JP2006241513A - 磁気ディスク用アルミニウム合金基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 Mg:7質量%以上15質量%以下、Si:0.005質量%以上0.1質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.1質量%以下、Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下を含み、さらに、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満のうち少なくとも1種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成され、Al−Fe系金属間化合物が最大長さ7μm以下のものからなり、かつ、Mg−Si系金属間化合物が最大長さ4μm以下のものからなる磁気ディスク用アルミニウム合金基板。
【選択図】 なし
Description
第1に、特許文献1のアルミニウム合金においては、Fe:0.1質量%以下、Si:0.1質量%以下と、FeおよびSiの含有量が多く、作製されるアルミニウム合金板の表面には、最大長さが7μmを超える粗大なAl−Fe系金属間化合物、および、最大長さが4μmを超える粗大なMg−Si系金属間化合物が存在している。
(1)アルミニウム合金基板
本発明のアルミニウム合金基板は、所定範囲のMg、Si、Fe、Crを含み、さらに、所定範囲のCu、Znのうち少なくとも1種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成され、Al−Fe系金属間化合物が最大長さ7μm以下のものからなり、かつ、Mg−Si系金属間化合物が最大長さ4μm以下のものからなる。以下、各構成の所定範囲の限定理由ついて詳細に説明する。
Mgは、アルミニウム合金板の強度向上に有効な元素である。Mgの含有量が7質量%未満では、アルミニウム合金板が十分な強度(耐力、硬度)を有さず、作製される磁気ディスク用基板の耐衝撃性が低下する。また、Mgの含有量が15質量%を超えると、粗大なAl−Mg系金属間化合物が生じ、NiPメッキ膜表面のピット、フクレの原因になる。よって、Mgの含有量は7質量%以上15質量%以下の範囲とする。
Siは、通常、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入するものであり、アルミニウム合金板を鋳造する工程(後記第1工程)等において、アルミニウム合金板の表面にMg−Si系金属間化合物を生じさせる。Siの含有量が0.1質量%を超えると、4μmを超える粗大なMg−Si系金属間化合物がアルミニウム合金板表面に生じる。そして、このアルミニウム合金板を使用してアルミニウム合金基板を作製すると、この粗大なMg−Si系金属間化合物は、ブランクの研削加工などの所謂鏡面加工時(後記第3工程)に、ブランク表面から脱落し、また、アルミニウム合金基板のメッキ前処理において、アルミニウム合金基板から溶解し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPメッキ膜表面にピットを発生させ、平滑性を低下させる原因となる。それと共に、Mgのみが溶解し、Siが溶け残った場合も、メッキ前処理のジンケート工程で、Si上では亜鉛の置換反応が起こらないため、無電解NiPメッキ処理でもSi上にNiPメッキ膜が成長せず、NiPメッキ膜の密着性不足が生じ、磁性膜成膜時などの加熱によりNiPメッキ膜にフクレを生じ、平滑性を低下させる。また、Siの含有量が0.005質量%未満であると、地金が高純度となり、コストが高くなってしまう。よってSiの含有量は0.005質量%以上0.1質量%以下の範囲とする。
Feも、通常、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入し、アルミニウム合金板を鋳造する工程(後記第1工程)等において、アルミニウム合金板の表面にAl−Fe系金属間化合物を生じさせる。このAl−Fe系金属間化合物は、メッキ前処理において、アルミニウム合金基板から溶解し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPメッキ膜表面にピットを発生させる原因となる。Feの含有量が0.1質量%を超える場合には、最大長さ7μmを超えるサイズのAl−Fe系金属間化合物が増加し、ブランクの研削加工などの所謂鏡面加工時(後記第3工程)にブランク表面から脱落し、アルミニウム合金基板に窪みが生じ、NiPメッキ膜表面にピットを発生させる。また、Feの含有量が0.005質量%未満であると、地金が高純度となり、コストが高くなってしまう。よってFeの含有量は0.005質量%以上0.1質量%以下の範囲とする。
Crは、アルミニウム合金板を鋳造する工程(後記第1工程)において、アルミニウム合金板(鋳造組織)に微細な化合物として析出し、結晶粒成長を抑制し組織を均質化(安定化)する効果がある。また、第1工程(鋳造)の後に、焼鈍処理を伴う冷間圧延を行う場合にも、結晶粒成長を抑制し、再結晶粒の異常成長を抑制し組織を均質化(安定化)する効果がある。Crの含有量が0.02質量%未満では前記の効果が期待できない。また、Crの含有量が0.35質量%を超えると、結晶粒を安定化する効果が大きすぎるため、鋳造工程、焼鈍工程において、等軸な再結晶組織とならず、取出方向(圧延方向)に伸びた変形組織が残存した組織となるため、組織の異方性が大きくなり、NiPメッキ膜表面の平滑性が悪化する。それと共に、初晶として粗大なAl−Cr系金属間化合物が晶出し、アルミニウム合金基板作製時の研削加工などの所謂鏡面加工(後記第3工程)等で脱落し、NiPメッキ膜表面のピットの原因となる。よって、Crの含有量は、0.02質量%以上0.35質量%以下の範囲とする。
Cuは、アルミニウム合金基板のNiPメッキ性改善のために有効な元素である。Cuはアルミニウム合金板中に均一に固溶し、メッキ前処理のジンケート工程において、ジンケート浴中のZnイオンがアルミニウム合金基板の表面へ均一に微細析出する効果を有する。これによってNiPメッキ膜表面のノジュールの発生を抑制することができる。Cuの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Cuの含有量が0.2質量%を超えると、メッキ前処理において、粒界にCuが析出して粒界部が過エッチングを受け、NiPメッキ膜表面のノジュールの発生が多大となる。よって、Cuの含有量は0.01質量%以上0.2質量%以下の範囲とする。
Znも、アルミニウム合金基板のNiPメッキ性改善のために有効な元素である。ZnもCuと同様、アルミニウム合金板中に均一に固溶し、ジンケート工程において、ジンケート浴中のZnイオンがアルミニウム合金基板の表面へ均一に微細析出する効果を有する。また、含有量の増加に伴いZnがアルミニウム合金基板中に均一に析出してメッキ前処理時の酸エッチング工程でのエッチング起点、及びジンケート工程時のZnイオン析出拠点になる。このため、結晶粒による段差を抑制する効果を有する。Znの含有量が0.01質量%未満では、前記の効果が期待できない。また、Znの含有量が0.4質量%以上であると、Znの析出核が大きくなるのに伴って、メッキ前処理時に形成されるエッチングピットも大きくなり、NiPメッキ膜表面のピットの原因となる。よって、Znの含有量は0.01質量%以上0.4質量%未満の範囲とする。
不可避的不純物は、例えば、Ti、V、B等である。不可避的不純物の含有量は、それぞれ0.005質量%以下であって、その範囲内であれば、本発明のアルミニウム合金基板の特性に影響しない。
Al−Fe系金属間化合物は、前記したように、ブランクの鏡面加工時に脱落、メッキ前処理において溶解することによって、NiPメッキ膜表面にピットを発生させる原因となる。よって、Al−Fe系金属間化合物は、最大長さ7μm以下のものからなる。したがって、後記する実施例にて測定する最大長さ7μmを超えるAl−Fe系金属間化合物の個数密度は、0個/mm2である。
Mg−Si系金属間化合物は、前記したように、ブランクの鏡面加工時に脱落、メッキ前処理において溶解すると共に、Mgのみが溶解しSiが溶け残る。残ったSi上では、NiPメッキ膜が成長しないため、粗大なSiが残った場合、NiPメッキ膜がつかず、NiPメッキ膜表面のピットの原因になる。あるいは、周囲からNiPメッキ膜で覆われる際に、NiPメッキ液を取り込み、磁性膜成膜時のスパッタリング工程で加熱された際、NiPメッキ膜にフクレを生じる原因になる。よって、Mg−Si系金属間化合物は、最大長さ4μm以下のものからなる。したがって、後記する実施例にて測定する最大長さ4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の個数密度は、0個/mm2である。
〔Ti:0.005質量%を超え0.1質量%以下〕
Tiは、アルミニウム合金板を鋳造する工程(後記第1工程)において、結晶粒成長を抑制し組織を微細化する効果がある。また、第1工程(鋳造)の後に、焼鈍処理を伴う冷間圧延を行う場合にも、結晶粒成長を抑制し、再結晶粒の異常成長を抑制し組織を微細化する効果がある。Tiの含有量が0.005質量%以下では前記の効果が期待できない。また、TiはTiBとしてアルミニウム合金に添加され、Tiの含有量が0.1質量%を超えると、このTiBの凝集物が発生し、アルミニウム合金基板作製時の研削加工などの所謂鏡面加工(後記第3工程)等で脱落し、NiPメッキ膜表面のピットの原因となる。よって、Tiの含有量は、0.005質量%を超え0.1質量%以下の範囲とする。
本発明のアルミニウム合金基板の製造方法は、前記アルミニウム合金の溶湯から薄板連続鋳造によりアルミニウム合金板を作製する第1工程と、アルミニウム合金板からブランクを作製する第2工程と、ブランクからアルミニウム合金基板を作製する第3工程とを含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。
まず、化学成分の含有量を所定範囲に限定したアルミニウム合金を溶解し、溶湯を作製する。各成分の含有量を数値限定した理由については、前記と同様である。
次に、その溶湯から薄板連続鋳造、すなわち、溶湯を回転する回転鋳型に供給して、回転鋳型を冷却することにより、板厚50mm以下のアルミニウム合金板を作製する。板厚を50mm以下とした理由は、板厚50mmを超えるとアルミニウム合金板の冷却速度の向上が少なくなり(冷却速度が遅くなる)、Al−Fe系金属間化合物およびMg−Si系金属間化合物の微細化の作用が低下するからである。
(a)双ロール鋳造法
双ロール鋳造法は、回転鋳型として相対するロールを使用する鋳造方法であって、図1(a)、(b)に示すように、一対のロール2、2と、その一対のロール2、2の間に設けられたサイド堰3と、ロール2、2を冷却する冷却装置(冷却管、冷却ノズル)6とを備えた鋳造装置1a、1bが用いられる。そして、注湯ノズル4を介してサイド堰3に溶湯Mを供給し、この溶湯Mをサイド堰3の底部から回転するロール2、2の外周面間に供給し、供給直後からロール2、2を冷却することによって、溶湯Mから、直接、板厚3〜10mm程度のアルミニウム合金板5が連続的に鋳造される。
ベルト鋳造法は、回転鋳型として相対するベルトを使用する鋳造方法であって、図2に示すように、2対のロール13、13と、各対のロール13、13に掛け渡されたループ状のベルト11と、そのベルト11を冷却する冷却装置(冷却ノズル)17とを備えた鋳造装置10が用いられる。そして、溶湯Mを樋12に供給し、この溶湯Mを樋12の側部のノズル16から回転するベルト11、11間に供給し、供給直後からベルト11、11を冷却ノズル17等から噴射された冷却水Wで冷却することによって、溶湯Mから、直接、板厚15〜25mm程度のアルミニウム合金板15が連続的に鋳造される。ここで、アルミニウム合金板15の鋳造方向は、図2では水平方向であるが、垂直方向、斜め(傾斜)方向であってもよい。また、ベルト11、11によるアルミニウム合金板15の移送を安定化させるために、バックアップロール14、14・・・をロール13、13間に設けてもよい。なお、ベルト鋳造法でのアルミニウム合金板15の冷却速度は5〜300℃/秒となる。
単ロール鋳造法は、回転鋳型として1つのロールを使用する鋳造方法であって、図1(a)、(b)の鋳造装置1a、1bの一対のロール2、2の代わりに、1つのロール2で鋳造する鋳造装置(図示せず)を用いる。そして、ロール2に接して配されたサイド堰3内の溶湯Mを、ロール2の側方に引き出して冷却凝固させて、アルミニウム合金板5を連続的に鋳造する。また、回転鋳型としてホイールおよびベルトを使用したプロペルチ鋳造法も単ロール鋳造法の1つとして挙げることができる。プロペルチ鋳造法には、溝付きホイールとその溝を塞ぐベルトとを備えた鋳造装置(図示せず)が用いられる。そして、溝に溶湯を供給し、供給直後からベルト側を水冷することによって、溶湯から、直接、板厚50mm以下程度のアルミニウム合金板が連続的に鋳造される。なお、プロペルチ鋳造法でのアルミニウム合金板の冷却速度は、前記(a)双ロール鋳造法の冷却速度と(b)ベルト鋳造法の冷却速度との中間程度の冷却速度となる。
ブロック鋳造法は、回転鋳型としてブロックを使用する鋳造方法であって、図2の鋳造装置10のベルト11の代わりに、多数個のブロックをループ状に連結したブロックチェーンを使用して鋳造する鋳造装置(図示せず)を用いる。なお、作製されるアルミニウム合金板の板厚は15〜40mm、冷却速度は5〜300℃/秒である。
前記第1工程で作製されたアルミニウム合金板を,打ち抜きプレスにより、例えば、外径20〜96mm,内径3〜25mmの円環状基板に打ち抜く、打ち抜かれた円環状基板を10〜30枚積み重ね,スペーサ―と呼ばれる円筒状の冶具で、両端を挟み、250〜400℃で加圧焼鈍してブランクを作製する。
前記第2工程で作製されたブランクの端面を切削加工し、ブランク表面を切削あるいは研削加工、またはこの組合せにより鏡面加工してアルミニウム合金基板を作製する。
表1に示す組成を有するアルミニウム合金の溶湯を、実施例1、2では図1(a)の鋳造装置(双ロール鋳造装置)、実施例3では図2に示す鋳造装置(ベルト鋳造装置)に流し、板厚3mmのアルミニウム合金板を鋳造した。その後、冷間圧延して、アルミニウム合金板の板厚を1.0mmに調整した。
(比較例1、6)
表1に示すアルミニウム合金の溶湯を、図3の鋳造装置(DC鋳造装置)に流し、板厚500mmの鋳塊を作製した。作製した鋳塊を面削した後、540℃で8時間加熱して均質化熱処理し、板厚が3mmになるように熱間圧延した。その後、冷間圧延して、板厚が1.0mmのアルミニウム合金板を作製した。
(比較例2〜5、7〜11)
表1に示す組成を有するアルミニウム合金の溶湯を、比較例2、4、5、7〜11では図1(a)の鋳造装置(双ロール鋳造装置)、比較例3では図2に示す鋳造装置(ベルト鋳造装置)に流し、板厚3mmのアルミニウム合金板を鋳造した。その後、冷間圧延して、アルミニウム合金板の板厚を1.0mmに調整した。
アルミニウム合金板の表面をダイヤモンドバイトで切削して鏡面とし、この表面を走査型電子顕微鏡(SEM)のCOMPO像で1000倍の倍率で20視野観察した。観察の結果、マトリックスより白く写る部分をAl−Fe系金属間化合物、黒く写る部分をMg−Si系金属間化合物としてカウントを行った。そして、最大長さが7μmを超えるAl−Fe系金属間化合物の単位面積当たりの個数(個数密度:個/mm2)と、最大長さが4μmを超えるMg−Si系金属間化合物の単位面積当たりの個数(個数密度:個/mm2)を計算した。なお、比較例9においては、マトリックスより白く写る部分はAl−Cr系金属間化合物であり、最大長さが7μmを超えるAl−Cr系金属間化合物の単位面積当たりの個数(個/mm2)を計算した。また、Al−Fe系金属間化合物、Mg−Si系金属間化合物およびAl−Cr系金属間化合物のいずれの個数密度も、0個/mm2を合格とした。
〔表面状態〕
前記のアルミニウム合金板の表面状態を目視にて観察した。その際、端部割れ(耳割れ)の発生のないものを「○(良好)」、端部割れ(耳割れ)の発生のあるものを「△(やや不良)」、著しい端部割れ(耳割れ)の発生のあるものを「×(不良)」とした、その結果を表2に示す。
〔耐力〕
前記のアルミニウム合金板でJISZ2241規定の引張試験を行った。ここでは耐力には0.2%耐力を使用した。耐力150MPa以上は「○(良好)」、150MPa未満はアルミニウム合金板(磁気ディスク用基板)の耐衝撃性が低下するために「×(不良)」とした。その結果を表2に示す。
〔ビッカース硬度〕
前記のアルミニウム合金板でビッカース硬度計を用いて表面硬度を測定した。硬度70Hv以上は「○(良好)」、70Hv未満はアルミニウム合金板(磁気ディスク用基板)の耐衝撃性が低下するために「×(不良)」とした。その結果を表2に示す。
前記の磁気ディスク用基板のNiPメッキ膜表面と、その磁気ディスク用基板を300℃で1時間加熱した後のNiPメッキ膜表面をSEMにより観察した。その際、いずれのNiPメッキ膜表面にも幅1μm以上のピット、幅1μm以上のフクレまたはメクレ欠陥に起因した疵がないものを「○(良好)」、どちらか一方のNiPメッキ膜表面でピット、フクレまたは疵が生じたものを「×(不良)」とした。その結果を表2に示す。
実施例4は、表3に示すように、表1のアルミニウム合金成分にさらにTiを含有したアルミニウム合金の溶湯を、図1(a)の鋳造装置(双ロール鋳造装置)に流し、板厚3mmのアルミニウム合金板を鋳造したものである。その後、冷間圧延して、アルミニウム合金板の板厚を1.0mmに調整した。なお、表3には、参照例として実施例1の成分含有量も合わせて記載した。
(比較例12)
比較例12は、表3に示すアルミニウム合金(Tiの含有量が特許請求の範囲の上限値を超える)を使用した以外は、前記実施例4と同様とした。
比較例12は、Tiの含有量が特許請求の範囲の上限値を超えるため、TiBの凝集物が発生し、メッキ面の平滑性が劣るものであった。
2 ロール(回転鋳型)
3 サイド堰
4 注湯ノズル
5、15 アルミニウム合金板
6 冷却装置(冷却管)
11 ベルト(回転鋳型)
12 樋
13 ロール
14 バックアップロール
16 ノズル
17 冷却装置(冷却ノズル)
M 溶湯(アルミニウム合金溶湯)
Claims (4)
- Mg:7質量%以上15質量%以下、Si:0.005質量%以上0.1質量%以下、Fe:0.005質量%以上0.1質量%以下、Cr:0.02質量%以上0.35質量%以下を含み、さらに、Cu:0.01質量%以上0.2質量%以下、Zn:0.01質量%以上0.4質量%未満のうち少なくとも1種以上を含み、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成され、Al−Fe系金属間化合物が最大長さ7μm以下のものからなり、かつ、Mg−Si系金属間化合物が最大長さ4μm以下のものからなることを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金基板。
- 前記アルミニウム合金が、さらにTi:0.005質量%を越え0.1質量%以下を含むことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金基板。
- 請求項1または請求項2に記載のアルミニウム合金の溶湯から薄板連続鋳造により、板厚50mm以下のアルミニウム合金板を作製する第1工程と、
前記アルミニウム合金板を円環状に打ち抜き、加圧焼鈍を行ってブランクを作製する第2工程と、
前記ブランクの表面を鏡面加工してアルミニウム合金基板を作製する第3工程とを含む
ことを特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。 - 前記第1工程の薄板連続鋳造が、相対するロールを用いて、前記溶湯を回転する前記ロールの外周面間に供給して、前記ロールを冷却することにより、アルミニウム合金板を作製するものであることを特徴とする請求項3に記載の磁気ディスク用アルミニウム合金基板の製造方法。
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