JP7322675B2 - テープ製造方法およびテープ製造装置 - Google Patents

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Description

本件は、おむつに設けられる止着テープを製造する方法および装置に関する。
テープ型のおむつには、前身頃と後身頃との一方を他方に止め付けるための止着テープが設けられる。一般に、止着テープは、帯状のテープ材(シート部材)から切り出されることで製造される(例えば特許文献1参照)。そして、製造された止着テープは、その一部(固定部)がおむつの前身頃又は後身頃に固定され、この固定部から延び出た延出部が、固定部に対して揺動自在なフラップ状に設けられる。
特開2016-140959号公報
ところで、止着テープの延出部は、おむつの装着時に引っ張られるため、固定部に隣接する根元部に応力が集中しやすく、強く引っ張られた際にはこの根元部から千切れる虞がある。よって、根元部を補強して止着テープの品質を向上させる技術が求められている。
本件は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、止着テープの品質を向上させることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用及び効果であって、従来の技術では得られない作用及び効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
ここで開示するテープ製造方法は、おむつの前身頃及び後身頃の一方に固定される固定部と前記固定部から延び出て前記前身頃及び前記後身頃の他方に止着される延出部とを有すると共に熱可塑性の繊維材料を含む止着テープを製造するものであって、前記延出部のうち前記固定部に隣接する根元部の少なくとも一部を含む補強領域を、熱で軟化させる軟化工程と、前記軟化工程で軟化させた前記補強領域を硬化させる硬化工程と、を備えている。
ここで開示するテープ製造装置は、おむつの前身頃及び後身頃の一方に固定される固定部と前記固定部から延び出て前記前身頃及び前記後身頃の他方に止着される延出部とを有すると共に熱可塑性の繊維材料を含む止着テープを製造するものであって、前記延出部のうち前記固定部に隣接する根元部の少なくとも一部を含む補強領域を、熱で軟化させる軟化部と、前記軟化部で軟化させた前記補強領域を硬化させる硬化部と、を備えている。
本件によれば、止着テープの根元部が補強されることから、止着テープの品質を向上させることができる。
一実施形態に係るおむつの分解斜視図である。 一実施形態に係る止着テープの図であり、(a)は平面図であり、(b)は分解斜視図である。 一実施形態に係るテープ製造装置の模式図である。 一実施形態に係るテープ材から止着テープが切り出される様子を示す平面図である。 一実施形態に係る跨領域を軟化及び硬化させる構成(上流補強部)を説明する図である。 一実施形態に係る補強領域を軟化及び硬化させる構成(下流補強部)を説明する図である。 一実施形態に係るテープ製造方法を説明するフローチャートである。 一変形例に係る跨領域を軟化及び硬化させる構成(上流補強部)を説明する図(図5に対応する図)である。 一変形例に係る先端領域を軟化及び硬化させる構成(下流補強部)を説明する図(図6に対応する図)である。
本件を実施するための形態を説明する。この実施形態はあくまでも例示に過ぎず、下記の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、必要に応じて取捨選択でき、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
[1-1.おむつ]
図1に示すように、本実施形態に係る止着テープ1(以下、単に「テープ1」という)は、テープ型のおむつ2に適用される。ここでは、おむつ2として使い捨ての紙おむつを例示する。おむつ2は、着用者の腹部に対向して配置される前身頃2Aと、着用者の背部に対向して配置される後身頃2Bと、着用者の股間に対向して配置される股下部2Cとを有する。
以下、おむつ2が平面状に広げられた状態で前身頃2Aと後身頃2Bとを結ぶ方向を「長手方向」とする。また、おむつ2が着用者に装着された状態で着用者の肌に向かう側を「肌側」とし、この反対側を「非肌側」とする。さらに、肌側と非肌側とを結ぶ方向を「厚み方向」とし、長手方向と厚み方向とのいずれにも直交する方向を「幅方向」とする。そのほか、厚み方向から視ることを「平面視」とする。
本実施形態のおむつ2は、幅方向の中心線(図1中の一点鎖線参照)を基準として対称に形成されている。おむつ2には、テープ1のほかに、吸収体21と、種々のシート22~26と、種々のギャザー27~29とが設けられている。
<吸収体>
吸収体21は、水分を吸収して保持するマット状の部材である。吸収体21は、例えば、高吸水性樹脂(SAP;Super Absorbent Polymer)がフラッフパルプに混合されたマットを、親水性の不織布やティシュペーパ等のコアラップシートで被包することにより形成される。吸収体21は、前身頃2Aと股下部2Cと後身頃2Bとにわたって長手方向に延びる。
<シート>
吸収体21の肌側には、透水性をもつセンターシート22が配置される。センターシート22は、吸収体21よりも幅方向に長く形成され、吸収体21を肌側から被覆するように設けられる。
センターシート22の幅方向の外側には、吸収体21から幅方向外側への液漏れを防ぐために、非透水性をもつサイドシート23が配置される。
吸収体21の非肌側には、吸収体21から非肌側への液漏れを防ぐために、非透水性をもつバックシート24が配置される。
さらに、バックシート24の非肌側には、カバーシート25が配置される。カバーシート25は、バックシート24を補強すると共に触感(例えば手触り)を向上させる機能をもつ。
カバーシート25の非肌側には、テープ1が係止されるパッチシート26が貼着される。本実施形態では、前身頃2A(前身頃2A及び後身頃2Bの他方)に設けられたパッチシート26を例示する。
<ギャザー>
ギャザー27~29は、糸ゴムや天然ゴムや伸縮フィルムといった弾性部材により、サイドシート23やカバーシート25等が皴寄せられて構成される。ギャザー27~29は、おむつ2の着用者への追従性を高める機能をもつ。
立体ギャザー27は、各サイドシート23の幅方向の内側に設けられる。レッグギャザー28は、カバーシート25において着用者の脚部に沿う箇所に設けられる。ウェストギャザー29は、カバーシート25において着用者の腰部(臀部の上方)に対向する箇所に設けられる。
<テープ>
テープ1は、おむつ2の装着時に上記のパッチシート26に止め付けられることで、前身頃2Aと後身頃2Bとを互いに固定する。本実施形態では、テープ1が後身頃2B(前身頃2A及び後身頃2Bの一方)の幅方向の両側に一つずつ設けられた例を示す。
テープ1は、後身頃2Bに固定された固定部1Aと、固定部1Aから延び出て前身頃2Aに止着される延出部1Bとを有する。固定部1Aは、サイドシート23とカバーシート25との間に挟装される。延出部1Bは、固定部1Aよりも幅方向の外側に位置し、サイドシート23及びカバーシート25よりも幅方向の外側に突出して設けられる。
なお、テープ1の位置及び個数はここで例示するものに限定されない。テープ1の位置は、前身頃2Aであってもよい。具体的には、テープ1は、固定部1Aが前身頃2Aに固定され、延出部1Bが後身頃2Bに止着されてもよい。この場合には、上記のパッチシート26が後身頃2Bに貼着されればよい。また、テープ1の個数は、前身頃2A又は後身頃2Bの幅方向の両側において、二つずつ以上に設定されてもよい。
図2(a)に示すように、平面視において、固定部1Aは矩形状であり、延出部1Bは固定部1Aに向けて裾の広がる山型である。図2(a)には、固定部1Aと延出部1Bとの境界線を二点鎖線で示す。
図2(b)に示すように、本実施形態のテープ1は、固定部1A及び延出部1Bの双方をなす基材シート11と、延出部1Bの一部をなす止着シート12とを含んでいる。このように、テープ1の平面視では、基材シート11が全ての領域に設けられていると共に、止着シート12が延出部1Bの一部にのみ設けられている。
テープ1は、熱可塑性の繊維材料を含む。本実施形態では、基材シート11と止着シート12との双方が熱可塑性の繊維材料を含有している。
基材シート11は、例えば織布や不織布で形成される。また、止着シート12は、例えば織布や不織布や樹脂フィルムで形成される。基材シート11及び止着シート12に含まれる繊維材料としては、PET(Polyethylene Terephthalate)繊維やPP(Polypropylene)繊維といった熱可塑性の樹脂が挙げられる。
本実施形態の基材シート11は、平面視で同形状に形成された第一層13及び第二層14が重ね合わされた積層構造である。第一層13及び第二層14は、例えば、接着剤で互いに貼り合わされる。
止着シート12は、パッチシート26への止着機能を担い、パッチシート26と共にファスニング機構を構成する。このファスニング機構としては、例えば、フック材(雄部材)とループ材(雌部材)とで機械的に結合する面状ファスナーを適用できる。なお、ファスニング機構はこれに限定されず、粘着剤や粘着テープが適用されてもよい。
本実施形態の止着シート12は、平面視形状が台形状である。止着シート12は、基材シート11の一側(おむつ2における肌側)に重ねられ、例えば接着剤で基材シート11に貼り合せられる。なお、止着シート12は、基材シート11と同様に積層構造であってもよい。
以下、図2(a)に示すように、テープ1において止着シート12が基材シート11に重なる領域〔図2(a)中の網点を付した領域〕を「重合領域」ともいう。また、延出部1Bのうち、固定部1Aに隣接する部位を「根元部1d」ともいい、固定部1Aから離隔する側の端部を「先端部1e」ともいう。
根元部1dは、より具体的には、延出部1Bのうち止着シート12よりも固定部1A側の部位である。一方、先端部1eは、延出部1Bのうち、止着シート12に対して根元部1dと反対側の部位である。
根元部1dは、テープ1が止着のために引っ張られた際に、応力が集中しやすい部位である。このため、本実施形態のテープ1は、その製造過程において、根元部1dの少なくとも一部を含む補強領域X(図6参照)が補強(硬化)されている。
図2(a)に示すように、本実施形態の延出部1Bの外縁1cは、直線状に延びる直縁部S1,S2と、曲線状に延びる曲縁部C1,C2とを含んでいる。詳細には、根元部1dにおける外縁1cが根元曲縁部C1であり、重合領域における外縁1cが重合直縁部S1である。また、延出部1Bの先端部1eにおける外縁1cは、二つの先端曲縁部C2と、これらを接続する先端直縁部S2とで構成されている。なお、二つの根元曲縁部C1は、固定部1Aの四つの角部1fのうち、根元部1d側の二つにそれぞれ隣接している。
[1-2.テープ製造装置]
上記のテープ1は、図3に示すテープ製造装置10で製造される。
テープ製造装置10には、帯状の連続体12′,13′,14′をそれぞれ巻回した巻回ロールR1,R2,R3が設けられている。これらの連続体12′,13′,14′は、上記の止着シート12,第一層13及び第二層14にそれぞれ対応しており、巻回ロールR1,R2,R3からそれぞれ繰り出される。
以下、連続体12′,13′,14′の長手方向を「MD(Machine Direction)方向」とし、連続体12′,13′,14′の延在面においてMD方向と直交する方向を「CD(Cross Direction)方向」とする。また、連続体12′,13′,14′が搬送される方向(搬送方向)を基準として上流および下流を定める。なお、連続体12′,13′,14′は、MD方向に沿って搬送される。
上記の巻回ロールR1,R2,R3の下流には、三つの連続体12′,13′,14′を重ねて貼り合わせる一対のピンチロールR4,R5が配置されている。ピンチロールR4,R5は、互いに対向して配置され、相互間に三つの連続体12′,13′,14′を挟み込むことで、連続体12′,13′,14′が積層されたテープ材1′を形成する。なお、巻回ロールR1,R2,R3とピンチロールR4,R5との間には、連続体12′,13′,14′同士を接着するため接着剤を塗布する塗布部(図示略)が設けられる。
図4に示すように、テープ材1′は、MD方向に延びる帯状の連続体である。本実施形態のテープ材1′では、基材シート11に対応する基材連続体11′のCD方向の中央部に、止着シート12に対応する止着連続体12′が設けられている。
テープ材1′からは、複数のテープ1が切り出される。具体的には、テープ材1′は、上記の延出部1Bの外縁1cに対応する切れ目である切断線Lと、固定部1Aの外縁の一部に対応する切れ目である切離線Mとで切り離されることにより、複数のテープ1に分割される。
本実施形態の切断線Lは、波形(角が丸められたジグザグ状)であり、テープ材1′のCD方向の中央部において、MD方向に連続する。一方、切離線Mは、CD方向に沿う直線状であり、止着連続体12′よりもCD方向の外側に延設される。
切断線Lは、上記のように切離線Mよりも複雑な形状であることから、切離線Mと比べて切断不良が生じやすい。このため、本実施形態では、テープ材1′が切断線Lで切り離されるよりも前に、図5に示すように、切断線L(すなわち、延出部1Bの外縁1c)に対応する仮想的な線L′(以下、「切断予定線L′」という)の少なくとも一部を跨ぐ跨領域Yが硬化させられる(補強される)。これにより、切断線Lの形成前に跨領域Yの切断性が高められるため、切断線Lが適切に形成されやすくなる。なお、図5では、後述の上流軟化部3Aで軟化させた跨領域Yを模様で示し、その一つのみに符号を付す。
図3に示すように、ピンチロールR4,R5の下流には、上記の跨領域Yを補強するための上流補強部3と、上記の補強領域Xを補強するための下流補強部4とが設けられている。また、上流補強部3よりも下流側に、切断線Lを形成する切断部5が設けられ、切断部5よりも下流側に、切離線Mを形成する切離部6が設けられている。
上流補強部3は、繊維材料を軟化させるエネルギーを跨領域Yに印加することにより跨領域Yを熱で軟化させる上流軟化部3Aと、上流軟化部3Aで軟化させた跨領域Yを硬化させる上流硬化部3Bとを有する。同様に、下流補強部4は、繊維材料を軟化させるエネルギーを補強領域Xに印加することにより補強領域Xを熱で軟化させる下流軟化部4A(軟化部)と、下流軟化部4Aで軟化させた補強領域Xを硬化させる下流硬化部4B(硬化部)とを有する。本実施形態では、下流軟化部4Aが切断部5に付設された例を示す。
なお、ここでいう「軟化」とは、材料を元の状態よりも柔らかくすることを意味する。したがって、この「軟化」には、固体の材料を、液相にする(溶融させる)ことに加えて、固相のまま柔らかくすることも含まれる。
また、上記のエネルギーとは、具体的には熱や超音波である。上流軟化部3A及び下流軟化部4Aは、上記のエネルギーとして熱を印加する場合には、この熱により、熱可塑性の繊維材料を軟化させる。この場合には、上流補強部3及び下流補強部4が、熱溶着と同様の原理で跨領域Y及び補強領域Xをそれぞれ補強する。一方、上流軟化部3A及び下流軟化部4Aは、上記のエネルギーとして超音波を印加する場合には、この超音波で生じる摩擦熱により、熱可塑性の繊維材料を軟化させる。この場合には、上流補強部3及び下流補強部4が、超音波溶着と同様の原理で跨領域Y及び補強領域Xをそれぞれ補強する。
本実施形態の上流軟化部3Aは、互いに対向して配置された当接ロール31及びアンビルロール32と、当接ロール31の外周面に設けられた上流凸型33(図5では一つのみに符号を付す)と、上流凸型33を加熱するヒータ34とを有する。上流凸型33は、跨領域Yに対応した形状とされ、テープ材1′が当接ロール31とアンビルロール32との間を通過するときに、跨領域Yに当接(圧接)する。ヒータ34は、テープ材1′に含まれる繊維材料が軟化する温度となるように、上流凸型33を加熱する。本実施形態の上流軟化部3Aは、ヒータ34で加熱された上流凸型33が跨領域Yに当接することで、上記のエネルギーとしての熱を跨領域Yに印加する。
図5に示すように、本実施形態では、切断予定線L′のうち曲線状に延びる曲線部C′(図5では、四つのみに符号を付す)を跨ぐ跨領域Yを例示する。この跨領域Yは、切断予定線L′のうち直線状に延びる重合直線部S1′及び先端直線部S2′は跨いでいない(重合直線部S1′及び先端直線部S2′とは重ならない)。なお、上記の曲線部C′はテープ1における曲縁部C1,C2に対応し、上記の重合直線部S1′及び先端直線部S2′は、テープ1における重合直縁部S1及び先端直縁部S2にそれぞれ対応する。
本実施形態の跨領域Yは、より具体的には、MD方向(すなわち、テープ材1′の搬送方向)に沿って延在する矩形状であり、根元部1dに対応する領域を包含している。また、跨領域Yは、止着連続体12′よりもCD方向の外側に位置し、テープ1の角部1fに対応する角領域で途切れている(MD方向に沿って間欠的〔断続的〕に設けられている)。このように、跨領域Yは、上記の重合領域と角領域とのそれぞれを除いて(避けて)設けられている。すなわち、本実施形態の跨領域Yは、上記の重合領域及び角領域のそれぞれと異なる。
上流硬化部3Bは、上流軟化部3Aの下流に設けられる。本実施形態の上流硬化部3Bは、上流軟化部3Aから下流軟化部4Aまでの搬送経路で形成されている。上流硬化部3Bは、上流軟化部3Aを通過したテープ材1′が下流軟化部4Aへ到達するまでの間、テープ材1′を常温下で冷却することにより、跨領域Yを硬化させる。
図3に示すように、切断部5は、互いに対向して配置されたカッターロール51及びアンビルロール52と、カッターロール51の外周面に突設された刃53とを有する。刃53は、切断線L(すなわち切断予定線L′)に対応した形状であり、テープ材1′がカッターロール51とアンビルロール52との間を通過するときに、切断予定線L′に食い込む。これにより、切断部5は、テープ材1′を切断予定線L′に沿って切断する。
上記のように、切断部5は、上流補強部3の下流に設けられることから、上流硬化部3Bで跨領域Yを硬化させたテープ材1′を切断予定線L′に沿って切断する。なお、本実施形態では、刃53がテープ材1′に対して止着連続体12′側から食い込む例を示す。
図6に示すように、本実施形態の補強領域Xには、テープ材1′において切断予定線L′を含む線領域X1と、この線領域X1と異なる(すなわち、切断予定線L′と異なる)他領域X2とが含まれる。なお、図6では、後述の下流軟化部4Aで軟化させた線領域X1及び他領域X2を模様で示し、他領域X2の一つのみに符号を付す。
線領域X1は、より具体的には、切断予定線L′に幅をもたせた(切断予定線L′を太くした)領域であり、切断予定線L′と同様の形状である。線領域X1には、テープ1の根元部1dの一部(具体的には、根元曲縁部C1)が含まれる。
また、他領域X2は、止着連続体12′よりもCD方向の外側で切断予定線L′に隣接する(切断予定線L′と僅かに離間した)領域であり、テープ1の根元部1dにおいて根元曲縁部C1に沿うC字状である。他領域X2は、上記の重合領域を避けて設けられている。すなわち、他領域X2は、重合領域と異なる。なお、他領域X2は、テープ1の先端部1eには設けられていない。
本実施形態の下流軟化部4Aは、線領域X1を軟化させる線軟化部41と、他領域X2を軟化させる他軟化部42とを含む。
線軟化部41は、切断部5の刃53と、この刃53を加熱するヒータ43(図3参照)とを有する。すなわち、本実施形態では、上記の刃53が、テープ材1′を切断する機能に加えて、線領域X1を軟化させる機能をもつ。ヒータ43は、テープ材1′に含まれる繊維材料が軟化する温度となるように、刃53を加熱する。線軟化部41は、ヒータ43で加熱された刃53がテープ材1′の切断予定線L′に食い込むことで、上記のエネルギーとしての熱を線領域X1に印加する。このように、本実施形態の線軟化部41は、テープ材1′を切断予定線L′に沿って切断しつつ、線領域X1を軟化させる。
他軟化部42は、カッターロール51の外周面に設けられた下流凸型44(凸型,図6では一つのみに符号を付す)と、下流凸型44を加熱するヒータ45(図3参照)とを有する。下流凸型44は、他領域X2に対応した形状とされ、テープ材1′がカッターロール51とアンビルロール52との間を通過するときに、他領域X2に当接(圧接)する。ヒータ45は、テープ材1′に含まれる繊維材料が軟化する温度となるように、下流凸型44を加熱する。本実施形態の他軟化部42は、ヒータ45で加熱された下流凸型44が他領域X2に当接することで、上記のエネルギーとしての熱を他領域X2に印加する。
上記のように、他軟化部42は、カッターロール51に設けられた下流凸型44を有することから、テープ材1′が切断予定線L′に沿って切断されるのと並行して他領域X2を軟化させる。よって、本実施形態では、線軟化部41がテープ材1′を切断予定線L′に沿って切断しつつ線領域X1を軟化させるのと並行して、他軟化部42が他領域X2を軟化させる。
なお、図3には、線軟化部41のヒータ43と他軟化部42のヒータ45とが別体で設けられた例を示すが、これらのヒータ43,45は一つにまとめられてもよい。また、これらのヒータ43,45が設けられる位置は特に限定されない。
下流硬化部4Bは、下流軟化部4Aの下流に設けられる。本実施形態の下流硬化部4Bは、下流軟化部4Aから切離部6までの搬送経路で形成されている。下流硬化部4Bは、下流軟化部4Aを通過したテープ材1′が切離部6へ到達するまでの間、テープ材1′を常温下で冷却することにより、補強領域Xを硬化させる。
図3に示すように、切離部6は、テープ材1′又はテープ1を搬送するコンベア61と、出没駆動されるカッター62とを有する。切離部6は、コンベア61上で搬送されるテープ材1′に対してカッター62が進退することで、テープ材1′に切離線Mを形成する。これにより、テープ1がテープ材1′から切り出される。
[1-3.テープ製造方法]
上記のテープ1は、図7に示す手順(テープ製造方法)で製造される。
まず、積層工程(ステップA1)において、三つの連続体12′,13′,14′を重ねて貼り合わせ、テープ材1′を形成する。
次いで、上流補強工程(ステップA3)で跨領域Yを補強する。詳細には、上流軟化工程(ステップA31)において跨領域Yを熱で軟化させ、その後、上流硬化工程(ステップA32)において、上流軟化工程で軟化させた跨領域Yを硬化させる。なお、上流補強工程は、上記の上流補強部3で実施される処理であり、上流軟化工程及び上流硬化工程は、上記の上流軟化部3A及び上流硬化部3Bでそれぞれ実施される処理である。
上流補強工程の後、下流補強工程(ステップA4)で補強領域Xを補強する。詳細には、下流軟化工程(ステップA41,軟化工程)において補強領域Xを熱で軟化させ、その後、下流硬化工程(ステップA44,硬化工程)において、下流軟化工程で軟化させた補強領域Xを硬化させる。本実施形態の下流軟化工程には、テープ材1′を切断予定線L′に沿って切断しつつ、上記の線領域X1を軟化させる線軟化工程(ステップA42)と、上記の他領域X2を軟化させる他軟化工程(ステップA43)とが含まれている。
線軟化工程には、テープ材1′を切断予定線L′に沿って切断する切断工程(ステップA5)が含まれる。本実施形態の線軟化工程は、上記の上流補強工程の後に実施されることから、上記の切断工程では、上流硬化工程で跨領域Yを硬化させたテープ材1′を切断予定線L′に沿って切断する。
なお、下流補強工程は上記の下流補強部4で実施される処理であり、下流軟化工程及び下流硬化工程は上記の下流軟化部4A及び下流硬化部4Bでそれぞれ実施される処理である。さらに、線軟化工程及び他軟化工程は、上記の線軟化部41及び他軟化部42でそれぞれ実施される処理であり、切断工程は上記の切断部5で実施される処理である。
下流補強工程の後、切離工程(ステップA6)でテープ材1′に切離線Mを形成する。切離工程は、切離部6で実施される処理である。この後、テープ材1′からテープ1を切り出し、テープ1の製造が完了する。
[2.作用及び効果]
上記のテープ製造装置10によれば、以下の作用及び効果を得ることができる。
(1)まず、上流補強部3による作用及び効果を述べる。
(1-1)上流補強部3では、切断予定線L′の少なくとも一部を跨ぐ跨領域Yを、上流軟化部3Aで軟化させた後に上流硬化部3Bで硬化させるため、上流補強部3よりも下流の切断部5でテープ材1′を切断予定線L′に沿って切断する前に、跨領域Yを切断しやすい状態にできる。これにより、切断部5におけるテープ材1′の切断性が高められることから、テープ1の毛羽立ちを抑制できる。また、延出部1Bの外縁1cの毛羽立ちが抑制されることで、テープ1の外縁1cからの破れを抑制できると共に、テープ1の触感(例えば手触り)及び見栄えの低下も抑制できる。すなわち、延出部1Bの外縁1cをより適切に形成できる。よって、テープ1の品質を向上させることができる。したがって、おむつ2の品質向上に寄与する。
(1-2)切断予定線L′において、曲線部C′は直線部S1′,S2′と比べて切れにくいことから毛羽立ちやすいが、上記の跨領域Yは曲線部C′を跨ぐため、切断部5による切断の前に、上流補強部3において曲線部C′を切断しやすくできる。よって、テープ1の延出部1Bの外縁1cが曲線状であっても(切断予定線L′に上記の曲線部C′が設けられていても)、延出部1Bの外縁1cの毛羽立ちを抑制してテープ1の品質を向上させることができる。
(1-3)上記の跨領域Yはテープ材1′の搬送方向に沿って延在するため、跨領域Yがシンプルな形状となることで、跨領域Yを軟化させる装置構成(具体的には、上流軟化部3Aの構成)の簡素化を図ることができる。
(1-4)上記の跨領域Yは、テープ1の角部1fに対応する角領域と異なるため、角部1fの軟化及び硬化を回避できる。これにより、角部1fの柔軟性が確保されることから、テープ1の触感の向上に寄与する。
(1-5)上記の跨領域Yは、テープ1のうち基材シート11に止着シート12が重なる重合領域と異なるため、止着シート12の軟化及び硬化を回避できる。これにより、止着シート12の機能低下を防止できる。
(1-6)上記の跨領域Yは切断予定線L′の先端直線部S2′を跨がないため、テープ1の先端部1eの軟化及び硬化を抑制できる。これにより、先端部1eの柔軟性が維持されやすくなるため、おむつ2の着用状態でテープ1の先端部1eの浮き上がりを抑制できる。よって、先端部1eの意図しない引っ掛かりでテープ1の止着が外れてしまう事態を抑制できる。
(1-7)上記の跨領域Yは切断予定線L′の曲線部C′を跨ぐ一方で直線部S1′,S2′は跨がないため、直線部S1′,S2′よりも切れにくい曲線部C′のみの切断性をピンポイントに高めることができる。これにより、跨領域Yの大きさを抑えられることから、跨領域Yの軟化に必要な熱を抑制できる。よって、テープ1の品質を効率よく高められると共に、上流補強部3の省エネルギー化を図ることができる。
(1-8)上記の跨領域Yはテープ1の根元部1dに対応する領域を包含するため、上流補強部3において根元部1dを補強できる。これにより、おむつ2の装着時にテープ1の延出部1Bが引っ張られることで根元部1dに応力が集中した際にも、テープ1の千切れを抑制できる。また、おむつ2の着用時や製造過程で根元部1dに応力が集中した際にも同様に、テープ1の千切れを抑制できる。よって、テープ1の品質を向上させることができる。したがって、おむつ2の品質向上に寄与する。
(2)次に、下流補強部4による作用及び効果を述べる。
(2-1)下流補強部4では、テープ1の根元部1dの少なくとも一部を含む補強領域Xを、下流軟化部4Aで軟化させた後に下流硬化部4Bで硬化させるため、根元部1dを補強できる。よって、おむつ2の装着時にテープ1の延出部1Bが引っ張られることで根元部1dに応力が集中した際にも、テープ1の千切れを抑制できる。また、おむつ2の着用時や製造過程で根元部1dに応力が集中した際にも同様に、テープ1の千切れを抑制できる。よって、テープ1の品質を向上させることができ、おむつ2の品質向上に寄与する。
(2-2)上記の補強領域Xには切断予定線L′を含む線領域X1が含まれ、下流軟化部4Aには線領域X1を軟化させる線軟化部41が含まれるため、テープ1の延出部1Bにおける外縁1cの全体を補強できる。よって、上記のようにテープ1の延出部1Bが引っ張られた際にも、外縁1cからの破れを抑制できる。また、テープ材1′を切断予定線L′に沿って切断しつつ線領域X1を軟化させるため、テープ材1′の切断よりも前又は後に線領域X1を軟化させる場合と比べて、テープ1の製造時間の短縮に寄与する。
さらに、上記の線軟化部41は、切断部5の刃53を用いて線領域X1を軟化させるため、線軟化部41の構成を切断部5とは別に設ける場合と比べて、装置構成を簡素化できる。よって、装置コストの抑制に寄与する。
(2-3)上記の補強領域Xには切断予定線L′と異なる他領域X2が含まれ、下流軟化部4Aには他領域X2を軟化させる他軟化部42が含まれるため、根元部1dの少なくとも一部をピンポイントに補強できる。これにより、補強領域Xの大きさを抑えられることから、補強領域Xの軟化に必要な熱を抑制できる。よって、テープ1の品質を効率よく高められると共に、下流補強部4の省エネルギー化を図ることができる。
(2-4)上記の他領域X2は、テープ1のうち基材シート11に止着シート12が重なる重合領域と異なるため、止着シート12の軟化及び硬化を回避できる。これにより、止着シート12の機能低下を防止できる。また、重合領域は、基材シート11に止着シート12が重ならない非重合領域よりも多層であって千切れにくいため、他領域X2を重合領域と異ならせることで、テープ1の無用な補強を抑制できる。よって、テープ1の千切れを抑制してテープ1の品質を向上させつつも、他領域X2が重合領域と重なる場合と比べて省エネルギー化を図ることができる。
(2-5)上記の他軟化部42は、テープ材1′が切断予定線L′に沿って切断されるのと並行して他領域X2を軟化させるため、テープ材1′の切断よりも前又は後に他領域X2を軟化させる場合と比べて、テープ1の製造時間の短縮に寄与する。
また、上記の他軟化部42は、カッターロール51に設けられた下流凸型44を用いて他領域X2を軟化させるため、他軟化部42の構成を切断部5とは別に設ける場合と比べて、装置構成を簡素化できる。よって、装置コストの抑制に寄与する。
(2-6)上記の他軟化部42は、下流凸型44を他領域X2に当接させることで、テープ材1′が切断予定線L′に沿って切断されるのと並行して他領域X2を軟化させるため、刃53が切断予定線L′に食い込む際に、下流凸型44でテープ材1′の揺動(浮き上がり)を抑制できる。よって、テープ材1′を切断予定線L′に沿って切断する際の切断性を高めることができる。
また、上記のように他領域X2が切断予定線L′に隣接する場合は、切断部5による切断時に、テープ材1′の切断予定線L′に隣接する部分の揺動を下流凸型44で抑制できる。よって、切断部5における切断性を更に高められる。
(2-7)上記の他領域X2は、テープ1の根元部1dにおいて根元曲縁部C1に沿うため、根元曲縁部C1の近傍を効率よく補強できる。これにより、テープ1の根元曲縁部C1からの破れを抑制できる。
また、切断予定線L′のうち曲線部C′は直線部S1′,S2′よりも切れにくいが、上記のように他領域X2が根元曲縁部C1に沿うと共に、他軟化部42が切断部5による切断と並行して他領域X2を軟化させることにより、テープ材1′の切断時に曲線部C′の近傍の浮き上がりを防止できる。よって、曲線部C′を切断しやすくすることができる。
(3)以下、上記の上流補強部3及び下流補強部4の双方が設けられることによる作用及び効果を述べる。
上流補強部3及び下流補強部4のそれぞれでテープ材1′が補強されるため、テープ1の破れを更に抑制できる。よって、おむつ2の品質を更に高めることができる。また、上流補強部3及び下流補強部4によってテープ材1′が二段階で補強されるため、テープ材1′の様々な箇所を必要に応じて容易に硬化させることができる。
(4)上記のテープ製造方法によれば、テープ製造装置10と同様の作用及び効果を得ることができる。
[3.変形例]
[3-1.第一変形例]
上流補強部3及び上流補強工程の一変形例について説明する。ここでは、テープ製造装置10に着目して説明し、これに対応するテープ製造方法についての説明を省略する。
図8に示すように、本変形例に係る上流軟化部3A′は、図5を用いて説明した上記の上流軟化部3Aに対して、上流凸型33′の形状が異なる。すなわち、本変形例では、跨領域Y′の形状が上記の実施形態と異なる。以下、上記の実施形態で説明した要素と同一又は対応する要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本変形例の跨領域Y′は、MD方向(すなわち、テープ材1′の搬送方向)に沿って連続的に延在している。ここでは、テープ材1′の止着連続体12′よりもCD方向の外側に位置し、根元部1d及び先端部1eの双方に対応する領域を包含する跨領域Y′を例示する。また、跨領域Y′は、切断予定線L′の曲線部C′に加えて、先端直線部S2′を跨いでいる。なお、本変形例の跨領域Y′は、上記の角領域と重なっているが、上記の重合領域は避けて設けられている(重合領域とは異なる)。
上流凸型33′は、上記の跨領域Y′に対応した形状とされ、テープ材1′が当接ロール31とアンビルロール32との間を通過するときに、跨領域Y′に当接(圧接)する。本変形例でも、上流軟化部3A′は、ヒータ34で加熱された上流凸型33′が跨領域Y′に当接することで、上記のエネルギーとしての熱を跨領域Y′に印加する。
本変形例の上流軟化部3A′によれば、跨領域Y′が曲線部C′及び先端直線部S2′を跨ぐため、切断部5による切断の前に、曲線部C′及び先端直線部S2′を切断しやすくできる。これにより、切断部5で外縁1cを更に適切に形成できる。よって、テープ1の品質を更に高めることができる。
また、本変形例では、跨領域Y′がテープ材1′の搬送方向に沿って連続的に設けられているため、上流凸型33′の形状を簡素化できる。よって、装置コストの抑制に寄与する。
さらに、本変形例では、跨領域Y′がテープ1の先端部1eに対応する領域を包含するため、テープ1の先端部1eを補強できる。これにより、先端部1eの破れを抑制できると共に、テープ1の延出部1Bがつまみやすくなるため、おむつ2の装着作業性を高めることができる。
そのほか、本変形例によれば、上記の実施形態と同様の構成からは、同様の作用及び効果を得ることができる。
[3-2.第二変形例]
下流補強部4及び下流補強工程の一変形例について説明する。ここでは、テープ製造装置10に着目して説明し、これに対応するテープ製造方法についての説明を省略する。
図9に示すように、本変形例に係る下流軟化部4A′は、上記の補強領域Xに加えて、テープ1の先端部1eに設けられた先端領域Zを軟化させる点で、上記の実施形態の下流軟化部4Aと異なる。
先端領域Zは、止着連続体12′よりもCD方向の外側で切断予定線L′に隣接する(切断予定線L′と僅かに離間した)領域であり、テープ1の先端部1eにおいて、二つの先端曲縁部C1及び先端直縁部S2に沿うC字状である。先端領域Zは、上記の他領域X2との間に、線領域X1の一部を挟んで設けられる。なお、先端領域Zも、上記の重合領域を避けて設けられている(重合領域と異なる)。
本変形例の下流軟化部4A′は、先端領域Zを軟化させる先端軟化部46を有する。先端軟化部46は、具体的には、カッターロール51の外周面に設けられた先端凸型47(図9では一つのみに符号を付す)と、先端凸型47を加熱するヒータ(図示略)とを有する。
先端凸型47は、先端領域Zに対応した形状とされ、カッターロール51の外周面において、上記の下流凸型44との間に刃53を挟んで配置される。先端凸型47は、テープ材1′がカッターロール51とアンビルロール52との間を通過するときに、先端領域Zに当接(圧接)する。ヒータは、テープ材1′に含まれる繊維材料が軟化する温度となるように、先端凸型47を加熱する。
先端軟化部46は、ヒータで加熱された先端凸型47が先端領域Zに当接することで、上記のエネルギーとしての熱を先端領域Zに印加する。
先端軟化部46は、テープ材1′が切断予定線L′に沿って切断されるのと並行して、先端領域Zを軟化させる。すなわち、本変形例では、線軟化部41が線領域X1を軟化させるのと並行して、他軟化部42及び先端軟化部46が他領域X2及び先端領域Zをそれぞれ軟化させる。
なお、本変形例に係るテープ製造方法には、上記の先端軟化部46で実施される処理に対応する先端軟化工程が設けられる。この先端軟化工程は、上記の他軟化工程と並行して実施される。
上記の下流軟化部4A′によれば、先端領域Zを軟化させる先端軟化部46が設けられるため、補強領域Xに加えて先端領域Zを補強できる。これにより、テープ1の根元部1dの破れに加えて、先端部1eの破れも抑制できると共に、テープ1の延出部1Bをつまみやすくなるため、おむつ2の装着作業性を高めることができる。
また、上記の先端軟化部46は、テープ材1′が切断予定線L′に沿って切断されるのと並行して、切断予定線L′に隣接する先端領域Zを軟化させるため、刃53が切断予定線L′に食い込む際に、テープ材1′の切断予定線L′に隣接する部分の揺動(浮き上がり)を抑制できる。このため、テープ材1′を切断予定線L′に沿って切断する際の切断性を高めることができる。
さらに、本変形例では、下流凸型44と先端凸型47とが相互間に刃53を挟んで配置されるため、テープ材1′の切断時に、下流凸型44及び先端凸型47がテープ材1′に当接することで、テープ材1′における切断予定線L′の両側の揺動を抑制できる。よって、切断性を更に高めることができる。
そのほか、本変形例によれば、上記の実施形態と同様の構成からは、同様の作用及び効果を得ることができる。
[3-3.その他]
上記の上流軟化部3A,3A′の構成は一例である。上流軟化部3A,3A′は、上記の上流凸型33,33′やヒータ34以外の構成で跨領域Y,Y′を軟化させてもよい。
上記の跨領域Y,Y′も一例である。跨領域Y,Y′は、切断予定線L′の少なくとも一部を跨いでいればよく、例えばMD方向に対して傾斜してもよいし、湾曲した形状であってもよい。また、跨領域Y,Y′は、重合領域と重なっていてもよい。なお、上流凸型33,33′の形状は、跨領域Y,Y′の形状に応じて適宜設定されればよい。
上記の下流軟化部4A,4A′の構成も一例である。下流軟化部4A,4A′は、線軟化部41及び他軟化部42の少なくとも一方が省略されてもよいし、これらの線軟化部41及び他軟化部42や上記の先端軟化部46以外の構成を更に有してもよい。
また、下流軟化部4A,4A′は、切断部5とは独立して設けられてもよい。具体的には、下流軟化部4A,4A′は、上流軟化部3Aのように切断部5よりも上流側に設けられてもよいし、これとは反対に、切断部5よりも下流側に設けられてもよい。また、上記の線軟化部41及び他軟化部42のうち、一方が切断部5に付設され、他方が切断部5とは独立して設けられてもよい。
ただし、切断部5や切離部6の下流ではテープ材1′がバラバラな状態となるため、下流軟化部4A,4A′が切断部5や切離部6よりも下流側に設けられる場合は、上記の下流凸型44及び先端凸型47が補強領域X及び先端領域Zに対してずれて当接しやすくなる。このため、下流軟化部4A,4A′は、切断部5及び切離部6よりも上流側に設けられることが好ましい。すなわち、下流軟化工程は、切断工程及び切離工程よりも前に実施されることが好ましい。
上記の補強領域Xも一例である。補強領域Xは、テープ1の延出部1Bにおける根元部1dの少なくとも一部を含んでいればよく、線領域X1及び他領域X2の少なくとも一方が省略されてもよい。また、他領域X2は、切断予定線L′とは異なる領域であればよく、上記のような切断予定線L′の曲線部C′に沿うものに限定されない。他領域X2は、重合領域に重なって設けられてもよいし、切断予定線L′の全体(すなわち、直線部S1′,S2′及び曲線部C′の全て)に沿って延設されてもよい。
上流硬化部3B及び下流硬化部4Bは、上記の搬送経路で構成されるものに限定されず、跨領域Y及び補強領域Xをそれぞれ積極的に冷却する装置(例えばファン)を有してもよい。
なお、上流補強部3及び上流補強工程は省略されてもよい。この場合であっても、テープ製造装置10及びテープ製造方法によれば、下流補強部4及び下流補強工程でテープ1の根元部1dが補強されることから、テープ1の品質を向上させることができる。
1 テープ(止着テープ)
1′ テープ材
1A 固定部
1B 延出部
1c 外縁
1d 根元部
1e 先端部
1f 角部
2 おむつ
2A 前身頃
2B 後身頃
2C 股下部
3 上流補強部
3A,3A′ 上流軟化部
3B 上流硬化部
4 下流補強部
4A,4A′ 下流軟化部(軟化部)
4B 下流硬化部(硬化部)
5 切断部
6 切離部
10 製造装置
11 基材シート
11′ 基材連続体(連続体)
12 止着シート
12′ 止着連続体(連続体)
13 第一層
13′ 連続体
14 第二層
14′ 連続体
21 吸収体
22 センターシート
23 サイドシート
24 バックシート
25 カバーシート
26 パッチシート
27 立体ギャザー
28 レッグギャザー
29 ウェストギャザー
31 当接ロール
32 アンビルロール
33,33′ 上流凸型
34 ヒータ
41 線軟化部
42 他軟化部
43 ヒータ
44 下流凸型(凸型)
45 ヒータ
46 先端軟化部
47 先端凸型
51 カッターロール
52 アンビルロール
53 刃
61 コンベア
62 カッター
C′ 曲線部
C1 根元曲縁部(曲縁部)
C2 先端曲縁部(曲縁部)
L 切断線
L′ 切断予定線
M 切離線
R1,R2,R3 巻回ロール
R4,R5 ピンチロール
S1 重合直縁部(直縁部)
S1′ 重合直線部(直線部)
S2 先端直縁部(直縁部)
S2′ 先端直線部(直線部)
X 補強領域
X1 線領域
X2 他領域
Y,Y′ 跨領域
Z 先端領域

Claims (10)

  1. おむつの前身頃及び後身頃の一方に固定される固定部と前記固定部から延び出て前記前身頃及び前記後身頃の他方に止着される延出部とを有すると共に熱可塑性の繊維材料を含む止着テープを製造するテープ製造方法であって、
    前記延出部のうち前記固定部に隣接する根元部の少なくとも一部を含む補強領域を、熱で軟化させる軟化工程と、
    前記軟化工程で軟化させた前記補強領域を硬化させる硬化工程と、を備え
    前記補強領域には、前記止着テープが切り出されるテープ材において、前記延出部の外縁に対応する切断予定線と異なる他領域が含まれ、
    前記軟化工程は、前記他領域を軟化させる他軟化工程を含み、
    前記他軟化工程は、前記テープ材が前記切断予定線に沿って切断されるのと並行して、前記他領域を軟化させる
    ことを特徴とする、テープ製造方法。
  2. 前記補強領域には、前記止着テープが切り出されるテープ材において、前記延出部の外縁に対応する切断予定線を含む線領域が含まれ、
    前記軟化工程は、前記テープ材を前記切断予定線に沿って切断しつつ前記線領域を軟化させる線軟化工程を含む
    ことを特徴とする、請求項1に記載のテープ製造方法
  3. 前記止着テープには、前記固定部及び前記延出部の双方をなす基材シートと、前記基材シートに重ねられて前記延出部の一部をなす止着シートとが含まれ、
    前記他領域は、前記基材シートに前記止着シートが重なる重合領域と異なる
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のテープ製造方法
  4. 前記他軟化工程は、凸型を前記他領域に当接させて前記他領域を軟化させる
    ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のテープ製造方法。
  5. 前記外縁には、前記根元部において曲線状に延びる根元曲縁部が含まれ、
    前記他領域は、前記根元部において前記根元曲縁部に沿う
    ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のテープ製造方法。
  6. おむつの前身頃及び後身頃の一方に固定される固定部と前記固定部から延び出て前記前身頃及び前記後身頃の他方に止着される延出部とを有すると共に熱可塑性の繊維材料を含む止着テープを製造するテープ製造装置であって、
    前記延出部のうち前記固定部に隣接する根元部の少なくとも一部を含む補強領域を、熱で軟化させる軟化部と、
    前記軟化部で軟化させた前記補強領域を硬化させる硬化部と、を備え
    前記補強領域には、前記止着テープが切り出されるテープ材において、前記延出部の外縁に対応する切断予定線と異なる他領域が含まれ、
    前記軟化部は、前記他領域を軟化させる他軟化部を含み、
    前記他軟化部は、前記テープ材が前記切断予定線に沿って切断されるのと並行して、前記他領域を軟化させる
    ことを特徴とする、テープ製造装置。
  7. 前記補強領域には、前記止着テープが切り出されるテープ材において、前記延出部の外縁に対応する切断予定線を含む線領域が含まれ、
    前記軟化部は、前記テープ材を前記切断予定線に沿って切断しつつ前記線領域を軟化させる線軟化部を含む
    ことを特徴とする、請求項に記載のテープ製造装置
  8. 前記止着テープには、前記固定部及び前記延出部の双方をなす基材シートと、前記基材シートに重ねられて前記延出部の一部をなす止着シートとが含まれ、
    前記他領域は、前記基材シートに前記止着シートが重なる重合領域と異なる
    ことを特徴とする、請求項6又は7に記載のテープ製造装置
  9. 前記他軟化部は、凸型を前記他領域に当接させて前記他領域を軟化させる
    ことを特徴とする、請求項6~8のいずれか一項に記載のテープ製造装置。
  10. 前記外縁には、前記根元部において曲線状に延びる根元曲縁部が含まれ、
    前記他領域は、前記根元部において前記根元曲縁部に沿う
    ことを特徴とする、請求項6~9のいずれか一項に記載のテープ製造装置。
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