JP2006226529A - 圧縮ガスばね - Google Patents

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Abstract

【課題】寿命が長く、かつ低コストな圧縮ガスばねを得る。
【解決手段】圧縮ガスばね1に、圧縮ガスばね1を外部に連結する圧縮管連結素子2を有する圧縮管3を設け、圧縮管3の内部で軸線方向にスライド可能で、ピストンロッド5を有するピストンを設ける。このピストンロッド5を、圧縮管3の第1端面6において圧縮管3から外方に導出し、圧縮ガスばね1を外部に連結するピストンロッド連結素子7に対してピストンロッド5を連結する。圧縮管連結素子2とピストンロッド連結素子7に対する牽引力を高めるために、圧縮管3と圧縮管連結素子2とを、ピストンロッド5を軸線方向に包囲する圧縮管牽引素子10によって連結し、および/または、ピストンロッド5とピストンロッド連結素子7とを、圧縮管3を軸線方向に包囲するピストンロッド牽引素子11によって連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮ガスばねを外部に接続する圧縮管連結素子と、圧縮ガスを充填した圧縮管と、前記圧縮管内で軸線方向にスライド可能であり、ピストンロッドを有するシリンダとを設け、前記ピストンロッドを、前記圧縮管の第1端面から圧縮管外部に導出し、前記ピストンロッドには、前記圧縮ガスばねを外部に接続するピストンロッド連結素子を設けた圧縮ガスばねに関するものである。
このような圧縮ガスばねは、一般に、たとえば自動車のリアリッドやボンネットのような跳ねぶた、および重いものを移動させる手段として知られている。圧縮ガスばねは、圧縮管と、ピストンロッドを有するピストンと、および圧縮ガスばねを、たとえば一方の端部を自動車のボディに、他方の端部を自動車のリアリッドに連結するための連結部とを有する液圧‐空気式調節素子である。圧縮ガスばねを伸張する方向への圧力は、圧縮管に加圧流体を充填することによって生じ、同一圧力が、様々な大きさのピストン横断面に作用する。
逆に連結部に対して牽引力を作用させるには、引張ガスばねが広くつかわれている。引張ガスばねには、2つの異なる構成形態が知られている。一方は、管の中に密閉したピストンを使用するものであり、他方は、2個の異なる直径のピストンロッドを使用するものである。双方の形態とも、内部摩擦が大きく、寿命が短いという欠点が知られている。
さらに、クランク装置における圧縮力もしくは引張力の形式の駆動力を制限するための、ピストンロッドを有するオイル作動シリンダが知られている。このシリンダは、コストのかかる方法で、オイル接続部により圧力切替バルブを介して液体タンク、および加圧圧力を発生させるポンプに連結する。シリンダ内部では、定常的な外部圧力均衡および容積均衡が生じている。
本発明の目的は、従来技術の課題を解決し、簡単な構成であって、引張(牽引)力を圧縮管連結素子およびピストンロッド連結素子に伝達することができる圧縮ガスばねを得るにある。
この目的を達成するため、本発明圧縮ガスばねは、圧縮管および圧縮管連結素子を、ピストンロッドを軸線方向に延在して包囲するピストンロッド連結素子により相互連結する構成、およびピストンロッドおよびピストンロッド連結素子を、前記圧縮管を軸線方向に延在して包囲するピストンロッド牽引素子により相互連結する構成のうち少なくとも一方の構成としたことを特徴とする。
本発明によれば、少ない製造コストで、かつ市販の圧縮管-ピストン-ピストンロッド-構成を利用して、圧縮管およびピストンロッドにより、連結素子に対して牽引力を加えることができる。本発明圧縮ガスばねによれば、連結素子、すなわち圧縮管連結素子とピストンロッド連結素子が互いに引っ張り合うことによって、ピストンを有するピストンロッドが圧縮管内部に進入する。ピストンロッドと圧縮管との相対運動は、軸線方向、すなわち圧縮ガスばねの中心軸線方向に生じる。密閉されているメンテナンスが不要なエネルギー貯蔵タンクとして構成した液圧‐空気式調節素子である圧縮管-ピストン-ピストンロッド-構成に加えて、圧縮管牽引素子としておよびピストンロッド牽引素子として単に機械的な手段のみが必要であるという利点があり、これら牽引素子は、軸線方向、すなわち圧縮ガスばねの中心軸線方向に対して平行に延在し、たとえば引きひもや引き棒牽引バンドもしくは牽引スタブとして構成することができ、適切な牽引力を伝達できる。したがって、本発明圧縮ガスばねは、製造が容易で、機械的な過負荷がなければ、メンテナンスが不要となる。この圧縮ガスばねは、耐用寿命が長く、作動の確実性が高い。
本発明の好適な実施例においては、高い機械的安定性、特に中心軸線の周りでのねじれに対する安定性が得られるようにするため、圧縮管牽引素子および圧縮管連結素子のうちの少なくとも一方と、ピストンロッド牽引素子および前記ピストンロッド連結素子のうちの少なくとも一方とを、互いに摺動可能に接触させる構成とする。この構成によれば、素子相互は、互いに支持し合い、軸線方向の移動を回避できる。騒音発生を回避するためには、互いに摺動接触する構成要素を、互いに異なる材料から構成すると好適である。
本発明のさらに他の好適な実施例においては、圧縮管牽引素子に、ピストンロッド牽引素子に沿って案内する圧縮管案内素子を設ける構成、および前記ピストンロッド牽引素子に、前記圧縮管牽引素子に沿って案内するピストンロッド案内素子を設ける構成のうち少なくとも一方の構成とする。これにより、圧縮ガスばねの機械的安定性および耐久性が、一層向上する。
本発明のさらに他の好適な実施例においては、圧縮管案内素子を、圧縮管牽引素子における圧縮管連結素子に背反する側にする構成、およびピストンロッド案内素子を、ピストンロッド牽引素子におけるピストンロッド連結素子に背反する側に配置する構成のうち少なくとも一方の構成とする。この構成によれば、支持距離が長くなるという利点が得られる。
本発明のさらに他の好適な実施例においては、圧縮管牽引素子がピストンロッド牽引素子を少なくとも部分的に包囲する構成、または、ピストンロッド牽引素子が前記圧縮管牽引素子を少なくとも部分的に包み込む包囲する構成のいずれかの構成とする。このような構成により、特に、圧縮ガスばねに作用する剪断力および/またはねじり力を緩和することができる。
本発明のさらに他の好適な実施例においては、圧縮管牽引素子を、ピストンロッド牽引素子内にはめ込む構成、およびピストンロッド牽引素子を、前記圧縮管牽引素子内にはめ込む構成のうち少なくとも一方の構成とする。これにより、剪断力および/またはねじり力の吸収が改善される。
たとえば、圧縮管牽引素子を、圧縮管の側面に、すなわち半径方向に突出するよう圧縮管に取り付けることもできる。これとは逆に、特にスリムであり、わずかな取付空間で済む圧縮ガスばね構成にするには、圧縮管牽引素子を、圧縮管における第1端面とは反対側の第2端面で、圧縮管に連結すると好適である。
本発明のさらに他の好適な実施例においては、ピストンロッド牽引素子を、ピストンロッドにおける圧縮管に背反する側の端部で、ピストンロッドに連結する。この構成によれば、ピストンロッドの製造が簡単になることにより、ピストンロッドとピストンロッド牽引素子との間を、たとえばピストンロッド遊端にねじによって、容易に連結することができる。
圧縮ガスばねの組み立てを容易にするには、圧縮管牽引素子に、軸線方向に延在し、かつ相互に離れ拡開可能な脚部を設けると好適である。
本発明のさらに他の好適な実施例においては、圧縮管牽引素子またはピストンロッド牽引素子に、軸線方向に延在し、それぞれ両側の端部を相互連結した脚部を設ける。この構成によれば、両側の端部で互いに連結しておらず、互いに拡開できる脚部を設けた牽引素子に比べると、安定性が高まり、特に、圧縮ガスばねの組み立ての際に、この牽引素子によって前述の一方の牽引素子を包み込むことができる。一般に、一方の牽引素子を閉じた環状輪郭として形成し、他方の牽引素子を開放した輪郭として形成すると好適である。この構成によれば、組み立ての際に、まずピストンロッドを有する圧縮管を開放した輪郭の牽引素子に固定し、続いて、開放した輪郭の牽引素子を他方の環状輪郭の牽引素子に挿入する。さらに、閉じた環状輪郭の牽引素子は、他方の牽引素子の脚部が拡開できる幅を有するものとすると好適であり、この構成によれば、開放した輪郭の牽引素子の脚部が過剰にねじれることなく、双方の牽引素子が互いに抜き差し移動することができる
圧縮管を保護する構成にするには、ピストンロッド牽引素子に、前記圧縮管を包囲する外側パイプを設けると好適である。この構成によれば、側面に接続素子を有する圧力ガスばねを、特に短縮化することができる。
本発明のさらに他の実施例においては、軸線方向に延在し、圧縮管連結素子が貫通する溝孔を設ける。好適には、特に、溝孔はスリット状とし、圧縮管連結素子を溝孔の端縁に沿って案内する。
圧縮管牽引素子は直接、たとえば溶接や接合によって、圧縮管に連結することが考えられる。これに対して、本発明のさらに他の実施例のように、圧縮管牽引素子を、この圧縮管牽引素子における圧縮管連結素子とは反対側の端部で、圧縮管ホルダに連結すると、異なる圧縮管に対する適合の多様性が高まるので、非常に有利である。
本発明のさらに他の好適な実施例のように、ピストンロッド牽引素子を、このピストンロッド牽引素子におけるピストンロッド連結素子とは反対側の端部で、ピストンロッドホルダに連結すると、同様に、ピストンロッド牽引素子とピストンロッドとの連結の多様性が高まる。
本発明のさらに他の好適な実施例のように、圧縮管牽引素子およびピストンロッド牽引素子のうち少なくとも一方に、それぞれ少なくとも1個の牽引スタブを設けると、牽引素子を、たとえば打ち抜き機によって、容易にかつ低コストで製造することができる。
本発明のさらに他の好適な実施例のように、圧縮管牽引素子における少なくとも1個の牽引スタブ(23)と、圧縮管連結素子および圧縮管ホルダのうち少なくとも一方との間、ならびに、ピストンロッド牽引素子における少なくとも1個の牽引スタブと、ピストンロッド連結素子およびピストンロッドホルダのうち少なくとも一方との間に形状ロック連結部を設けると、様々な圧縮管および/またはピストンロッドに対して、多様に対応できる融通性のある構成が実現する。特に容易にわかるように、差し込みやクリップ留めによる方法で連結部を設けることができる。
本発明のさらに他の好適な実施例のように、各形状ロック連結部に安全装置を設けると、有利なことには、圧縮ガスばねの動作の確実性と耐久性が高まる。安全装置は、たとえば、接着や溶接(たとえば、レーザ溶接や超音波溶接)によることもできるし、ラッカーコーティングによることもできる。必要に応じて、ねじなどの連結素子を安全装置として使用することもできる。
本発明のさらに他の実施例のように、圧縮管連結素子およびピストンロッド連結素子に、圧縮ガスばねを外部に連結するため、それぞれに対応する連結素子設けると、圧縮ガスばねの組み立てが容易になり、有利である。
相互に移動するガスばね部分を所定位置で確実に係止する係止装置を設け、かつ、係止が容易に解除され、作動も確実にするために、圧縮管(3)内に、ピストンロッドが外方に突出した状態で、このピストンロッドを係止する係止装置を設けると好適である。
さらに、係止装置に、ピストンロッドが軸線方向に移動不能となるようこのピストンロッドに配置した係止部を設け、このピストンロッド(5)の係止部が、圧縮管に固定して設けた係止部と相互作用する構成とすることができる。
さらにまた、ピストンロッドの係止状態が、力を加える作用の結果生ずる前記ピストンロッドと圧縮管との間の相対移動により、解除可能とすることができる。
前記係止部を、ピストンロッドに回転可能に取り付けたカムドラムにより形成し、このカムドラムには、傾斜した対向カム面を有するカムを設け、また、圧縮管に連結する係止部を、傾斜した対向カム面および休止部により構成し、ならびに、やはり対向カム面を有するカムクラウンにより構成することにより、構造を容易に形成することができる。
任意の位置で停止させなければならない場合には、圧縮管、ピストンおよびピストンロッドから構成されるピストン-シリンダユニットに手動で操作できる停止装置を設けることができる。
本発明の実施例を図面において図示し、以下でさらに詳述する。相互に対応するそれぞれの素子には、すべての図面で同一の参照符号を用いて示す。
図1は、圧縮管連結素子2を設けた圧縮管3を有する圧縮ガスばね1の断面図であり、圧縮管連結素子2は、圧縮ガスばね1を、たとえば車両ボディといった外部と連結するのに使用する。圧縮管3の内部に、軸線方向、すなわち圧縮ガスばね1の中心軸線4方向にスライドできるように、図面には詳しく示さないピストンロッド5を有するピストンを設ける。ピストンロッド5は、圧縮管3の前方の第1端面6から圧縮管3の外部に導出し、また、圧縮ガスばね1には、この圧縮ガスばね1を、たとえば車両のボンネットといった外部に連結するピストンロッド連結素子7を設ける。圧縮管連結素子2およびピストンロッド連結素子7には、それぞれ、圧縮ガスばね1を外部に連結するための溝孔を有する舌状部として構成した連結素子8、9を設ける。
この実施例において、圧縮管3と圧縮管連結素子2とを、ピストンロッド5に対して同軸状に延在する圧縮管牽引素子10によって連結し、かつ、ピストンロッド5とピストンロッド連結素子7とを、圧縮管3に対して同軸状のピストンロッド牽引素子11により連結するので、圧縮管連結素子2とピストンロッド連結素子7が引き離されると、ピストンロッド5は圧縮管3の内部へスライドする。ピストンロッド5が圧縮管3の外部へ押し出されると、圧縮管連結素子2とピストンロッド連結素子7は収縮する。
ピストンロッド牽引素子11は、そのピストンロッド連結素子7側とは反対側の端部12において、ピストンロッドホルダ13に連結する。ピストンロッドホルダ13は、単一の部材として構成し、圧縮管牽引素子10に沿って案内するピストンロッド案内素子14に連結する。これにより、ピストンロッド案内素子14を、ピストンロッド牽引素子11におけるピストンロッド連結素子7に背反する側の端面、すなわち、ピストンロッド牽引素子11、におけるピストンロッド連結素子7側とは反対側の端部12に配置する。
ピストンロッドホルダ13により、ピストンロッド牽引素子11は、圧縮管牽引素子10に対して、軸線方向に滑動可能に接触する。すなわち、軸線方向に滑動する一方で、ピストンロッド牽引素子11と圧縮管牽引素子10は半径方向に接触する。ピストンロッド牽引素子11は、ピストンロッド5における圧縮管3に背反する側の端部でこのピストンロッド5に連結し、しかも、ピストンロッド5における圧縮管3に背反する側の端部を、ピストンロッドホルダ13形状ロックを生ずるように配置する。
圧縮管牽引素子10は、圧縮管3の第1端面6側とは反対側の圧縮管3の第2端面19において圧縮管3に連結する。さらに、圧縮管牽引素子10は、その圧縮管連結素子2側とは反対側の端部15において、圧縮管ホルダ16に連結する。圧縮管ホルダ16は、鋸歯状ラッチ手段17により、圧縮管牽引素子10の、軸線方向に延在しかつ相互に離れて拡開可能な2本の脚部18に連結し、これら脚部18間に保持する。
互いに滑動する構造素子としては、たとえば二硫化モリブデン(MoS2)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)といった潤滑剤を添加した材料を使用できる。
図2は、圧縮ガスばね1を閉じた全体的な斜視図である。両側の脚部18を有する圧縮管牽引素子10に隣接して、ピストンロッド牽引素子11にも軸線方向に延在する2個の脚部20を設ける。これら脚部20は、それぞれの両側端部を互いに連結し、具体的には、一方では、ピストンロッドホルダ13(図1参照)により、他方では、ピストンロッド連結素子7により、互いに連結する。圧縮管牽引素子10の脚部18および圧縮管牽引素子11の脚部20は、それぞれ圧縮管牽引素子10もしくは圧縮管牽引素子11の牽引スタブを構成する。
図3は、圧縮ガスばね1の第2実施例の断面図である。この第2実施例の圧縮ガスばね1においては、ピストンロッド5を設けたピストンを有する圧縮管3を、圧縮管ホルダ16にねじ付け、この圧縮管ホルダ16は、圧縮管牽引素子10における、圧縮ガスばね1を外部と接続するための圧縮管連結素子2側とは反対側の端部に配置する。ピストンロッドホルダ13を、ピストンロッド5における圧縮管3に背反する側の端部にねじ付け、このとき、ピストンロッドホルダ13は、ピストンロッド牽引素子11における圧縮ガスばね1を外部に接続するピストンロッド連結素子7側とは反対側の端部に配置する。
図4は、圧縮ガスばね1の第3実施例の外観の斜視図である。圧縮管連結素子2に連結した圧縮管牽引素子10は、この圧縮管牽引素子10の側方から曲げ出した舌状部21によって、ピストンロッド連結素子7に連結したピストンロッド牽引素子11を部分的に抱き込むように掛合する。ピストンおよびピストンロッドを有する圧縮管は、この実施例では完全に包囲され、より詳細には、圧縮管連結素子2を有する圧縮管牽引素子10およびピストンロッド連結素子7を有するピストンロッド牽引素子11に包囲される。
互いに対向して軸線方向に延在する2個の脚部20を設けたピストンロッド牽引素子11の第1部分を有するピストンロッド連結素子7を、図5(a)に拡大して示す。
図5(b)は、圧縮管牽引素子10の圧縮管側の端部を拡大して示し、この圧縮管牽引素子10には、互いに対向して軸線方向に延在する、向かい合って配置された2個の脚部18を設ける。これら脚部18は、圧縮管ホルダ16を構成し、溶接部22によって、強固に、相互連結する。
図6(a),(b),(c)は、3つの圧縮管ホルダ16に関する他の実施例を示す。この場合、それぞれ圧縮管牽引素子の2個の脚部18は、鋸歯状ラッチ手段27(図6(a),(b)参照)もしくはほぞ接合手段28(図6(c)参照)によって相互連結する。図6(b),(c)では、圧縮管3も一緒に示す。圧縮管は、一般に、たとえば、ねじ接合、リベット接合、ラッチ接合、超音波溶接接合ないしレーザ溶接接合により、圧縮管牽引素子10に連結することができる。
図7(a)は、圧縮管牽引素子の牽引スタブ23に連結する圧縮管連結素子2の斜視図を示す。たとえば、個々に短縮化可能で、様々な圧縮管の長さに適合する牽引スタブ23は、力伝達部材として機能するボルト26によって圧縮管連結素子2に連結する。
図7(b),(c),(d)および図8(a),(b),(c),(d)は、圧縮管牽引素子の牽引スタブ23と圧縮管連結素子2との、形状ロック連結の、種々の異なる実施例を示す。図示した連結方法では、いずれも、牽引スタブ23と圧縮管連結素子2との差し込みによる簡単な連結が可能である。同様の連結を、ピストンロッド牽引素子の牽引スタブとピストンロッド連結素子との間にも、設けることができる。
図9は、圧縮ガスばね1の第4実施例の一部断面とする側面図を示す。圧縮ガスばね1は圧縮管3を備え、圧縮ガスばね1によって作動可能な要素に対して圧縮ガスばね1を外部連結するピストンロッド連結素子7を有するピストンロッド5を、その圧縮管3から導出する。ピストンロッド5およびピストンロッド連結素子7を、軸線方向に、したがって圧縮ガスばね1の中心軸線4の方向に延在して圧縮管3を包囲するピストンロッド牽引素子11によって相互連結する。
ピストンロッド牽引素子11は、圧縮管3を包囲する外側パイプ24を有し、この外側パイプ24には、軸線方向に延在するスリット状の溝孔25を設ける。圧縮管3の圧縮管連結素子2を、圧縮管3のほぼ中間部分から、直接半径方向に突設し、外側パイプ24の溝孔25に貫通させる。ピストンロッド牽引素子11は、外側パイプ24に設けた溝孔25の壁を介して圧縮管連結素子2に対してガイドされる。このとき、ピストンロッド牽引素子11は軸線方向、すなわち中心軸線4の方向に圧縮管連結素子2に対して摺動接触する。
圧縮管連結素子2およびピストンロッド連結素子7が互いに離れる方向に移動すると、圧縮管3はたとえば外側パイプ24の底部に支えられ、圧縮管連結素子2とピストンロッド連結素子7との間に、牽引力が発生する。
図10(a)および(b)に示した第5実施例では、ピストンロッド5にカムドラム29を配置し、このカムドラム29の外周面上に分散してカム30を設ける。カム30は、カムドラム29に対して半径方向外方に突出させる。カムドラム29は、ピストンロッド5に対して回転可能ではあるが、軸線方向には移動不能に設ける。圧縮管3の内部において、カムクラウン36およびカムスリーブ32を設け、これらカムクラウン、カムスリーブは、溝37によって圧縮管3の内部に固定する。カムスリーブ32およびカムクラウン36には湾曲したカム軌道を設け、このカム軌道を半径方向内方に突出させる。図10(b)に、すべてのカム軌道の実施例を示す。
図示のように、カムドラム29のカム30には対向カム面31を設ける。カムスリーブ32には、対向カム面33および休止部34を設け、カムクラウン36には、同様に対向カム面35を設ける。
図10(a)および(b)に示した圧縮ガスばねでは、ピストンロッド5が外方に移動する際に、カムドラム29のカム30の対向カム面31、カムスリーブ32の対向カム面33に接近する。双方の対向カム面は、同じ直径上に配置されているので、互いに通過経路上に存在する。しかし、対向カム面31、33が互いに一致する傾斜を有し、ならびにカムドラム29がピストンロッド5に対して回転可能であることにより、対向カム面は互いに摺動して通り過ぎ、カムドラム29のカム30はカムスリーブ32の対向カム面33間を移動する。カムスリーブ32の周方向における各対向カム面33間に存在する開口によって、カムドラム29の対向カム面31は、ピストンロッド5がさらに外方へ移動すると、カムトップ36の対向カム面35に接触する方向に、前方へ送られる。このカムトップ36の対向カム面35は、カムドラム29がそれ以前と同一方向にさらに回転するように、配置する。ピストンロッド5が引き続いて内方へ移動すると、カムドラム29のカム30は、カムスリーブ32内の対向カム面33の間にある開放された開口を通過することができなくなる。カム30はカムスリーブ32における休止部34に捕捉され、これによって、形状ロックによる係止が保障される。このような状態では、錠止が生じる。
錠止を解放するためには、ピストンロッド5は外方に移動し、カムドラム29の向カム面31に、カムトップ36の対応する対向カム面35の1つにおいてさらなる回転を生ぜしめ、この回転により、この後にピストンロッド5が内方へ移動する際に、カム30および対向カム面31を有するカムドラム29が、カムスリーブ32の対向カム面33を通り過ぎるよう摺動させ、それゆえカムドラム29はカムケース32を通過することができる。これによって、錠止状態から解放され、跳ねぶたを閉じることができる。
たとえばカムドラム29をピストンロッド5に対して固定して配置し、そのかわりカムスリーブ32とカムクラウン36を回転可能に設けることもできる。同様に、係止のために必要な湾曲したカム軌道を、たとえば、回転可能部分と回転不能部分とを入れ換えることもできる。
本発明圧縮ガスばねにおける第1実施例の斜視断面図である。 図1に示す圧縮ガスばねの斜視図である。 本発明圧縮ガスばねにおける第2実施例の断面図である。 本発明圧縮ガスばねにおける第3実施例の斜視図である。 (a)は図4に示した圧縮ガスばねにおけるピストンロッド連結素子の説明図であり、(b)は図4に示した圧縮ガスばねの圧縮管ホルダの説明図である。 (a),(b),(c)は、3つの圧縮管ホルダ16に関する他の実施例の説明図である。 (a)は、圧縮管牽引素子の牽引スタブ23に連結する圧縮管連結素子の斜視図であり、(b),(c),(d)はそれぞれ、圧縮管連結素子の牽引スタブと圧縮管連結素子との形状ロック連結に関する種々の異なる実施例の側面図である。 (a),(b),(c),(d)は、それぞれ、圧縮管連結素子の牽引スタブと圧縮管連結素子との形状ロック連結に関する種々の異なる実施例の側面図である。 圧縮ガスばねにおける第4実施例の一部断面とする側面図である。 本発明圧縮ガスばねにおける第5実施例の説明図であり、(a)は圧縮管の一部断面とする側面図であり、(b)は(a)に示した圧縮管の展開図である。
符号の説明
1 圧縮ガスばね
2 圧縮管連結素子
3 圧縮管
4 中心軸線
5 ピストンロッド
6 圧縮管の第1端面
7 ピストンロッド連結素子
8 連結素子
9 連結素子
10 圧縮管牽引素子
11 ピストンロッド牽引素子
12 端部
13 ピストンロッドホルダ
14 ピストンロッド案内素子
15 端部
16 圧縮管ホルダ
17 鋸歯状ラッチ手段
18 脚部
19 圧縮管の第2端面
20 脚部
21 舌状部
22 溶接部
23 牽引スタブ
24 外側パイプ
25 溝孔
26 ボルト
27 鋸歯状ラッチ手段
28 ほぞ接合手段
29 カムドラム
30 カム
31 対向カム面
32 カムスリーブ
33 対向カム面
34 休止部
35 対向カム面
36 カムクラウン
37 溝

Claims (23)

  1. 圧縮ガスばねを外部に接続する圧縮管連結素子と、
    圧縮ガスを充填した圧縮管と、
    前記圧縮管内で軸線方向にスライド可能であり、ピストンロッドを有するシリンダと
    を設け、前記ピストンロッドを、前記圧縮管の第1端面から圧縮管外部に導出し、前記ピストンロッドには、前記圧縮ガスばねを外部に接続するピストンロッド連結素子を設けた圧縮ガスばねにおいて、
    圧縮管(3)および圧縮管連結素子(2)を、ピストンロッド(5)を軸線方向に延在して包囲するピストンロッド連結素子(10)により相互連結する構成、およびピストンロッド(5)およびピストンロッド連結素子(7)を、前記圧縮管(3)を軸線方向に延在して包囲するピストンロッド牽引素子(11)により相互連結する構成のうち少なくとも一方の構成としたことを特徴とする圧縮ガスばね。
  2. 前記圧縮管牽引素子(10)および前記圧縮管連結素子(2)のうちの少なくとも一方と、前記ピストンロッド牽引素子(11)および前記ピストンロッド連結素子(7)のうちの少なくとも一方とを、互いに摺動可能に接触させる構成とした請求項1記載の圧縮ガスばね。
  3. 前記圧縮管牽引素子(10)に、前記ピストンロッド牽引素子(11)に沿って案内する圧縮管案内素子を設ける構成、および前記ピストンロッド牽引素子(11)に、前記圧縮管牽引素子(10)に沿って案内するピストンロッド案内素子(14)を設ける構成のうち少なくとも一方の構成とした請求項1または2記載の圧縮ガスばね。
  4. 前記圧縮管案内素子を、前記圧縮管牽引素子(10)における前記圧縮管連結素子(2)に背反する側にする構成、および前記ピストンロッド案内素子(14)を、前記ピストンロッド牽引素子(11)における前記ピストンロッド連結素子(7)に背反する側に配置する構成のうち少なくとも一方の構成とした請求項3記載の圧縮ガスばね。
  5. 前記圧縮管牽引素子(10)が前記ピストンロッド牽引素子(11)を少なくとも部分的に包囲する構成、または、前記ピストンロッド牽引素子(11)が前記圧縮管牽引素子(10)を少なくとも部分的に包み込む包囲する構成のいずれかの構成とした請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  6. 前記圧縮管牽引素子(10)を、前記ピストンロッド牽引素子(11)内にはめ込む構成、および前記ピストンロッド牽引素子(11)を、前記圧縮管牽引素子(10)内にはめ込む構成のうち少なくとも一方の構成とした請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  7. 前記圧縮管牽引素子(10)を、前記圧縮管(3)における第1端面(6)とは反対側の第2端面(19)で、前記圧縮管(3)に連結した請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  8. 前記ピストンロッド牽引素子(11)を、ピストンロッド(5)における前記圧縮管(3)に背反する側の端部で、前記ピストンロッド(5)に連結した請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  9. 前記圧縮管牽引素子(10)に、軸線方向に延在し、かつ相互に離れる拡開可能な脚部(18)を設けた請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  10. 前記ピストンロッド牽引素子(11)に、軸線方向に延在し、かつ相互に離れる拡開可能な脚部(20)を設けた請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  11. 前記圧縮管牽引素子(10)または前記ピストンロッド牽引素子(11)に、軸線方向に延在し、それぞれ両側の端部を相互連結した前記脚部(18、20)を設けた請求項1乃至10のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  12. 前記ピストンロッド牽引素子(11)に、前記圧縮管(3)を包囲する外側パイプ(24)を設けた請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  13. 前記外側パイプ(24)に、軸線方向に延在し、前記圧縮管連結素子(2)が貫通する溝孔(25)を設けた請求項12記載の圧縮ガスばね。
  14. 前記圧縮管牽引素子(10)を、この圧縮管牽引素子(10)における前記圧縮管連結素子(2)とは反対側の端部で、圧縮管ホルダ(16)に連結した請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  15. 前記ピストンロッド牽引素子(11)を、このピストンロッド牽引素子(11)における前記ピストンロッド連結素子(7)とは反対側の端部(12)で、ピストンロッドホルダ(13)に連結した請求項1乃至14のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  16. 前記圧縮管牽引素子(10)および前記ピストンロッド牽引素子(11)のうち少なくとも一方に、それぞれ少なくとも1個の牽引スタブ(23)を設けた請求項1乃至15のうちいずれか一項に記載の圧縮ガスばね。
  17. 前記圧縮管牽引素子(10)における前記少なくとも1個の牽引スタブ(23)と、前記圧縮管連結素子(2)および前記圧縮管ホルダ(16)のうち少なくとも一方との間、ならびに、前記ピストンロッド牽引素子(11)における前記少なくとも1個の牽引スタブと、前記ピストンロッド連結素子(7)および前記ピストンロッドホルダ(13)のうち少なくとも一方との間に形状ロック連結部を設けた請求項16記載の圧縮ガスばね。
  18. 各形状ロック連結部に安全装置を設けた請求項17記載の圧縮ガスばね。
  19. 前記圧縮管連結素子(2)および前記ピストンロッド連結素子(7)に、圧縮ガスばねを外部に連結するため、それぞれに対応する連結素子(8、9)設けた請求項1乃至18のうちのいずれか一項記載の圧縮ガスばね。
  20. 前記圧縮管(3)内に、前記ピストンロッド(5)が外方に突出した状態で、このピストンロッド(5)を係止する係止装置を設けたことを特徴とする上記請求項いずれか1項に記載の圧縮ガスばね。
  21. 係止装置に、前記ピストンロッド(5)が軸線方向に移動不能となるようこのピストンロッド(5)に配置した係止部を設け、このピストンロッド(5)の係止部が、前記圧縮管(3)に固定して設けた係止部と相互作用する構成とした請求項20記載の圧縮ガスばね。
  22. 前記ピストンロッド(5)の係止状態が、力を加える作用の結果生ずる前記ピストンロッド(5)と圧縮管(3)との間の相対移動により、解除可能とした請求項20または21記載の圧縮ガスばね。
  23. 前記係止部を、前記ピストンロッド(5)に回転可能に取り付けたカムドラム(29)により形成し、このカムドラム(29)には、傾斜した対向カム面(31)を有するカム(30)を設け、また、圧縮管(3)に連結する係止部を、傾斜した対向カム面(33)および休止部(34)により構成し、ならびに、やはり対向カム面(35)を有するカムクラウン(36)により構成した請求項20乃至22のうちいずれか1項に記載の圧縮ガスばね。
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