JP4796012B2 - トラクタ装着型バックホー - Google Patents
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Description
そこで、ステップの前端にステップとフロアシートとを繋ぐ繋ぎステップを設けることが考えられるが、繋ぎステップがステップから前方へ突出していると、バックホーをトラクタから分離したときに繋ぎステップが邪魔になり、また、連結フレームの上係合部がステップより高位置に配置されていると繋ぎステップと干渉するため、繋ぎステップに上係合部用逃がし切欠を形成する必要が生じ、そのような切欠は下方からの騒音を遮蔽する上で好ましくないものとなる。
本発明は、ステップとフロアシートとを繋ぐ繋ぎステップを上側へ折り畳み可能しかつ連結フレーム7の上係合部より上方に配置することにより、バックホー側のステップとトラクタ側のフロアシートとの間に足置き場を確保でき、かつ上係合部との干渉及び下方からの騒音伝播を回避できるようにしたトラクタ装着型バックホーを提供することを目的とする。
第1に、トラクタ車体2の後上部にフロアシート3とその上の前後反転可能な運転席4とを設けるとともに、トラクタ車体2の側部に左右一対の上下係合部5、6を有する連結フレーム7を設け、この連結フレーム7の上下係合部5、6を介してバックホーフレーム9を着脱自在に連結し、バックホーフレーム9上に後向き運転席4で操作可能な操縦部10とステップ11とを設けたトラクタ装着型バックホーにおいて、
前記ステップ11の前端にステップ11とフロアシート3とを繋ぐとともに繋ぎ姿勢から上側へ折り畳み可能な繋ぎステップ12を枢支し、この繋ぎステップ12を連結フレーム7の上係合部5より上方に配置したことを特徴とする。
第3に、前記繋ぎステップ12の前部とフロアシート3との間にクッション材14を設け、前記繋ぎステップ12の左右一側部にフロアシート3の左右一側部に形成したウオークスルー部3Sと連続する繋ぎスルー部12Sを設けていることを特徴とする。
[作用]
トラクタTの運転席4を前向き姿勢にしたまま、連結フレーム7の左右一対の上下係合部5、6を介してバックホーBを連結し、ステップ11の前端に枢支した繋ぎステップ12を折り畳み姿勢から前方へ回動して、その前部をトラクタ車体2の後上部のフロアシート3上に載置し、ステップ11とフロアシート3とを繋ぐ。
繋ぎステップ12は連結フレーム7の上係合部5より上方に配置されており、上係合部5に干渉しない形状に形成でき、また下方からの騒音の遮蔽もする。
ステップ11を左右上係合部5より高位置に配置することにより、前記繋ぎステップ12の左右幅を左右連結フレーム7の間隔と略同一にでき、左右側部を左右上係合部5に上から覆う広い幅に容易に形成でき、ステップ11から繋ぎステップ12を経てフロアシート3まで連続した足置き面を形成できる。
図3において、トラクタTの前部にフロントローダFを、後部にバックホーBをそれぞれ着脱自在に装着してなるトラクタ・ローダ・バックホー(TLB)と呼ばれる作業車を示しており、バックホーBはトラクタTに装着されることによりトラクタ装着型バックホーを構成する。
トラクタTは、エンジン21の後部にクラッチハウジング及びミッションケースを直結してトラクタ車体2を構成し、エンジン21から突出した前車軸フレーム22を介して前輪23を懸架し、ミッションケースから左右に突出した後車軸ケース24を介して後輪25を懸架している。
前記運転席4の前方には操縦装置28及びエンジン21を覆うボンネット29が配置され、トラクタ車体2の左右側方には補強枠30を構成する連結フレーム7が配置され、この連結フレーム7に運転席4及び操縦装置28を覆うキャノピ装置31が設けられている。このキャノピ装置31は4柱式ロプス(ROPS)にホプス(FOPS)の機能を備えている。
左右連結フレーム7の前部には筒で形成された支持部材33が貫通され、左右支持部材33の内端にエンジン21にボルト連結する前取り付け部材34が連結され、左右前取り付け部材34は前連結部材35で連結され、前記支持部材33の外端からマスト部材36が立設されいる。
フロントローダFはブーム38の先端にバケット39を枢支し、ブーム38とバケット39との間にバケットシリンダ40を設け、ブーム38とブームシリンダ41の基部を前記マスト部材36に枢支連結している。
前記左右各連結フレーム7は後端に上下一対の係合部5、6を有し、この上下係合部5、6及びホルダ46より前側に上方開口の嵌合部47が形成されており、この嵌合部47が後車軸ケース24に下方から嵌合して装着具を介して取り付けられており、嵌合部47の開口は前後に架設された連結部材48によって閉鎖されている。
前記左右連結フレーム7の後部の下係合部6は、上面にピン受け溝を有するブロックで形成されていて、ピンで形成されたバックホーBの下連結部51を受持可能になっており、上係合部5は貫通溶着した円筒体でピンを挿通する孔を形成している。前記上係合部5は、同じく貫通溶着した円筒体でピン孔を形成したバックホーの上連結部52と同心配置することにより、ピン53を挿通して互いに連結される。
前記トラクタ車体2とバックホーBの連結は、下係合部6に下連結部51を係合して受持させ、バックホーBをスタビライザで上昇して上連結部52を上係合部5に一致させ、それらにピン53を挿通するだけで行える。
但し、トラクタTとバックホーBの連結構造としては、下係合部6と下連結部51とをピン連結したり、上係合部5にピンを設けておいて上連結部52にそのピンを一対の爪ホルダで挟む構造にしたりしてもよい。
前記バックホーフレーム9は上下一対の主板61U、61Dの前端に前面板62を固着し、この前面板62の上下を略L字形状に屈曲し、上下主板61U、61Dの左右に縦板63及びスタビライザ装着体66を固着し、前面板62の下端及び左右縦板63の下端に前記下連結部51を形成するピンを固着しており、上主板61Uの左右端に補助板64を固着し、この補助板64と前記縦板63とにピン孔を形成して2又状の上連結部52を形成している。
前記上主板61Uから前面板62を上方突出しかつステー65を設けることにより、ステップ11は上主板61Uから高く配置でき、それによって上連結部52の上部以上の高さとすることができている。
繋ぎステップ12の左右幅は左右連結フレーム7の間隔と略同一であり、上係合部5及び上連結部52の左右連結フレーム7の内側に位置する部分を上から覆っている。この繋ぎステップ12の左右幅は左右連結フレーム7の間隔より広く、例えば、ステップ11と同幅としてもよいが、左右連結フレーム7の間隔と略同一であれば、足置き場として十分でありかつ下方からの騒音を遮蔽できる。
フロアシート3は運転席4の左右側方で高さが異なっており、一方(右方)にはレバー類が配置され、他方(左方)には作業者が前後に行き来するために前記一方より低面のウオークスルー部3Sが形成されいる。
そのために、前記繋ぎステップ12の左右一側部(左側)にフロアシート3のウオークスルー部3Sと連続する繋ぎスルー部12Sが設けられている。この繋ぎスルー部12Sは繋ぎステップ12の後部から連続した平坦面となっており、前記登り傾斜面12Kとの間に段差部12Dが形成されている。この段差部12Dは遮音のため塞がれている。
前記繋ぎステップ12は枢支部13廻りに上向き回動して折り畳み、図1に2点鎖線で示すように、操縦部10の前面に沿わせるように凭れ掛けさせることができる。この凭れ掛け姿勢で繋ぎステップ12を操縦部10に掛止しておくことが好ましい。
運転席4は、フロアシート3上に固定の旋回支持装置67にシート4Aの下面の前後調整装置68が取り付けられており、トラクタTを運転する前向き姿勢(図1に実線で示す。)からバックホーBを操縦する後向き姿勢(図1に2点鎖線で示す。)まで反転自在であり、また前後向き姿勢でその前後位置を調整自在になっている。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜6に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
2 トラクタ車体
3 フロアシート
3S ウオークスルー部
4 運転席
5 上係合部
6 下係合部
7 連結フレーム
9 バックホーフレーム
10 操縦部
11 ステップ
12 繋ぎステップ
12S 繋ぎスルー部
13 枢支部
14 クッション材
51 下連結部
52 上連結部
T トラクタ
B バックホー
Claims (3)
- トラクタ車体(2)の後上部にフロアシート(3)とその上の前後反転可能な運転席(4)とを設けるとともに、トラクタ車体(2)の側部に左右一対の上下係合部(5、6)を有する連結フレーム(7)を設け、この連結フレーム(7)の上下係合部(5、6)を介してバックホーフレーム(9)を着脱自在に連結し、バックホーフレーム(9)上に後向き運転席(4)で操作可能な操縦部(10)とステップ(11)とを設けたトラクタ装着型バックホーにおいて、
前記ステップ(11)の前端にステップ(11)とフロアシート(3)とを繋ぐとともに繋ぎ姿勢から上側へ折り畳み可能な繋ぎステップ(12)を枢支し、この繋ぎステップ(12)を連結フレーム(7)の上係合部(5)より上方に配置したことを特徴とするトラクタ装着型バックホー。 - 前記ステップ(11)の左右幅を左右連結フレーム(7)の間隔と略同一にし、前記繋ぎステップ(12)の左右側部で左右上係合部(5)を上から覆っていることを特徴とする請求項1に記載のトラクタ装着型バックホー。
- 前記繋ぎステップ(12)の前部とフロアシート(3)との間にクッション材(14)を設け、前記繋ぎステップ(12)の左右一側部にフロアシート(3)の左右一側部に形成したウオークスルー部(3S)と連続する繋ぎスルー部(12S)を設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトラクタ装着型バックホー。
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JP2007140654A JP4796012B2 (ja) | 2007-05-28 | 2007-05-28 | トラクタ装着型バックホー |
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