JP4502882B2 - 使い捨ておむつの製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、パンツ型おむつにおける着用者の腹側に配される部分を、中央区域とその左右両側に位置する横区域とから構成し、横区域と中央区域とを、両者間に跨るようにそれらの外面に配したファスナーにより連結した使い捨ておむつが記載されている。
先ず、本発明の使い捨ておむつの製造方法において製造する使い捨ておむつの一例について説明する。
吸収性本体2は、図2に示すように、平面視形状が長方形状であり、一方向に長い形状を有している。吸収性コア23は、各々長方形状の裏面シート22及び表面シート21により挟持・固定されている。吸収性コア23は、長方形の長辺それぞれの中央部付近を凹状に切り欠いた形状を有している。吸収性本体2の脚周りに配される部分には、吸収性本体2の長手方向に沿って弾性部材24が配されており、脚周りに対するフィット性が高められている。尚、吸収性本体2の長手方向の両側部には、一側縁部に弾性部材を有する立体ガード形成用シートを配する等により、一対の立体ガードを形成することが好ましい。
ここで、連設とは隣り合った関係であって、部分的にもしくは全体的に同一の部材からなっているものを言う。
不快感や違和感の防止及び破断誘導線破断後の周長の調節自由度の向上の観点から、ミシン目(破断誘導線)33と吸収性本体2の側縁27との間の距離L(図2参照)は、吸収性本体2の幅Wに対する割合が百分率で5〜35%であることが好ましく、10〜30%であることがより好ましい。具体的数値としては、前記距離Lは15〜90mm程度であることが好ましい。
尚、ウエスト部伸縮部35は、腹側帯状部材3におけるウエスト開口部の開口端3aと吸収性コア4の腹側帯状部材3側の端縁の位置23aとの間の領域であるウエスト領域Aに形成されており、ウエスト部下伸縮部36は、着用状態において、ウエスト領域Aより下方で且つ腹側帯状部材3の下端位置より上方に位置するウエスト下領域Bに形成されている。
ファスニングテープ5は、テープ基材51の片面に、機械的面ファスナーのオス部材を固定して止着部52を形成してなる。テープ基材51は、例えば、不織布や樹脂フィルム、あるいはこれらの積層体等から構成することができる。止着部52は、後述する機械的面ファスナーのメス部材に対して着脱自在に止着可能である。テープ基材51は、一端側が外方部34に剥離不能に接合され、止着部52を片面に有する他端側が、外方部34の端縁34aから外方に向かって延出可能になされている。
尚、図4には、外方部34の内面側に折り畳まれ且つ止着部52が外方部34の内面に仮着された状態のファスニングテープ5と、止着部52をメス部材55から剥離し、外方部34の端縁34aから外方に向かって延出するように展開した状態のファスニングテープ5とを示してある。
背側帯状部材4のおむつ縦方向における、ウエスト開口部の開口端3bと吸収性コア4の腹側帯状部材3側の端縁の位置23bとの間の領域であるウエスト領域A1には、背側ウエスト部伸縮部45が形成されている。背側帯状部材4におけるウエスト領域A1より下方で且つ帯状部分41の下端位置より上方に位置するウエスト下領域B1には、背側ウエスト部下伸縮部46が形成されている。背側ウエスト部伸縮部45及び背側ウエスト部下伸縮部46は、2枚のシート間に、胴回り方向に沿って弾性部材45a,46aを伸長状態で固定して形成されており、何れも胴回り方向に伸縮する。
また、ミシン目33の破断前においては、外観的にも比較的通常のパンツに似ているため、着用者に、不快感や精神的な負担を感じさせにくい。
更に、止着部52が外方部34の内面に止着されているので、ミシン目破断後であっても、ファスニングテープ5を意図的に展開する前においては、止着部52が肌に当たることはない。そのため、止着部52が肌に当たることによる着用者に痛みや不快感を防止することができる。
非弾性部としては、欠落部又は弾性伸縮性が発現されないようになされた部分が挙げられる。欠落部とは、弾性部材が配されていない部分を意味し、非伸縮部は、弾性部材は配されているが、断片化されていたり、隣接するシートに接合されていなかったり、熱処理等で弾性が消失していたりして、弾性部材が、実質的におむつを収縮させることができなくなっている部分をいう。
本実施形態においては、(1)止着部配置体の製造工程、(2)腹側帯状部材連続体の製造工程、(3)吸収性本体の配置固定工程、及び(4)腹側帯状部材連続体と背側帯状部材連続体との連結及びおむつ連続体の切断工程を経て、おむつ1を製造する。
本工程は、ファスニングテープの止着部が何れの面にも露出しない止着部配置体を製造する工程であり、通常、腹側帯状部材連続体(第1帯状部材連続体)の製造工程の前に行う。
本工程においては、図6(a)に示すように、連続搬送されるテープ基材の原反51’上に、機械的面ファスナーのオス部材の帯状体52’を供給して接合し、更に、オス部材の帯状体52’の両側それぞれに、第3帯状部材、好ましくは機械的面ファスナーのメス部材の帯状体55’を供給して、一部を前記テープ基材の原反51’の側縁部に重ねるようにして、接合し、止着部複合体とする。
そして、カッターロールとアンビルロールとからなるローラーカッター80やレーザーカッター等の公知の切断手段により、左右の外方部に配されるファスニングテープが流れ方向に交互に形成されるように、この複合体の中央部を切断する。そして、その複合体を、一方の外方体に配されるファスニングテープを有する帯状体50Aと他方の外方体に配されるファスニングテープを有する帯状体50Bとに分割し、そのそれぞれにおけるファスニングテープ部分を、折り曲げてメス部材の帯状体55’上に止着する。そして、それらの帯状体を、所定の長さに切断することにより、止着部配置体50,50が得られる。ファスニングテープ部分の折り曲げは、遅くとも後述する第1帯状部材に固定する工程よりも前に折り曲げる事が好ましく、より好ましくは、50a、50bに分割する際、もしくは分割直後に折り曲げる事が製造中のトラブルを回避する上で好ましい。
本工程においては、腹側帯状部材が胴回り方向に多数連なった構成の腹側帯状部材連続体84を製造する。本実施形態においては、図6(b)に示すように、2本の帯状シート37’,38’の間に、複数本の弾性部材36’を供給して伸張状態で固定する。弾性部材36’は、おむつ1において弾性部材35a及び36aとなる。弾性部材36’の固定は、シート37’、38’の一方または両方に、接着剤塗工装置81により、間欠的に接着剤を塗工し、弾性部材が固定された接着剤塗工部と弾性部材が配されているが固定されていない接着剤非塗工部とが流れ方向に交互に形成された帯状部材82を得る。そして、その帯状部材82の弾性部材36’を、弾性部材の切断手段83により、接着剤非塗工部において切断する。この切断は、シート37’38’をなるべく損傷しない方法を各種公知の方法から選択して用いることが好ましい。弾性部材36’の切断は、例えば、弾性部材切断用の凸部が形成された加圧部が周方向に間欠的に形成されたカッターロールと、周面全体又は前記加圧部に対応する部分が平坦な受けロールとの間で、帯状部材82の接着剤非塗工部を加圧することにより行うことができる。カッターロールの弾性部材切断用の凸部は、カッターロールの軸長方向又はそれにやや傾斜させた方向に連続的に延びていても良いし、ロールの軸長方向及び周方向に多数の凸部が分散して存在していても良い。後者の例は、帯状部材82を構成するシート37’、38’に対して損傷を与えにくいという利点を有する。弾性部材36’の切断により、接着剤非塗工部は非弾性部となる。これにより、弾性部材36’が配されていない領域84’が長手方向に間欠的に形成された腹側帯状部材連続体84が得られる。
このように、弾性部材36’が配されていない領域84’にミシン目(破断誘導線)33を入れることで、破断の際に弾性材が邪魔をすることがないため破断がしやすくなる。
次いで、図9(b)に示すように、その帯状部材82の接着剤非塗工部102,102それぞれにおける、それぞれの外側に位置する接着剤塗工部101寄りの部位104において、前述と同様な方法により弾性部材36’を切断する。
図10に示す態様においては、図10(a)に示すように、弾性部材36’を切断する前の帯状部材82上に止着部配置体50を載置する。そして、図10(b)に示すように、止着部配置体50と重なる部位106において、弾性部材36’を切断する。この切断の際には、帯状部材82における止着部配置体50を載置していない面側に前述したカッターロールを配置し、帯状部材82における止着部配置体50を載置した面側に前述した受けロールを配置し、これら両ロール間で帯状部材82を加圧することが好ましい。
この実施態様においても、図9に示す態様と同様に、細幅な接着剤塗工部103を形成してあるため、図10(c)に示すように、切断した弾性部材の断片や弾性部材の弛緩した切断端部等が存在しない領域84’が確実に形成される。また、止着部配置体50と重なる部位106において、弾性部材36’を切断することにより、切断によるシート37’、38’に対する衝撃を和らげ、シート37’、38’に対する損傷を最小限に抑える事ができる。
ここで前記「近接した部分」とは、前記部位104から第1の接着剤塗工部101までの距離(A)の方が前記部位104から第2の接着剤塗工部103までの距離(B)よりも短い、好ましくはA×2<B、より好ましくはA×4<B、最も好ましくはA×8<Bである部分のことを言う。
また第1の接着剤塗工部101の流れ方向の長さ(C)は第2の接着剤塗工部103の流れ方向の長さ(D)よりも長く、好ましくはC>D×2、より好ましくはC>D×4、最も好ましくはC>D×8である。
尚、第2の接着剤塗工部103を設けるのに代えて、ヒートシールや超音波シール等の接合方法によるシート37’,38’同士の接合部を、シート27’の長手方向の長さが第1の接着剤塗工部101より短くなるように形成しても良い。
本工程においては、吸収性本体2を、腹側帯状部材連続体3’と、該腹側帯状部材連続体とは別に形成した背側帯状部材連続体4’との間に間欠的に配置し、前記吸収性本体4の両端部を、腹側帯状部材連続体3’における止着部配置体50を配置した面側と、背側帯状部材連続体4’の片面側とに固定する。背側帯状部材連続体4’は、腹側帯状部材連続体3’と同様にして、2枚のシート間に弾性部材を伸張状態で固定して得られる。背側帯状部材連続体4’における弾性部材は、その流れ方向に連続的に固定されていても良いし、吸収性コア4と重なる部分においては配されず、または、断片化若しくは非弾性化されていても良い。
このような本体側止着部71,72を設けることによって、おむつの製造過程において、外方部34が中央部分31から分離することや吸収性本体2におれやずれが生じることを防止することができると共に、おむつを装着する際、あるいはおむつ着用中にも、吸収性本体2におれやずれが生じることを防止することができる。また、外方部34の意図しない開放をより効果的に防止することができる。
本工程は、製造の最終段階であり、図8に示すように、吸収性本体2を長手方向に折り畳んで、腹側帯状部材連続体3’と背側帯状部材連続体4’とを重ね、次いで、サイドシール部13を間欠的に形成した後、最後にサイドシール13部において、この連続体を切断しておむつ1を得る。
おむつ1は、このようにして、効率的に製造することができる。
例えば、ファスニングテープ5は、各外方部34に一個のみ設けても良い。また、中央部分31は、吸収性本体2の外面に剥離可能に固定しても良い。この場合、中央部分31の剥離後に露出する表面は、ファスニングテープ5を着脱可能に止着可能な材料からなることが好ましい。
本発明における使い捨ておむつは、成人用に適しているが、幼児用であっても良い。
また、破断誘導線としては、ミシン目に代えて、細い線状に熱加工して、フィルム化して線に沿って破り易くする線等を設けることもできる。
2 吸収性本体
3 腹側帯状部材(第1帯状部材)
31 中央部分
33 ミシン目(破断誘導線)
34 外方部
4 背側帯状部材(第2帯状部材)
5 ファスニングテープ
3’ 腹側帯状部材連続体
4’ 背側帯状部材連続体
50 止着部配置体
Claims (4)
- 吸収性コアを有する吸収性本体と、第1帯状部材及び第2帯状部材とを有し、前記第1帯状部材の一部が、前記吸収性本体の長手方向の一端部に固定され、前記第2帯状部材の一部が、該吸収性本体の長手方向の他端部に固定されており、前記第1帯状部材は、一対の破断誘導線に挟まれた中央部分と、該破断誘導線を介して該中央部分に連設された外方部とを有しており、機械的面ファスナーのオス部材からなる止着部を有するファスニングテープが前記外方部の内面側に配されている使い捨ておむつの製造方法であって、
連続搬送されるテープ基材の原反上に、機械的面ファスナーのオス部材の帯状体を供給して接合し、該帯状体の両側それぞれに第3帯状部材を供給しそれぞれの一部を前記テープ基材の原反の側縁部に重ねるように接合し、得られた複合体を切断して、前記テープ基材における前記オス部材を有する面側が、所定長さに切断された第3帯状部材と向き合う状態となされている止着部配置体を製造する工程と、
前記止着部配置体を間欠的に配置して、第1帯状部材連続体の片面側に、前記止着部を有するファスニングテープを間欠的に配置する工程と、
前記止着部配置体を配置し固定した後に、前記第1帯状部材連続体に間欠的に破断誘導線を形成する工程と、
前記吸収性本体の両端部を、第1帯状部材連続体と、第2帯状部材連続体とに間欠的に固定する工程と、
吸収性本体を長手方向に折り畳む工程と、
前記両帯状部材連続体同士を部分的に接合する工程と、
個々のおむつに切断する工程とを有しており、
更に、前記第1帯状部材連続体に、長手方向に沿って弾性部材を配する工程と、前記弾性部材を間欠的に非弾性化して、非弾性部を形成するのと同時又は形成後、非弾性部に前記破断誘導線を形成する工程を有しており、
前記第1帯状部材連続体は複数のシートからなり、該シートのうちの1以上のシートに長手方向に間欠的に接着剤を塗工する工程と、前記第1帯状部材連続体に配する弾性部材を、前記接着剤を介して前記複数のシートに対して間欠的に固定する工程と、前記弾性部材を前記接着剤の非塗工部で切断する工程とを有する使い捨ておむつの製造方法。 - 前記長手方向に間欠的に接着剤を塗工する工程において、前記接着剤を塗工する前記シートの長手方向に、前記外方部に配される第1の接着剤塗工部と、接着剤非塗工部と、該シートの長手方向の長さが第1の接着剤塗工部より短い第2の接着剤塗工部と、接着剤非塗工部とがこの順番に周期的に形成されるように前記接着剤を塗工し、前記弾性部材の切断を、前記両接着剤非塗工部それぞれにおける、前記第1の接着剤塗工部に近接した部分で行う請求項1記載の使い捨ておむつの製造方法。
- 前記吸収性本体の両端部を、前記第1帯状部材連続体と前記第2帯状部材連続体とに間欠的に固定する工程の前に、前記吸収性本体における、前記第1帯状部材の外方部に重なる部分に、本体側止着部を配する工程を有し、前記吸収性本体の両端部を前記第1帯状部材連続体と前記第2帯状部材連続体との間に間欠的に固定するのと同時に、前記本体側止着部を前記外方部に止着する請求項1又は2記載の使い捨ておむつの製造方法。
- 前記吸収性本体の両端部を、前記第1帯状部材連続体と前記第2帯状部材連続体とに間欠的に固定する工程と同時に又はその後の工程において、前記吸収性本体と、前記第1帯状部材連続体の外方部との間を、接着剤、ヒートシール又は超音波シールにより、使い捨ておむつ使用時に剥離可能な程度に接合する工程を有する請求項1〜3何れか記載の使い捨ておむつの製造方法。
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