WO2004037146A1 - 使い捨て着用物品 - Google Patents

Abstract

前腹部伸縮性積層体と後背部伸縮性積層体との間を跨って吸収体が配設されており、前腹部伸縮性積層体と後背部伸縮性積層体とが接合されて胴回り開口部を有する使い捨て着用物品であって、前腹部伸縮性積層体と後背部伸縮性積層体のいずれか一方において、胴回り開口部側の一端と胴回り開口部の一端に対向する他端との間に渡って少なくとも１本の切断線が形成されており、切断線が形成されている伸縮性積層体と吸収体とは止着部材によって着脱可能に係止されており、切断線は、切断線が形成されている伸縮性積層体と吸収体との重なり部分を通るように形成されていて、切断線が形成されている伸縮性積層体を切断した後に、止着部材によりパンツ型として使用することができる。

Description

明細書 使い捨て着用物品 技術分野

本発明は、 使い捨て着用物品に関する。 背景技術

従来、 使い捨て着用物品、 例えば使い捨てパンツとしては、 前腹部と後背部 との間の股部にレッグ開口部が形成され、 上記股部の肌面側に吸収体が設けら れて、 前腹部と後背部の両側部が融着接合 （いわゆるサイドシール） されたも のが提案されている （例えば、 特開平 9一 5 6 7 4 6号公報） 。

また、 外装シートの前腹部と後背部の一方の両側部に取付けられた一側のメ 力二カルファスナー （止着部材） を、 前腹部と後背部の他方の両側部に取付け られた他側のメ力二カルファスナーに取り外し可能に係止できるように構成さ れた使い捨ておむつも提案されている。

ところで、 外装シートの前腹部と後背部とをサイドシールする特許文献 1の 構造は、 剥離強度に優れている反面、 緊急時にサイド部を引き千切って前腹部 を開けた状態で排尿等をすると、 サイド部を再び引っ付けることができないの で、 その場で新しい使い捨てパンツに履き替えなければならないという問題が ある。

また、 外装シートの前腹部と後背部とをメカニカルファスナーで係止する構 造は、 繰り返し係止ができる反面、 係止強度が弱いので、 長時間に渡って使用 していると係止が緩んで使い捨て着用パンツがずれ下がりやすいという問題が ある。

本発明は、 上記問題を解消するためになされたもので、 通常時には、 パンツ 型として使用できる構造を採用するとともに、 緊急時にサイド部等を引き千切 つた後には、 新しい着用物品に履き替えるまでの間は、 再度パンツ型として止 着部材で仮係止できる構造を採用した使い捨て着用物品を提供することを課題 とするものである。 発明の開示

本発明は、 前腹部伸縮性積層体と後背部伸縮性積層体との間を跨つて吸収体 が配設されており、 前腹部伸縮性積層体と後背部伸縮性積層体とが接合されて 胴回り開口部を有する使い捨て着用物品であって、 前腹部伸縮性積層体と後背 部伸縮性積層体のいずれか一方において、 胴回り開口部側の一端と胴回り開口 部の一端に対向する他端との間に渡って少なくとも 1本の切断線が形成されて おり、 切断線が形成されている伸縮性積層体と吸収体とは止着部材によって着 脱可能に係止されており、 切断線は、 切断線が形成されている伸縮性積層体と 吸収体との重なり部分を通るように形成されていることを特徴とする使い捨て 着用物品を提供する。

また、 切断線が形成されている伸縮性積層体を切断した後に、 止着部材によ りパンツ型として使用することができる構成とすることが好ましい。

本発明によれば、 前腹部と後背部の両側部を剥離可能に融着接合するサイド シール構造とすることにより、 サイド部は剥離強度に優れているから、 通常の 使用時には、 パンツ型として長時間に渡って使用してもサイド部が緩まない。 また、 前腹部と後背部とを止着部材で着脱可能に係止する構造を併用するこ とにより、 緊急時にサイドシール部分を引き千切った後には、 新しい着用物品 に履き替えるまでの間は、 再度パンツ型として止着部材で仮係止できるように なる。

この結果、 高価な使い捨て着用物品を最後まで有効に利用できるようになる

図面の簡単な説明

図 1は、 第 1実施形態の使い捨てパンツの分解斜視図である。

図 2は、 図 1の使い捨てパンツであり、 （a ) は展開正面図、 （b ) は使用 時の正面図である。

図 3 ( a ) は図 2 ( a ) の A _ A線断面図、 （b ) は図 6 ( a ) の B— B線 断面図である。

図 4 (a) は、 メカニカルファスナーによる係止部分の拡大平面図、 （b) 〜 （h) は、 融着接合によるサイドシ一ル部分の拡大平面図である。

図 5は、 第 2実施形態の使い捨てパンツの分解斜視図である。

図 6は、 図 5の使い捨てパンツであり、 （a) は展開正面図、 （b) は使用 時の正面図である。

図 7は、 第 3実施形態の 1箇所の切断線を有する使い捨てパンツであり、 （ a) は斜視図、 （b) は一側の切断片を開いた斜視図、 （c) は他側の切断片 を一側の切断片に重ね合わせた斜視図である。

図 8 (a) は図 7 (a) の平面相当図、 （b) は一側の切断片にループ部を 取付けたときの図 7 (a) の平面相当図、 （c) は図 7 (c) の平面相当図で ある。

図 9は、 2箇所の切断線を有する使い捨てパンツであり、 （a) は斜視図、 (b) は、 両切断線の間の部分を削除した斜視図、 （c) は、 一側の切断片に ループ部を取付けた斜視図である。

図 10 (a) は図 9 (a) の平面相当図、 （b) は、 一側の切断片と他側の 切断片とを接近させたときの図 9 (b) の平面相当図、 （c) は、 ループ部を 取付けたときの図 9 (a) の平面相当図、 （d) は、 他側の切断片を一側の切 断片に重ね合わせたときの図 9 (c) の平面相当図である。

図 1 1は、 第 3実施形態の使い捨てパンツの製造工程図である。' 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。

図 1、 図 2および図 3 (a) に示すように、 第 1実施形態の使い捨て着用物 品である使い捨てパンツ 15 Aは、 2枚のバックシ一ト 2 (A, B) と吸収性 コア 3とトツプシ一卜 4とでなる吸収体 1と、 左右一対の立ち上がりフラップ 5と、 後背部用伸縮性シ一ト 6とで基本構成されている。 この基本構成からバ ックシート 2 Aを省き、 バックシ一ト 2 Bとトツプシ一ト 4との間、 またはバ ックシ一ト 2 Bと立ち上がりフラップ 5との間に、 レッダ開口部 Sに沿って、 レツグ用弹性部材 9を伸張状態で添設することもできる。

上記バックシート 2 (A, B ) は、 少なくとも一方が不透液性素材で構成さ れ、 不透液性素材としては合成樹脂製フィルムや撥水性不織布、 透液性素材と しては不織布を好適に用いることができ、 2枚重ねで接着するバックシート 2 (A, B ) の間の両側部には、 レッダ用弾性部材 9が伸長状態で添設されてい る。

上記吸収性コア 3は、 天然パルプ繊維、 合成樹脂繊維や高吸水性樹脂材料な どで構成されている。

上記トップシート 4は、 透液性不織布で構成されている。

上記左右一対の立ち上がりフラップ 5は、 撥水性または防水性を有する合成 樹脂製不織布で構成されて、 自由端部 5 aには、 前後方向に延びるフラップ用 弹性部材 7が伸長状態で接着されている。

上記各弾性部材 7 , 9は、 糸状の天然ゴム、 糸状の合成ゴム、 ポリウレタン 系弹性糸などが利用でき、 1本使用に限らず複数本使用であっても良い。 また 、 上記弾性部材 7， 9として、 ポリウレタン系、 ポリオレフィン系、 ボリスチ レン系などの弾性フィルムを用いることもできる。

そして、 上側のバックシート 2 (A) の上に吸収性コア 3を接着するととも に、 この吸収性コア 3をくるむようにして上側のバックシート 2 (A) の上に トップシート 4を接着して、 吸収体 1が完成し、 その両側部分に立ち上がりフ ラップ 5の基端部 5 が接着される。

この吸収体 1は、 縦長方向の一方の端に前腹部 Pと、 他方の端に後背部 Qと 、 前腹部 Pと後背部 Qとの間に股部 Rを有し、 股部 Rは、 縦長方向に伸びる中 心線 L 1の両側にレッグ開口部 Sが形成されている。

上記吸収体 1の前腹部 Pの前端にはウェスト用弾性部材を添着したウェスト 用弹性シート 1 O Aが接着されるとともに、 後背部 Qの後端にはウェスト用弹 性部材を添着したウェスト用弾性シート 1 0 Bが接着されている。 この各弹性 シート 1 0 A， 1 0 Bは、 上記立ち上がりフラップ 5の前後端部を挟み込むよ うにして前腹部 Pと後背部 Qにそれぞれ接着されるようになる。 なお、 各弹性 シート 1 0 A， 1 0.Bの接着は、 立ち上がりフラップ 5の前後端部を挟み込む ようにして前腹部 Pと後背部 Qにそれぞれ接着する例に限られるものではない 。 なお、 ウェスト用弾性シート 1 0 Bを省き、 後背部用伸縮性シート 6を折り 曲げて、 立ち上がりフラップ 5を挟み込むようにして接着することもできる。 上記吸収体 1の後背部 Qのバックシート 2 (B ) の裏面側には、 上記伸縮性 シート 6が接着されて、 この伸縮性シート 6の両側部には、 側方に延在するサ ィド部 6 aがそれぞれ形成されて、 この各サイド部 6 aの自由端の内面には、 メカニカルファスナー 1 1のフック部 1 1 Aがそれぞれ接着されるとともに、 上記吸収体 1の前腹部 Pのバックシート 2 (B ) の外面の両側部には、 メカ二 カルファスナー 1 1のループ部 1 1 Bがそれぞれ接着されている。

なお、 ループ部とフック部が対になっている場合、 部 1 1 Aがループ部であ り、 部 1 1 Bがフック部であっても良い。 但し、 サイド部 6 aの自由端の内面 にフック部が配置され、 バックシート 2 (B ) の外面の両側部にループ部が配 置されている場合には、 前腹部 Pのバックシート 2 (B ) の外面がフックが着 脱可能に係止できる材料 （例えば、 エアースルー不織布） であれば、 その部分 をル一プ部 1 1 Bとして代用することが可能である。

ここで、 メカニカルファスナー 1 1とは、 フック部 1 1 Aとループ部 1 1 B とが対をなして、 両者を強く圧迫するとフック部 1 1 Aとループ部 1 1 Bとが 相互に外れにくいように係止されるとともに、 フック部 1 1 Aとループ部 1 1 Bとを手で強く引き剥がすとフック部 1 1 Aとループ部 1 1 Bとの係止が外れ るものをいい、 面ファスナーとも呼ばれているものである。

上記伸縮性シ一ト 6の各サイド部 6 aは、 図 4 ( a ) に示すように、 メカ二 カルファスナー 1 1のフック部 1 1 Aを上記吸収体 1の前腹部 Pのバックシー ト 2 (B ) のループ部 1 1 Bに係止することにより、 前腹部 Pと後背部 Qとを メカニカルファスナー 1 1で係止する構造とすることができる。

ところで、 上記伸縮性シート 6の各サイド部 6 aは、 基本的には、 上記吸収 体 1の前腹部 Pのパックシート 2 ( B ) の外面の両側部に剥離可能に融着接合 するサイドシール構造となっている。

すなわち、 図 4 ( b ) に示すように、 サイド部 6 aのフック部 1 1 Aを前腹 部 Pのループ部 1 1 Bに係止した状態で、 サイド部 6 aの前端部 6 bを前腹部 Pに融着接合 （X印参照） するサイドシール構造となっている。

このサイドシール構造は、 図 4 ( c ) のように、 サイド部 6 aのフック部 1 1 Aを前腹部 Pのループ部 1 1 Bよりも内方に位置させて係止しない状態で、 サイド部 6 aの前端部 6 bを前腹部 Pに融着接合 （X印参照） したり、 （d ) のように、 サイド部 6 aのフック部 1 1 Aを前腹部 Pのループ部 1 1 Bよりも 外方に位置させて係止しない状態で、 サイド部 6 aの前端部 6 bを前腹部 Pに 融着接合 （X印参照） したりすることができる。

また、 図 4 ( e ) のように、 サイド部 6 aのフック部 1 1 Aを外向きに折り 返して、 このフック部 1 1 Aを前腹部 Pのループ部 1 1 Bに重ね合わせた状態 で、 サイド部 6 aの折り返し部 6 cを前腹部 Pに融着接合 （X印参照） すると ともに、 サイド部 6 aの前端部 6 bをサイド部 6 aに融着接合 （X印参照） し たり、 （f ) のように、 サイド部 6 aのフック部 1 1 Aを外向きに折り返して 、 このフック部 1 1 Aを前腹部 Pのループ部 1 1 Bの外方に位置させた状態で 、 サイド部 6 aの折り返し部 6 cを前腹部 Pに融着接合 （X印参照） するとと もに、 サイド部 6 aの前端部 6 bをサイド部 6 aに融着接合 （X印参照） した りすることができる。

さらに、 図 4 ( g ) のように、 サイド部 6 aのフック部 1 1 Aを内向きに折 り返して、 このフック部 1 1 Aを前腹部 Pのループ部 1 1 Bに重ね合わせた状 態で、 サイド部 6 aの折り返し部 6 cを前腹部 Pに融着接合 （X印参照） した り、 （h ) のように、 サイド部 6 aのフック部 1 1 Aを内向きに折り返して、 このフック部 1 1 Aを前腹部 Pのループ部 1 1 Bの外方に位置させた状態で、 サイド部 6 aの折り返し部 6 cを前腹部 Pに融着接合 （X印参照） したりする ことができる。

なお、 図 4 ( b ) 〜 （h ) は、 サイドシール構造の例示であって、 要するに 、 前腹部 Pと後背部 Qの両側部を剥離可能に融着接合するサイドシール構造で あれば、 どのような構造であっても良い。

上記のように構成した第 1実施形態の使い捨てパンツ 1 5 Aであれば、 前腹 部 Pと後背部 Qの伸縮性シ一ト 6のサイド部 6 aとの両側部を剥離可能に融着 接合するサイドシール構造とすることにより、 剥離強度に優れているから、 通 常の使用時には長時間に渡って使用してもサイドシール部分が緩まなくなるの で、 使い捨てパンツ 1 5 Aがずれ下がりにくくなる。

また、 前腹部 Pと後背部 Qの伸縮性シート 6のサイド部 6 aとをメカニカル ファスナー 1 1で係止する構造を併用することにより、 緊急時にサイドシール 部分を引き千切った後には、 新しい使い捨てパンツ 1 5 Aに履き替えるまでの 間はメカニカルファスナー 1 1で仮係止できるようになるから、 その場で新し い使い捨てパンツ 1 5 Aに履き替えなければならないという不具合がなくなる この結果、 高価な使い捨て着用パンツ 1 5 Aを最後まで有効に利用できるよ うになる。

さらに、 本実施形態では、 メカニカルファスナー 1 1のフック部 1 1 Aは、 後背部 Qの伸縮性シート 6に取付けられているから、 この伸縮性シ一ト 6によ つて、 使い捨てパンツ 1 5 Aを着用者の胴 （ウェスト） 回りにフィットさせる ことができるので、 ずれ下がりが防止されて着用感が向上するようになる。 上記第 1実施形態の使い捨てパンツ 1 5 Aは、 吸収体 1に前腹部 Pと後背部 Qとを形成したタイプであつたが、 図 5、 図 6および図 3 ( b ) に示す第 2実 施形態の使い捨てパンツ 1 5 Bのように、 外装シート 1 2に前腹部 Pと後背部 Qとを形成するタイプとすることもできる。

すなわち、 第 2実施形態の使い捨てパンツ 1 5 Bは、 外装シート 1 2と、 1 枚のバックシート 2と吸収性コァ 3とトツプシ一ト 4とでなる吸収体 1と、 左 右一対の立ち上がりフラップ 5とで基本構成されている。

上記バックシ一卜 2は不透液性素材で構成され、 上記吸収性コア 3は天然パ ルプ繊維、 合成樹脂繊維や高吸水性樹脂材料などで構成され、 上記トップシー ト 4は透液性不織布で構成されている。

上記左右一対の立ち上がりフラップ 5は、 撥水性または防水性を有する合成 樹脂製不織布で構成されて、 自由端部 5 aには、 前後方向に延びるフラップ用 弾性糸 7が伸長状態で接着されている。

そして、 バックシート 2の上に吸収性コア 3を接着するとともに、 この吸収 性コア 3をくるむようにしてバックシート 2の上にトップシート 4を接着して 、 吸収体 1が完成し、 その両側部分に立ち上がりフラップ 5の基端部 5 bが接 着される。

上記外装シート 1 2は、 図 3 ( b ) に示すように、 外面側シート 1 2 Aと肌 面側シート 1 2 Bとの 2枚のシ一トで構成されて、 この外装シ一ト 1 2の前部 には、 着用者の腹部分に当てがわれる広幅の前腹部 Pが形成され、 後部には、 着用者の背部分に当てがわれる広幅の後背部 Qが形成されるとともに、 前腹部 Pと後背部 Qとの間の股部 Rの両側には、 レッダ開口部 Sが形成されて、 この レッダ開口部 Sに沿って、 2枚重ねで接着する外面側シート 1 2 Aと肌面側シ —ト 1 2 Bとの両側部には、 レツグ用弹性部材 9が伸長状態で添設されている 。 上記外装シ一ト 1 2を、 外面側シート 1 2 Aのみで構成して、 外面側シ一ト 1 2 Bとトツプシート 4との間、 または外面側シ一ト 1 2 Bと立ち上がりフラ ップ 5との間の、 中心線 L 1に対して両側の端に、 レッダ用弾性部材 9を伸張 状態で添設することもできる。 あるいは、 トップシート 4とバックシート 2と の間、 または立ち上がりフラップ 5とバックシート 2との間に、 中心線 L 1に 対して両側の端に、 レツグ用弹性部材 9を伸張状態で添設することもできる。 上記外装シート 1 2の前腹部 Pの前端にはウェスト用弾性部材を添着したゥ エスト用弹性シート 1 O Aが接着されるとともに、 後背部 Qの後端にはウェス ト用弾性部材を添着したウェスト用弹性シー卜 1 0 Bが接着されている。 この 各弹性シ一ト 1 0 A， 1 0 Bは、 上記立ち上がりフラップ 5の前後端部を挟み 込むようにして前腹部 Pと後背部 Qにそれぞれ接着されるようになる。 なお、 各弹性シート 1 0 A， 1 O Bの接着は、 立ち上がりフラップ 5の前後端部を挟 み込むようにして前腹部 Pと後背部 Qにそれぞれ接着する例に限られるもので はない。

上記外装シート 1 2の後背部 Qの両側部のサイド部 1 2 aの内面には、 メカ 二カルファスナー 1 1のフック部 1 1 Aがそれぞれ接着されるとともに、 この 外装シート 1 2の前腹部 Pの両側部の外面には、 メカニカルファスナー 1 1の ループ部 1 1 Bがそれぞれ接着されている。

ところで、 上記外装シート 1 2の各サイド部 1 2 aは、 第 1実施形態の伸縮 性シート 6の各サイド部 6 aと同様に、 基本的には、 上記外装シート 1 2の前 腹部 Pの外面の両側部に剥離可能に融着接合するサイドシール構造となってい て、 図 4 ( b ) 〜 （h ) に示したのと同様のサイドシール構造である。

上記のように構成した第 2実施形態の使い捨てパンツ 1 5 Bであれば、 前腹 部 Pと後背部 Qのサイド部 1 2 aとの両側部を剥離可能に融着接合するサイド シ一ル構造とすることにより、 剥離強度に優れているから、 通常の使用時には 長時間に渡って使用してもサイドシール部分が緩まなくなるので、 使い捨てパ ンッ 1 5 Bがずれ下がりにくくなる。

また、 前腹部 Pと後背部 Qのサイド部 1 2 aとをメカニカルファスナー 1 1 で係止する構造を併用することにより、 緊急時にサイドシール部分を引き千切 つた後には、 新しい使い捨てパンツ 1 5 Bに履き替えるまでの間はメカニカル ファスナー 1 1 A， 1 1 Bで仮係止できるようになるから、 その場で新しい使 い捨てパンツ 1 5 Bに履き替えなければならないという不具合がなくなる。 この結果、 高価な使い捨て着用パンツ 1 5 Bを最後まで有効に利用できるよ うになる。

図 7〜図 1 0は、 第 3実施形態の使い捨てパンツ 1 5 Cである。

図 7 ( a ) および図 8 ( a ) に示すように、 この使い捨てパンツ 1 5 Cは、 前腹部 P側の伸縮性積層体 1 7 Aと後背部 Q側の伸縮性積層体 1 7 Bとを有し て、 両伸縮性積層体 1 7 A, 1 7 Bの側縁部 1 7 aは融着接合されており （融 着接合されている側緣部 1 7 aを、 以下、 サイドシール部 1 7 aという） 、 胴 回り開口部 Tを有している。 サイドシール部 1 7 aは必ずしも剥離可能である 必要はない。 サイドシール部 1 7 aは、 融着接合の代わりに、 ホットメルト接 着剤などで接着することによって接合することもでき、 接合方法は問わない。 吸収体 1は、 具体的な図示は省略しているが、 上記各実施形態と同様に、 バ ックシ一ト 2と吸収性コァ 3とトツプシ一ト 4と、 左右一対の立ち上がりフラ ップ 5とで構成されている。

吸収体 1は、 上記前腹部 P側の伸縮性積層体 1 7 Aと後背部 Q側の伸縮性積 層体 1 7 Bとの内面に跨って配置されおり、 吸収体 1の後背部 Q側の端部 （後 端部） 1 bの外面は、 後背部 Q側の伸縮性積層体 1 7 Bの内面にホットメルト 接着剤などで接着されている。 上記前腹部 Pの伸縮性積層体 1 7 Aには、 この伸縮性積層体 1 7 Aを手で幅 方向に切断可能な切新線 1 8が形成されている。 切断線 1 8は、 胴回り開口部 T側の一端とそれに対向する他端との間に跨って形成されている。 切断線 1 8 は、 胴回り開口部 T側の一端と直交する方向に形成されていると、 切断しやす く、 後述する仮係止の際に位置合わせしやすいので好ましい。

上記前腹部 P側の伸縮性積層体 1 7 Aの内面には、 上記切断線 1 8の左右外 方に位置させて、 メカニカルファスナー 1 1のフック部 1 1 Aがそれぞれ取付 けられるとともに、 上記吸収体 1の前端部 1 aの外面には、 メカニカルファス ナー 1 1のループ部 1 1 Bが取付けられている。 メカニカルファスナー 1 1の フック部 1 1 Aを吸収体 1の前端部 1 aの外面に、 ループ部 1 1 Bを伸縮性積 層体 1 7 Aの内面に取付けることもできる。 吸収体 1のバックシート 2 (B ) の外面が、 フックが着脱可能に係止できる材料 （例えば、 エア一スルー不織布 ) であれば、 その部分をループ部 1 1 Bとして代用とすることが可能である。 上記前腹部 P側の伸縮性積層体 1 7 Aのループ部 1 1 Bに相当する部位は、 伸縮性を小さくするか、 または伸縮性をなくす処理がなされていると、 メカ二 カルファスナー 1 1が取付けやすくなり、 そして完成した使い捨てパンツ 1 5 Cのメカニカルファスナー部分にシヮがよらないので好ましい。

上記のように構成した第 3実施形態の使い捨てパンツ 1 5 Cであれば、 伸縮 性積層体 1 7 Aの前腹部 Pに切断線 1 8を形成するとともに、 この前腹部 Pに 吸収体 1をメカニカルファスナー 1 1で着脱可能に係止することにより、 切断 線 1 8は引っ張り強度に優れているから、 通常の使用時には、 パンツ型として 長時間に渡って使用しても切断されない 〔図 7 ( a ) 、 図 8 ( a ) の状態〕 。 また、 切断した前腹部 Pの伸縮性積層体 1 7 Aをメカニカルファスナー 1 1 で係止する構造を併用することにより、 緊急時に前腹部 Pの伸縮性積層体 1 7 Aを切断線 1 8で切断して、 図 7 ( b ) のように、 切断した伸縮性積層体 1 7 Aの切断片 1 7 A— 1， 1 7 A— 2の一側若しくは両側を左右に開けて、 前腹 部 Pを開けた状態で排尿等をした後には、 新しい使い捨てパンツ 1 5 Cに履き 替えるまでの間は、 パンツ型としてメカニカルファスナー 1 1で仮係止できる ようになる。 上記吸収体 1の前腹部 P側の端部 （前端部） l aの端が胴回り開 口部 Tまで達するように吸収体 1が配置され、 切断線 1 8が伸縮性積層体 1 7 Αと吸収体 1との重なり部分を越えないように形成されており、 さらに重なり 部分全体にメカニカルファスナーが取付けられていると、 仮係止の強度が強く なるので好ましい。 - この結果、 高価な使い捨てパンツ 1 5 Cを最後まで有効に利用できるように なる。

さらに、 切断線 1 8がミシン目であると、 製造が容易で切断も簡単に行える 図 8 ( b ) に示すように、 前腹部 Pの伸縮性積層体 1 7 Aの切断線 1 8の無 い部位 （後述する一側の切断片 1 7 A— 1の側） における外面に、 メカニカル ファスナー 1 1のループ部 1 1 B 'を別に取付けるようにしても良い。 なお、 伸縮性積層体 1 7 Aの外面がフックが着脱可能に係止できる材料 （例えば、 ェ ァ一スルー不織布） であれば、 その部分をループ部 1 1 B 'として代用とする ことが可能である。

このようにすれば、 図 7 ( c ) および図 8 ( c ) のように、 切断した伸縮性 積層体 1 7 Aの一側の切断片 1 7 A— 1を内側として、 このフック部 1 1 Aを 吸収体 1のループ部 1 1 Bに係止するとともに、 他側の切断片 1 7 A— 2を一 側の切断片 1 7 A— 1に重ね合わせて外側として、 このフック部 1 1 Aを一側 の切断片 1 7 A— 1の外面のループ部 1 1 B 'に係止することができる。

これにより、 前腹部 Pの胴回り方向の長さの調整に融通性を持たせることが できる。

図 9 ( a ) および図 1 0 ( a ) に示すように、 上記前腹部 P側の伸縮性積層 体 1 7 Aの 2箇所には、 この伸縮性積層体 1 7 Aを手で幅方向に切断可能な切 断線 1 8がそれぞれ形成されている。 2本の切.断線 1 8は、 胴回り開口部 T側 の一端とそれに対向する他端との間に渡って形成されている。 2本の切断線 1 8が互いに平行であると、 2本の切断線 1 8を同時に切断しやすいので好まし い。 2本の切断線 1 8が、 胴回り開口部 Tと直交する方向に形成されていると 、 切断しやすく、 後述する仮係止の際に位置合わせしやすいので好ましい。 上記前腹部 P側の伸縮性積層体 1 7 Aの内面には、 上記各切断線 1 8の左右 外方に位置させて、 メカニカルファスナー 11のフック部 11 Aがそれぞれ取 付けられるとともに、 上記吸収体 1の前腹部 P側の端部 （以下、 前端部という ) 1 aの外面には、 メカニカルファスナー 1 1のループ部 11 Bが取付けられ ている。

このようにすれば、 緊急時に前腹部 Pの伸縮性積層体 17Aを両切断線 18 で切断すれば、 図 7 (b) の場合と同様に、 切断した伸縮性積層体 17 Aの切 断片 17A— 1, 17 A— 2の一側若しくは両側を左右に開けて、 前腹部を開 けた状態で排尿等をした後には、 新しい使い捨てパンツ 15 Cに履き替えるま での間は、 図 9 (b) のように、 メカニカルファスナー 11で仮係止して、 再 度パンツ型として使用できるようになる。

この場合、 両切断線 18の間の部分を削除することで、 図 10 (b) のよう に、 切断した伸縮性積層体 17 Aの一側の切断片 17 A— 1と他側の切断片 1 7 A— 2とを接近させてメカニカルファスナー 11で仮係止できるので、 前腹 部 Pの胴回り方向の長さの調整に融通性を持たせることができる。

図 9 (c) および図 10 (c) に示すように、 前腹部 Pの伸縮性積層体 17 Aの切断線 18の無い部位 （後述する一側の切断片 17 A— 1の側） における 外面に、 メカニカルファスナー 1 1のループ部 1 1 B 'を別に取付けるように しても良い。 なお、 伸縮性積層体 17 Aの外面がフックが着脱可能に係止でき る材料 （例えば、 エアースル一不織布） であれば、 その部分をループ部 11 B 'として代用とすることが可能である。

このようにすれば、 図 10 (d) のように、 切断した伸縮性積層体 17 Aの 一側の切断片 17A— 1を内側として、 このフック部 1 1 Aを吸収体 1のル一 プ部 11 Bに係止するとともに、 他側の切断片 17 A— 2を一側の切断片 17 A— 1に重ね合わせて外側として、 このフック部 1 1 Aを一側の切断片 17 A 一 1の外面のループ部 11 B 'に係止することができる。

これにより、 前腹部の胴回り方向の長さの調整に融通性を持たせることがで きる。

上記第 3実施形態では、 吸収体 1の後背部 Q側の端部 （以下、 後端部という ) 1 bを後背部 Q側の伸縮性積層体 17 Bに接着し、 前腹部 P側の伸縮性積層 体 1 7 Aに切断線 1 8を形成し、 前腹部 P側の伸縮性積層体 1 7 Aにメカ二力 ルファスナー 1 1のフック部 1 1 Aを取付け、 吸収体 1の前端部 1 aに、 メカ 二カルファスナー 1 1のループ部 1 1 Bを取付けたが、 吸収体 1の前端部 1 a を前腹部 Pの伸縮性積層体 1 7 Aに接着し、 後背部 Qの伸縮性積層体 1 7 Bに 切断線 1 8を形成し、 後背部 Q側の伸縮性積層体 1 7 Bにメカ二カルファスナ — 1 1のフック部 1 1 Aを取付け、 吸収体 1の後端部 l bに、 メカニカルファ スナー 1 1のループ部 1 1 Bを取付けるようにしても差し支えない。 また、 後 背部 Q側の伸縮性積層体と前腹部 P側の伸縮性積層体の両方に切断線 1 8を形 成し、 吸収体 1の前端部と後端部をそれぞれ後背部 Q側の伸縮性積層体と前腹 部 P側の伸縮性積層体に着脱可能に係止することもできる。

図 1 1は、 第 3実施形態の使い捨てパンツ 1 5 Cを製造するための工程図で ある。

前腹部 Pの伸縮性積層体 1 7 Aと後背部 Qの伸縮性積層体 1 7 Bとを所定の 間隔を隔てた状態で、 長さ方向に横流れ状態で連続送りしながら、 工程 （1 ) で伸縮性積層体 1 7 Aに切断線 1 8を形成するとともに、 この伸縮性積層体 1 7 Aの上面 （使い捨てパンツ 1 5 Cの内面に相当する） にメカ二カルファスナ 一 1 1のフック部 1 1 Aを取付ける。

一方、 工程 （2 ) では、 縦流れ状態で吸収体 1を製造して、 この吸収体 1の 前端部 l aの裏面 （使い捨てパンツ 1 5 Cの外面に相当する） にメカ二カルフ ァスナ一 1 1のループ部 1 1 Bを取付ける。

そして、 工程 （3 ) で、 吸収体 1を 9 0度反転させて吸収体 1の後端部 1 b を伸縮性積層体 1 7 Bにホットメルト接着剤等で接着するとともに、 吸収体 1 の前端部 1 aのループ部 1 1 Bを伸縮性積層体 1 7 Aのフック部 1 1 Aに係止 して取付ける。

ついで、 工程 （4 ) で、 吸収体 1を境にして伸縮性積層体 1 7 Aと伸縮性積 層体 1 7 Bとを重ね合わせ、 工程 （ 5 ) で両積層体 1 7 A, 1 7 Bの側緣部 1 7 aを融着接合 （サイドシール） して、 工程 （6 ) でサイドシール部分でカツ トすることにより、 図 7 ( a ) に示したような単品の使い捨てパンツ 1 5 Cが 完成するようになる。 工程 （6 ) において、 接近して隣り合う各サイドシール 部分 1 7 aの間を切断すると、 切断しやすいので好ましい。

本明細書中では、 メカニカルファスナーを止着部材として用いているが、 止 着部材として、 メカニカルファスナーの代わりに粘着テープ等を用いることも できる。 本発明の使い捨て着用物品に用いられる止着部材は、 取り外し可能に 係止できる材料であれば、 その材質、 形状等は問わない。 産業上の利用可能性

本発明の使い捨て着用物品は、 前腹部と後背部の両側部を剥離可能に融着接 合するサイドシール構造とすることにより、 サイド部は剥離強度に優れている から、 通常の使用時には、 パンツ型として長時間に渡って使用してもサイド部 が緩まない。

また、 前腹部と後背部とを止着部材で係止する構造を併用することにより、 緊急時にサイドシール部分を引き千切った後には、 新しい着用物品に履き替え るまでの間は、 再度パンッ型として止着部材で仮係止できるようになる。

この結果、 高価な使い捨て着用物品を最後まで有効に利用できるようになる

Claims

請求の範囲

1 . 前腹部伸縮性積層体と後背部伸縮性積層体との間を跨って吸収体が配 設されており、 前腹部伸縮性積層体と後背部伸縮性積層体とが接合されて胴回 り開口部を有する使い捨て着用物品であって、 前腹部伸縮性積層体と後背部伸 縮性積層体のいずれか一方において、 胴回り開口部側の一端と胴回り開口部の 一端に対向する他端との間に渡って少なくとも 1本の切断線が形成されており

、 切断線が形成されている伸縮性積層体と吸収体とは止着部材によって着脱可 能に係止されており、 切断線は、 切断線が形成されている伸縮性積層体と吸収 体との重なり部分を通るように形成されていることを特徴とする使い捨て着用 物品。

2 . 切断線が形成されている伸縮性積層体を切断した後に、 止着部材によ りパンツ型として使用することができる請求項 1記載の使い捨て着用物品。