JP2006226079A - 折戸構造 - Google Patents

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Junya Sakai
順也 酒井
Jiro Yamazaki
治郎 山崎
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Abstract

【課題】 板戸への別部材としての取手等の取付け加工の負担を軽減し、折戸の開閉をより小さな力でも簡便、かつ容易に行うことができ、また、すっきりとした外観とする。
【解決手段】折戸連結部4において、開閉のための手掛り部5Aを有する縦側縁5が戸板1A,1Bの少くとも一方の木口の設けられており、前記手掛り部5Aは、他方の戸板木口に対向する凹部を有しているものとする。
【選択図】図1

Description

本願発明はクローゼット等の扉や間仕切として有用な折戸構造に関するものである。
従来より、クローゼット等の扉や間仕切として折戸が用いられてきている。この折戸は隣接する板戸が蝶番によって折り畳み可能に連結されて開閉自在とされている。
これらの折戸については、板戸の連結部に取手を設けて手指による開閉操作を容易とするための工夫がなされてきている。たとえば、図5に示したように、隣接する板戸1A、1Bを蝶番2をもって折り畳み可能とした折戸の構造において、連結部の一方の板戸1Aの外側(表側)に把持可能な取手3を設けたもの(特許文献1)や、図6のように、同様に連結部の一方の板戸1Bの外側(表側)にリング状の取手3を設けたもの(特許文献2)、あるいは連結部に装着した回転軸から板戸表側に突出させた把持可能な取手を設けたもの(特許文献3)が知られている。
しかしながら、これら従来の取手を設けた折戸構造の場合には、パネル等による板戸の構成とは全く別の部材としての取手や回転軸等の取付け加工が必要であるとともに、把持可能とされた取手は板戸から外側(表側)に突出させているため、どうしても連結部センター位置と取手の位置とのズレが大きくなることから折戸の開閉に必要な引張り、押し込みのための力の負担が大きいという問題があった。
また、従来の折戸の場合には、表側に突出した取手の存在によって折戸をすっきりとした外観とすることが難しいという問題があった。そして、さらには、蝶番を介した連結部では指をはさむと傷つけやすく、連結部での隙間から戸板の背面側が透けて見えやすいという問題があるが、従来の折戸の構造ではこれら問題への対策が容易ではなかった。
特開平10−299299号公報 特開2003−74221号公報 特開2003−278412号公報
本願発明は、上記のとおりの背景から、従来の折戸構造の問題点を解消し、板戸への別部材としての取手等の取付け加工の負担を軽減し、折戸の開閉をより小さな力でも簡便、かつ容易に行うことができ、また、すっきりとした外観とすることができ、しかも連結部への指はさみによる危険性の回避や連結部隙間の遮へい対策も容易とすることのできる、新しい折戸構造を提供することを課題としている。
本願発明の折戸構造は、上記の課題を解決するものとして以下のことを特徴としている。
第1:折戸連結部において、開閉のための手掛り部を有する縦側縁が少くとも一方の戸板木口に設けられており、前記手掛り部は、他方の戸板木口に対向する凹部を有している。
第2:手掛り部を有する縦側縁には、他方の戸板木口、もしくは相互に当接または近接対向する弾性体が設けられている。
第3:手掛り部の凹部は湾曲し、凹部の折戸表側に指係止用のくぼみを有している。
第4:縦側縁は、戸板側端部を挾持し、戸板背面側で蝶番を固定している。
上記のとおりの本願第1の発明によれば、従来の折戸構造の問題点を解消し、板戸への別部材としての取手等の取付け加工の負担を軽減し、連結部のセンター位置と手掛り部とは近接し、かつ縦側縁の全長位置に手掛り部があるため、折戸の開閉をより小さな力で任意の高さ位置でも簡便、かつ容易に行うことができ、また、すっきりとした外観とすることができる。また、第2の発明によれば、上記の効果に加えて、弾性体の存在によって、連結部への指はさみによる危険性の回避や連結部隙間の遮へい対策も可能となる。
さらに第3の発明によれば、湾曲した凹部と指係止用のくぼみの配設によって、折戸の開閉はさらに容易となる。
第4の発明によれば、縦側縁と戸板の一体的剛性が良好となり、蝶番の固定も容易となる。
本願発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の折戸構造の一実施形態を部分断面とともに要部斜視図として例示したものである。この図1に例示した折戸構造では、隣接する戸板1A,1Bが、蝶番2を設けた連結部4において、手掛り部5Aを有する縦側縁5が戸板1A,1Bの各々の木口に設けられている。そしてこの手掛り部5Aは、各々他方の戸板木口に対向し、また相互にも対向する凹部を有している。
図2は、この実施形態について正面図を示したものである。戸板1A,1Bの連結部4において、戸板1A,1Bの木口に設けられた縦側縁5には上記の手掛り部5Aが配設されている。
縦側縁5は、金属や樹脂、木質材等の各種であってよいが、好適には強度や成形加工性等の観点から、たとえばアルミニウム等の押出し成形品としての金属製とすることができる。このような縦側縁は、戸板1A,1Bをパネル体等として構成する場合の縦枠材としての機能をもつこともでき、木質材や樹脂、金属等の戸板部材と一体化されることで戸板1A,1Bを構成することができる。上記の手掛り部5Aは、このような縦側縁に別体として配設されてもよいが、好適には、その不可分な要素として構成することができる。
以上のような手掛り部5Aを有する縦側縁5は図2のように戸板1A,1B木口の縦方向の全長に渡って設けることが好ましいが、折戸構造の機能や戸板1A,1Bの強度等を損わない限り、外観意匠性等の観点から部分的に他の木口部構造を採用してもよい。
図1および図2においては、手掛り部5Aを有する縦側縁5を、連結部4において隣接する戸板1A,1Bの両者の対向する木口に設けた形態を示しているが、折戸の設置場所や用途目的によっては戸板1A,1Bのいずれか一方への配設であってもよい。
縦側縁5に凹部として設けられている手掛り部5Aについては、折戸を折り畳んで開く場合、すなわち、図1、そして横断面として示した図3のように矢印α方向の表側前方への引出し、そして折戸を閉じる場合の逆方向βへの押込みの際に手指がスムーズに挿入されて容易に操作できるように湾曲した内面を持つことが好ましい。また、本願発明の実施形態としては、折戸表側の凹部前方端部には指係止用のくぼみ5Bを有していることがさらに好ましい。
たとえば以上のように、折戸連結部4において、開閉のための手掛り部5Aを有する縦側縁5が設けられており、手掛り部5Aが他方の戸板木口に対向する凹部を有している折戸構造では、従来のように、戸板表面等に全く別部材としての取手を取付け加工する必要がなく、戸板1A,1Bを形成する際の縦側縁5の配設時に手掛り部5Aも設けられることになる。このため、折戸を形成する際の作業負担は従来に比べて大幅に軽減されることになる。また、手掛り部5Aは、戸板1A,1Bの木口に設置され、戸板1A,1Bが折れることになる連結部4のセンター位置に近くなり、従来の戸板表側に突出した取手の場合に比べて折戸の開閉をより小さな力でも可能となる。しかも、従来のように戸板表側の特定箇所に固定された取手とは相違して、図2のように縦側縁の上下の任意の位置の手掛り部5Aで開閉操作可能となるため、手の位置の低い子供や老人、あるいは手の位置の高い人であっても簡便、かつ容易に開閉操作が可能となる。そして、さらには、従来のように取手が戸板前方に突出することもないので、図2のように、折戸の外観をすっきりとした見栄えのよいものとすることができる。
また実施形態として手掛り部5Aの凹部を湾曲とし、かつ、その戸板表面前方側端部に指係止用のくぼみ5Bを設ける場合には、開閉操作時に指が指係止用のくぼみ5Bに掛かるので、開閉操作時に指が滑ることもなく、またその際には指は、図3の部分拡大図である図4に矢印で示した方向にスムーズに湾曲面に沿って導かれ、操作はよりスムーズに容易となる。
そして、本願発明の折戸構造においては、その実施形態として、図1並びに図3と図4の断面図に例示したように、手掛り部5Aを有する縦側縁5には、相互に、もしくは他方の戸板木口に対向する弾性体5C、すなわちクッション体を設けていることが好適に考慮される。
この弾性体5Cは、各種の樹脂フォーム、たとえばポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォームや、ゴム、その他樹脂等により構成することができる。このような弾性体5Cの配設によって、指をはさみやすい連結部4に仮に指をはさみ込んだとしても、そのクッション作用により手指に傷を生じさせる危険性を回避することができる。また、この弾性体5Cを、相互に、あるいは他方の戸板木口に当接、もしくは近接させることで、遮へい作用を奏するものとし、戸板背後が透けて見えやすいという従来の問題点を解消することができる。
縦側縁5の戸板1A,1Bへの取付け、さらには蝶番2の取付け固定については様々な形態であってよいが、たとえば好適な形態としては、図4の拡大断面図のように、縦側縁5は、戸板1Bを挾持できるように、手掛り部とは反対側であって、戸板表側の前方部に、戸板1Bのはずれ(脱落)防止用のつば部5Dを有するものとすることが考慮される。また、縦側縁5の背面側には、蝶番2を、ビス6等により固定することが考慮される。この固定は作業として容易である。
図3および図4の例においては、ビス穴5E,5Fにおいて蝶番2をビス6により固定するが、ビス穴5Fは戸板1Bへの固定用として使用してもよい。またビス穴5Gは戸板への固定用としている。このビス穴5Gの近傍には、折れ防止用の面取り部5Hを設けてもいる。
もちろんこれらは一例であって何らこの例に限定されるものではない。
本願発明の一実施形態を例示した部分断面要部斜視図である。 図1の実施形態について示した正面図である。 図1の実施形態の横断面図である。 図3の一部拡大断面図である。 従来の取手付き折戸を示した斜視図である。 従来の別の取手付き折戸を示した斜視図と要部横断面図である。
符号の説明
1A,1B 戸板
2 蝶番
3 取手
4 連結部
5 縦側縁
5A 手掛り部
5B くぼみ
5C 弾性体
5D つば部
5E,5F,5G ビス穴
5H 面取り部
6 ビス

Claims (4)

  1. 折戸連結部において、開閉のための手掛り部を有する縦側縁が少くとも一方の戸板木口に設けられており、前記手掛り部は、他方の戸板木口に対向する凹部を有していることを特徴とする折戸構造。
  2. 手掛り部を有する縦側縁には、他方の戸板木口、もしくは相互に当接または近接対向する弾性体が設けられていることを特徴とする請求項1の折戸構造。
  3. 手掛り部の凹部は湾曲し、凹部の折戸表側に指係止用のくぼみを有していることを特徴とする請求項1または2の折戸構造。
  4. 縦側縁は、戸板側端部を挾持し、その戸板背面側で蝶番を固定していることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれかの折戸構造。
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