JP2006233199A - 改善された研磨パッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度、伸度などの機械特性が均一な相互侵入高分子網目構造体およびその製造方法を提供する。また、研磨時の面内均一性に優れ、連続研磨において研磨レートの低下の小さく、パッド寿命が改良された研磨パッドおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、およびラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含する相互侵入高分子網目構造体の製造方法であって、ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程の前に、ラジカル重合禁止剤を、該ラジカル重合性組成物および/または該高分子成形体に添加する相互侵入高分子網目構造体の製造方法により得られることを特徴とする相互侵入高分子網目構造体およびその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、相互侵入高分子網目構造体およびその製造方法に関する。また、本発明は、半導体基板の研磨パッド、およびその製造方法に関する。特に、シリコンなどの半導体基板上に形成される絶縁層表面や金属配線表面を平坦化する研磨パッドの製造方法に関する。
ポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体を含有する研磨パッドが特許文献1に開示されている。また、重合用モノマーを含む溶液に高分子成形体を浸漬した後、モノマーの重合反応を起こさせる工程から製造された研磨パッドの製造方法が特許文献2に開示されている。
しかしながら、これらの研磨パッドの製造においては、浸漬して高分子成形体に含浸させている途中にモノマーの重合反応が開始し、粘度の上昇が生じるので、高分子成形体への含浸速度が遅くなり、製造に要する時間が長くなるという問題点があった。このような粘度上昇を回避するために、(1)含浸温度を低く設定する必要があり、低温含浸のため含浸時間が長時間を要した。さらに、(2)重合用モノマーに有機溶媒を添加した溶液とすることにより、粘度が上昇しても含浸速度が大きく低下しないようにしていたが、そのため重合完了後に不要になった有機溶媒を除去する工程が必要であった。
国際公開第00/122621号パンフレット 特開2000−218551号公報
本発明の目的は、引張強度や引張伸度等の機械特性の均一性に優れた、かつ製造時間および製造工程が短縮され、製造効率の高い相互侵入高分子網目構造体およびその製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、研磨時の面内均一性が高く、研磨時のパッド寿命が改良され、かつ製造時間および製造工程が短縮され、製造効率の高い研磨パッドおよびその製造方法を提供することにある。
(1)エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、およびラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含する相互侵入高分子網目構造体の製造方法であって、ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程の前に、ラジカル重合禁止剤を、該ラジカル重合性組成物および/または該高分子成形体に添加する相互侵入高分子網目構造体の製造方法により得られることを特徴とする相互侵入高分子網目構造体。
(2)エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、およびラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含する相互侵入高分子網目構造体の製造方法であって、ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程の前に、ラジカル重合禁止剤を、該ラジカル重合性組成物および/または該高分子成形体に添加することを特徴とする相互侵入高分子網目構造体の製造方法。
本発明者らは製造時間および製造工程の短縮について検討した結果、重合時に特定の化合物を使用して製造することにより、重合用モノマーの粘度上昇を抑制・解消でき、より高温で含浸することが可能となるため含浸に要する時間が短縮できるだけでなく、有機溶剤を除去する工程が省略できるため、工程全体の製造に要する時間が大幅に短縮できることを見出した。さらに、得られた構造体は機械特性が均一であり、研磨パッドとして使用すると、面内均一性が高く、パッド寿命が改良される。
本発明において、相互侵入高分子網目構造体とは、高分子混合系において、相互に化学結合することなく独立な異種の高分子網目が互いに侵入しあった高分子を言う。また、異種高分子が互いに連続相となる構造が架橋点形成により安定化された構造であってもよい。
相互侵入高分子網目構造体は、ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させ、ラジカル重合性組成物中のエチレン性不飽和化合物を重合させる製造方法から、相互侵入高分子網目構造を有することが明らかである。そして、本発明の研磨パッドは相互侵入高分子網目構造体からなる。 本発明において、ラジカル重合禁止剤を添加して製造した相互侵入高分子網目構造体が引張強度や引張伸度等の機械特性の均一性に優れ、さらに該相互侵入高分子網目構造体を研磨パッドとして使用すると、研磨時の面内均一性が高く、研磨時のパッド寿命が改良される理由は必ずしも明確ではないが、ラジカル重合禁止剤を添加して製造すると、重合反応の開始時刻が反応系全体において統一され、重合反応の開始から終了までの過程が反応系全体においてほぼ同一になり、その結果として得られた反応硬化物の機械特性や研磨特性にバラツキが小さく、均一性の高い安定した相互侵入高分子網目構造体や研磨パッドが得られると推察される。
本発明におけるエチレン性不飽和化合物とは、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物を言う。具体的には、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、などのメタクリル酸エステル、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、などのアクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、など1分子中にエチレン性不飽和結合を2以上有する多官能性エチレン性不飽和化合物、などを挙げることができる。
本発明におけるラジカル重合開始剤とは、加熱、光照射、放射線照射などにより分解してラジカルを生成する化合物を言う。このようなラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物や過酸化物などを挙げることができる。具体的には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、などのアゾ系重合開始剤、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、などの過酸化物系重合開始剤を挙げることができる。ラジカル重合開始剤の添加量は、エチレン性不飽和化合物に対して0.01〜5重量%が好ましく、0.05〜3重量%がさらに好ましい。
本発明のラジカル重合禁止剤とは、ラジカル重合反応系内のラジカルと高い反応性を有する化合物であって、ラジカルと反応して不活性生成物を生じるものを言う。
具体的には、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、トパノールA、カテコール、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどのフェノール系化合物、フェノチアジン、ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェニチアジン、ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジンなどのフェノチアジン系化合物、p−ニトロソフェノール、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンのアンモニウム塩(クペロン)などのニトロソ系化合物、ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン,6−エトキシ−2,2,4−トリエチル−1,2−ジハイドロキノリン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジオクチル−ジフェニルアミンなどのアミン系化合物、ジメチルジチオカルバミン酸、ジエチルジチオカルバミン酸、ジプロピルジチオカルバミン酸、ジブチルジチオカルバミン酸、ジフェニルジチオカルバミン酸、蟻酸、酢酸、オクタン酸、ナフテン酸、エチレンジアミン四酢酸などの銅塩あるいはマンガン塩などの金属塩系化合物、などを挙げることができる。これらの化合物から選択された1種あるいは2種以上の化合物を使用することができる。本発明のラジカル重合禁止剤の添加量は、エチレン性不飽和化合物に対して0.001〜0.5重量%が好ましく、0.001〜0.3重量%がさらに好ましい。
本発明の相互侵入高分子網目構造体は、製造時にラジカル重合禁止剤を添加することが必須である。ラジカル重合禁止剤は、ラジカル重合性組成物に添加して使用してもよい。また、高分子成形体製造時に予め添加しておいてもよい。さらに、ラジカル重合性組成物および高分子成形体の両方に含有させてもよい。ラジカル重合禁止剤の種類は、1種類であっても、2種以上であってもよい。ラジカル重合性組成物および高分子成形体の両方にラジカル重合禁止剤を使用する場合、ラジカル重合禁止剤の種類は同一の化合物であっても、異なってもよい。
加えて、重合禁止効果を高める目的で、酸素ガスまたは酸素含有ガス共存下に含浸および/または重合を行なうことが好ましい。酸素ガスあるいは酸素含有ガス共存下に含浸および/または重合を行うことが好ましいラジカル重合禁止剤として、フェノチアジン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、フェニル−β−ナフチルアミン、p−フェニレンジアミンなどを挙げることができる。
上記酸素含有ガスとしては、空気、酸素、酸素を不活性ガスで希釈したガスが用いられ、不活性ガスとしては窒素、ヘリウム、アルゴンなどが挙げられる。希釈した場合の酸素濃度には特に限定はないが、好ましくは1体積%以上である。使用する酸素含有ガスとしては、乾燥空気、乾燥空気を窒素で希釈したガスが安価で好ましい。
ラジカル重合性組成物は、有機溶媒を実質的に含まない組成物であることが有機溶媒の除去工程が不要になるという観点から好ましい。ここで言う有機溶媒とは、エチレン性不飽和化合物の重合時に実質的に反応しない常温において液体の有機化合物を言う。具体的には、ヘキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エタノール、メタノールなどを挙げることができる。有機溶媒を実質的に含有しない、とは、エチレン性不飽和化合物に対して有機溶媒が1重量%未満であることを言う。
本発明のラジカル重合性組成物は、上記エチレン性不飽和化合物、上記ラジカル重合開始剤、を含有する。ラジカル重合禁止剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤を含有してもよい。酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤としての効果が認められる化合物や、常温で固体であるもの、無機元素を含むものは、ここでいう有機溶媒には該当しない。これら化合物の添加量は、エチレン性不飽和化合物に対して合計で3重量%を越えない範囲で使用することが好ましい。
本発明の高分子成形体とは、常温において固体の高分子物質を言う。成形体は、中実であってもよいし、中空であっても発泡体であってもよい。その特性については特に限定されるものではないが、ラジカル重合性組成物に浸漬することにより、該組成物を成形体に取り込み、含浸できることが必要である。したがって、ラジカル重合性組成物と親和性のある材質からなり、またラジカル重合性組成物を取り込み、高分子成形体自体が膨潤できる程度の柔軟性を有することが必要である。高分子成形体としては、柔軟でラジカル重合性組成物により膨潤可能な化学構造として、ポリエチレングリコール鎖、ポリプロピレングリコール鎖、ポリテトラメチレングリコール鎖を含有する高分子成形体が好ましい。具体的には、ポリエステルやポリウレタンを挙げることができる。ラジカル重合性組成物の見かけ密度にもよるが、含浸により高分子成形体の体積は、元の体積の約1.03〜5倍程度に膨潤し、多くは約1.5〜3倍程度に膨潤する。
高分子成形体の形態としては、平均気泡径が10〜120μmの独立気泡を含有する発泡体であることが好ましく、20〜60μmの独立気泡を含有する発泡体であることがより好ましい。平均気泡径は、レーザー顕微鏡、走査型電子顕微鏡などで高分子成形体の表面またはスライス面を観察し、その像を画像処理して画像中のすべての気泡について、その気泡径、気泡数、気泡径分布を求めることができる。このデータから平均気泡径、単位面積当たりの気泡数を算出できる。また、高分子成形体の見かけ密度としては、0.1〜1.2g/cmが好ましく、0.5〜1.0g/cmがより好ましい。見かけ密度は、日本工業規格JIS K 7112記載の方法により測定することができる。
さらに、高分子成形体に取り込まれたラジカル重合性組成物は、高分子成形体中の気泡には入り込まず、高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合後も高分子成形体の気泡はそのまま気泡として残存していることが好ましい。その結果として得られる研磨パッドの見かけ密度は、0.2〜1.1g/cmが好ましく、0.6〜1.1g/cmがより好ましい。
本発明の高分子成形体は、ポリオールとポリイソシアネートを2液混合して得られたポリウレタン成形体であることが特に好ましい。ここで、ポリオールとは、水酸基を2個以上有する化合物をいう。例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどから選ばれた1種または2種以上の混合物を挙げることができる。また、ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、ナフタレンジイソシアネート、などの芳香族イソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、などの脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加TDI、水素添加MDI、などの脂環式ジイソシアネート、などを挙げることができる。これらイソシアネートから選ばれた1種または2種以上の混合物として使用することができる。高分子成形体の調製にあたっては、ポリオール、ポリイソシアネートの他に、架橋剤、鎖延長剤、整泡剤、発泡剤、樹脂化触媒、泡化触媒、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、可塑剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤を含有し、成形を行ってもよい。高分子成形体の調製方法は特に限定されないが、射出成形、反応射出成形などの方法で調製できる。特に、ポリウレタン成形体の調製では、ミキシングヘッド内で原料同士を衝突させて瞬時に混合する高圧注入機、ミキシングヘッドに供給された各原料を攪拌翼などによって機械的に混合するいわゆる低圧注入機に使用して、モールド成形やスラブ成形などに適用することが好ましい。
高分子成形体と含浸されたエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の重量比は、100/5〜100/300が好ましく、100/50〜100/200がより好ましい。高分子成形体と含浸するエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の重量比が100/5よりも小さい場合、高分子成形体のみの場合とその特性があまり変わらず、含浸・重合させるメリットが小さい。一方、高分子成形体と含浸するエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の重量比が100/300よりも大きい場合、含浸に要する時間が長くなりすぎるため好ましくない。ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程は、15〜60℃の温度で3時間〜20日間が好ましく、3時間〜10日間がより好ましい。
本発明の研磨パッドは、平均気泡径が10〜120μmの独立気泡を有することが好ましく、20〜60μmの独立気泡を有することがさらに好ましい。研磨パッドの表面に適度な割合で平坦面と気泡に由来する開口部が存在することが好ましい。任意のスライス面における気泡数は、20〜1000個/mmが好ましく、200〜600個/mmがより好ましい。密度は、密度は、日本工業規格JIS K 7112記載の方法により測定することができる。
本発明の研磨パッドは、シリコンウエハーなどの半導体基板、レンズなどの光学部材、磁気ヘッド、ハードディスクなどの電子材料などの研磨に使用できる。特に、化学機械的研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)技術による半導体ウエハーの平坦化の目的で被研磨物である半導体ウエハーの研磨処理を行う研磨パッドとして使用できる。CMP工程において、研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウエハーと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウエハー面を研磨して、半導体ウエハー面を平坦に、滑らかにする目的で研磨パッドが使用される。
本発明の研磨パッドは、光学レンズ、光学プリズム、光学フィルタ、光導波路、などの光学部材の研磨に使用できる。研磨対象となる光学部材の素材としては、ガラス、石英、水晶、サファイア、透明樹脂、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどが挙げられる。
また、その他の用途において、ガリウム砒素、ガリウムリン、インジウムリン、フェライト、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、セラミクス、合金、樹脂などを研磨対象として研磨する用途に使用できる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、評価方法は以下のようにして行った。
[平均気泡径]走査型電子顕微鏡“SEM2400”(日立製作所)にて研磨パッドの表面またはスライス面を倍率200倍で観察し、その画像を画像処理装置で解析することにより、画像中のすべての気泡径を計測し、その平均値をもって平均気泡径とした。
[密度]JIS K 7112記載の方法にしたがって、ピクノメーター(ハーバード型)を使用して測定した。
[引張試験]引張試験機RTM−100((株)オリエンテック製)を用い、次のような測定条件で破断強度、破断伸度を測定した。5本の試験片の平均値を測定値とした。
試験室温度:23℃
試験室湿度:50%
試験片形状:1号形小形試験片
試験片厚み:1〜2mm
チャック間距離:58mm
試験速度:50mm/分
[研磨評価]クッション層として“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)製)を使用し、両面接着テープで評価すべき研磨パッドと貼り合わせ、積層研磨パッドを作製した。積層研磨パッドを研磨装置の定盤上に貼り付け、ダイアモンドコンディショナーを押しつけ圧力0.06MPa、研磨定盤回転数34rpm、コンディショナー回転数32rpmで研磨定盤と同方向に回転させた。精製水を100mL/分の割合で研磨パッド上に供給しながら5分間、研磨パッドのコンディショニングを行った。
評価用6インチシリコンウエハーを研磨装置の研磨ヘッドに装着し、42rpmで回転させ、積層研磨パッドを研磨機のプラテンに固定して42rpmで研磨ヘッドの回転方向と同方向に回転させて、シリカ系スラリーを150mL/分で供給しながら研磨圧力0.05MPaで1分間研磨を行い酸化膜の研磨レートを測定した。ウエハー表面を乾燥させないようにして直ちに精製水を供給しながらポリビニルアルコールスポンジでウエハー表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。
評価用ウエハーを10枚研磨処理し、10枚目の酸化膜研磨レートを測定した。続けて研磨を行い、100枚目の酸化膜研磨レートを測定した。
研磨レート:研磨前後のウエハー厚みを、光干渉式膜圧測定装置“ラムダエース”VM−8000J(大日本スクリーン製造(株)製)で測定することにより、単位時間当たりの研磨量(研磨レート)を算出した。6インチシリコンウエハー上に熱酸化珪素膜を約10000オングストローム形成した評価用テストウエハーを使用した。
[面内均一性]ウエハーの直径方向に研磨レートを49点測定し、その最大値と最小値の差を49点の平均値の2倍で除した値を100倍して面内均一性(%)として算出した。
面内均一性(%)=(MAX−MIN)×100/2×AV
(比較例1)
RIM成形機の第1原料タンク、第2原料タンクにそれぞれ以下の原料組成物を仕込み、金型に注入、硬化させて、850mm×850mm、厚み12mmのポリウレタン成形体を得た。ポリウレタン成形体の見かけ密度は0.77g/cmであり、平均気泡径が32μmの独立気泡が観察された。
<第1原料タンク>
ポリプロピレングリコール 85重量部
ジエチレングリコール 15重量部
トリエチルアミン 1重量部
オクチル酸スズ 0.5重量部
シリコーン系整泡剤 3重量部
精製水 0.3重量部
<第2原料タンク>
ジフェニルメタンジイソシアネート 120重量部
次に、以下のラジカル重合性組成物を調合し、ポリウレタン成形体とラジカル重合組成物の重量比が100/160の割合で(有機溶媒成分は硬化後に除去するので、ポリウレタン成形体とラジカル重合組成物の重量比は実質的には100/120となる)、上記ポリウレタン成形体を20℃で3日間浸漬後観察したところ、ラジカル重合性組成物の全量がポリウレタン成形体にまだ浸み込んでいなかったので、浸漬を継続した。20℃でさらに4日間、合計7日間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸されていた。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 1.5重量部
n−デカン 100重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃水槽中で5時間加熱し、続いて100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。ポリウレタン成形体の含浸硬化物をガラス板から離型後、50℃で12時間、続いて100℃で12時間真空乾燥を行ない、減圧除去可能な成分を取り除いた。ポリウレタン成形体の含浸硬化物の厚み方向の中央部分をスライス・表面研削して厚み2mmのシートを得た。このシートの中央部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ10.3MPaおよび260%であった。また、このシートの端部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ9.2MPaおよび190%であった。その後、直径600mmの円に打ち抜いた後、厚み2mmに研削し、片面に幅2mm、深さ0.6mm、ピッチ40mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドを作製した。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.80g/cm、独立気泡の平均気泡径は39μmであった。表面には350個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。
研磨評価を行ったところ、1枚目および10枚目の研磨レートはそれぞれ1700オングストローム/分および1650オングストローム/分であり、面内均一性はそれぞれ16%、17%であった。100枚研磨後の研磨レートは1400オングストローム/分であり、面内均一性は28%であった。
(比較例2)
含浸条件を60℃としたこと以外は比較例1と全く同様にして、ポリウレタン成形体をラジカル重合性組成物に5時間浸漬したところ、ラジカル重合性組成物が全量含浸する前に硬化が進み、ポリウレタン成形体とラジカル重合性組成物の硬化物が一体化しなかった。
(実施例1)
以下のラジカル重合性組成物を調合し、ポリウレタン成形体とラジカル重合性組成物の重量比が100/120の割合で、比較例1で作製したポリウレタン成形体を40℃で3日間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸されていた。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 1.5重量部
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
0.2重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃水槽中で5時間加熱し、続いて100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。ポリウレタン成形体の含浸硬化物をガラス板から離型後、ポリウレタン成形体の含浸硬化物の厚み方向の中央部分をスライス・表面研削して厚み2mmのシートを得た。このシートの中央部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ10.3MPaおよび260%であった。また、このシートの端部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ10.2MPaおよび260%であった。直径600mmの円に打ち抜いた後、厚み2mmに研削し、片面に幅2mm、深さ0.6mm、ピッチ40mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドを作製した。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.80g/cm、独立気泡の平均気泡径は39μmであった。表面には350個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。
研磨評価を行ったところ、1枚目および10枚目の研磨レートはそれぞれ1700オングストローム/分および1650オングストローム/分であり、面内均一性はそれぞれ8%、8%あった。100枚研磨後の研磨レートは1700オングストローム/分であり、面内均一性は8%であった。
(実施例2)
RIM成形機の第1原料タンク、第2原料タンクにそれぞれ以下の原料組成物を仕込み、金型に注入、硬化させて、850mm×850mm、厚み12mmのポリウレタン成形体を得た。ポリウレタン成形体の見かけ密度は0.77g/cmであり、平均気泡径が32μmの独立気泡が観察された。
<第1原料タンク>
ポリプロピレングリコール 85重量部
ジエチレングリコール 15重量部
トリエチルアミン 1重量部
オクチル酸スズ 0.5重量部
シリコーン系整泡剤 3重量部
精製水 0.3重量部
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
0.1重量部
<第2原料タンク>
ジフェニルメタンジイソシアネート 120重量部
次に、以下のラジカル重合性組成物を調合し、ポリウレタン成形体とラジカル重合性組成物の重量比が100/120の割合で、上記ポリウレタン成形体を40℃で3日間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸されていた。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 1.5重量部
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
0.1重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃水槽中で5時間加熱し、続いて100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。ポリウレタン成形体の含浸硬化物をガラス板から離型後、ポリウレタン成形体の含浸硬化物の厚み方向の中央部分をスライス・表面研削して厚み2mmのシートを得た。このシートの中央部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ10.3MPaおよび260%であった。また、このシートの端部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ10.3MPaおよび260%であった。直径600mmの円に打ち抜いた後、厚み2mmに研削し、片面に幅2mm、深さ0.6mm、ピッチ40mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドを作製した。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.80g/cm、独立気泡の平均気泡径は39μmであった。表面には350mm2の気泡に由来する開口部が観察された。
研磨評価を行ったところ、1枚目および10枚目の研磨レートはそれぞれ1700オングストローム/分および1700オングストローム/分であり、面内均一性はそれぞれ8%、8%あった。100枚研磨後の研磨レートは1700オングストローム/分であり、面内均一性は7%であった。
(実施例3)
第1原料タンクに仕込む原料組成物を以下のように変更したことを除いては実施例1と同様にしてポリウレタン成形体を得た。ポリウレタン成形体の見かけ密度は0.77g/cmであり、平均気泡径が32μmの独立気泡が観察された。
<第1原料タンク>
ポリプロピレングリコール 85重量部
ジエチレングリコール 15重量部
トリエチルアミン 1重量部
オクチル酸スズ 0.5重量部
シリコーン系整泡剤 3重量部
精製水 0.3重量部
t−ブチルカテコール 0.3重量部 次に、以下のラジカル重合性組成物を調合し、上記ポリウレタン成形体を60℃で5時間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸されていた。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 0.8重量部
ハイドロキノンモノメチルエーテル
0.3重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃水槽中で5時間加熱し、続いて100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。ポリウレタン成形体の含浸硬化物をガラス板から離型後、直径600mmの円に打ち抜いた後、厚み2mmに研削し、片面に幅2mm、深さ0.6mm、ピッチ40mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドを作製した。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.80g/cm、独立気泡の平均気泡径は39μmであった。表面には350個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。
約10000オングストロームの酸化珪素膜を形成した6インチシリコンウエハーをシリカ系研磨スラリーを適用して10分間研磨したところ、酸化珪素膜の研磨レートは1800オングストローム/分、面内均一性は8%であった。100枚後においても、1750オングストローム/分の研磨レート、8%の面内均一性が得られ、その低下は小さかった。
以上から、見かけ密度、独立気泡の平均気泡径などのパッド物性は同等であり、ラジカル重合組成物および/または高分子成形体に重合禁止剤を添加しておくと含浸に要する時間が大幅に短縮でき、さらに有機溶媒を除去する工程が不要になり、製造効率を高めることができた。また、重合禁止剤を使用して得られた研磨パッドは引張強度や引張伸度がパッド内で均一であり、研磨時の面内均一性に優れるとともに、連続研磨においても研磨レートや面内均一性の低下が見られず、パッド寿命も良好であり、実用に値する性能が得られることも確認できた。
(実施例4)
比較例1のポリウレタン原料組成物を使用して、見かけ密度0.41g/cm3、平均気泡径80μmの独立気泡を有するポリウレタン成形体を得た。
次に、ポリウレタン成形体とラジカル重合組成物の重量比が100/40の割合で、以下のラジカル重合性組成物を調合し、上記ポリウレタン成形体を20℃で8時間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸された。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビス(2−メチルブチロニトリル)2.0重量部
t−ブチルカテコール 0.3重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃で3時間加熱し、続いて100℃オーブン中で2時間加熱することにより硬化させた。
ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の固体NMR(核磁気共鳴)法による緩和時間測定から、ポリウレタンおよびポリメチルメタクリレートが数ナノメーター以下のオーダーで分散した構造を有していた。このことから、ポリウレタンおよびポリメチルメタクリレートの2つの高分子鎖が相互に侵入し、高分子鎖の絡み合いが生じていることが確認された。
ポリウレタン成形体の含浸硬化物の厚み方向の中央部分をスライス・表面研削して厚み1mmのシートを得た。このシートの中央部から3mm角の試験片を打ち抜き、以下の手順で血小板付着試験による血液適合性試験を行ったところ、血小板の付着は観察されず、全面にわたって清浄であった。
(血小板付着試験)
エッペンドルフチューブに試験片およびリン酸緩衝生理食塩水を加え、4℃で保管した。ヘパリン採血したラット血液を20℃において2500rpmで10分間遠心後、上層3.0mLを採取し、Ca含有リン酸緩衝生理食塩水(リン酸緩衝生理食塩水6mLに0.1M−CaClを90μL添加)を添加・混合後、直ちに試験片の入ったリン酸緩衝生理食塩水中に注入した。続いて、ローテーターを用いて、37℃で60分間攪拌した。1mLのリン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄した後、10%ホルマリン溶液1mLを添加し、室温で1時間攪拌した後、4℃で保存した。
次に、Pt蒸着後、SEM(走査型電子顕微鏡)観察を行った。倍率1000倍(93×105μm)で任意の5画面の血小板数をカウントし、単位面積当たりの血小板数を算出した。
(比較例3)
実施例4において、以下のラジカル重合性組成物を用いたことを以外は実施例4と全く同様にして3mm角の試験片を作製し、血小板付着試験を行った。SEM写真の5画面の内、2画面において、わずかではあるが血小板の付着を認めた(5個/画面)。一方、他の3画面では血小板の付着は、認めなかった(0個/画面)。ラジカル重合禁止剤を用いない場合には、試験片表面の一部に均質でない部分があり、血小板の付着が観察された。
本発明の研磨パッドは、シリコンウエハーなどの半導体基板、レンズなどの光学部材、磁気ヘッド、ハードディスクなどの電子材料などの研磨に使用できる。特に、化学機械的研磨(CMP)技術による半導体ウエハーの平坦化の目的で被研磨物である半導体ウエハーの研磨処理を行う研磨パッドとして使用できる。

Claims (13)

  1. エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、およびラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含する相互侵入高分子網目構造体の製造方法であって、ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程の前に、ラジカル重合禁止剤を、該ラジカル重合性組成物および/または該高分子成形体に添加する、相互侵入高分子網目構造体の製造方法により得られることを特徴とする相互侵入高分子網目構造体。
  2. 請求項1に記載の相互侵入高分子網目構造体からなる研磨パッド。
  3. ポリウレタンを含有する請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 引張破断伸度が200%以上である請求項2または3に記載の研磨パッド。
  5. 研磨パッドが、平均気泡径が10〜120μmの独立気泡を有する請求項2〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 研磨パッドの密度が0.2〜1.1g/cmである請求項2〜5のいずれかに記載の研磨パッド。
  7. 研磨パッドが半導体基板の研磨および/または光学部材の研磨に使用される請求項2〜6のいずれかに記載の研磨パッド。
  8. エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、およびラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含する相互侵入高分子網目構造体の製造方法であって、ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程の前に、ラジカル重合禁止剤を、該ラジカル重合性組成物および/または該高分子成形体に添加することを特徴とする相互侵入高分子網目構造体の製造方法。
  9. ラジカル重合性組成物が有機溶媒を実質的に含有しない請求項8に記載の相互侵入高分子網目構造体の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の相互侵入高分子網目構造体の製造方法を含む研磨パッドの製造方法。
  11. 酸素ガスまたは酸素含有ガス存在下にエチレン性不飽和化合物を重合させる請求項10に記載の研磨パッドの製造方法。
  12. 高分子成形体と含浸されたエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の重量比が、100/5〜100/300である請求項10または11に記載の研磨パッドの製造方法。
  13. 高分子成形体が発泡体であって、その見かけ密度が0.2〜1.1g/cmである請求項10〜12のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
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