JP2006245681A - 情報処理装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報処理装置の現在位置に応じて無線通信デバイスの状態を動的に切り替えることが可能な情報処理装置を実現する。
【解決手段】無線通信デバイス123は、無線信号によってデータを送受信する通信部123aと、アクセスポイントからの無線信号の強度を検出する信号検出部123bとを備えている。無線LANドライバ401は、信号検出部123bから通知される受信信号レベルに応じて本コンピュータ10の現在位置がアクセスポイントによってカバーされる無線LANサービスエリア内であるか否かを判別する。現在位置が無線LANサービスエリア外であることが判別された場合、通信部123aは電源オン状態から電源オフ状態に切り替えられ、信号検出部123bだけが動作状態に維持される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置に関し、特に無線通信を実行可能な情報処理装置と同装置で用いられる制御方法に関する。
近年、IEEE802.11規格(無線LAN)に対応する無線通信デバイスを搭載した各種携帯型パーソナルコンピュータが開発されている。この種のコンピュータは、そのコンピュータが公衆無線LANサービスエリア内に存在する時においては、インターネットなどの外部ネットワークに無線接続することができる。
また、最近では、無線通信デバイスの消費電力を低減するための技術も開発されている。例えば、特許文献1には、低消費電力の受信待機モードを有する無線送受信機が開示されている。
特開平8−307428号公報
ところで、無線通信デバイスを搭載した情報処理装置は移動局として機能するので、その情報処理装置の現在位置によって無線通信環境は大きく変化する。すなわち、情報処理装置が公衆無線LANサービスエリア内に存在する場合には無線通信を実行することが可能であるが、情報処理装置が公衆無線LANサービスエリア外に移動してしまうと、もはや無線通信を実行することはできなくなる。
したがって、携帯型コンピュータのような情報処理装置においては、その情報処理装置の現在位置に応じて、無線通信デバイスの状態を管理することが必要である。
また、移動中にユーザが無線通信を必要とするか否かによっても、必要とされる無線通信デバイスの状態は異なる。
本発明は上述の事情を考慮してなされたものであり、情報処理装置の現在位置に応じて無線通信デバイスの状態を動的に切り替えることが可能な情報処理装置および制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、無線通信を実行可能な情報処理装置において、所定の周波数帯域の無線信号の強度を検出する信号検出部と前記無線信号によってデータを送受信する通信部とを含み、前記所定の周波数帯域の無線信号を用いて基地局との無線通信を実行する無線通信デバイスと、前記信号検出部によって検出された前記無線信号の強度に応じて前記情報処理装置の現在位置が前記基地局がカバーする無線サービスエリア内であるか否かを判別する判別手段と、前記情報処理装置の現在位置が前記基地局がカバーする無線サービスエリア内では無いことが判別された場合、前記無線通信デバイスのステートを、前記信号検出部および前記通信部が動作状態である第1ステートから、前記通信部が動作停止状態で、且つ前記信号検出部が動作状態である第2ステートに移行させる制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、情報処理装置の移動に応じて無線通信デバイスの状態を動的に切り替えることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。この情報処理装置は、無線LANのような無線通信を実行する機能を有する携帯型情報処理装置であり、ノートブック型パーソナルコンピュータ10として実現されている。
図1は、ノートブック型パーソナルコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成される。ディスプレイユニット12には、LCD20(Liquid Crystal Display)から構成される表示装置が組み込まれており、そのLCD20の表示画面はディスプレイユニット12のほぼ中央に位置されている。
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に支持され、そのコンピュータ本体11に対してコンピュータ本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自由に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、本コンピュータ10を電源オン/オフするためのパワーボタン14、およびタッチパッド15などが配置されている。また、コンピュータ本体11には、ワイヤレスコミュニケーションスイッチ16が設けられている。
本コンピュータ10には、無線LANアクセスポイント(基地局)によって提供される公衆無線LANサービスエリアとの無線通信を実行する無線通信デバイスとして例えば無線LANデバイスが搭載されている。
ワイヤレスコミュニケーションスイッチ16は、本コンピュータ10の内部に搭載された無線LANデバイスを電源オン/電源オフするための操作スイッチである。このワイヤレスコミュニケーションスイッチ16は、無線LANデバイスの電源オンを指示するオンステートと、無線LANデバイスの電源オフを指示するオフステートとの2つのステートを持つ2ステートスイッチである。ワイヤレスコミュニケーションスイッチ16がユーザによってオンステートに設定された場合には、無線LANデバイスは電源オンされる。一方、ワイヤレスコミュニケーションスイッチ16がユーザによってオフステートに設定された場合には、無線LANデバイスは、電源オフされる。
本コンピュータ10は、本コンピュータ10が無線LANアクセスポイント(基地局)がカバーする公衆無線LANサービスエリア内であるか否かに応じて、無線LANデバイスのステートを通常動作ステートと探索ステートとの間で自動的に遷移させる機能を有している。探索ステートは通常動作ステートよりも低消費電力のステートであり、この探索ステートにおいては、無線LANデバイス内のコンポーネントの内、無線LANアクセスポイントからの無線信号の強度を検出するための信号検出部のみが動作し、他の部分は動作停止される。
また、本コンピュータ10は、ユーザからの要求に応じて、無線LANデバイスのステートを切り替えることもできる。すなわち、本コンピュータ10は、無線LANデバイスを制御するためのモードとして、「常時オンモード」、「探索モード」、「常時オフモード」および「自動省電力モード」の4つのモードを有している。ユーザは、これら4つのモードの一つを選択することができる。
「常時オンモード」が選択された場合、無線通信デバイスは通常動作ステートに設定される。この通常動作ステートにおいては、基本的には、無線通信デバイス内に設けられている通信部および信号検出部の双方が動作状態に設定される。「探索モード」が選択された場合、無線通信デバイスは探索ステートに設定される。「常時オフモード」が選択された場合、無線通信デバイスはオフステートに設定される。オフステートにおいては、無線通信デバイス内に設けられている通信部および信号検出部の双方が電源オフされる。「自動省電力モード」は、無線LANデバイスを通常動作ステートと探索ステートとの間を自動的に遷移させる動作モードである。
これら4つの動作モードの選択は、無線LANデバイスの消費電力を管理するソフトウェアである省電力ユーティリティプログラムによって実現されている。省電力ユーティリティプログラムが起動されたとき、省電力ユーティリティプログラムは、無線LANデバイスの動作モードをユーザに指定させるためのセットアップウィンドウをLCD20に表示する。そして、省電力ユーティリティプログラムは、セットアップウィンドウ上で行われるユーザの操作に応じて、無線LANデバイスのステートを制御する。
次に、図2を参照して、本コンピュータ10のシステム構成について説明する。
本コンピュータ10は、CPU111、ノースブリッジ112、主メモリ113、グラフィクスコントローラ114、LCD20、サウスブリッジ116、ハードディスクドライブ(HDD)117、光ディスクドライブ(ODD)118、BIOS−ROM121、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)122、無線LANデバイス123、および電源回路124等から構成されている。
CPU111は、本コンピュータ10の各コンポーネントの動作を制御するプロセッサである。このCPU111は、メモリ113またはHDD117にロードされる、オペレーティングシステムおよび各種アプリケーションプログラムを実行する。また、CPU111は、上述の省電力ユーティリティプログラム400や、無線LANデバイス123を制御するための無線LANドライバも実行する。CPU111は、BIOS−ROM121に格納されたシステムBIOS(Basic Input Output System)も実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
ノースブリッジ112は、CPU111のローカルバスとサウスブリッジ116との間を接続するブリッジデバイスである。また、ノースブリッジ112は、AGP(Accelerated Graphics Port)バスなどを介してグラフィクスコントローラ114との通信を実行する機能も有している。
グラフィクスコントローラ114は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD20を制御する表示コントローラである。また、グラフィクスコントローラ114は、VRAM114Aに格納されているデータをLCD20に表示するように制御する。このグラフィクスコントローラ114は、ビデオメモリ(VRAM)114Aに書き込まれた映像データからLCD20に送出すべき表示信号を生成する。サウスブリッジ116は、HDD117、ODD118を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。また、サウスブリッジ116は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス2およびLPC(Low Pin Count)バス3で各デバイスを接続する。PCIバス2には無線LANデバイス123が接続されている。LPCバス3には、BIOS−ROM121およびエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)122が接続されている。
HDD117は、各種ソフトウェア及びデータを格納する記憶装置である。光ディスクドライブ(ODD)118は、例えばDVD、CDなどの記憶メディアを駆動するためのドライブユニットである。
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)122は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)13、パワーボタン14、およびタッチパッド15を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。また、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC122は、ワイヤレスコミュニケーションスイッチ(WCS)16を制御する機能も有している。電源回路124には、バッテリー124AおよびACアダプタ124Bが接続されている。
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)122は、電源回路124と協調して動作することにより、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本コンピュータ10を電源オン/電源オフするための機能を有している。電源回路124は、ユーザによってパワーボタン14がオンされた時、ACアダプタ124Bを介して供給される外部電源またはバッテリー124Aからの電力を用いて、本コンピュータ10の各コンポーネントに供給すべきシステム電源を生成する。
無線LANデバイス123は、例えばIEEE802.11規格に対応する無線通信デバイスであり、2.4GHzのISM(Industrial Scientific and Medical)バンドの周波数帯域の無線信号を用いて、無線LANサービスエリアのアクセスポイントとの無線通信を実行する。
次に、図3を参照して、無線LANデバイスの構成の例を説明する。
無線LANデバイス123は、PCIインターフェース100、通信部123a、信号検出部123bおよび電力制御回路123cから構成されている。PCIインターフェース100は、この無線LANデバイス123をPCIバス2に接続するインターフェースである。
通信部123aは、無線信号によってデータを送受信を実行するためユニットであり、物理層I/O(Input/Output)デバイス200と、変調回路201と、デジタルアナログコンバータ(DAC)202と、パワーアンプ203と、バンドパスフィルタ(BPF)204と、パワーアンプ205と、パワーアンプ210と、バンドパスフィルタ211と、アナログデジタルコンバータ(ADC)212と、復調回路213とから構成されている。
信号検出部123bは、アクセスポイントからの無線信号の強度を検出するユニットであり、スイッチ206と、バンドパスフィルタ207と、パワーアンプ208と、バンドパスフィルタ209と、アナログデジタルコンバータ(ADC)220と、通知部221とから構成されている。通知部221は、アンテナ1を介して受信した無線信号の強度(電界強度)をPCIインターフェース100を介してCPU111に通知する機能を有する。
この無線LANデバイス123において、変調回路201、デジタルアナログコンバータ202、パワーアンプ203、バンドパスフィルタ204およびパワーアンプ205は、データを送信する送信部に相当する。また、この無線LANデバイス123において、パワーアンプ208、バンドパスフィルタ209、パワーアンプ210、バンドパスフィルタ211、アナログデジタルコンバータ212および復調回路213は、無線信号を受信する受信部に相当する。受信部内のパワーアンプ208およびバンドパスフィルタ209は、アンテナ1を介して受信された無線信号の信号レベルを検出する検出機能を有している。したがって、これらパワーアンプ208およびバンドパスフィルタ209は、通信部123aと信号検出部123bとの間で共用される構成となっている。
送出すべきデータは、PCIインターフェース100および物理層I/Oデバイス200を介して変調回路201に入力され、そこで変調される。変調回路201によって得られた信号は、デジタルアナログコンバータ(DAC)202、パワーアンプ203、バンドパスフィルタ(BPF)204、パワーアンプ205、スイッチ206、バンドパスフィルタ207、およびアンテナ1を介して外部に送信される。
アンテナ1を介して受信された無線LANアクセスポイントからの無線信号は、バンドパスフィルタ207、スイッチ206、パワーアンプ208、バンドパスフィルタ209、パワーアンプ210、バンドパスフィルタ211、アナログデジタルコンバータ(ADC)212を介して復調回路213に入力されて復調される。復調回路213によって得られた信号は物理層I/Oデバイス200およびPCIインターフェース100を介してCPU111に送出される。
一方、バンドパスフィルタ209によって抽出される2.4GHz帯の信号は整流ダイオードを介してアナログデジタルコンバータ220にも入力され、そこでアナログ−デジタル変換される。アナログデジタルコンバータ220によって得られた信号は、通知部221に入力される。そして、アンテナ1を介して受信された無線信号の強度を示す情報がPCIインターフェース100を介して無線LANドライバ401に通知される。
電力制御回路123cは、無線LANドライバ401からのコマンドに従って、通信部123aおよび信号検出部123bそれぞれへの電源供給を個別に制御する。
次に本実施形態の省電力機能の第1の例を説明する。
(1)探索ステート
ユーザによって「探索モード」が指定された場合、電力制御回路123cは、無線LANドライバ401の制御の下、信号検出部123bにのみ電力を供給して、通信部123aを電源オフ状態(動作停止状態)、信号検出部123bを電源オン状態(動作状態)に設定する。信号検出部123bは、アンテナ1を介して無線信号を受信し、その受信信号レベルをPCIインターフェース100を介して無線LANドライバ401(CPU111)に通知する。無線LANドライバ401は、通知された受信信号レベルに応じて、本コンピュータ10の現在位置が無線サービスエリア内であるか否かを判別することができる。
(2)通常動作ステート
ユーザによって「常時オンモード」が指定された場合、電力制御回路123cは、無線LANドライバ401の制御の下、無線LANデバイス123の通信部123aおよび信号検出部123bそれぞれに電力を供給し、通信部123aおよび信号検出部123bをそれぞれ電源オン状態(動作状態)に設定する。このステートにおいては、無線LANドライバ401は、アクセスポイントとの無線通信を実行することができ、また通知された受信信号レベルに応じて、本コンピュータ10の現在位置が無線サービスエリア内であるか否かを判別することもできる。
(3)オフステート
ユーザによって「常時オフモード」が指定された場合、電力制御回路123cは、無線LANドライバ401の制御の下、無線LANデバイス123の通信部123aおよび信号検出部123bそれぞれへの電力供給を遮断して、通信部123aおよび信号検出部123bをそれぞれ電源オフ状態(動作停止状態)に設定する。
ユーザによって「自動省電力モード」が指定された場合、無線LANドライバ401は、信号検出部123bから通知される受信信号レベルに応じて本コンピュータ10の現在位置がアクセスポイントによってカバーされる無線LANサービスエリア内であるか否かを判別し、その判別結果に従って、電力制御回路123cを制御する。これにより、無線LANデバイス123のステートは、上述の通常動作ステートと探索ステートとの間で自動的に遷移される。
次に図4を参照して、省電力ユーティリティプログラム400の機能構成を説明する。
省電力ユーティリティプログラム400は、イベント検出モジュール501、セットアップウィンドウ表示モジュール502、選択モジュール503、電力制御モジュール504を備えている。
イベント検出モジュール501は、例えば、ユーザによってキーボード13上の所定のキーが操作されたことを示すイベントが発生したことを検出する。セットアップウィンドウ表示モジュール502は、例えば、キーボード13の所定のキー操作が行われたことがイベント検出モジュール501によって検出された時に、LCD20に上述のセットアップウィンドウを表示する。選択モジュール503は、セットアップウィンドウ上で行われるユーザの操作に応じて、「常時オンモード」、「探索モード」、「常時オフモード」および「自動省電力モード」の中の一つの動作モードを選択する。上述したように「常時オンモード」、「探索モード」、「常時オフモード」は、それぞれ通常動作ステート、探索ステート、オフステートに対応している。
選択モジュール503は、選択された無線LANデバイス123の動作モードをステート指定情報として保持する。電力制御モジュール504は、選択された動作モードに応じて、無線LANドライバ401を介して無線LANデバイス123の電力制御回路123cを制御する。
図5には、省電力ユーティリティプログラム400によってLCD20の表示画面上に表示されるセットアップウィンドウの例が示されている。
このセットアップウィンドウW1は、無線LANデバイス123の動作モードをユーザに指定させるためのGUI(Graphical User Interface)として使用される。このセットアップウィンドウW1は、ラジオボタン601、602、603、604、および“OK”ボタン605を表示する。
ラジオボタン601は、「自動省電力モード」を指定するために用いられる。ラジオボタン602は、「常時オンモード」を指定するために用いられる。ラジオボタン603は、「常時オフモード」を指定するために用いられる。ラジオボタン604は、「探索モード」を指定するために用いられる。
“OK”ボタン605がユーザによって押された時、セットアップウィンドウW1の表示画面上で現在選択されているラジオボタンに対応する動作モードが選択される。
次に図6を参照して、無線LANデバイス123のステート遷移を説明する。
状態S1は上記通常動作ステートを示している。この状態S1においては、通信部123aは通常動作状態つまり電源オン状態であり、信号検出部123bも通常動作状態つまり電源オン状態である。状態S2は、上記オフステートを示している。この状態S2においては、通信部123aが省電力状態つまり動作停止状態であり、信号検出部123bも省電力状態つまり動作停止状態である。状態S3は、上記探索ステートを示している。この状態S3においては、通信部123aは省電力状態つまり動作停止状態であり、信号検出部123bは通常動作状態つまり電源オン状態である。
いま、現在の状態が、状態S1であるとする。セットアップウィンドウW1の表示画面上でラジオボタン603に対応する「常時オフモード」が操作されるイベント(1)が発生されると、現在の状態は状態S1から状態S2へと移行する。セットアップウィンドウW1の表示画面上でラジオボタン604に対応する「探索モード」が操作されるイベント(2)が発生されると、現在の状態は状態S1から状態S3へと移行する。
いま、現在の状態が、状態S2であるとする。セットアップウィンドウW1の表示画面上でラジオボタン602に対応する「常時オンモード」が操作されるイベント(3)が発生されると、現在の状態は状態S2から状態S1へと移行する。セットアップウィンドウW1の表示画面上でラジオボタン604に対応する「探索モード」が操作されるイベント(4)が発生されると、現在の状態は状態S2から状態S3へと移行する。
いま、現在の状態が、状態S3であるとする。セットアップウィンドウW1の表示画面上でラジオボタン603に対応する「常時オフモード」が操作されるイベント(5)が発生されると、現在の状態は状態S3から状態S2へと移行する。セットアップウィンドウW1の表示画面上でラジオボタン602に対応する「常時オンモード」が操作されるイベント(6)が発生されると、現在の状態は状態S3から状態S1へと移行する。
いま、ユーザによってセットアップウィンドウW1の表示画面上で「自動省電力モード」が設定されているとする。例えば、状態S3において、信号検出部123bが所定値以上の受信信号レベルを検出するイベント(7)が発生されると、現在の状態は状態S3から状態S1へと移行する。また、状態S1において、信号検出部123bによって所定期間所定値以上の受信信号レベルが検出されないイベント(8)が発生されると、現在の状態は、状態S1から状態S3へと移行する。
次に、図7を参照して、無線LANデバイス123のシステム構成の第2の例を説明する。図7において、図3と同様の構成部については同一の符号が付されている。
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ(EC/KBC)IC122には、アナログデジタルコンバータ(ADC)122aおよび通知部122bが設けられている。アナログデジタルコンバータ122aは、バンドパスフィルタ209によって得られた信号をアナログ−デジタル変換する。アナログデジタルコンバータ122aによって得られた信号は、通知部122bに入力される。通知部122bは、図3の通知部221の機能に対応している。
信号検出部123bに電力が供給されたとき、信号検出部123bは、アンテナ1を介して無線信号を受信する。信号検出部123bから通知部122bに入力される無線信号の信号強度は無線LANドライバ401(CPU111)に通知される。すなわち、図7においては、検出された受信信号レベルをCPU111に通知するための通知部を、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC122に設けたものである。
次に、図8を参照して、無線LANデバイス123のシステム構成の第3の例を説明する。図8に示す無線LANデバイス123のシステム構成は、図3に示すシステム構成の変形例である。
図8の無線LANデバイス123においては、図3の通信部123aが送信部123eと受信部123dとの2つの回路部に分けられている。電力制御回路123cは、送信部123e、受信部123d、信号検出部123bそれぞれに対する電源供給を個別に制御する。これにより、通常動作ステートにおいても、送信部123eを電源オン(動作状態)に設定するのではなく、データ送信が必要なときだけ送信部123eに電力を供給して送信部123eを電源オン(動作状態)に設定することができる。
以上のように、本実施形態においては、コンピュータの現在位置が公衆無線LANサービスエリア内であるかエリア外であるかに応じて、無線LANデバイス123のステートを自動的に制御することができる。また、ユーザは、省電力ユーティリティを利用することで、無線LANデバイス123を希望する任意のステートに設定することができる。
なお、本実施形態においては、動作停止状態として電源オフ状態を使用したが、電源供給を停止する代わりにクロック信号の供給を停止するようにしてもよい。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係る情報処理装置の外観を示す斜視図。 図1の情報処理装置のシステム構成の例を示すブロック図。 無線通信デバイスのシステム構成の例を示すブロック図。 図1の情報処理装置によって実行される省電力ユーティリティのシステム構成を示すブロック図。 図1の情報処理装置の表示画面上に表示される省電力ユーティリティのセットアップウィンドウの一例を説明するための図。 図5の省電力ユーティリティプログラムによって管理される無線通信デバイスの状態遷移を説明するための図。 図3の無線LANデバイスのシステム構成の第1の例を示すブロック図。 図3の無線LANデバイスのシステム構成の第2の例を示すブロック図。
符号の説明
1…アンテナ、10…パーソナルコンピュータ、16…ワイヤレスコミュニケーションスイッチ、122…エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ(EC/KBC)IC、123…無線LANデバイス、123a…通信部、123b…信号検出部、123c…電力制御回路、221…通知部、401…無線LANドライバ。

Claims (10)

  1. 無線通信を実行可能な情報処理装置において、
    所定の周波数帯域の無線信号の強度を検出する信号検出部と前記無線信号によってデータを送受信する通信部とを含み、前記所定の周波数帯域の無線信号を用いて基地局との無線通信を実行する無線通信デバイスと、
    前記信号検出部によって検出された前記無線信号の強度に応じて前記情報処理装置の現在位置が前記基地局がカバーする無線サービスエリア内であるか否かを判別する判別手段と、
    前記情報処理装置の現在位置が前記基地局がカバーする無線サービスエリア内では無いことが判別された場合、前記無線通信デバイスのステートを、前記信号検出部および前記通信部が動作状態である第1ステートから、前記通信部が動作停止状態で、且つ前記信号検出部が動作状態である第2ステートに移行させる制御手段とを具備することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記無線通信デバイスが前記第2ステートである状態で、前記情報処理装置の現在位置が前記無線サービスエリア内であることが前記判別手段によって判別された場合、前記無線通信デバイスのステートを、前記第2ステートから前記第1ステートに復帰させる手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記通信部は、前記無線信号を受信する信号処理部と前記信号処理部で受信された無線信号を復調する復調部とを含む受信部と、送信部とを含み、
    前記信号検知部は、前記信号処理部によって受信された無線信号の強度を検出するように構成されており、
    前記制御手段は、前記情報処理装置の現在位置が前記基地局がカバーする無線サービスエリア内では無いことが判別された場合、前記無線通信デバイスのステートを前記第1ステートから前記第2ステートに移行させるために、前記信号処理部および前記信号検知部を動作状態に維持した状態で、前記送信部と前記受信部の復調部とを動作停止状態にする手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記無線通信デバイスのステートを、前記第1ステートおよび前記第2ステートの一方から、前記通信部および前記信号検出部が動作停止状態である第3ステートに移行させる手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  5. 前記通信部は受信部と送信部とを含み、
    前記第1ステートにおいては、少なくとも前記信号検出部と前記通信部の受信部とが動作状態であることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  6. 前記第1ステートと、前記第2ステートと、前記通信部および前記信号検出部が動作停止状態である第3ステートの内の一つを指定するステート指定情報を入力する手段と、
    前記無線通信デバイスのステートを、前記入力されたステート指定情報で指定された前記第1ステート、前記第2ステート、および前記第3ステートの一つに設定する手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  7. 情報処理装置に設けられた無線通信デバイスの動作を制御する制御方法であって、前記無線通信デバイスは、所定の周波数帯域の無線信号の強度を検出する信号検出部と前記無線信号によってデータを送受信する通信部とを含み、前記所定の周波数帯域の無線信号を用いて基地局との無線通信を実行するように構成されており、
    前記信号検出部によって検出された前記無線信号の強度に応じて前記情報処理装置の現在位置が前記基地局がカバーする無線サービスエリア内であるか否かを判別する判別ステップと、
    前記情報処理装置の現在位置が前記基地局がカバーする無線サービスエリア内では無いことが判別された場合、前記無線通信デバイスのステートを、前記信号検出部および前記通信部が動作状態である第1ステートから、前記通信部が動作停止状態で、且つ前記信号検出部が動作状態である第2ステートに移行させる制御ステップとを具備することを特徴とする制御方法。
  8. 前記無線通信デバイスが前記第2ステートである状態で、前記情報処理装置の現在位置が前記無線サービスエリア内であることが前記判別ステップによって判別された場合、前記無線通信デバイスのステートを、前記第2ステートから前記第1ステートに復帰させるステップをさらに具備することを特徴とする請求項7記載の制御方法。
  9. 前記無線通信デバイスのステートを、前記第1ステートおよび前記第2ステートの一方から、前記通信部および前記信号検出部が動作停止状態である第3ステートに移行させるステップをさらに具備することを特徴とする請求項7記載の制御方法。
  10. 前記第1ステート、前記第2ステート、前記通信部および前記信号検出部が電源オフされる第3ステートの一つを指定するステップと、
    前記無線通信デバイスのステートを、前記指定された前記第1ステート、前記第2ステート、および前記第3ステートの一つに設定するステップとをさらに具備することを特徴とする請求項7記載の制御方法。
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