JP2014169355A - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】有毒ガスの発生、外観ムラ、及び流動性の低下を招くなどの諸問題を生じることなく、反応性化合物と末端カルボキシル基との反応率に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリブチレンテレフタレート樹脂と、エポキシ当量が500〜2000g/eqのスチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体とを含み、以下の式(1)により算出されるエポキシ反応率が50%以上であることを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
エポキシ反応率 = (ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量−樹脂組成物の末端カルボキシル基量)/ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量 …式(1)
【選択図】なし

Description

本発明は、ベース樹脂としてポリブチレンテレフタレート樹脂を用いた樹脂組成物に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、「PBT樹脂」とも呼ぶ。)は、熱変形温度が高く、電気特性、機械特性、耐候性、耐薬品性等に優れることから、エンジニアリングプラスチックとして、電気・電子部品、自動車部品など種々の用途に広く利用されている。このように、PBT樹脂は種々の分野にわたり幅広く利用されるため、要求特性が多様化しつつあり、各要求を満たすため様々な提案がなされている。中でも、耐溶剤性の改善、変色抑制、強度の向上、ヘイズの低下による外観向上、溶融成形時におけるガスの抑制を目的として、PBT樹脂の末端カルボキシル基量を低減させることについて提案がなされている(例えば、特許文献1〜4参照)。
末端カルボキシル基量を低減させる方法としては、重合時の原料仕込み比、重合温度、減圧方法などの重合条件を調節する方法や、末端封鎖剤を反応させる方法、固相重合による方法、エポキシやカルボジイミド等の反応性化合物を添加する方法等が知られている。
特開平10−25404号公報 特開2001−254009号公報 特開2002−179895号公報 特開2008−280498号公報
しかしながら、従来の末端カルボキシル基量を低減させる方法では、反応性化合物の反応率には言及されておらず、反応性化合物の反応率が低い場合、末端カルボキシル基量を十分低減させるには、反応性化合物を多量に添加する必要があり、粘度が高くなって流動性が低下したり、外観にムラが生じたりするといった問題があった。また、カルボジイミドを用いた場合には、有毒なイソシアネートが発生するといった問題もあった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その課題は、有毒ガスの発生、外観不良、及び流動性の低下を招くなどの諸問題を生じることなく、反応性化合物と末端カルボキシル基との反応率に優れたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
(1)ポリブチレンテレフタレート樹脂と、エポキシ当量が500〜2000g/eqのスチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体とを含み、以下の式(1)により算出されるエポキシ反応率が50%以上であることを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
エポキシ反応率 = (ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量−樹脂組成物の末端カルボキシル基量)/ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量 …式(1)
(2)前記スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体のエポキシ当量が1000〜2000g/eqであることを特徴とする前記(1)に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(3)前記スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体の重量平均分子量が3000〜18000であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(4)前記ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量に対する前記スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体のエポキシ当量の比の値が0.5〜3.0であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(5)260℃、せん断速度1000sec−1で測定した溶融粘度が200Pa・s以下であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
本発明によれば、有毒ガスの発生、外観不良、及び流動性の低下を招くなどの諸問題を生じることなく、反応性化合物と末端カルボキシル基の反応率に優れたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂と、エポキシ当量が500〜2000g/eqのスチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体(以下、「SGMA」とも呼ぶ。)とを含み、以下の式(1)により算出されるエポキシ反応率が50%以上であることを特徴としている
エポキシ反応率 = (ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量−樹脂組成物の末端カルボキシル基量)/ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量 …式(1)
本発明のPBT樹脂組成物は、特定のSGMAを添加することにより、エポキシ反応率が50%以上となるようにさせたものである。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」の表記は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
以下に、本発明の樹脂組成物の各成分について説明する。
[ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)]
ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)は、少なくともテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステルや酸ハロゲン化物等)を含むジカルボン酸成分と、少なくとも炭素原子数4のアルキレングリコール(1,4−ブタンジオール)又はそのエステル形成性誘導体(アセチル化物等)を含むグリコール成分とを重縮合して得られる樹脂である。PBT樹脂は、ホモポリブチレンテレフタレートに限らず、ブチレンテレフタレート単位を60モル%以上(特に75モル%以上95モル%以下)含有する共重合体であってもよい。
PBT樹脂の末端カルボキシル基量は、本発明の効果を阻害しない限り特に限定されない。PBT樹脂の末端カルボキシル基量は、40meq/kg以下が好ましく、30meq/kg以下がより好ましく、25meq/kg以下が特に好ましい。
PBT樹脂の固有粘度(IV)は本発明の効果を阻害しない範囲で特に制限されない。PBT樹脂の固有粘度は0.60〜1.20dL/gであるのが好ましい。割れの防止や、加熱冷却耐久性の向上のための靱性向上の観点から、さらに好ましくは0.65〜1.15dL/gである。かかる範囲の固有粘度のPBT樹脂を用いる場合には、得られるPBT樹脂組成物が特に成形性に優れたものとなる。また、異なる固有粘度を有するPBT樹脂をブレンドして、固有粘度を調整することもできる。例えば、固有粘度1.0dL/gのPBT樹脂と固有粘度0.8dL/gのPBT樹脂とをブレンドすることにより、固有粘度0.9dL/gのPBT樹脂を調製することができる。PBT樹脂の固有粘度(IV)は、例えば、o−クロロフェノール中で温度35℃の条件で測定することができる。
PBT樹脂において、テレフタル酸及びそのエステル形成性誘導体以外のジカルボン酸成分(コモノマー成分)としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル等のC8−14の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC4−16のアルカンジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等のC5−10のシクロアルカンジカルボン酸;これらのジカルボン酸成分のエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステル誘導体や酸ハロゲン化物等)が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのジカルボン酸成分の中では、イソフタル酸等のC8−12の芳香族ジカルボン酸、及び、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC6−12のアルカンジカルボン酸がより好ましい。
PBT樹脂において、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分(コモノマー成分)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−オクタンジオール等のC2−10のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール;シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール;ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等の、ビスフェノールAのC2−4のアルキレンオキサイド付加体;又はこれらのグリコールのエステル形成性誘導体(アセチル化物等)が挙げられる。これらのグリコール成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのグリコール成分の中では、エチレングリコール、トリメチレングリコール等のC2−6のアルキレングリコール、ジエチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール、又は、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール等がより好ましい。
ジカルボン酸成分及びグリコール成分の他に使用できるコモノマー成分としては、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−カルボキシ−4’−ヒドロキシビフェニル等の芳香族ヒドロキシカルボン酸;グリコール酸、ヒドロキシカプロン酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸;プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン(ε−カプロラクトン等)等のC3−12ラクトン;これらのコモノマー成分のエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステル誘導体、酸ハロゲン化物、アセチル化物等)が挙げられる。
[スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体(SGMA)]
本発明のPBT樹脂組成物においては、エポキシ当量が500〜2000g/eqのSGMAを添加するのであるが、当該SGMAを添加することで、SGMAのエポキシ基とPBT樹脂の末端カルボキシル基とが反応し、結果的にPBT樹脂の末端カルボキシル基量の低下を図ることができる。
本発明においては、エポキシ当量が500〜2000g/eqのSGMAを用いるが、当該エポキシ当量が500g/eq未満であると増粘して流動性が低下し、2000g/eqを超えると反応率が低くなる。当該エポキシ当量は1000〜2000g/eqが好ましく、1000〜1500g/eqがより好ましい。
一方、SGMAの重量平均分子量は3000〜18000であることが好ましく、4000〜15000であることがより好ましく、5000〜12000であることが特に好ましい。当該重量平均分子量が3000以上であればブリードアウトの発生を抑制しやすく、18000以下であれば相溶性が有利となるため外観ムラや物性バラツキを抑制しやすい。
本発明においては、SGMAは、以下の式(1)により算出されるエポキシ反応率が50%以上となるように添加される。
エポキシ反応率 = (ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量−樹脂組成物の末端カルボキシル基量)/ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量 …式(1)
当該エポキシ反応率が50%以上であることで、外観不良や増粘といった問題を生じることなくPBT樹脂の末端カルボキシル基量を十分に低減できる。
ここで、樹脂組成物の末端カルボキシル基量、及びポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量の測定方法としては、例えば、樹脂組成物、ポリブチレンテレフタレートの粉砕試料をベンジルアルコール中215℃で10分間溶解後、0.01Nの水酸化ナトリウム/ベンジルアルコール溶液にて滴定するという方法が挙げられる。
SGMAの添加量は、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量に対する前記スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体のエポキシ当量の比の値が0.5〜3.0となるように設定することが好ましく、0.8〜2.0となるように設定することがより好ましく、1.0〜1.5となるように設定することが特に好ましい。
[他の成分]
本発明のPBT樹脂組成物は、本発明の効果を害さない範囲で必要に応じて、他の樹脂や酸化防止剤、安定剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、結晶核剤、着色剤、難燃剤、強化用充填材等の従来公知の添加剤を含有させることができる。
また、本発明のPBT樹脂組成物は、流動性を低下させることなく高い反応率を達成できるのであるが、260℃、せん断速度1000sec−1で測定した溶融粘度は200Pa・s以下とすることができ、150Pa・s以下とすることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜5、比較例1〜10]
各実施例・比較例において、PBT樹脂と、スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体(SGMA)、アクリル酸アルキルエステル−(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体(AGMA)、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体(EGMA)、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂(bisA型エポキシ樹脂)のうちの1種と、酸化防止剤とを、下記表1に示す部数(質量部)をブレンドし、30mmφのスクリューを有する2軸押出機((株)日本製鋼所製)にてシリンダー温度260℃で溶融混練し、ペレット状のPBT樹脂組成物を得た。
なお、上記各成分の詳細は以下の通りである。
(1)PBT樹脂:ウィンテックポリマー(株)製、ジュラネックス(登録商標)(固有粘度0.68dL/g、末端カルボキシル基量24meq/kg)
(2)SGMA
SGMA1:日油(株)製、マープルーフG−0115S(重量平均分子量11000、エポキシ当量1000g/eq)
SGMA2:日油(株)製、(重量平均分子量5000、エポキシ当量1100g/eq)
SGMA3:日油(株)製、マープルーフG−0130S(重量平均分子量9000、エポキシ当量530g/eq)
SGMA4:日油(株)製、マープルーフG−0210S(重量平均分子量20000、エポキシ当量1700g/eq)
SGMA5:日油(株)製、(重量平均分子量5000、エポキシ当量310g/eq)
SGMA6:日油(株)製、(重量平均分子量5000、エポキシ当量2100g/eq)
SGMA7:日油(株)製、(重量平均分子量5000、エポキシ当量3700g/eq)
(3)AGMA
AGMA1:日油(株)製、マープルーフG−0150M(重量平均分子量10000、エポキシ当量310g/eq)
AGMA2:日油(株)製、マープルーフG−2050M(重量平均分子量200000、エポキシ当量340g/eq)
AGMA3:日油(株)製、(重量平均分子量5000、エポキシ当量1100g/eq)
AGMA4:日油(株)製、(重量平均分子量5000、エポキシ当量2100g/eq)
AGMA5:日油(株)製、(重量平均分子量5000、エポキシ当量3800g/eq)
(4)EGMA:住友化学(株)製、ボンドファーストE(メタクリル酸グリシジル/エチレン共重合体、メタクリル酸グリシジル12質量%、エポキシ当量約1190g/eq)
(5)bisA型エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂):三菱化学(株)製、jER1004K(重量平均分子量約1700、エポキシ当量約930g/eq)
(6)酸化防止剤:BASF社製、テトラキス[メチレン3(3,5ジtブチル4ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
各実施例・比較例において得られたPBT樹脂組成物を用いて、以下の測定又は評価を行った。
(1)溶融粘度
東洋精機(株)製キャピログラフを用い、キャピラリーとして1mmφ×20mmL/フラットダイを使用し、バレル温度260℃、せん断速度1000sec−1での溶融粘度を測定した。測定結果を表1に示す。
(2)エポキシ反応率
まず、得られたPBT樹脂組成物のペレットを粉砕し、ベンジルアルコール中215℃で10分間溶解後、0.01Nの水酸化ナトリウム/ベンジルアルコール溶液にて滴定することでPBT樹脂組成物の末端カルボキシル基量を測定した。次いで、当該PBT樹脂組成物の末端カルボキシル基量と、前記PBT樹脂の末端カルボキシル基量とを、以下の式(1)に代入してエポキシ反応率を求めた。
エポキシ反応率 = (ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量−樹脂組成物の末端カルボキシル基量)/ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量 …式(1)
(3)外観
得られたPBT樹脂組成物のペレットを140℃で3時間乾燥した後シリンダー温度260℃、金型温度80℃でISO3167引張試験片を射出成形し、外観のムラの有無を目視にて観察した。ムラがなかったものを○とし、ややムラがあったが実用上問題のないレベルものを△、ムラがあったものを×として評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2014169355
表1より、実施例1〜5においては、いずれも溶融粘度の上昇や、外観上の問題を生じることなくエポキシ反応率を高めることができた。また、SGMAは、カルボジイミドのように有毒なガスを発生させるものではない。
これに対して、エポキシ当量が本発明に規定する範囲の下限未満のSGMAを用いた比較例1はエポキシ反応率は高いが、溶融粘度が増大したことが分かる。反対に、エポキシ当量が本発明に規定する範囲の上限を超えるSGMAを用いた比較例2及び3は反応率を上げることができなかった。
SGMAを用いる代わりに、AGMAを用いた比較例4〜8、EGMAを用いた比較例9、及びbisA型エポキシ樹脂を用いた比較例10はいずれもエポキシ反応率が低かった。これより、エポキシ樹脂であればいずれもエポキシ反応率を50%以上とすることができるわけではないことが分かる。また、AGMAやEGMAなどの反応化合物を用いた場合にエポキシ反応率を50%以上とするには、それらの化合物を多量に添加する必要があるため溶融粘度が高くなったり、ブリードアウトや外観不良が発生したりするといった不具合が起こりやすくなるものと推察される。

Claims (5)

  1. ポリブチレンテレフタレート樹脂と、エポキシ当量が500〜2000g/eqのスチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体とを含み、以下の式(1)により算出されるエポキシ反応率が50%以上であることを特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
    エポキシ反応率 = (ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量−樹脂組成物の末端カルボキシル基量)/ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量 …式(1)
  2. 前記スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体のエポキシ当量が1000〜2000g/eqであることを特徴とする請求項1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 前記スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体の重量平均分子量が3000〜18000であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. 前記ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量に対する前記スチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル重合体のエポキシ当量の比の値が0.5〜3.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. 260℃、せん断速度1000sec−1で測定した溶融粘度が200Pa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
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