JP2006234019A - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動時の騒音を低減することができ、且つ実用上の耐久性を向上することのできる動力伝達チェーンを提供すること。
【解決手段】チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンクを互いに屈曲可能に連結する複数対の第1および第2のピン3,4とを備えている。リンク2は、長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とを含んでいる。第1のピン3は、第1仕様部材31と第2仕様部材32とを含んでいる。対応するリンク2間の屈曲に伴う第1仕様部材31の接触部Tの移動量が、対応するリンク2間の屈曲に伴う第2仕様部材32の接触部Tの移動量よりも大きくされている。長ピッチリンク25の後貫通孔10に、第2仕様部材32が挿通されている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置に関する。
自動車のプーリ式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)等の動力伝達装置に用いられる無端状の動力伝達チェーンには、チェーン進行方向に隣接するリンク同士を、一対のピン状の部材からなる連結部材で連結したものがある(例えば、特許文献1〜3参照)。各リンクには、一対の貫通孔が形成されており、各貫通孔に対応する連結部材が挿通されている。リンク同士の屈曲に伴い、対応する連結部材の一対のピン状の部材は互いに転がり運動をする。
このとき、リンク同士の屈曲が滑らかに行われるように、一対のピン状の部材は、互いの対向面が接触部上で転がり接触しており、リンク同士の屈曲に伴いこの接触部の位置が変わるようになっている。
特開平8−312725号公報 特開平7−167224号公報 特開平1−169149号公報
動力伝達チェーンには、駆動時の騒音の低減が求められている。また、大きな負荷に耐え得るように十分な耐久性が求められている。
そこで、本発明は、駆動時の騒音を低減することができ、且つ実用上の耐久性を向上することのできる動力伝達チェーン、およびこれを備える動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、複数のリンク(2;2A)と、これらのリンクを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材(200;3)とを備える動力伝達チェーン(1)において、各連結部材は、所定の動力伝達部材(3)を含み、所定の動力伝達部材は、リンクまたはリンクとの間に介在する部材(4)の何れか一方からなる対偶部材(4;2A)に対してリンク間の屈曲に伴って転がり摺動接触し、上記所定の動力伝達部材は第1仕様部材(31)と第2仕様部材(32)とを含み、リンク間の屈曲に伴う第1仕様部材と対応する対偶部材との転がり摺動のチェーン幅方向からみた接触点(T)の移動軌跡上における当該接触点の移動量(N1)が、リンク間の屈曲に伴う第2仕様部材と対応する対偶部材との転がり摺動のチェーン幅方向からみた接触点(T)の移動軌跡上における当該接触点の移動量(N2)よりも大きく、上記複数のリンクは、連結ピッチ(PL)が相対的に長い長ピッチリンク(25;25A)と、連結ピッチ(PS)が相対的に短い短ピッチリンク(24;24A)とを含み、各リンクは、チェーン進行方向(X)の前後に並んで配置される前貫通孔(9;9A)および後貫通孔(10;10A)を有し、各貫通孔に対応する連結部材が挿通され、長ピッチリンクの後貫通孔に、第2仕様部材が挿通されていることを特徴とするものである。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
動力伝達チェーンは、例えば、プーリ等に巻き掛けられて動力伝達装置の一部を構成し、連結部材とプーリとの間で動力の伝達が行われる。
本発明によれば、リンク間の屈曲に伴う接触点の移動量の相異なる2種類の動力伝達部材を設けていることにより、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期を不均一にすることができる。また、連結ピッチの相異なる2種類のリンクを設けていることにより、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期をより一層不均一にすることができる。これにより、各連結部材がプーリに順次に係合する際の係合音の周波数を広範囲に分布させて、騒音を十分に低減することができる。
ここで、対応するリンク同士が直線状態から所定の屈曲角をなして屈曲したときの、第1仕様部材の接触点の移動軌跡上の移動量は、第2仕様部材の接触点の移動軌跡上の移動量よりも大きい。
また、長ピッチリンクの連結ピッチは、短ピッチリンクの連結ピッチよりも長く、これにより、動力伝達チェーンをプーリに巻き掛けて屈曲させた際の、長ピッチリンクの隣接する所定のリンクに対する屈曲角は、短ピッチリンクの隣接する所定のリンクに対する屈曲角よりも大きい。
したがって、仮に、第1仕様部材を長ピッチリンクの後貫通孔に挿通した場合、第1仕様部材の接触点が、チェーン屈曲時のチェーン径方向の一方側へ移動し過ぎて(寄り過ぎて)しまう。その結果、長ピッチリンクの後貫通孔の周縁の一部に局所的に大きな負荷が作用して、実用上の耐久性の向上を妨げることが懸念される。
しかしながら、本発明では、長ピッチリンクの後貫通孔に、第2仕様部材が挿通されている。第2仕様部材は、リンク間の屈曲に伴う接触点の移動量がより小さくされているため、長ピッチリンクの後貫通孔に挿通された動力伝達部材の接触点が、チェーン屈曲時のチェーン径方向の一方に寄り過ぎることを防止できる。したがって、長ピッチリンクの貫通孔の周縁の一部に、局所的に大きな負荷がかかることを抑制できる。その結果、長ピッチリンクに発生する応力を低減でき、動力伝達チェーンの実用上の耐久性を向上することができる。
なお、この場合において、長ピッチリンクに第1仕様部材が挿通されていないことが、耐久性向上の点から好ましい。この場合、リンクと動力伝達部材との、局所的に大きな負荷のかからない組み合わせとして、以下のものを例示することができる。すなわち、短ピッチリンクに第1仕様部材を挿通する組み合わせ、短ピッチリンクに第2仕様部材を挿通する組み合わせ、および長ピッチリンクに第2仕様部材を挿通する組み合わせを例示することができる。
なお、転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。
また、本発明において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列されている場合がある。この場合、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期をランダムにして、各連結部材がプーリに順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させて、騒音をより低減することができる。
また、本発明において、上記第1仕様部材と第2仕様部材とは、チェーン進行方向にランダムに配列されている場合がある。この場合、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期をランダムにして、各連結部材がプーリに順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させて、騒音をより低減することができる。
また、本発明において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列され、上記第1仕様部材と第2仕様部材とは、チェーン進行方向にランダムに配列されている場合がある。
この場合、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期を相乗的に極めてランダムなものにして、各連結部材がプーリに順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させることができる。これにより、騒音をより一層低減することができる。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面(62a,63a,72a,73a)をそれぞれ有する第1および第2のプーリ(60,70)と、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する上記の動力伝達チェーンとを備える場合がある。この場合、静粛性および耐久性にすぐれた動力伝達装置を実現することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
図2は、図1のドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図1および図2を参照して、ドライブプーリ60は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸61に一体回転可能に取り付けられるものであり、固定シーブ62と可動シーブ63とを備えている。固定シーブ62および可動シーブ63は、相対向する一対のシーブ面62a,63aをそれぞれ有している。各シーブ面62a,63aは円錐面状の傾斜面を含んでいる。これらシーブ面62a,63a間に溝が区画され、この溝によってチェーン1を強圧に挟んで保持するようになっている。
また、可動シーブ63には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、入力軸61の軸方向(図2の左右方向)に可動シーブ63を移動させることにより、溝幅を変化させるようになっている。それにより、入力軸61の径方向(図2の上下方向)にチェーン1を移動させて、プーリ60のチェーン1に関する有効半径R(以下、プーリ60の有効半径Rともいう)を、最小値R1(図3(A)参照。例えば、30mm。)から最大値R2(図3(B)参照。例えば、70mm。)までの間で変更できるようになっている。
一方、ドリブンプーリ70は、図1および図2に示すように、駆動輪(図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸71に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ60と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するための相対向する一対のシーブ面73a,72aをそれぞれ有する固定シーブ73および可動シーブ72を備えている。
ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、プーリ70のチェーン1に関する有効半径R(以下、プーリ70の有効半径Rともいう)を、最大値R2(図3(A)参照)から最小値R1(図3(B)参照)までの間で変更できるようになっている。
上記の構成により、無段変速機100の減速比が最も高い場合(アンダードライブ時)には、図3(A)に示すように、ドライブプーリ60の有効半径Rが最小値R1とされ、ドリブンプーリ70の有効半径Rが最大値R2とされる。
一方、無段変速機100の増速比が最も高い場合(オーバードライブ時)には、図3(B)に示すように、ドライブプーリ60の有効半径Rが最大値R2とされ、ドリブンプーリ70の有効半径Rが最小値R1とされる。
図4は、チェーン1の要部の断面図である。図5(A)は、図4のII−II線に沿う断面図であり、図5(B)は、図4のIII−III線に沿う断面図であり、それぞれチェーン1の直線領域を示している。図6は、チェーン1の屈曲領域の側面図である。
なお、以下では、図5を参照して説明するときは、チェーン1の直線領域を基準として説明し、図6を参照して説明するときは、チェーン1の屈曲領域を基準として説明する。
図4および図5(A)を参照して、チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンク2を互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材200とを備えている。各連結部材200は、所定の動力伝達部材としての第1のピン3と、これと対をなす動力伝達部材兼対偶部材としての第2のピン4とを含んでいる。第1のピン3は、対をなす第2のピン4に対して、対応するリンク2間の屈曲に伴い転がり摺動接触するようになっている。
なお、転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。
また、以下では、チェーン1の進行方向に沿う方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交し且つ第1および第2のピン3,4の長手方向に沿う方向をチェーン幅方向Wといい、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。
各リンク2は板状に形成されており、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ一対の端部としての前端部5および後端部6、ならびにこれら前端部5および後端部6間に配置される中間部7を含んでいる。
前端部5および後端部6には、第1の貫通孔としての前貫通孔9、および第2の貫通孔としての後貫通孔10がそれぞれ形成されている。中間部7は、前貫通孔9および後貫通孔10間を仕切る柱部8を有している。この柱部8は、チェーン進行方向Xに所定の厚みを有している。各リンク2における周縁部は、滑らかな曲線に形成されており、応力集中の生じ難い形状とされている。
リンク2を用いて、第1〜第3のリンク列51〜53が形成されている。具体的には、第1のリンク列51、第2のリンク列52および第3のリンク列53はそれぞれ、チェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2を含んでいる。第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、同一リンク列のリンク2は、チェーン進行方向Xの位置が互いに同じとなるように揃えられている。第1〜第3のリンク列51〜53は、チェーン進行方向Xに沿って並んで配置されている。
第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2はそれぞれ、対応する第1および第2のピン3,4を用いて、対応する第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2と屈曲可能(相対回転可能)に連結されている。
具体的には、第1のリンク列51のリンク2の前貫通孔9と、第2のリンク列52のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第1および第2のリンク列51,52のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
同様に、第2のリンク列52のリンク2の前貫通孔9と、第3のリンク列53のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第2および第3のリンク列52,53のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
図示していないが、次には、第3および第4のリンク列のリンクが相互に連結され、このようにして、チェーン進行方向Xに隣り合う2つのリンク列のリンク2同士が、対応する第1および第2のピン3,4によって順次に連結され、無端状をなすチェーン1が形成されている。
第1のピン3は、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の所定の動力伝達部材である。第1のピン3の周面11は、チェーン幅方向Wに平行に延びている。
この周面11は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの前方を向く対向部としての前部12と、チェーン進行方向Xの後方を向く背部としての後部13と、直交方向Vに相対向する一対の端部としての一端部14および他端部15とを有している。
前部12は、対をなす第2のピン4と対向しており、第2のピン4の後述する後部19と接触部T(チェーン幅方向Wからみて、接触点)で転がり摺動接触している。
後部13は、平坦面に形成されている。この平坦面は、チェーン進行方向Xと直交する所定の平面A(図5において、紙面に直交する平面)に対して、所定の傾斜角Bを有しており、チェーン内周側を向いている。
一端部14は、第1のピン3の周面11のうち、チェーン外周側(直交方向Vの一方)の端部を構成しており、チェーン外周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
他端部15は、第1のピン3の周面11のうち、チェーン内周側(直交方向Vの他方)の端部を構成しており、チェーン内周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
なお、以下では、直交方向Vのうち、一端部14から他端部15に向かう側をチェーン内周側といい、他端部15から一端部14に向かう側をチェーン外周側という。
第1のピン3の長手方向(チェーン幅方向W)に関する一対の端部16は、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンク2からチェーン幅方向Wにそれぞれ突出している。これら一対の端部16には、一対の動力伝達部としての端面17がそれぞれ設けられている。
図2および図6を参照して、一対の端面17は、チェーン幅方向Wに直交する平面を挟んで相対向しており、互いに対称な形状を有している。これらの端面17は、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに摩擦接触(係合)するためのものである。
第1のピン3は、上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73a間に挟持され、これにより、第1のピン3と各プーリ60,70との間で動力が伝達される。第1のピン3は、その端面17が直接動力伝達に寄与するため、例えば、軸受用鋼(SUJ2)等の高強度耐摩耗材料で形成されている。
第1のピン3の端面17は、球面の一部を含む形状に形成され、チェーン幅方向Wの外側に凸湾曲している。また、第1のピン3の一端部14は、その他端部15よりも、チェーン幅方向Wに長手(幅広)に形成されており、これにより、端面17がチェーン内周側を向いている。チェーン幅方向Wからみて、端面17の頂部23の位置は、当該端面17の図心の位置と一致している。
端面17には、接触領域240が設けられている。端面17のうち、その接触領域240が、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触するようになっている。
接触領域240は、例えば、楕円形形状をなしており、接触中心点C(接触領域240の図心に相当)を有している。チェーン幅方向Wからみて、接触中心点Cの位置は、頂部23の位置(端面17の図心の位置)と一致している。なお、接触中心点Cの位置は、端面17の図心に対してずれていても(オフセットしていても)よい。
ここで、前述した各プーリ60,70の有効半径Rは、以下のようにして定義される。すなわち、ドライブプーリ60の有効半径Rは、ドライブプーリ60に挟持された第1のピン3の動力伝達面17の接触中心点Cと、ドライブプーリ60の中心軸線F1との間のプーリ60の径方向の距離として定義される。
同様に、ドリブンプーリ70の有効半径Rは、ドリブンプーリ70に挟持された第1のピン3の動力伝達面17の接触中心点Cと、ドリブンプーリ70の中心軸線F2との間のプーリ70の径方向の距離として定義される。
チェーン幅方向Wからみて、接触領域240の長軸Dは、前述の平面Aに対して、所定の迎え角E(例えば、10°)を有しており、チェーン外周側から内周側に向かうにしたがい、チェーン進行方向X側に進んでいる。
この迎え角Eは、例えば、第1のピン3の後部13の傾斜角Bと等しくされている(E=B)。なお、迎え角Eと傾斜角Bとは相異なるようにされていてもよい。
図4および図5(A)を参照して、第2のピン4(ストリップ、またはインターピースともいう)は、第1のピン3と同様の材料により形成された、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の部材であり、また、対をなす第1のピン3と対応するリンク2との間に介在する部材としての対偶部材である。
第2のピン4は、その一対の端部が上記各プーリのシーブ面に接触しないように、第1のピン3よりも短く形成されており、対をなす第1のピン3に対して、チェーン進行方向Xの前方に配置されている。チェーン進行方向Xに関して、第2のピン4は、第1のピン3よりも薄肉に形成されている。
第2のピン4の周面18は、チェーン幅方向Wに延びている。この周面18は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの後方を向く対向部としての後部19と、チェーン進行方向Xの前方を向く前部20と、直交方向Vに関する一対の端部としての一端部21および他端部22とを有している。
後部19は、チェーン進行方向Xと直交する平坦面に形成されている。前述したように、この後部19は対をなす第1のピン3の前部12と対向している。
前部20は、後部19と概ね平行な平坦面に形成されている。
一端部21は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン外周側の端部を構成しており、チェーン外周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
他端部22は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン内周側の端部を構成しており、チェーン内周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
チェーン1は、いわゆる圧入タイプのチェーンとされている。具体的には、第1のピン3は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動可能に遊嵌されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、第2のピン4は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動可能に遊嵌されている。
換言すれば、各リンク2の前貫通孔9には、第1のピン3が相対移動可能に遊嵌されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、各リンク2の後貫通孔10には、第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動可能に遊嵌されている。
上記の構成により、第1のピン3の前部12と対をなす第2のピン4の後部19とは、チェーン進行方向Xに隣接するリンク2間の屈曲に伴って、接触部T上で互いに転がり摺動接触する。
図6を参照して、チェーン1の屈曲領域において、リンク2は、そのチェーン進行方向Xの後方に隣接するリンク2に対して、屈曲角φをなして屈曲している。屈曲角φは、例えば、第1の平面H1と、第2の平面H2とがなす角として定義される。
第1の平面H1は、屈曲領域の一のリンク2aの各貫通孔9,10のそれぞれに挿通された、一対の第1のピン3a,3bのそれぞれの接触中心点Cを含み、且つチェーン幅方向Wと平行な平面をいう。
第2の平面H2は、上記リンク2aのチェーン進行方向Xの後方に隣り合う他のリンク2bの各貫通孔9,10のそれぞれに挿通された、一対の第1のピン3b,3cのそれぞれの接触中心点Cを含み、且つチェーン幅方向Wと平行な平面をいう。
設計上の屈曲角φ(許容屈曲角)の範囲は、例えば0°〜20°に設定されている。
図4、図5(A)および図5(B)を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、リンク2として、連結ピッチの相異なる2種類のリンクを設けて、チェーン1の駆動時の騒音を低減しており、さらに、第1のピン3として、接触部Tの転がり摺動接触の移動軌跡の相異なる2種類の部材を設けて、チェーン1の駆動時の騒音をより低減しており、また、これら2種類のリンクと2種類の部材との配置を最適化することにより、チェーン1の実用上の耐久性を十分に確保している点にある。
具体的には、リンク2は、連結ピッチが相対的に短い短ピッチリンク24と、連結ピッチが相対的に長い長ピッチリンク25とを含んでいる。
短ピッチリンク24は、所定の連結ピッチPSを有している。連結ピッチPSとは、チェーン1の直線領域の短ピッチリンク24における、隣り合う第1のピン3間の距離をいう。具体的には、チェーン1の直線領域の短ピッチリンク24の前貫通孔9内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1と、当該短ピッチリンク24の後貫通孔10内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1との間の、チェーン進行方向Xの距離をいう。
長ピッチリンク25は、所定の連結ピッチPLを有している。連結ピッチPLとは、チェーン1の直線領域の長ピッチリンク25における、隣り合う第1のピン3間の距離をいう。具体的には、チェーン1の直線領域の長ピッチリンク25の前貫通孔9内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1と、当該長ピッチリンク25の後貫通孔10内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1との間の、チェーン進行方向Xの距離をいう。
長ピッチリンク25の柱部8のチェーン進行方向Xに関する厚みは、短ピッチリンク24の柱部8のチェーン進行方向Xに関する厚みよりも、厚くされている。これにより、長ピッチリンク25の連結ピッチPLは、短ピッチリンク24の連結ピッチPSよりも、長く(PL>PS)されている。
第1のピン3は、第1仕様部材31と第2仕様部材32とを含んでいる。第1仕様部材31と第2仕様部材32とは、以下に述べるように、それぞれの前部12の形状が互いに異なったものとされている。
第1仕様部材31の前部12は、曲面部33を有している。第1仕様部材31の前部12のうち、曲面部33が接触部Tを形成しており、この接触部Tで、対をなす第2のピン4の後部19と転がり摺動接触している。
曲面部33のチェーン内周側の端部が、所定の起部J1(チェーン幅方向Wからみて、所定の起点)とされている。チェーン幅方向Wからみて、起部J1の位置は、接触部T1の位置、すなわち、チェーン1の直線領域における第1仕様部材31(第1のピン3)の接触部Tの位置と一致している。この起部J1は、第1仕様部材31の前部12のうち、チェーン内周側寄りに配置されている。
チェーン幅方向Wからみて、曲面部33は、所定の起部J1(起点)をもつ所定の曲線としてのインボリュート曲線からなる。このインボリュート曲線の基礎円K1は、中心M1、半径Rb1(基礎円半径、例えば、70mm)を有する円である。
中心M1は、チェーン進行方向Xに直交し且つ第1仕様部材31の接触部T1を含む平面上において、上記接触部T1よりもチェーン内周側に位置している。基礎円K1と起部J1とは、交差している。
上記の構成により、対応するリンク2間の屈曲に伴う第1仕様部材31の接触部Tの移動軌跡は、チェーン幅方向Wからみて、第1仕様部材31を基準として、起部J1を持つインボリュート曲線をなしている。
すなわち、チェーン幅方向Wからみて、第1仕様部材31の曲面部33をインボリュート曲線に形成することで、その接触部Tの移動軌跡を上記したインボリュート曲線にしている。この接触部Tは、対応するリンク2同士の屈曲角の増大に伴い、曲面部33上をチェーン外周側に変位する。
なお、第1仕様部材31の曲面部33のチェーン幅方向Wからみた形状を、インボリュート曲線以外の形状、例えば、1または複数の曲率半径を有する曲線に形成してもよい。
第2仕様部材32の前部12は、曲面部34を有している。第2仕様部材32の前部12のうち、曲面部34が接触部Tを形成しており、この接触部Tで、対をなす第2のピン4の後部19と転がり摺動接触している。
曲面部34のチェーン内周側の端部が、所定の起部J2(チェーン幅方向Wからみて、所定の起点)とされている。チェーン幅方向Wからみて、起部J2の位置は、接触部T1の位置、すなわち、チェーン1の直線領域における第2仕様部材32(第1のピン3)の接触部Tの位置と一致している。この起部J2は、第2仕様部材32の前部12のうち、チェーン内周側寄りに配置されている。
チェーン幅方向Wからみて、曲面部34は、所定の起部J2(起点)をもつ所定の曲線としてのインボリュート曲線からなる。このインボリュート曲線の基礎円K2は、中心M2、半径Rb2(基礎円半径、例えば、50mm)を有する円である。
中心M2は、チェーン進行方向Xに直交し且つ第2仕様部材32の接触部T1を含む平面上において、上記接触部T1よりもチェーン内周側に位置している。基礎円K2と起部J2とは、交差している。
チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみて、第2仕様部材32の起部J2と第1仕様部材31の起部J1とは、直交方向Vの位置が揃えられている。すなわち、これらの起部J2,J1は、チェーン進行方向Xに延びる所定の一直線上に配置されている。なお、これらの起部J2,J1は、直交方向Vに互いにオフセットして配置されていてもよい。
第2仕様部材32の基礎円K2の半径Rb2は、第1仕様部材31の基礎円K1の半径Rb1よりも小さく(Rb2<Rb1)されている。
上記の構成により、対応するリンク2間の屈曲に伴う第2仕様部材32の接触部Tの移動軌跡は、チェーン幅方向Wからみて、第2仕様部材32を基準として、起部J2を持つインボリュート曲線をなしている。
すなわち、チェーン幅方向Wからみて、第2仕様部材32の曲面部34をインボリュート曲線に形成することで、接触部Tの移動軌跡を上記したインボリュート曲線にしている。この接触部Tは、対応するリンク2同士の屈曲角の増大に伴い、曲面部34上をチェーン外周側に変位する。
なお、第2仕様部材32の曲面部34のチェーン幅方向Wからみた形状を、インボリュート曲線以外の曲線、例えば、1または複数の曲率半径を有する曲線に形成してもよい。
図6を参照して、チェーン1の直線領域の対応するリンク2同士が、第1仕様部材31aの回りを、所定の屈曲角φをなすように屈曲した場合において、この屈曲に伴う第1仕様部材31aと対応する第2のピン4aとの転がり摺動の、接触部Tの移動軌跡(曲面部33a)上における当該接触部Tの移動量は、チェーン幅方向Wからみて所定の値N1とされている。
一方、チェーン1の直線領域の対応するリンク2同士が、第2仕様部材32aの回りを、所定の屈曲角φをなすように屈曲した場合において、この屈曲に伴う第2仕様部材32aと対応する第2のピン4bとの転がり摺動の、接触部Tの移動軌跡(曲面部34a)上における当該接触部Tの移動量は、チェーン幅方向Wからみて所定の値N2とされている。
前述したように、曲面部33の基礎円の半径が曲面部34の基礎円の半径よりも大きくされていることにより、第1仕様部材31に関する上記移動量N1は、第2仕様部材32に関する上記移動量N2よりも大きく(N1>N2)なる。
図7を参照して、各長ピッチリンク25の後貫通孔10には、第1のピン3として、第2仕様部材32が挿通されている。
各短ピッチリンク24の後貫通孔10には、第1ピン3として、第1仕様部材31または第2仕様部材32が適宜挿通されている。
各長ピッチリンク25の前貫通孔9には、当該長ピッチリンク25のチェーン進行方向Xの前方に隣接して配列された、リンク2の後貫通孔10を挿通している第1のピン3が、挿通されている。すなわち、各長ピッチリンク25の前貫通孔9には、第1のピン3として、第1仕様部材31または第2仕様部材32が適宜挿通されている。
同様に、各短ピッチリンク24の前貫通孔9には、当該短ピッチリンク24のチェーン進行方向Xの前方に隣接して配列された、リンク2の後貫通孔10を挿通している第1のピン3が、挿通されている。すなわち、各短ピッチリンク24の前貫通孔9には、第1のピン3として、第1仕様部材31または第2仕様部材32が適宜挿通されている。
上記長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。より具体的には、長ピッチリンク25および短ピッチリンク24の少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されている。
例えば、本実施の形態では、第1〜第5のリンク列51〜55はそれぞれ、順に、長ピッチリンク25、短ピッチリンク24、長ピッチリンク25、長ピッチリンク25、短ピッチリンク24により構成されている。
なお、長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とは、チェーン進行方向Xに規則的に配列されていてもよい。
また、上記第1仕様部材31と第2仕様部材32とは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。より具体的には、第1仕様部材31および第2仕様部材32の少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されている。
例えば、本実施の形態では、第1のリンク列51の後貫通孔10には、第2仕様部材32が挿通されており、第2のリンク列52の後貫通孔10には、第1仕様部材31が挿通されており、第3のリンク列53の後貫通孔10には、第2仕様部材32が挿通されており、第4のリンク列54の後貫通孔10には、第2仕様部材32が挿通されており、第5のリンク列55の後貫通孔10には、第1仕様部材31が挿通されている。
なお、第1仕様部材31と第2仕様部材32とは、チェーン進行方向Xに規則的に配列されていてもよい。
以上が無段変速機の概略構成である。図3(A)を参照して、無段変速機100の駆動時、チェーン1は、回転駆動されてドライブプーリ60およびドリブンプーリ70のそれぞれと動力の伝達を行う。このとき、チェーン1の直線領域は、その第1のピン3が各プーリ60,70のいずれかに係合して、屈曲領域に移行し、チェーン1の屈曲領域は、その第1のピン3が対応するプーリ60,70との係合を解除されることにより、直線領域に移行する。このように、チェーン1は、直線領域から屈曲領域への移行と、屈曲領域から直線領域への移行とを繰り返す。
チェーン1の屈曲領域において、長ピッチリンク25の、チェーン進行方向Xの後方に隣接する所定のリンク(例えば、短ピッチリンク24)に対する屈曲角φは、例えば屈曲角φ1となる。
一方、短ピッチリンク24の、チェーン進行方向Xの後方に隣接する所定のリンク(例えば、短ピッチリンク24)に対する屈曲角φは、例えば、屈曲角φ2となる。このとき、長ピッチリンク25の屈曲角φ1は、短ピッチリンク24の屈曲角φ2よりも大きく(φ1>φ2)なっている。
本実施の形態によれば、第1のピン3として、第1仕様部材31および第2仕様部材32を設けていることにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の周期を不均一にすることができる。また、リンク2として、長ピッチリンク25および短ピッチリンク24を設けていることにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の周期をより一層不均一にすることができる。これにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の係合音の周波数を広範囲に分布させて、騒音を十分に低減することができる。
ここで、対応するリンク2同士が直線状態から屈曲角φをなして屈曲したときの、第1仕様部材31の接触部Tの移動軌跡上の移動量N1は、第2仕様部材32の接触部Tの移動軌跡上の移動量N2よりも大きい(N1>N2)。
また、長ピッチリンク25の連結ピッチPLは、短ピッチリンク24の連結ピッチPSよりも長く、これにより、チェーン1をプーリ60,70に巻き掛けて屈曲させた際の、長ピッチリンク25の屈曲角φ1は、短ピッチリンク24の屈曲角φ2よりも大きい。
したがって、仮に、第1仕様部材31を長ピッチリンク25の後貫通孔10に挿通した場合、第1仕様部材31の接触部Tが、チェーン屈曲時のチェーン径方向の外側(チェーン外周側)へ移動し過ぎて(寄り過ぎて)しまう。その結果、長ピッチリンク25の後貫通孔10の周縁の一部に局所的に大きな負荷が作用して、実用上の耐久性の向上を妨げることが懸念される。
しかしながら、本実施の形態では、長ピッチリンク25の後貫通孔10に、第2仕様部材32が挿通されている。第2仕様部材32は、対応するリンク2間の屈曲に伴う接触部Tの移動量が第1仕様部材31の場合より小さくされている。このため、長ピッチリンク25の屈曲角φ2が大きくても、長ピッチリンク25の後貫通孔10に挿通された第1のピン3(第2仕様部材32)の接触部Tが、チェーン屈曲時のチェーン径方向の外側(チェーン外周側)に寄り過ぎることを防止できる。
したがって、長ピッチリンク25の後貫通孔10の周縁のチェーン外周側の部分に、局所的に大きな負荷がかかることを抑制できる。その結果、長ピッチリンク25に発生する応力を低減でき、チェーン1の実用上の耐久性を向上することができる。
また、長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とを、チェーン進行方向Xにランダムに配列することにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の周期をランダムなものにして、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させることができる。これにより、騒音をより低減することができる。
さらに、第1仕様部材31と第2仕様部材32とを、チェーン進行方向Xにランダムに配列することにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の周期をランダムなものにして、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させることができる。これにより、騒音をより低減することができる。
また、長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とを、チェーン進行方向Xにランダムに配列するとともに、第1仕様部材31と第2仕様部材32とを、チェーン進行方向Xにランダムに配列している。
これにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の周期を相乗的に極めてランダムなものにして、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させることができる。これにより、騒音をより一層低減することができる。
また、第1のピン3を各リンク2の前貫通孔9に遊嵌すると共に各リンク2の後貫通孔10に圧入嵌合し、さらに、第2のピン4を、各リンク2の前貫通孔9に圧入嵌合すると共に各リンク2の後貫通孔10に遊嵌している。
これにより、各第1のピン3の各端面17が各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触する際、対をなす第2のピン4が、上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することにより、リンク2同士の屈曲が可能とされている。
この際、対をなす第1および第2のピン3,4間において、互いの転がり接触成分が多くてすべり接触成分が極めて少なく、するとその結果、各第1のピン3の各端面17が上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに対してほとんど回転せずに接触することとなり、摩擦損失を低減してより高い伝動効率を確保できる。
さらに、各第1のピン3において、第1のピン3を基準としたその接触部Tの軌跡が、チェーン幅方向Wからみてインボリュート曲線を描くようにされている。これにより、各第1のピン3が各プーリ60,70に順次噛み込まれる際に、チェーン1に弦振動的な運動が生じることを抑制できる。その結果、チェーン1の駆動時の騒音をより低減することができる。このように、静粛性、耐久性および伝動効率にすぐれた無段変速機100を実現することができる。
なお、本実施の形態において、図5(A)に示すように、各短ピッチリンク24の後貫通孔10に、第1のピン3として、第1仕様部材31を挿通してもよい。
この場合、屈曲角φ2の小さな短ピッチリンク24の後貫通孔10に、対応するリンク2間の屈曲に伴う接触部Tの移動量が大きい第1仕様部材31を挿通することとなる。
これにより、短ピッチリンク24の後貫通孔10に挿通された第1のピン3(第1仕様部材31)の接触部Tの移動量を少なくでき、当該接触部Tが、チェーン外周側に寄り過ぎることを抑制できる。その結果、短ピッチリンク24の後貫通孔10の周縁のチェーン外周側部分に局所的に大きな負荷が発生することを抑制でき、チェーン1の耐久性をより向上できる。
図8は、本発明の別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図7に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図8を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、第2のピン4を廃止して、各連結部材を所定の動力伝達部材としての単一の第1のピン3のみによって構成している点にある。第1のピン3と転がり摺動接触する対偶部材はリンク2Aであり、チェーン進行方向Xに隣り合うリンク2A同士が互いに屈曲可能に(相対回転可能に)連結されている。
具体的には、各リンク2Aの前貫通孔9Aに、対応する第1のピン3が相対移動可能に遊嵌され、各リンク2Aの後貫通孔10Aに、対応する第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されている。
前貫通孔9Aの周縁部40のチェーン進行方向Xに関する前部41(対向部)は、直交方向Vに延びる断面形状を有している。この前部41は、前貫通孔9Aに遊嵌された第1のピン3の前部12と対向している。第1のピン3は接触部Tで前部41と転がり摺動接触している。これにより、チェーン幅方向Wからみて、第1のピン3を基準とするその接触部Tの移動軌跡は、インボリュート曲線をなす。
本実施の形態によれば、第1のピン3間の連結ピッチをより短くして各プーリに一時に噛み込まれる第1のピン3の数をより多くできる。これにより、第1のピン3の1本あたりの負荷を低減して各プーリとの衝突力を低減でき、騒音をより低減することができる。
以上、本発明の実施の形態について幾つか説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではない。例えば、図1〜図7に示す実施の形態において、第1のピン3は、各リンク2の対応する後貫通孔10に遊嵌されていてもよい。
また、第2のピン4は、各リンク2の対応する前貫通孔9に遊嵌されていてもよい。さらに、第2のピン4が、各プーリ60,70に係合するようにされていてもよい。また、第1のピン3の第1仕様部材31および第2仕様部材32の曲面部33,34の形状と、対をなす第2のピン4の後部19の形状とを入れ換えてもよい。
さらに、図8に示す実施の形態において、第1のピン3は、各リンク2Aの後貫通孔10Aに遊嵌されていてもよい。また、第1のピン3の第1仕様部材31および第2仕様部材32の曲面部33,34の形状と、対をなすリンク2Aの前部41の形状とを入れ換えてもよい。
さらに、上記各実施の形態において、長ピッチリンクに第1仕様部材が挿通されていないことが、耐久性向上の点から好ましい。この場合、リンクと動力伝達部材との、局所的に大きな負荷のかからない組み合わせとして、以下のものを例示することができる。すなわち、短ピッチリンクに第1仕様部材を挿通する組み合わせ、短ピッチリンクに第2仕様部材を挿通する組み合わせ、および長ピッチリンクに第2仕様部材を挿通する組み合わせを例示することができる。
また、インボリュート曲面からなる曲面部を有する第1のピンと、インボリュート曲面以外の曲面からなる曲面部を有する第1のピンとを組み合わせて用いてもよい。
また、第1のピンの長手方向の一対の端部のそれぞれの近傍に、当該第1のピンの端面と同様の動力伝達面を有する部材を配置し、第1のピンと当該動力伝達面を有する部材とを含む動力伝達ブロックを設け、これを所定の動力伝達部材としてもよい。
さらに、リンクの前貫通孔と後貫通孔の配置とを互いに入れ換えてもよい。また、リンクの前貫通孔と後貫通孔との間の柱部に連通部(スリット)を設けて、前貫通孔および後貫通孔が1つの孔を形成するようにしてもよい。この場合、リンクの弾性変形量(可撓性)を増すことができ、リンクに生じる応力をより低減することができる。
さらに、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。また、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
実施例および比較例
第1および第2のピンを用いて対応するリンク同士を連結し、各長ピッチリンクの後貫通孔に第2仕様部材を挿通した実施例を作製した。また、第1および第2のピンを用いて対応するリンク同士を連結し、各長ピッチリンクの後貫通孔に第1仕様部材を挿通した比較例を作製した。
実施例と比較例について、耐久試験を行った。具体的には、実施例および比較例を、それぞれプーリに巻き掛けて、図1に示すような無段変速機を構成し、一定のトルクをかけて、実施例および比較例のそれぞれを回転駆動させて、破損が生じるまでの繰返し回数(回転数)を測定した。
試験結果を図9に示す。図9に示すように、実施例は、比較例の2倍以上の値を示している。このように、実施例が耐久性にすぐれていることが実証された。
本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図1のドライブプーリ(ドリブンプーリ)およびチェーンの部分的な拡大断面図である。 無段変速機の模式的な断面図であり、(A)はドライブプーリの有効半径が最小とされると共にドリブンプーリの有効半径が最大とされた状態を示しており、(B)はドライブプーリの有効半径が最大とされると共にドリブンプーリの有効半径が最小とされた状態を示している。 チェーンの要部の断面図である。 (A)は、図4のII−II線に沿う断面図であり、(B)は、図4のIII−III線に沿う断面図であり、それぞれチェーン1の直線領域を示している。 チェーンの屈曲領域の側面図である。 リンクおよび第1のピンの配列について説明するための要部の一部断面図である。 本発明の別の実施の形態の要部の一部断面図である。 耐久試験の結果を示すグラフ図である。
符号の説明
1…チェーン(動力伝達チェーン)、2…リンク、2A…リンク(対偶部材)、3…第1のピン(連結部材、所定の動力伝達部材)、4…第2のピン(リンクとの間に介在する部材、対偶部材)、9,9A…前貫通孔、10,10A…後貫通孔、24,24A…短ピッチリンク、25,25A…長ピッチリンク、31…第1仕様部材、32…第2仕様部材、60…ドライブプーリ(第1のプーリ)、70…ドリブンプーリ(第2のプーリ)、62a,63a,72a,73a…シーブ面、N1,N2…移動量、200…連結部材、PL,PS…連結ピッチ、T…接触部(接触点)X…チェーン進行方向

Claims (5)

  1. 複数のリンクと、これらのリンクを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材とを備える動力伝達チェーンにおいて、
    各連結部材は、所定の動力伝達部材を含み、
    所定の動力伝達部材は、リンクまたはリンクとの間に介在する部材の何れか一方からなる対偶部材に対してリンク間の屈曲に伴って転がり摺動接触し、
    上記所定の動力伝達部材は第1仕様部材と第2仕様部材とを含み、
    リンク間の屈曲に伴う第1仕様部材と対応する対偶部材との転がり摺動のチェーン幅方向からみた接触点の移動軌跡上における当該接触点の移動量が、リンク間の屈曲に伴う第2仕様部材と対応する対偶部材との転がり摺動のチェーン幅方向からみた接触点の移動軌跡上における当該接触点の移動量よりも大きく、
    上記複数のリンクは、連結ピッチが相対的に長い長ピッチリンクと、連結ピッチが相対的に短い短ピッチリンクとを含み、
    各リンクは、チェーン進行方向の前後に並んで配置される前貫通孔および後貫通孔を有し、各貫通孔に対応する連結部材が挿通され、
    長ピッチリンクの後貫通孔に、第2仕様部材が挿通されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 請求項1において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 請求項1において、上記第1仕様部材と第2仕様部材とは、チェーン進行方向にランダムに配列されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 請求項1において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列され、上記第1仕様部材と第2仕様部材とは、チェーン進行方向にランダムに配列されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  5. 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する請求項1,2,3または4記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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