JP4892992B2 - 相互侵入高分子網目構造体および研磨パッドならびに相互侵入高分子網目構造体および研磨パッドの製造方法 - Google Patents

相互侵入高分子網目構造体および研磨パッドならびに相互侵入高分子網目構造体および研磨パッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、相互侵入高分子網目構造体およびその製造方法に関する。また、本発明は、研磨パッドおよびその製造方法に関する。特に、シリコンなどの半導体基板上に形成される絶縁層表面や金属配線表面を平坦化する研磨パッドおよびその製造方法に関する。
ポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体からなる研磨パッドが特許文献1に開示されている。また、重合用モノマーを含む溶液に高分子成形体を浸漬した後、モノマーの重合反応を起こさせる工程から製造方法が含まれた研磨パッドの製造方法が特許文献2に開示されている。
しかしながら、従来の研磨パッドでは、パッド内、パッド間の特性バラツキが大きく、研磨時の研磨速度の面内均一性が不十分であった。また、パッドの強度が低いためパッドの摩耗が速く、研磨時のパッドの寿命が短かいという問題点があった。
一方、ラジカル重合反応において、いわゆるゲル効果を抑制するために特定の連鎖移動剤を特定の条件において使用することが特許文献3に開示されている。しかしながら、相互侵入網目構造体における均一性の向上、ならびに超精密研磨における面内均一性や平坦化特性の向上、パッド間の特性差の改善、パッド寿命の延長といった研磨特性の向上については予想されるものではなかった。
国際公開第00/122621号パンフレット 特開2000−218551号公報 特開2003−2912号公報
本発明の目的は、優れた機械特性を有する均一な相互侵入網目構造体を提供することにある。また、研磨時の研磨速度の面内均一性が高く、短時間に段差が解消できる良好な平坦化特性を有し、パッド間の特性差が小さく、研磨時のパッド寿命が改良された研磨パッド、およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成からなる
(1)エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、ラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含する相互侵入高分子網目構造体の製造方法により得られることを特徴とする相互侵入高分子網目構造体。
(2)(1)に記載の相互侵入高分子網目構造体からなる研磨パッド。
(3)エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、ラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含することを特徴とする相互侵入高分子網目構造体の製造方法。
(4)(3)に記載の相互侵入高分子網目構造体の製造方法を含む研磨パッドの製造方法。
引張強度や引張伸度などの機械特性に優れた、均一な相互侵入高分子網目構造体が得られる。また、研磨パッドの強度や伸度などの機械特性が向上し、研磨時の面内均一性が高く、平坦化特性に優れ、研磨パッド間の特性差が抑制され、研磨時のパッド寿命が改良される。
本発明において、相互侵入高分子網目構造体とは、高分子混合系において、相互に化学結合することなく独立な異種の高分子網目が互いに侵入しあった高分子を言う。また、異種高分子が互いに連続相となる構造が架橋点形成により安定化された構造であってもよい。
相互侵入高分子網目構造体は、ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させ、ラジカル重合性組成物中のエチレン性不飽和化合物を重合させる製造方法から、相互侵入高分子網目構造を有することが明らかである。そして、本発明の研磨パッドは相互侵入高分子網目構造体からなる。
本発明において、連鎖移動剤を添加して製造した研磨パッドが研磨時に研磨レートの面内均一性が高く、平坦化特性に優れ、研磨パッド間の特性差が小さく、パッド寿命が改良される理由は必ずしも明確ではないが、連鎖移動剤を添加して製造すると、重合反応時の急激な発熱が見られず、反応系内の温度が経時的にほぼ一定で、重合反応の進行が安定しているため、生成する高分子成形体の含浸硬化物の化学組成や特性が安定していると推察される。その結果、研磨時の諸特性も向上、改善が見られるものと思われる。
本発明の連鎖移動剤とは、成長ラジカルと反応してポリマー鎖長の増加を止め、再開始能のある低分子ラジカルを生成する化合物を言う。
本発明の連鎖移動剤としては、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、sec−ブチルメルカプタン、sec−ドデシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタンなどのアルキル基または置換アルキル基を有する第1級、第2級または第3級メルカプタン、フェニルメルカプタン、チオクレゾール、4−t−ブチル−o−チオクレゾールなどの芳香族メルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸エチルなどのチオグリコール酸エステル、エチレンチオグリコールなどの炭素数3〜18のメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー、四塩化炭素、トルエン、エチルベンゼン、トリエチルアミン、などを挙げることができる。これらは単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。このうち、t−ブチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタンやα−メチルスチレンダイマーを用いることが好ましい。
本発明の連鎖移動剤の使用量は、エチレン性不飽和化合物に対して0.01〜5重量%が好ましく、0.05〜3重量%がさらに好ましい。使用量が0.01重量%よりも少ないと、連鎖移動剤の効果が発現しない。また、5重量%よりも多いと、強度や弾性率などの機械特性がかえって低下する。
本発明におけるエチレン性不飽和化合物とは、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物を言う。具体的には、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、などのメタクリル酸エステル、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、などのアクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、など1分子中にエチレン性不飽和結合を2以上有する多官能性エチレン性不飽和化合物、などを挙げることができる。
本発明におけるラジカル重合開始剤とは、加熱、光照射、放射線照射などにより分解してラジカルを生成する化合物を言う。このようなラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物や過酸化物などを挙げることができる。具体的には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、などのアゾ系重合開始剤、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、などの過酸化物系重合開始剤を挙げることができる。ラジカル重合開始剤の添加量は、エチレン性不飽和化合物に対して0.01〜5重量%が好ましく、0.05〜3重量%がさらに好ましい。
本発明の有機溶媒とは、エチレン性不飽和化合物の重合時に実質的に反応しない化合物であって、常温において液体の有機化合物を言う。具体的には、ヘキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エタノール、メタノールなどを挙げることができる。有機溶媒を実質的に含有しない、とは、エチレン性不飽和化合物に対して有機溶媒が1重量%未満であることを言う。四塩化炭素、トルエン、エチルベンゼン、などは通常有機溶媒として知られているが、ラジカル重合過程において成長ラジカルが水素や塩素を引き抜いて安定な高分子となり、新たに生成したラジカルがエチレン性不飽和化合物に付加して重合が進行する、という連鎖移動剤としての効果が知られているため、これら化合物はここでいうエチレン性不飽和化合物と実質的に反応しない有機溶媒には当たらない。
本発明のラジカル重合性組成物は、上記エチレン性不飽和化合物、上記ラジカル重合開始剤、上記連鎖移動剤からなる組成物を言う。ラジカル重合禁止剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤をラジカル重合性組成物中に添加してもよい。これら化合物の添加量は、エチレン性不飽和化合物に対して合計で3重量%を越えない範囲で使用することが好ましい。
ラジカル重合性組成物は、有機溶媒を実質的に含まない組成物であることが有機溶媒の除去工程が不要になるという経済上の観点から好ましい。
ラジカル重合性組成物に添加できる、常温で固体のラジカル重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、トパノールA、カテコール、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、などを挙げることができる。これらの化合物から選択された1種あるいは2種以上の化合物を使用することができる。ラジカル重合禁止剤は、ラジカル重合性組成物に添加して使用してもよい。また、高分子成形体製造時に予め添加しておいてもよい。さらに、ラジカル重合性組成物および高分子成形体の両方に含有させてもよい。ラジカル重合性組成物および高分子成形体の両方にラジカル重合禁止剤を使用する場合、ラジカル重合禁止剤の種類は同一の化合物であっても、異なってもよい。加えて、重合禁止効果を高める目的で、酸素ガスまたは酸素含有ガス共存下に含浸および/または重合を行なうことが好ましい。
酸素ガスあるいは酸素含有ガス共存下に含浸および/または重合を行うことが好ましいラジカル重合禁止剤として、フェノチアジン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、フェニル−β−ナフチルアミン、p−フェニレンジアミン、トパノールAなどを挙げることができる。上記酸素含有ガスとしては、空気、酸素、酸素を不活性ガスで希釈したガスが用いられ、不活性ガスとしては窒素、ヘリウム、アルゴンなどが挙げられる。希釈した場合の酸素濃度には特に限定はないが、好ましくは1体積%以上である。使用する酸素含有ガスとしては、乾燥空気、乾燥空気を窒素で希釈したガスが安価で好ましい。
本発明の高分子成形体とは、常温において固体の高分子物質を言う。成形体は、中実であってもよいし、中空であっても発泡体であってもよい。その特性については特に限定されるものではないが、ラジカル重合性組成物に浸漬することにより、該組成物を成形体に取り込み、含浸できることが必要である。したがって、ラジカル重合性組成物と親和性のある材質からなり、またラジカル重合性組成物を取り込み、高分子成形体自体が膨潤できる程度の柔軟性を有することが必要である。
高分子成形体としては、柔軟でラジカル重合性組成物により膨潤可能な化学構造として、ポリエチレングリコール鎖、ポリプロピレングリコール鎖、ポリテトラメチレングリコール鎖を含有する高分子成形体が好ましい。具体的には、ポリエステルやポリウレタンを挙げることができる。ラジカル重合性組成物の密度や含浸量にもよるが、含浸後の高分子成形体の体積は、元の体積の約1.03〜5倍程度に膨潤し、多くは約1.03〜3倍程度に膨潤する。
高分子成形体の形態としては、平均気泡径10〜120μmの独立気泡を含有する発泡体であることが好ましく、20〜60μmの独立気泡を含有する発泡体であることがより好ましい。平均気泡径は、研磨パッドの表面やスライス面を倍率200倍で走査型電子顕微鏡(SEM)像とし、その平均気泡径を画像処理して得ることができる。
また、高分子成形体の見かけ密度としては、0.1〜1.2g/cmが好ましく、0.5〜1.0g/cmがより好ましい。見かけ密度は、日本工業規格JIS K 7112記載の方法により測定することができる。さらに、高分子成形体に取り込まれたラジカル重合性組成物は、高分子成形体中の気泡には入り込まず、高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物が重合した後も高分子成形体の気泡はそのまま気泡として残存していることが好ましい。その結果として得られる研磨パッドの密度は、0.2〜1.1g/cmが好ましく、0.6〜1.1g/cmがより好ましい。
本発明の高分子成形体は、ポリオールとポリイソシアネートから得られたポリウレタン成形体であることが好ましく、ポリオールとポリイソシアネートを2液混合して得られたポリウレタン成形体であることが特に好ましい。ここで、ポリオールとは、水酸基を2個以上有する化合物をいう。例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどから選ばれた1種または2種以上の混合物を挙げることができる。
また、ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、ナフタレンジイソシアネート、などの芳香族イソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、などの脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加TDI、水素添加MDI、などの脂環式ジイソシアネート、などを挙げることができる。これらイソシアネートから選ばれた1種または2種以上の混合物として使用することができる。
高分子成形体の調製にあたっては、ポリオール、ポリイソシアネートの他に、架橋剤、鎖延長剤、整泡剤、発泡剤、樹脂化触媒、泡化触媒、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、可塑剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤を含有し、成形を行ってもよい。高分子成形体の調製方法は特に限定されないが、射出成形、反応成形などの方法で調製できる。特に、ポリウレタン成形体の調製では、ミキシングヘッド内で原料同士を衝突させて瞬時に混合する高圧注入機、ミキシングヘッドに供給された各原料を攪拌翼などによって機械的に混合するいわゆる低圧注入機に使用して、モールド成形やスラブ成形などに適用することが好ましい。
高分子成形体と含浸されたエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の重量比は、100/5〜100/300が好ましく、100/50〜100/200がより好ましい。高分子成形体と含浸するエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の含有重量比が100/5よりも小さい場合、高分子成形体のみの場合とその特性があまり変わらず、含浸・重合させるメリットが小さい場合がある。一方、高分子成形体と含浸するエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の含有重量比が100/300よりも大きい場合、含浸に要する時間が長くなりすぎるため好ましくない場合がある。ラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程は、15〜60℃の温度で3時間〜20日間が好ましく、3時間〜10日間がさらに好ましい。
本発明の研磨パッドは、エチレン性不飽和化合物から重合される重合体を含有し、引張強度が13MPa以上であることが好ましい。引張強度は、23℃、50%RHの環境下において、1号形小型試験片(試験片厚み1〜2mm)をチャック間距離58mm、試験速度50mm/分の条件で引張試験して得る。引張強度が13MPa未満であると、研磨時の面内均一性やパッド寿命などの研磨特性が不十分となる。また、本発明の研磨パッドはポリウレタンを含有することが好ましい。
本発明の研磨パッドは、10〜120μmの独立気泡を有することが好ましい。平均気泡径は、研磨パッドの表面やスライス面を倍率200倍で走査型電子顕微鏡(SEM)の像とし、その平均気泡径を画像処理して得る。研磨パッドの表面に適度な割合で平坦面と気泡に由来する開口部が存在することが好ましい。任意のスライス面における気泡数は、20〜1000個/mmが好ましく、200〜600個/mmがより好ましい。研磨パッドの密度は0.2〜1.1g/cmが好ましい。密度は、日本工業規格JIS K 7112記載の方法により測定することができる。
本発明の研磨パッドは、シリコンウエハーなどの半導体基板、レンズなどの光学部材、磁気ヘッド、ハードディスクなどの電子材料などの研磨に使用できる。特に、化学機械的研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)技術による半導体ウエハーの平坦化の目的で被研磨物である半導体ウエハーの研磨処理を行う研磨パッドとして使用できる。CMP工程において、研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウエハーと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウエハー面を研磨して、半導体ウエハー面を平坦に、滑らかにする目的で研磨パッドが使用される。
本発明の研磨パッドは、光学レンズ、光学プリズム、光学フィルタ、光導波路、などの光学部材の研磨に使用できる。研磨対象となる光学部材の素材としては、ガラス、石英、水晶、サファイア、透明樹脂、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどが挙げられる。
また、その他の用途において、ガリウム砒素、ガリウムリン、インジウムリン、フェライト、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、セラミクス、合金、樹脂などを研磨対象として研磨する用途に使用できる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、評価方法は以下のようにして行った。
[平均気泡径]走査型電子顕微鏡“SEM2400”(日立製作所)にて研磨パッドの表面またはスライス面を倍率200倍で観察し、その画像を画像処理装置で解析することにより、画像中のすべての気泡径を計測し、その平均値をもって平均気泡径とした。
[密度]JIS K 7112記載の方法にしたがって、ピクノメーター(ハーバード型)を使用して測定した。
[引張試験]引張試験機RTM−100((株)オリエンテック製)を用い、次のような測定条件で破断強度、破断伸度を測定した。5本の試験片の平均値を測定値とした。
試験室温度:23℃
試験室湿度:50%
試験片形状:1号形小形試験片
試験片厚み:1〜2mm
チャック間距離:58mm
試験速度:50mm/分
[研磨評価]クッション層として“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)製)を使用し、両面接着テープで評価すべき研磨パッドと貼り合わせ、積層研磨パッドを作製した。積層研磨パッドを研磨装置の定盤上に貼り付け、ダイアモンドコンディショナーを押しつけ圧力0.05MPa、研磨定盤回転数32rpm、コンディショナー回転数30rpmで研磨定盤と同方向に回転させた。精製水を100mL/分の割合で研磨パッド上に供給しながら5分間、研磨パッドのコンディショニングを行った。
評価用6インチシリコンウエハーを研磨装置の研磨ヘッドに装着し、40rpmで回転させ、積層研磨パッドを研磨機のプラテンに固定して40rpmで研磨ヘッドの回転方向と同方向に回転させて、シリカ系スラリーを180mL/分で供給しながら研磨圧力0.06MPaで1分間研磨を行い酸化膜の研磨レートを測定した。ウエハー表面を乾燥させないようにして直ちに精製水を供給しながらポリビニルアルコールスポンジでウエハー表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。
評価用ウエハーを20枚研磨処理し、20枚目の酸化膜研磨レートを測定した。続けて研磨を行い、500枚目の酸化膜研磨レートを測定した。
研磨レート:研磨前後のウエハー厚みを、光干渉式膜圧測定装置“ラムダエース”VM−8000J(大日本スクリーン製造(株)製)で測定することにより、単位時間当たりの研磨量(研磨レート)を算出した。6インチシリコンウエハー上に熱酸化膜を約1.2μm形成した評価用テストウエハーを使用した。
[面内均一性]ウエハーの直径方向に研磨レートを49点測定し、その最大値と最小値の差を49点の平均値の2倍で除した値を100倍して面内均一性(%)として算出した。
面内均一性(%)=(MAX−MIN)×100/2×AV
[平坦化特性]評価用ウエハーを40枚研磨処理した後、パターン高さ0.60μm、ライン&スペースがライン300μm、スペース30μmの繰り返しパターンを有するパターン付き酸化膜ウエハーを用い、段差が0.10μm以下に平坦化される時間を測定した。測定は、研磨時間30、60、90、120、150、180秒間で行った。
(比較例1)
RIM成形機の第1原料タンク、第2原料タンクにそれぞれ以下の原料組成物を仕込み、第1原料タンクに窒素ガスをローディング後、金型に注入、硬化させて、850mm×850mm、厚み12mmのポリウレタン成形体を得た。ポリウレタンの見かけ密度は0.82g/cmであり、平均気泡径が28μmの独立気泡が観察された。
<第1原料タンク>
ポリプロピレングリコール 85重量部
ジエチレングリコール 15重量部
トリエチルアミン 1重量部
オクチル酸スズ 0.5重量部
シリコーン系整泡剤 3重量部
精製水 0.3重量部
<第2原料タンク>
ジフェニルメタンジイソシアネート 120重量部
次に、ポリウレタン成形体とラジカル重合組成物の重量比が100/150の割合で、以下のラジカル重合性組成物を調合し、上記ポリウレタン成形体を20℃で7日間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸されていた。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 0.9重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃で5時間加熱し、続いて100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。ポリウレタン成形体の含浸硬化物をガラス板から離型後、重量を測定した。50℃で12時間、続いて100℃で12時間乾燥、さらに常温で12時間乾燥し、直後に重量を測定したところ、重量減少はなかった。
ポリウレタン成形体の含浸硬化物の厚み方向の中央部分をスライス・表面研削して厚み2mmのシートを得た。このシートの中央部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ11.6MPaおよび270%であった。また、このシートの端部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ9.8MPaおよび240%であった。
次に、直径600mmの円に打ち抜いた後、片面に幅1.5mm、深さ0.5mm、ピッチ30mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドを作製した。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.85g/cm、独立気泡の平均気泡径は34μmであった。表面には、395個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。
研磨評価を行ったところ、1枚目および20枚目の研磨レートはそれぞれ1800オングストローム/分および1850オングストローム/分であり、面内均一性はそれぞれ15%、16%であった。500枚研磨後の研磨レートは800オングストローム/分であり、面内均一性は30%であった。また、平坦化特性は、150秒間の研磨が平坦化に必要であった。
(比較例2)
比較例1のポリウレタン成形体の含浸硬化物について、含浸硬化物の厚み方向に1/5および4/5の部分をスライス・表面研削して厚み2mmのシートを得た。これらシートの中央部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ引張強度9.3MPaおよび引張伸度180%、および引張強度8.9MPaおよび引張伸度190%であった。
比較例1および比較例2において、同じ含浸硬化物から得た厚み約2mmの引張試験片の引張強度および引張伸度の値は同一のシート内の中央部と端部、およびシート間の中央部において顕著な差異がみられた。
(実施例1)
ラジカル重合性組成物として以下の組成物を使用したこと以外は比較例1と全く同様にして研磨パッドを作製した。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 0.9重量部
n−オクチルメルカプタン 0.9重量部
ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.88g/cm、独立気泡の平均気泡径は34μmであった。表面には、390個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。引張強度および引張伸度は、それぞれ16.0MPaおよび310%であった。
研磨評価を行ったところ、1枚目および20枚目の研磨レートはそれぞれ1900オングストローム/分および1900オングストローム/分であり、面内均一性はそれぞれ7%、8%であった。500枚研磨後の研磨レートは1850オングストローム/分であり、面内均一性は8%であった。また、平坦化特性は、120秒間の研磨が平坦化に必要であった。
(実施例2)
ラジカル重合性組成物として以下の組成物を使用したこと以外は比較例1と全く同様にして研磨パッドを作製した。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビスイソブチロニトリル 0.9重量部
α−メチルスチレンダイマー 1.2重量部
ハイドロキノンモノメチルエーテル0.06重量部
ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.86g/cm、独立気泡の平均気泡径は34μmであった。表面には、391個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。引張強度および引張伸度は、それぞれ15.5MPaおよび320%であった。
研磨評価を行ったところ、1枚目および20枚目の研磨レートはそれぞれ1850オングストローム/分および1900オングストローム/分であり、面内均一性はそれぞれ7%、7%であった。500枚研磨後の研磨レートは1850オングストローム/分であり、面内均一性は7%であった。また、平坦化特性は、120秒間の研磨が平坦化に必要であった。
(実施例3)
実施例2のポリウレタン成形体の含浸硬化物について、含浸硬化物の厚み方向に1/5および4/5の部分をスライス・表面研削して厚み2mmのシートを得た。これらシートの中央部から1号形小形試験片を打ち抜き、引張強度および引張伸度を測定したところ、それぞれ引張強度15.6MPa、引張伸度312%、および引張強度15.5MPa、引張伸度316%であった。
実施例2および実施例3において、同じ含浸硬化物から得た厚み約2mmの引張試験片の引張強度および引張伸度の値はシート内およびシート間において差異が小さく、均一な硬化物が得られた。
以上から、見かけ密度、独立気泡の平均気泡径や気泡数などのパッド物性は同等であるが、ラジカル重合組成物に連鎖移動剤を添加しておくと、ポリウレタン成形体の含浸硬化物の引張強度や引張伸度が高く、靭性(タフネス)に優れた硬化物が得られる。また、引張強度や引張伸度の位置による分布を抑制することができ、より均一性の高い硬化物が得られる。さらに、CMP研磨時の面内均一性が高く、平坦化特性に優れ、パッド寿命が大幅に改善される。
(実施例4)
比較例1のポリウレタン原料組成物を使用して、見かけ密度0.51g/cm3、平均気泡径77μmの独立気泡を有するポリウレタン成形体を得た。
次に、ポリウレタン成形体とラジカル重合組成物の重量比が100/50の割合で、以下のラジカル重合性組成物を調合し、上記ポリウレタン成形体を20℃で24時間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸された。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビス(2−メチルブチロニトリル)1.5重量部
n−ドデシルメルカプタン 0.7重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃で5時間加熱し、続いて100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。
ポリウレタン成形体の含浸硬化物の厚み方向の中央部分をスライス・表面研削して厚み2mmのシートを得た。
次に、直径600mmの円に打ち抜いた後、片面に幅1.0mm、深さ0.5mm、ピッチ18mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドを作製した。ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の見かけ密度は0.55g/cm、独立気泡の平均気泡径は83μmであった。表面には、75個/mmの気泡に由来する開口部が観察された。
研磨評価を行ったところ、1枚目および20枚目の研磨レートはそれぞれ1200オングストローム/分および1230オングストローム/分であり、面内均一性はそれぞれ10%、9%であった。500枚研磨後の研磨レートは1210オングストローム/分であり、面内均一性は9%であった。
(実施例5)
比較例1のポリウレタン原料組成物を使用して、見かけ密度0.30g/cm3、平均気泡径83μmの独立気泡を有するポリウレタン成形体を得た。
次に、ポリウレタン成形体とラジカル重合組成物の重量比が100/30の割合で、以下のラジカル重合性組成物を調合し、上記ポリウレタン成形体を20℃で8時間浸漬したところラジカル重合性組成物は全量がポリウレタン成形体に含浸された。
メチルメタクリレート 300重量部
アゾビス(2−メチルブチロニトリル)2.0重量部
n−ブチルメルカプタン 2.0重量部
含浸により膨潤したポリウレタン成形体を塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み、周囲を固定して密閉した後、70℃で3時間加熱し、続いて100℃オーブン中で2時間加熱することにより硬化させた。
ポリウレタン成形体のラジカル重合性組成物含浸硬化物の固体NMR(核磁気共鳴)法による緩和時間測定から、ポリウレタンおよびポリメチルメタクリレートが数ナノメーター以下のオーダーで分散した構造を有していた。このことから、ポリウレタンおよびポリメチルメタクリレートの2つの高分子鎖が相互に侵入し、高分子鎖の絡み合いが生じていることが確認された。
ポリウレタン成形体の含浸硬化物の厚み方向の中央部分をスライス・表面研削して厚み1mmのシートを得た。このシートの中央部から3mm角の試験片を打ち抜き、以下の手順で血小板付着試験による血液適合性試験を行ったところ、血小板の付着は観察されず、全面にわたって清浄であった(0個/画面)。
(血小板付着試験)
エッペンドルフチューブに試験片およびリン酸緩衝生理食塩水を加え、4℃で保管した。ヘパリン採血したラット血液を20℃において2500rpmで10分間遠心後、上層3.0mLを採取し、Ca含有リン酸緩衝生理食塩水(リン酸緩衝生理食塩水6mLに0.1M−CaClを90μL添加)を添加・混合後、直ちに試験片の入ったリン酸緩衝生理食塩水中に注入した。続いて、ローテーターを用いて、37℃で60分間攪拌した。1mLのリン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄した後、10%ホルマリン溶液1mLを添加し、室温で1時間攪拌した後、4℃で保存した。
次に、Pt蒸着後、SEM(走査型電子顕微鏡)観察を行った。倍率1000倍(93×105μm)で任意の5画面の血小板数をカウントし、単位面積当たりの血小板数を算出した。
(比較例3)
実施例5において、ラジカル重合性組成物にn−ブチルメルカプタン添加しなかったこと以外は実施例5と全く同様にして3mm角の試験片を作製し、血小板付着試験を行った。SEM写真の5画面の内、3画面において、わずかではあるが血小板の付着を認めた(4個/画面)。一方、他の2画面では血小板の付着は、認めなかった(0個/画面)。連鎖移動剤を用いない場合には、試験片に血小板の付着が観察される箇所とされない箇所が見られ、ポリウレタン成形体の含浸硬化物は均質性に劣るものであった。
本発明の研磨パッドは、シリコンウエハーなどの半導体基板、レンズなどの光学部材、磁気ヘッド、ハードディスクなどの電子材料などの研磨に使用できる。特に、化学機械的研磨(CMP)技術による半導体ウエハーの平坦化の目的で被研磨物である半導体ウエハーの研磨処理を行う研磨パッドとして使用できる。また、本発明の相互侵入高分子網目構造体は、血液適合性に優れており、医療材料として使用できる。

Claims (13)

  1. エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、ラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含する相互侵入高分子網目構造体の製造方法により得られ、前記連鎖移動剤が芳香族メルカプタン、α−メチルスチレンダイマー、トルエンまたはエチルベンゼンから選ばれることを特徴とする相互侵入高分子網目構造体。
  2. 請求項1に記載の相互侵入高分子網目構造体からなる研磨パッド。
  3. エチレン性不飽和化合物から重合される重合体を含有し、引張破断強度が13MPa以上である請求項2記載の研磨パッド。
  4. 前記高分子成形体がポリウレタンを含有する請求項2または3に記載の研磨パッド。
  5. 引張破断伸度が200%以上である請求項2〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 研磨パッドが、平均気泡径が10〜120μmの独立気泡を有する請求項2〜5のいずれかに記載の研磨パッド。
  7. 研磨パッドの密度が0.2〜1.1g/cmである請求項2〜6のいずれかに記載の研磨パッド。
  8. 研磨パッドが半導体基板の研磨および/または光学部材の研磨に使用される請求項2〜7のいずれかに記載の研磨パッド。
  9. エチレン性不飽和化合物、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤からなるラジカル重合性組成物に高分子成形体を浸漬させる工程、ラジカル重合性組成物を含浸させた高分子成形体の膨潤状態下においてエチレン性不飽和化合物を重合させる工程、を包含し、前記連鎖移動剤が芳香族メルカプタン、α−メチルスチレンダイマー、トルエンまたはエチルベンゼンから選ばれることを特徴とする相互侵入高分子網目構造体の製造方法。
  10. ラジカル重合性組成物中、エチレン性不飽和化合物に対して有機溶媒が1重量%未満である請求項9記載の相互侵入高分子網目構造体の製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の相互侵入高分子網目構造体の製造方法を含む研磨パッドの製造方法。
  12. 高分子成形体と含浸されたエチレン性不飽和化合物から重合された重合体の重量比が、100/5〜100/300である請求項11に記載の研磨パッドの製造方法。
  13. 高分子成形体がポリウレタンを主成分とする請求項11または12に記載の研磨パッドの製造方法。
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