JP2016158801A - ファスニングテープの製造方法,テープ型の使い捨ておむつの製造方法,ファスニングテープ,及びテープ型の使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】ファスニングテープの本体部の柔らかさを維持しつつ,この本体部に破損や裂損が生じることを防止する。
【解決手段】帯状の基材シート11の一方の面に,長手方向に沿って帯状の止着シート12を接合して,シート部材の積層体10を得る接合工程と;前記積層体10を幅方向左右に二分割するように長手方向に延びる中央切断線20を形成する分割工程と;中央切断線20に繋がるように幅方向に延びる切離線30を形成して,個別のファスニングテープ100を得る切離工程とを含む。さらに,切離工程の前に,切離線30を形成する予定部位に,積層体10を押圧又は溶融した補強部40を形成する補強工程を含み,切離工程は,少なくとも部分的に補強部40に重なるように切離線30を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は,テープ型の使い捨ておむつに取り付けられるファスニングテープの製造方法などに関するものである。
従来から,着用者の股下に装着され尿などの液体を吸収し保持するための使い捨ておむつとして,テープ型の使い捨ておむつが知られている。テープ型の使い捨ておむつは,例えば後身頃の左右の側方部にファスニングテープが取り付けられ,前身頃にランディングテープが設けられている。ファスニングテープとランディングテープは,例えば,フック材(雄部材)とループ材(雌部材)で構成される面ファスナーにより機械的に結合できるようになっている。一般的には,ファスニングテープにはフック材が取り付けられ,ランディングテープの表面はループ材により覆われている。このため,後身頃に設けられたファスニングテープを前身頃に設けられたランディングテープに止め付けることで,使い捨ておむつを着用者の身体に装着することが可能である。
ファスニングテープは,一般的に,テープ型の使い捨ておむつを製造する過程において個別に製造される。例えば,ファスニングテープの製造工程においては,まず,帯状の長尺の基材シートに,その長手方向に沿って帯状の長尺の止着シートを接合して,シート部材の積層体を得る(接合工程)。その後,得られた積層体を長手方向に向かって切断して二分割する(分割工程)。最後に,分割された積層体を幅方向に向かって所定間隔で切断して,個別のファスニングテープを得る(切離工程)。このようにして製造されたファスニングテープは,使い捨ておむつの後身頃の両側部に固定される本体部と,この本体部から延出した先端部とを有する形状となる。ここで,ファスニングテープの先端部の外縁は,上記の分割工程において切断された切断部位に相当する。また,ファスニングテープの本体部の左右の両側縁は,上記の切離工程において切断された切断部位に相当する。ファスニングテープは,これらの接合工程,分割工程,及び切離工程を経て製造されることが一般的であるとされていた(例えば特許文献1〜3)。
特開2000−093211号公報 特開2007−282893号公報 特開2013−027752号公報
しかしながら,上記のようにしてファスニングテープを製造する場合,得られたファスニングテープは,分割工程や切離工程において形成した切断部位から破損や裂損が生じやすいという問題があった。特に,最後の切離工程において形成した切断部位は,ファスニングテープを利用した使い捨ておむつの前身頃と後身頃を連結する際に,破損や裂損が生じやすいとされていた。
すなわち,最後の切離工程において形成した切断部位は,使い捨ておむつの後身頃に固定されるファスニングテープの本体部を形づくるものとなる。ここで,ファスニングテープを利用して後身頃と前身頃とを連結しようとする場合に,着用者は,ファスニングテープの先端部を摘みながら,ファスニングテープの本体部をひねったり折り曲げたりして,ファスニングテープを止め付ける適切な位置を探す。このため,使い捨ておむつの着用時において,ファスニングテープの本体部には大きな負荷がかかる。特に,本体部の左右両側は切離工程における切断部位に相当していることから比較的破れ易くなっており,ここに瞬間的に大きな力が加わると比較的簡単に破損や裂損が生じてしまうという問題があった。
そこで,ファスニングテープの本体部に破損や裂損が生じることを防止するために,この本体部を複数のシート部材で形成して,これら複数のシート部材を全面的に接合することで,この本体部を補強することも考えられる。しかし,ファスニングテープの本体部に,例えば全面的に接着剤等を塗布すると,この本体部の手触りが悪くなったり,硬さが増して着用者の肌を傷つけてしまうというおそれがあった。
このため,現在では,ファスニングテープの本体部の柔らかさを維持しつつ,この本体部に破損や裂損が生じることを防止できる技術が求められている。
本発明の発明者らは,従来技術の問題を解決する手段について鋭意検討した結果,ファスニングテープを個別に切り離す切離線を形成する部位に,エンボス加工等による押圧又はヒートシール等による熱融着を施して,この切離線の切断部位を補強することとした。この切離線による切断部位は,ファスニングテープの本体部の両側縁に相当するため,ここを補強しておくことで,使い捨ておむつの着用時にこの本体部に負荷がかかった場合であっても,この本体部に破損や裂損が生じにくくなる。また,ファスニングテープの本体部の両側縁のみを補強することで,この本体部の大部分の柔らかさを維持することができる。そして,本発明者らは,このような知見に基づけば,従来技術の問題を解決できることに想到し,本発明を完成させた。具体的に説明すると,本発明は以下の工程・構成を有する。
本発明の第1の側面は,ファスニングテープの製造方法に関する。
第1の側面に係るファスニングテープの製造方法は,接合工程と,分割工程と,切離工程と,補強工程とを含む。
接合工程は,帯状の基材シート11の一方の面に,長手方向に沿って一又は複数の帯状の止着シート12を接合して,シート部材の積層体10を得る工程である。積層体10は,基材シート11と止着シート12だけでなく,さらに別のシート部材が積層されたものであってもよい。
分割工程は,積層体10を幅方向左右に二分割するように長手方向に延びる中央切断線20を形成する工程である。中央切断線20は,長手方向に向かって延びていればよく,例えば直線状であってもよいし波形状であってもよい。なお,中央切断線20は,積層体10を二つに等分するものであってもよいし,等分するものでなくてもよい。
切離工程は,中央切断線20に繋がるように幅方向に延びる切離線30を形成して,個別のファスニングテープ100を得る工程である。切離線30は,幅方向に向かって延びていればよく,幅方向と平行であってもよいし,幅方向との平行線に対して所定角度で傾斜していてもよい。
本発明に係るファスニングテープの製造方法は,さらに,切離工程の前に,補強工程を含む。補強工程は,例えば接合工程と分割工程の間に行われるものであってもよいし,分割工程と切離工程の間におこなわれるものであってもよい。
補強工程は,少なくとも切離工程の前に行われる工程であって,切離線30を形成する予定部位に,積層体10を押圧又は溶融した補強部40を形成する工程である。例えば,押圧による補強は,エンボス加工を施すことにより実現できる。また,溶融による補強は,ヒートシール(加熱シール)やソニックシール(超音波シール)を施すことにより実現できる。
そして,本発明において,切離工程は,少なくとも部分的に補強部40に重なるように,切離線30を形成する。
上記工程のように,積層体10に切離線30を形成する切離工程の前に,この積層体10に押圧又は溶融による補強部40を形成しておき,この補強部40に重なるように切離線30を形成する。ファスニングテープは,切離線30に相当する部位に破損や裂損が生じやすいものであるが,この切離線30の周囲に補強部40を形成しておくことで,ファスニングテープを効果的に補強することができる。さらに,補強部40は切離線30の周囲のみを局所的に補強するものであるため,ファスニングテープ全体の肌触りが悪くなったり硬さが増したりすることを防止できる。さらに,切離線30を形成するためのカッター等が積層体10に接触した際に,この積層体10にほつれや毛羽立ちが生じることもあるが,この切離線30を形成する予定部位を予め補強しておくことで,このようなほつれや毛羽立ちが生じることも防止できる。従って,本発明によれば,ファスニングテープの本体部の柔らかさを維持しつつ,この本体部に破損や裂損が生じることを効果的に防止できる。
本発明に係るファスニングテープの製造方法において,補強工程は,分割工程の前に行われるものであることが好ましい。すなわち,この補強工程は,接合工程と分割工程の間に行われるものであることが好ましい。
上記工程のように,積層体10を左右に二分割する中央切断線20を形成する前に,この積層体10に補強部40を形成しておくことで,中央切断線20を形成する際の歪みなどを低減させることができる。すなわち,積層体10が例えば3層以上のシート部材で形成されている場合,中央切断線20を形成する際に積層体10を構成するシート部材にずれが生じて,中央切断線20が適切な位置に形成されず歪んだ形状になるおそれがある。そこで,中央切断線20する前の段階で補強部40を形成し,積層体10を構成するシート部材同士を強固に接合しておくことで,これらのシート部材間にずれが生じにくくなる。その結果,中央切断線20を形成する工程の精度を高めることができる。
本発明において,接合工程は,基材シート11の一方の面に長手方向に沿って止着シート12を接合し,且つ,基材シート11の他方の面に長手方向に沿って外層シート13を接合して,シート部材の積層体10を得る工程であることが好ましい。すなわち,積層体10は,基材シート11の一方面に止着シート12が接合され,基材シート11の他方面に外層シート13が接合された構造となる。
上記工程のように,基材シート11の他方の面に外層シート13を重ね合わせる場合,製造されたファスニングテープは,特に切離線30の切断部位において,基材シート11と外層シート13が剥離してしまうという懸念がある。この点,本発明のように,切離線30の近傍において積層体10を押圧又は溶融した補強部40を形成することで,上記のように基材シート11と外層シート13とを重ねた場合であっても,両シートが切断部位近傍において剥離することを効果的に防止できる。
本発明において,切離工程は,補強部40の範囲内に,切離線30を形成する工程であることが好ましい。
上記のように,切離線30の全体が補強部40の範囲に完全に収まるようにすることで,切離線30による積層体10の切断部位を完全に補強することができる。このため,この積層体10の切断部位に破損や裂損が生じたり,また積層体10を製造する過程においてほつれや毛羽立ちが生じることを防止できる。
続いて,本発明に係るファスニングテープの製造方法の変形例について説明する。
ファスニングテープの製造方法の変形例では,上述した切離工程と同時に,切離線30を形成する部位に,積層体10を押圧又は溶融した補強部40を形成する補強工程を行うこととしてもよい。例えば,切離線30を形成するためのカッターに,補強部40を形成するための部位を設けておくことで,このカッターによって積層体10を切断すると同時に,上記した補強部40を形成することが可能となる。このように,切離線30と補強部40とを同時に形成することも可能である。ただし,上記した実施形態のように,補強部40は,切離線30を形成する前の工程において予め形成されたものであることが好ましい。
本発明の第2の側面は,テープ型使い捨ておむつの製造方法に関する。
第2の側面に係る使い捨ておむつの製造方法では,上述した第1の側面に係るファスニングテープの製造方法によって製造したファスニングテープを利用する。
すなわち,本発明に係る使い捨ておむつの製造方法は,上述した方法に従って製造したファスニングテープを,使い捨ておむつの前身頃又は後身頃に対して,使い捨ておむつの左右両側縁から延出するように取り付ける工程を含む。
本発明の第3の側面は,ファスニングテープに関する。
本発明に係るファスニングテープは,テープ型使い捨ておむつの前身頃又は後身頃に対して,使い捨ておむつの左右両側縁から延出するように取り付けられる部材である。
ファスニングテープは,使い捨ておむつに固定される本体部110と,この本体部110から延出した先端部120と,この先端部120に設けられた止着シート12とを有する。さらに,ファスニングテープは,本体部110の左右両側縁において,この本体部110を構成するシート部材が押圧又は溶融されることにより形成された補強部40を有している。
本発明の第4の側面は,テープ型の使い捨ておむつに関する。
本発明の使い捨ておむつは,上記した第3の側面に係るファスニングテープが,前身頃又は後身頃の左右両側縁から延出するように取り付けられている。
本発明によれば,ファスニングテープの本体部の柔らかさを維持しつつ,この本体部に破損や裂損が生じることを防止することができる。
図1は,第1の実施形態に係るファスニングテープの製造方法で利用される製造装置の概要を示した模式図である。 図2は,第1の実施形態に係るファスニングテープの製造方法によってファスニングテープが製造される様子を示した流れ図である。 図3は,ファスニングテープとテープ型使い捨ておむつの構成の一例を示している。 図4は,第2の実施形態に係るファスニングテープの製造方法で利用される製造装置の概要を示した模式図である。 図5は,第2の実施形態に係るファスニングテープの製造方法によってファスニングテープが製造される様子を示した流れ図である。 図6は,第3の実施形態に係るファスニングテープの製造方法で利用される製造装置の概要を示した模式図である。 図7は,第3の実施形態に係るファスニングテープの製造方法によってファスニングテープが製造される様子を示した流れ図である。 図8は,第4の実施形態に係るファスニングテープの製造方法によってファスニングテープが製造される様子を示した流れ図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜変更したものも含む。
本願明細書において,「長手方向」とは,基本的に,帯状の積層体又はこれを構成する帯状のシート部材の長手方向を意味する。この「長手方向」は,帯状の積層体又はこれを構成する帯状のシート部材の搬送方向と一致する。他方,「幅方向」とは,基本的に,上記長手方向と平面的に直交する方向を意味する。
また,本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する
[1.第1の実施形態]
まず,図1及び図2を参照して,本発明に係るファスニングテープの製造方法の第1の実施形態について説明する。図1は,本発明の第1の実施形態に係るファスニングテープの製造方法で利用される製造装置200の概要を示している。また,図2は,ファスニングテープを構成するシート部材の積層体の平面図であり,ファスニングテープの製造工程を概念的に示している。本発明に係るファスニングテープの製造方法は,基本的に,接合工程,補強工程,分割工程,及び切離工程を有している。以下,それぞれの工程について詳しく説明する。
[1−1.接合工程]
図1に示されるように,製造装置200は,その装置上流側に,複数の巻出しロール211,212,213が配置されている。これらの巻出しロールは,ファスニングテープ100を構成するシート部材が巻きつけられており,巻きつけられたシート部材を下流側に送り出す方向に回転する。本実施形態において,製造装置200は,第1の巻出しロール211と,第2の巻出しロール212と,第3の巻出しロール213とを備えている。
第1の巻出しロール211は,第2の巻出しロール212と第3の巻出しロール213の間に位置する。第1の巻出しロール211は,その周面に,長尺の帯状の基材シート11が巻き付けられている。基材シート11としては,例えば,熱溶融性を有する不織布を用いることができる。具体的には,基材シート11として,スパンボンド,SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド),SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド),カードエンボス,レジンボンド等の公知の不織布を採用することができる。不織布の構成材料としては,ポリオレフィン(ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリエステル,脂肪族ポリアミド,その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維を挙げることができる。
第2の巻出しロール212は,第1の巻出しロール211の上方に位置する。第2の巻出しロール212は,その周面に,長尺の帯状の止着シート12が巻き付けられている。止着シート12は,使い捨ておむつの外面に止め付けることが可能な素材で形成される。例えば,止着シート12の例は,面ファスナーを構成するフックシートである。フックシート(止着シート12)は,例えば合成樹脂からなるフィルムと,このフィルムの一方の面に形成された多数の突起(フック)を備えるシート状の部材である。フィルムの一方面には,上述した基材シート11が接合されることとなり,フィルムの他方面には,多数の突起が設けられる。多数の突起(フック)としては,例えば,鉤状,きのこ状,又は錨状等の突起を挙げることができる。その他,フックシートとしては,面状ファスナーに用いられる公知の凸部材を採用することができる。また,フックシートを構成するフィルムと突起の素材としては,例えば,ポリオレフィン(ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリエステル,脂肪族ポリアミド,その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維を用いることができる。なお,フィルムと突起の素材は,同じであってもよいし,異なっていてもよい。また,止着シート12としては,上記フックシートの他に,例えば粘着層を有する粘着テープなどを採用することもできる。
第3の巻出しロール213は,第1の巻出しロール211の下方に位置する。第3の巻出しロール213は,その周面に,長尺の帯状の外層シート13が巻き付けられている。外層シート13としては,上述した基材シート11と同様に,熱溶融性を有する不織布を用いることができる。また,その他,外層シート13としては,面ファスナーを構成するループシートを採用することとしてもよい。面ファスナーのループシートは,上述したフックシートと互いに機械的に係合する。ループシートは,一般的に,フィルムとループ材を有する。フィルムの一方面は,上述した基材シート11に接合され,フィルムの他方面にはループ材が配置される。フィルムは合成樹脂により形成することができ,ループ材としてはループ状の繊維を用いればよい。具体的に説明すると,フィルムとしては,例えば,ポリオレフィン(ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリエステル,脂肪族ポリアミド,又はその他の熱可塑性樹脂製フィルムを用いることができる。
図1に示されるように,第1〜第3の巻出しロール211,212,213の装置下流側には,上下一対のピンチロール220が配置されている。ピンチロール220は,各巻出しロール211,212,213から引き出された各種シート部材11,12,13を挟み込んで重ね合わせ,さらに装置下流側へ搬送するように動作する。この段階において,基材シート11,止着シート12,及び外層シート13は,公知のホットメルト接着剤等が塗布されており,互いに接合される。具体的には,基材シート11の一方の面(上面)に止着シート12が接合され,基材シート11の他方の面(下面)に外層シート13が接合される。このように,基材シート11に対して少なくとも止着シート12を接合する工程が,「接合工程」となる。接合工程は,上述のように,基材シート11に対して止着シート12に加えて,外層シート13を接合するものであってもよい。また,基材シート11に対して少なくとも止着シート12を接合することによって,「積層体10」が得られる。積層体10は,上述のように,基材シート11及び止着シート12に加えて,外層シート13が積層されたものであってもよい。
[1−2.補強工程]
図1に示されるように,ピンチロール220の装置下流側には,補強装置230が位置している。本実施形態において,補強装置230は,積層体10を挟んで対向する位置に設けられた補強接合ロール231とプレーンロール232とを備える。例えば,補強接合ロール231は,その周面に,所定のパターンで配置された突起部を有している。また,プレーンロール232の周面は平滑面で形成されている。そして,補強接合ロール231の突起部とプレーンロール232の平滑面は,互いに接触している。このため,補強接合ロール231の突起部とプレーンロール232の平滑面との間で積層体10を挟み込むことにより,この突起部の配置に合わせたパターンで,積層体10を押圧することができる。また,補強接合ロール231の突起部とプレーンロール232の平滑面の両方又はいずれか一方は,加熱されていてもよい。このように,突起部若しくは平滑面が加熱された状態にあることで,これらの間に挟み込んで押圧された積層体10は,熱溶融性のシート部材が溶融して互いに結着する。このように,積層体10のうち,補強装置230によって押圧された部位,加熱溶融された部位,又は押圧溶融された部位は,積層体10を構成するシート部材の強度が向上した「補強部40」となる。
図2には,積層体10に補強部40を形成するパターンの例が示されている。補強部40は,積層体10を部分的に押圧又は加熱溶融させることにより形成される。具体的に説明すると,図2に示されるように,積層体10は,その幅方向に,中央領域10Cと,左側領域10Lと,右側領域10Rとに区分することができる。左側領域10Lは,中央領域10Cの幅方向左側に位置し,右側領域10Rは,中央領域10Cの幅方向右側に位置している。中央領域10Cは,止着シート12が配置されるとともに,後に説明する波形状の中央切断線20が形成される領域である。また,左側領域10Lと右側領域10Rは,後に説明するように,切離線30が形成されるとともに,この切離線30を形成する予定の部位に補強部40が形成される領域である。
図2に示されるように,止着シート12は,積層体10の中央領域10Cにのみ位置している。すなわち,止着シート12は,中央領域10Cにおいて,長手方向に沿うように,基材シート11の上面に対して接合されている。このため,止着シート12の幅方向の長さ(横幅)は,基材シート11の幅方向の長さ(横幅)よりも短い。例えば,止着シート12の横幅は,基材シート11の横幅に対して,5〜30%,又は10〜25%とすればよい。なお,図2には示されていないが,外層シート13は,基材シート11の下面に対して全面的に接合されている。つまり,外層シート13の横幅と基材シート11の横幅は,ほぼ同じ幅となっている。
他方,図2に示されるように,積層体10の左側領域10Lと右側領域10Rには,上述した補強装置230によって,補強部40が形成される。補強部40は,ファスニングテープの製造方法の最終工程において積層体10から個別のファスニングテープ100を切り離すための切離線30を形成する予定の部位に形成されるものである。具体的に説明すると,補強部40は,左側領域10Lと右側領域10Rの両方において,幅方向に向かって延びる直線状となっており,長手方向に間隔を空けて間欠的に形成されている。図2に示した例において,補強部40は,幅方向と平行に延びる直線状となっている。また,左側領域10Lと右側領域10Rの両方において,補強部40が形成される長手方向の間隔(D)は等間隔に設定されている。ただし,図2に示されるように,左側領域10Lに位置する補強部40と右側領域10Rに位置する補強部40は,長手方向における位置が互い違いになっている(オフセットされている)。言い換えると,左側領域10Lに位置する補強部40と右側領域10Rに位置する補強部40は,長手方向の位置が揃っておらず,例えば,左側領域10Lに位置する補強部40の間に,右側領域10Rに位置する補強部40が設けられた状態となっている。
本実施形態において,積層体10の左側領域10Lと右側領域10Rには,基材シート11と外層シート13とが重ねて配置されている。このため,例えば,補強部40において積層体10を押圧することにより,押圧によって基材シート11と外層シート13がより密着する。また,例えば,補強部40において積層体10を加熱溶融することにより,基材シート11と外層シート13が溶融して一体的に結着する。ただし,本発明において,外層シート13は任意の構成部材である。つまり,補強部40は,基材シート11のみを押圧又は溶融させることによって形成されたものであってもよい。
また,図2に示されるように,補強部40は一定の幅(B)(積層体10の長手方向における補強部40の長さ)を有する。1つの補強部40の幅(B)は,例えば,補強部40の長手方向の間隔(D)に対して,5〜35%,10〜30%,又は15〜25%であることが好ましい。具体的には,補強部40の幅(B)は,3〜20mm,4〜15mm,又は5〜10mmであることが好ましい。ファスニングテープの製造方法の最終工程においては,この補強部40と重なるように切離線30を形成することとなるが,この補強部40の幅(B)をある程度広く確保することで,より確実に補強部40に重畳して切離線30を形成することができる。他方,補強部40は積層体10と押圧又は溶融させて形成された部位であるため,他の部位と比べて多少手触りが硬くなる。このため,補強部40の幅(B)を広くし過ぎると,ファスニングテープの手触りが損なわれてしまう。従って,補強部40の幅(B)は,3〜20mmとすることが好ましく,5〜10mmとすることが特に好ましい。
また,上述のように,左側領域10Lと右側領域10Rとのそれぞれにおいて,補強部40は長手方向に間隔を空けて間欠的に形成されている。すなわち,補強部40と補強部40の間には,補強部40の存在しない領域がある。例えば,補強部40同士の長手方向の間隔(D)は,20〜100mm,又は30〜80mmであることが好ましい。このように,補強部40は,例えば20〜100mm程度の間隔を空けて,ファスニングテープの使用時に破損や裂損が生じやすい部位にのみ局所的に設けることが好ましい。これにより,ファスニングテープの手触りを柔らかいまま維持することができる。なお,ここにいう補強部40の長手方向の間隔(D)は,図2に示されるように,ある補強部40の幅の中心からこれに隣接する補強部40の幅の中心までの距離を意味している。
また,図2では,補強部40の長さ(L)(積層体10の幅方向における補強部40の長さ)が示されている。補強部40の長さ(L)は適宜設計することができるが,基本的に,補強部40の長さ(L)は,後に形成される切離線30の長さの全体に及ぶものであることが好ましい。例えば,補強部40の長さ(L)と切離線30の長さを等しくすればよい。
上記のように,積層体10の左側領域10Lと右側領域10Rのそれぞれにおいて,後に切離線30が形成される予定の部位に補強部40を形成する工程が,「補強工程」となる。本実施形態において,この補強工程は,積層体10に中央切断線20を形成する前の段階において行われる。
[1−3.分割工程]
図1に示されるように,補強装置230の装置下流側には,切断装置240が位置している。本実施形態において,切断装置240は,積層体10を挟んで対向する位置に設けられた超音波振動装置241とカッターロール242とを備える。例えば,超音波振動装置241は,積層体10に接する超音波ホーンを有し,この超音波ホーンは超音波振動に共鳴して振動して,その振動エネルギーを積層体10に対して付与する。カッターロール242は,積層体10を装置下流側に向かって搬送可能な方向に回転するドラム状の装置であって,超音波振動装置241と協働してシートを挟み込み,超音波振動装置241とのこすり合わせによる摩擦熱を利用してシートを溶断する。カッターロール242の周側面の表面には,突出した切断刃部が形成されている。このため,カッターロール242の切断刃部の形状に応じて,積層体10に中央切断線20が形成される。すなわち,超音波振動装置241の超音波ホーンとカッターロール242の切断刃部の間を積層体10が圧接状態で通過し,これにより積層体10に連続的な中央切断線20が形成されるようになっている。
図2には,積層体10の長手方向に沿って,連続的に中央切断線20が形成された状態が示されている。図2に示されるように,中央切断線20は,積層体10の中央領域10Cに形成される。このため,積層体10は,中央切断線20によって,その幅方向の左右両側に二分割される。本実施形態において,中央切断線20の形状は,積層体10の長手方向に向かって延びる波形状となっている。特に,図2に示されるように,波形状の中央切断線20は,積層体10の中央領域10Cに配置された止着シート12を所定の周期で横断するように,幅方向の左右方向に振幅を繰り返している。また,図2に示されるように,基本的に,波形状の中央切断線20の波長(λ)は,補強部40の長手方向の間隔(D)と一致する。また,波形状の中央切断線20は,その振幅の頂点が,左側領域10Lに位置する補強部40と右側領域10Rに位置する補強部40と交互に一致するように,振幅を繰り返している。なお,図2に示した実施形態では,中央切断線20は波形状となっているが,中央切断線20は,例えばジグザグ形状であってもよいし,長手方向と平行に延びる直線状であってもよい。
このように,切断装置240によって,積層体10を幅方向左右に二分割するように長手方向に延びる中央切断線20を形成する工程が,「分割工程」となる。本実施形態において,中央切断線20を形成するための分割工程は,補強部40を形成するための補強工程の後に行われる。本実施形態のように,積層体10を左右に二分割する中央切断線20を形成する前に,この積層体10に補強部40を形成しておくことで,中央切断線20を形成する際の歪みなどを低減させることができる。すなわち,積層体10が例えば3層以上のシート部材で形成されている場合,中央切断線20を形成する際に積層体10を構成するシート部材にずれが生じて,中央切断線20が適切な位置に形成されず歪んだ形状になるおそれがある。そこで,中央切断線20する前の段階で補強部40を形成し,積層体10を構成するシート部材同士を強固に接合しておくことで,これらのシート部材間にずれが生じにくくなる。その結果,中央切断線20を形成する工程の精度を高めることができる。
[1−4.切離工程]
図1に示されるように,切断装置240の装置下流側には,裁断装置250が位置している。本実施形態において,裁断装置250は,コンベア251とカッター252とを備える。図1に示されるように,切断装置240によって二分割された積層体10は,平坦面を有するコンベア251上に載置される。コンベア251は,分割された積層体10をさらに装置下流に搬送する。また,コンベア251の装置下流側には,カッター252が配置されている。このカッター252は,コンベア251に対して上下に進退し,コンベア251によって搬送されてきた積層体10に切離線30を形成して個別に切り離す。これにより,長尺の帯状の積層体10から,複数のファスニングテープ100を得ることができる。
図2に示されるように,切離線30は,積層体10の幅方向に延びるように形成されており,この切離線30は中央切断線20に繋がっている。このとき,切離線30は,積層体10の予め設けられた補強部40と重なるように形成される。すなわち,本実施形態では,補強部40は幅方向と平行な直線状となっているため,切離線30もこの補強部40と重なるように,幅方向と平行な直線状に形成される。また,切離線30は,その全体が,補強部40の範囲内に収まっていることが好ましい。このように,補強部40に重畳して切離線30を形成することで,切離線30の切断面に生じるほつれや毛羽立ちを最小限に抑えることができる。
図2に示されるように,切離線30を形成することで,積層体10から個別のファスニングテープ100が切り離される。このように,補強部40に重畳して切離線30を形成する工程が,「切離工程」となる。
また,図1に示されるように,例えば切断装置240と裁断装置250の間に,撮影制御装置260を設けてもよい。撮影制御装置260は,積層体10に形成された複数の補強部40と中央切断線20のパターン(位置)を撮影して,その撮影画像を解析し,その解析結果を,製造装置200の制御に反映する。例えば,本実施形態では,上述したように,補強部40が形成された位置と波形状の中央切断線20の振幅の頂部を正確に一致させる必要がある。そこで,撮影制御装置260は,積層体10を撮影して,その撮影画像から補強部40の位置と中央切断線20の振幅の頂部の位置を解析する。そして,補強部40と中央切断線20の位置が一致していなかった場合には,撮影制御装置260は,その解析結果を補強装置230や切断装置240にフィードバックして,これらの位置が正しく一致するように回転速度(搬送速度)等を制御する。また,撮影制御装置260は,補強部40と中央切断線20の位置が一致していなかった場合には,製造装置200全体を一旦停止させるようにしてもよい。また,例えば,本実施形態では,上述したように,補強部40が形成された位置と切離線30が形成される位置を正確に一致させる必要がある。そこで,撮影制御装置260は,積層体10を撮影して,その撮影画像から補強部40の位置を解析し,補強部40の位置を正確に把握する。そして,撮影制御装置260は,その解析結果を裁断装置250にフィードフォワードし,切離線30を補強部40に正しく重畳させることができるように,コンベア251の搬送速度やカッター252の切断タイミングを制御する。このように,撮影制御装置260を設けることで,製造装置200によってファスニングテープをより正確に製造することが可能になる。ただし,この撮影制御装置260は任意の構成である。
[1−5.ファスニングテープとテープ型使い捨ておむつ]
図3は,上述した製造方法及び製造装置によって得られたファスニングテープ100と,このファスニングテープ100が取り付けられたテープ型使い捨ておむつ300の例を示している。図3に示されたタイプのファスニングテープ100は,主として大人用の使い捨ておむつに用いられる。
図3(a)は,ファスニングテープ100を,シート部材ごとに分離して描画した斜視図である。図3(a)に示されるように,ファスニングテープ100は,基材シート11の一方面に止着シート12が接合され,基材シート11の他方面に外層シート13が接合された構成となる。ファスニングテープ100を構成する基材シート11は,使い捨ておむつに固定される幅広の本体部110と,この本体部110から延出した幅狭の先端部120を有している。また,外層シート13も,この基材シート11と同じ形状で構成されている。また,止着シート12は,基材シート11の先端部120に取り付けられる。
図2及び図3を参照すればわかるように,ファスニングテープ100における先端部120の外縁は,上述した中央切断線20の切断面に相当する。また,ファスニングテープ100における本体部110の左右両側の外縁は,上述した切離線30の切断面に相当している。このため,本体部110の左右両側の外縁近傍には,切離線30の切断面を補強するための補強部40が存在する。補強部40は,本体部110の左右両側の外縁近傍に相当する部位を,押圧又は加熱溶融させることによって形成されたものであり,この補強部40においてシート部材の強度が向上する。また,本実施形態は,基材シート11の他方面の全面に外層シート13が貼り合わされたものであるため,上記の補強部40おいて,基材シート11と外層シート13が加熱溶融によって融着することとなる。
図3(b)は,ファスニングテープ100が取付けられたテープ型使い捨ておむつ300を,その前身頃側から見た正面図である。テープ型使い捨ておむつ300の後身頃には,左右の側縁から突出するように,ファスニングテープ100が左右二対ずつ取り付けられている。各ファスニングテープ100は,その本体部110が使い捨ておむつの後身頃に固定され,その先端部120が使い捨ておむつの左右両側から延出している。他方,使い捨ておむつの前身頃の外表面側には,ファスニングテープ100を止め付けるためのランディングテープ310が設けられている。ランディングテープ310は,例えば面ファスナーのループ材によって構成されており,ファスニングテープ100の先端部120に設けられた止着シート12と係合するようになっている。このため,テープ型使い捨ておむつ300は,後身頃に取り付けられているファスニングテープ100の止着シート12を,前身頃に設けられたランディングテープ310に係合させることにより,着用者に装着することが可能である。なお,テープ型使い捨ておむつ300の形態については,図3(b)において図示した形態に限定されるものではなく,本願出願時における公知の形態を採用することができる。例えば,図3(b)においては,ファスニングテープ100が,左右二対ずつ取り付けられているが,ファスニングテープ100は,左右一対ずつ設けられたものであってもよいし,左右三対以上設けられていてもよい。
図3(b)に示されるように,ファスニングテープ100を利用して後身頃と前身頃とを連結しようとする場合に,着用者は,ファスニングテープ100の先端部120を摘みながら,ファスニングテープ100の本体部110をひねったり折り曲げたりする。このため,使い捨ておむつの着用時において,ファスニングテープ100の本体部110には大きな負荷がかかる。特に,本体部110の左右側縁は切離線30の切断面に相当していることから比較的破れ易くなっており,ここに瞬間的に大きな力が加わると,比較的簡単に破損や裂損が生じてしまう。このようにファスニングテープ100は,切離線30に相当する部位に破損や裂損が生じやすいものである。そこで,本発明のように,この切離線30の周囲,すなわちファスニングテープ100の本体部110の左右両側に補強部40を形成しておくことで,ファスニングテープ100を効果的に補強することができる。さらに,補強部40は切離線30の周囲のみを局所的に補強するものであるため,ファスニングテープの全体の肌触りが悪くなったり硬さが増したりすることを防止できる。従って,本発明によれば,ファスニングテープ100の本体部110の柔らかさを維持しつつ,この本体部110に破損や裂損が生じることを効果的に防止できる。
[2.第2の実施形態]
続いて,図4を参照して,本発明に係るファスニングテープの製造方法の第2の実施形態について説明する。図4は,本発明の第2の実施形態に係るファスニングテープの製造方法で利用される製造装置200の概要を示している。また,図5は,ファスニングテープを構成するシート部材の積層体の平面図であり,ファスニングテープの製造工程を概念的に示している。
図4に示されるように,第2の実施形態では,第1の実施形態とは異なり,中央切断線20を形成するための切断装置240と切離線30を形成するための裁断装置250の間に,補強部40を形成するための補強装置230が配置されている。このため,図5に示されるように,積層体10には,まず中央切断線20が形成され,その後の工程において,補強部40が形成される。そして,最後に,この補強部40に重畳するように,切離線30が形成されるようになっている。このように,補強部40を形成するための補強工程を,中央切断線20を形成するための分割工程と切離線30を形成するための切離工程の間に行うこととしてもよい。その他の構成及び工程については,第2の実施形態は第1の実施形態と同様である。
[3.第3の実施形態]
続いて,図6及び図7を参照して,本発明に係るファスニングテープの製造方法の第3の実施形態について説明する。図6は,本発明の第3の実施形態に係るファスニングテープの製造方法で利用される製造装置200の概要を示している。また,図7は,ファスニングテープを構成するシート部材の積層体の平面図であり,ファスニングテープの製造工程を概念的に示している。
図6及び図7に示されるように,まず,第1〜第3の巻出しロール211,212,213からそれぞれ基材シート11,止着シート12,及び外層シート13が引き出され,各シート部材はピンチロール220において重ね合わせて接合される(接合工程)。これにより,基材シート11の一方面に止着シート12が接合され基材シート11の他方面に外層シート13が接合された積層体10が形成される。積層体10は,装置下流側へと進み,切断装置240へと導入される。切断装置240は,超音波振動装置241とカッターロール242により積層体10を挟み込んで切断し,この積層体10を幅方向左右に二分割するように長手方向に延びる中央切断線20を形成する(分割工程)。分割された積層体10は,装置下流側へと進み,裁断装置250へと導入される。裁断装置250は,コンベア251によって積層体10を搬送しながら,カッター252によって積層体10に対して幅方向に延びる切離線30を所定間隔で形成する。これにより,帯状の積層体10から個別のファスニングテープ100が得られる(切離工程)。ここで,図6及び図7に示されるように,第3の実施形態では,カッター252によって積層体10に対して切離線30を形成すると同時に,この切離線30を形成する部位に,積層体10を押圧又は溶融した補強部40が形成される(補強工程)。このように,第3の実施形態では,切離線30を形成する切離工程と補強部40を形成する補強工程とが実質的に同時に行われる。
具体的に説明すると,図6には,切離工程で用いられるカッター252の拡大図が示されている。図6に示されるように,例えば,カッター252は,積層体10に切離線30を形成するための切断刃252aと,この切断刃252aの周囲に形成された平坦面252bとを有している。カッター252の切断刃252aは,積層体10に押圧することで,これを切断することができる。また,カッター252の平坦面252bは,切断刃252aに対して一段低い位置に形成されている。この平坦面252bは,切断刃252aが積層体10に接触している状態において,切断刃252aと共に積層体10に接触し,この積層体10を所定範囲で押圧する。すなわち,切断刃252aによって切断された箇所に切離線30が形成され,これと同時に,平坦面252bによって押圧された箇所に補強部40が形成される。これにより,切離線30の周囲に,補強部40が形成されることとなる。
また,カッター252は,少なくとも平坦面252bが加熱されていることが好ましい。また,カッター252は,平坦面252bとともに,切断刃252aが加熱されていてもよい。このように,カッター252の平坦面252bが加熱されていることにより,この平坦面252bが積層体10に接触したときに,積層体10へと熱が伝わり,この積層体10が部分的に溶融する。これにより,平坦面252bによって形成された積層体10の補強部40においては,積層体10を構成するシート部材が融着することとなる。
このように,カッター252を利用して,積層体10に対して切離線30を形成すると同時に,この切離線30の周囲に補強部40を形成することも可能である。なお,その他の構成及び工程については,第3の実施形態は第1の実施形態と同様である。
[4.第4の実施形態]
続いて,図8を参照して,本発明に係るファスニングテープの製造方法の第4の実施形態について説明する。図8は,ファスニングテープを構成するシート部材の積層体の平面図であり,ファスニングテープの製造工程を概念的に示している。図8に示した実施形態により製造された使い捨ておむつは,主として子ども用の使い捨ておむつに用いられる。
[4−1.接合工程]
図8に示されるように,長尺の基材シート11の一方面側に,その長手方向に沿って2本の帯状の止着シート12a,12bが接合される。第1の止着シート12aと第2の止着シート12bは,それぞれ,基材シート11の幅方向に間隔を空けて配置される。具体的には,第1の止着シート12aと第2の止着シート12bの間の領域が,基材シート11の幅方向の中央に相当することが好ましい。このように,各止着シート12a,12bは,基材シート11の幅方向の中央を挟んでその両側に接合される。なお,基材シート11の他方面側には,長尺の帯状の外層シート13を接合することもできる。このようにして,基材シート11に対して少なくとも止着シート12を接合することによって,積層体10が得られる。
[4−2.補強工程]
図8に示されるように,基材シート11に2本の止着シート12a,12bと取り付けた後,積層体10の幅方向全域に亘って補強部40を形成する。この補強部40は,上述したとおり,積層体10を補強装置230によって押圧した部位,加熱溶融した部位,又は押圧溶融した部位である。図8に示されるように,補強部40は,第1の止着シート12a及び第2の止着シート12bを跨ぐようにして,積層体10の幅方向全域に亘って直線状に形成されることが好ましい。
[4−3.分割工程]
図8に示されるように,積層体10に補強部40を形成した後,積層体10の幅方向中央に,この積層体10の長手方向に沿って延びる中央切断線20を形成する。このとき,中央切断線20は,第1の止着シート12aと第2の止着シート12bの間の領域に形成される。これにより,積層体10は,この中央切断線20によってその幅方向の左右両側に二分割され,第1の止着シート12aが接合された部位と,第2の止着シート12bが接合された部位とに分断される。
[4−4.切離工程]
図8に示されるように,中央切断線20によって二分割された積層体10は,その幅方向に沿って延びる切離線30が形成されて,個別のファスニングテープ100に切り離される。この切離線30は,積層体10の幅方向全域に亘って延びるように形成されており,中央切断線20と直交している。また,切離線30は,第1の止着シート12a及び第2の止着シート12bをも跨ぐように形成されている。このとき,切離線30は,積層体10の予め設けられた補強部40と重なるように形成される。すなわち,補強部40は幅方向と平行な直線状となっているため,切離線30もこの補強部40と重なるように,幅方向と平行な直線状に形成される。また,切離線30は,その全体が,補強部40の範囲内に収められる。
このようにして,略矩形状のファスニングテープ100を連続的に製造することが可能である。略矩形状のファスニングテープ100は,主として子どもようの使い捨ておむつに取り付けて使用される。なお,その他の構成及び工程については,第4の実施形態は第1の実施形態と同様である
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
本発明は,テープ型の使い捨ておむつに用いられるファスニングテープの製造方法などに関する。このため,本発明は,使い捨ておむつの製造業において好適に利用しうる。
10…積層体 10C…中央領域
10L…左側領域 10R…右側領域
11…基材シート 12…止着シート
13…外層シート 20…中央切断線
30…切離線 40…補強部
100…ファスニングテープ 110…本体部
120…先端部 200…製造装置
211…第1の巻出しロール 212…第2の巻出しロール
213…第3の巻出しロール 220…ピンチロール
230…補強装置 231…補強接合ロール
232…プレーンロール 240…切断装置
241…超音波振動装置 242…カッターロール
250…裁断装置 251…コンベア
252…カッター 252a…切断刃
252b…平坦面 260…撮影制御装置
300…テープ型使い捨ておむつ 310…ランディングテープ

Claims (8)

  1. 帯状の基材シート(11)の一方の面に,長手方向に沿って一又は複数の帯状の止着シート(12)を接合して,シート部材の積層体(10)を得る接合工程と,
    前記積層体(10)を幅方向左右に二分割するように前記長手方向に延びる中央切断線(20)を形成する分割工程と,
    前記中央切断線(20)に繋がるように前記幅方向に延びる切離線(30)を形成して,個別のファスニングテープ(100)を得る切離工程と,を含む
    ファスニングテープの製造方法であって,
    前記切離工程の前に,前記切離線(30)を形成する予定部位に,前記積層体(10)を押圧又は溶融した補強部(40)を形成する補強工程を,さらに含み,
    前記切離工程は,少なくとも部分的に前記補強部(40)に重なるように,前記切離線(30)を形成する工程である
    ファスニングテープの製造方法。
  2. 前記補強工程は,前記分割工程の前に行われる
    請求項1に記載のファスニングテープの製造方法。
  3. 前記接合工程は,前記基材シート(11)の一方の面に前記長手方向に沿って前記止着シート(12)を接合し,且つ,前記基材シート(11)の他方の面に前記長手方向に沿って外層シート(13)を接合して,シート部材の積層体(10)を得る工程である
    請求項1又は請求項2に記載のファスニングテープの製造方法。
  4. 前記切離工程は,前記補強部(40)の範囲内に,前記切離線(30)を形成する工程である
    請求項1から請求項3のいずれかに記載のファスニングテープの製造方法。
  5. 帯状の基材シート(11)の一方の面に,長手方向に沿って帯状の止着シート(12)を接合して,シート部材の積層体(10)を得る接合工程と,
    前記積層体(10)を幅方向左右に二分割するように前記長手方向に延びる中央切断線(20)を形成する分割工程と,
    前記中央切断線(20)に繋がるように前記幅方向に延びる切離線(30)を形成して,個別のファスニングテープ(100)を得る切離工程と,を含む
    ファスニングテープの製造方法であって,
    前記切離工程と同時に,前記切離線(30)を形成する部位に,前記積層体(10)を押圧又は溶融した補強部(40)を形成する補強工程を,さらに含む
    ファスニングテープの製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の製造方法に従ってファスニングテープを製造する工程と,
    前記ファスニングテープを,使い捨ておむつの前身頃又は後身頃に対して,前記使い捨ておむつの左右両側縁から延出するように取り付ける工程と,を含む
    テープ型使い捨ておむつの製造方法。
  7. テープ型使い捨ておむつの前身頃又は後身頃に対して,前記使い捨ておむつの左右両側縁から延出するように取り付けられるファスニングテープであって,
    前記使い捨ておむつに固定される本体部(110)と,
    前記本体部(110)から延出した先端部(120)と,
    前記先端部(120)に設けられた止着シート(12)と,
    前記本体部(110)の左右両側縁において,前記本体部(110)を構成するシート部材が押圧又は溶融されることにより形成された補強部(40)と,有する
    ファスニングテープ。
  8. 請求項7に記載のファスニングテープが,前身頃又は後身頃の左右両側縁から延出するように取り付けられた
    テープ型の使い捨ておむつ。
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