JP5184821B2 - 作業車両のヒンジ構造 - Google Patents

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本発明は、作業車両の旋回体フレーム上に搭載された運転席をチルトアップ可能に回動支持するヒンジ構造に関する。
従来から、作業機(アタッチメント)と同作業機に対するカウンターウエイトとを備えた作業車両として、例えば掘削作業装置の作業機を装備した油圧ショベルなどが知られている。このような作業車両においては、エンジン周りにおける整備・点検等の作業を行い易くするため、エンジンルームの作業空間を確保することを目的として、運転席をチルトアップさせる構成が採用されている。
このような運転席のチルトアップが可能な作業車両の一例としては、特開2005−1645号公報(特許文献1)に開示されている小型油圧ショベルなどがある。この特許文献1に記載されている油圧ショベル51は、図5に示したように、下部走行体52と、同下部走行体52上に旋回可能に搭載された上部旋回体53と、同上部旋回体53の前端に起伏可能に装着されて掘削作業を行う作業機54とを有している。
この油圧ショベル51の上部旋回体53は、その構成部材の1つとして、カバー体59が被せられた図示しない旋回体フレーム(レボフレームとも言う)を有している。この旋回体フレームの上面側には運転席55が配設されている。また、旋回体フレームの上面後端部には、前記作業機54にかかる荷重に対して車体バランスを取る役割を果たすカウンターウエイト56が配設されている。更に、このカウンターウエイト56の上面側には、キャノピ57が取り付けられている。
前記運転席55は、図6に示すように、床面となるフロア部61と、フロア部61の後部側に段差を設けて取り付けられたオペレータシート62と、フロア部61の下面側に配設されたヒンジ部63とを有している。この運転席55のヒンジ部63は、図示しない旋回体フレームに立設された支持固定部にヒンジピンを介して回動可能に支持されている。また、ヒンジ部63の後方側には、運転席55をチルトアップ及びチルトダウンさせるための図示しないチルト機構(シリンダ機構)がフロア部61と旋回体フレームとの間に配設されている。
このため、例えばカウンターウエイト56の前方に配したエンジン58などを整備・点検する際に、前記チルト機構を作動させて運転席55をチルトアップすることにより、運転席55がヒンジ部63を中心にして前方へ回動し、運転席55の後端部側が持ち上げられる(図6の二点鎖線を参照)。これにより、エンジン58の前方側及び上方側の空間が広く開放されるため、エンジンルーム内の整備・点検等の作業を容易に且つ効率良く行うことができる。
特開2005−1645号公報
前記特許文献1の油圧ショベル51では、運転席55のチルトアップ時にチルト支点(回動中心)となるヒンジ部63(特に、ヒンジピン)が運転席55の下面側に配されている。この場合、運転席55をチルトアップするときに運転席55を前方へ大きく回動させると、ヒンジ部63よりも前方側に配されている運転席前端部64が、ヒンジ部63を中心に下方に回動する(下降する)。これにより、運転席55の前端部64が、例えば旋回体フレームを被覆しているカバー体59などと衝突してしまう恐れがあった。
このため、従来では、運転席前端部64とカバー体59との干渉を防ぐために、チルトアップ可能な回動角度がある程度の大きさに制限されることがあった。しかし、このように運転席の回動角度を制限すると、整備・点検時にチルトアップによって確保されるエンジン周りの開放空間の大きさが限られてしまい、整備・点検の作業性に影響を及ぼす。
また、前記特許文献1のように運転席55の下面側にヒンジ部63が配されている場合、運転席前端部64とカバー体59との干渉を防ぎ、且つ、チルトアップ時の回動角度を大きく確保するには、例えば旋回体フレームを覆うカバー体59の前端面位置をヒンジ部63の位置まで後退させることや、カバー体59の前端上部に運転席前端部64を導入するための段部(窪み部)を設けること等によって対応することが可能である。
これにより、運転席55をチルトアップしたときに、運転席前端部64とカバー体59との衝突が防止され、整備・点検作業が行い易いようにエンジン58の周辺を広く開放することが可能となる。しかしながら、この場合、油圧ショベルの設計を行う際に、前記カバー体59の前端面を運転席前端より前方の位置に配することができないため、例えば旋回体フレームに組み付けられる各種機器や補強部材の配設位置が、カバー体59によって制限されたり、また、油圧ショベルのデザイン上の制約を受けることがあった。
更に、一般的な油圧ショベルでは、軽量化を図ることを目的として、例えば運転席のフロア部分の板厚が薄く形成されている。しかし、このように肉薄に形成されている運転席フロア部分の下面側に前記特許文献1のようなヒンジ部63を配設する場合、チルトアップ時に運転席をヒンジ部63で安定して回動支持するためには、ヒンジ部63を補強部材等によって補強することが必要とされていた。その結果、ヒンジ部の構造が複雑になり、また、油圧ショベルの軽量化やコストダウンを図る上で妨げとなることがあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、作業車両の運転席をチルトアップするときに、運転席の下部前端縁と旋回体フレームのカバー体とが互いに干渉することなく、エンジン周りに従来よりも広い開放空間を確保することができ、しかも、ヒンジ部を補強する補強部材を極力少なくして油圧ショベルの軽量化やコストダウンを効果的に行うことが可能なヒンジ構造を提供することにある。
本願発明の課題は請求項1〜3に記載された構成により達成することができる。
即ち、本願発明では、下部走行体と、前記下部走行体の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体と、前記上部旋回体の前端に起伏可能に装着された作業機とを有する作業車両に
おいて、前記上部旋回体の旋回体フレーム上に搭載された運転席の後端部側をチルトアップ可能に、前記運転席の前端部側を回動支持するヒンジ構造であって、
前記旋回体フレームは、前記運転席を支持するフレーム本体部と、前記フレーム本体部の前端の一部から左右方向に縮幅しながら前方に更に突出した首部と、前記首部の前端に配された作業機取付部と、前記フレーム本体部及び首部の連結部から車幅方向に突設された補強杆と、前記首部の上面に立設された第1支持固定部と、前記補強杆の上面に略L字状に屈曲して立設された第2支持固定部とを有し、前記首部の前端における前後方向の位置と前記フレーム本体部の前端における前後方向の位置とが互いにずれており、前記運転席は、当該運転席の下部前端縁に、車幅方向に沿って配設された下部フレームと、前記下部フレームから前方に突出した第1及び第2ヒンジ部とを有し、前記第1及び第2ヒンジ部が、ヒンジピンを介して前記第1及び第2支持固定部にそれぞれ回動可能に支持されてなることを最も主要な特徴となしている。
また、本願発明では、前記第1及び第2ヒンジ部の前記ヒンジピンが挿入される軸孔の位置が、前記下部フレームの下端縁よりも上方に配されてなることを主要な特徴となしている。
更に、本願発明では、前記運転席を構成する下面部に、前記運転席を通常作業位置とチルトアップ位置とに保持するロック手段が設けられてなることを主要な特徴となしている。
本願発明に係る作業車両のヒンジ構造では、運転席の第1及び第2ヒンジ部が、運転席の下部前端縁に配設された下部フレームから車両前方側に突出し、旋回体フレームに立設した支持固定部にヒンジピンを介して回動可能に支持されている。これにより、運転席をチルトアップするときに、下部フレームよりも前方側に配した第1及び第2ヒンジ部を中心にして運転席の後端部側が持ち上がるため、例えば前記特許文献1のようにヒンジ部が運転席の下面側に配されている場合に比べて、同じ回動角度でチルトアップしてもエンジンの前方側や上方側に、より広い開放空間を確保することができる。
特に、本願発明における第1及び第2ヒンジ部は、下部フレームよりも車両の前方側に突出しているため、運転席の下部前端縁(下部フレーム)を旋回体フレーム覆うカバー体と衝突させることなく、第1及び第2ヒンジ部を中心に運転席を前方へ大きくチルトアップさせることができる。従って、エンジンの前方側や上方側の開放空間を必要に応じて更に広く確保することが可能となる。
しかも本願発明では、カバー体前端面を運転席の下部フレーム前端面よりも前方側に設けても、運転席を大きくチルトアップさせることが可能であるため、例えば従来のように旋回体フレームを覆うカバー体の前端面を運転席前端面よりも後方側に配したり、或いはカバー体の前端上部に運転席前端部を導入するための段部(窪み部)を設けたりするような制約を受けない。このため、例えば油圧ショベルの設計を行う際に、旋回体フレームに取り付ける各種機器や補強部材の設置位置が、カバー体によって制限されることが少なく、また、油圧ショベルのデザインの幅を広げることが可能となる。
更に、運転席の下部前端縁に配設した下部フレームは、強固に構成されているので、前記下部フレームから突設した第1及び第2ヒンジ部を強固に回動支持することができる。このため、第1及び第2ヒンジ部を補強するための部材を従来よりも少なく構成することができる。これにより、チルトアップ時に第1及び第2ヒンジ部で運転席を安定して回動支持することができる。また、第1及び第2ヒンジ部の補強構造を簡略化して構成することができるので、作業車両の軽量化やコストダウンを効果的に図ることが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏するものであれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下に示す実施例では、運転席が一体に構成されたキャブを旋回体フレーム上にチルトアップ可能に搭載した油圧ショベルに対して適用したヒンジ構造について説明している。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば旋回体フレームに運転席をチルトアップ可能に搭載し、同運転席を上方から覆うキャノピを配設した油圧ショベルに対しても同様に適用することが可能である。また、本発明のヒンジ構造は、油圧ショベルだけでなく、運転席をチルトアップするその他の作業車両に対しても同様に適用することが可能である。
図1は、本実施例に係る油圧ショベルに搭載されるキャブを示す概略斜視図である。図2は、同油圧ショベルのキャブを搭載する旋回体フレームを示す概略斜視図である。図3は、運転席のヒンジ部と旋回体フレームの支持固定部との接合部分を拡大して示す部分拡大図である。なお、以下の説明では、キャブを下部走行体の前進方向に対して正面に向けたときの車両の前後方向における向き及び左右方向における向きを、それぞれ上部旋回体の前後方向及び左右方向(車幅方向)としている。
本実施例に係る油圧ショベル自体は、図示を省略しているが、走行自在な下部走行体と、下部走行体の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体と、上部旋回体の前端に起伏可能に装着された作業機とを有している。前記上部旋回体は、図2に示した旋回体フレーム30、旋回体フレーム30に搭載される図1に示したキャブ10、キャブ10の運転席15をチルトアップする図示しないチルト機構(シリンダ機構)、旋回体フレーム30の後端部に装着される図示しないカウンターウエイト、及び、旋回体フレーム30とキャブ10との間でカウンターウエイトの前方側に固定された図示しないエンジンなどを有している。
図1に示したキャブ10は、天井部11を下面側から支持する形で左右一対のAピラー12と中央部に配した左右一対のBピラー13とによって支持固定している。左右一対のAピラー12は、途中から略L字状に折れ曲がり、折れ曲がった先端側で天井部11を支持固定している。Aピラー12において折れ曲がって天井部11を支持している先端部位は、Bピラー13によって下から支持固定されている。
キャブ10の右側面部には、側壁14と窓ガラスとが備えられている。キャブ10の左側面部におけるAピラー12とBピラー13との間には昇降口22が形成され、この昇降口22は、図示しないドアによって開閉可能に構成されている。また、キャブ10の後方部は、カバー20によって覆われている。このカバー20の下方部位には、図示しないカウンターウエイトが配されている。
キャブ10の内部には運転席15がキャブ10と一体に設けられている。この運転席15は、前方側下部に配設されて床面を構成するフロア部16と、フロア部16の後部側に台座23を介して設けられたオペレータシート21と、フロア部16の前端縁に配設された第1下部フレーム18と、フロア部16の左右側縁に配設された図示しない第2下部フレームとを有している。また、運転席15のオペレータシート21の下方部位には、図示しないエンジンなどが旋回体フレーム30に固定されて配されている。
運転席15の前記フロア部16は、中央部位16aと左右側方部位16b,16cとを有し、中央部位16aが段差を介して左右側方部位16b,16cよりも高くなるように構成されている。このような段差を有するフロア部16を形成することにより、フロア部16の強度を向上させることができる。なお、このフロア部16は、例えばその上面側に図示しない段付きのマットを被せることによって、水平な床面状態が得られるように構成することも可能である。
運転席15の下部前端縁に配された前記第1下部フレーム18は、上述の強度が向上したフロア部16の前端縁でAピラー12の下端部同士を連接するように、上下方向に幅広の平板部材を左右方向(車幅方向)に沿って溶接固定することによって強固に構成されている。また、第1下部フレーム18の前面には、第1下部フレーム18よりも前方側に突出したヒンジ部17が左右に1組ずつ配設されている。左右の各ヒンジ部17には、ヒンジピン19を挿入するための挿入孔17aが、前記第1下部フレーム18の下端縁よりも上方の位置に1つずつ形成されている。
運転席15の図示しない前記第2下部フレームは、前後方向に沿ってAピラー12とBピラー13の下端部を連接固定するように配設されている。また、フロア部16の下面側左側縁部には、後述するロック手段40を構成するロックプレート41が、前方側へ下り傾斜するように垂設されている(図3を参照)。なお、本実施例において、上述のような運転席15を構成する各部材は、互いに溶接固定されているが、例えば溶接固定する代わりにボルト等の固定手段を用いて各部材を固定することも可能である。
図2に示した旋回体フレーム30は板金等により構成されており、旋回体フレーム30の表面側には内部構造を保護するために図示しないカバー体が取り付けられている。本実施例の旋回体フレーム30は、キャブ10やカウンターウエイトなどを搭載するフレーム本体部31と、フレーム本体部31の前端部から左右方向に縮幅しながら上り傾斜して形成された首部32と、首部32の前端に配設された作業機取付部33とを有している。
旋回体フレーム30の前記首部32の上面には、前述の運転席15に配設した右側のヒンジ部17を、ヒンジピン19を介して回動可能に支持するための第1支持固定部34が立設されている。また、フレーム本体部31と首部32の連結部における左側壁部からは、下方に開口したコ字状の断面を有する補強杆36が車幅方向に突設されている。この補強杆36の上面には、略L字状に屈曲した第2支持固定部35が立設されている。この第2支持固定部35は、前述の運転席15に配設した左側のヒンジ部17を、ヒンジピン19を介して回動可能に支持するように構成されている。
更に、前記フレーム本体部31の左側縁部には、後述するロック手段40を構成するロックアーム42を固定するためのアーム固定部38が立設されている。なお、このフレーム本体部31には、その他に、運転席15、エンジン、カウンターウエイトなどを支持又は固定するための支持固定部材や、旋回体フレーム30を補強するための補強部材などが必要に応じて適宜配設されている。
本実施例の油圧ショベルにおいては、図3に示したように、運転席15の第1下部フレーム18に突設したヒンジ部17と、旋回体フレーム30に立設した第1及び第2支持固定部34,35とをヒンジピン19を介して連接することによりヒンジ構造1が構成されている。なお、このヒンジ構造1は、カバー部材等を被せることによって保護されることが好ましい。
このようなヒンジ構造1を用いて、運転席15の下部前端縁が旋回体フレーム30上に回動支持されていれば、運転席15の下面と旋回体フレーム30との間に配された図示しないチルト機構を作動させて運転席15をチルトアップすることにより、運転席15の後端部側が円滑に持ち上げられる。また、運転席15がチルトアップされた状態から前記チルト機構を作動させて運転席15をチルトダウンすることにより、キャブ10の後端部側が円滑に下げられて、運転席15が通常作業位置の状態に戻る。
この場合、本実施例のヒンジ構造1では、ヒンジ部17と第1及び第2支持固定部34,35との間に防振ゴム部材2を介在させている。このため、旋回体フレーム30の振動がキャブ10に伝わり難く、運転席15の快適性を向上させることができる。なお、ヒンジ構造1の防振構造は、例えば第1及び第2支持固定部34,35に形成したヒンジピン挿入孔内に、図示しない円筒状のゴムブッシュを装着し、第1及び第2支持固定部34,35とヒンジピン19との間にゴムブッシュを介装することによって構成しても良い。
また、本実施例の油圧ショベルでは、図4に示すように運転席15の下面部に、運転席15を通常作業位置(チルトダウン位置)とチルトアップ位置とに保持するロック手段40が設けられている。このロック手段40は、図3にも示しているように、運転席15の下面から垂設したロックプレート41と、旋回体フレーム30のアーム固定部38にピン38aを用いて回動可能に固定されたロックアーム42と、ロックプレート41及びロックアーム42を連結するロックバー43とを備えている。
前記ロックプレート41は、上部側及び下部側のそれぞれに形成されたロック溝41a,41bと、上下のロック溝41a,41bを繋ぐ長孔41cと、ロック溝41a,41b及び長孔41cから独立して形成された第1ストッパー孔41dとを有している。
前記ロックアーム42の上端部分は略三角形状に形成されており、この略三角形状部に、ロックバー43を挿通させるバー挿通孔と、第2ストッパー孔42aとが配設されている。また、このロックアーム42には、同ロックアーム42を後方側に回動操作するための操作バー42bが略三角形状部の下部に取り付けられている。
なお、ロックアーム42をアーム固定部38に固定する前記ピン38aには、図示しないコイルスプリングが取り付けられている。更に、このコイルスプリングの一端部は、ロックアーム42に係合しており、コイルスプリングの他端部は、アーム固定部38に係合している。これにより、ロックアーム42は上述したコイルスプリングのスプリング力によって、常に前方へ回動する方向へ付勢されている。
前記ロックバー43は、ロックプレート41のロック溝41a,41b及び長孔41c内を移動可能に挿通されているとともに、ロックアーム42のバー挿通孔に挿通された状態で固定されている。これにより、例えば油圧ショベルのキャブ10が通常作業位置(チルトダウン位置)の状態にあるときは、ロックプレート41に挿通したロックバー43が長孔41cの上端部に位置する。このとき、図示しない前記コイルスプリングのスプリング力によりロックアーム42を前方に回動させることによって、ロックバー43をロックプレート41の長孔41cから上部ロック溝41aに自動的に移動させる。これにより、キャブ10を通常作業位置で回動しないようロックすることができ、通常作業時における安全性を確保することができる。
また、油圧ショベルの運転席15がチルトアップ位置の状態にあるときは、ロックプレート41に挿通したロックバー43が長孔41cの下端部に位置する。このとき、図示しない前記コイルスプリングのスプリング力によりロックアーム42を前方に回動させることによって、図4に示したようにロックバー43をロックプレート41の長孔41cから下部ロック溝41bに自動的に移動させる。これにより、運転席15をチルトアップ位置で回動しないようロックすることができ、チルトアップ時における安全性を確保することができる。
更に、本実施例のロック手段40の場合、チルトアップ位置でロックバー43をロックプレート41の長孔41cから下部ロック溝41bに移動させたときに、図4に示したように、ロックプレート41に形成した第1ストッパー孔41dの位置と、ロックアーム42に形成した第2ストッパー孔42aの位置とが重なる。このとき、これらの第1及び第2ストッパー孔41d,42aにロックピン44を差し込むことにより、運転席15の位置をより確実に保持することができる。
なお、上述のようにロックバー43をロックプレート41の上部又は下部ロック溝41a,41bに移動させて運転席15の位置を保持した後、その保持状態を解除する場合には、操作バー42bを操作してロックアーム42を後方に回動させることによって、ロックバー43を上部又は下部ロック溝41a,41bから長孔41cに移動させれば良い。
以上のように、本実施例の油圧ショベルに適用されるヒンジ構造1によれば、運転席15をチルトアップするときには、第1下部フレーム18よりも前方側に突出したヒンジ部17を中心にして運転席15が回動し、運転席15の後端部側が持ち上がる。
このように本実施例のヒンジ構造1では、チルトアップする運転席15の回動中心が、運転席15の下部前端縁よりも前方に配されており、特に、ヒンジ部17に挿通されたチルト支点となるヒンジピン19が第1下部フレーム18の下端縁よりも上方に配されている。この構成によって、例えば前記特許文献1のようにチルト支点が運転席の下面側に配されている場合に比べて、ヒンジ構造1は、同じ回動角度で運転席15をチルトアップさせた場合であっても、より広い開放空間をエンジンの前方側や上方側に容易に確保することができる。
更に、本実施例では、例えば旋回体フレーム30のカバー体の前端面を第1下部フレーム18の前端面よりも前方側に設けたとしても、運転席15を旋回体フレーム30のカバー体に干渉させることなく、大きな回動角度でチルトアップさせることができる。このため、本実施例では、例えばエンジンルームの点検・整備時の開放空間を、必要に応じて更に広く確保することができる。
しかも、旋回体フレーム30のカバー体前端面が第1下部フレーム18の前端面よりも前方側に設けられることにより、例えば油圧ショベルの設計を行う際に、旋回体フレーム30に取り付けられる各種機器や補強部材の設置位置が、カバー体によって制限されることがなくなり、また、油圧ショベルのデザイン上の制約を受けることもない。
その上、本実施例においては、運転席15の第1下部フレーム18が強固に構成されているため、ヒンジ部17を補強する補強部材をヒンジ部17周辺に配設しなくても、チルトアップ時の運転席15を安定して支持することができる。これにより、作業車両の軽量化やコストダウンが図れるという利点も得られる。
本願発明は、本願発明の技術思想を適用することができる装置等に対しては、本願発明の技術思想を適用することができる。
油圧ショベルに搭載されるキャブを示す概略斜視図である。 同油圧ショベルのキャブを搭載する旋回体フレームを示す概略斜視図である。 運転席のヒンジ部と旋回体フレームの支持固定部との接合部分を拡大して示す部分拡大図である。 キャブがチルトアップしたときのロック手段の状態を拡大して示す部分拡大図である。 従来の小型油圧ショベルを模式的に示す概略側面図である。 同油圧ショベルの運転席の取付構造を示す部分断面図である。
符号の説明
1・・・ヒンジ構造、
2・・・防振ゴム部材、
10・・・キャブ、
11・・・天井部、
12・・・Aピラー、
13・・・Bピラー、
14・・・側壁、
15・・・運転席、
16・・・フロア部、
16a・・・中央部位、
16b・・・右側方部位、
16c・・・左側方部位、
17・・・ヒンジ部、
17a・・・挿入孔、
18・・・第1下部フレーム、
19・・・ヒンジピン、
20・・・カバー、
21・・・オペレータシート、
22・・・昇降口、
23・・・台座、
30・・・旋回体フレーム、
31・・・フレーム本体部、
32・・・首部、
33・・・作業機取付部、
34・・・第1支持固定部、
35・・・第2支持固定部、
36・・・補強杆、
38・・・アーム固定部、
38a・・・ピン、
40・・・ロック手段、
41・・・ロックプレート、
41a・・・ロック溝、
41b・・・ロック溝、
41c・・・長孔、
41d・・・第1ストッパー孔、
42・・・ロックアーム、
42a・・・第2ストッパー孔、
42b・・・操作バー、
43・・・ロックバー、
44・・・ロックピン。

Claims (3)

  1. 下部走行体と、前記下部走行体の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体と、前記上部旋回体の前端に起伏可能に装着された作業機とを有する作業車両において、前記上部旋回体の旋回体フレーム上に搭載された運転席の後端部側をチルトアップ可能に、前記運転席の前端部側を回動支持するヒンジ構造であって、
    前記旋回体フレームは、前記運転席を支持するフレーム本体部と、前記フレーム本体部の前端の一部から左右方向に縮幅しながら前方に更に突出した首部と、前記首部の前端に配された作業機取付部と、前記フレーム本体部及び首部の連結部から車幅方向に突設された補強杆と、前記首部の上面に立設された第1支持固定部と、前記補強杆の上面に略L字状に屈曲して立設された第2支持固定部とを有し、前記首部の前端における前後方向の位置と前記フレーム本体部の前端における前後方向の位置とが互いにずれており、
    前記運転席は、当該運転席の下部前端縁に、車幅方向に沿って配設された下部フレームと、前記下部フレームから前方に突出した第1及び第2ヒンジ部とを有し、
    前記第1及び第2ヒンジ部が、ヒンジピンを介して前記第1及び第2支持固定部にそれぞれ回動可能に支持されてなる、
    ことを特徴とするヒンジ構造。
  2. 前記第1及び第2ヒンジ部の前記ヒンジピンが挿入される軸孔の位置が、前記下部フレームの下端縁よりも上方に配されてなることを特徴とする請求項1記載のヒンジ構造。
  3. 前記運転席を構成する下面部に、前記運転席を通常作業位置とチルトアップ位置とに保持するロック手段が設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載のヒンジ構造。
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