JP2007109078A - 情報処理装置および動作制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部装置との通信を自動実行する機能を必要に応じて容易に無効化することが可能な情報処理装置を実現する。
【解決手段】EC/KBC119は、外部装置とのデータ通信を実行すべきタイミングが到来したか否かを判別するための判別処理を実行する。操作スイッチ16が操作されずにデータ通信を実行すべきタイミングが到来した場合、コンピュータ本体11は電源オンされる。コンピュータ本体11が電源オンされると、通信デバイスによってデータ通信が実行される。データ通信の実行後、コンピュータ本体11は自動的に電源オフされる。一方、データ通信を実行すべきタイミングが到来する前に操作スイッチ16が操作された場合には、判別処理の実行が停止され、コンピュータ本体11は電源オフ状態に維持される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置に関し、特に通信デバイスを備えた情報処理装置および同装置で用いられる動作制御方法に関する。
近年、ラップトップタイプまたはノートブックタイプの種々の携帯型パーソナルコンピュータが開発されている。この種のコンピュータは、外部との通信を実行する通信デバイスを備えている。
この通信デバイスを用いることにより、例えば、電子メールの送受信、Webサイトへのアクセス等を実行することができる。
しかし、通常、電子メールの受信のようなデータ通信は、コンピュータが電源オンされている状態でなければ実行することはできない。
このため、コンピュータを自動的に電源オンして、電子メールの受信のようなデータ通信を自動実行することが可能な新たな仕組みを実現することが望まれている。
特許文献1には、タイマのカウント値が設定値に達した時にマイクロコンピュータを自動的に起動する技術が開示されている。
特開2003−139874号公報
しかし、コンピュータを自動的に電源オンする機能を常に有効にしておくと、無駄な電力が消費される可能性がある。通信デバイスが使用できない環境においては、たとえコンピュータを自動的に電源オンしてもデータ通信を実行することができないからである。
通常、コンピュータを自動的に電源オンする機能を無効にするためには、ユーザが専用のソフトウェアを操作してコンピュータの動作環境を再設定することが必要となる。しかし、このような動作環境の再設定操作は、コンピュータをブートアップして専用のソフトウェアを起動しなければ実行することはできない。
したがって、コンピュータを電源オンしてデータ通信を自動実行する機能を有するシステムを構築する場合においては、その機能を容易に無効化できるようにするための技術も必要となる。
本発明は上述の事情を考慮してなされたもので、外部装置との通信を自動実行する機能を必要に応じて容易に無効化することが可能な情報処理装置および動作制御方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、本体と、前記本体に設けられる操作スイッチと、前記本体が電源オフ状態である期間中において、外部装置との通信を実行すべきタイミングが到来したか否かを判別するための判別処理を実行する判別手段と、前記操作スイッチが操作されずに前記通信を実行すべきタイミングが到来した場合、前記本体を電源オンし、前記通信を実行すべきタイミングが到来する前に前記操作スイッチが操作された場合、前記判別処理の実行を停止して前記本体を電源オフ状態に維持する電源制御手段と、前記本体の電源オンに応答して前記外部装置との通信を行う通信デバイスとを具備することを特徴とする。
本発明によれば、外部装置との通信を自動実行する機能を必要に応じて容易に無効化することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。この情報処理装置は、バッテリ駆動可能な携帯型のノートブック型パーソナルコンピュータ10として実現されている。コンピュータ10は、コンピュータ10を定期的に電源オンして、電子メールの受信、スケジュールデータの同期処理等のためのデータ通信を自動的に実行し、データ通信の実行後にコンピュータ10を電源オフする機能を有している。以下では、この機能をAuto Sync機能と称する。
図1は、ディスプレイユニットを開いた状態におけるコンピュータ10を正面側から見た斜視図である。
本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成される。ディスプレイユニット12には、LCD20(Liquid Crystal Display)から構成される表示装置が組み込まれており、そのLCD20の表示画面はディスプレイユニット12のほぼ中央に位置されている。
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に支持され、そのコンピュータ本体11に対してコンピュータ本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自由に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、本コンピュータ10を電源オン/オフするためのパワーボタン14およびタッチパッド15が配置されている。コンピュータ本体11には通信デバイスが内蔵されている。Auto Sync機能においては、この通信デバイスを用いてメールサーバ、他のコンピュータのような外部装置とのデータ通信が自動的に実行される。
コンピュータ本体11の左側面上には、操作スイッチ16が設けられている。この操作スイッチ16はAuto Sync機能の実行を許可または禁止するためのハードウェアスイッチである。
ユーザは、操作スイッチ16を操作するだけで、Auto Sync機能を容易に無効化することができる。Auto Sync機能が無効化された場合、ユーザがパワーボタン14を操作しない限り、コンピュータ本体11は電源オフ状態に維持される。ユーザが操作スイッチ16を再度操作すると、Auto Sync機能が有効になる。
したがって、ユーザは、本コンピュータ10の動作環境を再設定する操作を行うことなく、操作スイッチ16を操作するだけで、Auto Sync機能を必要に応じて容易に無効化することができる。
操作スイッチ16としては、スライドスイッチのような2ステートスイッチを用いることができる。この場合、操作スイッチ16は、Auto Sync機能によるデータ通信の実行の許可を示す第1ステートおよびAuto Sync機能によるデータ通信の実行の禁止を示す第2ステートのいずれか一方に設定される。もちろん、操作スイッチ16をプッシュボタンスイッチによって実現しても良い。
また、操作スイッチ16として無線通信スイッチを用いることもできる。無線通信スイッチは、無線通信の実行を許可または禁止するための操作スイッチである。無線通信スイッチはスライドスイッチのような2ステートスイッチによって実現されており、無線通信の実行の許可を示す第1ステートおよび無線通信の実行の禁止を示す第2ステートの一方に設定される。操作スイッチ16として無線通信スイッチを用いた場合には、ユーザによって無線通信スイッチが第2ステート(オフステート)に設定されると、Auto Sync機能が無効化される。
上述の通信デバイスとしては、無線通信デバイスおよび有線通信デバイスのどちらを使用してもよい。Auto Sync機能が無効化された場合には、本コンピュータ10は電源オフ状態に維持されるので、通信デバイスが無線通信デバイスおよび有線通信デバイスのどちらであっても、通信デバイスによるデータ通信は実行されない。
図2は、ディスプレイユニット12を閉じた状態におけるコンピュータ10の外観を示す斜視図である。ディスプレイユニット12の背面には、サブディスプレイ21が配置されている。サブディスプレイ21は、Auto Sync機能に関する各種ステータスの表示に使用される。例えば、サブディスプレイ21は、基地局からの無線信号の電界強度レベルを示す情報、新たな電子メールが受信されたことを示す情報等を表示する。このサブディスプレイ21により、ユーザは、ディスプレイユニット12が閉じた状態においても、現在位置が通信圏内であるか否か、および電子メールが受信されたこと等を確認することができる。
図3には、本コンピュータ10のシステム構成の一例が示されている。
本コンピュータ10は、CPU111、ノースブリッジ112、主メモリ113、グラフィクスコントローラ114、サウスブリッジ115、ハードディスクドライブ(HDD)116、フラッシュBIOS−ROM118、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)119、電源回路120、および通信デバイス131〜133等を備えている。
CPU111は、本コンピュータ10の動作を制御するプロセッサである。このCPU111は、HDD116から主メモリ113にロードされる、オペレーティングシステムおよび各種アプリケーションプログラム/ユーティリティプログラムを実行する。また、CPU111は、フラッシュBIOS−ROM118に格納されたシステムBIOS(基本入出力システム:Basic Input Output System)も実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
ノースブリッジ112は、CPU111のローカルバスとサウスブリッジ116との間を接続するブリッジデバイスである。また、ノースブリッジ112は、AGP(Accelerated Graphics Port)バスなどを介してグラフィクスコントローラ114との通信を実行する機能も有している。さらに、ノースブリッジ112には、主メモリ113を制御するメモリコントローラも内蔵されている。
グラフィクスコントローラ114は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD20を制御する表示コントローラである。サウスブリッジ115は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスおよびLPC(Low Pin Count)バスにそれぞれ接続されている。また、サウスブリッジ115には、HDD116を制御するIDEコントローラも内蔵されている。
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)119は、電源管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)13およびタッチパッド15などを制御するキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC119は、電源回路120と共同して、ユーザによるパワーボタンスイッチ14の操作に応じて本コンピュータ10を電源オン/電源オフする。電源回路120は、バッテリ121、またはACアダプタ122を介して供給される外部電源を用いて、本コンピュータ10の各コンポーネントに供給すべき動作電源を生成する。本コンピュータ10が電源オフ状態の時も、EC/KBC119には電源回路120から動作電源が供給される。
EC/KBC119は、Auto Sync機能を制御するための機能モジュールとして、判別部201、電源制御部202、および強制終了処理部203を備えている。判別部201は、コンピュータ本体11が電源オフ状態である期間中において、外部装置とのデータ通信を実行すべき所定のタイミングが到来したか否かを判別するための判別処理を実行する。この判別処理は、コンピュータ本体11が電源オフされてからの経過時間をカウントするカウンタ211(以下、第1のカウンタ(#1))と称する。)を用いて実行される。すなわち、第1のカウンタ(#1)211は、コンピュータ本体11の電源オフに応答して、コンピュータ本体11が電源オフされてからの経過時間を計時するために、カウント動作を実行する。カウンタ211のカウント値が指定された値に達した時、つまりコンピュータ本体11が電源オフされてから予めスケジュールされた時間が経過した時、判別部201は、外部装置とのデータ通信を実行すべきタイミングが到来したことを判別する。
操作スイッチ16がユーザによって操作されずにデータ通信を実行すべきタイミングが到来した時、電源制御部202は、コンピュータ本体11を電源オンする。
一方、データ通信を実行すべきタイミングが到来する前に操作スイッチ16ユーザによって操作された時、電源制御部202は、上述の判別部201による判別処理の実行を停止し、これによってコンピュータ本体11を電源オフ状態に維持する。判別処理の実行の停止は、例えば、第1のカウンタ(#1)211のカウント動作を停止することによって実現される。
強制終了処理部203は、Auto Sync機能のためのデータ通信を実行するソフトウェア(OS、アプリケーションプログラム、ユーティリティプログラム)の不具合等によって、コンピュータ本体11が電源オンされてから特定時間(フェールセーフタイム)が経過する前に、電源オフ要求がソフトウェアから送信されなかった場合、つまりコンピュータ本体11が電源オフされなかった場合、特定時間(フェールセーフタイム)の経過後にコンピュータ本体11を強制的に電源オフする。強制終了処理部203は、第2のカウンタ(#2)212を用いて、コンピュータ本体11が電源オンされてからの経過時間がフェールセーフタイムに達したか否かを判別する。
通信デバイス131〜133は、それぞれシリアルバス(USBまたはPCI EXPRESS)を介してサウスブリッジ115に接続されている。
通信デバイス131は無線通信デバイスであり、3G Wireless WANのような無線通信規格に従って基地局との無線通信を実行する。3G Wireless WANは、携帯電話網のような広域無線ネットワークである。通信デバイス132も無線通信デバイスであり、Wireless LANのような無線通信規格に従って基地局(アクセスポイント)との無線通信を実行する。通信デバイス133は有線通信デバイスである。通信デバイス133はWired LANを介して外部装置との通信を実行する。
本コンピュータ10が電源オフ状態の時も、通信デバイス131〜133には電源回路120から動作電源が供給される。本コンピュータ10が電源オフ状態の時、通信デバイス131〜134の各々はローパワーステートで動作する。Auto Sync機能のために使用される通信デバイスは、通信デバイス131〜133の中から予め選択されている。
図4は、本コンピュータ10のシステムステートの遷移を示している。本コンピュータ10は、S0,S3,S4,S5の4つのシステムステートをサポートしている。S0は、本コンピュータ10が電源オンされている動作ステートである。S3(サスペンド),S4(ハイバネーション),S5(オフ)はそれぞれ本コンピュータ10が電源オフされている省電力ステートである。
S3,S4,S5のいずれにおいても、EC/KBC119および通信デバイス131〜133には動作電源がそれぞれ供給される。
Auto Sync機能は、本コンピュータ10がS3,S4,S5のいずれに設定されている場合でも利用することができる。すなわち、基本的には、データ通信を実行すべきタイミング毎に本コンピュータ10のシステムステートは、S3,S4,またはS5から、S0に遷移する。そして、S0においてデータ通信が実行された後、本コンピュータ10のシステムステートは、S0から、S3,S4,またはS5に戻される。データ通信を実行すべき各タイミングは、予めスケジューリングされている。
次に、図5のフローチャートを参照して、Auto Sync処理の基本手順について説明する。
Auto Sync機能が有効である場合においては、EC/KBC119内の判別部201によってデータ通信を実行すべきタイミングが管理される。
本コンピュータ10が電源オフ状態(S3,S4,またはS5)である期間中、EC/KBC119の判別部201は、第1のカウンタ(#1)211のカウント値が所定の値に達したか否かによって、データ通信を実行すべきタイミングの到来の有無を判別する。データ通信を実行すべきタイミングが到来すると(ステップS101のYES)、EC/KBC119の電源制御部202は、コンピュータ本体11を電源オンする(ステップS102)。コンピュータ本体11の電源オンに応答して、オペレーティングシステム(OS)がブートアップされ、そしてユーティリティプログラムの制御の下に通信プログラムが起動される。通信プログラムは、オペレーティングシステム(OS)上で動作するアプリケーションプログラムである。
通信プログラムは、通信デバイス131〜133のいずれかを用いて、電子メールを受信するためのデータ通信またはスケジュールデータの同期処理のためのデータ通信を実行する(ステップS103)。このデータ通信の実行完了後、ユーティリティプログラムによってオペレーティングシステム(OS)が自動的にシャットダウンされる。そして、オペレーティングシステム(OS)またはBIOSは、コンピュータ本体11の電源オフを指示する電源オフ要求をEC/KBC119に送信する。電源オフ要求を受信すると、EC/KBC119の電源制御部202は、コンピュータ本体11を電源オフする(ステップS104)。
上述のステップS101〜S104の処理は、本コンピュータ10が電源オフされている期間中、繰り返し実行される。
次に、図6を参照して、オペレーティングシステム(OS)と、ユーティリティプログラムと、通信プログラムとの関係を説明する。
ユーティリティプログラム302は常駐終了型のプログラムであり、OS301がブートアップされた時にOS301によって最初に実行される。ユーティリティプログラム302は、通信プログラム303を起動して、通信プログラム303に外部装置とのデータ通信を実行させる。通信プログラム303によるデータ通信処理の実行が完了すると、ユーティリティプログラム302は、シャットダウン要求をOS301に発行して、OS301をシャットダウンする。OS301は、例えばBIOSを介して、電源オフ要求をEC/KBC119に送信する。なお、電源オフ要求の送信はユーティリティプログラム302によって実行しても良い。
このように、OS301、ユーティリティプログラム302、通信プログラム303は、本コンピュータ10が電源オンされた場合、外部装置とのデータ通信を実行し、データ通信の実行後に電源オフ要求をEC/KBC119に送信する通信制御部として機能する。これらOS301、ユーティリティプログラム302、通信プログラム303はCPU111によって実行されるので、CPU111が、通信制御部に対応するハードウェアとして機能することになる。
次に、図7のフローチャートを参照して、本実施形態で用いられるAuto Sync処理の制御手順について説明する。
図5で説明したように、Auto Sync機能が有効な場合には、基本的には、本コンピュータ10は定期的に電源オンされる。しかし、実際には、通信デバイスの状態によっては、本コンピュータ10を電源オンしてもデータ通信を実行できない可能性がある。また、本コンピュータ10が利用されている場所によっては、ユーザは、データ通信の実行を一時的に禁止することを望むこともある。
そこで、本実施形態では、操作スイッチ16が操作された場合には、データ通信を実行すべきタイミングが到来したか否かを判別する処理の実行を停止して、Auto Sync機能を無効化するという制御が実行される。具体的な処理手順は以下の通りである。
本コンピュータ10が電源オフ状態(S3,S4,またはS5)である期間中、EC/KBC119の判別部201は、第1のカウンタ(#1)211のカウント値が所定の値に達したか否かに応じて、データ通信を実行すべきタイミング(時点)が到来したか否かを判別するための判別処理(タイミング到来判別処理を)開始する(ステップS111)。
ユーザによって操作スイッチ16が操作されずに、つまり操作スイッチ16がオン状態に維持された状態で、データ通信を実行すべきタイミング(時点)が到来したならば(ステップS113のYES)、EC/KBC119の電源制御部202は、コンピュータ本体11を電源オンする(ステップS114)。コンピュータ本体11の電源オンに応答して、システムBIOSがCPU111によって実行される。システムBIOSは、オペレーティングシステム(OS)301をブートアップする処理を実行する(ステップS115)。オペレーティングシステム(OS)301がブートアップされると、ユーティリティプログラム302の制御の下に通信プログラム303が起動される。この通信プログラム303は、通信デバイスを用いて、電子メールを受信するためのデータ通信またはスケジュールデータの同期処理のためのデータ通信を実行する(ステップS116)。このデータ通信の実行が完了すると、ユーティリティプログラム302は、次にデータ通信を実行すべきタイミングを示すウェイクアップタイムに対応するカウンタ値をEC/KBC119内の第1のカウンタ(#1)211にセットし(ステップS117)、そしてOS301にシャットダウン要求を送信してOS301をシャットダウンする(ステップS118)。
そして、OS301またはBIOSは、コンピュータ本体11の電源オフを指示する電源オフ要求をEC/KBC119に送信する。電源オフ要求を受信すると、EC/KBC119の電源制御部202は、コンピュータ本体11を電源オフする(ステップS119)。なお、ウェイクアップタイムに対応するカウンタ値をEC/KBC119内の第1のカウンタ(#1)211にセットする処理は、OS301、BIOS等によって実行しても良い。
もし、データ通信を実行すべきタイミングが到来する前に、ユーザによって操作スイッチ16が操作されたならば、つまりユーザによって操作スイッチ16がオフされたならば(ステップS112のYES)、EC/KBC119は、その時点でタイミング到来判別処理の実行を停止してコンピュータ本体11を電源オフ状態に維持する(ステップ120)。これにより、Auto Sync処理の実行が一時的に停止される。
この状態で、もしユーザによって操作スイッチ16が再び操作されたならば、つまりユーザによって操作スイッチ16がオンされたならば(ステップS121のYES)、EC/KBC119の電源制御部202は、即座にコンピュータ本体11を電源オンする(ステップS114)。これにより、Auto Sync機能が再び有効となり、ステップS115〜S119の処理が実行される。
次に、図8のフローチャートを参照して、EC/KBC119によって実行されるAuto Sync機能制御処理の具体的な手順について説明する。
図8のフローチャートにおいては、第1のカウンタ(#1)211がダウンカウンタである場合を想定する。この場合、第1のカウンタ(#1)211は、その第1のカウンタ(#1)211にセットされたカウント値を1ずつデクリメントするカウント動作(カウントダウン動作)を実行する。また、図8のフローチャートにおいては、操作スイッチ16として、上述の無線通信スイッチを用いる場合を想定する。
ソフトウェア(ユーティリティプログラム302、通信プログラム303のようなアプリケーションプログラム、またはOS301、またはBIOS)は、次にデータ通信を実行すべきタイミングを示すウェイクアップタイムに対応するカウント値(例えば、コンピュータ本体11が電源オフされてから次回電源オンされるまでのインターバル時間を指定するカウント値)を第1のカウンタ(#1)211にセットし、そして電源オフ要求をEC/KBC119に送信する(ステップS201)。
電源オフ要求を受信すると、EC/KBC119は、コンピュータ本体11を電源オフするとともに、第1のカウンタ(#1)211にカウントダウン動作を開始させる(ステップS202)。第1のカウンタ(#1)211は、カウントダウン動作を実行し、設定されたカウント値を所定の単位時間毎に1ずつデクリメントする。
EC/KBC119は、無線通信スイッチがユーザによってオフされたか否かを判別する(ステップS204)。無線通信スイッチがユーザによってオフされなかったならば(ステップS204のNO)、EC/KBC119は、データ通信を実行すべきタイミングが到来したか否かを判別するために、第1のカウンタ(#1)211から出力されるカウント値が所定の値(例えば0)に到達したかどうかを判別する(ステップS205)。
無線通信スイッチがユーザによってオフされずに、第1のカウンタ(#1)211から出力されるカウント値が所定の値(例えば0)に到達したならば(ステップS205のYES)、EC/KBC119は、Auto Sync処理のためのパワーオンであることを示す起動要因コードを保存し(ステップS206)、そしてコンピュータ本体11を電源オンする(ステップS207)。
コンピュータ本体11が電源オンされると、BIOSは、起動要因コードをチェックして、Auto Sync処理のためのパワーオンであるか、他の要因によるパワーオンであるかを判別する。Auto Sync処理のためのパワーオンである場合、BIOS、OS301、またはユーティリティプログラム302の制御の下、データ通信処理が自動実行される。
もし、第1のカウンタ(#1)211から出力されるカウント値が所定の値(例えば0)に到達する前に無線通信スイッチがユーザによってオフされたならば(ステップS204のYES)、EC/KBC119は、第1の第1のカウンタ(#1)211のカウントダウン動作を即座に停止して、Auto Sync機能を一時的に無効化する(ステップS208)。この後、無線通信スイッチがユーザによってオンされたならば(ステップS209のYES)、EC/KBC119は、ステップS206、S207の処理を実行する。
次に、図9のフローチャートを参照して、EC/KBC119によって実行される強制終了処理について説明する。
第1のカウンタ(#1)211から出力されるカウント値が所定の値(例えば0)に到達した場合(タイムアウト)、EC/KBC119は、コンピュータ本体11を電源オンし(ステップS211)、また第2のカウンタ(#2)212にフェールセーフタイムに対応する所定のカウント値をセットする(ステップS212)。第2のカウンタ(#2)212はカウントダウン動作を実行し、設定されたカウント値を1ずつデクリメントする(ステップS214)。
第2のカウンタ(#2)212から出力されるカウント値が所定の値(例えば0)に到達する前に、ソフトウェアによる通信処理が完了してソフトウェアからの電源オフ要求を受信したならば(ステップS215のYES)、EC/KBC119は、その受信した電源オフ要求に応答してコンピュータ11を電源オフする通常終了処理を実行する(ステップS216)。通常終了処理では、ソフトウェアから送信された、次回のウェイクアップタイムに対応するカウント値を第1のカウンタ(#1)211にセットする処理も実行される。
一方、ソフトウェアによる通信処理が完了する前、つまりソフトウェアからの電源オフ要求を受信する前に、第2のカウンタ(#2)212から出力されるカウント値が所定の値(例えば0)に到達したならば、EC/KBC119は、ソフトウェアに何らかのエラーが発生したと判断し、コンピュータ11を強制的に電源オフする強制終了処理を実行する(ステップS217)。もし、ソフトウェアの誤動作(ハングアップまたは無限ループ等)によってコンピュータ11が電源オン状態に維持され続けられると、バッテリ残量が著しく低下される等の不具合が発生する。強制終了処理により、このような不具合の発生を未然に防止することができる。
以上のように、本実施形態のコンピュータ10においては、操作スイッチ16が操作されると、データ通信を実行すべきタイミングの到来を判別するための判別処理が停止される。よって、ユーザは、コンピュータ10の動作環境を設定し直すという操作を行うことなく、操作スイッチ16を操作するだけで、Auto Sync機能を無効化することができる。
なお、本実施形態では、カウンタ211,212をそれぞれダウンカウンタによって実現したが、カウンタ211,212をそれぞれアップカウンタによって実現してもよい。
また本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係る情報処理装置を正面から見た外観を示す斜視図。 ディスプレイユニットを閉じた状態における図1の情報処理装置の外観を示す斜視図。 図1の情報処理装置のシステム構成を示すブロック図。 図1の情報処理装置のシステムステートが遷移される様子を示す図。 図1の情報処理装置によって実行されるAuto Sync機能の基本手順を説明するフローチャート。 図1の情報処理装置で用いられる、OS、ユーティリティ、通信プログラム間の関係を示す図。 図1の情報処理装置によって実行されるAuto Sync機能の制御手順を説明するフローチャート。 図1の情報処理装置に設けられたEC/KBCによって実行される処理手順を説明するフローチャート。 図1の情報処理装置に設けられたEC/KBCによって実行される強制終了処理を説明するフローチャート。
符号の説明
10…コンピュータ、11…コンピュータ本体、16…ワイヤレスコミュニケーションスイッチ、111…CPU、119…EC/KBC、131〜133…通信デバイス、201…判別部、202…電源制御部、203…強制終了処理部203、211,212…カウンタ、302…ユーティリティプログラム。

Claims (13)

  1. 本体と、
    前記本体に設けられる操作スイッチと、
    前記本体が電源オフ状態である期間中において、外部装置との通信を実行すべきタイミングが到来したか否かを判別するための判別処理を実行する判別手段と、
    前記操作スイッチが操作されずに前記通信を実行すべきタイミングが到来した場合、前記本体を電源オンし、前記通信を実行すべきタイミングが到来する前に前記操作スイッチが操作された場合、前記判別処理の実行を停止して前記本体を電源オフ状態に維持する電源制御手段と、
    前記本体の電源オンに応答して前記外部装置との通信を行う通信デバイスとを具備することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記電源制御手段は、前記外部装置との通信の実行後に、前記本体を電源オフする手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記電源制御手段は、前記判別処理の実行が停止された後に前記操作スイッチが再度操作された場合、前記本体を電源オンする手段を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記本体が電源オンされてから特定の時間が経過する前に前記本体が電源オフされなかった場合、前記特定の時間が経過した後に前記本体を電源オフする手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  5. 前記操作スイッチは通信の実行の許可を示す第1ステートおよび前記通信の実行の禁止を示す第2ステートの一方に設定されるように構成されており、
    前記電源制御手段は、前記操作スイッチが前記第1ステートに設定された状態で前記通信を実行すべきタイミングが到来した場合、前記本体を電源オンし、前記通信を実行すべきタイミングが到来する前に前記操作スイッチが前記第2ステートに設定された場合、前記判別処理の実行を停止して前記本体を電源オフ状態に維持することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  6. 前記判別手段は、カウント動作を実行するカウンタを含み、前記カウンタから出力されるカウント値が所定の値に達した場合、前記通信を実行すべきタイミングが到来したことを判別することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  7. 本体と、
    前記本体に設けられた操作スイッチと、
    前記本体内に設けられ、前記本体の電源オフに応答してカウント動作を実行するカウンタと、
    前記カウンタから出力されるカウント値が所定値に達した場合、前記本体を電源オンし、前記カウンタから出力されるカウント値が前記所定値に達する前に前記操作スイッチが操作された場合、前記カウンタのカウント動作を停止して前記本体を電源オフ状態に維持する電源制御手段と、
    前記本体の電源オンに応答して外部装置との通信を通信デバイスを用いて実行し、前記通信の実行後に、前記本体の電源オフを指示する電源オフ要求を前記電源制御手段に送信する通信制御手段とを具備することを特徴とする情報処理装置。
  8. 前記電源制御手段は、前記カウンタのカウント動作が停止された後に前記操作スイッチが再度操作された場合、前記本体を電源オンする手段を含むことを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
  9. 前記本体が電源オンされてから特定の時間が経過する前に前記電源オフ要求が送信されなかった場合、前記特定の時間が経過した後に前記本体を電源オフする手段をさらに具備することを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
  10. 情報処理装置の動作を制御する動作制御方法であって、
    前記情報処理装置が電源オフ状態である期間中において、外部装置との通信を実行すべきタイミングが到来したか否かを判別するための判別処理を実行するステップと、
    前記情報処理装置に設けられた操作スイッチが操作されずに前記通信を実行すべきタイミングが到来した場合、前記情報処理装置を電源オンするステップと、
    前記本体の電源オンに応答して前記外部装置との通信を通信デバイスを用いて実行し、前記通信の実行後に、前記情報処理装置を電源オフするステップと、
    前記通信を実行すべきタイミングが到来する前に前記操作スイッチが操作された場合、前記判別処理の実行を停止して前記情報処理装置を電源オフ状態に維持するステップとを具備することを特徴とする動作制御方法。
  11. 前記通信は、前記外部装置から電子メールを受信するための通信を含むことを特徴とする請求項10記載の動作制御方法。
  12. 前記判別処理の実行が停止された後に前記操作スイッチが再度操作された場合、前記情報処理装置を電源オンするステップをさらに具備することを特徴とする請求項10記載の動作制御方法。
  13. 前記情報処理装置が電源オンされてから特定の時間が経過する前に前記情報処理装置が電源オフされなかった場合、前記特定の時間が経過した後に前記情報処理装置を電源オフするステップをさらに具備することを特徴とする請求項10記載の動作制御方法。
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