JP2006232419A - 搬送装置、塗装装置及び塗装方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 極力痕をつけずに、しかも、高い処理効率にて鋼板へ塗装を施す。
【解決手段】 塗装装置10に、回転可能に支持されて鋼板Wを下面側から支持する突起ローラ14及び発泡ローラ15等からなる搬送装置を設ける。突起ローラ14を、ローラ本体21の周面に、周方向へ間隔をあけて配置された複数のピン22を有し、ピン22の先端部に転動可能に保持されたボールを有する構造とする。発泡ローラ15を、ローラ本体31の周面に、周方向へわたって設けられた多孔質金属材料からなる発泡層32を有する構造とする。塗装スプレー12によって表裏にジンクリッチペイントからなるショッププライマを塗布した鋼板Wを、突起ローラ14及び発泡ローラ15によって搬送させる。
【選択図】図1
【解決手段】 塗装装置10に、回転可能に支持されて鋼板Wを下面側から支持する突起ローラ14及び発泡ローラ15等からなる搬送装置を設ける。突起ローラ14を、ローラ本体21の周面に、周方向へ間隔をあけて配置された複数のピン22を有し、ピン22の先端部に転動可能に保持されたボールを有する構造とする。発泡ローラ15を、ローラ本体31の周面に、周方向へわたって設けられた多孔質金属材料からなる発泡層32を有する構造とする。塗装スプレー12によって表裏にジンクリッチペイントからなるショッププライマを塗布した鋼板Wを、突起ローラ14及び発泡ローラ15によって搬送させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、塗装した鋼板を搬送する搬送装置、それを備えた塗装装置、鋼板へ塗装を施す塗装方法に関するものである。
一般に、船舶に使用される鋼板は、その表面をショットブラスト機によって研掃して錆を落とし、その後ローラコンベアで塗装機内に搬送し、表面の塵埃を除去した後、両面あるいは片面に塗装スプレーによって防錆塗料を吹き付けている。
また、鋼板へ塗装を施す装置としては、攪拌装置によって攪拌された塗料をロールによって鋼板表面に転写する装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、鋼板へ塗装を施す装置としては、攪拌装置によって攪拌された塗料をロールによって鋼板表面に転写する装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、塗装が施された鋼板は、その後、搬送ローラによって支持されながら乾燥工程などの次工程へ搬送されるが、この際、搬送ローラとの接触箇所にて塗面に痕がついてしまう。
このため、搬送ローラとして、ローラ本体の周面に複数のピンをねじ込んだ突起ローラを用い、各ピンによって鋼板を点接触により支持しながら搬送し、塗面への痕を最小限に抑えることも行われている。
しかしながら、この突起ローラのピンは、ローラ本体へねじ込むためのねじを形成する必要があり、このため、ある程度の硬さのものしか使うことができなかった。したがって、鋼板との接触によりピンが摩耗してしまい、頻繁に交換しなければならず、作業の中断を招き、処理効率があがらなかった。
このため、搬送ローラとして、ローラ本体の周面に複数のピンをねじ込んだ突起ローラを用い、各ピンによって鋼板を点接触により支持しながら搬送し、塗面への痕を最小限に抑えることも行われている。
しかしながら、この突起ローラのピンは、ローラ本体へねじ込むためのねじを形成する必要があり、このため、ある程度の硬さのものしか使うことができなかった。したがって、鋼板との接触によりピンが摩耗してしまい、頻繁に交換しなければならず、作業の中断を招き、処理効率があがらなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、極力痕をつけずに、しかも、高い処理効率にて鋼板へ塗装を施すことを可能とする搬送装置、塗装装置及び塗装方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の搬送装置は、塗装した鋼板を搬送する搬送装置であって、回転可能に支持されて鋼板を下面側から支持する突起ローラを備え、突起ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へ間隔をあけて配置された複数のピンを有し、ピンは、その先端部に転動可能に保持されたボールを有することを特徴とする。
この搬送装置によれば、塗装が施された鋼板を、ピンの先端の転動可能なボールを点接触させて支持して搬送するので、塗面に極力痕をつけずに鋼板を搬送することができ、しかも、鋼板との接触による摩耗が極力抑えられ、ピンの交換頻度が少なくなり、高い処理効率にて鋼板へ塗装を施すことができる。また、ピンの先端に、ピンとは別体のボールを設けた構造であるので、ピンの材質に左右されずに高硬度のボールを用いることができ、耐摩耗性を高めることができる。
また、本発明の搬送装置は、塗装した鋼板を搬送する搬送装置であって、回転可能に支持されて鋼板を下面側から支持する発泡ローラを備え、発泡ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へわたって設けられた多孔質金属材料からなる発泡層を有することを特徴とする。
この搬送装置によれば、多孔質金属材料からなる発泡層に塗料が保持されるため、塗面からの塗料の剥離を極力抑えることができる。また、発泡層として金属材料を用いているので、鋼板の荷重を確実に支持して円滑な搬送を行うことができる。
また、本発明の搬送装置は、塗装した鋼板を搬送する搬送装置であって、回転可能に支持されて鋼板を下面側から支持する突起ローラ及び発泡ローラを備え、突起ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へ間隔をあけて配置された複数のピンを有し、ピンは、その先端部に転動可能に保持されたボールを有し、発泡ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へわたって設けられた多孔質金属材料からなる発泡層を有することを特徴とする。
この搬送装置によれば、塗装が施された鋼板を、突起ローラが、ピンの先端の転動可能なボールを点接触させて支持して搬送するので、塗面に極力痕をつけずに鋼板を搬送することができ、しかも、鋼板との接触による摩耗が極力抑えられ、ピンの交換頻度が少なくなり、高い処理効率にて鋼板へ塗装を施すことができる。また、ピンの先端に、ピンとは別体のボールを設けた構造であるので、ピンの材質に左右されずに高硬度のボールを用いることができ、耐摩耗性を高めることができる。
しかも、発泡ローラの周面の多孔質金属材料からなる発泡層に塗料が保持されるため、塗面からの塗料の剥離を極力抑えることができる。
しかも、発泡ローラの周面の多孔質金属材料からなる発泡層に塗料が保持されるため、塗面からの塗料の剥離を極力抑えることができる。
また、ボールは、セラミックスから形成されていることが好ましい。
これにより、ボールの耐摩耗性を大幅に高めることができ、ピンの交換頻度を極力少なくして、処理効率を大幅に高めることができる。
これにより、ボールの耐摩耗性を大幅に高めることができ、ピンの交換頻度を極力少なくして、処理効率を大幅に高めることができる。
さらに、ボールには、その外周面に多孔質金属材料が設けられていることが望ましい。
これにより、鋼板とのピンの接触箇所における塗料の剥離を極力抑えることができる。
これにより、鋼板とのピンの接触箇所における塗料の剥離を極力抑えることができる。
また、発泡ローラは、その下方側の一部が、貯留槽に貯留された塗料に浸漬されていることが望ましい。
これにより、発泡ローラの発泡層に塗料を確実に保持させておくことができ、鋼板の塗面への接触時における塗料の剥離をさらに抑えることができる。
これにより、発泡ローラの発泡層に塗料を確実に保持させておくことができ、鋼板の塗面への接触時における塗料の剥離をさらに抑えることができる。
また、鋼板に塗布される塗料が、亜鉛粉末が含有したジンクリッチペイントからなるショッププライマであっても良い。
これにより、鋼板の塗面と接触した際に、亜鉛粉末が多孔質金属材料の孔内に入り込むことにより、鋼板の塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
これにより、鋼板の塗面と接触した際に、亜鉛粉末が多孔質金属材料の孔内に入り込むことにより、鋼板の塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
また、多孔質金属材料の孔径が50〜600μmであることが好ましい。
これにより、1〜10μm程度の粒径の亜鉛粉末が、多孔質金属材料の孔へ目詰まりすることなく程良く入り込むことにより、鋼板の塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
これにより、1〜10μm程度の粒径の亜鉛粉末が、多孔質金属材料の孔へ目詰まりすることなく程良く入り込むことにより、鋼板の塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
また、本発明の塗装装置は、鋼板を搬送する搬送装置と、搬送装置によって搬送される鋼板へ塗料を塗布する塗布装置とを有する塗装装置であって、搬送装置が、上記の搬送装置であることを特徴とする。
この発明の塗装装置によれば、塗面に極力痕をつけずに、しかも、高い処理効率にて鋼板へ塗装を施すことができる。つまり、高い品質にて効率的に鋼板へ塗装を施すことができる。
また、本発明の塗装方法は、鋼板を搬送しながら鋼板の表面に塗料を塗布する塗装方法であって、鋼板を、周面に複数のピンが周方向に間隔をあけて設けられ、これらピンの先端部にボールが転動可能に設けられた突起ローラによって搬送することを特徴とする。
この塗装方法によれば、塗装を施した鋼板を、ピンの先端の転動可能なボールを点接触させて支持して搬送するので、ピンの摩耗を極力抑えつつ塗面に極力痕をつけずに鋼板を搬送することができ、これにより、高い品質にて効率的に鋼板へ塗装を施すことができる。
また、本発明の塗装方法は、鋼板を搬送しながら鋼板の表面に塗料を塗布する塗装方法であって、鋼板を、周面に多孔質金属材料からなる発泡層が設けられた発泡ローラによって搬送することを特徴とする。
この塗装方法によれば、多孔質金属材料からなる発泡層に塗料が保持されるため、塗面からの塗料の剥離を極力抑えることができる。
また、本発明の塗装方法は、鋼板を搬送しながら鋼板の表面に塗料を塗布する塗装方法であって、鋼板を、周面に複数のピンが周方向に間隔をあけて設けられ、これらピンの先端部にボールが転動可能に設けられた突起ローラと、周面に多孔質金属材料からなる発泡層が設けられた発泡ローラとによって搬送することを特徴とする。
この塗装方法によれば、塗装を施した鋼板を、突起ローラのピンの先端の転動可能なボールを点接触させて支持して搬送し、また、塗料を保持可能な多孔質金属材料からなる発泡ローラの発泡層によって支持して搬送するので、ピンの摩耗を極力抑えつつ塗面に極力痕をつけずに、しかも、塗面からの塗料の剥離を極力抑えつつ鋼板を搬送することができ、これにより、高い品質にて効率的に鋼板へ塗装を施すことができる。
なお、上記塗装方法は、鋼板に、亜鉛粉末が含有したジンクリッチペイントからなるショッププライマを塗布する場合に好適である。
これにより、鋼板の塗面と接触した際に、亜鉛粉末を多孔質金属材料の孔内に入り込ませることができ、鋼板の塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離を極力抑えることができる。
これにより、鋼板の塗面と接触した際に、亜鉛粉末を多孔質金属材料の孔内に入り込ませることができ、鋼板の塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離を極力抑えることができる。
本発明によれば、塗面に極力痕をつけずに、しかも、高い処理効率にて鋼板へ塗装を施すことができる。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の塗装装置の構成を説明する概略側面図、図2は、突起ローラの構造を説明する一部の斜視図、図3は、突起ローラのピンを説明する断面図、図4は、発泡ローラの構造を示す一部を断面視した斜視図である。
なお、ここでは、鋼板へ亜鉛(Zn)粉末をベースとしたジンクリッチペイントからなるショッププライマを塗布する防錆塗装を行う塗装装置を例にとって説明する。
図1は、本実施形態の塗装装置の構成を説明する概略側面図、図2は、突起ローラの構造を説明する一部の斜視図、図3は、突起ローラのピンを説明する断面図、図4は、発泡ローラの構造を示す一部を断面視した斜視図である。
なお、ここでは、鋼板へ亜鉛(Zn)粉末をベースとしたジンクリッチペイントからなるショッププライマを塗布する防錆塗装を行う塗装装置を例にとって説明する。
図1に示すように、塗装装置10は、チャンバー11を有しており、このチャンバー11には、鋼板供給口(図中左側)11aから鋼板Wが送り込まれ、鋼板排出口(図中右側)11bから鋼板Wが送り出される。
そして、この塗装装置10は、チャンバー11内における鋼板Wの搬送経路の上下に、塗装スプレー(塗布装置)12を備えており、これら塗装スプレー12から、鋼板Wの表裏面に向かって、それぞれジンクリッチペイントからなるショッププライマが噴霧される。
そして、この塗装装置10は、チャンバー11内における鋼板Wの搬送経路の上下に、塗装スプレー(塗布装置)12を備えており、これら塗装スプレー12から、鋼板Wの表裏面に向かって、それぞれジンクリッチペイントからなるショッププライマが噴霧される。
塗装装置10には、塗装スプレー12の上流側に、供給ローラ13が設けられ、この供給ローラ13によって鋼板Wが塗装装置10の塗装スプレー12間へ送り込まれる。また、塗装装置10には、塗装スプレー12の下流側に、突起ローラ14及び発泡ローラ15が順に設けられ、これら突起ローラ14及び発泡ローラ15によって鋼板Wが次工程へ送り出される。
なお、この塗装装置10では、供給ローラ13と発泡ローラ15が、鋼板Wの荷重をささえつつ搬送し、突起ローラ14が供給ローラ13と発泡ローラ15によって支持されて撓んだ鋼板Wの中間部分を支持して搬送する。したがって、突起ローラ14は、鋼板Wの撓みの分だけ、供給ローラ13及び発泡ローラ15よりも低い位置にて鋼板Wを支持するようになっている。
図2に示すように、突起ローラ14は、ローラ本体21の周面に複数のピン22が取り付けられ、これらピン22の列が、軸方向へ複数列配列されている。
図3に示すように、ピン22は、雄ネジ23を有しており、この雄ネジ23が、ローラ本体21に形成されたネジ孔24にねじ込まれて固定されている。
このピン22は、その先端に、保持穴25が形成されており、この保持穴25には、ボール26が転動可能に保持されている。このボール26は、ピン22の保持穴25に入れた状態にて、ピン22の先端の縁部をカシメて縮径することにより保持穴25内に保持されている。
このボール26は、高炭素クロム軸受鋼材(SUJー2)から形成されたもので、焼き入れを行うことにより硬度が高められて耐摩耗性が向上されている。
なお、ピン22には、その中間部に、ナット部27が設けられ、ローラ本体21のネジ孔24へのねじ込み時あるいはネジ孔24からの取り外し時に、スパナ等の工具によって回動させることができるようになっている。
このピン22は、その先端に、保持穴25が形成されており、この保持穴25には、ボール26が転動可能に保持されている。このボール26は、ピン22の保持穴25に入れた状態にて、ピン22の先端の縁部をカシメて縮径することにより保持穴25内に保持されている。
このボール26は、高炭素クロム軸受鋼材(SUJー2)から形成されたもので、焼き入れを行うことにより硬度が高められて耐摩耗性が向上されている。
なお、ピン22には、その中間部に、ナット部27が設けられ、ローラ本体21のネジ孔24へのねじ込み時あるいはネジ孔24からの取り外し時に、スパナ等の工具によって回動させることができるようになっている。
図4に示すように、発泡ローラ15は、ローラ本体31の周面に、周方向へわたって発泡層32を有している。この発泡層32は、ローラ本体31に対してシール溶接することにより固定されている。
この発泡層32は、多孔質の金属材料からなるもので、例えば、発泡金属が用いられている。この発泡金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、ステンレス(SUS316L、SUS304、SUS310S等)あるいは耐食・耐熱ニッケル合金(MA22、MA23、MA600等)などの焼結が可能な純金属や合金から形成することが可能である。なお、この発泡層32としては、発泡金属以外にも、例えば、焼結金属、金属不織布、高圧鋳造多孔体などを用いることができる。
また、この発泡層32は、その孔径が、亜鉛(Zn)の粒径1〜10μmよりも十分大きな50〜600μm程度であることが好ましい。
また、この発泡層32は、その孔径が、亜鉛(Zn)の粒径1〜10μmよりも十分大きな50〜600μm程度であることが好ましい。
上記発泡ローラ15の下方には、貯留槽41が設けられており、この貯留槽41内に、発泡ローラ15の下方側の一部が配置されている。この貯留槽41内には、ショッププライマが貯留されている。これにより、発泡ローラ15は、その下方側の一部が、貯留槽41内のショッププライマに浸漬されている。
上記構成の塗装装置10では、図示しないショットブラスト装置により研掃され、さらに予熱装置によって100〜150℃程度に予熱された鋼板Wがチャンバー11の鋼板供給口11aから内部に送り込まれ、供給ローラ13によって塗装スプレー12間に搬送される。
そして、この鋼板Wは、その表裏面に塗装スプレー12から噴霧されるショッププライマが塗布される。
そして、この鋼板Wは、その表裏面に塗装スプレー12から噴霧されるショッププライマが塗布される。
その後、この鋼板Wは、突起ローラ14によって支持されて鋼板排出口11bへ向かって搬送される。
このとき、鋼板Wは、突起ローラ14の周面に取り付けられた複数のピン22のボール26によって点接触されて支持される。これにより、鋼板Wの裏面側の塗面への圧痕が極力抑えられる。
そして、この鋼板Wは、突起ローラ14によって鋼板排出口11bからチャンバー11の外部へ送り出され、発泡ローラ15によって次工程へ搬送される。
このとき、鋼板Wは、突起ローラ14の周面に取り付けられた複数のピン22のボール26によって点接触されて支持される。これにより、鋼板Wの裏面側の塗面への圧痕が極力抑えられる。
そして、この鋼板Wは、突起ローラ14によって鋼板排出口11bからチャンバー11の外部へ送り出され、発泡ローラ15によって次工程へ搬送される。
ここで、発泡ローラ15は、その周面の多孔質金属材料から形成された発泡層32が、貯留槽41内に貯留されたショッププライマを含んだ状態とされる。
したがって、ショッププライマの塗装が施された鋼板Wは、その裏面が、ショッププライマを含んだ発泡層32を有する発泡ローラ15によって支持されて搬送される。
これにより、鋼板Wは、その裏面に塗布されたショッププライマが発泡ローラ15側に貼り付いて剥離するようなことがなく、次工程へ搬送される。
したがって、ショッププライマの塗装が施された鋼板Wは、その裏面が、ショッププライマを含んだ発泡層32を有する発泡ローラ15によって支持されて搬送される。
これにより、鋼板Wは、その裏面に塗布されたショッププライマが発泡ローラ15側に貼り付いて剥離するようなことがなく、次工程へ搬送される。
このように、上記実施形態によれば、塗装が施された鋼板Wを、突起ローラ14が、ピン22の先端の転動可能なボール26を点接触させて支持して搬送するので、塗面に極力痕をつけずに鋼板Wを搬送することができ、しかも、鋼板Wとの接触による摩耗が極力抑えられ、ピン22の交換頻度が少なくなり、高い処理効率にて鋼板Wへ塗装を施すことができる。また、ピン22の先端に、ピン22とは別体のボール26を設けた構造であるので、ローラ本体21へ取り付けるためにネジ加工などの機械加工が必要なピン22の材質に左右されずに高硬度のボール26を用いることができ、耐摩耗性を高めることができる。
つまり、上記実施形態によれば、高い品質にて効率的に鋼板Wへ塗装を施すことができる。
つまり、上記実施形態によれば、高い品質にて効率的に鋼板Wへ塗装を施すことができる。
また、発泡ローラ15では、その周面の多孔質金属材料からなる発泡層32に塗料が保持されるため、塗面からの塗料の剥離を極力抑えることができる。また、発泡層32として金属材料を用いているので、鋼板Wの荷重を確実に支持して円滑な搬送を行うことができる。
特に、鋼板Wに塗布する塗料が、亜鉛粉末が含有したジンクリッチペイントからなるショッププライマの場合は、鋼板Wの塗面と接触した際に、亜鉛粉末が多孔質金属材料の孔内に入り込むことにより、鋼板Wの塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
これにより、亜鉛粉末が剥離したために錆が生じるような不具合がなくされ、その後の錆落としなどの煩雑な作業をなくすことができる。
特に、鋼板Wに塗布する塗料が、亜鉛粉末が含有したジンクリッチペイントからなるショッププライマの場合は、鋼板Wの塗面と接触した際に、亜鉛粉末が多孔質金属材料の孔内に入り込むことにより、鋼板Wの塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
これにより、亜鉛粉末が剥離したために錆が生じるような不具合がなくされ、その後の錆落としなどの煩雑な作業をなくすことができる。
しかも、発泡ローラ15は、その下方側の一部が、貯留槽41に貯留された塗料に浸漬されているので、発泡ローラ15の発泡層32に塗料を確実に保持させておくことができ、鋼板Wの塗面への接触時における塗料の剥離をさらに抑えることができる。
また、発泡層32の多孔質金属材料の孔径を50〜600μmとすることにより、1〜10μm程度の粒径の亜鉛粉末が、多孔質金属材料の孔へ目詰まりすることなく程良く入り込み、鋼板Wの塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
また、発泡層32の多孔質金属材料の孔径を50〜600μmとすることにより、1〜10μm程度の粒径の亜鉛粉末が、多孔質金属材料の孔へ目詰まりすることなく程良く入り込み、鋼板Wの塗面からのショッププライマ中の亜鉛粉末の剥離が極力抑えられる。
なお、突起ローラ14のピン22に設けられたボール26としては、金属材料に限らず、例えば、炭化珪素(SiC)、ジルコニア(ZrO2)、アルミナ(Al2O3)などの高硬度のセラミックスを用いることができる。
そして、このように、ボール26として、セラミックスから形成されたものを用いることにより、ボール26の耐摩耗性を大幅に高めることができ、ピン22の交換頻度を極力少なくして、処理効率を大幅に高めることができる。
そして、このように、ボール26として、セラミックスから形成されたものを用いることにより、ボール26の耐摩耗性を大幅に高めることができ、ピン22の交換頻度を極力少なくして、処理効率を大幅に高めることができる。
また、発泡金属などの多孔質金属材料を、ボール26の周面全体あるいは帯状に設けても良く、このようにすると、ボール26が鋼板Wに点接触した際に、その接触部分におけるショッププライマの剥離を抑えることができる。
また、上記実施形態では、発泡ローラ15の下方に貯留槽41を設け、発泡ローラ15の下方側の一部をショッププライマに浸漬させたが、発泡ローラ15の発泡層32には、前回の搬送した鋼板Wに塗布された余分なショッププライマが保持されるので、貯留槽41がなくても鋼板Wのショッププライマの剥離を抑えることができる。
また、上記実施形態では、発泡ローラ15の下方に貯留槽41を設け、発泡ローラ15の下方側の一部をショッププライマに浸漬させたが、発泡ローラ15の発泡層32には、前回の搬送した鋼板Wに塗布された余分なショッププライマが保持されるので、貯留槽41がなくても鋼板Wのショッププライマの剥離を抑えることができる。
10…塗装装置、12…塗装スプレー(塗布装置)、14…突起ローラ、15…発泡ローラ、21,31…ローラ本体、22…ピン、26…ボール、32…発泡層、41…貯留槽、W…鋼板
Claims (13)
- 塗装した鋼板を搬送する搬送装置であって、
回転可能に支持されて前記鋼板を下面側から支持する突起ローラを備え、
該突起ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へ間隔をあけて配置された複数のピンを有し、該ピンは、その先端部に転動可能に保持されたボールを有することを特徴とする搬送装置。 - 塗装した鋼板を搬送する搬送装置であって、
回転可能に支持されて前記鋼板を下面側から支持する発泡ローラを備え、
該発泡ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へわたって設けられた多孔質金属材料からなる発泡層を有することを特徴とする搬送装置。 - 塗装した鋼板を搬送する搬送装置であって、
回転可能に支持されて前記鋼板を下面側から支持する突起ローラ及び発泡ローラを備え、
前記突起ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へ間隔をあけて配置された複数のピンを有し、該ピンは、その先端部に転動可能に保持されたボールを有し、
前記発泡ローラは、ローラ本体の周面に、周方向へわたって設けられた多孔質金属材料からなる発泡層を有することを特徴とする搬送装置。 - 前記ボールは、セラミックスから形成されていることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の搬送装置。
- 前記ボールには、その外周面に多孔質金属材料が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の搬送装置。
- 前記発泡ローラは、その下方側の一部が、貯留槽に貯留された塗料に浸漬されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の搬送装置。
- 前記鋼板に塗布される塗料が、亜鉛粉末が含有したジンクリッチペイントからなるショッププライマであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の搬送装置。
- 前記多孔質金属材料の孔径が50〜600μmであることを特徴とする請求項2、3、5、6または7に記載の搬送装置。
- 鋼板を搬送する搬送装置と、該搬送装置によって搬送される前記鋼板へ塗料を塗布する塗布装置とを有する塗装装置であって、
前記搬送装置が、請求項1〜8のいずれか1項に記載の搬送装置であることを特徴とする塗装装置。 - 鋼板を搬送しながら前記鋼板の表面に塗料を塗布する塗装方法であって、
前記鋼板を、周面に複数のピンが周方向に間隔をあけて設けられ、これらピンの先端部にボールが転動可能に設けられた突起ローラによって搬送することを特徴とする塗装方法。 - 鋼板を搬送しながら前記鋼板の表面に塗料を塗布する塗装方法であって、
前記鋼板を、周面に多孔質金属材料からなる発泡層が設けられた発泡ローラによって搬送することを特徴とする塗装方法。 - 鋼板を搬送しながら前記鋼板の表面に塗料を塗布する塗装方法であって、
前記鋼板を、周面に複数のピンが周方向に間隔をあけて設けられ、これらピンの先端部にボールが転動可能に設けられた突起ローラと、周面に多孔質金属材料からなる発泡層が設けられた発泡ローラとによって搬送することを特徴とする塗装方法。 - 前記鋼板に、亜鉛粉末が含有したジンクリッチペイントからなるショッププライマを塗布することを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の塗装方法。
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JP2005045624A Withdrawn JP2006232419A (ja) | 2005-02-22 | 2005-02-22 | 搬送装置、塗装装置及び塗装方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101947505A (zh) * | 2010-09-10 | 2011-01-19 | 重庆平伟科技(集团)有限公司 | 一种提高喷涂输送链台车运行速度的方法 |
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2005
- 2005-02-22 JP JP2005045624A patent/JP2006232419A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113522619A (zh) * | 2021-09-17 | 2021-10-22 | 南通宝凌酒店成套设备有限公司 | 厨房设备生产用双面喷涂装置 |
CN113522619B (zh) * | 2021-09-17 | 2021-11-26 | 南通宝凌酒店成套设备有限公司 | 厨房设备生产用双面喷涂装置 |
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