JP2006233531A - 納骨棺 - Google Patents

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昌俊 江泉
Katsuhiro Saotome
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Abstract

【課題】美観性、耐久性、施工容易性及び設計自由性の全てに優れた納骨棺を提供する。
【解決手段】納骨棺1は、セメント、平均粒径1.0μm以下のポゾラン質微粉末、最大粒径2mm以下の細骨材、平均粒径3〜20μmの石英粉末、平均粒度1mm以下の繊維状粒子若しくは薄片状粒子、金属繊維若しくは有機質繊維、減水剤及び水を含む配合物の硬化体からなる。納骨棺1は、土2を収容したコンクリート3の上に載置され、拝石5及び芝台10を蓋体として地面13の下方に埋設される。
【選択図】図1

Description

本発明は、墓石の下方に埋設される納骨棺(カロート)に関する。
従来、納骨棺の材料として、コンクリート、御影石等が用いられている。
コンクリート製の納骨棺は、安価ではあるが、美観性及び耐久性に劣るという欠点がある。そこで、これらの欠点を解消するために、コンクリート製本体の内壁を陶板で形成した納骨棺が提案されている(特許文献1)。しかし、この場合、コンクリート製本体の内壁に陶板を固定する必要があり、製作に手間がかかるうえ、製造コストも増大する。また、内壁以外の部分はコンクリート製であるため、冬季におけるコンクリート中に浸入した水分の凍結融解による強度の低下等が避け難い。さらに、強度を高めるために納骨棺を構成する壁体の厚さを大きくした場合には、納骨棺の質量が大きくなり、一体成形品としての搬入及び設置の作業が困難になる。
御影石製の納骨棺は、耐久性に優れるものの、コンクリート製のように一体成形品として作製することができず、施工現場で石板を組み合わせて製作する必要があるため、施工作業が煩雑になる傾向がある。また、コンクリート製のように型枠を用いた成形ができないため、形状等の設計の自由度(設計自由性)が小さい。
特開平7−42413号公報
上述のように、従来、コンクリートと御影石のいずれを用いても、美観性、耐久性、施工容易性及び設計自由性の全てに優れた納骨棺を得ることはできなかった。
そこで、本発明は、美観性、耐久性、施工容易性及び設計自由性の全てに優れた納骨棺を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の材料を含むセメント系硬化体からなる納骨棺によれば、前記の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供するものである。
[1] セメント、平均粒径1.0μm以下のポゾラン質微粉末、最大粒径2mm以下の細骨材、平均粒径3〜20μmの石英粉末、平均粒度1mm以下の繊維状粒子若しくは薄片状粒子、金属繊維若しくは有機質繊維、減水剤及び水を含む配合物の硬化体からなることを特徴とする納骨棺。
[2] 前記セメント100質量部に対し、前記ポゾラン質微粉末5〜50質量部、前記細骨材50〜250質量部、前記石英粉末5〜50質量部、前記繊維状粒子若しくは薄片状粒子3〜35質量部、前記減水剤0.1〜4.0質量部(固形分換算)、及び前記水10〜30質量部を含み、かつ、前記配合物中に前記金属繊維0.1〜6体積%を含む前記[1]の納骨棺。
[3] 前記セメント100質量部に対し、前記ポゾラン質微粉末5〜50質量部、前記細骨材50〜250質量部、前記石英粉末5〜50質量部、前記繊維状粒子若しくは薄片状粒子3〜35質量部、前記減水剤0.1〜4.0質量部(固形分換算)、及び前記水10〜30質量部を含み、かつ、前記配合物中に前記有機質繊維0.1〜10体積%を含む前記[1]の納骨棺。
[4] 前記硬化体の表面粗さ(Rmax)が10μm以下である前記[1]〜[3]のいずれかの納骨棺。
[5] 一体成形品である前記[1]〜[4]のいずれかの納骨棺。
[6] 内壁面にレリーフを有する前記[1]〜[5]のいずれかの納骨棺。
本発明の納骨棺は、緻密な材質からなるため、通常のコンクリートと比べて極めて滑らかな表面を有し、高級感があり、美観性に優れている。
また、本発明の納骨棺は、緻密な材質からなるため、水分が浸入せず、冬季における浸入した水分の凍結融解による強度の低下が生じ易い地域等でも、優れた耐久性を示す。
また、本発明の納骨棺は、セメント系の材料からなるため、一体成形品として作製することができる。この場合、現場における施工の容易化を図ることができる。
また、本発明の納骨棺は、材質自体の強度が大きいため、当該納骨棺を構成する壁体の厚さの削減を図ることができ、その結果、軽量化による搬送及び施工の容易化を図ることができる。
さらに、本発明の納骨棺は、セメント系の緻密な材質からなるため、形状等の設計の自由度が高い。例えば、内壁面にレリーフ(例えば、観音像等の浮彫)を形成させることも可能であり、この場合、美観性を向上させることができる。
本発明の納骨棺は、セメント、平均粒径1.0μm以下のポゾラン質微粉末、最大粒径2mm以下の細骨材、平均粒径3〜20μmの石英粉末、平均粒度1mm以下の繊維状粒子若しくは薄片状粒子、金属繊維若しくは有機質繊維、減水剤及び水を含む配合物(混練物)の硬化体からなるものである。以下、各材料について説明する。
本発明で用いられるセメントの種類としては、特に限定されるものではなく、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメント等を用いることができる。
本発明において、早期強度発現性を向上させようとする場合は、早強ポルトランドセメントを使用することが好ましく、配合物の流動性を向上させようとする場合は、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントを使用することが好ましい。
本発明においては、平均粒径が1.0μm以下のポゾラン質微粉末が用いられる。平均粒径が1.0μmを超えると、硬化体(納骨棺)の強度発現性が低下するので、好ましくない。
ポゾラン質微粉末としては、例えば、シリカフューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。中でも、シリカフューム及びシリカダストは、平均粒径が1.0μm以下であり、粉砕等を行なう必要がないので、コスト的に有利である。
ポゾラン質微粉末の配合量は、配合物の流動性や硬化体の強度発現性の観点から、セメント100質量部に対して、5〜50質量部とするのが好ましい。
該配合量が5質量部未満または50質量部を超えると、配合物の流動性が低下し、成形等の作業が困難となる。また、硬化体(納骨棺)の強度発現性及び耐久性が低下するうえ、硬化体の使用開始後に、硬化体の一部に欠けや剥れ等が発生するおそれがあり、それに伴う外観の悪化も生じ得るので、好ましくない。
本発明においては、最大粒径2mm以下の細骨材が用いられる。細骨材の最大粒径が2mmを超えると、硬化体の強度発現性が低下するので好ましくない。
なお、本発明においては、硬化体の強度発現性等の観点から、最大粒径が1.5mm以下の細骨材を用いることが好ましい。
細骨材としては、例えば、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂又はこれらの混合物等を使用することができる。
細骨材の配合量は、配合物の流動性や、硬化体の強度発現性、さらには、自己収縮や乾燥収縮の低減、水和発熱量の低減等の観点から、セメント100質量部に対して、好ましくは50〜250質量部、より好ましくは80〜180質量部である。
本発明においては、平均粒径3〜20μm(好ましくは4〜10μm)の石英粉末が用いられる。該平均粒径が上記範囲外では、配合物の流動性や硬化体の強度発現性が低下するので、好ましくない。
石英粉末としては、例えば、石英や非晶質石英、オパール質やクリストバライト質のシリカ含有粉末等が挙げられる。
石英粉末の配合量は、配合物の流動性や硬化体の強度発現性の観点から、好ましくは、セメント100質量部に対して5〜50質量部である。
本発明においては、平均粒度1mm以下の繊維状粒子若しくは薄片状粒子が用いられる。平均粒度が1mmを超えると、硬化体の強度発現性が低下するので、好ましくない。
なお、本明細書中において、繊維状粒子若しくは薄片状粒子の「粒度」とは、その最大寸法の大きさ(特に、繊維状粒子ではその長さ)を意味する。
繊維状粒子としては、例えば、ウォラストナイト、ボーキサイト、ムライト等が挙げられる。
薄片状粒子としては、例えば、マイカフレーク、タルクフレーク、バーミキュライトフレーク、アルミナフレーク等が挙げられる。
繊維状粒子若しくは薄片状粒子の配合量(ただし、これら2種の粒子を併用する場合は合計量)は、配合物の流動性、及び硬化体の強度発現性や靱性の観点から、好ましくは、セメント100質量部に対して3〜35質量部である。
なお、繊維状粒子としては、硬化体の靱性を高める観点から、長さ/直径の比で表される針状度が3以上のものを用いるのが好ましい。
本発明においては、金属繊維若しくは有機質繊維が用いられる。
金属繊維としては、例えば、鋼繊維、アモルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維は、高い強度を有し、かつコストや入手のし易さの点でも優れているため、好ましく用いられる。
金属繊維の形状及び寸法は、好ましくは、長さが2mm以上で、長さ/直径の比が20以上であり、より好ましくは、長さが2〜30mmで、長さ/直径の比が20〜200である。
金属繊維の長さが2mm未満では、曲げ強度を向上させる効果が低下するので、好ましくない。該長さが30mmを超えると、混練の際にファイバーボールが生じ易くなるので、好ましくない。
金属繊維の長さ/直径の比が20未満では、同一配合量(同一体積)での本数が少なくなり、曲げ強度を向上させる効果が低下するので、好ましくない。該比が200を超えると、金属繊維自身の強度が不足し、張力を受けた際に切れ易くなるので、好ましくない。
金属繊維の配合量は、配合物中の体積割合で、好ましくは0.1〜6%、より好ましくは0.5〜5.5%である。該配合量が0.1%未満では、硬化体の曲げ強度が低下することがある。該配合量が6%を超えると、混練時の作業性等を確保するために単位水量を増加しなければならず、硬化体の強度の低下を招くことがある。
有機質繊維としては、例えば、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維、炭素繊維等が挙げられる。中でも、ビニロン繊維及びポリプロピレン繊維は、高い強度を有し、かつコストや入手のし易さの点でも優れているため、好ましく用いられる。
有機質繊維の形状及び寸法は、好ましくは、長さが2mm以上で、長さ/直径の比が20以上であり、より好ましくは、長さが2〜30mmで、長さ/直径の比が20〜500である。
有機質繊維の長さが2mm未満では、破壊強度を向上させる効果が低下するので、好ましくない。該長さが30mmを超えると、混練の際にファイバーボールが生じ易くなるので、好ましくない。
有機質繊維の長さ/直径の比が20未満では、同一配合量(同一体積)での有機質繊維の本数が少なくなり、破壊強度を向上させる効果が低下するので、好ましくない。該比が500を超えると、有機質繊維自身の強度が不足し、張力を受けた際に切れ易くなるので、好ましくない。
有機質繊維の配合量は、配合物中の体積割合で、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.5〜8.0%である。該配合量が0.1%未満では、破壊エネルギーが低下することがある。該配合量が10%を超えると、混練時の作業性等を確保するために単位水量を増加しなければならず、硬化体の強度の低下を招くことがある。
本発明において、金属繊維と有機質繊維は、併用してもよい。この場合、金属繊維及び有機質繊維の配合量(合計量)は、配合物中の体積割合で、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.5〜8.0%である。
減水剤としては、例えば、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系等の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することができる。中でも、ポリカルボン酸系の高性能減水剤及び高性能AE減水剤は、減水効果が大きいため、好ましく用いられる。
減水剤の配合量は、セメント100質量部に対して、固形分換算で好ましくは0.1〜4.0質量部、より好ましくは0.3〜1.5質量部である。該配合量が0.1質量部未満では、混練が困難になるとともに、配合物の流動性が低下するので、好ましくない。該配合量が4.0質量部を超えると、硬化体の強度発現性が低下するので、好ましくない。
なお、減水剤は、液状と粉末状のいずれでも使用可能である。
水量は、セメント100質量部に対して、好ましくは10〜30質量部、より好ましくは15〜25質量部である。該量が10質量部未満では、混練が困難になるとともに、配合物の流動性が低くなるので、好ましくない。該量が30質量部を超えると、硬化体の強度発現性が低下するので、好ましくない。
本発明においては、前記の各材料の配合割合を前記の好ましい数値範囲内に定めることによって、表面粗さ(Rmax)を10μm以下とすることができる。
材料の混練方法は、特に限定されるものではなく、例えば、
(1)水、減水剤以外の材料を予め混合して、プレミックス材を調製し、該プレミックス材、水及び減水剤をミキサに投入し、混練する方法;
(2)水以外の材料(ただし、減水剤としては粉末状のものを使用する。)を予め混合して、プレミックス材を調製し、該プレミックス及び水をミキサに投入し、混練する方法;
(3)各材料を、それぞれ個別にミキサに投入し、混練する方法;
等が挙げられる。
混練に用いるミキサとしては、通常のコンクリートの混練に用いられる任意のタイプのミキサを用いることができ、例えば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ等が挙げられる。
混練後、所定の型枠内に配合物を投入して成形し、その後、養生すれば、所定の形状を有するセメント質硬化体からなる本発明の納骨棺(一体成形品)またはその構成部品(壁体;組み立て式)が完成する。なお、養生方法としては、気中養生、水中養生、蒸気養生等が挙げられる。
本発明で用いられる配合物の物性は、次の通りである。
本発明で用いられる配合物は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定したフロー値が、230mm以上であり、流動性に優れるものである。そのため、配合物の混練作業や、型枠内に投入して成形する作業等を容易に行なうことができる。また、納骨棺の内壁面にレリーフ(浮彫)を有するなど、部分的に複雑な形状を有する場合であっても、このような複雑な形状の隅々にまで配合物を行き渡らせることができ、精巧な成形体を作製することができる。
前記配合物が硬化してなる硬化体(本発明の納骨棺またはその構成部品)は、130MPa以上の圧縮強度と、20MPa以上の曲げ強度を発現するうえ、構造的に極めて緻密に形成されているので、機械的強度の低下や、欠け、剥れ等の破損が生じ難い。
また、この硬化体は、構造的に極めて緻密に形成されているので、水分と接触しても、材質の内部に水分が浸入することがなく、耐久性の低下が生じ難い。具体的には、通常のコンクリートに見られるような、冬季における浸入した水分の凍結融解による強度の低下等が生じ難い。また、硬化体に金属繊維が含まれている場合であっても、金属繊維に錆が発生せず、金属繊維による補強効果を長年に亘って維持することができる。
前記配合物が硬化してなる硬化体(本発明の納骨棺またはその構成部品)の表面粗さ(Rmax)は、好ましくは10μm以下、より好ましくは9μm以下、特に好ましくは8μm以下である。表面粗さ(Rmax)を10μm以下にすると、硬化体の表面に光沢が生じ、材質自体に高級感を付与することができる。
ここで、表面粗さ(Rmax)とは、JIS B 0601(定義)、0651(測定器)で規定される値であり、測定対象物の表面の断面曲線における凹凸の最大高さをいう。凹凸の最大高さとは、前記断面曲線の基準長さLの範囲内における最も高い山の頂部と最も低い谷の底部の距離をいう。
表面粗さ(Rmax)を10μm以下にする方法としては、表面研磨(例えば、#140砥石研磨、ブラスト処理等)を行なう方法や、型枠として樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリウレタン等)製の型枠を用いる方法等が挙げられる。
本発明の納骨棺を構成する壁体の厚さは、好ましくは5〜10cmである。該厚さが5cm未満では、納骨棺の強度が不十分となる場合がある。該厚さが10cmを超えると、製造コストが増大するばかりか、納骨棺の質量が大きくなり、一体成形品としての搬入及び設置が困難になることがある。
次に、図面を参照して本発明の納骨棺の実施形態の例を説明する。
図1は、本発明の納骨棺の一例を含む墓の断面図、図2は、図1中の納骨棺を示す斜視図、図3は、本発明の納骨棺の他の例を含む墓の断面図、図4は、図3中の納骨棺を示す斜視図、図5は、本発明の納骨棺の他の例を含む墓の断面図である。
図1中、本発明の納骨棺1は、遺骨を埋葬するためにお墓の地下部分として埋設されるものである。なお、納骨棺は、カロートとも称される。
納骨棺1の下方には、納骨棺1を支持するための基礎として、環状のコンクリート体3が配設されている。また、環状のコンクリート体3で囲まれた中央部分には、土(例えば、真砂土)2が収容されている。なお、土2は、「人間は死んだら土に還る」との思想に基づくものである。土2及びコンクリート体3の下方には、砕石4が敷き詰めてある。
納骨棺1の上方には、納骨棺1の上側の開口部分を塞ぐように、拝石5及び芝台10が地面13上に敷設されている。拝石5の上面には香炉(香立て)6が載置されている。芝台10の上面には、下から順に中台9、上台8、棹石7が載置されている。中台9の前方には水鉢11及び花立12が載置されている。
遺骨を埋葬する際には、香炉6及び拝石5を外して、納骨棺1の上側に開口部を生じさせ、この開口部を通じて納骨棺1内に遺骨(焼骨)を収める。なお、近年では、後述の例(図2及び図3参照)のように、骨壷内に収容した状態で遺骨を埋葬することが多い。
納骨棺1は、図2に示すように、上側及び下側が開口した断面矩形の筒状に形成されており、前壁21と、左右一対の側壁22と、後壁23とから構成されている。納骨棺1の内壁面24には、レリーフ(例えば、観音像等の浮彫)を付けることができる。
納骨棺1は、図2に示すような一体成形品でもよいし、あるいは、ボルト等の固着具を用いて、前壁21等の各部の板材を組み合わせたものでもよい。
本発明の納骨棺1を含むお墓の施工方法の一例は、概略、次のとおりである。
まず、地面13を1mほど掘削して、直方体の内部空間を有する穴を形成させる。この穴の底を平坦に均した後、砕石4を10cm程度の厚さとなるように敷き詰める。その後、砕石4の上面の周縁に、所定の型枠を用いてコンクリート混練物を打設し、30cm程度の厚さを有する環状のコンクリート3を形成させる。次いで、環状のコンクリート3で囲まれた矩形の空洞部分に土2を充填する。環状のコンクリート3の上に納骨棺1を載置すれば、お墓の地下部分が完成する。
次に、地面13上に拝石5及び芝台10を載置して、納骨棺1の上側の開口部を塞ぐ。その後、香炉6、水鉢11、花立12、中台9、上台8、棹石7を順次、積み上げていけば、お墓が完成する。
納骨棺の他の例を図3及び図5に示す。
図3中、納骨棺30以外のお墓の構成部分は、図1と同様である。
納骨棺30は、図3及び図4に示すように、上側及び下側が共に部分的に開口した矩形の箱状に形成されており、前壁31と、左右一対の側壁32と、後壁33と、天井壁34と、底壁35とから構成されている。
底壁35の上面には、図3に示すように骨壷36を載置することができる。なお、載置可能な骨壷36の数は、納骨棺30の大きさ等によっても異なるが、通常、5〜8個程度である。
骨壷を数多く収容したい場合には、図5に示すように、棚板を有する納骨棺としてもよい。
図5中、納骨棺40は、上側が部分的に開口し、かつ内部に棚板を有する矩形の箱状に形成されており、前壁41と、左右一対の側壁(図示せず)と、後壁43と、天井壁44と、底壁45と、棚板47とから構成されている。骨壷46は、棚板47、および底壁45の上面の後部(高い部分)に載置することができる。底壁45の上面の前部は、後部よりも若干下方に位置し、水抜き用孔48を有する。納骨棺40の内部に水が浸入した場合、この水は、水抜き用孔48を通って下方に排水される。
以下、実施例により本発明を説明する。
[使用材料]
以下に示す材料を使用した。
(1)セメント;低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント社製;ブレーン比表面積:3,200cm2/g)
(2)ポゾラン質微粉末;シリカフューム(平均粒径:0.25μm)
(3)石英粉末(平均粒径:7μm)
(4)細骨材;珪砂(最大粒径:0.6mm)
(5)繊維状粒子;ウォラストナイト(平均長さ:0.3mm、長さ/直径の比:4)
(6)減水剤;ポリカルボン酸系高性能減水剤
(7)水;水道水
(8)金属繊維;鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:15mm)
(9)有機質繊維;ビニロン繊維(直径:0.3mm、長さ:15mm)
[実施例1]
低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム30質量部、石英粉末32質量部、細骨材120質量部、ウォラストナイト24質量部、鋼繊維(配合物中の体積割合:2%)、減水剤1.0質量部(固形分換算)、水22質量部を二軸ミキサに投入し混練して、配合物を調製した。
該配合物の0打フロー値は、250mmであった。
また、前記配合物を鋼製型枠(φ50×100mm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体(3本)の圧縮強度(平均値)は、230N/mm2であった。
また、前記配合物を鋼製型枠(4×4×16cm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体(3本)の曲げ強度(平均値)は、45N/mm2であった。
また、前記配合物を鋼製型枠(10×10×40cm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体の凍結融解試験を「JIS A 6204 付属書2」に準じて行なった。その結果、相対動弾性係数は100%であった。
また、前記配合物をポリエチレン製型枠(4×4×16cm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体の表面粗さ(Rmax)を、「JIS B 0651」に準じて、表面粗さ計(東京精密社製)を用いて測定した。その結果、表面粗さは8.0μmであった。該硬化体の表面を観察したところ、光沢があり、高級感のあるものであった。
また、前記配合物を型枠内に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生して、図2に示す筒状の納骨棺を作製した。この納骨棺は、幅80cm、長さ120cm、高さ60cm、壁の厚さ6cmの寸法を有し、かつ内壁面にレリーフを有するものである。このレリーフを観察したところ、細部まで本発明の配合物が行き渡り、欠けた部分が見られなかった。
[実施例2]
低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム30質量部、石英粉末32質量部、細骨材120質量部、ウォラストナイト24質量部、ビニロン繊維(配合物中の体積割合:3%)、減水剤1.0質量部(固形分換算)、水22質量部を二軸ミキサに投入し混練して、配合物を調製した。
該配合物の0打フロー値は、240mmであった。
また、前記配合物を鋼製型枠(φ50×100mm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体(3本)の圧縮強度(平均値)は、150N/mm2であった。
また、前記配合物を鋼製型枠(4×4×16cm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体(3本)の曲げ強度(平均値)は、22N/mm2であった。
また、前記配合物を鋼製型枠(10×10×40cm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体の凍結融解試験を「JIS A 6204 付属書2」に準じて行なった。その結果、相対動弾性係数は100%であった。
また、前記配合物をポリエチレン製型枠(4×4×16cm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体の表面粗さを、「JIS B 0651」に準じて、表面粗さ計(東京精密社製)を用いて測定した。その結果、表面粗さは8.3μmであった。該硬化体の表面を観察したところ、光沢があり、高級感のあるものであった。
また、前記配合物を型枠内に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生して、図2に示す筒状の納骨棺を作製した。この納骨棺は、幅80cm、長さ120cm、高さ60cm、壁の厚さ6cmの寸法を有し、かつ内壁面にレリーフを有するものである。このレリーフを観察したところ、細部まで本発明の配合物が行き渡り、欠けた部分が見られなかった。
本発明の納骨棺の一例を含む墓の断面図である。 図1中の納骨棺を示す斜視図である。 本発明の納骨棺の他の例を含む墓の断面図である。 図3中の納骨棺を示す斜視図である。 本発明の納骨棺の他の例を含む墓の断面図である。
符号の説明
1,30,40 納骨棺(カロート)
2 土
3 環状のコンクリート体
4 砕石
5 拝石
6 香炉
7 棹石
8 上台
9 中台
10 芝台
11 水鉢
12 花立
13 地面
21,31,41 前壁
22,32 側壁
23,33,43 後壁
24 内壁面
34,44 天井壁
35,45 底壁
36,46 骨壷
47 棚板
48 水抜き用孔

Claims (6)

  1. セメント、平均粒径1.0μm以下のポゾラン質微粉末、最大粒径2mm以下の細骨材、平均粒径3〜20μmの石英粉末、平均粒度1mm以下の繊維状粒子若しくは薄片状粒子、金属繊維若しくは有機質繊維、減水剤及び水を含む配合物の硬化体からなることを特徴とする納骨棺。
  2. 前記セメント100質量部に対し、前記ポゾラン質微粉末5〜50質量部、前記細骨材50〜250質量部、前記石英粉末5〜50質量部、前記繊維状粒子若しくは薄片状粒子3〜35質量部、前記減水剤0.1〜4.0質量部(固形分換算)、及び前記水10〜30質量部を含み、かつ、前記配合物中に前記金属繊維0.1〜6体積%を含む請求項1記載の納骨棺。
  3. 前記セメント100質量部に対し、前記ポゾラン質微粉末5〜50質量部、前記細骨材50〜250質量部、前記石英粉末5〜50質量部、前記繊維状粒子若しくは薄片状粒子3〜35質量部、前記減水剤0.1〜4.0質量部(固形分換算)、及び前記水10〜30質量部を含み、かつ、前記配合物中に前記有機質繊維0.1〜10体積%を含む請求項1記載の納骨棺。
  4. 前記硬化体の表面粗さ(Rmax)が10μm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の納骨棺。
  5. 一体成形品である請求項1〜4のいずれか1項に記載の納骨棺。
  6. 内壁面にレリーフを有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の納骨棺。
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