JP2006232976A - ポリエステル樹脂用改質剤およびこれを用いた成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリエステル樹脂を用いた溶融成形、特に射出成型、押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成形における成形性を改良し、しかも機械的物性を改良することが可能な改質剤を提供し、その改質剤を用いたポリエステル成形品を提供する。
【解決手段】 結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)を含むことを特徴とするポリエステル樹脂用改質剤に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエステル樹脂を改質するのに特に適した改質剤に関する。詳しくは、射出成型、押出し成形、異形押出し成形、Tダイ押出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成形における成形性と機械的物性を改良したポリエステル樹脂成形品を提供する。
近年、例えば環境影響の問題より塩化ビニル系樹脂を他の素材に置き換えようとする動きがある。数ある代替素材の内、ポリエステル樹脂はその物理的性状、環境適性、接着特性、価格等の面より有力な素材である。
ポリエステル樹脂のうち、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル樹脂、またはポリカプロラクトン樹脂およびポリ乳酸等の結晶性ポリエステル樹脂は、射出成型により耐熱部品、押出し成形によりフィルム、シート、ブロー成型により飲料用ボトル、溶融紡糸により繊維等に成形される。
一方、非晶性ポリエステル樹脂は、PETに代表される結晶性ポリエステルに比べて、透明性、光沢、耐衝撃性、ストレス白化抑制に優れ、更には、成形加工性が容易であるため、押出し成形により単層、多層シート、ラミネーションフィルム、シュリンクフィルム、射出成型により雑貨、文房具、化粧品容器、異形押出し成形によりプライスレール、ICチューブ等に成形されている。
しかし、これらポリエステル樹脂は、熱溶融成形時に熱分解や加水分解が起こり、分子量が低下する。特にポリエステル樹脂が十分に乾燥できていない場合、この分子量低下が著しいため、製品の機械的物性が大幅に低下するという問題が存在する。
さらに、ダイレクトブロー成型の場合は、この分子量低下により、ドローダウン現象が顕著となり、肉厚のムラやバリが大きくなる為、良品率が低下する。同時に、パリソン形成状態が安定しないことから、連続生産安定性も低下する。また、成形品の耐衝撃性等の機械的物性が低下するために、ボトル容器内に内容物を充填した時のボトル強度が不足し、ボトルの落下時に破裂して内容物が突出してしまう。
近年、PETボトルはミネラルウォーター等の各種清涼飲料分野で多量に使用されている。一方、これに伴いPETボトルの廃棄問題が注目され、PETボトルスクラップ処理は社会問題化している。このような背景から使用済みPETボトルの再資源化が鋭意検討されている。
PETボトルを再資源化するためには、使用済みPETボトルを回収後、粉砕、洗浄工程を経て再生PETフレークとし、これを原料として、製品を成形する場合と、溶融押出しにより一度ペレット化して、このペレットから溶融成形を経て製品を成形する場合がある。
この再生PETフレークは熱履歴によって低分子量化していること、洗浄工程によって多量の水分を含んでいること、フレーク状であるため成形機のスクリューへの食込みが悪いことなどから成形が難しく、再生PETフレークのみでは、品質的に不安定で脆い製品しか得られない。また、PETは通常加水分解を受けやすく、未乾燥状態で成形する場合、加水分解が促進され、溶融時に分子量の低下が起こるため、耐衝撃性などの機械的物性が大幅に低下する。従って、再生PETフレークを用いた成形品は、通常のプラスチック製品に必要とされる性能を満足しないことが多い。
これまで耐衝撃性改良の検討として、ポリエステルに耐衝撃性改良剤を配合して溶融成形する方法が知られている。ポリエステルに有効な耐衝撃性改良剤は、特許文献1で示されている。該公報では、ポリエステルと化学反応をすることのできる官能基を有する化合物をグラフト、あるいは共重合したゴム状ポリマーが用いられている。特に効果のあるものとしては、オレフィン系、並びにスチレン系ブロックポリマーをベースとした重合体である。また、特許文献2では、ポリエステル樹脂に対して、ポリテトラフルオロエチレンと有機重合体とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体を配合することにより成形時のドローダウンを改良することが示されている。特許文献3では、ポリエステル樹脂にゴム系成分からなる多層構造体粒子を配合することにより再生PETフレークから製造したポリエステル樹脂成形品の耐衝撃性を向上させることが示されている。特許文献4では、ポリエステル樹脂に、ポリプロピレンと、不飽和カルボン酸変性のエチレン系またはスチレン系重合体をブレンドすることにより耐衝撃性を改良することが示されている。特許文献5、6では、ポリエステル樹脂に増粘剤(ゴム系樹脂)と高分子化剤(エチレン系またはスチレン系エラストマー)を配合することにより耐衝撃性を改良することが示されている。
上述のような耐衝撃性改良剤とポリエステル樹脂との混練では、再押出しによる分子量低下がさらに進行するため、少量の耐衝撃改良剤の添加では耐衝撃性改良が十分ではない。また、異種ポリマーの添加であるため、両者の屈折率の違いからポリエステル樹脂が本来有する透明性を阻害する。従って耐衝撃性を向上させるために透明性を犠牲にせざるを得ないのが現状である。
特許文献7では、熱可塑性樹脂、特にポリエステル樹脂に対してビニル重合体から構成されるポリマーを配合することにより、透明性を保持しつつ、流動性を向上させることが示されている。しかし、この場合、ポリエステル樹脂に対して適用しても、透明性は維持できるが、分子量低下を抑えることが難しく、耐衝撃性を向上させることができないという問題が残る。
ブロー押出用途ではあるが、反応性の溶融強度向上剤として、重量平均分子量が100万〜400万の反応性を持つ溶融強度増強剤が提案されている(特許文献8)。しかし、この種の溶融強度増強剤は、極めて分子量の高いビニル系芳香族改質剤をポリエステル樹脂中に分散させなければならないため、その配合量と加工条件を徹底的に調整することが必要である。例えば、目的とする溶融強度を達成させるためには、加工条件が狭い範囲に制限され、この条件から逸脱した場合、溶融強度が大きく変動してしまう。また、溶融強度増強剤とポリエステル樹脂間の相溶性が悪いためか、この成形物の施工時に、少しの折り曲げでも、ボイドが発生し、この部分が白化する問題があった。
以上のように、ポリエステル樹脂に対して、分子量低下による物性低下を抑え、特に耐衝撃性を向上させながら、同時に溶融粘度特性を安定させることができる改質剤が求められてきたが、まだ提案されていない。
特開昭59−28223号公報 特開平11−269360号公報 特開2001−2903号公報 特開2001−114995号公報 特開2002−146167号公報 特開2002−249649号公報 特開2000−355657号公報 特許第3237913号公報
本発明の目的は、ポリエステル樹脂を用いた溶融成形、特に射出成型、押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成形における成形性を改良し、しかも機械的物性を改良することが可能な改質剤を提供すること、その改質剤を用いたポリエステル成形品を提供することにある。
本発明者らは上記問題を達成すべく鋭意研究した結果、結晶性ポリエステル(I)とグリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し、重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)を予め混練、一部反応させて改質剤を得て、次に非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)に配合して成形することにより上記課題を全て解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下のポリエステル樹脂用改質剤、これを用いたポリエステル成形品の製造方法である。
第1の発明は結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)を含むことを特徴とするポリエステル樹脂用改質剤である。
第2の発明は、結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)と、非晶性ポリエステル樹脂(III)が含まれるポリエステル樹脂組成物である。
第3の発明は、結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)と、結晶性ポリエステル樹脂(IV)が含まれるポリエステル樹脂組成物である。
第4の発明は、結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)を含む改質剤を、非晶性ポリエステル(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)に混合して溶融成形する成形品の製造方法である。
本発明の改質剤をポリエステル樹脂に配合させることにより溶融成形、特に射出成型、Tダイ押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成形における成形性を改良することができ、優れた機械的物性を有するポリエステル樹脂成形品を得ることができる。
本発明のポリエステル樹脂用改質剤は、結晶性ポリエステル(I)とグリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し、重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)を含むものであり、この改質剤と非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)と混合して上記成形することにより成形品に優れた特性を付与することが出来る。
すなわちこの処方は、成形前と成形後の分子量を比較した場合、成形後に樹脂の分子量が増加するので、溶融成形時の分子量低下防止が可能となる。さらにポリエステル樹脂同士で相溶性が良好である為、成形品の耐衝撃性などの機械的物性を向上させることができる。同時に、同種のポリエステル系素材配合系であることからポリエステル樹脂の相溶性が良好で、溶融粘度特性を安定化させることができる。
例えば、異形押出し成形の場合、金型から吐出される樹脂のドローダウンを防止すると共に、「押出し工程、異形金型工程を経た吐出樹脂がサイジング金型に付着し、樹脂詰まり発生して連続生産を停止させる問題」、「サイジング工程で製品形状の寸法精度を悪化させる問題」、「サイジング金型での樹脂溶融特性が原因となり成形品表面にビビリ(進行方法に平行な筋)を発生させる問題」、「異形押出し成形進行方向に対して製品反りが発生する問題」等を改良することができる。
また、ダイレクトブロー成型の場合、溶融粘度が増加してドローダウンが改善される為、パリソン形成状態が安定し、連続生産安定性が向上する。また成形品の耐衝撃性等の機械的物性が良好となる。この結果、ボトル容器内に内容物を充填した時のボトル強度が向上し、落下時の破裂による内容物突出問題が改善される。
さらにカレンダー成形の場合、溶融粘度が増加してドローダウンが改善される為、加工性が大幅に改良され、製品寸法、光沢等の要求特性を満たすことができる。また、樹脂の溶融張力が高まる為、ロールに付着し難くなり、引き取りの張力により樹脂が伸びてしまうという問題も解消できる。
本発明で言う結晶性ポリエステルとは、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温し、次に−100℃まで50℃/minで降温し、続いて−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温する二度の昇温過程において、どちらかの昇温過程に明確な融解ピークを示すものを指す。逆に非晶性ポリエステルとは、どちらにも融解ピークを示さないものを指す。
本発明に用いる結晶性ポリエステル樹脂(I)、(IV)は、ジカルボン酸成分とグリコール成分よりなるものであればあらゆるものが使用可能である。
本発明に用いる結晶性ポリエステル樹脂(I)、(IV)としては、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とすることが望ましい。ここでいう主成分とは全酸成分及びグリコール成分をそれぞれ100モル%としたとき、両成分それぞれが50モル%以上、好ましくは60モル%、さらに好ましくは65モル%以上である。両成分が50モル%未満になると成形品の伸度及び機械的物性が低下することがある。
さらには結晶性ポリエステル樹脂(I)、(IV)のうち炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸および/またはイソフタル酸であることが望ましい。これらのジカルボン酸を使用すると成形品の伸度及び機械的物性がさらに向上する。好ましくはテレフタル酸を50モル%以上、さらには60モル%以上含むものであることが好ましく、テレフタル酸とイソフタル酸の両方を含むものも好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂(I)、(IV)は、上記のテレフタル酸、イソフタル酸以外の他の多価カルボン酸を共重合しても良く、例えばオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸等の公知のものが使用できる。
本発明に用いる結晶性ポリエステル樹脂(I)、(IV)には炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とすることが好ましい。該炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることが原料入手の汎用性やコスト、成形品の機械物性の面で好ましい。
結晶性樹脂ポリエステル樹脂(I)、(IV)は、上記のエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール以外の他の多価アルコール成分が共重合されていても良く、例えば1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ダイマージオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物やプロピレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリシクロデカンジメタノール、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エステル、2,2,4−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、トリメチロールプロパン等が使用できる。
本発明に用いられる結晶性ポリエステル樹脂(I)には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれら3種のエチレンオキサイド付加物(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ポリテトラメチレングリコールのエチレンオキサイド付加物)、ポリカプロラクトンならびにダイマージオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を0.01モル以上含むことが好ましい。上限は特に限定されないが、グリコール成分の50モル%未満が好ましい。
ダイマージオールとは、一般に言われるように、例えば、不飽和脂肪酸(炭素数15〜21)の2量体であるダイマー酸を水素化して得られる下記一般式(1)で示される化合物を主成分とする化合物と下記一般式(2)で示される化合物との混合物のことである。好ましくは一般式(1)の成分が50重量%以上含まれるものである。
Figure 2006232976
前記式中、R1、R2、R3、R4は、実質的に不飽和基を含まず、また実質的に直鎖状であり、そのうちR1、R2はアルキル基、R3、R4はアルキレン基であり、R1〜R4の炭素数の総和は22〜34である。
Figure 2006232976
前記式中、R5、R6、R7、R8は、実質的に不飽和基を含まず、また実質的に直鎖状であり、そのうちR5、R6はアルキル基、R7、R8はアルキレン基であり、R5〜R8の炭素数の総和は25〜37である。
このうち、ポリアルキレングリコール(およびこれらのエチレンオキサイド付加物)の数平均分子量としては、400〜6000、好ましくは、800〜3000、最も好ましくは、1000〜2000である。数平均分子量が400未満では、加工に適した融点に調整することが難しくなることがあり、また数平均分子量が6000を超えるとポリエステルハードセグメントと相分離しやすくなり、また融点の調整が困難となる場合がある。
本発明に用いられる結晶性ポリエステル樹脂(I)には、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物(例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、グリセリン、トリメチロールプロパン等)をポリエステルの酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することが成形性を高める上で好ましい。
本発明に用いられる結晶性ポリエステル樹脂(I)、(IV)の還元粘度は、好ましくは0.40〜1.50dl/g、より好ましくは0.50〜1.20dl/g、さらに好ましくは0.60〜1.00dl/gである。還元粘度が0.40dl/g未満であると、樹脂凝集力不足のために成形品の強伸度が不足し、脆くなって使用できないことがある。一方、1.50dl/gを越えると溶融粘度が高くなり過ぎるために、成形するのに最適な温度も上がってしまい、結果的に成形加工性を悪くしてしまう虞がある。
本発明に用いられる結晶性ポリエステル樹脂(I)、(IV)の酸価は、好ましくは100当量/106g以下、より好ましくは50当量/106g以下、さらに好ましくは40当量/106g以下である。一方下限は低ければ低いほど好ましい。酸価が100当量/106gを越えると、溶融加工時に樹脂を加熱する際、加水分解がより促進され、できあがった成形品の機械的強度が低下する。
結晶性ポリエステル樹脂(I)と結晶性ポリエステル樹脂(IV)の組成は互いに同じでも異なっていても良いが、組成は異なっている方が、反応性化合物(II)と結晶性ポリエステルとの反応性制御が容易となる。
本発明で言う結晶性ポリエステル樹脂(IV)は、ジカルボン酸成分とグリコール成分よりなるものであればあらゆるものが使用可能である。また、オキシカルボン酸を用いても良い。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル樹脂、ポリカプロラクトン樹脂およびまたはポリ乳酸樹脂が好ましく、最も効果的な結晶性ポリエステルは、再生ポリエチレンテレフタレート(PET)である。ポリエステルエラストマーとはソフトセグメントにポリエーテルや脂肪族ポリエステルセグメントを有し、ハードセグメントに芳香族ポリエステルを用いたブロックタイプの樹脂の総称である。脂肪族ポリエステルとは、酸成分にアジピン酸やセバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸を用いた樹脂の総称である。
上記ポリ乳酸樹脂の原料として用いる乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸のいずれを用いることができる。また、L−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチドを用いても良い。分子量は該ポリエステルの重合時間、温度、重合時の減圧の程度(減圧重合の場合)を変化させたり、後述する共重合するポリアルコール成分の使用量を変化させたりすることで任意に調整することができる。
本発明に用いるポリ乳酸樹脂には、その他の特性制御のため、乳酸の他に、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸等のオキシ酸、カプロラクトン、バレロラクトン、ブチロラクトン等のラクトン類、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などの脂肪族二塩基酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等の脂肪族グリコール類、グリセリン、ポリグリセリン等を共重合することが出来るが、これらの共重合成分に限定されるものではない。なお、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール等は少量であれば共重合されていても良いが生分解性の面からは含まれないことが好ましい。共重合する他のモノマー量としては乳酸と他のモノマーの合計量を100モル%とした場合、30モル%未満であることが好ましい。
本発明の改質剤における結晶性ポリエステル樹脂(I)の含有量は、改質剤全体を100重量%としたときに20重量%以上99.5重量%以下が好ましく、下限は30重量%以上、上限は98重量%以下がより好ましい。99.5重量%を超えると耐衝撃性などの機械的物性、および溶融強度の向上効果が発現しないことがある。
本発明に用いる非晶性ポリエステル樹脂(III)は、ジカルボン酸成分とグリコール成分よりなるものであればあらゆるものが使用可能である。
本発明に用いる非晶性ポリエステル樹脂(III)としては、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とすることが望ましい。ここでいう主成分とは全酸成分及びグリコール成分をそれぞれ100モル%としたとき、両成分それぞれが50モル%以上、好ましくは60モル%、さらに好ましくは65モル%以上である。両成分が50モル%未満になると成形品の伸度及び機械的物性が低下することがある。
さらには非晶性ポリエステル樹脂(III)のうち炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸および/またはイソフタル酸であることが望ましい。これらのジカルボン酸を使用すると成形品の伸度及び機械的物性がさらに向上する。好ましくはテレフタル酸を50モル%以上、さらには60モル%以上含むものであることが好ましく、テレフタル酸とイソフタル酸の両方を含むものも好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂(III)は、上記のテレフタル酸、イソフタル酸以外の他の多価カルボン酸を共重合しても良く、例えばオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸等の公知のものが使用できる。
本発明に用いる非晶性ポリエステル樹脂(III)には炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とすることが好ましい。該炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、トリメチレングリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることが原料入手の汎用性やコスト、成形品の機械物性の面で好ましい。
これらの中でもエチレングリコールとネオペンチルグリコール(60/40〜90/10(モル比))、エチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノール(60/40〜90/10(モル比))、エチレングリコールと1,2−プロパンジオール(90/10〜10/90(モル比))の組み合わせは、溶融成形加工性を実現させ易い。
非晶性樹脂ポリエステル樹脂(III)は、上記のエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール以外の他の多価アルコール成分が共重合されていても良く、例えば1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ダイマージオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物やプロピレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリシクロデカンジメタノール、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エステル、2,2,4−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、トリメチロールプロパン等が使用できる。
本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹脂(III)には、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物(例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、グリセリン、トリメチロールプロパン等)をポリエステルの酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することが成形性を高める上で好ましい。
本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹脂(III)の還元粘度は、好ましくは0.40〜1.50dl/g、より好ましくは0.50〜1.20dl/g、さらに好ましくは0.60〜1.00dl/gである。還元粘度が0.40dl/g未満であると、樹脂凝集力不足のために成形品の強伸度が不足し、脆くなって使用できないことがある。一方、1.50dl/gを越えると溶融粘度が高くなり過ぎるために、成形するのに最適な温度も上がってしまい、結果的に成形加工性を悪くしてしまう虞がある。
本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹脂(III)の酸価は、好ましくは100当量/106g以下、より好ましくは50当量/106g以下、さらに好ましくは40当量/106g以下である。一方下限は低ければ低いほど好ましい。酸価が100当量/106gを越えると、溶融加工時に樹脂を加熱する際、加水分解がより促進され、できあがった成形品の機械的強度が低下する。
本発明の改質剤に用いられる反応性化合物(II)は、ポリエステル樹脂と反応させて分子量を増加することにより「溶融強度増強効果」を発現させるために、また加工条件管理幅を広げ溶融強度調整が可能であるように制御するために、さらには製品の耐折り曲げ白化性及び未反応物の製品表層へのブリードアウト抑制を満足するために、重量平均分子量が200以上50万以下であることが望ましい。好ましい下限は500以上、より好ましくは700以上、最も好ましくは1000以上である。一方好ましい上限は30万以下、より好ましくは10万以下、最も好ましくは5万以下である。反応性化合物の重量平均分子量が200未満であると未反応の反応性化合物が製品の表面にブリードアウトし、製品への印刷性や接着性を低下させたり、表面の汚染を引き起こしたりする可能性がある。一方50万を越えると、折り曲げの際、反応性化合物とポリエステル間の相溶性が悪いためかボイドが発生し、折り曲げ白化する可能性が大きくなる。
本発明に用いられる反応性化合物(II)は、ポリエステルの持つヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反応し得る官能基が分子内1分子あたり2個以上持つことが好ましい。溶融押出時にポリエステルの持つヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反応性化合物の反応物が生成する際、一部が架橋生成物となることによって溶融強度向上効果を得ることができるのである。
反応性化合物(II)が有する官能基の具体例としては、反応の速さよりグリシジル基あるいはイソシアネート基が挙げられる。また、これら以外にもさらにカルボキシル基、カルボン酸金属塩、エステル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボジイミド基、グリシジル基等の官能基、ラクトン、ラクチド、ラクタム等ポリエステル末端と開環付加する官能基を含むものでもよい。
反応性化合物中(II)の官能基の形態はいかなるものでも可能である。例えばポリマーの主鎖に官能基が存在するもの、側鎖に存在するもの、末端に存在するもの全てが可能である。具体例としては、スチレン/メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート共重合体、ビスフェノールA型やクレゾールノボラック、フェノールノボラック型のエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物等があるがこれらのいかなるものでもよく、またこれらを混合して使用することももちろん可能である。
特に、上述の反応性化合物(II)としては、(X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1〜80重量%のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートおよび/またはグリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体が好ましい。さらに好ましくは、(X)が25〜90重量%、(Y)が10〜75重量%、(Z)が0〜35重量%からなる樹脂で、最も好ましくは、(X)が30〜85重量%、(Y)が15〜70重量%、(Z)が0〜30重量%からなる樹脂である。これらの組成は、ポリエステル樹脂(I)、(III)、(IV)との反応に寄与する官能基の含有量に影響する為、上述のように適切に調整する必要がある。上述の組成から外れる場合、ポリエステル樹脂との反応性が低下し、成形加工性の低下するおそれがある。なお、(Z)の下限は5重量%以上のものが好ましい。
また、本発明では、反応性化合物(II)としてはグリシジル基を有するものが好ましい。その場合、エポキシ価は800当量/106g〜3000当量/106gであることが好ましく、さらに好ましくは、1000当量/106g〜2800当量/106gであり、最も好ましくは、1200当量/106g〜2500当量/106gである。エポキシ価が800当量/106g未満であると目標とした耐衝撃性等が発現しないことがあり、また3000当量/106gであると増粘効果が過剰となり成形性に悪影響を与えることがある。
反応性化合物(II)の添加量は分子量及び官能基の導入数により個々に選定できるが、改質剤全体を100重量%としたときに0.5重量%以上80重量%以下が好ましく、下限は1重量%以上、上限は70重量%以下がより好ましい。0.5重量%未満であると目標とした溶融成形性効果が発現しないことがあり、また80重量%を超えて添加すると製品の機械的特性に影響を与えることがある。また、結晶性ポリエステル(I)、反応性化合物(II)、非晶性ポリエステル(III)および/または結晶性ポリエステル(IV)の組成物全体を100重量部としたときに、反応性化合物(II)が0.1重量%以上20重量%以下となるようにすることが好ましく、下限は0.5重量%以上、上限は15重量%以下がより好ましい。0.1重量%未満であると目標とした耐衝撃性等が発現しないことがあり、また20重量%を超えて添加すると製品の機械的特性に影響を与えることがある。
本発明の改質剤を製造する際、結晶性ポリエステル樹脂(I)に対して反応性化合物(II)を添加する方法に関しては、溶融押出し時にポリエステル樹脂(I)中に圧入する方法、加工前にポリエステル樹脂(I)のペレットに添加してブレンドして溶融混練する方法、一度ポリエステル樹脂(I)に添加混練しておき、再度押出す方法等が考えられるが、特に加工前にポリエステル樹脂(I)のペレットに添加し、ブレンドして溶融混練する方法が好ましい。改質剤は後の工程で非晶性ポリエステル樹脂(III)、結晶性ポリエステル樹脂(IV)と溶融混練する際の利便性からペレット化することが好ましい。
本発明では上述の改質剤と非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)を溶融混練することで機械物性の優れた成形品を製造することが出来る。成形法としては、射出成型、押出し成形、異形押出し成形、インジェクションブロー成型、ダイレクトブロー成型、ブローコンプレッション成型、延伸ブロー成型、カレンダー成形、熱成形(真空・圧空成形を含む)、反応射出成型、発泡成形、圧縮成型、粉末成形(回転・延伸成形を含む)、積層成形、注型、溶融紡糸等を挙げることができる。これらのうち、成形性の改良と機械的物性の改良という本発明の効果を最大限に発揮する観点から射出成型、押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成形により成形品を製造することが好ましい。
本発明の改質剤は、非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)に配合して溶融混練により成形することにより、成形性の改良と機械的物性の改良を実現することができる。もし、結晶性ポリエステル樹脂(I)と反応性化合物(II)と、非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)をドライブレンド(ペレット同士を混合、以下同様)して、押出し機等成形機のホッパーに投入し、そのまま溶融混練成形すると溶融体の増粘傾向が著しく、コントロールをすることが難しい上、最悪の場合、溶融時に(例えば押出し機の中で)ゲル化してしまうこともあり得る。また、溶融体の増粘傾向が著しい場合に、成形現場で最適な条件に変更することも難しく、成形がかえって難しくなってしまう。これに対して本発明のような改質剤を予め製造する場合、これと非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)を成形現場でブレンドし、成形状態を確認しながらその配合量比を調整するだけで簡単に最適成形条件を選定することができる。
非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)と本発明の改質剤を溶融成形する際の温度条件としては、改質剤と非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)が溶融流動できる範囲であればいかなる温度でも問題ないが、ポリエステル樹脂の性質上、100℃以上350℃以下と考えられ、より好ましくは150℃以上300℃以下が好適である。温度が低すぎるとポリマーを送り出しできなかったり押出機に過大な負荷がかかったりし、逆に温度が高すぎるとポリマーが熱劣化を起こすため、好ましくない。成形における吐出量、その他の条件に関しては、成形機に応じて適宜調整する。
本発明の改質剤やそれと非晶性ポリエステル(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)の樹脂組成物には、成形時のポリエステル樹脂の熱劣化を抑制する(熱劣化による樹脂の着色や樹脂ダレの発生を防止する)ために酸化防止剤を配合して使用するのが望ましい。当該酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、有機亜リン酸エステル系化合物等が好適である。
本発明においては、改質剤や樹脂組成物の耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性、表面平滑性、剛性、その他機械特性等を改良する為に、ポリエステル樹脂(I)、(III)、(IV)以外の樹脂を添加することができる。
本発明の改質剤と非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)を用いてカレンダー成形加工するときは、ロール離型性を向上させるために、滑剤を配合することができる。その際の滑剤の配合量は、0.01〜5重量部が好ましい。更に好ましい下限は0.05重量部、より好ましい下限は0.1重量部、最も好ましい下限は0.5重量部である。また、更に好ましい上限は4.5重量部、より好ましい上限は4重量部、最も好ましい上限は3.5重量部である。滑剤の量が0.01重量部未満ではロール離型性の向上効果を得難く、5重量部を越えると加工で得られたシートの着色、印刷性が低下する傾向を示す。
上記滑剤としては、特に限定されないが、例えばポリオレフィン系ワックス、有機リン酸エステル金属塩、有機リン酸エステル、アジピン酸またはアゼライン酸と高級脂肪族アルコールとのエステル化合物、エチレンビスステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイドなどの脂肪族アマイド、グリセリン高級脂肪酸エステル化合物、高級脂肪族アルコール、高級脂肪酸、石油または石炭より誘導されるパラフィン、ワックス、天然または合成された高分子エステルワックス、高級脂肪酸による金属石鹸等が挙げられる。これらは、1種、または2種以上を併用しても良い。
本発明において、改質剤やそれと非晶性ポリエステル樹脂(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)からなる樹脂組成物には、用途に応じて他の成分も適宜添加することができる。例えば、耐衝撃性向上剤、充填剤、紫外線吸収剤、表面処理剤、滑剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、抗菌剤、架橋剤、イオウ系酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、発泡剤等が挙げられる。
本発明を更に詳細に説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。合成例に記載された測定値は以下の方法によって測定したものである。
重量平均分子量:テトラヒドロフランを溶離液としたウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)150cを用いて、カラム温度35℃、流量1ml/分にてGPC測定を行なった結果から計算して、ポリスチレン換算の測定値を得た。ただしカラムは昭和電工(株)shodex KF−802、804、806を用いた。
樹脂組成:結晶性ポリエステル樹脂の組成は、重クロロホルム溶媒中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行なってその積分比より決定した。
ガラス転移温度、融点:サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、融解熱の最大ピーク温度を結晶融点として求めた。ガラス転移温度は、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
酸価:クロロホルム30mlに樹脂1gを溶解し、0.1N水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して求めた。指示薬はフェノールフタレインを用いた。
還元粘度:サンプル0.1gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)混合溶媒25mlに溶解し、ウベローデ粘度管を用いて30℃にて測定した。単位をdl/gで示した。
エポキシ価:100mlのエレンマイヤーフラスコにサンプルを秤量し、10mlのメチレンクロライドを加えて、マグネチックスターラーにて攪拌溶解した。10mlのテトラエチルアンモニウムブロマイド試薬を加え、さらに6〜8滴のクリスタルバイオレット指示薬を加え、0.1Nパークロリック酸で滴定した。終点は青から緑に変色して2分間安定な点とした。滴定に要したパークロリック酸の量(ml)を読み取り、以下の計算式に従いエポキシ価を計算した。
エポキシ価(当量/106g) = (N×A×1000)/W
W:サンプルの重量(g)
A:滴定に要したパークロリック酸の量(ml)
N:パークロリック酸試薬の規定度
<結晶性ポリエステル(A)の合成例;I-PET>
撹拌機、温度計、流出用冷却器を装備した反応缶内にテレフタル酸145.8重量部、イソフタル酸16.2重量部、エチレングリコール124重量部を加え、結晶性二酸化ゲルマニウムを水に加熱溶解し、これにエチレングリコ−ルを添加加熱処理した触媒溶液、および燐酸のエチレングリコ−ル溶液をともに、ゲルマニウム、および燐金属原子が残存30ppmとなるように加え、260℃で2時間エステル化反応を行った。反応系を220℃から270℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧してゆき、60分かけて500Paとした。そしてさらに130Pa以下で55分間重縮合反応を行い、結晶性ポリエステル(A)を得た。
結晶性ポリエステル樹脂(A)はNMR分析の結果、ジカルボン酸成分90モル%、イソフタル酸10モル%、ジオール成分はエチレングリコール100モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は78℃、数平均分子量は28000、還元粘度0.81dl/g、酸価30当量/106gであった。
<結晶性ポリエステル(B)の合成例:エラストマー>
テレフタル酸ジメチル394重量部、1,4−ブタンジオール252量部、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量1000)247重量部、イルガノックス1330(チバスペシャリティケミカル社製)1.4重量部、テトラブチルチタネート0.6重量部を仕込み、室温から200℃まで2時間かけて昇温し、その後200℃で1時間加熱しエステル交換反応を行った。次いで管内を徐々に減圧すると共に昇温し、45分かけて245℃、130Pa以下にして初期重合反応を行った。さらに、245℃、130Pa以下の状態で、3時間重合反応を行い、ポリマーをペレット状に取り出し、結晶性ポリエステル(B)を得た。
結晶性ポリエステル樹脂(B)は、NMR分析の結果、ジカルボン酸成分は、テレフタル酸成分100モル%、ジオール成分は、1,4−ブタンジオール87モル%、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量1000)13モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は−60℃、数平均分子量は28000、還元粘度1.4dl/g、酸価40当量/106gであった。

<非晶性ポリエステル(C)の合成例>
撹拌機、温度計、流出用冷却器を装備した反応缶内にテレフタル酸ジメチル960重量部、エチレングリコール527重量部、ネオペンチルグリコール156重量部、テトラブチルチタネート0.34重量部加え、170〜220℃で2時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応終了後、反応系を220℃から270℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧してゆき、60分かけて500Paとした。そしてさらに130Pa以下で55分間重縮合反応を行い、非晶性ポリエステル(C)を得た。
非晶性ポリエステル樹脂(C)はNMR分析の結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸100モル%、ジオール成分はエチレングリコール70モル%、ネオペンチルグリコール30モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は78℃、数平均分子量は28000、還元粘度0.81dl/g、酸価30当量/106gであった。
<結晶性ポリエステル(D)の合成例>
撹拌機、温度計、流出用冷却器を装備した反応缶内にテレフタル酸56重量部、イソフタル酸33重量部、アジピン酸67.2重量部、1,4−ブタンジオール180重量部、テトラブチルチタネート0.34重量部加え、170〜220℃で2時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応終了後、反応系を220℃から270℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧してゆき、60分かけて500Paとした。そしてさらに130Pa以下で55分間重縮合反応を行い、結晶性ポリエステル(D)を得た。
結晶性ポリエステル樹脂(D)はNMR分析の結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸34モル%、イソフタル酸20モル%、アジピン酸46モル%、ジオール成分はブタンジオール100モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は−20℃、数平均分子量は29000、還元粘度0.89dl/g、酸価51当量/106gであった。
また結晶性ポリエステル(J)は、結晶性ポリエステル(A)と同様にして、非晶性ポリエステル樹脂(E)〜(I)は、非晶性ポリエステル(C)と同様にして製造を行った。組成、及び測定結果を表1に示す。(数値は樹脂中のモル%)
Figure 2006232976
<再生PETフレーク>
よのPETボトルリサイクル(株)製YPRフレークを用いた。
<ポリ乳酸>
三井化学(株)製LACIA H−400を用いた。
<反応性化合物(K)の合成例>
撹拌機、温度計、還流装置と2個の定量滴下装置を備えた反応器にメチルエチルケトン50部を入れ70℃に昇温した後、スチレン36.4重量部、グリシジルメタクリレート37.3重量部、メチルメタクリレート26.3重量部の混合物と、アゾビスジメチルバレロニトリル2部を50部のメチルエチルケトンに溶解した溶液を、1.2ml/minで反応器中に同時に滴下し、滴下終了後もさらに2時間撹拌を続けた。その後、減圧することにより、メチルエチルケトンを反応混合物中から除去し、反応性化合物(K)を得た。
この反応性化合物(K)はNMR分析の結果、モノマー成分はスチレン36重量%、グリシジルメタクリレート38重量%、メチルメタクリレート26重量%の組成を有していた。またガラス転移温度は50℃、重量平均分子量は25000であった。エポキシ価は2627当量/106gであった。
<反応性化合物(L)の合成例>
撹拌機、冷却器および加熱装置を具備した反応器中で乳化重合によって製造した。反応器には最初に脱イオン水900重量部、酢酸0.2重量部、FeSO40.005重量部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩二水和物0.06重量部からなる溶液を仕込んだ。溶液に窒素雰囲気にして75℃に加熱した。スチレン182重量部、グリシジルメタクリレート48.4重量部、およびブチルメタクリレートモノマー25.8重量部を、水75重量部中でドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.7重量部を用いて75℃において乳化させた溶液を加え、次に過硫酸ナトリウム0.22重量部を開始剤として加えた。次に固形物含有量の調査によってモノマーの99.9%以上が置換されるまで進行させた。反応完了後にエマルジョンを室温に冷却し次いで噴霧乾燥して白色の粉末を得た。
この反応性化合物(L)はNMR分析の結果、モノマー成分はスチレン71重量%、グリシジルメタクリレート19重量%、ブチルメタクリレート10重量%の組成を有していた。またガラス転移温度は55℃、重量平均分子量は10000であった。エポキシ価は1330当量/106gであった。
<反応性化合物(M)の合成例>
反応性化合物(K)と同様の方法によって合成し、NMR分析の結果、モノマー成分は、スチレン69重量%、グリシジルメタクリレート5重量%、ブチルメタクリレート26重量%の組成を有していた。また、重量平均分子量は30万であった。
<実施例1>
結晶性ポリエステル樹脂(A)90重量%、反応性化合物(K)10重量%、安定剤としてビス[S−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)]チオテレフタレート1.0重量部、グリセリンモノステアリン酸エステル0.33重量部を混合し、該混合物を、回転数30rpm、全バレル温度250℃に設定した押出機(L/D=30、スクリュー径=20mm、フルフライト、圧縮比2.0)で溶融混練し、ノズルから紐状に押出し、水中で冷却した後カッターによって切断し、ペレット化してポリエステル樹脂用改質剤を得た。
[射出成型による評価]
上記ポリエステル樹脂用改質剤30重量部と、非晶性ポリエステル(C)70重量部をドライブレンドして、射出成型機(東芝IS−100E:型締力100トン)にてシリンダ温度250℃、金型温度30℃、背圧20kg/cm2の条件にて物性試験用の試験片を成型した。これを用いて、以下の方法により評価を行った。結果を表2に示す。
還元粘度増減傾向:
◎:還元粘度15%以上増加
○:還元粘度増減無し
×:還元粘度低下
耐衝撃性試験:ノッチ付きアイゾット衝撃強度(ASTM D−256)試験温度23℃
○:40J/m以上
△:25J/m以上40J/m未満
×:25J/m未満
[異形押出し成形による評価]
上記ポリエステル樹脂用改質剤30重量部と、非晶性ポリエステル(C)70重量部をドライブレンドして、シリンダ温度を250℃に設定し、単軸押出し機(L/D=25、フルフライトスクリュー、スクリュー径65mm)に図1に示す成形品を製造するダイリップを取り付け、次に冷却水槽の先端に異形押出し製品の最終寸法を決定するサイジング金型を取り付け、水槽を経由して、引取り機を装備した異形押出し成形設備により成形した。これを用いて、以下の方法により評価を行った。結果を表2に示す。
サイジング金型加工状況(連続生産性):
○:サイジング金型内で樹脂が付着せず加工性はスムーズなものであり、ダイ〜サイジング金型間での成形品のエッジ形状精度が高いものであった。
×:サイジング金型内での樹脂付着が生じ、サイジング工程へ移ることができなかった。または、サイジング工程で加工性が悪く、成形品のエッジ精度が低く、連続生産性を悪化させた。
製品寸法精度:
○:設計値通りであった
△:設計値から0.3mm未満の範囲でズレを生じた
×:設計値から0.3mm以上のズレを生じた
表面平滑性:成形品の外側表面凹凸状態を、超深度表面形状測定顕微鏡(キーエンス製VK−8500)を用いて測定した。
○:凹凸面最大高さが100μm未満
△:凹凸面最大高さが100μm以上200μm未満
×:凹凸面最大高さが200μm以上
製品反り評価:異形押出し製品の押出し成形方向に対して、上下・左右の反りの有無について以下のように評価した。
有:反りが有った
無:反りが無かった
[ダイレクトブロー成型による評価]
上記ポリエステル樹脂用改質剤30重量部と、非晶性ポリエステル(C)70重量部をドライブレンドして、ダイレクトブロー成型機(単軸押出し機:L/D=25、フルフライトスクリュー、スクリュー径65mm)のシリンダ温度を245〜260℃に設定し、図2に示すボトルを製造した。シリンダ先端には、パリソン形成用ダイリップを取り付け、金型内でブローエアーを封入し、ボトルを連続生産した。このときの、パリソン保持状態、製品精度を以下の基準により評価した。結果を表2に示す。
パリソン保持状態:
○:ドローダウンが非常に小さく、形状を保持している
△:ドローダウンが大きく、形状崩れ気味だがなんとかブローできる
×:ドローダウンが大きく、形状が崩れブローできない
製品精度:
○:バリが小さく、肉厚が均一
×:バリが大きく、肉厚ムラが生じる
[カレンダー成形による評価]
上記ポリエステル樹脂用改質剤30重量部と、非晶性ポリエステル(C)70重量部をドライブレンドし、滑剤としてグリセリン高級脂肪酸エステル化合物を1重量部配合して、250℃に設定した2本の6インチテストロール上で混練した。時折ヘラでテストロールに付着した樹脂を剥がしながら混合し、5分混練後、ロール間隔を0.3mmに設定(シート厚み0.3mm設定)し、溶融シートをロールから30cmの距離まで引取り、その際のたれを目視で観察することにより、シートの引取り性を評価した。また、その際のロールからのシート剥離性も評価した。尚、評価基準は以下の通りである。
シート剥離性:
○:ロールからの剥離性良好
△:ロールへの粘着性が強く、時折剥離困難となる為、安定して量産できない
×:ロールへの粘着性が強く、剥離が困難で、正常なシートが採取できない
シート引取り性
◎:たれ全く生じない
○:わずかにたれが生じるが実用上差し支えない
△:ロール温度条件等の調整によりシート生産できるが、安定して量産できない
×:溶融シートが自重でたれてしまい、正常なシートが採取できない
<実施例2〜9、比較例1〜12>
表2、3に記載した原料を用いて、実施例1と同様な条件で成形を行った。尚、比較例1〜6については非晶性ポリエステル樹脂に安定剤と滑剤を添加してそのまま各種成形を行い、評価した。比較例7〜9は耐衝撃性改良剤と非晶性ポリエステル樹脂(III)をドライブレンド(ペレット同士のブレンド、以下同様である)して成形した。比較例10は反応性化合物(II)と非晶性ポリエステル樹脂をドライブレンドして成形した。比較例11はホモPETと非晶性ポリエステル(III)をドライブレンドして成形した。比較例12は非晶性ポリエステル樹脂(III)と反応性化合物(II)と耐衝撃性改良剤をドライブレンドして成形した。
評価結果を表2、3に併せて示す。
Figure 2006232976
Figure 2006232976
尚、表に記載された安定剤、滑剤は以下の化合物を意味する。
O:ビス[S−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)]チオテレフタレート
P:グリセリンモノステアリン酸エステル
また表中の配合比については{非晶性ポリエステル樹脂(III)(または結晶性ポリエステル樹脂(IV))+結晶性ポリエステル樹脂(I)+反応性化合物(II)}の合計重量を100として記載し、安定剤、添加剤はそれに対する添加重量として表した。
<実施例10>
結晶性ポリエステル樹脂(A)90重量部、反応性化合物(L)10重量部を混合し、該混合物を、回転数30rpm、全バレル温度250℃に設定した押出機(L/D=30、スクリュー径=20mm、フルフライト、圧縮比2.0)で 溶融混練し、ノズルから紐状に押出し、水中でカッターによって切断してペレット化したポリエステル樹脂用改質剤を得た。次に得られたポリエステル樹脂用改質剤20重量部と、再生ポリエチレンテレフタレート(再生PET:YPRフレーク)80重量部をドライブレンドして、下記の各種成形を行った。
なお、得られた樹脂組成物の組成は、再生PET80重量部、結晶性ポリエステル樹脂(B)18重量部、反応性化合物(L)2重量部となる。
[射出成型による評価]
得られたポリエステル樹脂用改質剤20重量部と、再生ポリエチレンテレフタレート(再生PET:YPRフレーク)80重量部をドライブレンドして、射出成型機(東芝IS−100E:型締力100トン)にてシリンダ温度275℃、金型温度30℃、背圧20kg/cm2の条件で物性試験用の試験片を成型した。これを用いて、以下の方法により評価を行った。結果を表4に示す。
還元粘度増減傾向:
◎:還元粘度15%以上増加
○:還元粘度増減無し
×:還元粘度低下
耐衝撃性試験:ノッチ付きアイゾット衝撃強度(ASTM D−256)試験温度23℃
○:50J/m以上
△:30J/m以上50J/m未満
×:30J/m未満
[異形押出し成形による評価]
得られたポリエステル樹脂用改質剤20重量部と、再生ポリエチレンテレフタレート(再生PET:YPRフレーク)80重量部をドライブレンドして、シリンダ温度を270℃に設定し、単軸押出し機(L/D=25、フルフライトスクリュー、スクリュー径65mm)に図1に示す成形品を製造するダイリップを取り付け、次に冷却水槽の先端に異形押出し製品の最終寸法を決定するサイジング金型を取り付け、水槽を経由して、引取り機を装備した異形押出し成形設備により成形した。これを用いて、以下の方法により評価を行った。結果を表4に示す。
サイジング金型加工状況(連続生産性):
○:サイジング金型内で樹脂が付着せず加工性はスムーズなものであり、ダイ〜サイジング金型間での成形品のエッジ形状精度が高いものであった。
×:サイジング金型内での樹脂付着が生じ、サイジング工程へ移ることができなかった。または、サイジング工程で加工性が悪く、成形品のエッジ精度が低く、連続生産性を悪化させた。
製品寸法精度:
○:設計値通りであった
△:設計値から0.3mm未満の範囲でズレを生じた
×:設計値から0.3mm以上のズレを生じた
表面平滑性:成形品の外側表面凹凸状態を、超深度表面形状測定顕微鏡(キーエンス製VK−8500)を用いて測定し、以下の評価を行なった。
○:凹凸面最大高さが100μm未満
△:凹凸面最大高さが100μm以上200μm未満
×:凹凸面最大高さが200μm以上
製品反り評価:異形押出し製品の押出し成形方向に対して、上下・左右の反りの有無について以下のように評価した。
有:反りが有った
無:反りが無かった
[Tダイ押出しシート成形による評価]
得られたポリエステル樹脂用改質剤20重量部と、再生ポリエチレンテレフタレート(再生PET:YPRフレーク)80重量部をドライブレンドして、Tダイ押出し成形機(単軸押出し機:L/D=25、フルフライトスクリュー、スクリュー径65mm)のシリンダ温度を270℃に設定し、幅30cm、厚さ400μmシートを製造した。その際の巻き取りロールまでの樹脂のたれを目視で観察することにより、シートの引取り性を評価した。また、その際のロールからのシート剥離性も評価した。なお、評価基準は以下の通りである。
シート剥離性:
○:ロールからの剥離性良好
△:ロールへの粘着性が強く、時折剥離困難となる為、安定して量産できない
×:ロールへの粘着性が強く、剥離が困難で、正常なシートが採取できない
シート引取り性
◎:たれ全く生じない
○:わずかにたれが生じるが実用上差し支えない
△:ロール温度条件等の調整によりシート生産できるが、安定して量産できない
×:溶融シートが自重でたれてしまい、正常なシートが採取できない
[ダイレクトブロー成型による評価]
得られたポリエステル樹脂用改質剤20重量部と、再生ポリエチレンテレフタレート(再生PET:YPRフレーク)80重量部をドライブレンドして、ダイレクトブロー成型機(単軸押出し機:L/D=25、フルフライトスクリュー、スクリュー径65mm)のシリンダ温度を250〜270℃に設定し、図2に示すボトルを製造した。シリンダ先端には、パリソン形成用ダイリップを取り付け、金型内でブローエアーを封入し、ボトルを連続生産した。このときの、パリソン保持状態、製品精度を以下の基準により評価した。
パリソン保持状態:
○:ドローダウン非常に小さく、形状保持している
△:ドローダウン大きく、形状崩れ気味だがなんとかブローできる
×:ドローダウン大きく、形状が崩れブローできない。
製品精度:
○:バリが小さく、肉厚が均一
×:バリが大きく、肉厚ムラが生じる
[カレンダー成形による評価]
得られたポリエステル樹脂用改質剤20重量部と、再生ポリエチレンテレフタレート(再生PET:YPRフレーク)80重量部をドライブレンドし、滑剤としてグリセリン高級脂肪酸エステル化合物を1重量部配合して、250〜270℃の範囲に設定した2本の6インチテストロール上で混練した。時折ヘラでテストロールに付着した樹脂を剥がしながら混合し、5分混練後、ロール間隔を0.3mmに設定(シート厚み0.3mm設定)し、溶融シートをロールから30cmの距離まで引取り、その際のたれを目視で観察することにより、シートの引取り性を評価した。また、その際のロールからのシート剥離性も評価した。なお、評価基準は以下の通りである。
シート剥離性:
○:ロールからの剥離性良好
△:ロールへの粘着性が強く、時折剥離困難となる為、安定して量産できない
×:ロールへの粘着性が強く、剥離が困難で、正常なシートが採取できない
シート引取り性
◎:たれ全く生じない
○:わずかにたれが生じるが実用上差し支えない
△:ロール温度条件等の調整によりシート生産できるが、安定して量産できない
×:溶融シートが自重でたれてしまい、正常なシートが採取できない
<実施例11〜18、比較例13〜17>
表4、5に記載した原料を用いて、それぞれの表に記載した条件で成形を行った。具体的には、実施例10と同様に、結晶性ポリエステル樹脂(I)と反応性化合物(II)と安定剤L、Mを、予め200〜250℃にて溶融混練し、得られたポリエステル樹脂改質剤と結晶性ポリエステル樹脂(IV)をドライブレンドして、融点より20℃高い温度下で、射出成型、異形押出し成形、Tダイ押出しシート成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー成形して各種評価を行った。
Figure 2006232976
Figure 2006232976
表2〜5から分かるように、実施例1〜18は、比較例1〜17に比べて、射出成型性の改良と機械的物性の改良が実現しており、異形押出し加工性については連続生産性の改良、異形押出し製品の寸法精度向上・表面平滑性向上(ビビリの除去)、連続生産中の製品反り改良、および異形押出し加工時の樹脂ダレ改良によるダイ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度を向上させることに優れている。
ダイレクトブロー成型では、パリソンの保持が優れており、さらに製品精度が良好となるため、連続生産時の安定性、および良品生産率が大幅に向上する。
カレンダー加工成形では、ポリエステル樹脂組成物の溶融強度が大幅に向上するため、ロールからのシート剥離性、およびシート引取り性が改善され、寸法精度、表面性に優れたシートを安定して生産することができる。
本発明の改質剤をポリエステル樹脂に配合させることにより溶融成形、特に射出成型、押出し成形、異形押出し成形、ダイレクトブロー成型、カレンダー加工成形における成形性を改良することができ、さらにその成形品は優れた機械的物性を発現する。
異形押出成形品の断面図である。 ダイレクトブローボトルの寸法図である。

Claims (40)

  1. 結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)を含むことを特徴とするポリエステル樹脂用改質剤。
  2. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを酸成分とグリコール成分それぞれの50モル%以上含むことを特徴とする請求項1に記載のポリエステル樹脂用改質剤。
  3. 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする請求項2に記載のポリエステル樹脂用改質剤。
  4. 炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項2または3に記載のポリエステル樹脂用改質剤。
  5. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれら3種のエチレンオキサイド付加物、ポリカプロラクトンならびにダイマージオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を0.01モル以上含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル樹脂用改質剤。
  6. 反応性化合物(II)が、(X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1〜80重量%のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートまたは、グリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜79重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル樹脂用改質剤。
  7. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物単位を、酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル樹脂用改質剤。
  8. 結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)と、非晶性ポリエステル樹脂(III)が含まれるポリエステル樹脂組成物。
  9. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを酸成分とグリコール成分それぞれの50モル%以上含むことを特徴とする請求項8に記載のポリエステル樹脂組成物。
  10. 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする請求項9に記載のポリエステル樹脂組成物。
  11. 炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項9または10に記載のポリエステル樹脂組成物。
  12. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれら3種のエチレンオキサイド付加物、ポリカプロラクトンならびにダイマージオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を0.01モル以上含むことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  13. 反応性化合物(II)が、(X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1〜80重量%のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートまたは、グリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜79重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体であることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  14. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物単位を、酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  15. 非晶性ポリエステル樹脂(III)が、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを酸成分とグリコール成分それぞれの50モル%以上含むことを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  16. 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする請求項15に記載のポリエステル樹脂組成物。
  17. 炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項15または16に記載のポリエステル樹脂組成物。
  18. 非晶性ポリエステル樹脂(III)が、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物単位を、酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することを特徴とする請求項8〜17のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  19. 結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)と、結晶性ポリエステル樹脂(IV)が含まれるポリエステル樹脂組成物。
  20. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを酸成分とグリコール成分それぞれの50モル%以上含むことを特徴とする請求項19に記載のポリエステル樹脂組成物。
  21. 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする請求項20に記載のポリエステル樹脂組成物。
  22. 炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項20または21に記載のポリエステル樹脂組成物。
  23. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれら3種のエチレンオキサイド付加物、ポリカプロラクトンならびにダイマージオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を0.01モル以上含むことを特徴とする請求項19〜22のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  24. 反応性化合物(II)が、(X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1〜80重量%のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートまたは、グリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜79重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体であることを特徴とする請求項19〜23のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  25. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物単位を、酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することを特徴とする請求項19〜24のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  26. 結晶性ポリエステル樹脂(IV)が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル、ポリカプロラクトンおよびポリ乳酸からなる群のうち少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項19〜25のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  27. 結晶性ポリエステル樹脂(IV)が、再生ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項19〜25のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  28. 結晶性ポリエステル樹脂(I)と、グリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量200以上50万以下である反応性化合物(II)を含む改質剤を、非晶性ポリエステル(III)および/または結晶性ポリエステル樹脂(IV)に混合して溶融成形する成形品の製造方法。
  29. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを酸成分とグリコール成分それぞれの50モル%以上含むことを特徴とする請求項28に記載の成形品の製造方法。
  30. 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする請求項29に記載の成形品の製造方法。
  31. 炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項29または30に記載の成形品の製造方法。
  32. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれら3種のエチレンオキサイド付加物、ポリカプロラクトンならびにダイマージオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を0.01モル以上含むことを特徴とする請求項28〜31のいずれかに記載のポリエステル樹脂用改質剤。
  33. 反応性化合物(II)が、(X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1〜80重量%のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートまたは、グリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜79重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体であることを特徴とする請求項28〜32のいずれかに記載の成形品の製造方法。
  34. 結晶性ポリエステル樹脂(I)が、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物単位を、酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することを特徴とする請求項28〜33のいずれかに記載の成形品の製造方法。
  35. 非晶性ポリエステル樹脂(III)が、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを酸成分とグリコール成分それぞれの50モル%以上含むことを特徴とする請求項28〜34のいずれかに記載の成形品の製造方法。
  36. 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする請求項35に記載の成形品の製造方法。
  37. 炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項35または36に記載の成形品の製造方法。
  38. 非晶性ポリエステル樹脂(III)が、モノマー成分としてカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を3個以上有する多官能化合物単位をポリエステルの酸成分および/またはグリコール成分それぞれの0.001〜5モル%含有することを特徴とする請求項28〜37のいずれかに記載の成形品の製造方法。
  39. 結晶性ポリエステル樹脂(IV)が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー、脂肪族ポリエステル樹脂、ポリカプロラクトン樹脂およびポリ乳酸からなる群のうち少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項28〜38のいずれかに記載の成形品の製造方法。
  40. 結晶性ポリエステル樹脂(IV)が、再生ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項28〜38のいずれかに記載の成形品の製造方法。
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