JP2006228742A - セラミックスヒータおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製品ごとの特性のばらつきを抑え、回路のショートを防止することで、被処理物を加熱する際の均熱性に優れたセラミックスヒータおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明のセラミックスヒータは、セラミックスヒータ1aと、そのセラミックスヒータ1a上に形成されかつコンピュータシミュレーションにより回路設計された発熱体回路パターン2とを有している。このため、コンピュータにてシミュレーションを実施することで、製造後のセラミックスヒータの加熱時の温度分布を予め計算・予測することが可能になる。これにより、被処理物を加熱する際の均熱性に優れたセラミックスヒータを得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明のセラミックスヒータは、セラミックスヒータ1aと、そのセラミックスヒータ1a上に形成されかつコンピュータシミュレーションにより回路設計された発熱体回路パターン2とを有している。このため、コンピュータにてシミュレーションを実施することで、製造後のセラミックスヒータの加熱時の温度分布を予め計算・予測することが可能になる。これにより、被処理物を加熱する際の均熱性に優れたセラミックスヒータを得ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明はセラミックスヒータおよびその製造方法に関し、より具体的には半導体製造装置において処理されるべきウェハを保持するためのセラミックスヒータおよびその製造方法に関するものである。
従来から、シリコンウェハなどの半導体を処理するための半導体製造装置において、半導体を処理するためのサセプタ(ヒータ)が種々提案され、そのうちのいくつかは実用化されるに至っている。
特に近年では半導体装置で使用されるガスに対して耐食性に優れる窒化アルミニウムの成形体間にモリブデンやタングステンなどのコイルやワイヤを挟み込んで、これらをホットプレス焼結することにより発熱体回路パターンを埋設するようにサセプタは製造されている。
また、半導体装置の高集積化、高速化の要求が厳しくなるに従い、シリコンウェハを直接加熱するセラミックスヒータの加熱面(保持面)の温度分布を均一にすることが要求されている。
しかしながら、従来においては、発熱体回路パターンがモリブデン金属などの高融点金属のコイルやワイヤを挟み込んでホットプレスする場合、成形体上に設置されたコイルやワイヤがホットプレス焼結までのハンドリング過程で位置がずれてしまう。これにより、製品ごとに特性が大きくばらついたり、形成した回路がショート(短絡)してしまい、セラミックスヒータの加熱面の温度分布を均一にすることが困難であるという問題点があった。
それゆえ本発明の目的は、製品ごとの特性のばらつきを抑え、回路のショートを防止することで、被処理物を加熱する際の均熱性に優れたセラミックスヒータおよびその製造方法を提供することである。
本発明のセラミックスヒータは、被処理物を保持面に搭載するためのセラミックスヒータであって、セラミックス基体と、コンピュータシミュレーションにより回路設計された発熱体回路パターンとを備えている。
本発明のセラミックスヒータによれば、コンピュータシミュレーションによって発熱体回路パターンの回路設計が行なわれる。このため、コンピュータにてシミュレーションを実施することで、製造後のセラミックスヒータの加熱時の温度分布を予め計算・予測することが可能になる。これにより、被処理物を加熱する際の均熱性に優れたセラミックスヒータを得ることができる。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、セラミックス基体に形成された発熱体回路パターンの占有面積が、保持面の全面積の70%以上である。
発熱体回路に電流を流した際、発熱体回路パターン部分のみが発熱するため、相対的に発熱体が形成された部分のセラミックス基体の温度が上昇し、発熱体回路パターンの形成されていない部分は発熱体からセラミックス基体を通じての熱伝達によって温度上昇する。このため発熱体の存在する部分の面積が保持面の全面積に対して70%未満と小さくなると、発熱体の存在しない部分への熱流出が大きくなるため、相対的に温度分布が大きくなる。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、発熱体回路パターンの回路設計による設計位置に対する位置精度が±1%以内である。
これは、個々のパターンが予めコンピュータシミュレーションにより計算された位置からずれた場合、セラミックスヒータの温度分布が乱れ、均熱性がシミュレーションどおりにならず、温度ばらつきが大きくなるためである。このときの位置精度に関しては、発熱体回路パターンが形成された面の最大寸法、すなわち円形状であるならばその直径、四角形であるならばその対角線の長さに対して±1%以内である必要がある。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、発熱体回路パターンの回路設計による設計位置に対する端部精度が±1%以内である。
セラミックス基体の端部ではセラミックス基体の厚みが存在するため、外部に対する熱の放出面積がその端部以外の部分に比較してどうしても大きくなってしまう。このためセラミックス基体の端部は温度が低下しやすい。当然のことながらこれを見込んで発熱体回路パターンをコンピュータシミュレーションするわけであるが、この位置精度が少しでも狂うと端的に温度差が生じるため、セラミックス基体の端部に対する位置精度を±1%以内にする必要がある。このときの位置精度に関しても、発熱体回路パターンが形成された面の最大寸法、すなわち円形状であるならばその直径、四角形であるならばその対角線の長さに対して±1%以内である必要がある。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、発熱体回路パターンに通電したときの保持面内における温度分布が±1%以内である。
温度分布がこの範囲外である場合、サセプタに搭載される被処理物(たとえばシリコンウェハ)上にも温度分布が発生する。この温度分布がシリコンウェハ上に形成される膜の性質、厚みに影響を与える。
さらに、発熱体回路パターンに通電したときの保持面内における温度分布が±0.5%以内であることが好適である。
この程度の温度分布であれば非常に均質な膜を被処理物上に形成することができる。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、発熱体回路パターンの膜厚のばらつきが±5%以内である。
膜厚分布がばらつくと、その分温度分布に影響を与えるために好ましくない。たとえば一筆書きで、なおかつ同一線幅で設計された回路パターンの場合、膜厚の厚い部分は、その部分の抵抗値が小さくなるために、発熱量が低減し、温度の低下を引起す。逆に膜厚の薄い部分は、相対的に抵抗値が高くなるために発熱量が増加し、温度の上昇を引起す。以上のことから、半導体製造装置に使用するサセプタにおいては回路の膜厚分布を±5%以内に抑える必要がある。
さらに保持面における温度分布を均一にするためには、発熱体回路パターンの膜厚のばらつきを±3%以内にすることが好適である。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、発熱体回路パターンが形成されたセラミックス基体表面の表面粗さがRa1.0μm以下である。
セラミックス基体表面の表面粗さが粗いと、その粗さの影響を受けて発熱体の厚みが変化するため好ましくない。すなわち、スクリーン印刷を実施する際、たとえば表面の微小な窪みが不均一に存在すると、その窪み部分に窪み部分以外の膜厚にプラスして窪みの深さ分の発熱体膜が形成されるため、相対的に抵抗値がその部分だけ低くなり、セラミックス上の温度分布が乱れてしまう。さらにセラミックス基体上に凸部が存在する場合は、逆にその部分の膜厚は相対的に薄くなり、抵抗値も上昇してしまい、保持面における温度分布も乱れてしまう。以上のことから、発熱体回路パターンの形成される部分のセラミックス基体の表面粗さはRaで1.0μm以下とする必要がある。
さらに発熱体回路パターンを形成する面の平面度が10μm以下であればさらに好適である。このようにすることで発熱体の抵抗値ばらつきをさらに小さくすることができる。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、発熱体回路パターンの密度が、理論密度比で70%以上である。
セラミックス基体上に形成された発熱体回路パターンには、通常外部との絶縁を確保するために、発熱体回路パターンに対して絶縁コートが実施される。この際に使用する材料は、セラミックスヒータの使用する温度、およびセラミックス基体の熱膨張係数に合致したものが使用される。この絶縁コートが発熱体回路パターンと接触する場合、ヒータ部分の温度の上げ下げによって発熱体回路パターンに収縮・圧縮の応力が働く。このとき発熱体回路パターンの密度が理論密度比で70%以下の場合、発熱体回路パターン自身の密度が低いために、十分過強度がないこと、さらには絶縁コートとの接触面積も増加するためヒータ部分の温度の上げ下げによって発熱体回路パターンに亀裂や、最悪の場合剥離が発生する。このため、ヒータの使用回数が増加するにつれて、発熱体回路パターンの抵抗値が上昇してしまう。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、セラミックス基体が窒化アルミニウム、窒化珪素および炭化珪素よりなる群から選ばれる1種以上を含む材質から形成されている。
これらのセラミックスのうち、窒化アルミニウム、炭化珪素は熱伝導率が高くセラミックス基体上の温度分布が均一になりやすいために好適である。また窒化珪素は素材強度が非常に高いため、温度の急激な上昇・降下などの熱衝撃に対して強い材料であるため好適である。
上記のセラミックスヒータにおいて好ましくは、発熱体回路パターンの主成分がタングステン、モリブデン、銀およびパラジウムよりなる群から選択される1種以上の金属を含む材質から形成されている。
これらの金属は、熱膨張係数が金属の中でも比較的小さく、セラミックス基体との熱膨張係数差も小さいため、発熱体回路パターンとしてセラミックス基体上に焼付けても、セラミックス基体に発生する反りは比較的小さい、ないしはほとんど発生しないため好適である。
またメタライズとして、銀やパラジウムおよびその合金も好適である。これらの材料は、熱膨張係数は上記タングステンやモリブデンに比較して大きいものの、焼成温度が低いため、発熱体回路パターンとしてセラミックス基体上に焼付けても、セラミックス基体に発生する反りは比較的小さい、またはほとんど発生しないため好適である。
本発明のセラミックスヒータの製造方法では、上記の発熱体回路パターンがスクリーン印刷法により形成される。
本発明のセラミックスヒータの製造方法によれば、発熱体回路パターンがスクリーン印刷により形成されるため、従来の高融点金属を使用したコイルに比較して、回路の短絡が発生しない。さらに、回路設計を行なう際、高融点金属のコイルに比較して、発熱体回路パターンの線幅、設置位置に関する自由度が非常に大きいため、より均一な温度分布を有するセラミックスヒータを容易に設計することができる。またスクリーン印刷においては、他の発熱体形成方法、たとえば蒸着やスパッタなどの薄膜法に比較して、膜厚分布を均一にすることができる。
上記のセラミックスヒータの製造方法において好ましくは、発熱体回路パターンがポストメタライズにより形成される。
発熱体回路パターンをスクリーン印刷法を用いて形成する場合、セラミックスの焼結前のグリーンシートを成形体に印刷し、セラミックスと発熱体回路パターンとを同時に焼成するコファイア法と、セラミックスを焼結した後にスクリーン印刷を実施するポストメタライズ法とがある。そこで本発明においては、セラミックス焼結後、すなわちポストメタライズ法によって実施することが好ましい。なぜならば、コファイア法では、発熱体が焼結すると同時にセラミックスも焼結する。このとき一般的にはセラミックスは焼結収縮が発生する。この焼結収縮量のばらつきは通常、セラミックス基体の寸法の1%程度ばらつくため、本発明のように均一な温度分布を要求するセラミックスヒータの作製には使用することができない。それに対してポストメタライズ法では予めセラミックス基体を焼結しているために、発熱体をセラミックス基体に焼付ける際にセラミックス基体の収縮・変形が発生しない。よって、スクリーン印刷時の位置精度を1%以内にしておけば、得られるセラミックス基体上の発熱体の位置精度も1%以内にすることができる。
上記のセラミックスヒータの製造方法において好ましくは、発熱体回路パターンがスクリーン印刷により形成され、焼成された後に研磨される。
セラミックス基体上に発熱体回路パターンを形成した後、発熱回路を研磨することで、各発熱体回路パターンの厚みばらつきを低減することができる。このため、発熱体回路パターンの抵抗値も一定になり、シミュレーションで得られた温度分布を実現することができる。
本発明によれば、発熱体回路パターンをコンピュータシミュレーションにより形成し、パターンの位置精度、膜厚精度、セラミックス基体の形状などを最適化することによって、均熱性に優れたセラミックスヒータを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態におけるセラミックスヒータが半導体製造装置に設置された様子を示す概略断面図である。図1を参照して、本実施の形態のセラミックスヒータ3は、セラミックス基体1aと、被覆材1bと、発熱体回路パターン2とを有している。発熱体回路パターン2は、コンピュータシミュレーションにより回路設計されている。この発熱体回路パターン2の平面形状は、たとえば図2に示すような形状を有している。被覆材1bは、たとえばガラスもしくはセラミックスの絶縁体膜よりなっている。
このセラミックスヒータ3は、保持面3aに被処理物(たとえばシリコンウェハ)5を搭載して加熱するものである。
このセラミックスヒータ3が円筒状支持部(パイプ)6によりチャンバ8内に固定されることにより、半導体製造装置10が構成される。なお発熱体回路パターン2は、給電用導電部材7によりチャンバ8の外部へ引出されている。
セラミックス基体1aに形成された発熱体回路パターン2の占有面積が70%以上であることが好ましい。本願の占有面積とは、保持面3aの面積全体に対する発熱体回路パターン2の形成された面積の比率を意味する。また占有面積の測定は、パターン設計時のCAD(Computer−Aided Design)データをもとに実施される。
また、発熱体回路パターン2の回路設計による設計位置に対する位置精度が±1%以内であることが好ましい。本願の位置精度とは、パターンが存在すべき位置(コンピュータシミュレーションによる設計位置)に対してのずれ(作製上の問題など)で、本来あるべき部分に対して、どれだけずれているかということを意味している。たとえば電極を中心部付近に取付ける場合、その位置が本来あるべき部分に対して1mmずれた場合、セラミックス基体1aの大きさが10mmなら位置精度は1%となる。この場合、円形ならば円周方向のずれも含むことになる。
また、発熱体回路パターン2の回路設計による設計位置に対する端部精度が±1%以内であることが好ましい。本願の端部精度とは、セラミックス基体1aの端部から発熱体回路パターン2の端部までの位置精度を意味しており、その位置精度は上記の位置精度とほぼ同様の意味である。セラミックス基体1aの端部は熱の放射量が相対的に端部以外に比較して非常に大きいため(厚み分)、特に均熱性に対してデリケートな部分である。たとえば、発熱体回路パターン2の本来あるべき位置がセラミックス基体1aの端部から3mm以内のところにあるべきものが2mmの位置にきた場合、セラミックス基体1aの大きさが100mmなら端部精度は1%となる。
また位置精度および端部精度の測定は、セラミックス基体1aの形状に対して、顕微鏡(コンパレータ)を用いて実際の距離を測定して、設計値に対するずれを確認することにより行なわれる。
また、発熱体回路パターン2に通電したときの保持面3a内における温度分布が±1%以内であることが好ましい。本願において温度分布が±1%以内とは、面内の各温度の平均値に対する温度の増減幅が±1%以内であることを意味する。たとえば、面内の温度の平均値が600℃なら、±1%の温度分布は±6℃となる。この温度分布の測定は、放射温度計で全体のばらつきを確認する、あるいはヒータ自身に多数の熱電対を取付けその測定値にてばらつきを確認することにより行なわれる。
さらに、発熱体回路パターン2に通電したときの保持面3a内における温度分布が±0.5%以内であることが好ましい。
また、発熱体回路パターン2の膜厚のばらつきが±5%以内であることが好ましい。本願の膜厚ばらつきとは、発熱体回路パターン2の平均膜厚に対する膜厚の増減幅を意味する。膜厚ばらつきの測定は、表面粗さ計にてセラミックス基体1aと発熱体回路パターン2との段差を測定することにより行なわれる。
保持面3aにおける温度分布を均一にするためには、発熱体回路パターン2の膜厚のばらつきを±3%以内にすることがさらに好ましい。
また、発熱体回路パターン2が形成されたセラミックス基体1a表面の表面粗さがRaRa1.0μm以下であることが好ましい。この表面粗さの測定は、表面粗さ計を用いて行なわれる。
また、発熱体回路パターン2を形成する面の平面度が50μm以下であることが好ましい。本願の平面度とは、JIS(Japanese Industries Standards)に規定されており、平面度が50μmとは、ある平面が50μmのスパンにすべて(突起や反りなどすべて含めて)入っていることを意味する。また平面度の測定は、3次元測定機のタッチプローブ方式にて行なわれる。この場合、測定点を増やすことで精度の向上を図ることができる。実際には数mmピッチでセラミックス基体全面を測定する。
さらに発熱体回路パターン2を形成する面の平面度が10μm以下であることが好ましい。
また、発熱体回路パターンの密度が、理論密度比で70%以上であることが好ましい。回路密度の測定は、実際の回路を切断し、その断面を研磨し、SEM(Scanning Electron Microscope)観察により導体の面積、空洞部(ポア)の面積を求め、その比率を算出することにより行なわれる。
また、セラミックス基体1aが窒化アルミニウム、窒化珪素および炭化珪素よりなる群から選ばれる1種以上を含む材質から形成されていることが好ましい。発熱体回路パターン2の主成分がタングステン、モリブデン、銀およびパラジウムよりなる群から選択される1種以上の金属を含む材質から形成されていることが好ましい。
このようなセラミックスヒータ3は、コンピュータシミュレーションにより回路設計されたパターンにしたがって、発熱体回路パターン2をセラミックス基体1a上にスクリーン印刷法で形成することによって製造される。
また、発熱体回路パターン2がポストメタライズにより形成されることが好ましい。また、発熱体回路パターン2がスクリーン印刷により形成され、焼成された後に研磨されることが好ましい。
下記に示す組成の粉末に、バインダ、溶剤を加え、ボールミル混合することによってスラリーを作製した。
組成1…AlN:97質量%−Y2O3:3質量%
組成2…AlN:99.5質量%−Y2O3:0.5質量%
組成3…Si3N4:95質量%−Y2O3:3質量%−A12O3:2質量%
組成4…SiC:98質量%−B2O3:2質量%
次に上記組成の各スラリーを用いてドクターブレード法にてシートを作製した。このように作製したグリーンシートを、焼結後の寸法が直径350mmの円形になるように切断した。切断したシートを複数積層し、700℃窒素中で脱脂した。次に組成1は窒素雰囲気中1800℃、組成2は窒素雰囲気中1800℃、組成3は窒素雰囲気中1600℃、組成4は窒素雰囲気中2000℃の条件でそれぞれ焼結し、各セラミックス焼結体を作製した。各セラミックス焼結体について、必要に応じて研磨加工を実施した。
組成2…AlN:99.5質量%−Y2O3:0.5質量%
組成3…Si3N4:95質量%−Y2O3:3質量%−A12O3:2質量%
組成4…SiC:98質量%−B2O3:2質量%
次に上記組成の各スラリーを用いてドクターブレード法にてシートを作製した。このように作製したグリーンシートを、焼結後の寸法が直径350mmの円形になるように切断した。切断したシートを複数積層し、700℃窒素中で脱脂した。次に組成1は窒素雰囲気中1800℃、組成2は窒素雰囲気中1800℃、組成3は窒素雰囲気中1600℃、組成4は窒素雰囲気中2000℃の条件でそれぞれ焼結し、各セラミックス焼結体を作製した。各セラミックス焼結体について、必要に応じて研磨加工を実施した。
次に、上記組成の各スラリーをスプレードライ法にて顆粒を作製した。でき上がった顆粒を用いてドライプレス法にて円柱状成形体を作製した。これを窒素気流中700℃で脱脂し、上記シート焼結時と同一の条件で焼結を行なった。その後、でき上がった円柱状焼結体を機械加工して、内径50mm、外径60mm、長さ200mmの筒状部材を作製した。
この筒状部材の片面に、A12O3−Y2O3−AlNのスラリーを塗布し、上記円盤状焼結体と密着させ、上記焼結条件と同一の条件で筒状部材とサセプタを接合した。
でき上がった各焼結体にコンピュータシミュレーションによって得られたパターンを導体ペーストにて印刷し、発熱体回路パターンを焼付けた。この発熱体回路パターンとして図2〜図5に示す4種のパターンを焼き付けた。
なお、保持面の全面積に対する発熱回路パターンの占有面積は、図2のパターンAでは70%、図3のパターンBでは86%、図4のパターンCでは91%、図5のパターンDでは60%とした。
次に絶縁確保のために、発熱体回路パターン上にガラスもしくはセラミックスの絶縁体膜をスクリーン印刷にて形成し焼付けた。でき上がったヒータに対して給電用の電極を取付け、真空チヤンバ内に設置し、発熱体回路パターンに通電することで、円盤状焼結体面上の温度分布を熱電対にて測定した。その結果を以下に示す。
なお、比較例1のサンプルでは750℃の昇温を10回繰返した時点で抵抗値が初期値に比較して12%上昇し、比較例2のサンプルでは17%上昇した。
上記の結果より、発熱体回路パターンをコンピュータシミュレーションにより形成し、パターンの位置精度、膜厚精度、セラミックス基体の形状などを最適化することによって、均熱性に優れた(温度分布が±1%以内)セラミックスヒータを得ることができることがわかった。
実施例1のサンプル1と同様のAlN基板を2個用意し、同じ条件でAg−Pdで回路形成を実施した。そのうち1つはAg−Pdを850℃大気雰囲気中で基板に焼付けた。またもう一方のサンプルは700℃大気雰囲気中で焼付けた。これに結晶化ガラスをスクリーン印刷にて塗布し、750℃大気雰囲気中で焼成し、さらに同一温度で結晶化させた。これに電極を取付け、400Paの窒素雰囲気中のチャンバ内で600℃まで温度上昇させ、冷却させるヒートサイクルを100回実施した。また、各メタライズに関して理論密度比での密度を調べたところ、850℃で焼成したものは70%、700℃で焼成したものは55%であった。ヒートサイクル後の抵抗値を確認すると、850℃で焼成したものは抵抗値の上昇はなかったが、700℃で焼成したものは38%も抵抗値が上昇していた。
また実施例の他のサンプルに関しても、それぞれ同様のヒートサイクル試験を実施したが、抵抗値の上昇は測定誤差を含めて1%以内であった。
この結果より、発熱体回路パターンの密度が、理論密度比で70%以上であれば、ヒートサイクル試験後の抵抗値の上昇がほとんどないことがわかった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上説明したように、本発明によれば、発熱体回路パターンをコンピュータシミュレーションにより形成し、パターンの位置精度、膜厚精度、セラミックス基体の形状などを最適化することによって、均熱性に優れたセラミックスヒータを得ることができる。
1a セラミックス基体、1b 被覆材、2 発熱体回路パターン、3 セラミックスヒータ、3a 保持面、5 被処理物、6 筒状部材、7 給電用導電部材、
8 チャンバ、10 半導体製造装置。
8 チャンバ、10 半導体製造装置。
Claims (18)
- 被処理物を保持面に搭載するためのセラミックスヒータであって、セラミックス基体と、コンピュータシミュレーションにより回路設計された発熱体回路パターンとを備えたことを特徴とする、セラミックスヒータ。
- 前記セラミックス基体上に形成された前記発熱体回路パターンの占有面積が、前記保持面全面の面積の70%以上であることを特徴とする、請求項1に記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンの前記回路設計による設計位置に対する位置精度が±1%以内であることを特徴とする、請求項1または2に記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンの前記回路設計による設計位置に対する端部精度が±1%以内であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンに通電したときの前記保持面内における温度分布が±1%以内であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンに通電したときの前記保持面内における温度分布が±0.5%以内であることを特徴とする、請求項5に記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンの膜厚のばらつきが±5%以内であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンの膜厚のばらつきが±3%以内であることを特徴とする、請求項7に記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンが形成された前記セラミックス基体表面の表面粗さがRa1.0μm以下であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンが形成された前記セラミックス基体表面の平面度が50μm以下であることを特徴する、請求項1〜9のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンが形成された前記セラミックス基体表面の平面度が10μm以下であることを特徴とする、請求項10に記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンの密度が、理論密度比で70%以上であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 前記セラミックス基体が窒化アルミニウム、窒化珪素および炭化珪素よりなる群から選ばれる1種以上を含む材質から形成されていることを特徴する、請求項1〜12のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 前記発熱体回路パターンの主成分がタングステン、モリブデン、銀およびパラジウムよりなる群から選ばれる1種以上の金属を含む材質から形成されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 半導体製造装置に使用することを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のセラミックスヒータ。
- 請求項1〜15のいずれかの前記発熱体回路パターンはスクリーン印刷法により形成されることを特徴とする、セラミックスヒータの製造方法。
- 前記発熱体回路パターンがポストメタライズにより形成されていることを特徴とする、請求項16に記載のセラミックスヒータの製造方法。
- 前記発熱体回路パターンがスクリーシ印刷により形成され、焼成された後に研磨されていることを特徴とする、請求項16または17に記載のセラミックスヒータの製造方法。
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