JP2006233803A - 電動機付き過給機を有する内燃機関 - Google Patents

電動機付き過給機を有する内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は電動機付き過給機を有する内燃機関に関し、電動機付き過給機によって過給された空気を冷却空気として利用することで、内燃機関の被冷却部を効率的に冷却できるようにする。
【解決手段】 過給機14により過給された空気の一部を触媒48等の内燃機関の被冷却部に導入する冷却空気導入路52を設ける。被冷却部の冷却の必要性を判定し、判定結果から冷却の必要有りと判断した場合には、切替弁18を操作して冷却空気導入路52を開くとともに、電動機14cを作動させて過給機14の過給圧を上昇させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動機による駆動が可能な電動機付き過給機を備えた内燃機関に関し、特に、過給機により過給された空気を有効利用するための内燃機関の制御技術に関する。
従来、例えば特許文献1に記載されているように、回転軸に電動機が取り付けられた電動機付きターボチャージャが知られている。この電動機付きターボチャージャによれば、電動機を作動させてコンプレッサを回転駆動することで、内燃機関から供給される排気エネルギの大小によらず、必要なときに必要な大きさの過給圧を得ることができる。
特開平8−182382号公報
ところで、内燃機関の排気通路には各種の触媒が配置されている。例えば、ディーゼル機関やリーンバーン式のガソリン機関の場合、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するためのNOx触媒が配置される場合がある。このNOx触媒には、排気ガス中に含まれる硫黄酸化物(SOx)も吸蔵され、その吸蔵量に応じてNOx触媒の浄化能力は低下する。このため、NOx触媒を備えたディーゼル機関では、排気ガス中に燃料を添加することによってNOx触媒に還元剤を供給するとともに、燃料の酸化反応によって触媒床温を上昇させ、それにより吸蔵したSOxを放出させてNOx触媒を再生する制御(S再生制御という)が実施されている。
また、ディーゼル機関の場合、排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するためのDPF(Diesel Particulate Filter)や、NOx触媒とDPFの両機能を備えたDPNR(Diesel Particulate-NOx Reduction system)が配置される場合もある。これら触媒の捕集能力を維持するためには、捕集したPMを定期的に燃焼させて触媒を再生する必要がある(PM再生制御という)。例えば、DPFを備えたディーゼル機関では、PM再生制御として、空燃比をリーンに維持した状態で通常の燃料噴射に加えて排気行程での燃料噴射が行われる。排気行程で噴射された燃料は燃焼によって排気ガスの温度を上昇させ、DPF上でのPMの燃焼を促進させる。また、DPNRを備えたディーゼル機関では、PM再生制御として、前述のNOx触媒におけるS再生制御と同様、排気ガス中に燃料を添加することが行われる。添加された燃料は還元剤となってDPNRに吸蔵されたNOxを還元するともに、酸化反応によって触媒床温を上昇させる。そして、NOxの還元時に発生する酸素によってPMが酸化浄化される。
上記のS再生制御とPM再生制御の何れの制御でも、制御中は触媒床温が上昇するが、触媒床温が上昇しすぎると触媒の成分の劣化を招いてしまう。このため、S再生制御やPM再生制御の実施中は、触媒床温が上昇しすぎないように適宜、触媒を冷却することが要求される。
また、ディーゼル機関の場合、排気ガス中に燃料を添加する手段として、排気マニホールド内に排気燃料添加インジェクタが設けられる場合がある。排気マニホールド内は非常に高温であるため、排気燃料添加インジェクタの先端温度も高温になりやすい。しかし、先端温度があまりにも高くなると、燃料が霧化せずにデポジットとなって堆積してしまったり、燃料の焼きつきによってインジェクタが詰まったりしてしまう可能性がある。したがって、排気燃料添加インジェクタを備える場合には、その先端温度が高温にならないように、適宜に冷却することも求められる。
さらに、コモンレール式のディーゼル機関の場合、コモンレールからインジェクタに供給された高圧燃料のうち、インジェクタから噴射されなかった燃料は、リターン流路を通って燃料タンクに戻される。圧縮された燃料は高温になっているため、そのまま燃料タンクに戻すとタンク内の燃料温度が上昇し、燃料タンクからコモンレールへ燃料を圧送するサプライポンプのポンプ効率が低下してしまう。したがって、インジェクタで残った燃料を燃料タンクへ戻す場合には、タンク内温度が上昇しないように、燃料を冷却してから燃料タンクへ戻すことが求められる。
以上の例のように、内燃機関には、適宜の冷却が必要となる部位が多数存在する。これら被冷却部を冷却する方法としては、冷却水や冷却空気を用いることが考えられるが、特許文献1に記載されるような電動機付き過給機を有する内燃機関であれば、過給された空気をバイパスして被冷却部に冷却空気として供給することができる。電動機付き過給機は、電動機によって過給圧を制御することができるので、過給された空気の一部をバイパスしても内燃機関の運転に支障をきたすことはない。
本発明の目的は、電動機付き過給機によって過給された空気を冷却空気として利用することで、内燃機関の被冷却部を効率的に冷却できるようにした電動機付き過給機を有する内燃機関を提供することにある。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、電動機付き過給機を有する内燃機関であって、
内燃機関の吸気通路に配置され、電動機によって駆動可能な過給機と、
前記過給機により過給された空気の一部を前記内燃機関の被冷却部に導入する冷却空気導入路と、
前記冷却空気導入路を開閉する開閉弁と、
前記被冷却部の冷却の必要性を判定し、判定結果から冷却の必要有りと判断した場合には、前記開閉弁を開弁するとともに、前記電動機を作動させて前記過給機の過給圧を上昇させる制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、前記過給器の過給圧を検出する過給圧検出手段を備え、
前記制御手段は、前記開閉弁の開弁後、前記過給圧検出手段により検出される実過給圧が目標過給圧よりも低下したら、実過給圧を目標過給圧まで上昇させるように前記電動機を作動させることを特徴としている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記内燃機関が所定の高回転且つ高負荷領域で運転されているときには、前記開閉弁の開弁を禁止する禁止手段を備えることを特徴としている。
また、第4の発明は、電動機付き過給機を有する内燃機関であって、
内燃機関の吸気通路に配置され、電動機によって駆動可能な過給機と、
前記過給機により過給された空気の一部を前記内燃機関の被冷却部に導入する冷却空気導入路と、
前記冷却空気導入路を開閉する開閉弁と、
前記過給機のサージ状態を判定し、判定結果からサージ回避を行うべきであると判断した場合には、前記開閉弁を開弁する制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第5の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、前記被冷却部は、排気ガス中に燃料を添加する燃料添加インジェクタであることを特徴としている。
第6の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、前記被冷却部は、排気通路に配置された触媒であることを特徴としている。
第7の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、前記被冷却部は、筒内に燃料を噴射する筒内インジェクタと燃料タンクとを接続し、前記筒内インジェクタから噴射されなかった燃料を前記燃料タンクに戻すための燃料流路であることを特徴としている。
第8の発明は、第1乃至第7の何れか1つの発明において、前記過給機により過給された空気を冷却するインタークーラを備え、
前記冷却空気導入路は前記インタークーラにより冷却された空気の一部を前記被冷却部に導入することを特徴としている。
第1の発明によれば、内燃機関の被冷却部を冷却する必要がある場合には、開閉弁が開弁することで、過給機により過給された空気の一部が冷却空気導入路を通って被冷却部に供給される。また、電動機が作動して過給機が駆動されることで、過給空気の一部が冷却空気としてバイパスされることによる過給圧の低下が補償される。これにより、内燃機関の運転に支障をきたすことなく、内燃機関の被冷却部を効率的に冷却することができる。
特に、第2の発明によれば、電動機は過給圧が目標過給圧になるように過給機を駆動するので、過給空気の一部を冷却空気として用いながら、過給圧を目標過給圧に維持することができる。
また、第3の発明によれば、内燃機関が高回転高負荷領域で運転されているときには、過給された空気はバイパスされることなく、そのまま内燃機関に供給されるので、内燃機関がトルク不足になることを防止することができる。
なお、電動機付き過給機は、空気量が少ない低回転時でも高過給圧を実現できる反面、過給機のサージ限界を超えやすい。第4の発明によれば、過給機のサージ回避が必要な場合には、開閉弁が開弁することで、過給機により過給された空気の一部は内燃機関ではなく、冷却空気導入路を通って被冷却部に供給される。これにより、内燃機関への空気供給量が少ない場合でも、過給機を通過する空気量を確保することができ、サージの発生を抑制することができる。さらに、バイパスした過給空気を被冷却部に供給することで、被冷却部を冷却することができる。
第5の発明によれば、燃料添加インジェクタの先端温度の上昇を防止することができ、デポジットの堆積や、燃料の焼きつきによる詰まりを防止することができる。
第6の発明によれば、触媒の温度上昇を抑制して触媒の成分の劣化を防止することができる。
第7の発明によれば、燃料タンク内の燃料温度の上昇を抑制し、筒内インジェクタに燃料を圧送するポンプのポンプ効率の低下を防止することができる。
第8の発明によれば、被冷却部にはインタークーラにより冷却された空気が供給されるので、被冷却部をより効率的に冷却することができる。
実施の形態1.
以下、図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
図1は本発明の実施の形態1としての電動機付き過給器を有する内燃機関の概略構成図である。本実施形態では、電動機付きターボチャージャ(モータアシストターボチャージャ、略してMATとも言う)を有するディーゼル機関に本発明を適用している。ディーゼル機関は、複数の気筒(図1では4つの気筒)を有するエンジン本体2、エンジン本体2に燃料を供給する燃料供給系、エンジン本体2に空気を供給する吸気系、エンジン本体2から排気ガスを排出する排気系、そして、ディーゼル機関全体の運転を制御する制御系から構成されている。
本ディーゼル機関の燃料供給系には、燃料を燃焼室内に直接噴射するための筒内インジェクタ32が備えられる。筒内インジェクタ32は気筒毎に設けられ、それぞれコモンレール34に接続されている。つまり、本ディーゼル機関は、コモンレール式のディーゼル機関として構成されている。燃料タンク38に貯留された燃料は、サプライポンプ36によって汲み上げられ、所定の燃圧まで圧縮されてコモンレール34へ供給される。サプライポンプ36は、図では省略するが、低圧ポンプと高圧ポンプとからなっている。コモンレール34から筒内インジェクタ32に供給された高圧燃料のうち、筒内インジェクタ32で噴射されずに残った燃料は、リターン流路42を通って燃料タンク38へ戻されるようになっている。
さらに、本ディーゼル機関の燃料供給系には、燃料を排気ガス中に添加するための排気燃料添加インジェクタ40が備えられる。排気燃料添加インジェクタ40は、後述する排気系の排気マニホールド6に設けられ、サプライポンプ36から燃料の供給を受けている。ディーゼル機関では酸素過剰状態の混合気を燃焼させるため、エンジン本体2から排出される排気ガスの空燃比はリーンであるが、排気燃料添加インジェクタ40から排気ガス中に燃料を噴射することによって、排気ガスの空燃比を瞬間的にリッチにすることができる。
本ディーゼル機関の排気系には、エンジン本体2に接続される排気マニホールド6と、排気マニホールド6に接続される排気管10が備えられる。エンジン本体2の各気筒から排出される排気ガスは排気マニホールド6に集められ、排気マニホールド6を介して排気管10へ排出される。排気管10の途中には、触媒容器30が設けられている。触媒容器30内には、NOx触媒、DPF、或いはDPNR等の触媒48が配置される。本実施形態では、触媒48としてDPFが配置されているものとする。触媒容器30には、触媒床温を測定するための触媒床温センサ72が取り付けられている。
本ディーゼル機関の吸気系には、エンジン本体2に接続される吸気マニホールド4と、吸気マニホールド4に接続される吸気管8が備えられる。空気は大気中から吸気管8に取り込まれ、吸気マニホールド4を介して各気筒の燃焼室に分配される。吸気管8の入口には、エアクリーナ12が取り付けられている。エアクリーナ12の下流近傍には、吸気管8に吸入される空気の流量(吸入空気量)を測定するエアフローメータ76が設けられている。また、吸気マニホールド4の上流には、吸気絞り弁22が設けられている。
エアフローメータ76から吸気絞り弁22に至る吸気管8の途中には、電動機付きターボチャージャ14のコンプレッサ14aが設けられている。電動機付きターボチャージャ14は、コンプレッサ14a、タービン14b、そして、コンプレッサ14aとタービン14bとの間に配置される電動機14cから構成されている。タービン14bは、前述の排気系において、排気マニホールド6から触媒容器30に至る排気管10の途中に設けられている。コンプレッサ14aとタービン14bとは連結軸によって一体に連結され、コンプレッサ14aはタービン14bに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。また、連結軸は電動機(交流モータ)14cのロータにもなっており、電動機14cを作動させることで、コンプレッサ14aを強制駆動することもできる。
コンプレッサ14aの下流には、コンプレッサ14aによって過給された空気の圧力を測定する過給圧センサ74と、過給された空気を冷却するインタークーラ16が設けられている。コンプレッサ14aからインタークーラ16に至る吸気管8の途中には、2つのバイパス管50,52が同一箇所に接続されている。一方のバイパス管50は、逆側の端部を吸気管8におけるコンプレッサ14aの上流側に接続されている。もう一方のバイパス管52は、逆側の端部を触媒容器30に接続されている。吸気管8における両バイパス管50,52の接続部には、空気の流路を切替える切替弁18が配置されている。この切替弁18は、一方のバイパス管50の入口を開閉する開閉弁と、もう一方のバイパス管52の入口を開閉する開閉弁とを兼ねている。切替弁18を操作してバイパス管50の入口を開くことで、コンプレッサ14aにより過給された空気の一部は再びコンプレッサ14aの吸気側に戻される。一方、バイパス管52の入口を開いた場合には、過給空気の一部はバイパス管(冷却空気導入路)52に流れ、冷却空気として触媒容器30内に供給される。
さらに、インタークーラ16から吸気絞り弁22に至る吸気管8の途中にも、別のバイパス管54が接続されている。このバイパス管54は排気マニホールド6に接続され、その端部は排気燃料添加インジェクタ40の先端部近傍に配置されている。吸気管8におけるバイパス管54の接続部には、バイパス管54の入口を開閉する開閉弁20が設けられている。開閉弁20を開くことで、インタークーラ16により冷却された過給空気の一部はバイパス管(冷却空気導入路)54に流れ、冷却空気として排気燃料添加インジェクタ40の先端に供給される。
また、吸気絞り弁22から吸気マニホールド4に至る吸気管8の途中には、EGR管24が接続されている。EGR管24の逆側の端部は排気マニホールド6に接続され、排気ガスの一部がEGR管24を通って吸気管8に導入される。EGR管24の途中には、内部を流れる排気ガスを冷却するためのEGRクーラ26が設けられている。また、EGR管24におけるEGRクーラ26の下流には、吸気管8に導入する排気ガスの量(EGR量)を制御するためのEGR弁28が設けられている。空気に比較して比熱が高く酸素量の少ない排気ガスを吸気管8に導入することで、筒内の燃焼温度を低下させ、NOxの生成量を低減することができる。
本ディーゼル機関の制御系には、ECU(Electronic Control Unit)70とモータコントローラ60が備えられる。モータコントローラ60は、ターボチャージャ14の電動機14cに電力を供給してコンプレッサ14aの回転を制御する装置である。ECU70は、ディーゼル機関全体を総合制御する制御装置である。ECU70の出力側には、モータコントローラ60の他、筒内インジェクタ32,排気燃料添加インジェクタ40,吸気絞り弁22,EGR弁28,切替弁18,開閉弁20等の種々の機器が接続され、ECU70の入力側には、エアフローメータ76,過給圧センサ74,触媒床温センサ72の他、クランク角センサ78等の種々のセンサ類が接続されている。ECU70には、これらの機器やセンサ以外にも複数の機器やセンサが接続されているが、ここではその説明は省略する。ECU70は、各センサの出力に基づき、所定の制御プログラムにしたがって各機器を駆動するようになっている。
制御装置としてのECU70の機能の一つとして、触媒(本実施形態ではDPF)48に捕集されたPMを燃焼させて触媒48を再生させるPM再生制御がある。このPM再生制御では、全体の空燃比をリーンに維持しながら、圧縮行程での通常の燃料噴射に加えて排気行程での燃料噴射が行われる。排気行程で噴射された燃料は、燃焼により排気ガスの温度を上昇させる。高温で且つリーンな排気ガスが触媒48に供給されることで、触媒48上での酸素とPMの酸化反応が促進され、PMは燃焼して触媒48内から除去される。
ところで、上記のPM再生制御中、エンジン本体2から高温の排気ガスが供給され続けることによって触媒床温は上昇する。触媒48には耐用温度があり、触媒床温がこの耐用温度を超えてしまうと、触媒48の劣化が進んでしまう。触媒48の劣化を防止するためには、触媒床温が耐用温度を超えないように何等かの処置を施す必要がある。ECU70は、PM再生制御の実施中、以下に説明する触媒冷却制御を実施することにより、触媒床温が耐用温度を超えて上昇することを防止している。
図2のフローチャートは、PM再生制御の実施中、ECU70によって並行して実施される触媒冷却制御のルーチンを示している。本ルーチンの最初のステップ100では、PM再生制御の実施中か否か判定される。本ルーチンと並行してPM再生制御が実施されている場合には、PM再生制御の実施中を示すフラグが立つようになっている。本ステップでは、このフラグのオン/オフを検出することにより、PM再生制御の実施状況を判断する。PM再生制御が実施されていない場合には、本ルーチンは終了する。
PM再生制御の実施中の場合、次のステップ102では、触媒床温センサ72により検出される触媒床温が所定のOT温度を超えているか否か判定される。OT温度は、触媒48を冷却する必要があるかどうか判定するための基準温度である。OT温度は、触媒48の耐用温度に対してある程度の余裕をもって設定されている。触媒床温がOT温度を超えていない場合には、本ルーチンは終了する。
触媒床温がOT温度を超えている場合には、さらにステップ104の判定が実施される。ステップ104では、本ディーゼル機関が運転されている運転領域が所定の高回転高負荷域に入っているか否か判定される。本ディーゼル機関の回転数は、クランク角センサ78から出力されるクランク角信号を用いて算出できる。また、本ディーゼル機関の負荷は、エアフローメータ76により測定される吸入空気量から求めることができる。判定の結果、本ディーゼル機関が高回転高負荷域外で運転されている場合に、次のステップ106の処理が実施される。
ステップ106では、触媒容器30につながるバイパス管52が吸気管8に連通するように切替弁18が操作される。これにより、コンプレッサ14aにより過給された空気の一部がバイパス管52を通過し、冷却空気として触媒容器30内に供給される。冷却空気が触媒容器30内を流れることによって触媒48は冷却され、触媒床温の上昇が防止される。
一方、ステップ104の判定の結果、本ディーゼル機関が高回転高負荷域で運転されている場合には、ステップ106の処理は行われずに本ルーチンは終了する。つまり、多量の空気が必要となる高回転高負荷域では、過給空気のバイパスは禁止され、全ての過給空気がエンジン本体2に供給される。これにより、空気量不足に陥ることは防止され、所望のトルクを得ることができる。なお、冷却空気の供給が禁止されることによる触媒床温の上昇は、例えばPM再生制御を一時的に中止する等、他の方法によって防止することができる。
ステップ106の処理により過給空気が触媒48にバイパスされる場合には、次のステップ108の判定が実施される。ステップ108では、過給圧センサ74により検出される過給圧が所定の目標過給圧と比較される。目標過給圧は、ディーゼル機関の回転数及び負荷に応じて決定される。比較の結果、過給圧が目標過給圧以上の場合には本ルーチンは終了するが、過給圧が目標過給圧に達しない場合には、次のステップ110の処理が実施される。
ステップ110では、モータコントローラ60から電動機14cに電力が供給され、電動機14cによってターボチャージャ(MAT)14が強制駆動される(MATオン)。電動機14cによる強制駆動により、コンプレッサ14aの回転数は排気エネルギのみで回転駆動される場合よりも上昇する。その結果、過給空気の一部がバイパスされることで低下した過給圧は、再び目標過給圧に向けて上昇することになる。
以上説明したように、上記の触媒冷却制御ルーチンによれば、PM再生制御の実施に伴い触媒48を冷却する必要が生じた場合には、切替弁18が操作され、ターボチャージャ14により過給された空気の一部がバイパス管52を通って触媒48に供給される。その際、過給圧が目標過給圧よりも低下した場合には、電動機14cが作動してターボチャージャ14が強制駆動されることで、過給空気の一部が冷却空気としてバイパスされることによる過給圧の低下が補償される。これにより、エンジン本体2の運転に支障をきたすことなく、触媒48を効率的に冷却することができる。
本実施形態では、ECU70により上記の触媒冷却制御ルーチンが実行されることで、第1の発明の「制御手段」が実現されている。なお、上記の触媒冷却制御ルーチンは、DPFのPM再生制御中における触媒冷却のみならず、DPNRのPM再生制御中における触媒冷却にも適用できる。また、NOx触媒やDPNRのS再生制御中における触媒冷却にも適用できる。
実施の形態2.
次に、図3を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態の電動機付き過給器を有する内燃機関は、図1に示す構成において、ECU70に、図3のルーチンを実行させることにより実現することができる。
本実施形態では、触媒48としてNOx触媒が備えられているものとする。この場合、触媒48に吸蔵されたSOxを放出させて触媒48を再生させるS再生制御を行う必要がある。排気燃料添加インジェクタ40により排気ガス中に燃料を添加することによって触媒48に還元剤を供給するとともに、燃料の酸化反応によって触媒床温を上昇させることで、触媒48に吸蔵されたSOxは放出される。しかし、排気ガス中に燃料を添加し続けると、触媒床温が触媒48の耐用温度を超えて過度に上昇してしまう。また、触媒48からSOxが離脱される際には、還元反応によって強い臭気を有する硫化水素が発生する。そこで、S再生制御では、触媒床温の過度な上昇を防止することと、硫化水素の発生速度を抑えることを目的として、燃料の添加を断続的に行い、触媒48に供給する排気ガスの空燃比をリーンとリッチとに断続的に切替えることが行われている。
ところで、上記のS再生制御において、エンジン本体2から排出される排気ガスの温度がもともと高い場合、排気燃料添加インジェクタ40による燃料の添加を停止しても、触媒床温は直ちには低下しない。触媒床温が十分に低下するまでは燃料の添加は行えず、触媒48に吸蔵されたSOxを放出させることができない。S再生制御を早期に完了して通常の運転を可能にするためには、燃料の添加を停止している間に触媒床温を効率的に低下させることが必要である。ECU70は、S再生制御の実施中、以下に説明する触媒冷却制御を実施することにより、S再生制御に要する時間の短縮を図っている。
図3のフローチャートは、S再生制御の実施中、ECU70によって並行して実施される触媒冷却制御のルーチンを示している。本ルーチンの最初のステップ200では、S再生制御の実施中か否か判定される。本ルーチンと並行してS再生制御が実施されている場合には、S再生制御の実施中を示すフラグが立つようになっている。本ステップでは、このフラグのオン/オフを検出することにより、S再生制御の実施状況を判断する。S再生制御が実施されていない場合には、本ルーチンは終了する。
S再生制御の実施中の場合、次のステップ202では、リッチ制御中か否か、つまり、排気燃料添加インジェクタ40による燃料の添加が行われているか否か判定される。燃料の添加が行われている間は触媒床温を保つ必要があり、触媒48を冷却する必要はない。このため、リッチ制御中の場合には、本ルーチンは終了する。
リッチ制御中でない場合、次のステップ204では、触媒床温センサ72により検出される触媒床温が所定の目標床温を超えているか否か判定される。目標床温は、触媒48上でのSOxの還元反応を維持するのに必要な最低温度である。リッチ制御、つまり、燃料の添加は、触媒床温がこの目標床温まで低下することを条件として再開される。触媒床温が既に目標床温まで低下している場合には、それ以上、触媒48を冷却する必要がないので、本ルーチンは終了する。
一方、触媒床温が目標床温まで低下していない場合は、さらにステップ206の判定が実施される。ステップ206では、本ディーゼル機関が運転されている運転領域が所定の高回転高負荷域に入っているか否か判定される。判定の結果、本ディーゼル機関が高回転高負荷域外で運転されている場合に、次のステップ208の処理が実施される。
ステップ208では、触媒容器30につながるバイパス管52が吸気管8に連通するように切替弁18が操作される。これにより、コンプレッサ14aにより過給された空気の一部がバイパス管52を通過し、冷却空気として触媒容器30内に供給される。冷却空気が触媒容器30内を流れることによって触媒48は冷却され、触媒床温の低下が促進される。
一方、ステップ206の判定の結果、本ディーゼル機関が高回転高負荷域で運転されている場合には、ステップ208及びその後のステップ210,212の処理はキャンセルされる。これにより、過給空気のバイパスは禁止され、全ての過給空気がエンジ本体2に供給されることになり、多量の空気が必要となる高回転高負荷域において空気量不足に陥ることは防止される。
ステップ208の処理により過給空気が触媒48にバイパスされる場合には、次のステップ210の判定が実施される。ステップ210では、過給圧センサ74により検出される過給圧が所定の目標過給圧と比較される。比較の結果、過給圧が目標過給圧に達していない場合には、次のステップ212の処理が実施される。
ステップ212では、モータコントローラ60から電動機14cに電力が供給され、電動機14cによってターボチャージャ14が強制駆動される。電動機14cによりターボチャージャ14が強制駆動されることで、過給空気の一部がバイパスされることで低下した過給圧は、再び目標過給圧に向けて上昇することになる。なお、ステップ210の判定の結果、過給圧が目標過給圧に達している場合には、ステップ212の処理はキャンセルされる。
次のステップ214では、触媒床温と目標床温を超えているか否か再び判定される。判定の結果、触媒床温が目標床温まで低下するまでの間、ステップ206乃至214の一連の処理が繰り返し実行される。そして、触媒床温が目標床温まで低下したら、本ルーチンは終了する。
以上説明したように、上記の触媒冷却制御ルーチンによれば、S再生制御において燃料の添加が一時的に停止すると、切替弁18が操作され、ターボチャージャ14により過給された空気の一部がバイパス管52を通って触媒48に供給される。その際、過給圧が目標過給圧よりも低下した場合には、電動機14cが作動してターボチャージャ14が強制駆動されることで、過給空気の一部が冷却空気としてバイパスされることによる過給圧の低下が補償される。これにより、エンジン本体2の運転に支障をきたすことなく、触媒48を効率的に冷却し、触媒床温を目標床温まで速やかに低下させることができる。
本実施形態では、ECU70により上記の触媒冷却制御ルーチンが実行されることで、第1の発明の「制御手段」が実現されている。
実施の形態3.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態の電動機付き過給器を有する内燃機関は、図1に示す構成において、ECU70に、図4のルーチンを実行させることにより実現することができる。
電動機付きターボチャージャ14は、電動機14cによる強制駆動によって空気量が少ない低回転時でも高過給圧を実現できる反面、コンプレッサ14aのサージ限界を超えやすいという特徴がある。サージを回避する手法としては、過給された空気の一部を吸気管8外に取り出し、コンプレッサ14aを通過する空気量を確保することが有効である。この場合、過給に要したエネルギを無駄にしないように、取り出した過給空気を有効に利用できるようにしたい。本実施形態では、サージ回避のために取り出した過給空気をディーゼル機関の被冷却部の冷却に用いることで、エネルギの有効利用を図っている。
本実施形態では、ディーゼル機関の被冷却部として排気燃料添加インジェクタ40を冷却する。排気燃料添加インジェクタ40は、排気マニホールド6内に配置されるために先端温度が高温になりやすい。先端温度が高温になると、燃料が霧化せずにデポジットとなって堆積する可能性や、燃料の焼きつきによって詰まりが発生する可能性がある。そこで、サージ回避のために取り出した過給空気を排気燃料添加インジェクタ40の先端に吹き付けることで、先端温度が過度に上昇することを防止する。なお、本実施形態では、触媒48としてNOx触媒が備えられており、定期的にNOx放出制御やS再生制御が実施されているものとする。
図4のフローチャートは、ECU70によって実施されるサージ回避制御のルーチンを示している。本ルーチンの最初のステップ300では、コンプレッサ14aの作動状態がサージ限界に達しているか否か判定される。サージ限界に達しているか否かは、過給圧センサ74により測定される過給圧と大気圧との圧力比、及びエアフローメータ76により測定される吸入空気量から、小流量高圧縮比と判定される場合に、サージ限界に達していると判定される。サージ限界に達していない場合には、過給空気を取り出す必要はないので、本ルーチンは終了する。
サージ限界に達している場合、次のステップ302では、NOx放出制御、或いはS再生制御(以下、NOx放出制御等)の実施中か否か判定される。本ルーチンと並行してNOx放出制御等が実施されている場合には、制御の実施中を示すフラグが立つようになっている。本ステップでは、このフラグのオン/オフを検出することにより、各制御の実施状況を判断する。これら制御が実施されているか否かにより、取り出した過給空気の供給先が異なってくる。
NOx放出制御等が実施されていない場合には、排気マニホールド6につながるバイパス管54が吸気管8に連通するように開閉弁20が開かれる(ステップ304)。これにより、インタークーラ16により冷却された過給空気の一部がバイパス管54を通過し、冷却空気として排気燃料添加インジェクタ40の先端へ供給される。冷却空気が供給されることで排気燃料添加インジェクタ40は冷却され、その先端温度の上昇が抑制される。また、コンプレッサ14aを通過する空気の流量が確保されることで、コンプレッサ14aのサージも回避される。
一方、NOx放出制御等が実施されている場合には、排気燃料添加インジェクタ40への過給空気の供給は行われない。NOx放出制御等では、触媒48に供給される排出ガスの空燃比を厳密に制御する必要があるからである。したがって、この場合は、コンプレッサ14aの吸気側につながるバイパス管50に過給空気を流すように切替弁18が操作される(ステップ306)。これにより、コンプレッサ14aの排気側と吸気側とを結ぶ空気の循環路ができ、コンプレッサ14aを通過する空気の流量が確保される。なお、NOx放出制御等の実施中は、排気燃料添加インジェクタ40から燃料が噴射されており、排気燃料添加インジェクタ40は内部を通過する燃料によって冷却されている。
以上説明したサージ回避制御ルーチンによれば、サージ回避が必要な場合には、開閉弁20が開弁することで、過給空気の一部はエンジン本体2ではなく、バイパス管54を通って排気燃料添加インジェクタ40の先端に供給される。これにより、エンジン本体2への空気供給量が少ない場合でも、コンプレッサ14aを通過する空気量を確保することができ、サージの発生を抑制することができる。さらに、バイパスした過給空気を排気燃料添加インジェクタ40に供給することで、排気燃料添加インジェクタ40の先端温度の上昇を抑制することができる。
本実施形態では、ECU70により上記のサージ回避制御ルーチンが実行されることで、第4の発明の「制御手段」が実現されている。
実施の形態4.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態の電動機付き過給器を有する内燃機関は、図1に示す構成において、ECU70に、図5のルーチンを実行させることにより実現することができる。
実施の形態4では、排気燃料添加インジェクタ40を冷却しているが、実施の形態1,2と同様に、触媒48を冷却してもよい。本実施の形態では、ディーゼル機関の被冷却部として排気燃料添加インジェクタ40と触媒48とを冷却する。なお、本実施形態では、触媒48としてDPFが備えられ、定期的にPM放出制御が実施されているものとする。
図5のフローチャートは、ECU70によって実施されるサージ回避制御のルーチンを示している。本ルーチンの最初のステップ400では、過給圧センサ74により測定される過給圧と大気圧との圧力比、及びエアフローメータ76により測定される吸入空気量から、コンプレッサ14aの作動状態がサージ限界に達しているか否か判定される。サージ限界に達していない場合には、過給空気をバイパスして取り出す必要はないので、本ルーチンは終了する。
サージ限界に達している場合、次のステップ402では、PM再生制御の実施中か否か判定される。本ルーチンと並行してPM再生制御が実施されている場合には、制御の実施中を示すフラグが立つようになっている。本ステップでは、このフラグのオン/オフを検出することにより、PM再生制御の実施状況を判断する。PM再生制御が実施されているか否かにより、取り出した過給空気の供給先が異なってくる。
PM再生制御が実施されていない場合には、排気マニホールド6につながるバイパス管54が吸気管8に連通するように開閉弁20が開かれる(ステップ406)。これにより、インタークーラ16により冷却された過給空気の一部がバイパス管54を通過し、冷却空気として排気燃料添加インジェクタ40の先端へ供給される。冷却空気が供給されることで排気燃料添加インジェクタ40は冷却され、その先端温度の上昇が抑制される。また、コンプレッサ14aを通過する空気の流量が確保されることで、コンプレッサ14aのサージも回避される。
PM再生制御が実施されている場合には、ステップ404の判定が行われる。ステップ404では、触媒床温がOT温度を超えているか否か判定される。触媒床温がOT温度を超えている場合には、触媒48の熱劣化を防止するため、触媒容器30につながるバイパス管52が吸気管8に連通するように切替弁18が操作される(ステップ408)。これにより、過給空気の一部がバイパス管52を通過し、冷却空気として触媒容器30内に供給される。冷却空気が触媒容器30内を流れることによって触媒48は冷却され、触媒床温の上昇が防止される。また、コンプレッサ14aを通過する空気の流量が確保されることで、コンプレッサ14aのサージも回避される。
一方、触媒床温がOT温度以下の場合には、触媒48を冷却する必要がない。この場合は、コンプレッサ14aの吸気側につながるバイパス管50に過給空気を流すように切替弁18が操作される(ステップ410)。これにより、コンプレッサ14aの排気側と吸気側とを結ぶ空気の循環路ができ、コンプレッサ14aを通過する空気の流量が確保される。
以上説明したサージ回避制御ルーチンによれば、実施の形態3と同様、エンジン本体2への空気供給量が少ない場合でも、コンプレッサ14aを通過する空気量を確保することができ、サージの発生を抑制することができる。さらに、PM再生制御が実施されていないときは、バイパスした過給空気を排気燃料添加インジェクタ40に供給することで、排気燃料添加インジェクタ40の先端温度の上昇を抑制することができ、PM再生制御の実施中であって触媒床温が上昇しているときは、バイパスした過給空気を触媒容器30内に供給することで、触媒床温の上昇を抑制することができる。
本実施形態では、ECU70により上記のサージ回避制御ルーチンが実行されることで、第4の発明の「制御手段」が実現されている。なお、触媒48がNOx触媒である場合には、上記のサージ回避制御ルーチンにおけるPM再生制御中か否かの判定をS再生制御中か否かの判定に変更すればよい。これによれば、サージ回避のためにバイパスした過給空気をNOx触媒のS再生制御中における触媒冷却に利用することができる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
実施の形態1,2では過給空気を触媒48の冷却に利用しているが、他の被冷却部の冷却に利用してもよい。例えば、排気燃料添加インジェクタ40の冷却に利用してもよく、筒内インジェクタ32と燃料タンク38とを結ぶリターン流路42の冷却に利用してもよい。リターン流路42を冷却することで、燃料タンク38の内部温度の上昇を抑制することができ、サプライポンプ36のポンプ効率の低下を防止することができる。この場合も、過給空気のバイパスによって過給圧が低下したときには、過給圧の低下を補うように電動機14cによりターボチャージャ14を強制駆動すればよい。
また、実施の形態3,4において、サージ回避のためにバイパスした過給空気の供給先は、排気燃料添加インジェクタ40や触媒48以外の被冷却部でもよい。例えば、上記のように、筒内インジェクタ32と燃料タンク38とを結ぶリターン流路42の冷却に用いてもよい。
図1の構成では、切替弁18をインタークーラ16の上流に配置しているが、開閉弁20と同様にインタークーラ16の下流に配置してもよい。これによれば、インタークーラ16により冷却された空気を触媒48に供給することができ、触媒48をより効率的に冷却することができる。その場合、切替弁18と開閉弁20を一体化して1つの切替弁として構成してもよい。
また、図1の構成では、電動機付き過給器として電動機付きターボチャージャを用いているが、本発明においては、電動機付き過給器は、電動機のみによってコンプレッサを駆動する電動コンプレッサであってもよい。コンプレッサは遠心圧縮機でも、軸流圧縮機でもよい。また、図1の構成では、本発明をディーゼル機関に適用しているが、被冷却部を有する内燃機関であれば、ガソリン機関等の他の内燃機関にも適用することができる。
本発明の実施の形態1としての電動機付き過給器を有する内燃機関の概略構成図である。 本発明の実施の形態1において実施される触媒冷却制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実施される触媒冷却制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において実施されるサージ回避制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態4において実施されるサージ回避制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
2 エンジン本体
4 吸気マニホールド
6 排気マニホールド
8 吸気管
10 排気管
12 エアクリーナ
14 電動機付きターボチャージャ(MAT)
14a コンプレッサ
14b タービン
14c 電動機
16 インタークーラ
18 切替弁
20 開閉弁
22 吸気絞り弁
24 EGR管
26 EGRクーラ
28 EGR弁
30 触媒容器
32 筒内インジェクタ
34 コモンレール
36 サプライポンプ
38 燃料タンク
40 排気燃料添加インジェクタ
50 バイパス管(吸気側)
52 バイパス管(触媒側)
54 バイパス管(添加インジェクタ側)
72 リターン流路
48 触媒
60 モータコントローラ
70 ECU
72 触媒床温センサ
74 過給圧センサ
76 エアフローメータ
78 クランク角センサ

Claims (8)

  1. 内燃機関の吸気通路に配置され、電動機によって駆動可能な過給機と、
    前記過給機により過給された空気の一部を前記内燃機関の被冷却部に導入する冷却空気導入路と、
    前記冷却空気導入路を開閉する開閉弁と、
    前記被冷却部の冷却の必要性を判定し、判定結果から冷却の必要有りと判断した場合には、前記開閉弁を開弁するとともに、前記電動機を作動させて前記過給機の過給圧を上昇させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関。
  2. 前記過給器の過給圧を検出する過給圧検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記開閉弁の開弁後、前記過給圧検出手段により検出される実過給圧が目標過給圧よりも低下したら、実過給圧を目標過給圧まで上昇させるように前記電動機を作動させることを特徴とする請求項1記載の電動機付き過給機を有する内燃機関。
  3. 前記内燃機関が所定の高回転且つ高負荷領域で運転されているときには、前記開閉弁の開弁を禁止する禁止手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電動機付き過給機を有する内燃機関。
  4. 内燃機関の吸気通路に配置され、電動機によって駆動可能な過給機と、
    前記過給機により過給された空気の一部を前記内燃機関の被冷却部に導入する冷却空気導入路と、
    前記冷却空気導入路を開閉する開閉弁と、
    前記過給機のサージ状態を判定し、判定結果からサージ回避を行うべきであると判断した場合には、前記開閉弁を開弁する制御手段と、
    を備えることを特徴とする電動機付き過給機を有する内燃機関。
  5. 前記被冷却部は、排気ガス中に燃料を添加する燃料添加インジェクタであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関。
  6. 前記被冷却部は、排気通路に配置された触媒であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関。
  7. 前記被冷却部は、筒内に燃料を噴射する筒内インジェクタと燃料タンクとを接続し、前記筒内インジェクタから噴射されなかった燃料を前記燃料タンクに戻すための燃料流路であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関。
  8. 前記過給機により過給された空気を冷却するインタークーラを備え、
    前記冷却空気導入路は前記インタークーラにより冷却された空気の一部を前記被冷却部に導入することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の電動機付き過給機を有する内燃機関。
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