JP2006232044A - 車両用幌の幌フレーム - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単且つ安価な構成によって、幌フレームの組付性と幌フレームの操作性及び操作の信頼性を確保し得る車両用幌の幌フレームを提供する。
【解決手段】 サイドフレーム12の一端を車体1側に連結し該サイドフレーム12を幌3の展開姿勢に対応する展開位置と格納姿勢に対応する格納位置の間で位置変更可能とするとともに、サイドフレーム12が格納位置から中間展開位置までの範囲で傾動するときにのみ作動して該サイドフレーム12を展開位置側へ回動付勢する付勢力を発生するとともに、中間展開位置から格納位置へ近づくに伴って付勢力が増大変化するように構成されたアシスト手段27を備える。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、車両用幌における幌フレームの構造に関するものである。
一般に、車両用幌は、車体に対して展開・格納自在に構成された幌フレームと、該幌フレームの外側を覆うように取付けられる幌布とを備えて構成される。この場合、上記幌フレームの側部に位置するサイドフレームは、その一端が車体側に対して車体前後方向へ相対回動自在に連結され、上記幌の展開・格納動作時には幌の展開姿勢に対応した展開位置(即ち、上記一端側から立ち上がった傾動位置)と、幌の格納姿勢に対応した格納位置(即ち、上記一端側から車体後方側へ倒伏した傾動位置)の間で傾動できるようになっている。
従って、上記幌を展開姿勢と格納姿勢の間で姿勢変更させる場合、何らのアシスト手段も備えていないと、上記サイドフレーム等の自重による回転力が該サイドフレームに直接作用し、例えば、サイドフレームが格納姿勢から展開姿勢側へ姿勢変更される時には、該格納姿勢において該サイドフレームに大きな回転力が作用していることから、その作動初期に大きな操作力を必要とし軽快な操作が難しくなり、逆に、該サイドフレームが展開姿勢から格納姿勢側へ姿勢変更される時には、該サイドフレームの自由落下により大きな衝撃を生じることになり、これら何れの作動状態も好ましいものとは言えない。このような背景から、幌フレームにアシスト手段を備えることが提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1には、覆い(幌)の覆い棹伝達装置(幌フレーム)に、開閉時のアシスト手段として、油圧シリンダを取付け、該油圧シリンダの駆動力によって上記覆い棹伝達装置の作動を支援するようにしたものが示されている。
また、特許文献2には、車蓋支持枠の中間幌枠のアシスト手段として、捩りコイルバネを備えたものが示されている。
特開平8−207592号公報 特開平3−31025号公報。
ところが、特許文献1に示されるように、アシスト手段として油圧シリンダを用いた場合には、開閉操作の自動化が可能であるという利点がある反面、上記油圧シリンダが比較的高価であり且つ油圧供給系の制御が必要となること等から、幌フレームのコストアップを招来するとともに、幌フレームの軽量化という車両用幌の普遍的要求に逆行することとなり、好ましくない。
一方、特許文献2に示されるように、アシスト手段として捩りコイルバネを用いた場合には、構造の簡略化及び低コスト化は図れるものの、上記捩りコイルバネの付勢力を上記中間幌枠の作動範囲の全域で作用させるように構成していることから、上記車蓋支持枠の組付時にも上記付勢力が作用し、該組付作業を上記付勢力が作用している状況下で行なうこととなり、そのため、上記組付作業がしにくく、その作業性が低下し、延いては車蓋支持枠のコストアップを招来することになる。
そこで本願発明では、簡単且つ安価な構成によって、幌フレームの組付性と幌フレームの操作性及び操作の信頼性を確保し得るようにした車両用幌の幌フレームを提供することを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、展開・格納自在な幌フレーム10と該幌フレーム10の外側を覆う幌布9で構成され、車室開口部2を覆う展開姿勢とこれを開放する格納姿勢の間で姿勢変更自在とされた車両用幌における上記幌フレーム10において、上記幌フレーム10の側部を構成するサイドフレーム12の一端をピン25によって上記車体1側に連結され上記ピン25を傾動支点として上記展開姿勢に対応する展開位置と上記格納姿勢に対応する格納位置の間で位置変更可能とするとともに、上記サイドフレーム12に、該サイドフレーム12が上記格納位置から該格納位置と上記展開位置の間の中間展開位置までの範囲で傾動するときにのみ作動して該サイドフレーム12を上記展開位置側へ回動付勢する付勢力を発生するとともに該サイドフレーム12が上記中間展開位置から上記格納位置へ近づくに伴って上記付勢力が増大変化するように構成されたアシスト手段27を備えたことを特徴としている。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る車両用幌の幌フレームにおいて、上記アシスト手段27を、上記ピン25に取り付けられた捩りコイルスプリングで構成したことを特徴としている。
(a)本願の第1の発明に係る車両用幌の幌フレームでは、上記幌フレーム10の側部を構成するサイドフレーム12の一端をピン25によって上記車体1側に連結され上記ピン25を傾動支点として上記展開姿勢に対応する展開位置と上記格納姿勢に対応する格納位置の間で位置変更可能とするとともに、上記サイドフレーム12に、該サイドフレーム12が上記格納位置から該格納位置と上記展開位置の間の中間展開位置までの範囲で傾動するときにのみ作動して該サイドフレーム12を上記展開位置側へ回動付勢する付勢力を発生するとともに該サイドフレーム12が上記中間展開位置から上記格納位置へ近づくに伴って上記付勢力が増大変化するように構成されたアシスト手段27を備えている。
従って、この発明の車両用幌の幌フレームによれば、以下のような効果が得られる。
(a−1)上記サイドフレーム12が展開位置と中間展開位置の範囲内で傾動するときには上記アシスト手段の付勢力は上記サイドフレーム12に作用しないので、上記サイドフレーム12の組付作業を行なう場合に、該サイドフレーム12を展開位置と中間展開位置の範囲内に位置させることで、該組付作業を上記アシスト手段の付勢力が作用していない状態下で行なうことができ、例えば、特許文献2に示されるもののように該作業を付勢力が作用している状態下で行なう場合に比して、作業そのものが容易であって作業性の向上が図れ、延いては幌フレーム10のコストダウンに寄与し得る。
(a−2)上記サイドフレーム12が中間展開位置と格納位置の間で傾動する場合には、上記アシスト手段の付勢力が作用し、且つ中間展開位置から格納位置に向かうに伴って上記付勢力が増大する構成であることから、
(a−2−1) 上記幌3の展開姿勢から格納姿勢への操作時には、上記サイドフレーム12に対する自重等による回転力が次第に増大変化し上記格納位置において最大となるのに対応して、上記アシスト手段の付勢力が上記中間展開位置から格納位置に向かうに伴って増大変化し、該付勢力によって上記回転力の増大が抑制され、その結果、上記サイドフレーム12の格納位置への衝撃的な落下が防止され、その作動の信頼性、安全性が確保される、
(a−2−2) 上記幌3の格納姿勢から展開姿勢への操作時には、上記サイドフレーム12に対する自重等による回転力が格納位置で最大となり、最も大きな操作力が必要であるとともに、該格納位置から展開位置側へ向かうに伴って必要操作力が次第に減少変化するのに対して、上記アシスト手段の格納位置から展開位置側への回動付勢力も上記サイドフレーム12が格納位置にあるときに最大となり、展開位置側へ向かうに伴って次第に減少変化することから、上記サイドフレーム12の必要操作力の変化傾向と、これに対抗する上記アシスト手段の付勢力の変化傾向が対応し、該アシスト手段の付勢力によって上記サイドフレーム12の必要操作力が効果的に減殺され、より小さな操作力によって上記幌3の展開操作を行うことができ、幌3の操作性が向上する、
等の効果が得られる。
(b)本願の第2の発明では、上記アシスト手段27を、上記ピン25に取り付けられた捩りコイルスプリングで構成しているので、例えば、特許文献1のように上記アシスト手段を油圧シリンダで構成する場合に比して、構造の簡略化、低コスト化がより一層促進される。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1〜図3には、車体1の車室開口部2に展開・格納自在の幌3が装着された幌付き車両を示している。この車両においては、上記幌3を展開姿勢に設定することで、図1に示すように、上記車室開口部2が上記幌3によって覆われたクローズ状態とされる。また、上記幌3を格納姿勢に設定することで、図3に示すように、上記幌3が上記車室開口部2の上方から取り除かれて該車室開口部2が開放されたオープン状態とされるものである。さらに、図2には、上記幌3が展開姿勢と格納姿勢の中間まで展開された中間展開状態を示している。尚、オープン状態においては、上記幌3は車室後部に格納される。
上記幌3は、幌フレーム10と該幌フレーム10の外側に取付けられる幌布9を備えて構成される。
上記幌フレーム10は、図1及び図4、図5にそれぞれ示すように、その前端に横設されて上記車体1側のフロントウインドガラス4の上端に位置するフロントヘッダー5に着脱自在に固定されるトップフレーム11と、該トップフレーム11の左右両側に固定されて上記車体1のドアガラス6用の開口7の周縁に沿うように湾曲して延びる左右一対のサイドフレーム12と、該サイドフレーム12を構成するフロントフレーム13とリヤフレーム14の折曲動作をコントロールするコントロールリンク18(図4参照)と、上記左右のサイドフレーム12,12間に跨って配置された三本の幌骨15〜17を備えている。尚、上記コントロールリンク18は、その一端が上記フロントフレーム13の後端に、他端がリンクバー19に、それぞれ連結されている。
また、上記サイドフレーム12を構成する上記フロントフレーム13とリヤフレーム14のうち、上記フロントフレーム13は上記トップフレーム11寄りに位置して上記ドアガラス用開口7の上縁前部に対応するもので、略直状の形体を有している。これに対して、上記リヤフレーム14は、上記ドアガラス用開口7の上縁後部から上下方向に延びる後縁に対応するもので、略直交状に湾曲する形体を有している。
また、上記リヤフレーム14は、その一端にはロアブラケット21を、他端にはアッパブラケット22をそれぞれ備えている。そして、上記リヤフレーム14は、上記ロアブラケット21をピン25によって車体側のベースブラケット23に相対回動自在に連結する一方、上記アッパブラケット22をピン26によって上記フロントフレーム13の後端部に相対回動自在に連結している。尚、上記ピン25部分には後述のアシストスプリング27が、ピン26にはアシストスプリング32が、それぞれ備えられている。
上記フロントフレーム13とリヤフレーム14から構成される上記幌フレーム10は、その展開姿勢においては図4に示すように、上記リヤフレーム14が上記アッパブラケット20側を車体前方へ向けた状態で上記ピン25側から立ち上がるとともに、上記フロントフレーム13が上記リヤフレーム14の先端から前方へさらに延出することで上記ドアガラス用開口7の周縁形状に沿う湾曲形体とされる。このときの上記サイドフレーム12の傾動位置が、上記幌3の展開姿勢に対応する位置であって、特許請求の範囲でいう「展開位置」である。
尚、上記幌3の展開姿勢においては、上記トップフレーム11に設けたロック手段(図示省略)が上記車体1のフロントヘッダー5側に掛止されることで、該展開姿勢が保持される。
そして、上記幌フレーム10が展開姿勢から格納姿勢へ姿勢変更される場合、上記サイドフレーム12においては、上記リヤフレーム14がその下端のピン25を中心として車体後方側へ傾動されるとともに、該リヤフレーム14の傾動に伴って上記フロントフレーム13は上記コントロールリンク18のコントロール機能によって上記リヤフレーム14に対して折曲動され、次第に車体後方側へ略並行移動される。そして、最終的に、上記格納姿勢においては、図5に示すように、車体後方側へ倒伏された上記リヤフレーム14の上側に上記フロントフレーム13が略水平状態で位置した姿勢となる。このときの上記サイドフレーム12の傾動位置が、上記幌3の格納姿勢に対応する位置であって、特許請求の範囲でいう「格納位置」である。
尚、上記幌3の格納姿勢においては、上記トップフレーム11に設けたロック手段が上記車体1の車室後部側に掛止されることで、該格納姿勢が保持される。
ところで、上述のように、上記幌3の展開姿勢と格納姿勢の間での姿勢変更時には上記幌フレーム10のサイドフレーム12は、展開位置と格納位置の間で傾動動作を行なうが、この場合、上記サイドフレーム12には、該サイドフレーム12の他、上記各幌骨15〜17、さらには上記幌布9等を含めた上記幌3全体の自重による回転力が該サイドフレーム12を車体後方側へ回動させる方向に作用する。そして、この回転力は、上記幌3全体の水平方向における重心位置が上記ピン25の位置に合致した時点では零となり、該重心位置が上記ピン25の位置を越えて車体後方側に移動することで次第に増大し、上記格納位置において最大となる。尚、上記回転力が零となる近傍時点における上記サイドフレーム12の傾動位置が、特許請求の範囲にいう「中間展開位置」である。
このため、例えば、上記幌3が展開姿勢から格納姿勢側へ姿勢変更される時には、上記サイドフレーム12が中間展開位置を越えて格納位置側へ移動すると上記回転力が上記サイドフレーム12に作用し、且つその大きさは格納位置に近づくに伴って増大し、格納位置において最大となる。
一方、上記幌3が格納位置から展開姿勢側へ姿勢変更される時には、格納位置において最大の回転力が上記サイドフレーム12に作用しており、上記サイドフレーム12が中間展開位置に近づくに伴って減少変化し、中間展開位置において零となる。
従って、上記幌3の展開姿勢から格納姿勢側への姿勢変更時には、格納位置に近づくにつれて加速し格納位置に達した時点で衝撃を生じ、逆に、上記幌3の格納位置から展開姿勢側への姿勢変更時には、格納位置において最も大きな操作力を必要とし、軽快な操作が困難となることは既述の通りである。
そこで、この実施形態においては、幌3の格納操作時における緩速度での安定した安全な操作と、幌3の展開操作時における軽快な操作を両立させるべく、本願発明を適用して、上記サイドフレーム12の傾動支点側に次述するアシストスプリング27を備えている。また、このアシストスプリング27を設けるに際して、上記幌フレーム10の組付性を考慮している。以下このアシストスプリング27の具体的構造について、図4及び図5に加えて、図6〜図9を参照して説明する。
図6及び図7に示すように、上記車体1側に固定される上記ベースブラケット23と上記サイドフレーム12のリヤフレーム14の一端に設けられたロアブラケット21を連結する上記ピン25にアシストスプリング27を取付けている。このアシストスプリング27は、特許請求の範囲中の「アシスト手段」に該当するものであって、その一端27a側は上記ベースブラケット23側の第1バネ受面29に掛止されている。
これに対して、上記アシストスプリング27の他端27b側は、図6に示す上記サイドフレーム12の展開位置においては、上記ベースブラケット23側の第2バネ受面30にその中間位置が掛止されるとともに、その先端部分は該第2バネ受面30から外側へ延出されている。そして、この展開位置では、上記アシストスプリング27の他端27bは上記ベースブラケット23側に設けられたバネ受面28から離間しており、従って、この状態では上記アシストスプリング27には上記ロアブラケット21とベースブラケット23の間に何らの付勢作用を為していない。
図8には、上記サイドフレーム12が中間展開位置に設定された時点における上記アシストスプリング27部分の状態を示している。この中間展開位置では、上記ロアブラケット21が上記ベースブラケット23に対して、展開位置から角度「α1」だけ傾動した状態となっており、この状態では、上記アシストスプリング27の他端27bが上記ベースブラケット23側のバネ受面28に当接し、これ以上に上記ロアブラケット21(即ち、上記リヤフレーム14)が格納位置側へ傾動すると上記アシストスプリング27に捩り力が掛かり、上記ロアブラケット21とベースブラケット23の間に、該ロアブラケット21を展開位置側へ回動させる方向に付勢力が作用する。
図9には、上記サイドフレーム12が格納位置に設定された時点における上記アシストスプリング27部分の状態を示している。この格納位置では、上記ロアブラケット21が上記ベースブラケット23に対して、展開位置から角度「α2」まで傾動した状態となっており、この状態では、上記アシストスプリング27に対する捩り量が最大となっており、上記ロアブラケット21とベースブラケット23の間に、該ロアブラケット21を展開位置側へ回動させる方向に最大の付勢力が作用している。
このように、上記ピン25部分に上記アシストスプリング27を取り付けることで、上記サイドフレーム12が展開位置と中間展開位置の間で傾動する場合には、上記ロアブラケット21とベースブラケット23の間には上記アシストスプリング27の付勢力は何ら作用しないが、上記サイドフレーム12が中間展開位置から格納位置の間で傾動する場合には、上記ロアブラケット21とベースブラケット23の間に、上記サイドフレーム12を中間展開位置側へ傾動させる方向に上記アシストスプリング27の付勢力が作用し、しかもその付勢力は、上記サイドフレーム12が上記中間展開位置から上記格納位置へ近づくに伴って増大変化することになる。
従って、上記アシストスプリング27を取付けたことで以下のような特有の効果が得られる。
即ち、上記サイドフレーム12が展開位置と中間展開位置の範囲内で傾動するときには上記アシストスプリング27の付勢力は上記サイドフレーム12のリヤフレーム14には作用しないので、上記サイドフレーム12を含む上記幌フレーム10の組付作業を行なう場合、該サイドフレーム12を展開位置と中間展開位置の範囲内に位置させて作業を行なうことで、該組付作業を上記アシストスプリング27の付勢力が作用していない状態下で行なうことができる。このため、例えば、特許文献2に示されるもののように、該作業を付勢力が作用している状態下で行なう場合に比して、作業そのものが容易であって、作業性が向上し、延いては上記幌フレーム10のコストダウンを図ることができる。
また、上記サイドフレーム12が中間展開位置と格納位置の間で傾動する場合には、上記アシストスプリング27の付勢力が上記ロアブラケット21と上記ロアブラケット21(即ち、上記リヤフレーム14)の間に作用し、且つ中間展開位置から格納位置に向かうに伴って上記付勢力が増大することから、上記幌3の展開姿勢から格納姿勢への操作時には、上記サイドフレーム12に対する自重等による回転力が次第に増大変化し、上記格納位置において最大となるのに対応して、上記アシストスプリング27の付勢力も上記中間展開位置から格納位置に向かうに伴って増大変化し、該付勢力によって上記回転力の増大が抑制される。この結果、上記サイドフレーム12の格納位置側への衝撃的な落下が防止され、その作動の信頼性、安全性が確保される。
一方、上記幌3の格納姿勢から展開姿勢への操作時には、上記サイドフレーム12に対する自重等による回転力が格納位置で最大となり、最も大きな操作力が必要であるとともに、該格納位置から展開位置側へ向かうに伴って必要操作力が次第に減少変化するのに対して、上記アシストスプリング27の格納位置から展開位置側への回動付勢力も上記サイドフレーム12が格納位置にあるときに最大となり、展開位置側へ向かうに伴って次第に減少変化するようになっている。このため、上記サイドフレーム12の必要操作力の変化傾向と、これに対抗する上記アシストスプリング27の付勢力の変化傾向が対応し、該アシストスプリング27の付勢力によって上記サイドフレーム12の必要操作力が効果的に減殺され、その結果、より小さな操作力で上記幌3の展開操作を行うことができ、操作性の良好な幌3を提供できる。
本願発明の実施の形態に係る幌フレームを備えた幌付き車両の幌クローズ状態における全体斜視図である。 上記幌付き車両の幌中間状態における全体斜視図である。 上記幌付き車両の幌オープン状態における全体斜視図である。 幌クローズ状態における幌フレームの構成を示す側面図である。 幌オープン状態における幌フレームの構成を示す側面図である。 図4のVI部の拡大図である。 図6のVII−VII断面図である。 中間状態における図6相当図である。 図5のIX−IX拡大図である。
符号の説明
1 ・・車体
2 ・・車室開口部
3 ・・幌
4 ・・フロントウインドガラス
5 ・・フロントヘッダー
6 ・・ドアガラス
7 ・・ドアガラス用開口
9 ・・幌布
10 ・・幌フレーム
11 ・・トップフレーム
12 ・・サイドフレーム
13 ・・フロントフレーム
14 ・・リヤフレーム
15 ・・第1幌骨
16 ・・第2幌骨
17 ・・第3幌骨
18 ・・コントロールリンク
19 ・・リンクバー
21 ・・ブラケット
22 ・・ブラケット
23 ・・ベースブラケット
25 ・・ピン
26 ・・ピン
27 ・・アシストスプリング
28 ・・バネ受面
29 ・・第1バネ受面
30 ・・第2バネ受面
32 ・・アシストスプリング

Claims (2)

  1. 展開・格納自在な幌フレーム(10)と該幌フレーム(10)の外側を覆う幌布(9)で構成され、車室開口部(2)を覆う展開姿勢とこれを開放する格納姿勢の間で姿勢変更自在とされた車両用幌における上記幌フレーム(10)であって、
    上記幌フレーム(10)の側部を構成するサイドフレーム(12)の一端がピン(25)によって上記車体(1)側に連結され上記ピン(25)を傾動支点として上記展開姿勢に対応する展開位置と上記格納姿勢に対応する格納位置の間で位置変更可能とされるとともに、
    上記サイドフレーム(12)には、該サイドフレーム(12)が上記格納位置から該格納位置と上記展開位置の間の中間展開位置までの範囲で傾動するときにのみ作動して該サイドフレーム(12)を上記展開位置側へ回動付勢する付勢力を発生するとともに該サイドフレーム(12)が上記中間展開位置から上記格納位置へ近づくに伴って上記付勢力が増大変化するように構成されたアシスト手段(27)が備えられていることを特徴とする車両用幌の幌フレーム。
  2. 請求項1において、
    上記アシスト手段(27)が、上記ピン(25)に取り付けられた捩りコイルスプリングで構成されていることを特徴とする車両用幌の幌フレーム。
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