれぞれ取り付けられている。そしてこの雄側係合片13を上記雌側係合片14に係合することにより、図3に示す様に着用できる様になっている。尚上記雄側係合片13としては鉤型係合素子13aを植え付けた係合片やマッシュルーム型係合素子を植え付けた係合片等が挙げられ、雌側係合片14としてはループ型係合片等が挙げられる。また使用前のおむつ製品では、雄側係合片13が他の衣類等に引っ掛からない様にする為、図1,2に示す様に雄側係合片13を内側にして止着テープ11が折畳まれている。
上記止着テープ11について詳しく述べると、該止着テープ11は、上記翼片55aへの取付側11aとは反対側11bに、独立した面ファスナーの雄側係合片(止着部)13を2つ備えたものであって、これら雄側係合片13は止着テープ基材12の肌側面に、縦方向(身体高さ方向)に並んで接着剤16によって取り付けられている。
そしてこれら雄側係合片13の間の位置には、止着テープ取付側11aとは反対側11bの端縁11eよりも少し内側の位置から取付側11a方向に向かって、実線状の易切開線15が1本形成されている(図4)。この易切開線15は、熱可塑性樹脂製の止着テープ基材12を加熱,加圧することにより厚みを薄くして脆弱化を図ったものである(図2)。
尚止着テープ基材12としては、不織布が挙げられ、なかでも、スパンボンド法、エアースルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法およびエアレイド法のうち一つまたは複数の製法の組合せによって製造される不織布が好ましい。さらに、秤量が30〜100g/m2で、スパンボンド法もしくはメルトブロー法とを組み合わせたSMS法により製造された不織布がより好ましく、このものは柔軟で且つ形状が安定していて摘み易く、良好な強度を発揮するからである。より一層好ましいのは、秤量50〜85g/m2で、スパンボンド法により製造された不織布である。また素材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維、パルプ、絹等の天然繊維から適宜選択すると良く、好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルといった合成繊維であり、なかでもポリプロピレン、ポリエステル繊維を主成分としたものは強度に優れ、好適である。最も好ましいのは、ポリエステル繊維である。尤も止着テープ基材12としては上記不織布に限らず、織布、編布、プラスチック製シート等であっても良い。
この実施形態1の使い捨ておむつ10によれば、雄側係合片13同士間の切断の不要な体形の着用者の場合には、易切開線15を接続状態のままで使用でき、これにより着用安定感があり又隙間もなく着用でき、一方、切断の必要な着用者の場合には、易切開線15を切断することにより雄側係合片13同士の拘束が緩和され、個々の雄側係合片13を独立に引っ張って止着できるので、隙間を形成せずに着用可能となる。この様に着用者の必要に応じて、易切開線15を切り開くか或いは切り開かずにそのままとして着用することができ、それぞれの着用者にとって良好な着用態様を実現できる。
また止着テープ11は、上記反対側端縁11eの近傍11fには易切開線15が至っていないから、着用操作や着用状態における動きにより力が加えられた場合、即ち切断を意図しない場合に、易切開線15が切れるということが殆どない。
次に上記止着テープ11並びに使い捨ておむつ10の製造方法の一例について述べる。
図5は止着テープ11の製造方法を説明する為の図であって、止着テープの製造ラインをその原料反の肌側から見た図である。
図5(a)に示す様に、まず長尺,広幅の熱可塑性樹脂製基材原料シート112上に、その幅方向のほぼ中央位置に雄側係合片原料細帯体113を接着剤16で貼着する。また、基材原料シート112の両端近傍にホットメルト接着剤17を塗布し、背側部55の両翼片55a(おむつ本体)への取付側11aとする。次いで雄側係合片原料細帯体113を架け渡す様に蛇行した切断線101に沿ってカットし、左右に分割する。次いで図5(b)に示す様に、雄側係合片13(雄側係合片原料細帯体113を個々にカットしたもの)を内側にして上記蛇行切断線101の根元あたりから折り畳む(矢印D)。次に図5(b)に示す様に、上記左右に分かれた長尺の基材原料シート112それぞれについて、この基材原料シート112上の雄側係合片13の間を1つおきに(出来上がりの1つの止着テープ11の箇所における各雄側係合片13の間)、ヒートシール装置により加熱,加圧して、基材原料シート112に実線状の脆弱化部分(易切開線15)を形成する。その後、図5(c)に示す様に幅方向の切断線102に沿ってカットして、2つの雄側係合片13を有する個々の止着テープ11とする。
易切開線15が完全に切断されたものではないから、上記止着テープの製造ラインにおいて、完成品として個々の止着テープ11に切断されるまでは、雄側係合片13の部分を折り畳んだ端から取付側11aの端まで(図5(b)に示すE)幅方向に広くテンションを掛けることができ、製造過程において資材が安定して流れる。
更に易切開線15は反対側端縁11eの近傍11fには形成されていないので、製造時に掛けられたテンションによって、易切開線15から切れ始める虞も殆どない。加えて上記止着テープ製造ラインとは異なり、蛇行した切断線101でカットした後、雄側係合片13を内側に折り畳む前に、易切開線15を形成する方法の場合、或いは更に蛇行した切断線101でカットする前に、易切開線15を形成する方法の場合において、易切開線15が反対側端縁11eにまで至っていないから、位置が多少ずれても反対側の止着テープ11を損傷する懸念がなく、位置決めが容易である。
その後、この得られた個別の止着テープ11について、その取付側11aを背側部55の両翼片55aにおけるサイドシート57(或いはトップシート53)とバックシート52の間に挟み、上記止着テープ11上に設けられた接着剤17とバックシート52上に設けられた接着剤18とにより接着する(図2、図6:使い捨ておむつ10の止着テープ11付近を表す一部切り欠き平面図)。
この様に止着テープを完成品としてからおむつ本体に取り付けることにより、製造ラインのコンパクト化を図ることができる。
<実施形態2〜4>
図7〜9は本発明の実施形態2〜4に係る止着テープ21,31,41をそれぞれ示す肌面側からの平面図である。尚図4と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
上記実施形態1の止着テープ11における易切開線15は、基材12を薄くすることにより形成されたものであったが、図7に示す実施形態2の止着テープ21では、易切開線25として破線状の切れ目が形成されたものである。尚この易切開線25においても反対側端縁11eの近傍11fには切れ目が存在せず、従って製造時のテンション等によって意図せずに切れ始めるということが殆どない。
図8に示す実施形態3の止着テープ31では、雄側係合片13の間の取付側11a方向に向かう部分において基材12に補強材36(補強材36の材料としては、不織布、プラスチック製シート、紙等が挙げられる。)が積層され、この補強材36に渡る様にして加熱,加圧が施されることにより、易切開線35が形成されたものである。
加熱,加圧の程度について微妙な調整が困難で、基材12に所望の強度の易切開線を形成し難い場合には、上記実施形態3の様に補強材36を積層して好適な強度の易切開線36となる様に調整すると良い。
図9に示す実施形態4の止着テープ41は、おむつ本体への取付側11aとは反対側11bの端縁41eが、上記実施形態1〜3(山部分が2つ形作られ、ここにそれぞれ止着部(雄側係合片13)が形成されたもの)とは異なって、直線状となったものである。この様に止着テープの形状としては、様々な形状が可能である。
また実施形態4の止着テープ41において、易切開線45は熱可塑性樹脂製基材12を加熱,加圧して脆弱化することにより形成されたものであるが、上記実施形態1とは異なって、該易切開線45が反対側11bの端縁41eまで至っている。易切開線45の強度が十分であり、製造時のテンション等に耐え得るものであれば、この様に端縁41eまで易切開線45が至っているものであっても良い。
以上の様に、例を挙げて本発明を具体的に説明したが、本発明はもとより上記例によって制限を受けるものではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
例えば上記実施形態1〜4では、1つの止着テープにつき止着部(雄側係合片13)を2つ備えたものを示したが、3つ以上備えたものとしても良く、この場合において、それぞれの止着部の間毎に易切開線を設けても良く、もしくは或る止着部間のみに易切開線を設けて他の止着部間に易切開線を設けない様にしても良い。
また上記実施形態では止着テープの止着部として面ファスナーの雄側係合片13を採用し、腹側部56の雌側係合片14と係脱自在に構成したものを挙げたが、これに限らず、例えば止着部として粘着テープを用い、腹側部の外側面にこれを着脱可能なターゲットテープを設けた構成としても良い。
本発明の実施形態1に係る使い捨ておむつを表す展開状態の平面図である。 図1に示すX−X線断面図である。 実施形態1の使い捨ておむつを着用した形態を表す斜視図である。 実施形態1の使い捨ておむつにおける止着テープを表す肌面側からの平面図である。 本発明の実施形態1における止着テープの製造方法を説明する為の図である。 実施形態1の使い捨ておむつの止着テープ付近を表す一部切り欠き平面図である。 本発明の実施形態2に係る止着テープを示す肌面側からの平面図である。 本発明の実施形態3に係る止着テープを示す肌面側からの平面図である。 本発明の実施形態4に係る止着テープを示す肌面側からの平面図である。
符号の説明
10 使い捨ておむつ
11,21,31,41 止着テープ
11a 取付側
11b 反対側
11e,41e 反対側端縁
11f 反対側端縁近傍
12 止着テープ基材
13 雄側係合片(止着部)
15,25,35,45 易切開線
36 補強材

Claims (7)

  1. 使い捨ておむつの背側或いは腹側に取り付けられ、該取付側とは反対側に、縦方向に分かれて独立した複数の止着部が設けられた止着テープにおいて、
    前記複数の止着部の間に、前記取付側方向に向かう易切開線が形成されたものであって、
    該易切開線は、切り離しにより前記複数の止着部同士の拘束が緩和されるものであることを特徴とする止着テープ。
  2. 前記易切開線が、破線状に切れ目が形成されたものである請求項1に記載の止着テープ。
  3. 前記止着テープの基材が熱可塑性樹脂から構成されたものであって、
    前記易切開線が、前記基材を加熱することによって実線状或いは破線状の脆弱化部分が形成されたものである請求項1に記載の止着テープ。
  4. 前記易切開線の少なくとも一部に補強材が重ねられたものである請求項3に記載の止着テープ。
  5. 前記切れ目或いは前記脆弱化部分が、前記反対側の端縁近傍に形成されていない請求項2〜4のいずれかに記載の止着テープ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の止着テープが、おむつの背側或いは腹側に左右一対設けられたものであることを特徴とする使い捨ておむつ。
  7. 請求項6に記載の使い捨ておむつを製造する方法において、
    おむつ本体の製造ラインと前記止着テープの製造ラインを別ラインとし、
    該止着テープ製造ラインで、請求項1〜5のいずれかに記載の止着テープを製造し、これを前記おむつ本体に取り付けることを特徴とする使い捨ておむつの製造方法。
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