JP3656976B2 - 偏光板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性樹脂組成物を用いた偏光板に関し、更に詳しくは可撓性や強度に優れた硬化性樹脂組成物を用いた耐久性及び表示品位に優れた偏光板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、硬化性樹脂組成物は塗料等の塗膜形成や接着剤等の用途に多用されるようになってきており、例えば、化粧板のコーティングや紙用ツヤニス、木工用塗料、ハードコート、接着剤、レジスト用材料等の用途が挙げられ、最近では卓上電子計算機、電子時計、ワープロ、自動車や機械類の計器類等の液晶表示装置に用いられる偏光板にもかかる硬化性樹脂組成物の層が設けられている。
該偏光板については、特に計器類は苛酷な条件下で使用される場合が多いので、耐熱性等の耐久性に優れた高偏光度の偏光板が要請され、更にはその加工性(偏光板裁断時の周辺のクラックの発生等)の向上も要求されてきており、かかる耐久性の向上を目指して、偏光フィルムの表面にウレタン樹脂や硬化性樹脂等の樹脂層を積層することが種々提案されているのである。
【0003】
例えば、特開昭53−82433号公報には、ウレタン樹脂層を設けて更に感圧接着層を設けた偏光板が、又、特開昭56−80001号公報には、特定のウレタンプレポリマーを塗布後に活性エネルギー線を照射させてウレタン樹脂層を形成させた偏光板がそれぞれ記載され、本出願人も特定の含水率を有する偏光フィルムに特定のウレタンプレポリマーを塗布してウレタン樹脂層を形成させた偏光板を提案した(特開平7−92324号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のいずれの硬化性樹脂組成物(ウレタン樹脂)層も偏光板の耐久性を向上させるという意味では、強靭なウレタン樹脂層が形成されて良好ではあるが、耐熱性、耐湿性等が不十分であったり、硬化時間が長く生産性に劣るものであったり、又偏光板の製造工程で必要な可撓性についても不十分であったり等の問題点があり、更に特に偏光板として重要な表示品位という点についてはまだまだ改善の余地が残るものであった。
本発明では、このような背景下において、可撓性や強度に優れた硬化性樹脂組成物を提供し、それを用いて耐熱性、耐湿性等の耐久性、表示品位に優れた偏光板を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等が上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物(a)と分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素を2個以上有する化合物(b)を反応させてなる、分子中に2個以上のイソシアネート基を含有するウレタン系化合物(c)のイソシアネート基に、分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素及び重合性不飽和基を併せ持つ化合物(d)及びジアミン化合物(e)を反応させて、(d)により(c)に不飽和結合を導入するとともに、(e)により(c)に架橋構造を導入してなる生成物(I)に、重合開始剤(II)を配合してなる硬化性樹脂組成物が、可撓性や強度に優れ、それを用いた偏光板が耐久性や表示品位に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明では、生成物(I)が、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物(a)と、分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素を2個以上有する化合物(b)とを、(a)のイソシアネート基が(b)の活性水素に対して1を越えるモル比となるように反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタン系化合物(c)に、分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素及び重合性不飽和基を併せ持つ化合物(d)及びジアミン化合物(e)を、(c)のイソシアネート基に対して(d)の活性水素及び(e)のアミノ基がそれぞれ1未満のモル比で反応させてなるものであることが好ましい
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明で用いる分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物(a)としては、エチレンジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族系ジイソシアネート;2,4及び2,6−トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネート;トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族系トリイソシアネート等を挙げることができる。
【0008】
又、分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素を2個以上有する化合物(b)としては、モノ・ジ又はトリ−エチレン−もしくは−プロピレン−グリコール、1,4−ブタンジオール、2,2−ビス−(4−ヒドロキシルヘキシル)プロパン等のジオール系、あるいはグリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールベンゼン等のトリオール系のポリオール;アジピン酸、コハク酸、フタル酸、テレフタル酸あるいはアクリル酸、マレイン酸の共重合物等のポリカルボン酸と前記ポリオールとの縮合生成物であるポリエステルポリオール;ヒマシ油又は他の水酸化脂肪酸のグリセライドエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールの如きポリアルキレングリコール等を挙げることができる。
【0009】
分子中に2個以上のイソシアネート基を含有するウレタン系化合物(c)は、上記化合物(a)と化合物(b)とを反応させて得られるわけであるが、反応に際しては、化合物(a)のイソシアネート基が化合物(b)の活性水素に対して1を越えるモル比となるようにすることが必要である。かかる化合物(a)のイソシアネート基と化合物(b)の活性水素のモル比は、好ましくは1.5/1以上、特に好ましくは2/1以上である。化合物(a)のイソシアネート基が化合物(b)の活性水素に対して1以下のモル比では、末端イソシアネートのウレタン系化合物が得られないこととなり、次反応で目的物が得られなくなる。
【0010】
又、最終的に該ウレタン系化合物(c)中の遊離イソシアネート基含有量としては3重量%以上、更には7〜30重量%にコントロールすることが好ましい。該遊離イソシアネート基の含有量が3重量%未満では、該遊離イソシアネート基と反応できる分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素及び重合性不飽和基を併せ持つ化合物(d)及びジアミン化合物(e)の量が少なくなり、硬化性が低下したり、最終硬化物の可撓性が低下したりするため好ましくない。
反応はアセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤あるいは酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶剤等の溶剤を用い、20〜150℃で1〜12時間撹拌すればよい。
【0011】
本発明では、次いで上記分子中に2個以上のイソシアネート基を含有するウレタン系化合物(c)のイソシアネート基に、分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素及び重合性不飽和基を併せ持つ化合物(d)及びジアミン化合物(e)を反応させて生成物(I)を得るのであるが、該反応では、(d)により(c)に不飽和結合を導入するとともに、(e)により(c)に架橋構造を導入することが必要である。
【0012】
かかる分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素及び重合性不飽和基を併せ持つ化合物(d)としては、例えば、(メタ)アクリロイル基と水酸基を有する化合物、具体的には2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独又は2種以上併用して使用することも可能である。
【0013】
ジアミン化合物(e)としては、例えば、イソホロンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン等の脂肪族ならびに脂環式ジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノフェニルメタン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2′−ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェニル)オキシフェニル]スルホン、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、トリメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチル−5,5′−ジメチルジフェニルメタン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ジアミン、両末端アミノ変性シリコーン(例えば下記化1で示される化合物)等が挙げられる。これらは単独又は2種以上併用して用いることもできる。
【化1】
Figure 0003656976
【0014】
又、反応順序については、特に制限されることなく、例えば、化合物(d)を先にウレタン系化合物(c)に反応させその後化合物(e)を反応させたり、逆に化合物(e)を先にウレタン系化合物(c)に反応させその後化合物(d)を反応させたり、又、化合物(d)と化合物(e)の混合物をウレタン系化合物(c)に加えて反応させたりする等、任意に選択される。
【0015】
反応はメチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶剤等の溶剤を用い、20〜150℃で1〜12時間撹伴すればよい。
反応モル比については、ウレタン系化合物(c)のイソシアネート基に対して化合物(d)の活性水素及び化合物(e)のアミノ基がそれぞれ1未満のモル比で行うことが必要である。
【0016】
該反応モル比において、化合物(d)が1以上では感度は増すが可撓性が低下することとなり、化合物(e)が1以上では架橋密度が低下し可撓性が向上するが感度が低下したり、ゲル化を起こす等、本発明の効果を発揮しない。かかる反応モル比はウレタン系化合物(c)のイソシアネート基に対して化合物(d)の活性水素及び化合物(e)のアミノ基がそれぞれ0.1〜0.8、更には0.2〜0.6であることが好ましい。又、化合物(d)の活性水素と化合物(e)のアミノ基のモル比については、特に制限されず、上記の範囲を満足するものであれば任意に調整可能である。
【0017】
ウレタン系化合物(c)のイソシアネート基に対する化合物(d)の活性水素と化合物(e)のアミノ基の合計量が1を越えるモル比の場合は最終的に遊離イソシアネート基が残留しないため、後述の活性エネルギー線により硬化が図られるが、一方1を越えないモル比の場合では、最終的に得られる生成物(I)中に遊離イソシアネート基が残留することになり、後述の活性エネルギー線照射による硬化の他、ポリオールやアミン等の活性水素含有化合物や湿気等による硬化を併用することができる。
【0018】
中でも特に本発明では、最終的に生成物(I)中に残留するイソシアネート基の含有量は10重量%以下、好ましくは1〜7重量%であることが望ましい。該イソシアネート基の含有量が10重量%を越えるとポットライフが短くなりすぎ、作業性が悪くなったり、湿気硬化中に発泡を招くことになり好ましくない。
【0019】
上記の湿気等による硬化を併用する場合は、硬化を促進する目的で触媒を用いることができる。かかる触媒としてはトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N,N′,N′,N′′-ペンタメチルジエチルトリアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−エチルモルフォリン、N,N−ジメチルメタノールアミン等のアミン系触媒や、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン及びその塩、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン及びその塩、又はスタナクトエート、ジブチル錫ジラウレート等の金属系触媒等が用いられ、その添加量は生成物(I)の樹脂分100重量部に対して0.01〜10重量部程度である。
【0020】
かくして得られた生成物(I)には、重合開始剤(II)が配合され硬化性樹脂組成物となる。
重合開始剤(II)としては、熱重合開始剤や光重合開始剤があり、例えば、オクテン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、オクテン酸マンガン、ナフテン酸マンガン、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、アントラキノン、ナフトキノン、ヒバロインエチルエーテル、ベンジルケタール、1,1−ジクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、2−クロロチオキサントン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ミヒラーケトン、2,2−ジクロル−4−フェノキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−メチルチオキサントン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベンゾスパロン、ベンゾフェノン−アミン系(N−メチルジエタノール、トリエチルアミン等)、ベンジルジフェニルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノサルファイト、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォニノ−1−プロパノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンメチルベンゾイルフォルメート等が挙げられる。
【0021】
かかる重合開始剤(II)の配合量は特に限定されないが、生成物(I)の樹脂分100重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部であることが好ましい。
【0022】
又、必要に応じて更にエチレン性不飽和モノマーを配合してもよい。かかるエチレン性不飽和モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリフリル(メタ)アクリレート、カルビトールアクリレート、ベンジルアクリレート、アリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、アクリロキシエチルフォスフェート、2−ビニルピリジン、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(#200、#400、#600)ジアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO(エチレンオキサイド)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、メチルトリグリコール、アクリロイルモルフォリン、1,9−ノナンジオールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート等が挙げられ、中でも1,9−ノナンジオールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレートが好適である。かかる配合量は特に限定されないが、生成物(I)の樹脂分100重量部に対し0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部であることが好ましい。
【0023】
上記硬化性樹脂組成物は、必要に応じて有機溶剤等を配合することも可能で、該有機溶剤としてはアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールジアセテート等のエステル系溶剤、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族系溶剤、塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン系溶剤、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系溶剤等が挙げられる。
更に、塗料として用いる場合には、添加剤として顔料、充填剤、レベリング剤、消泡剤、熱可塑性樹脂等を添加してもよい。
【0024】
かくして本発明の硬化性樹脂組成物は、カーテンコーター、ロールコーター、フローローター、スプレー、ディッピング等の公知の方法により、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ナイロン(ポリアミド)等のプラスチック、木材、金属板、金属酸化被膜、ガラス、セラミックス、紙、コンクリート等の基材に塗布され、活性エネルギー線照射して硬化される。該活性エネルギー線としては、遠紫外部、紫外部、近紫外部、紫外部の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できる。中でも、皮膜形成(硬化)速度、放射線照射装置の入手のし易さ、価格等から、紫外線照射による硬化方法が有利である。本発明でいう紫外線とは150〜450nm波長域の光を主体としたもので、ケミカルランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いて照射する。
【0025】
本発明の硬化性樹脂組成物は、可撓性及び塗膜強度に優れるため、各種被覆剤、ポッティング材料、接着剤、等種々の用途に用いることができるが、本発明では、偏光フィルムの保護層として上記硬化性樹脂組成物を用いた偏光板用途に適用するものである。
【0026】
以下、本発明の硬化性樹脂組成物を用いた偏光板用途について詳述する。
本発明に用いる偏光フィルムは、特に限定されないが、ポリビニルアルコール系フィルムの一軸延伸フィルムが好ましく、該ポリビニルアルコールは通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造されるが、本発明では必ずしもこれに限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン酸(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等、酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有していても良い。ポリビニルアルコールにおける平均ケン化度は85〜100モル%、好ましくは98〜100モル%が実用的である。
又、本発明のポリビニルアルコールの平均重合度としては任意のものが使用可能である。
【0027】
該偏光フィルムの製造法としては、ポリビニルアルコールを水又は有機溶媒に溶解した原液を流延製膜して、該フィルムを延伸してヨウ素あるいは二色性染料の溶液に浸漬し染色するか、延伸と染色を同時に行うか、ヨウ素あるいは二色性染料により染色して延伸するかした後、ホウ素化合物処理する方法が挙げられる。又、染色した後ホウ素化合物の溶液中で延伸する方法等もあり、適宜選択して用いることができる。
【0028】
原液調製に際して使用される溶媒としては、例えば、水はもちろん、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類及びこれらの混合物が用いられる。
【0029】
上記有機溶媒中には少量、例えば5〜30重量%の水を含有させても差し支えない。原液中のポリビニルアルコールの濃度は、5〜20重量%が実用的である。
該溶剤を用いて得られたポリビニルアルコール製膜原液は、キャスト法、押出法等任意の方法で製膜され、製膜方法としては乾・湿式製膜法にて、即ち、該溶液を口金スリットから一旦空気中、又は窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気中に吐出し、次いで凝固浴中に導いて未延伸フィルムを形成せしめる。又は口金から吐出された製膜溶液は一旦ローラー、あるいはベルトコンベアー等の上で溶剤を一部乾燥した後で凝固浴中に導入しても差し支えない。
【0030】
又、凝固浴に用いる溶媒には前記ポリビニルアルコールの溶剤と混和性を有するもので、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系フィルムを得る方法としては、その他ポリビニルアルコールの溶液を凝固浴中に導入してフィルム化するいわゆるゲル製膜法等も実施可能である。
【0031】
原反フィルムの膜厚としては、30〜100μmが好ましく、更には40〜90μmで、30μm以下では延伸が難しく、100μm以上では膜厚精度が低下して好ましくない。
前記の如くして得られるポリビニルアルコール未延伸フィルムは次に延伸及び染色、ホウ素化合物処理が施される。延伸と染色更にホウ素化合物処理は別々に行っても同時に行っても良いが、本発明では染色工程、ホウ素化合物処理工程の少なくとも一方の工程中に一軸延伸を実施することが望ましい。
【0032】
延伸は一軸方向に3〜10倍、好ましくは3.5〜6倍延伸することが望ましい。この際、前記と直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度あるいはそれ以上の延伸)を行っても差し支えない。延伸時の温度条件は40〜170℃から選ぶのが望ましい。更に、かかる延伸倍率は最終的に上記の範囲に設定されれば良く、延伸操作は一段階段のみならず、製造工程の任意の範囲の段階に実施すれば良い。
【0033】
フィルムへの染色はフィルムにヨウ素或いは二色性染料を含有する液体を接触させることによって行われる。
通常は、ヨウ素−ヨウ化カリの水溶液が用いられ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/l、ヨウ化カリの濃度は10〜50g/l、ヨウ素/ヨウ化カリの重量比は20〜100が適当である。染色時間は30〜500秒程度が実用的である。処理浴の温度は5〜50℃が好ましい。水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させても差し支えない。
接触手段としては浸漬、塗布、噴霧等の任意の手段が適用できる。
【0034】
染色処理されたフィルムは次いでホウ素化合物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ酸、ホウ砂が実用的である。
ホウ素化合物は水溶液又は水−有機溶媒混合液の形で濃度0.5〜2モル/l程度で用いられ、液中には少量のヨウ化カリを共存させるのが実用上望ましい。処理法は浸漬法が望ましいが勿論塗布法、噴霧法も実施可能である。処理時の温度は50〜70℃程度、処理時間は5〜20分程度が好ましく、又必要に応じて処理中に延伸操作を行っても良い。
【0035】
次いで、得られた偏光フィルムの少なくとも片面に、上記硬化性樹脂組成物が塗布され、上記の活性エネルギー線により照射され、塗膜層(保護層)が形成される。
上記の如き本発明の硬化性樹脂組成物を偏光フィルムの表面に塗布するに当たっては、偏光フィルムの偏光性を阻害しない溶剤、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ、メチルグリコールアセテート、エチレングリコールアセテート、メトキシブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチレンクロライド、トルエン、キシレン、ミネラルスピリット、クレゾール、キシレノール、フルフラール、ナフサ等にて所望の粘度に希釈し、硬化性樹脂組成物塗布液を作製し、偏光フィルムの少なくとも片面に塗布するのである。
【0036】
又、本発明では活性エネルギー線照射による硬化の前に、塗布液中の溶剤を揮散させて、表面タック感のない被膜を形成させる目的で乾燥を行ってもよい。該乾燥については、塗布液中に含まれる溶剤の種類によっても異なるが、一般に40〜100℃、好ましくは50〜70℃であることが好ましい。乾燥温度が40℃未満では短時間内に充分な乾燥が行われず、又、100℃以上では偏光フィルムが熱により変形することがあり好ましくない。
【0037】
かくして、活性エネルギー線照射による硬化後は、本発明の偏光板として得られるわけであるが、最終的に形成される塗膜層(保護層)の厚みは、1〜100μmが好ましく、更には3〜80μmが好ましく、特に5〜60μmが好ましい。
かかる硬化性樹脂組成物の塗膜層の形成は、偏光フィルムの片面でもよいが、両面に形成せしめても良い。
従来の三酢酸セルロース系の保護膜を有する偏光板に比べて、薄型で高度の耐久性、偏光性を有し、表示品位に優れた偏光板が得られるのである。
【0038】
又、本発明の偏光板は、その一方の表面に必要に応じて、透明な感圧性接着剤層が通常知られている方法で形成されて、実用に供される場合もある。該粘着剤層としてはアクリル酸エステル、例えばアクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等とα−モノオレフィンカルボン酸、例えばアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸、クロトン酸等との共重合物(アクリルニトリル、酢酸ビニル、スチロールの如きビニル単量体を添加したものも含む。)を主体とするものが、偏光フィルムの偏光特性を阻害することがないので特に好ましいが、これに限定されることなく、透明性を有する粘着剤であれば使用可能で、例えばポリビニルエーテル系、ゴム系等でもよい。
【0039】
又、更に偏光板の片面(上記粘着剤が設けられていない面)に各種機能層を設けることも可能であり、機能層としては、例えばアンチグレア層、ハードコート層、アンチリフレクション層、ハーフリフレクション層、反射層、蓄光層、拡散層、エレクトロルミネッセンス層等が挙げられ、更に、各種2種以上の組み合わせをすることも可能で、例えばアンチグレア層とアンチリフレクション層、蓄光層と反射層、蓄光層とハーフリフレクション層、蓄光層と光拡散層、蓄光層とエレクトロルミネッセンス層、ハーフリフレクション層とエレクトロルミネッセンス層等の組み合わせが挙げられる。但し、これらに限定されることはない。
【0040】
本発明の偏光板に上記の各種機能層を設けること、又、各種機能層を種々組み合わせて該偏光板に設けることで、更に各種機能に優れた光学積層体を得ることもできるのである。
【0041】
本発明の偏光板は、上記硬化性樹脂組成物からなる塗膜層を形成しているため、耐久性、偏光特性に優れ、更に表示品位に非常に優れた効果を示すものである。
又、各種の機能層を積層することもできて、各種機能層の機能を充分に発揮し、電子卓上計算機、電子時計、ワープロ、自動車や機械類の計器類等の液晶表示装置、サングラス、防目メガネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCD等)用反射低減層、医療機器、建築材料、玩具等に用いられ、特に自動車や機械類の計器類等の液晶表示装置に有用である。
【0042】
【実施例】
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
尚、例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
実施例1
2,4−トリレンジイソシアネート(80%)と2,6−トリレンジイソシアネート(20%)の混合物と、トリメチロールプロパンよりなるウレタンプレポリマーの75%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製「コロネートL」:イソシアネート基/活性水素(モル比)=3、遊離イソシアネート基含有量13%)300部に、ジブチル錫ジラウレート0.3部、2−ヒドロキシエチルアクリレート30部(2−ヒドロキシエチルアクリレート中の活性水素/ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基(モル比)=0.25)、メチルエチルケトン200部を加え、窒素下で60℃、2時間撹伴した。これに2,2′−ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]プロパン(和歌山精化工業社製「BAPP」)60部(2,2′−ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]プロパン中の活性水素/ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基(モル比)=0.3)を加え、更に光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバガイギー社製「イルガキュア651」)15部、メチルエチルケトン200部を加え、窒素下で60℃、2時間撹伴し、粘調な硬化性樹脂組成物溶液を得た。
【0043】
得られた硬化性樹脂組成物を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)上に、アプリケーターを用いて塗布し、熱風オープン中70℃で3分間乾燥した後、空気下800mjの紫外線(コールドミラー使用)を照射した。更にこれを60℃の温水に30分間浸漬し、硬化被膜(乾燥後の厚みで30μm)を作製した。
該硬化被膜について、下記の如く強度、ヤング率、破断時の伸び及び可撓性を測定した。
【0044】
(強度、ヤング率、破断時の伸び)
硬化被膜をポリエチレンテレフタレートフィルムから短冊状(15mm×150mm)に取り出し、20℃、65%RHの条件下で引っ張り試験(引っ張り試験機:島津製作所社製「オートグラフAG−100型」)を行い、破断時の強度(kg/cm2)、1%伸び時のヤング率(kg/cm2)、破断時の伸び(%)を測定した。
(可撓性)
硬化皮膜をポリエチレンテレフタレートフィルムから短冊状(15mm×150mm)に取り出し、該硬化皮膜を中央部より指で折り曲げた際のクラックの発生具合を観察し、下記の基準で評価した。
○・・・クラックを生じなかった。
×・・・クラックを生じた。
【0045】
又、上記硬化性樹脂組成物溶液を、下記の偏光フィルム(F−1)の両面に塗布し、70℃で3分間乾燥した後、空気下800mjの紫外線(コールドミラー使用)を照射して、更にこれを60℃の温水に30分間浸漬し、乾燥して偏光板(塗膜層(保護層)の厚みは片面30μm)を得た。
【0046】
[偏光フィルム(F−1)の製造]
平均重合度1700、ケン化度99.5モル%、厚さ80μmのポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ素0.2g/l、ヨウ化カリ60g/lよりなる水溶液中に30℃にて240秒浸漬し、次いでホウ酸60g/l、ヨウ化カリ30g/lの組成の水溶液(55℃)に浸漬すると共に、同時に4倍に一軸延伸しつつ5分間にわたってホウ酸処理を行った後、30℃で24時間乾燥して、偏光フィルム(単体透過率42.7%、偏光度99.8%)を得た。
【0047】
得られた偏光板について、以下の評価を行った。
(偏光特性)
該偏光板の単体透過率(%)及び偏光度(%)を高速多波長複屈折測定装置(大塚電子社製「RETS2000」)を用いて測定した。
尚、偏光度(%)は次式より算出した。
[(Ha−Hb)/(Ha+Hb)]1/2×100(%)
ここで、Haは2枚の偏光板を吸収軸が重なるように重ね合わせたときの透過率(%)であり、Hbは2枚の偏光板を吸収軸が直交するように重ね合わせたときの透過率(%)である。
【0048】
(耐久性)
得られた偏光板を150mm×200mmサイズに光線吸収軸が45度方向となるように打ち抜いたものを、150mm×200mmサイズの光学ガラス板(厚み1.2mm)上に感圧性接着剤(アクリル系粘着剤)を介して貼合した積層体サンプルを2枚作製し、この2枚の積層体サンプルを、互いの光線吸収軸が直交するように流動パラフィンを介して重ね合わせ、垂直方向の光線(460nm)透過率(%)を測定した。測定箇所は、積層体サンプルの中央と端部であり、端部については積層体サンプルの長辺の中央部で端から5mmの部分2箇所でその平均値で評価した。
更に、該積層体サンプル2枚をそれぞれ70℃で500時間放置した後、上記と同様に光線透過率を測定した。
【0049】
(表示品位)
得られた偏光板を150mm×200mmサイズに光線吸収軸が45度方向となるように打ち抜いたものを、150mm×200mmサイズの光学ガラス板(厚み1.2mm)上に感圧性接着剤(アクリル系粘着剤)を介して貼合した積層体サンプルを2枚作製し、これらを液晶表示素子(10.4インチサイズ、TFTタイプ、画素数VGA)の両面に、互いの光線吸収軸が直交するように流動パラフィンを介して貼着し、液晶表示装置を作製した。該液晶表示装置を上下左右方向から見た時の液晶表示素子の視認性を10人のモニターにより評価した。
更に、該積層体サンプル2枚をそれぞれ70℃で500時間放置した後、上記と視認性を評価した。
視認性良好と判断した人が7人以上の場合を○、7人未満の場合を×とした。
【0050】
実施例2
実施例1において、2−ヒドロキシエチルアクリレートを50部(2−ヒドロキシエチルアクリレート中の活性水素/ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基(モル比)=0.43)、2,2′−ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]プロパン(和歌山精化工業社製「BAPP」)80部(2,2′−ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]プロパン中の活性水素/ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基(モル比)=0.40)に代えた以外は同様に行い、粘調な硬化性樹脂組成物溶液を得た。
得られた硬化性樹脂組成物について実施例1と同様に評価した。
更に、実施例1と同様にして、該硬化性樹脂組成物を偏光フィルム(F−1)に用い、同様の評価を行った。
【0051】
実施例3
実施例1において、2−ヒドロキシエチルアクリレートを4−ヒドロキシブチルアクリレートに、2,2′−ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]プロパン(和歌山精化工業社製「BAPP」)をビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]スルホン(和歌山精化工業社製「BAPS」)に代えた以外は同様に行い、粘調な硬化性樹脂組成物溶液を得た。
得られた硬化性樹脂組成物について実施例1と同様に評価した。
更に、実施例1と同様にして、該硬化性樹脂組成物を偏光フィルム(F−1)に用い、同様の評価を行った。
【0052】
比較例1
実施例1において、2,2′−ビス[4−(4−アミノフェニル)オキシフェニル]プロパン(和歌山精化工業社製「BAPP」)を加えなかった以外は同様に行い、粘調な硬化性樹脂組成物溶液を得た。
得られた硬化性樹脂組成物について実施例1と同様に評価した。
更に、実施例1と同様にして、該硬化性樹脂組成物を偏光フィルム(F−1)に用い、同様の評価を行った。
【0053】
比較例2
実施例1において、2−ヒドロキシエチルアクリレートを加えなかった以外は同様に行いったが、感光性がなく硬化性樹脂組成物を得ることができなかった。
実施例、比較例の結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
Figure 0003656976
【0055】
注)τ:単体透過率(%)
V:偏光度(%)
【0056】
【発明の効果】
本発明では、偏光フィルムの少なくとも片面に、上記硬化性樹脂組成物を塗布し、塗膜層を形成することで、偏光特性や耐久性、可撓性に優れ、更に表示品位にも優れた偏光板が得られるのである。又、各種の機能層を積層することもできて、各種機能層の機能を充分に発揮し、電子卓上計算機、電子時計、ワープロ、自動車や機械類の計器類等の液晶表示装置、サングラス、防目メガネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCD等)用反射低減層、医療機器、建築材料、玩具等に用いられ、特に自動車や機械類の計器類等の液晶表示装置に有用である。

Claims (2)

  1. 分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物(a)と分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素を2個以上有する化合物(b)を反応させてなる、分子中に2個以上のイソシアネート基を含有するウレタン系化合物(c)のイソシアネート基に、分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素及び重合性不飽和基を併せ持つ化合物(d)及びジアミン化合物(e)を反応させて、(d)により(c)に不飽和結合を導入するとともに、(e)により(c)に架橋構造を導入してなる生成物(I)に、重合開始剤(II)を配合してなる硬化性樹脂組成物を偏光フィルムの少なくとも片面に塗布し、活性エネルギー線の照射により硬化させて塗膜層を形成してなることを特徴とする偏光板。
  2. 生成物(I)が、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物(a)と分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素を2個以上有する化合物(b)とを、(a)のイソシアネート基が(b)の活性水素に対して1を越えるモル比となるように反応させて得られる分子中に2個以上のイソシアネート基を含有するウレタン系化合物(c)に、分子内にイソシアネート基と反応し得る活性水素及び重合性不飽和基を併せ持つ化合物(d)及びジアミン化合物(e)を、(c)のイソシアネート基に対して(d)の活性水素及び(e)のアミノ基がそれぞれ1未満のモル比で反応させて得られるものであることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
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