JP2006232074A - ワイパーブレード - Google Patents
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Abstract
【課題】雨天時の窓ガラスに付いた水滴を除き視界を良くすると同時に窓ガラスに強く付着している汚れや油膜を取り除く効果が長く持続するワイパーブレードが望まれていた。
【解決手段】本発明のワイパーブレードは、ワイパーブレードの組成物に研磨剤粒子を付加し、更に好ましくは前記研磨剤粒子が光触媒機能を有し、又、好ましくは研磨剤粒子の外周部に光触媒としては不活性なセラミックス被覆もしくはアパタイト結晶を坦持する事を特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明のワイパーブレードは、ワイパーブレードの組成物に研磨剤粒子を付加し、更に好ましくは前記研磨剤粒子が光触媒機能を有し、又、好ましくは研磨剤粒子の外周部に光触媒としては不活性なセラミックス被覆もしくはアパタイト結晶を坦持する事を特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は自動車、電車等の窓ガラスなどに付着した雨滴を除去するワイパーブレードにおいて、更に窓ガラスに強く付着している汚れや油膜を取り除く作用を付加した、ワイパーブレードに関するものである。
従来のワイパーブレードにおいては、雨天時の窓ガラスに付いた水滴を除き視界を良くすると同時に窓ガラスに強く付着している汚れや油膜を取り除くために、研磨剤粉末を常温で固体状の水溶性物質の水溶液に分散させた後に、乾燥させて得た非吸油性研磨剤粒子をワイパーブレード組成物に含有させる技術が公知である。しかしながら本公知例においては、使用時の水分により、ワイパーブレードから研磨剤粒子を流出させ、ワイパーの動作時に流出した研磨剤により窓ガラス面の汚れを取り除くものであるため、ワイパーの使用と共に、ワイパーブレード表層部に存在する、非吸油性研磨剤粒子が減少し、窓ガラス面の汚れを取り除く効果が長続きしない問題があった。
又、他の従来技術として、研磨剤粉末を接着剤によってワイパーブレードの刃の部分に接着する技術が公知である。しかしながらこの製法においては、ワイパーブレードの成形後に別工程により、ワイパーブレードの刃の部分に規定厚の接着剤層を形成し、更に研磨剤を接着剤層に完全にめり込まず、一部が接着剤層から外部に出ている状態に接着する必要があり、非常に製造コストが上昇すると同時に、研磨剤の接着状態が悪いと、使用時に簡単に取れてしまう問題があり、逆に接着剤層表面への研磨剤層の露出が少ないと、使用時に研磨剤が目詰まりし易く、効果の持続が十分でなかった。
特開平3−43434号
特開平3−54051号
窓ガラスに付着している汚れや油膜は、水とのなじみが少ないため、ワイパーが動作した後に残った微量の水が水滴化する事により、光の乱反射を引き起こし、視界を著しく悪化させていた。又、これらの汚れや油膜は、窓ガラスの表面が均一な湿潤状態になる事を阻害するため、窓ガラスとワイパーブレードの摩擦抵抗を不均一に増大させるため、ワイパーブレードの滑り特性が安定せず、滑っては付着し、付着しては滑るといった反復状態、いわゆるスティックスリップ現象が引き起こされ、ワイパーブレードなどの長尺の摺動部材においては、その形状と動作形態が相まって、磨耗振動(いわゆる「ビビリ現象」)を引き起こす事が知られている。
従って、雨天時の窓ガラスに付いた水滴を除き視界を良くすると同時に窓ガラスに強く付着している汚れや油膜を取り除く効果が長く持続するワイパーブレードが望まれている。
更に、ワイパーブレードに窓ガラスに付着している汚れや油膜を取り除く機能を付加するために、コスト上昇や不良率の増加など、製造上の問題が生じ難いワイパーブレードが望まれている。
しかしながら、従来のワイパーブレードにおいては、上記の通り、汚れや油膜を取り除く効果の持続性及びコスト上昇や不良率の増加など製造上の問題についての欠点を十分に解決したものはなかった。
本発明は、上記欠点を除くようにしたものである。
本発明のワイパーブレードは、ワイパーブレードの組成物に研磨剤粒子が付加された事を特徴とする。
更に本発明のワイパーブレードは、前記研磨剤粒子が、光触媒機能を有すると良い。
更に本発明のワイパーブレードは、研磨剤粒子の外周部に光触媒としては不活性なセラミックス若しくはアパタイト結晶が配置されていると良い。
本発明のワイパーブレードは、ワイパーブレードの組成物自体に研磨剤粒子が付加されるため、ワイパーブレードを成形しただけで、ワイパーブレードに窓ガラスに付着している汚れや油膜を取り除く機能が付加され、コストの上昇や、不良率の上昇など、製造上の問題を回避する事ができる。
更に、本発明のワイパーブレードに添加された研磨剤粒子は、ワイパーブレードから流出させて、ワイパーの動作時に流出した研磨剤により窓ガラス面の汚れや油膜を取り除く構造では無いため、研磨剤粒子が減少せず、窓ガラス面の汚れや油膜を取り除く効果を長続きさせる事ができる。
更に本発明のワイパーブレードの研磨剤粒子に光触媒機能を有する材料を使用する事により、前記研磨剤粒子により、削り取られた後にワイパーブレードに付着した汚れや油を、次回の使用時までに分解する事により、ワイパーブレードの表面に露出した研磨剤粒子の目詰まりを解消し、使用時の汚れや油膜除去効果を長期に渡り持続する事ができる。
又、本発明のワイパーブレードの光触媒機能を有する研磨剤粒子の外周部に、光触媒としては不活性なセラミックス被覆若しくはアパタイト結晶を坦持する事により、研磨剤粒子の光触媒機能部とワイバーブレード構成部材の直接の接触を極力防止し、ワイバーブレード構成部材自体の光触媒の分解機能による劣化を軽減する事ができる。
尚、上記セラミックス被覆若しくはアパタイト結晶は、汚れや油を吸着する効果に優れるため、ワイパーブレード使用時に、外周部にセラミックス部材を付加した研磨剤粒子により削り取られた汚れや油を一時的にセラミックに蓄積し、次回使用時までに、内部の光触媒部で分解するため、より多くの汚れや油を吸着、処理する事ができる大きな効果がある。
本発明のワイパーブレードに付加する研磨剤の平均粒径は0.01μm〜500μm、好ましくは0.1μm〜50μmが特に良い。粒径が0.01μmよりも小さい場合は、汚れや油膜の研磨能力が劣り、又500μmを超える場合は、ワイパーブレード自体の特性に不具合が生じ、雨滴を除去する能力や耐久性に劣る。
又、ワイパーブレード用ゴム組成物100重量部に対する、研磨剤の含有比率は1重量部〜50重量部、好ましくは、3重量部〜20重量部が特に良い。含有比率が1重量部よりも小さい場合は、汚れや油膜の研磨効果が劣り、又50重量部を超える場合は、ワイパーブレード自体の特性に不具合が生じ、雨滴を除去する能力や耐久性に劣る。
本発明のワイパーブレードの母材となるゴム組成物は、天然ゴムあるいはジェン系、オレフィン系、ウレタン系、フッ素系、エピクロルヒドリン系等の合成ゴムに加硫剤、老化防止剤、補強剤、可塑剤、充填剤等の添加剤を配合したもの。あるいは熱可塑性エラストマーであるスチレン−ジェン系ブロックコポリマー、熱可塑性ポリウレタン、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステルエラストマー等があげられるが、本発明の母材としては、特にこれらに限定されるものではなく、ワイパーブレード材に要求される強度、弾性、硬度、耐久性を持ったゴム状弾性体であればよい。
本発明のワイパーブレードに付加する研磨剤粒子は、ガラス用や、一般洗浄用として慣用されているものであればどんなものでもよく、例えば、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム、酸化セリウム、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、酸化マグネシウム、酸化鉄、活性白土、酸性白土、硅酸ジルコニア、ガラス粉、パーライト、ベントナイト、アルミナ、シリカ、硅藻土微粉末、トリポリ、硅石、アルミニウムシリケート、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭化硅素、ゼオライト、ジルコンサンド、含水硅酸、ダイヤモンドパウダー、チッ化ホウ素などで、単独もしくはこれらの混合物あるいは複合体としてもよい。
更に本発明のワイパーブレードに付加する研磨剤粒子に汚れや油膜を分解する光触媒機能を持たせるためには、結晶の伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに荷電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と正孔を生成しうる物質が必要であり、例えば、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウムなどで、単独もしくはこれらの混合物あるいは複合体としてもよい。又、優れた光触媒作用を発揮するという点では、酸化チタンを使用することが好ましい。結晶性の酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のものがあり、どれを使用しても構わないが、このうち最も優れた光触媒作用を発揮するという観点からは、アナターゼ型の酸化チタンを使用することが好ましい。又、ワイパーブレードに付加する研磨剤粒子として、光触媒機能を有さない研磨剤粒子と、光触媒機能を有する研磨剤粒子の混合物あるいは複合体としてもよい。
更に本発明のワイパーブレードに付加する研磨剤粒子の外周部にセラミックス被覆もしくはアパタイト結晶を坦持する事により、研磨剤粒子の光触媒機能部とワイバーブレード構成部材の直接の接触を極力防止し、ワイバーブレード構成部材自体の光触媒の分解機能による劣化を軽減する事ができる、上記セラミックスもしくはアパタイト結晶は、汚れや油を吸着する効果に優れるため、ワイパーブレード使用時に、外周部にセラミックス部材もしくはアパタイト結晶を付加した研磨剤粒子により削り取られた汚れや油をセラミックもしくはアパタイト結晶に吸着させ、昼間等の紫外線が照射される環境下においては、内部の光触媒部により直ちに分解が開始され、又、夜間等の紫外線が照射されない環境下においては、次回使用時までに内部の光触媒部で分解するため、より多くの汚れや油を吸着、処理する事ができる大きな効果がある。
又、上記セラミックス被覆は、光触媒機能を有する研磨剤粒子の外周部に、マスクメロンのネット構造状の光触媒として不活性なセラミックスを被覆するものであり、又、アパタイト結晶は光触媒機能を有する研磨剤粒子の外周部に、バラの花形状で光触媒として不活性なセラミックス(アパタイト結晶)を坦持するものが一般的であるが、光触媒表面に配置されたセラミックスもしくはアパタイト結晶により、光触媒部に当たる光が不足し光触媒機能が完全に失わない物であれば、上記のセラミックスもしくはアパタイト結晶の配置構造は、上記被覆や坦持構造に限定されず、夫々の製造方法により形成する事が出来る。
尚、上記「アパタイト」とは、水酸アパタイト、炭酸アパタイト、フッ化アパタイト、ヒドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、クロロアパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸八カルシウム、燐酸水素カルシウムなどを含み、1種又はこれら2種以上の混合物であっても構わない。チタニア粒子に形成したアパタイトは多孔質で、しかも汚れや油などとの親和性が大きいため、効率的に吸着でき、これらを上述した反応性に富んだ活性種によって迅速且つ連続的に酸化還元分解することができ、最終的には炭酸ガスにまで分解処理できる。
上記各光触媒粒子の表面に、さらに、白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、鉄、銀、銅、亜鉛等の金属被膜を、光電着法やCVD法、スパッタリングや真空蒸着法等のPVD法等で担持させることができ、これにより、電子と正孔の電荷分離を容易にして光触媒作用による酸化還元分解を促進すると共に、前記金属触媒による酸化分解や還元分解の補助的な手段として導入することができ、汚れや油膜の分解効果が一層増大する。
尚、本発明のワイパーブレードに添加する、光触媒機能を有する研磨剤粒子の外周部を覆う、セラミックスの被覆もしくは、アパタイト結晶の坦持部分の面積は光触媒粒子表面積の5%〜99%、好ましくは10%〜80%が特に良い。5%未満であると、汚れや油などの吸着機能が低くなりすぎると同時に、ワイバーブレード構成部材と光触媒部の直接の接触部が増大し、ワイバーブレード構成部材自体の光触媒の分解機能による劣化が著しくなる。99%以上の被覆面積だと光触媒部に当たる光が不足し、削り取った汚れや油などを十分に分解する事が出来ない場合がある。
また本発明のワイパーブレードにおいて、研磨剤粒子の外周部に光触媒としては不活性なセラミックスを被覆、若しくはアパタイト結晶を坦持した場合の、セラミックス、若しくはアパタイト結晶を含む研磨剤粒子の平均粒径は0.05μm〜500μm、好ましくは0.1μm〜50μmが特に良い。粒径が0.01μmよりも小さい場合は、汚れや油膜の研磨能力が劣り、又500μmを超える場合は、ワイパーブレード自体の特性に不具合が生じ、雨滴を除去する能力や耐久性に劣る。
又、ワイパーブレード用ゴム組成物100重量部に対する、セラミックス被覆若しくはアパタイト結晶を含む研磨剤粒子の含有比率は1重量部〜50重量部、好ましくは、3重量部〜20重量部が特に良い。含有比率が1重量部よりも小さい場合は、汚れや油膜の研磨効果及び保持効果が劣り、又50重量部を超える場合は、ワイパーブレード自体の特性に不具合が生じ、雨滴を除去する能力や耐久性に劣る。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、外周部にアパタイト結晶を配置した光触媒機能を有する研磨剤粒子(酸化チタン)として商品名「PHOTOHAP PCAP−100」(太平化学産業株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例1のサンプルを制作した。
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、外周部にアパタイト結晶を配置した光触媒機能を有する研磨剤粒子(酸化チタン)として商品名「PHOTOHAP PCAP−100」(太平化学産業株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例1のサンプルを制作した。
評価試験用のテストベンチは、十分に洗浄し汚れを落としたテストベンチガラス面に、油膜形成剤として商品名「激防水耐久シャンプーライト&メタリック用」(ソフト99株式会社製)をスポンジにより、薄く均一に塗布し、人為的に油膜を形成させた。
評価試験の条件は、ワイパーブレードの動作スピードをLO(約40RPM)、散水パターンは20秒散水10秒止水、ワイパーブレードの押し付け圧は16g/cmとした。又、触媒効果を確認するため「波長368nm、光量 mW/cm2」のブラックライトをテストベンチのガラス面に照射した場合と、照射しない場合についての比較を行った。
評価方法は、10分、20分、30分、40分、60分後のテストベンチのワイパーブレード払拭面に霧吹きで霧を降りかけ、濡れて透明になった部分を油膜が除去された事による親水化面とし、画像処理にて親水化面積を求めた後、下記計算式より油膜除去率を算出して評価した。これらの結果を表2に示す。
(実施例2)
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、光触媒機能を有する研磨剤粒子(酸化チタン)として商品名「ST−41」(石原産業株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例2のサンプルを制作した。
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、光触媒機能を有する研磨剤粒子(酸化チタン)として商品名「ST−41」(石原産業株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例2のサンプルを制作した。
実施例1と同様にして作成した評価試験用のテストベンチを用い、実施例2のサンプルを実施例1と同様の条件で評価試験を行ない、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
(実施例3)
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、シリカより構成される研磨剤粒子として商品名「ニップシールVN3」(東ソー・シリカ株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例2のサンプルを制作した。
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、シリカより構成される研磨剤粒子として商品名「ニップシールVN3」(東ソー・シリカ株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例2のサンプルを制作した。
実施例1と同様にして作成した評価試験用のテストベンチを用い、実施例3のサンプルをワイパーブレードの動作スピードをLO(約40RPM)、散水パターンは20秒散水10秒止水、ワイパーブレードの押し付け圧は16g/cmとし、ブラックライトを照射しない状態で評価試験を行ない、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
(実施例4)
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、アルミナより構成される研磨剤粒子として商品名「A−33F」(日本軽金属株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例2のサンプルを制作した。
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物に、アルミナより構成される研磨剤粒子として商品名「A−33F」(日本軽金属株式会社製)を20重量部付加し、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、実施例2のサンプルを制作した。
実施例1と同様にして作成した評価試験用のテストベンチを用い、実施例4のサンプルを実施例3と同様の条件で評価試験を行ない、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
(比較例)
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物を、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、比較例のサンプルを制作した。
表1に示すように、天然ゴム100重量部、カーボンブラック50重量部、亜鉛華5重量部、硫黄5重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤1.5重量部、パラフィン2重量部、軟化剤10重量部、加硫促進剤1.5重量部よりなるワイパーブレード組成物を、バンバリーミキサーにて混練してコンパウンドとし、その後、分出し作業を経て厚み約5mmのシートに加工した後、加硫成型用金型に見合った適当なサイズに裁断して加硫用生地とし、次にこの加硫用生地を160℃、10分の条件でブレードラバー用金型を用いて加硫成型し、ブレードラバー成型品を得た後、このブレードラバー成型品を、水5リットルに36%塩酸40ccと、12%次亜塩素酸ソーダ40ccを加えて良く攪拌し、この溶液中に常温で5分間浸漬した後、水洗いし、最後に80℃、20分の条件で乾燥させてブレードラバー成型品の表面を塩素処理を完了し、更に塩素処理されたブレードラバーは2本分が1対であるため、中央よりカットした後、ブレードラバーをワイパーアームに組み付け、比較例のサンプルを制作した。
実施例1と同様にして作成した評価試験用のテストベンチを用い、比較例のサンプルを実施例3と同様の条件で評価試験を行ない、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
表2からも明らかなように、特に光触媒機能を有する研磨剤粒子を用いた場合は、紫外線放射エネルギーを受ける事により、油膜除去効果が促進される事についても確認する事ができた。
Claims (3)
- ワイパーブレードの組成物に研磨剤粒子が付加された事を特徴とする、ワイパーブレード。
- 前記研磨剤粒子が、光触媒機能を有する事を特徴とする、請求項1記載のワイパーブレード。
- 前記研磨剤粒子の外周部に光触媒としては不活性なセラミックス若しくはアパタイト結晶が配置されている事を特徴とする、請求項1又は2記載のワイパーブレード。
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