JP2006225413A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006225413A JP2006225413A JP2005037174A JP2005037174A JP2006225413A JP 2006225413 A JP2006225413 A JP 2006225413A JP 2005037174 A JP2005037174 A JP 2005037174A JP 2005037174 A JP2005037174 A JP 2005037174A JP 2006225413 A JP2006225413 A JP 2006225413A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- block copolymer
- resin composition
- thermoplastic resin
- resin
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【課題】 室温のみならず、低温での衝撃強度に優れ、流動性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性にも優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の単量体単位間の結合がエステル結合からなる樹脂(A)と、アクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b1)およびメタクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b2)より構成されるアクリル系ブロック共重合体(B)とを含み、アクリル系ブロック共重合体(B)が50質量%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の単量体単位間の結合がエステル結合からなる樹脂(A)と、アクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b1)およびメタクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b2)より構成されるアクリル系ブロック共重合体(B)とを含み、アクリル系ブロック共重合体(B)が50質量%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、室温のみならず低温での衝撃強度に優れ、流動性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性にも優れた成形品を与える熱可塑性樹脂組成物に関するものである。この成形品は自動車内外装用成形部品、例えばドアハンドル、サイドガーニッシュ、インストルメントパネルおよびバンパー等、電気および電子機器部品、例えばコネクター、スイッチカバー、ハウジングおよび容器等広い分野で使用される。
ポリカーボネート系樹脂は、難燃性、耐熱性、寸法安定性、非吸湿性および電気特性などに優れたプラスチックとして知られており、事務機器外装部材、電子機器部材の成形用樹脂として広く使用されている。しかし、この樹脂は、溶融流動性に劣り成形加工が困難であり、かつ塗料などに対する耐溶剤性が低く、用途が限定されている。また、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートに代表されるポリエステル系樹脂は、加工性に優れているほか、機械的物性、耐熱性、その他物理的、化学的特性に優れているため、自動車部品、電気・電子機器部品、その他精密機器部品用の原料樹脂として幅広く使用されている。しかし、結晶性樹脂であるために得られる成形品の寸法安定性が悪い。
そこで両者の欠点を補う目的で、ポリカーボネート系樹脂と芳香族ポリエステル系樹脂を配合する方法が提案されている(特許文献1等)。そして、ポリカーボネート系樹脂とポリエステル系樹脂からなる樹脂組成物では、ポリカーボネート系樹脂およびポリエステル系樹脂が本来有する、優れた強度および弾性率、ポリエステル系樹脂が本来有する、優れた耐薬品性は比較的保持される。しかし、その樹脂組成物は、耐衝撃性の改善効果が不十分であり、ポリカーボネート系樹脂の室温における優れた耐衝撃性が殆ど発揮されず、ポリエステル系樹脂の低い耐衝撃性がそのまま樹脂組成物に発現しているために、実用上問題が生じる。ポリカーボネート・ポリエステル系樹脂アロイの衝撃強度改善のために、特許文献2では、ポリカーボネート樹脂と飽和ポリエステル樹脂に対し、水酸基変性した芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体の水素添加物を添加することによって、耐衝撃性等を向上させる方法が提案されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂と飽和ポリエステル樹脂と水酸基変性した芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の水素添加ブロック共重合体の比率および芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の水素添加ブロック共重合体の水酸基変性率が、狭い限られた範囲内でしか耐衝撃性改良効果を発現しないという問題がある。また、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の水素添加ブロック共重合体の水酸基と、ポリカーボネート樹脂および飽和ポリエステル樹脂のカルボキシル基および/またはエステル基とのエステル交換反応が過剰に進行すると、ポリカーボネート樹脂および飽和ポリエステル樹脂の低分子量化を引き起こし、耐衝撃性、耐熱性等の物性が低下するという問題も生じる。
さらに、ポリ乳酸樹脂は非石油系原料、サツマイモやトウモロコシなどの原料を使用して合成していることから、石油資源を使用しない植物系由来の樹脂として注目されており、今まで石油系プラスチックを使用していた用途で、素材を非石油系材料へ置き換えていく動きが盛んである。ポリ乳酸は透明性を生かし、フィルムやシート用途に使用されている。しかし、ポリ乳酸樹脂単体では耐衝撃性および柔軟性が低く、特に耐衝撃性が必要とされる用途には使用されていなかったのが現状である。そこで、耐衝撃性改良を目的に特許文献3では、ポリ乳酸樹脂にシリコーン系添加剤および乳酸系ポリエステルを添加する検討がなされている。しかし、未だ十分な衝撃強度は得られておらず、実用性に乏しい。
本発明の目的は、耐熱性、曲げ弾性率を大幅に低下させることなく、室温のみならず低温での耐衝撃性に優れ、さらには流動性(成形加工性)および耐薬品性にも優れた熱可塑性樹脂組成物を提供すること、そして、耐熱性、弾性率を大幅に低下させることなく、室温のみならず、低温での耐衝撃性に優れ、さらには流動性(成形加工性)および耐薬品性にも優れた成形品を提供することである。
本発明者らが検討を重ねた結果、単量体単位間の結合がエステル結合からなる樹脂に対して、アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロックとメタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロックより構成されるアクリル系ブロック共重合体を混合することによって、上記の目的に適合した熱可塑性樹脂組成物および成形品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、単量体単位間の結合がエステル結合からなる樹脂(A)と、アクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b1)およびメタクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b2)より構成されるアクリル系ブロック共重合体(B)とを含み、アクリル系ブロック共重合体(B)が50質量%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品を提供するものである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、溶融時の流動性に優れていて成形加工性が良好であるため、各種の成形加工法が適用でき、それによって各種形態の成形品を製造できる。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品は、該重合体組成物に由来して、常温および低温での耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性に優れているので、自動車内外装用成形部品または電気・電子機器部品、ハウジング材料等の分野で幅広く使用でき、各種用途において有用である。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の熱可塑性樹脂組成物は、単量体単位間の結合がエステル結合からなる樹脂(A)(以下、(A)成分という場合もある。)と、アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b1)とメタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b2)より構成されるアクリル系ブロック共重合体(B)(以下、(B)成分という場合もある。)とを含有する。
本発明における第1の配合成分である樹脂(A)としては、単量体単位間の結合がエステル結合からなるものであれば特に制限されず、具体的にはビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、リサイクルPET、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステル系樹脂;ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。上記の樹脂(A)のうちでも、アクリル系ブロック共重合体(B)との相溶性が高く、本発明の特長が効果的に発揮される点から、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリ乳酸樹脂より選ばれる1種以上を用いるのが好ましい。
樹脂(A)の1種として使用できるポリカーボネート系樹脂は、通常、二価フェノールとカーボネート前駆体を反応させることによって製造される。ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノールAと略記する)、テトラメチルビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−イソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロへキサン等であり、特に、ビスフェノールAが好ましい。カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、ジアリールカーボネートまたはハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させてポリカーボネート系樹脂を製造するに当たって、二価フェノールは単独または2種以上を使用することができ、またポリカーボネート系樹脂は例えば3官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、2種以上のポリカーボネート樹脂の混合物であってもよい。また必要に応じて触媒、分子量調整剤、酸化防止剤を使用してもよい。ポリカーボネート系樹脂の分子量については任意のものを用いることができ、例えば二価フェノールとしてビスフェノールA、カーボネート前駆体としてホスゲンを用いてポリカーボネート樹脂を得た場合、濃度0.7g/dl塩化メチレン溶液により温度20℃で測定した比粘度が0.15〜1.5の範囲のものが好ましく用いられる。また、ポリカーボネート系樹脂の溶融流動性(MFR:300℃、1.2kg)は、20g/10min以下であるのがよく、本発明の熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性および流動性を向上させる観点から16g/10min以下であるのがより好ましい。
樹脂(A)がポリカーボネート系樹脂であると、本発明の組成物からなる成形体の耐熱性、剛性などを向上するのに寄与する。
また、樹脂(A)の1種として使用できるポリエステル樹脂は、通常、ジカルボン酸またはその低級アルキルエステル、酸ハライドもしくは酸無水物誘導体とグリコールとを縮合させることによって製造される。ここで使用されるジカルボン酸の代表的な例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、p,p’−ジカルボキシジフェニルスルホン、p−カルボキシフェノキシ酢酸、p−カルボキシフェノキシプロピオン酸、p−カルボキシフェノキシ酪酸、p−カルボキシフェノキシ吉草酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸または2,7−ナフタレンジカルボン酸等あるいはこれらのカルボン酸の混合物が挙げられる。グリコールとしては、炭素数2〜12の直鎖アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオール等;芳香族グリコールとしてピロカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA等;脂環式グリコールとしてシクロヘキサンジメタノール等;またはこれらの化合物のアルキル置換誘導体が挙げられる。好適な熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)が挙げられる。
樹脂(A)がジカルボン酸類とグリコール類とから得られるポリエステル樹脂であると、本発明の組成物からなる成形体の耐熱性、剛性、耐薬品性などを向上するのに寄与する。
本発明において、樹脂(A)が、ポリカーボネート系樹脂とポリエステル系樹脂、好ましくはポリブチレンテレフタレート樹脂との混合物であると、ポリカーボネート系樹脂の耐衝撃性とポリエステル系樹脂の耐薬品性とを両立させることができる。ポリカーボネート系樹脂とポリエステル系樹脂とは、質量比で2:8〜9:1であるのが好ましく、5:5〜8:2であるのがより好ましい。
さらに、樹脂(A)の1種として使用できるポリ乳酸樹脂には、L体、D体、DL(ラセミ)体の3種の光学異性体が存在するが、それらのいずれでもよく、また乳酸以外の他の共重合体を含んでいてもよい。他の共重合成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、へキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどのグリコール化合物、シュウ酸、アジピン酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ドデカンジオン酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などのジカルボン酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、およびカプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オンなどのラクトン類を挙げることができる。
光学純度が低い場合には、ポリマーの結晶性は低くなり、ポリマーの耐熱性、力学的特性が低下する。したがって物性の面から考慮すると、L体の含有率が95%以上であるものあるいはD体の含有量は95%以上であるものが好ましい。
ポリ乳酸樹脂の製造方法としては、公知の重合方法を用いることができ、乳酸からの直接重合法、およびラクチドを介する開環重合法などを挙げることができる。
樹脂(A)がポリ乳酸樹脂であると、本発明の組成物からなる成形体の耐熱性、力学的特性および生分解性などを向上するのに寄与する。
本発明における第2の配合成分であるアクリル系ブロック共重合体(B)は、アクリル酸エステル単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロック(b1)とメタクリル酸エステル単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロック(b2)より構成される。上記重合体ブロック(b1)または重合体ブロック(b2)中におけるアクリル酸エステル単位またはメタクリル酸エステル単位の含有量は、それぞれ主成分となる量であれば特に制限されないが、それぞれ60〜100質量%の範囲であることが好ましく、80〜100質量%の範囲であることがより好ましい。
アクリル系ブロック共重合体(B)において、アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b1)は、主としてアクリル酸エステル単位から構成される重合体ブロックであり、該重合体ブロックを形成させるためのアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ペンタデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−メトキシエチルなどの1種以上を使用することができるが、上記例示のものに限定されるものではない。これらのアクリル酸エステル中、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸2−メトキシエチルなどのアクリル酸アルキルエステルを用いることが、本発明の熱可塑性樹脂組成物の流動性、耐薬品性等を向上させる観点から好ましく、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルを用いることがより好ましい。また、上記以外に、本発明の所期の効果を喪失しない限りにおいて、アクリル酸グリシジル、アクリル酸アリル、前記メタクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸、芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、オレフィンなどの他のモノマーを共重合成分(少量成分)として用いても差し支えない。
上記アクリル系ブロック共重合体(B)において、メタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b2)は、主としてメタクリル酸エステル単位から構成される重合体ブロックであり、該重合体ブロックを形成させるためのメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ペンタデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチルなどの1種以上を使用することができるが、上記例示のものに限定されるものではない。これらのメタクリル酸エステル中、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニルなどのメタクリル酸アルキルエステルを用いることが、本発明の熱可塑性樹脂組成物の低温耐衝撃性、耐熱性等を向上させる観点から好ましく、メタクリル酸メチルを用いることがより好ましい。また、上記以外に、本発明の所期の効果を喪失しない限りにおいて、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アリル、前記のアクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸、芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、オレフィンなどの他のモノマーを共重合成分(少量成分)として用いても差し支えない。
アクリル系ブロック共重合体(B)は、アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b1)とメタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b2)より構成されるが、その中でも重合体ブロック(b1)の両端に重合体ブロック(b2)が結合したトリブロック共重合体を用いることが、本発明の熱可塑性樹脂組成物の低温耐衝撃性、耐熱性等を向上させる観点から好ましい。本発明の期初の効果を喪失しない限りにおいては、これらのブロックとは別のブロックに、アクリル酸エステルモノマーおよびメタクリル酸エステルモノマー以外のモノマーから誘導される重合体ブロック(c)を有してもよい。重合体ブロック(c)と上記アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b1)、メタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b2)との結合の形態は特には限定されないが、例えば、(b2)−{(b1)−(b2)}n−(c)構造(nは自然数)や、(c)−(b2)−{(b1)−(b2)}n−(c)構造などが挙げられる。そのような重合体ブロック(c)を構成するモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−オクテンなどのオレフィン;1,3−ブタジエン、イソプレン、ミルセンなどの共役ジエン化合物;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル、ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ε−カプロラクトン、バレロラクトンなどを挙げることができる。
アクリル系ブロック共重合体(B)の分子鎖形態としては、特に限定されることはなく、例えば、線状、分枝状、放射状などのいずれでもよい。アクリル系ブロック共重合体(B)の重量平均分子量は、必ずしも限られるものではないが、通常10,000〜2,000,000の範囲にあり、15,000〜1,200,000の範囲にあるのが好ましい。特に、本発明の熱可塑性樹脂組成物の低温耐衝撃性、流動性等を向上させる観点から15,000〜100,000の範囲にあるのがより好ましい。また、アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b1)の重量平均分子量は、必ずしも限られるものではないが、通常8,000〜1,500,000の範囲にあり、12,000〜1,000,000の範囲にあるのが好ましい。さらに、メタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b2)の重量平均分子量は、必ずしも限られるものではないが、通常1, 000〜750, 000の範囲にあり、1, 500〜500, 000の範囲にあるのが好ましい。
アクリル系ブロック共重合体(B)を構成するアクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b1)のアクリル系ブロック共重合体(B)中の含有量は、30〜90質量%であることが必要であり、65〜85質量%であることが好ましく、また本発明の熱可塑性樹脂組成物の低温耐衝撃性を向上させる観点から75〜85質量%であることがより好ましい。アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック(b1)の含量が90質量%以上の場合には、本発明の熱可塑性樹脂組成物の膠着が発現し、成形材料として適さなくなる場合があり好ましくない。
また、アクリル系ブロック共重合体(B)の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜2.0の範囲内にあるのがよく、本発明の熱可塑性樹脂組成物の低温耐衝撃性および耐熱性を低下させる低重合体の含有量が極めて少量となる1.0〜1.6の範囲内にあるのがより好ましい。
本発明で使用するアクリル系ブロック共重合体(B)は、必要に応じて、分子鎖中または分子鎖末端に水酸基、カルボキシル基、酸無水物、アミノ基などの官能基を有していてもよい。
本発明で使用するアクリル系ブロック共重合体(B)の製造方法としては、各ブロックを構成するモノマーをリビング重合する方法が使用される。このようなリビング重合の手法としては、例えば、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩などの鉱酸塩存在下でアニオン重合する方法(特公平7−25859号公報参照)、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法(特開平11−335432号公報参照)、有機希土類金属錯体を重合開始剤として重合する方法(特開平6−93060号公報参照)、α−ハロゲン化エステル化合物を開始剤として銅化合物の存在下、ラジカル重合する方法(マクロモレキュラ ケミカル フィジックス(Macromol.Chem.Phys.)201巻、1108〜1114頁(2000年))などが挙げられる。また、多価ラジカル重合開始剤や多価ラジカル連鎖移動剤を用いて、各ブロックを構成するモノマーを重合させ、本発明のアクリル系ブロック共重合体(B)を含有する混合物として製造する方法なども挙げられる。これらの方法中、ブロック共重合体が高純度で得られ、また分子量分布が狭い、つまり本発明の熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、耐熱性を低下させる要因となるオリゴマ−や、流動性を低下させる要因となる高分子量体を含まないことから、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、有機アルミニウム化合物の存在下で、アニオン重合する方法が好ましい。その有機アルミニウム化合物の代表的な例としては、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)アルミニウム、イソブチルビス[2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノキシ)]アルミニウム、n−オクチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム、n−オクチルビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)アルミニウム、n−オクチルビス[2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノキシ)]アルミニウム、トリス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム、トリス(2,6−ジフェニルフェノキシ)アルミニウム等を挙げることができる。この中でも、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム、イソブチルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノキシ)アルミニウム、n−オクチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムまたはn−オクチルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノキシ)アルミニウムが、重合活性、ブロック効率等の点から特に好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、アクリル系ブロック共重合体(B)の、組成物に対する量が50質量%未満であり、好ましくは20質量%以下である。この場合には、樹脂(A)に由来する性能が主体となり、アクリル系ブロック共重合体(B)は樹脂(A)に対して室温のみならず低温での耐衝撃性および流動性を改善する作用を有する。さらに、アクリル系ブロック共重合体(B)の組成物に対する量が10質量%未満、さらには5質量%未満という他種の耐衝撃性改良剤よりも少ない添加量であってもこの効果は維持される。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の効果を損わない範囲であれば、上記した樹脂(A)およびアクリル系ブロック共重合体(B)の他に、必要に応じて他の重合体や添加剤を含有していてもよい。配合しうる他の重合体の例としては、ポリアクリルゴム、ポリブテンゴム、ポリイソブチレンゴム、EPR、EPDM等の合成ゴムなどを挙げることができる。また、添加剤の例としては、成形加工時の流動性を向上させるためのパラフィン系オイル、ナフテン系オイルなどの鉱物油軟化剤;耐熱性、耐候性等の向上または増量などを目的とする炭酸カルシウム、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグネシウムなどの無機充填剤;補強のためのガラス繊維、カーボン繊維などの無機繊維または有機繊維;熱安定剤;酸化防止剤;光安定剤;粘着剤;粘着付与剤;可塑剤;帯電防止剤;発泡剤などを挙げることができる。これらの添加剤の中でも、耐熱性、耐候性をさらに良好なものとするために、熱安定性、酸化防止剤などを添加することが実用上好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の調製方法は特に制限されず、例えば、樹脂(A)およびアクリル系ブロック共重合体(B)を、必要に応じて上記した他の重合体や添加剤とともに混合後、樹脂(A)と混合してもよい。混合操作は、例えば、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサーなどの既知の混合または混練装置を使用して行なうことができる。混合時または混練時の温度は、使用する樹脂(A)の溶融温度などに応じて適宜調節するのがよく、通常、110℃〜300℃の範囲内の温度で混合するとよい。このようにして、本発明の熱可塑性樹脂組成物を、ペレット、粉末などの任意の形態で得ることができる。ペレット、粉末などの形態の熱可塑性樹脂組成物は、成形材料として使用するのに好適である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、溶融流動性に優れるために、熱可塑性重合体に対して一般に用いられている成形加工方法や成形加工装置を用いて成形加工することができる。例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、真空成形などの任意の成形加工法によって成形加工することができ、それによって型物、パイプ、シート、フィルム、繊維状物、該熱可塑性組成物からなる層を含む積層体等の任意の形態の成形品を得ることができる。
上記のような本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品は、室温のみならず低温での耐衝撃性、流動性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性に優れるために、自動車内外装用成形部品、例えばドアハンドル、サイドガーニッシュ、インストルメントパネルおよびバンパー等、電気および電子機器部品、例えばコネクター、スイッチカバー、ハウジングおよび容器等広い分野に用いることができる。
以下に実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明はそれにより限定されない。
以下の実施例および比較例において、各アクリル系ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(以下GPCと表す)によりポリスチレン換算分子量で求め、これより分子量分布(Mw/Mn)を算出した。また、各アクリル系ブロック共重合体における各重合体ブロックの構成割合は1H−NMR(1H−核磁気共鳴)測定によって求めた。
上記で用いた測定装置および条件は、以下の通りである。
GPC:
装置:東ソー社製GPC装置「HLC−8020」
分離カラム:東ソー社製「TSKgel GMHXL」、「G4000HXL」および「G5000HXLを直列に連結
溶離剤:テトラヒドロフラン
溶離剤流量:1.0ml/分
カラム温度:40℃
検出方法:示差屈折率(RI)
1H−NMR:
装置:日本電子社製核磁気共鳴装置「JNM−LA400」
重溶媒:重水素化クロロホルム
GPC:
装置:東ソー社製GPC装置「HLC−8020」
分離カラム:東ソー社製「TSKgel GMHXL」、「G4000HXL」および「G5000HXLを直列に連結
溶離剤:テトラヒドロフラン
溶離剤流量:1.0ml/分
カラム温度:40℃
検出方法:示差屈折率(RI)
1H−NMR:
装置:日本電子社製核磁気共鳴装置「JNM−LA400」
重溶媒:重水素化クロロホルム
また、熱可塑性樹脂組成物から得られた成形品(試験片)の耐衝撃性、流動性、耐熱性、曲げ弾性率、耐薬品性は、以下のようにして測定または評価した。
(1)成形品の耐衝撃性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で長さ80mm、幅12.6mm、厚さ3.0mmの試験片を成形し、そのシャルピー衝撃強度を、JIS K7111に準拠してノッチ付23℃、ノッチ付−40℃の条件で測定した。
(2)成形品の溶融流動性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物のメルトフローレイト(MFR)を、JIS K7210に準拠して200℃または250℃、2.16kgの荷重、10分の条件で測定した。これを、溶融流動性の指標とした。
(3)成形品の耐熱性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で長さ127mm、幅12.6mm、厚さ3.0mmの試験片を成形し、その荷重たわみ温度(HDT)を、JIS K7191に準拠して1.82MPaの曲げ応力、エッジワイズの条件で測定した。これを、耐熱性の指標とした。
(4)成形品の曲げ弾性率:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で成形した長さ50mm、幅50mm、厚さ3.0mmの平板を、長さ50mm、幅5.0mm、厚さ3.0mmの寸法に切削し、その23℃における曲げ弾性率を、JIS K7171に準拠して周波数1ヘルツの条件で測定した。
(5)成形品の耐薬品性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で長さ127mm、幅12.6mm、厚さ3.0mmの試験片を成形した。この試験片に2.0kgの荷重を加え、最も負荷がかかる部位に薬品を染み込ませた濾紙を付着させ、3時間経過時のその外観を評価した。変化の無いものを◎、目立たないが、僅かに膨潤するものを○、小さなクレーズが発生するものを△、クラックが発生し、破断するものを×で表現した。これを、耐薬品性の指標とした。
(1)成形品の耐衝撃性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で長さ80mm、幅12.6mm、厚さ3.0mmの試験片を成形し、そのシャルピー衝撃強度を、JIS K7111に準拠してノッチ付23℃、ノッチ付−40℃の条件で測定した。
(2)成形品の溶融流動性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物のメルトフローレイト(MFR)を、JIS K7210に準拠して200℃または250℃、2.16kgの荷重、10分の条件で測定した。これを、溶融流動性の指標とした。
(3)成形品の耐熱性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で長さ127mm、幅12.6mm、厚さ3.0mmの試験片を成形し、その荷重たわみ温度(HDT)を、JIS K7191に準拠して1.82MPaの曲げ応力、エッジワイズの条件で測定した。これを、耐熱性の指標とした。
(4)成形品の曲げ弾性率:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で成形した長さ50mm、幅50mm、厚さ3.0mmの平板を、長さ50mm、幅5.0mm、厚さ3.0mmの寸法に切削し、その23℃における曲げ弾性率を、JIS K7171に準拠して周波数1ヘルツの条件で測定した。
(5)成形品の耐薬品性:下記の実施例または比較例の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いて、射出成形機により所定のシリンダー温度および金型温度で長さ127mm、幅12.6mm、厚さ3.0mmの試験片を成形した。この試験片に2.0kgの荷重を加え、最も負荷がかかる部位に薬品を染み込ませた濾紙を付着させ、3時間経過時のその外観を評価した。変化の無いものを◎、目立たないが、僅かに膨潤するものを○、小さなクレーズが発生するものを△、クラックが発生し、破断するものを×で表現した。これを、耐薬品性の指標とした。
表1または2に記載の各成分を示す記号は下記の通りである。(以下、下記記号で記載する。)
PC:芳香族ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロンS2000」)
PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ノバデュラン5010R」)
PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂(よのペットボトルリサイクル社製ペレット状リサイクルPET)
PLA:ポリ乳酸樹脂(Mw:148,000、Mw/Mn=1.76)
2007:スチレン系ブロック共重合体(クラレ社製「セプトン#2007」)
HG252:末端水酸基変性スチレン系ブロック共重合体(クラレ社製「セプトン#HG252」)
PC:芳香族ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロンS2000」)
PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ノバデュラン5010R」)
PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂(よのペットボトルリサイクル社製ペレット状リサイクルPET)
PLA:ポリ乳酸樹脂(Mw:148,000、Mw/Mn=1.76)
2007:スチレン系ブロック共重合体(クラレ社製「セプトン#2007」)
HG252:末端水酸基変性スチレン系ブロック共重合体(クラレ社製「セプトン#HG252」)
[参考例1][有機アルミニウム化合物:イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムの調製]
ナトリウムで乾燥後、アルゴン雰囲気下に蒸留して得た乾燥トルエン25mlと、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール11gを、内部雰囲気をアルゴンで置換した内容積200mlのフラスコ内に添加し、室温で攪拌しながら溶解した。得られた溶液にトリイソブチルアルミニウム6.8mlを添加し、80℃で約18時間攪拌することによって、対応する有機アルミニウム化合物[イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム]を0.6mol/lの濃度で含有するトルエン溶液を調製した。
ナトリウムで乾燥後、アルゴン雰囲気下に蒸留して得た乾燥トルエン25mlと、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール11gを、内部雰囲気をアルゴンで置換した内容積200mlのフラスコ内に添加し、室温で攪拌しながら溶解した。得られた溶液にトリイソブチルアルミニウム6.8mlを添加し、80℃で約18時間攪拌することによって、対応する有機アルミニウム化合物[イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム]を0.6mol/lの濃度で含有するトルエン溶液を調製した。
[参考例2][アクリル系ブロック共重合体(B−1)の合成]
2リットルの三口フラスコに三方コックを付け、内部を脱気し、窒素で置換した後、室温にて乾燥トルエン1040g、1,2−ジメトキシエタン100g、参考例1のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム21mmolを含有するトルエン溶液30gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム8.0mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル52gを加え、室温で1時間反応させた後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料1とする。引き続き、重合液の内部温度を−25℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル347gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料2とする。続いて、メタクリル酸メチル52gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌した。反応液にメタノールを4g添加して重合を停止した。この重合停止後の反応液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。これをサンプリング試料3とする。サンプリング試料1〜3を用いて1H−NMR測定、GPC測定を行ない、その結果に基づいて、Mw(重量平均分子量)、Mw/Mn(分子量分布)、メタクリル酸メチル重合体(PMMA)ブロックとアクリル酸n−ブチル重合体(PnBA)ブロックの質量比等を求めたところ、最終的に得られた上記沈殿物は、PMMAブロック−PnBAブロック−PMMAブロックのトリブロック共重合体(PMMA−b−PnBA−b−PMMA)であって、そのPMMAブロック部のMwは8,900、Mw/Mnは1.13であり、また、トリブロック共重合体全体のMwは76,000、Mw/Mnは1.24であり、各重合体ブロックの割合はPMMA(12質量%)−PnBA(76質量%)−PMMA(12質量%)であることが判明した。
2リットルの三口フラスコに三方コックを付け、内部を脱気し、窒素で置換した後、室温にて乾燥トルエン1040g、1,2−ジメトキシエタン100g、参考例1のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム21mmolを含有するトルエン溶液30gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム8.0mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル52gを加え、室温で1時間反応させた後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料1とする。引き続き、重合液の内部温度を−25℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル347gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料2とする。続いて、メタクリル酸メチル52gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌した。反応液にメタノールを4g添加して重合を停止した。この重合停止後の反応液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。これをサンプリング試料3とする。サンプリング試料1〜3を用いて1H−NMR測定、GPC測定を行ない、その結果に基づいて、Mw(重量平均分子量)、Mw/Mn(分子量分布)、メタクリル酸メチル重合体(PMMA)ブロックとアクリル酸n−ブチル重合体(PnBA)ブロックの質量比等を求めたところ、最終的に得られた上記沈殿物は、PMMAブロック−PnBAブロック−PMMAブロックのトリブロック共重合体(PMMA−b−PnBA−b−PMMA)であって、そのPMMAブロック部のMwは8,900、Mw/Mnは1.13であり、また、トリブロック共重合体全体のMwは76,000、Mw/Mnは1.24であり、各重合体ブロックの割合はPMMA(12質量%)−PnBA(76質量%)−PMMA(12質量%)であることが判明した。
[参考例3][アクリル系ブロック共重合体(B−2)の合成]
2リットルの三口フラスコに三方コックを付け内部を脱気し、窒素で置換した後、室温にて乾燥トルエン1040g、1,2−ジメトキシエタン100g、参考例1のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム46mmolを含有するトルエン溶液66gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム10mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル68gを加え、室温で1時間反応させた後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料4とする。引き続き、重合液の内部温度を−25℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル315gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料5とする。続いて、メタクリル酸メチル68gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌した。反応液にメタノールを4g添加して重合を停止した。この重合停止後の反応液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。これをサンプリング試料6とする。サンプリング試料4〜6を用いて1H−NMR測定、GPC測定を行ない、その結果に基づいて、Mw(重量平均分子量)、Mw/Mn(分子量分布)、メタクリル酸メチル重合体(PMMA)ブロックとアクリル酸n−ブチル重合体(PnBA)ブロックの質量比等を求めたところ、最終的に得られた上記沈殿物は、PMMAブロック−PnBAブロック−PMMAブロックのトリブロック共重合体(PMMA−b−PnBA−b−PMMA)であって、そのPMMAブロック部のMwは9,700、Mw/Mnは1.08であり、また、トリブロック共重合体全体のMwは77,000、Mw/Mnは1.19であり、各重合体ブロックの割合はPMMA(15質量%)−PnBA(70質量%)−PMMA(15質量%)であることが判明した。
2リットルの三口フラスコに三方コックを付け内部を脱気し、窒素で置換した後、室温にて乾燥トルエン1040g、1,2−ジメトキシエタン100g、参考例1のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム46mmolを含有するトルエン溶液66gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム10mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル68gを加え、室温で1時間反応させた後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料4とする。引き続き、重合液の内部温度を−25℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル315gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料5とする。続いて、メタクリル酸メチル68gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌した。反応液にメタノールを4g添加して重合を停止した。この重合停止後の反応液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。これをサンプリング試料6とする。サンプリング試料4〜6を用いて1H−NMR測定、GPC測定を行ない、その結果に基づいて、Mw(重量平均分子量)、Mw/Mn(分子量分布)、メタクリル酸メチル重合体(PMMA)ブロックとアクリル酸n−ブチル重合体(PnBA)ブロックの質量比等を求めたところ、最終的に得られた上記沈殿物は、PMMAブロック−PnBAブロック−PMMAブロックのトリブロック共重合体(PMMA−b−PnBA−b−PMMA)であって、そのPMMAブロック部のMwは9,700、Mw/Mnは1.08であり、また、トリブロック共重合体全体のMwは77,000、Mw/Mnは1.19であり、各重合体ブロックの割合はPMMA(15質量%)−PnBA(70質量%)−PMMA(15質量%)であることが判明した。
[参考例4][アクリル系ブロック共重合体(B−3)の合成]
2リットルの三口フラスコに三方コックを付け内部を脱気し、窒素で置換した後、室温にて乾燥トルエン1040g、1,2−ジメトキシエタン100g、参考例1のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム12mmolを含有するトルエン溶液17gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム3.6mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル68gを加え、室温で1時間反応させた後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料7とする。引き続き、重合液の内部温度を−25℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル315gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料8とする。続いて、メタクリル酸メチル68gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌した。反応液にメタノールを4g添加して重合を停止した。この重合停止後の反応液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。これをサンプリング試料9とする。サンプリング試料7〜9を用いて1H−NMR測定、GPC測定を行ない、その結果に基づいて、Mw(重量平均分子量)、Mw/Mn(分子量分布)、メタクリル酸メチル重合体(PMMA)ブロックとアクリル酸n−ブチル重合体(PnBA)ブロックの質量比等を求めたところ、最終的に得られた上記沈殿物は、PMMAブロック−PnBAブロック−PMMAブロックのトリブロック共重合体(PMMA−b−PnBA−b−PMMA)であって、そのPMMAブロック部のMwは23,000、Mw/Mnは1.08であり、また、トリブロック共重合体全体のMwは146,000、Mw/Mnは1.35であり、各重合体ブロックの割合はPMMA(15質量%)−PnBA(70質量%)−PMMA(15質量%)であることが判明した。
2リットルの三口フラスコに三方コックを付け内部を脱気し、窒素で置換した後、室温にて乾燥トルエン1040g、1,2−ジメトキシエタン100g、参考例1のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム12mmolを含有するトルエン溶液17gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム3.6mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル68gを加え、室温で1時間反応させた後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料7とする。引き続き、重合液の内部温度を−25℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル315gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料8とする。続いて、メタクリル酸メチル68gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌した。反応液にメタノールを4g添加して重合を停止した。この重合停止後の反応液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。これをサンプリング試料9とする。サンプリング試料7〜9を用いて1H−NMR測定、GPC測定を行ない、その結果に基づいて、Mw(重量平均分子量)、Mw/Mn(分子量分布)、メタクリル酸メチル重合体(PMMA)ブロックとアクリル酸n−ブチル重合体(PnBA)ブロックの質量比等を求めたところ、最終的に得られた上記沈殿物は、PMMAブロック−PnBAブロック−PMMAブロックのトリブロック共重合体(PMMA−b−PnBA−b−PMMA)であって、そのPMMAブロック部のMwは23,000、Mw/Mnは1.08であり、また、トリブロック共重合体全体のMwは146,000、Mw/Mnは1.35であり、各重合体ブロックの割合はPMMA(15質量%)−PnBA(70質量%)−PMMA(15質量%)であることが判明した。
[実施例1]
アクリル系ブロック共重合体(B)として、参考例2の「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−1)(Mw:76,000;Mw/Mn:1.24;メタクリル酸メチル単位含量:23質量%)5質量部と、樹脂(A)としてPC樹脂60質量部とPBT樹脂40質量部を、小型二軸押出機により250℃で溶融混練した後、押出し、切断することによって、熱可塑性樹脂組成物のペレットを製造した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示す通りであった。上記で得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いて、上記した試験片を作製した。その耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)として、参考例2の「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−1)(Mw:76,000;Mw/Mn:1.24;メタクリル酸メチル単位含量:23質量%)5質量部と、樹脂(A)としてPC樹脂60質量部とPBT樹脂40質量部を、小型二軸押出機により250℃で溶融混練した後、押出し、切断することによって、熱可塑性樹脂組成物のペレットを製造した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性(MFR)を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示す通りであった。上記で得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いて、上記した試験片を作製した。その耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[実施例2、3]
混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[実施例4,5]
アクリル系ブロック共重合体(B)として、参考例3の「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−2)(Mw:77,000;Mw/Mn:1.19;メタクリル酸メチル単位含量:30質量%)を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)として、参考例3の「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−2)(Mw:77,000;Mw/Mn:1.19;メタクリル酸メチル単位含量:30質量%)を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[実施例6]
アクリル系ブロック共重合体(B)として、参考例4の「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−3)(Mw:146,000;Mw/Mn:1.35;メタクリル酸メチル単位含量:30質量%)を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)として、参考例4の「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−3)(Mw:146,000;Mw/Mn:1.35;メタクリル酸メチル単位含量:30質量%)を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[実施例7]
アクリル系ブロック共重合体(B)として、「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−1)を10質量部と、樹脂(A)としてPC樹脂100質量部を、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)として、「ポリメタクリル酸メチル」−「ポリアクリル酸n−ブチル」−「ポリメタクリル酸メチル」のトリブロック構造を有するブロック共重合体(B−1)を10質量部と、樹脂(A)としてPC樹脂100質量部を、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[実施例8]
樹脂(A)として、PBT樹脂を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
樹脂(A)として、PBT樹脂を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[比較例1、2]
アクリル系ブロック共重合体(B)を加えずに、上記したPC樹脂単体またはPBT樹脂単体をそれぞれ用いて、その溶融流動性を調べると共に、上記した試験片を作製した。さらに、その試験片を用いて、耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)を加えずに、上記したPC樹脂単体またはPBT樹脂単体をそれぞれ用いて、その溶融流動性を調べると共に、上記した試験片を作製した。さらに、その試験片を用いて、耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[比較例3]
アクリル系ブロック共重合体(B)を加えずに、実施例1で使用したものと同じ樹脂(A)のみを用いて、その溶融流動性を調べると共に、上記した試験片を作製した。さらに、その試験片を用いて、耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)を加えずに、実施例1で使用したものと同じ樹脂(A)のみを用いて、その溶融流動性を調べると共に、上記した試験片を作製した。さらに、その試験片を用いて、耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[比較例4]
アクリル系ブロック共重合体(B)の代わりに、スチレン系ブロック共重合体2007を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)の代わりに、スチレン系ブロック共重合体2007を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
[比較例5]
アクリル系ブロック共重合体(B)の代わりに、末端水酸基変性スチレン系ブロック共重合体HG252を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)の代わりに、末端水酸基変性スチレン系ブロック共重合体HG252を使用し、混合割合を表1に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表1に示す通りであった。
上記の表1の結果から、実施例1〜6における本発明に従う熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品は、比較例4のPC樹脂とPBT樹脂のみからなる組成物の場合に対し、室温のみならず低温での耐衝撃性、耐熱性および曲げ弾性率に優れ、この中でも特に実施例1〜3の熱可塑性樹脂組成物がより顕著であることが分かる。さらに、ブレーキフルードに対する耐薬品性に劣る比較例1のPC樹脂にPBT樹脂を配合すると、比較例4の如く耐薬品性は改善されるものの耐衝撃性が大幅に低下するのに対し、実施例1〜6では、室温のみならず低温でのPC樹脂の耐衝撃性を維持できることが分かる。
アクリル系ブロック共重合体(B)を10質量部含有する実施例2では、スチレン系ブロック共重合体の2007またはHG252を同じ割合で使用した比較例5および比較例6に対し、室温のみならず低温での耐衝撃性に優れるばかりでなく、アクリル系ブロック共重合体(B)を5質量部含有する実施例1では、より少ない割合で比較例5および6と同等の耐衝撃性を発現できることが分かる。また、実施例7における本発明に従う熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品は、比較例1のPC樹脂単体の場合に対し、室温のみならず低温での耐衝撃性や溶融流動性(成形加工性)に優れることが分かる。実施例8における本発明に従う熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品は、比較例2のPBT樹脂単体の場合に対し、耐衝撃性に優れることが分かる。
[実施例9、10]
樹脂(A)として、PLA樹脂を使用し、混合割合を表2に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表2に示す通りであった。
樹脂(A)として、PLA樹脂を使用し、混合割合を表2に示すものとした以外は、所定の温度で実施例1と同様に溶融混練して熱可塑性樹脂組成物のペレットを調製した。この熱可塑性樹脂組成物の溶融流動性を測定すると共に、このペレットを用いて試験片を作製して上記した耐衝撃性、耐熱性、曲げ弾性率および耐薬品性を測定または評価したところ、下記の表2に示す通りであった。
[比較例6]
アクリル系ブロック共重合体(B)を加えずに、上記したPLA樹脂単体を用いて、その溶融流動性を調べると共に、上記した試験片を作製した。さらに、その試験片を用いて、耐衝撃性、耐熱性および曲げ弾性率を測定または評価したところ、下記の表2に示す通りであった。
アクリル系ブロック共重合体(B)を加えずに、上記したPLA樹脂単体を用いて、その溶融流動性を調べると共に、上記した試験片を作製した。さらに、その試験片を用いて、耐衝撃性、耐熱性および曲げ弾性率を測定または評価したところ、下記の表2に示す通りであった。
上記の表2の結果から、実施例9および10における本発明に従う熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品は、比較例6のPLA樹脂のみからなる組成物の場合に対し、低温での耐衝撃性、溶融流動性(成形加工性)に優れていることが分かる。
Claims (9)
- 単量体単位間の結合がエステル結合からなる樹脂(A)と、アクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b1)およびメタクリル酸エステル単位からなる重合体ブロック(b2)より構成されるアクリル系ブロック共重合体(B)とを含み、アクリル系ブロック共重合体(B)が50質量%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- 樹脂(A)が、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリ乳酸樹脂より選ばれる1種以上である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- アクリル系ブロック共重合体(B)中の重合体ブロック(b1)の含量が65質量%以上であり、アクリル系ブロック共重合体(B)の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が1.0〜1.6である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- アクリル系ブロック共重合体(B)が、重合体ブロック(b1)の両端に重合体ブロック(b2)が結合したトリブロック共重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 樹脂(A)がポリカーボネート系樹脂であり、かつアクリル系ブロック共重合体(B)の重量平均分子量(Mw)が10万以下、重合体ブロック(b1)がアクリル系ブロック共重合体(B)に対し75質量%以上、アクリル系ブロック共重合体(B)が組成物に対し20質量%以下である請求項2〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 樹脂(A)が、ポリカーボネート系樹脂とポリエステル系樹脂との質量比で2:8〜9:1の混合物であり、かつアクリル系ブロック共重合体(B)の重量平均分子量(Mw)が10万以下、重合体ブロック(b1)がアクリル系ブロック共重合体(B)に対し75質量%以上、アクリル系ブロック共重合体(B)が組成物に対し20質量%以下である請求項2〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- アクリル系ブロック共重合体(B)が10質量%未満である請求項5または6に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 樹脂(A)が、ポリ乳酸樹脂である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005037174A JP2006225413A (ja) | 2005-02-15 | 2005-02-15 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005037174A JP2006225413A (ja) | 2005-02-15 | 2005-02-15 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006225413A true JP2006225413A (ja) | 2006-08-31 |
Family
ID=36987069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005037174A Pending JP2006225413A (ja) | 2005-02-15 | 2005-02-15 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006225413A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023145A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Achilles Corp | ポリ乳酸系樹脂軟質フィルム |
WO2007060930A1 (ja) * | 2005-11-25 | 2007-05-31 | Kuraray Co., Ltd. | ポリ乳酸組成物 |
WO2008123316A1 (ja) | 2007-03-26 | 2008-10-16 | Kuraray Co., Ltd. | 重合体組成物およびそれからなる成形品 |
JP2009007519A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Tosoh Corp | ポリ3−ヒドロキシブチレート系重合体樹脂組成物 |
WO2009041017A1 (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-02 | Kaneka Corporation | 樹脂組成物 |
JP2009185130A (ja) * | 2008-02-04 | 2009-08-20 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 電気材料用樹脂組成物および絶縁電線 |
JP2009249606A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-29 | Otsuka Chem Co Ltd | ポリ乳酸用改質剤およびポリ乳酸樹脂組成物。 |
JP2010143995A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Wintech Polymer Ltd | ポリエステル樹脂組成物およびその成形品 |
JP2010539317A (ja) * | 2007-09-19 | 2010-12-16 | アルケマ フランス | 乳酸ホモポリマーとブロックコポリマーとを含む組成物 |
WO2010150956A1 (ko) * | 2009-06-26 | 2010-12-29 | 제일모직 주식회사 | 폴리유산 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품 |
JP2011256305A (ja) * | 2010-06-10 | 2011-12-22 | Fuji Xerox Co Ltd | 改質剤、樹脂組成物、及び樹脂成形体 |
JP2015108136A (ja) * | 2013-10-24 | 2015-06-11 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリエステル系樹脂組成物 |
-
2005
- 2005-02-15 JP JP2005037174A patent/JP2006225413A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023145A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Achilles Corp | ポリ乳酸系樹脂軟質フィルム |
US8022139B2 (en) | 2005-11-25 | 2011-09-20 | Kuraray Co., Ltd. | Polylactic acid composition |
WO2007060930A1 (ja) * | 2005-11-25 | 2007-05-31 | Kuraray Co., Ltd. | ポリ乳酸組成物 |
JP5466823B2 (ja) * | 2005-11-25 | 2014-04-09 | 株式会社クラレ | ポリ乳酸組成物 |
WO2008123316A1 (ja) | 2007-03-26 | 2008-10-16 | Kuraray Co., Ltd. | 重合体組成物およびそれからなる成形品 |
KR101136762B1 (ko) * | 2007-03-26 | 2012-04-20 | 가부시키가이샤 구라레 | 중합체 조성물 및 그것으로 이루어지는 성형품 |
US8129030B2 (en) | 2007-03-26 | 2012-03-06 | Kuraray Co., Ltd. | Acrylic block copolymer composition and molded article thereof |
JPWO2008123316A1 (ja) * | 2007-03-26 | 2010-07-15 | 株式会社クラレ | 重合体組成物およびそれからなる成形品 |
JP2009007519A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Tosoh Corp | ポリ3−ヒドロキシブチレート系重合体樹脂組成物 |
JP2010539317A (ja) * | 2007-09-19 | 2010-12-16 | アルケマ フランス | 乳酸ホモポリマーとブロックコポリマーとを含む組成物 |
WO2009041017A1 (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-02 | Kaneka Corporation | 樹脂組成物 |
JP2009185130A (ja) * | 2008-02-04 | 2009-08-20 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 電気材料用樹脂組成物および絶縁電線 |
JP2009249606A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-29 | Otsuka Chem Co Ltd | ポリ乳酸用改質剤およびポリ乳酸樹脂組成物。 |
JP2010143995A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Wintech Polymer Ltd | ポリエステル樹脂組成物およびその成形品 |
WO2010150956A1 (ko) * | 2009-06-26 | 2010-12-29 | 제일모직 주식회사 | 폴리유산 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품 |
JP2011256305A (ja) * | 2010-06-10 | 2011-12-22 | Fuji Xerox Co Ltd | 改質剤、樹脂組成物、及び樹脂成形体 |
JP2015108136A (ja) * | 2013-10-24 | 2015-06-11 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリエステル系樹脂組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2006225413A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
US7652106B2 (en) | Resin composition containing poly-3-hydroxybutyrate polymer, and method for producing the same | |
JP5014908B2 (ja) | 結晶性ポリ乳酸樹脂組成物およびそれからなる成形体 | |
WO2014123373A1 (ko) | 내충격성 또는 내열성이 우수한 고분자 수지 조성물 | |
JP2006206868A (ja) | 脂肪族ポリエステル組成物及びその成形体 | |
US10584232B2 (en) | Resin composition and resin molded article thereof | |
JP6667253B2 (ja) | センターフェイシア用耐薬品性高分子樹脂組成物 | |
JP2007023145A (ja) | ポリ乳酸系樹脂軟質フィルム | |
JP2019059828A (ja) | 樹脂組成物およびその樹脂成形体 | |
JP2007308648A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物およびシート | |
US8129030B2 (en) | Acrylic block copolymer composition and molded article thereof | |
JP2012012586A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体 | |
JP2010013522A (ja) | 2色成形用ポリカーボネート樹脂組成物 | |
KR101234496B1 (ko) | 내열도 및 충격강도가 개선된 생분해성 폴리락트산 수지조성물 및 그 제조방법 | |
JP2001220506A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP5017818B2 (ja) | ポリ乳酸系熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 | |
WO2013183567A1 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 | |
JP2010090187A (ja) | 環境配慮型樹脂組成物、その製造方法、およびそれより得られる成形体 | |
JP2007238851A (ja) | 液晶性樹脂成形品及びその製造方法 | |
JP2012052058A (ja) | 樹脂組成物及び成形体 | |
JP5509511B2 (ja) | ポリ乳酸系熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 | |
JPH09221588A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2000143932A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP5652173B2 (ja) | 樹脂組成物及び成形体 | |
TW201815840A (zh) | 環氧變性乙烯系共聚物、包含此之熱可塑性樹脂組成物及其之成形品 |