JP2006224709A - 操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の電源供給能力の低下時、応答の良い操縦性を確保しながら、消費電力を小さく抑えることができる操舵制御装置を提供すること。
【解決手段】 電動の操舵反力アクチュエータ2を有する操舵部と、電動の転舵アクチュエータ4を有する転舵部と、がバックアップ手段8,9を介して機械的に分離・連結が可能とされ、前記バックアップ手段8,9を切り離し、操舵状態に応じた転舵角とする前記転舵アクチュエータ4の制御と、転舵状態に応じた操舵反力を付与する前記操舵反力アクチュエータ2の制御と、によってSBW制御を行い、前記バックアップ手段8,9を連結し、前記操舵反力アクチュエータ2と前記転舵アクチュエータ4のうち少なくとも一方で、操舵補助力を付加するEPS制御を行う操舵制御装置において、車両の電源供給能力を推定し、SBW制御中に、推定される電源供給能力が設定値以下に低下すると、EPS制御へ移行する手段とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動の操舵反力アクチュエータを有する操舵部と、電動の転舵アクチュエータを有する転舵部と、がバックアップ手段を介して機械的に分離・連結が可能とされたステアバイワイヤシステムによる操舵制御装置の技術分野に属する。
近年、ステアリングホイール等の操舵部材と転舵輪との間の機械的な連結を解き、操舵系の一部を電気的な経路で構成する、いわゆるステアバイワイヤ(以下、「SBW」と略称する。)システムを搭載した車両用操舵制御装置が提案されている。この種のSBWシステムでは、例えば、操舵反力用のアクチュエータに異常が生じたとき等に対するフェールセーフ対策が重要である。そこで、反力用アクチュエータの異常を検出すると、反力制御部夜制御を中止し、操舵部材と転舵輪との間を機械的に連結するメカバックアップ機構を作動させ、操舵制御部を操舵補助のための制御に切り替え、転舵用アクチュエータを制御し、通常の電動パワーステアリング(以下、「EPS」と略称する。)装置としての機能を実現する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−090783号公報
しかしながら、従来の操舵制御装置にあっては、SBW制御の実行中に異常(フェール)が生じたときにのみフェールセーフ対策としてSBW制御からEPS制御に切り替えるようにしているが、車両の電源供給能力低下についてはSBW制御システムの異常と認識していないため、車両の電源供給能力が低下してもそのままSBW制御が維持される。したがって、SBW制御中における操舵反力アクチュエータや転舵アクチュエータの動作応答遅れにより操縦性が低下するし、さらに、電源供給能力低下に加えて、SBW制御により消費電力が多くなることで、エンジン再始動ができなくなるおそれがある、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、車両の電源供給能力の低下時、応答の良い操縦性を確保しながら、消費電力を小さく抑えることができる操舵制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、
電動の操舵反力アクチュエータを有する操舵部と、電動の転舵アクチュエータを有する転舵部と、がバックアップ手段を介して機械的に分離・連結が可能とされ、
前記バックアップ手段を切り離し、操舵状態に応じた転舵角とする前記転舵アクチュエータの制御と、転舵状態に応じた操舵反力を付与する前記操舵反力アクチュエータの制御と、によってステアバイワイヤ制御を行うステアバイワイヤ制御手段と、
前記バックアップ手段を連結し、前記操舵反力アクチュエータと前記転舵アクチュエータのうち少なくとも一方をで、操舵補助力を付加する操舵補助制御を行う操舵補助制御手段と、
を備えた操舵制御装置において、
前記ステアバイワイヤ制御手段によるステアバイワイヤ制御と前記操舵補助制御手段による操舵補助制御とを切り替える制御切替手段と、
車両の電源供給能力を推定する電源供給能力推定手段と、を設け、
前記制御切替手段は、前記ステアバイワイヤ制御中に、前記電源供給能力が設定値以下に低下すると、前記操舵補助制御へ移行することを特徴とする。
よって、本発明の操舵制御装置にあっては、制御切替手段において、ステアバイワイヤ制御中に、推定される電源供給能力が設定値以下に低下すると、操舵補助制御へ移行される。すなわち、電源供給能力の低下に基づく操舵補助制御への移行により、アクチュエータの動作応答遅れが生じる電源供給能力低下状態でステアバイワイヤ制御をそのまま維持する場合に比べ、応答の良い操縦性を確保することができる。そして、ステアバイワイヤ制御では両アクチュエータによる転舵角と操舵反力の付与により消費電力が大きくなるのに対し、操舵補助制御では操舵力を補助するアシスト力を出すだけで良いため、消費電力が小さく抑えられる。この結果、車両の電源供給能力の低下時、応答の良い操縦性を確保しながら、消費電力を小さく抑えることができる。
以下、本発明の操舵制御装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の操舵制御装置が適用されたステアバイワイヤシステム(以下、「SBWシステム」という。)を示す全体図である。
実施例1のSBWシステムは、図1に示すように、ステアリングホイール1と、操舵反力アクチュエータ2と、転舵輪3,3と、転舵アクチュエータ4と、操舵反力用コントローラ5と、転舵用コントローラ6と、通信ライン7と、メカバックアップ機構8(バックアップ手段)と、バックアップクラッチ9(バックアップ手段)と、を備えている。
前記ステアリングホイール1および操舵反力アクチュエータ2(操舵部)と、転舵輪3,3および転舵アクチュエータ4(転舵部)との間は、機械的に繋がりが無い構成となっている。但し、メカバックアップ機構8を備えており、操舵反力アクチュエータ2と転舵アクチュエータ4との間を、例えば、ケーブル等により機械的に繋ぐことが可能であり、バックアップクラッチ9により機械的な繋がりを解除したり接続したりできる。
前記メカバックアップ機構8を備えたSBWシステムの場合、バックアップクラッチ9を切り離し、前記ステアリングホイール1の回転操作に応じて、転舵用コントローラ6で演算された指令値に基づいて転舵アクチュエータ4が駆動されることで転舵動作を達成している。前記転舵アクチュエータ4は、ブラシレスモータ等の電動モータにより構成することができる。前記ステアリングホイール1に操舵反力を与えるために操舵反力アクチュエータ2は、転舵アクチュエータ4と同様に、ブラシレスモータ等の電動モータにより構成することができる。前記操舵反力アクチュエータ2は、転舵輪3,3の転舵状態に応じて、操舵反力用コントローラ5で演算された指令値に基づいて駆動されることで操舵反力動作を達成している。前記操舵反力用コントローラ5および転舵用コントローラ6で演算される指令値は、操舵反力アクチュエータ2および転舵アクチュエータ4を構成する電動モータへの電流指令値となる(SBW制御を行うステアバイワイヤ制御手段)。
前記操舵反力用コントローラ5と転舵用コントローラ6との間は、通信ライン7で各信号の伝達を行っており、この通信ライン7は2重系の構成となっている。また、操舵反力アクチュエータ2および転舵アクチュエータ4の動作状態を検出するセンサ(例えば、モータ回転角センサ等)も2重系の構成となっており、SBWシステムとして冗長な構成を実現している。
前記メカバックアップ機構8を備えたSBWシステムの場合、バックアップクラッチ9を繋ぐことでステアリングホイール1に応じて転舵輪3,3を直接動かすことができる。つまり、SBWシステムに何らかの異常が発生した場合は、メカバックアップ機構8により操舵反力アクチュエータ2を有する操舵部と、転舵アクチュエータ4を有する転舵部とを機械的に繋ぐことで、安全な走行が可能となる。さらに、操舵反力アクチュエータ2、または、転舵アクチュエータ4を用いて運転者の操舵力にアシスト力を付加するステアリングアシスト制御を行うことができる(EPS制御を行う操舵補助制御手段)。
実施例1では、SBWシステムが異常であるとの判定時には、メカバックアップ機構8のバックアップクラッチ9を繋ぎ、SBW制御からEPS制御に移行したままとし、異常警報ランプ等によりドライバにSBWシステムの異常を知らせる。そして、SBWシステムの異常という概念には全く含まれないが、操舵反力アクチュエータ2および転舵アクチュエータ4を動作させる電源電圧の低下時には、メカバックアップ機構8のバックアップクラッチ9を繋ぎ、SBW制御からEPS制御に移行し、電源電圧の回復時には、メカバックアップ機構8のバックアップクラッチ9を切り離し、EPS制御からSBW制御へ再び復帰する制御方法を提案している。
次に、作用を説明する。
[制御切替処理]
図2〜図5は実施例1の操舵反力用コントローラ5および転舵用コントローラ6にて実行される制御切替処理の流れを示すフローチャートで、この処理は、所定の制御周期(例えば、10msec)で実行される。また、操舵反力用コントローラ5と転舵用コントローラ6の処理は基本的に同じであるが、SBW制御演算およびEPS制御演算の内容は異なる。本実施例1では、各ステップにおけるSBW制御およびEPS制御演算内容に関しては簡単な説明のみとし、詳細な説明は省略する。以下、各ステップについて説明する(制御切替手段)。
ステップS1では、EPS固定フラグの状態を確認する。EPS固定フラグがセット状態ならばステップS24へ移行し、EPS制御を実施し、クリア状態の場合はステップS2へ移行する。ここで、「EPS固定フラグ」は、EPS制御のみを行う状態とするためのフラグであり、EPS制御のみを行う判断は後述する。
ステップS2では、ステップS1でのEPS固定フラグがクリアであるとの判断に続き、電力供給能力低下量Vdの演算を行い、ステップS3へ移行する(電源供給能力推定手段)。
ここで、「電力供給能力低下量Vd」は、
Vd=基準電圧−電源電圧Vbat
の式により演算され、基準電圧は14V程度に設定する。
ステップS3では、ステップS2での電力供給能力低下量Vdの演算に続き、操舵状態の演算を行い、ステップS4へ移行する。この「操舵状態の演算」の詳細を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップ3-1では、操舵角絶対値Absθ、操舵角速度絶対値Absdθを算出する。
ステップ3-2では、転舵アクチュエータ4を構成する電動モータへの電流指令値の絶対値Abs_Str_I_comを算出する。
ステップ3-3では、操舵角絶対値Absθと舵角速度絶対値Absdθの所定時間の積算値Iθ,Idθを下式で算出する。
Iθ=Iθ+Absθ−Absθ100
Idθ=Idθ+Absdθ−Absdθ100
ここで、Absθ100,Absdθ100は制御周期100回前に演算した操舵角絶対値Absθ,舵角速度絶対値Absdθである。今回の操舵角絶対値Absθ,舵角速度絶対値Absdθを加算し、100回前の操舵角絶対値Absθ100,舵角速度絶対値Absdθ100を減算することで、所定時間前からの積算値Iθ,Idθが求まる。ちなみに、制御周期が10msecの場合は1秒前からの積算値となるが、この回数はこれに限られない。
ステップ3-4では、転舵アクチュエータ4への電流指令値絶対値Abs_Str_I_comの所定時間の積算値Str_Iを下式で演算する。
Str_I=Str_I+Abs_Str_I_com− Abs_Str_I_com100
ここで、Abs_Str_I_com100は、制御周期100回前に演算した転舵アクチュエータ4への電流指令値絶対値Abs_Str_I_comである。今回の電流指令値絶対値Abs_Str_I_comを加算し、100回前の電流指令値絶対値Abs_Str_I_com100を減算することで、所定時間前からの積算値Str_Iが求まる。ちなみに、制御周期が10msecの場合は1秒前からの積算値となるが、この回数はこれに限られない。
ステップ3-5では、操舵状態の指標となる操舵状態指標値Str_stateを下式で算出する(操舵状態指標値検出手段)。
Str_state=Iθ+Idθ+Str_I
操舵状態指標値Str_stateは、所定時間前からの操舵状態を反映した値であり、操舵角が大きく操舵速度が速いような場合ほど大きい値となる。また、本実施例1では、操舵角、操舵角速度、転舵アクチュエータ4への電流指令値に基づいて操舵状態指標値Str_stateを算出したが、必ずしも全ての値を用いる必要はなく、何れか1つの値を用いて算出しても良い。
ステップ3-6では、操舵角絶対値Absθ、舵角速度絶対値Absdθ、電流指令値絶対値Abs_Str_I_comの各データの入れ換えを行う。すなわち、今回の値を1回前とし、1回前を2回前、…、99回前の値を100回前の値とし、メモリに格納する。例えば、
Absθ100=Absθ99
Absθ99=Absθ98
Absθ98=Absθ97
………=………
Absθ2=Absθ1
Absθ1=Absθ
とする。
ステップS4では、ステップS3での操舵状態の演算に続き、第1しきい値V1、第2しきい値V2の演算を行い、ステップS5へ移行する。この「第1しきい値V1、第2しきい値V2の演算」の詳細を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップS4-1では、車両の他システム(ブレーキバイワイヤ、後輪舵角制御、ヘッドライト、ワイパーなど)の動作状態を確認し、他のシステムによる電力消費補正量Vsysを求める(システム動作状態検出手段)。本実施例1では、他のシステム状態に応じて2段階に電力消費補正量Vsysを設定する。他システムの動作が多く、電力消費量が大きいと推定される場合はVsys=Vsys1とし、他システムの動作が少なく、電力消費量が小さいと推定される場合はVsys=Vsys2とする。ここで、Vsys1は例えば0.5V、Vsys2は例えば0.1Vとする。なお、電力監視をするシステムを搭載しているハイブリッド車や電気自動車等においては、バッテリ充電容量(バッテリS.O.C)の情報に基づき、さらに多段階としても良いし、無段階としても良い。
ステップS4-2では、ステップS3で算出した操舵状態指標値Str_stateに基づいて、第1しきい値V1を算出する(第1しきい値設定手段)。本実施例1では、図6に示す特性にて第1しきい値V1を算出している。第1しきい値V1は、SBW制御からEPS制御へ移行する際のしきい値であり、操舵状態指標値Str_stateが大きいほど第1しきい値V1は小さな値に設定されるため、操舵角が大きく操舵速度が速いような場合ほどEPS制御へ移行しやすくなる。
ステップS4-3では、ステップS3で算出した操舵状態指標値Str_stateに基づいて、第2しきい値V2を算出する(第2しきい値設定手段)。本実施例1では、図7に示す特性にて第2しきい値V2を算出している。第2しきい値V2は、EPS制御からSBW制御へ復帰する際のしきい値であり、操舵状態指標値Str_stateが大きいほど第2しきい値V2は小さな値に設定されるため、操舵角が大きく操舵速度が速いような場合ほどSBW制御へ復帰しにくくなる。なお、第1しきい値V1と第2しきい値V2との関係は、V1>V2としている。
ステップS4-4では、ステップS4-1で求めた他のシステムによる電力消費補正量Vsysにより、第2しきい値V2を補正する。補正式は、
V2=V2− Vsys
であり、他のシステムの動作が多く、電力消費量が大きいと推定される場合は、第2しきい値V2は小さくなる方向へ補正されるため、EPS制御からSBW制御へ復帰しにくくなる。
ステップS5では、ステップS4での第1しきい値V1、第2しきい値V2の演算に続き、SBW制御時の電力消費量Psの演算を行い、ステップS6へ移行する(電力消費量推定手段)。この「SBW制御時の電力消費量Psの演算」の詳細を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップ5-1では、ラック軸力絶対値AbsFrを算出する。
ステップ5-2では、ラック軸力絶対値AbsFrの所定時間の積算値F_stateを下式で算出する(転舵トルク状態指標値検出手段)。
F_state=F_state+AbsFr−AbsFr100
ここで、AbsFr100は制御周期100回前に演算したラック軸力絶対値AbsFrである。今回のラック軸力絶対値AbsFrを加算し、100回前のラック軸力絶対値AbsFr100を減算することで、所定時間前からの積算値F_stateが求まる。ちなみに、制御周期が10msecの場合は1秒前からの積算値となるが、この回数はこれに限られない。
ステップ5-3では、ラック軸力絶対値AbsFrのデータの入れ換えを行う。すなわち、今回の値を1回前とし、1回前を2回前、…、99回前の値を100回前の値とし、メモリに格納する。例えば、
AbsFr100=AbsFr99
AbsFr99=AbsFr98
AbsFr98=AbsFr97
………=………
AbsFr2=AbsFr1
AbsFr1=AbsFr
とする。
ステップS5-4では、ステップS3で算出した操舵状態指標値Str_stateに基づいて、電力消費量Ps_sを算出する。本実施例1では、図8に示す特性にて電力消費量Ps_sを算出している。操舵状態指標値Str_stateが大きいほど、つまり、操舵角が大きく操舵速度が速いような場合ほど、電力消費量Ps_sは大きな値に算出される。
ステップS5-5では、ステップS5-2で算出したラック軸力状態の指標となる積算値F_stateに基づいて、電力消費量Ps_fを算出する。本実施例1では、図9に示す特性にて電力消費量Ps_fを算出している。積算値F_stateが大きいほど、つまり、路面から転舵輪3,3への外乱入力が大きいような場合ほど、電力消費量Ps_fは大きな値に算出される。
ステップS5-6では、EPS制御中かどうかの判断を行う。EPS制御中の場合はステッS5-7へ移行し、EPS制御中でない場合にはステップS5-10へそれぞれ移行する。
ステップS5-7では、EPS制御中の転舵アクチュエータ4への電流指令値の絶対値Abs_Str_I_com_EPSの所定時間の積算値Str_I_EPSを下式で算出する(電流指令値状態指標値検出手段)。
Str_I_EPS=Str_I_EPS+Abs_Str_I_com_EPS− Abs_Str_I_com_EPS100
ここで、Abs_Str_I_com_EPS100は制御周期100回前に演算したEPS制御中の転舵アクチュエータ4への電流指令値の絶対値Abs_Str_I_com_EPSである。今回の電流指令値の絶対値Abs_Str_I_com_EPSを加算し、100回前の電流指令値の絶対値Abs_Str_I_com_EPS 100を減算することで、所定時間前からの積算値Str_I_EPSが求まる。ちなみに、制御周期が10msecの場合は1秒前からの積算値となるが、この回数はこれに限られない。
ステップ5-8では、電流指令値の絶対値Abs_Str_I_com_EPSのデータの入れ換えを行う。すなわち、今回の値を1回前とし、1回前を2回前、…、99回前の値を100回前の値とし、メモリに格納する。例えば、
Abs_Str_I_com_EPS100=Abs_Str_I_com_EPS99
Abs_Str_I_com_EPS99=Abs_Str_I_com_EPS98
Abs_Str_I_com_EPS98=Abs_Str_I_com_EPS97
………=………
Abs_Str_I_com_EPS2=Abs_Str_I_com_EPS1
Abs_Str_I_com_EPS1=Abs_Str_I_com_EPS
とする。
ステップS5-9では、ステップS5-7で算出したEPS制御中の電流指令値状態を示す積算値Str_I_EPSに基づいて、電力消費量Ps_EPSの算出を行う。EPS制御中の電流指令値が大きい状態が継続するような場合ほど電力消費量Ps_EPSは大きく算出される。本実施例1では、図10に示す特性で電力消費量Ps_EPSを算出している。この特性は、EPS制御中はSBW制御中に比べて電力消費量が少ないことに対応するため、積算値Str_I_EPSに基づいて大きめにSBW時の電力消費量Ps_EPSを算出する設定となっている。
ステップS5-10では、格納されている積算値Str_I_EPSと、電流指令値の絶対値Abs_Str_I_com_EPS〜Abs_Str_I_com_EPS100をクリアする。すなわち、EPS制御中以外は。これらの値は演算されない。
ステップS5-11では、SBW制御時の電力消費量Psを下式により算出する。
Ps=max{Ps_s、Ps_f、Ps_EPS}
本実施例1では、操舵状態から推定される電力消費量Ps_sと、外乱状態から推定される電力消費量Ps_fと、EPS制御中の電流指令値状態から推定される電力消費量Ps_EPSの3つの値に基づいて、SBW制御時の電力消費量Psを算出したが、必ずしも全ての値を用いる必要はなく、何れか1つの値を用いて算出しても良い。また、外乱状態から推定される電力消費量Ps_fの算出にはラック軸力を用いたが、転舵トルクを用いても同様に算出することができる。
ステップS6では、ステップS5でのSBW制御時の電力消費量Psの演算に続き、電力供給低下量Vdが第2しきい値V2以下となった時点より、EPS制御からSBW制御に切り替えるまでの遅延時間Tesを、SBW制御時の電力消費量Psに基づき設定し、ステップS7へ移行する(遅延時間設定手段)。
本実施例では、図11に示す特性で遅延時間Tesを算出している。この特性によれば、SBW制御時の電力消費量Psが大きいほど、EPS制御からSBW制御に復帰しにくくするため、遅延時間Tesは大きく設定される。
ステップS7では、ステップS6でのEPS→SBWの遅延時間Tesの設定に続き、SBW制御中かどうかの判断を行う。SBW制御中の場合はステップS8へ移行し、SBW制御中でない場合、すなわちEPS制御中の場合はステップS13へ移行する。
ステップS8では、ステップS7でのSBW制御中であるとの判断に続き、ステップS2で算出した電力供給能力低下量Vdと、ステップS4で算出した第1しきい値V1の比較を行う。電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上の場合、すなわち電力供給能力低下量が大きい場合はステップS9へ移行し、電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1未満の場合、ステップS12へ移行する。
ステップS9では、ステップS8での電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上であるとの判断に続き、SBW制御とEPS制御の切り替え回数を計測するカウンタCTをカウントアップし、ステップS10へ移行する(制御切替回数検出手段)。
ステップS10では、ステップS9でのカウンタCTのカウントアップに続き、SBW制御からEPS制御へ移行するため、バックアップクラッチ9の接続を行い、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、ステップS10でのバックアップクラッチ9の接続に続き、EPS制御演算に切り替え、ステップS21へ移行する。EPS制御では、操舵反力アクチュエータ2は動作させないため、操舵反力用コントローラ5での演算は行わず、転舵用コントローラ6で転舵アクチュエータ4への制御指令値を演算する。ステップS8〜ステップS11の処理動作で、SBW制御からEPS制御への切り替え移行を行う。
ステップS12では、ステップS8での電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1未満であるとの判断、すなわち電力供給能力は低下していないとの判断に基づき、通常のSBW制御演算を継続し、ステップS21へ移行する。
ここで、通常のSBW制御演算では、操舵反力用コントローラ5で操舵反力アクチュエータ2への制御指令値を演算し、転舵用コントローラ6で転舵アクチュエータ4への制御指令値を演算する。
ステップS13では、ステップS7でのEPS制御中であるとの判断に続き、ステップS2で算出した電力供給能力低下量Vdと、ステップS4で算出した第2しきい値V2の比較を行う。電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下の場合、すなわち電力供給能力低下量が小さくなった場合はステップS14へ移行し、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2より大きい場合、ステップS19へ移行する。
ステップS14では、ステップS13での電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下であるとの判断に続き、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下となった時点からの経過時間Cesと、ステップS6にて設定したEPS制御からSBW制御に復帰するまでの遅延時間Tesとの比較を行う。そして、Ces≦Tesの場合はステップS15へ移行し、Ces>Tesの場合はステップS16へ移行する。
ステップS15では、ステップS14でのCes≦Tesとの判断に続き、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下となった時点からの経過時間Cesをカウントアップし、ステップS20へ移行する。したがって、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下となっても、遅延時間Tesを経過するまではEPS制御を継続する。
ステップS16では、ステップS15でのCes>Tesとの判断に続き、SBW制御とEPS制御の切り替え回数を計測するカウンタCTをカウントアップし、ステップS17へ移行する(制御切替回数検出手段)。
ステップS17では、ステップS16でのカウンタCTのカウントアップに続き、EPS制御からSBW制御へ復帰するためにバックアップクラッチ9の接続状態を解除し、ステップS18へ移行する。
ステップS18では、ステップS17でのバックアップクラッチ9の接続解除に続き、SBW制御演算に切り替え、ステップS21へ移行する。
ここで、SBW制御演算では、操舵反力用コントローラ5で操舵反力アクチュエータ2への制御指令値を演算し、転舵用コントローラ6で転舵アクチュエータ4への制御指令値を演算する。ステップS13〜ステップS18の処理動作で、EPS制御からSBW制御への切り替え復帰を行う。
ステップS19では、ステップS13での電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2より大きいとの判断に続き、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下となった点からの経過時間Cesをクリアし、ステップS20へ移行する。
ステップS20では、ステップS19での経過時間Cesをクリアに続き、EPS制御を継続するため、操舵反力用コントローラ5での演算は行わず、転舵用コントローラ6で転舵アクチュエータ4への制御指令値を演算し、ステップS21へ移行する。
ステップS21では、ステップS11またはステップS20でのEPS制御演算、もしくは、ステップS12またはステップS18でのSBW制御演算に続き、タイマTOが所定時間Tbを経過したかどうかの判断を行う。所定時間Tbは、予め設定した値(例えば、1分間)で、この所定時間Tb内にSBW制御とEPS制御の切り替えが頻繁に発生する場合は、バッテリーの劣化が進んでいる可能性があると判断する。所定時間Tbを経過していない場合はステップS22へ移行し、所定時間Tbを経過している場合はステップS26へ移行する。
ステップS22では、ステップS21でのTO>Tbとの判断に続き、ステップS9またはステップS16でカウントしたSBW制御とEPS制御との切り替え回数カウンタCTと、予め設定した所定回数Cb(例えば、10回)の比較を行う。Cb≦CTの場合にはステップS23へ移行し、Cb>CTの場合はステップS25へ移行する。
ステップS23では、ステップS22でのCb≦CTとの判断に続き、制御状態をEPS制御に固定するため、EPS固定フラグをセットし、ステップS24へ移行する。なお、EPS固定フラグは、イグニッションOFF時にリセットされる。
ステップS24では、ステップS23でのEPS固定フラグのセットに続き、EPS制御演算を行い、リターンへ移行する。すなわち、EPS制御を実施するため、操舵反力用コントローラ5での演算は行わず、転舵用コントローラ6で転舵アクチュエータ4への制御指令値を演算する。また、この時点でSBW制御を実施している場合は、バックアップクラッチ9の接続を行う。
ステップS25では、ステップS22でのCb>CTとの判断に続き、経過時間を計測するタイマTOをカウントアップし、リターンへ移行する。
ステップS26では、ステップS21でのTO≦Tbとの判断、つまり所定時間Tbが経過したため、経過時間を計測するタイマTOをクリアし、ステップS27へ移行する。
ステップS27では、ステップS26でのタイマTOをクリアに続き、所定時間Tb内にSBW制御とEPS制御の切り替え回数CTが所定回数Cbを超えなかったため、SBW制御とEPS制御の切り替え回数カウンタCTをクリアし、リターンへ移行する。
[切替制御作動]
まず、電源供給能力低下量Vdが第1しきい値V1より小さく、電源供給能力が十分である場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS12へと進み、ステップS12では、SBW制御演算が行われ、SBW制御が継続される。
そして、電力消費により電源供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上になると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11へと進み、ステップS10では、バックアップクラッチ9の接続が行われ、ステップS11では、SBW制御演算からEPS制御演算に切り替えられ、SBW制御からEPS制御へ移行される。
次に、EPS制御へ移行したが、電源供給能力低下量Vdが第2しきい値V2より大きい場合は、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS13→ステップS19→ステップS20へと進み、ステップS20では、EPS制御演算が行われ、EPS制御が継続される。
そして、EPS制御中に電源供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下になると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS13→ステップS14→ステップS15→ステップS20へと進み、ステップS14では、Vd≦V2となった時点からの経過時間Cesが遅延時間Tesを上回っているか否かが判断され、経過時間Cesが遅延時間Tesを超えるまではステップS20へ進み、EPS制御が継続される。
そして、EPS制御中に電源供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下になり、かつ、Vd≦V2となった時点からの経過時間Cesが遅延時間Tesを上回ると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS13→ステップS14→ステップS16→ステップS17→ステップS18へと進み、ステップS17では、バックアップクラッチ9の接続状態が解除され、ステップS18では、EPS制御演算からSBW制御演算に切り替えられ、EPS制御からSBW制御へ復帰する。
一方、SBW制御とEPS制御との切り替えが頻繁ではない場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS11、ステップS12、ステップS18、ステップS20の何れかのステップから、ステップS21→ステップS22→ステップS25→リターンへ、または、ステップS21→ステップS26→ステップS27→リターンへ進む流れとなり、上記SBW制御とEPS制御との電力供給能力低下量Vdに基づく切替制御が実行される。
しかし、SBW制御とEPS制御との切り替えが頻繁で、タイマTOが所定時間Tbを経過するまでの間に、SBW制御とEPS制御との切り替え回数カウンタCTが予め設定した所定回数Cb以上となった場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS11、ステップS12、ステップS18、ステップS20の何れかのステップから、ステップS21→ステップS22→ステップS23→ステップS24→リターンへと進み、ステップS23では、EPS固定フラグがセットされ、ステップS24では、EPS制御演算が行われる。そして、次の制御周期からは、EPS固定フラグがセットされたことで、ステップS1→ステップS24→リターンへと進む流れが繰り返されることになり、EPS制御に固定したまま、EPS制御が継続される。
[制御切替作用]
まず、従来は、車両の電源供給能力低下についてはSBW制御システムの異常と認識していないため、車両の電源供給能力が低下してもそのままSBW制御が維持される。
したがって、SBW制御中における操舵反力アクチュエータや転舵アクチュエータの動作応答遅れにより操縦性が低下するし、さらに、電源供給能力低下に加えて、SBW制御により消費電力が多くなることで、エンジン再始動ができなくなるおそれがある。
このように、SBWシステムでは、電源電圧が低下すると、各アクチュエータの応答性が悪化するなど、安全な走行が困難になるおそれがあるため、操舵反力アクチュエータの異常検出時等と同様に、メカバックアップ機構を作動させ、より消費電力の少ないEPS制御に移行させることが考えられる。しかし、一時的な電源電圧の低下の場合においてもEPS制御に移行したままとなることで、必要以上にSBW制御を制限してしまい、SBW制御のメリットを縮小してしまう。
そこで、一時的な電源電圧の低下の場合は、再びSBW制御に復帰させることが可能であるため、電源電圧が第1しきい値V1'以下に低下するとSBW制御からEPS制御へ移行し、第2しきい値V2'(>V1')以上になるとEPS制御からSBW制御へ復帰させる制御方法を想定する。このように、単純に電源電圧の大きさのみでSBW制御への復帰判断を行うと、図12に示すように、SBW制御に復帰すると再び電源電圧が低下し、再度EPS制御へ移行するという動作を繰り返し、運転者に違和感を与えるおそれがある。
これに対し、実施例1での切替制御作用は下記のようになる。図13に基づいて、実施例1における電力供給能力低下量Vdの変動によるSBW制御とEPS制御との切り替え動作を説明する。図13は、横軸を時間軸とし、電力供給能力低下量Vdの状態、第1しきい値V1の状態、第2しきい値V2の状態、制御状態(SBW制御またはEPS制御)をそれぞれ示している。
図13の時刻t1において、電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上になると、バックアップクラッチ9を接続し、SBW制御からEPS制御に切り替わる。EPS制御への切り替えにより電力消費量が減少し、時刻t2において、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下になるが、遅延時間Tesを経過するまではEPS制御からSBW制御に復帰されない。つまり、時刻t3において、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下の状態が遅延時間Tes間続いたため、バックアップクラッチ9の接続を解除し、EPS制御からSBW制御へ復帰する。
時刻t4では、再び電力消費量が増加するなどで、電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上になると、バックアップクラッチ9を接続し、SBW制御からEPS制御に切り替わる。時刻t6では、再び電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下になるが、遅延時間Tesを経過するより先の時刻t6にて電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上になったため、この間はEPS制御を継続している。つまり、遅延時間Tesの経過を待ってEPS制御からSBW制御に復帰するようにしているため、SBW制御とEPS制御との間の不要な制御切り替えを防ぐことができる。
そして、時刻t7で電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下となり、第2しきい値V2以下を維持したままで遅延時間Tesを経過しているため、時刻t7から遅延時間Tesを経過した後の時刻t8にてEPS制御からSBW制御に復帰する。ここで、第1しきい値V1、第2しきい値V2、EPS制御からSBW制御へ復帰する際の遅延時間Tesは、図2のフローチャートのステップS3〜ステップS6で説明したように、操舵状態や制御状態、他のシステムの状態等に応じて設定される値である。
以上のように、第1実施例では、第1しきい値V1、第2しきい値V2、EPS制御からSBW制御へ復帰する際の遅延時間Tesを、操舵状態や制御状態、他のシステムの状態等に応じて設定し、電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上の場合にはSBW制御からEPS制御へと切り替え、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下の状態が遅延時間Tes続いた場合にはEPS制御からSBW制御へと復帰させる構成としたため、電源電圧変動時における安全性を確保しつつ、SBW制御とEPS制御の頻繁な切り替えによる違和感を抑え、SBW制御を有効に活用することが可能となり、従来の問題点のみならず、想定される制御切り替え方法の課題も解決することができる。
また、実施例1の制御切り替え手法を採用したとしても、SBW制御とEPS制御との切り替えが頻繁で、タイマTOが所定時間Tbを経過するまでの間に、SBW制御とEPS制御との切り替え回数カウンタCTが予め設定した所定回数Cb以上となった場合には、上記のように、EPS固定フラグをセットし、EPS制御に固定したままの制御が継続される。
これにより、バッテリーの劣化が進んでいる可能性があると判断した場合は、制御状態を電力消費量の少ないEPS制御に固定することができ、安全の確保、および頻繁な制御状態切り替えによる違和感抑制を達成することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の操舵制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 電動の操舵反力アクチュエータ2を有する操舵部と、電動の転舵アクチュエータ4を有する転舵部と、がバックアップ手段8,9を介して機械的に分離・連結が可能とされ、前記バックアップ手段8,9を切り離し、操舵状態に応じた転舵角とする前記転舵アクチュエータ4の制御と、転舵状態に応じた操舵反力を付与する前記操舵反力アクチュエータ2の制御と、によってSBW制御を行うSBW制御手段と、前記バックアップ手段8,9を連結し、前記操舵反力アクチュエータ2と前記転舵アクチュエータ4のうち少なくとも一方をアシスト手段としてEPS制御を行うEPS制御手段と、前記SBW制御手段によるSBW制御中に、所定の条件が成立したら、前記EPS制御手段によるEPS制御に移行する制御切替手段と、を備えた操舵制御装置において、車両の電源供給能力を推定する電源供給能力推定手段(ステップS2)を設け、前記制御切替手段は、SBW制御中に、推定される電源供給能力が設定値以下に低下すると、EPS制御へ移行するため、車両の電源供給能力の低下時、応答の良い操縦性を確保しながら、消費電力を小さく抑えることができる。
(2) SBW制御からEPS制御へ移行する際の第1しきい値V1を設定する第1しきい値設定手段(ステップS4-2)と、EPS制御からSBW制御へ復帰する際の第2しきい値V2を設定する第2しきい値設定手段(ステップS4-3)と、を設け、前記制御切替手段は、SBW制御中に、電源供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上になるとEPS制御へと移行し、EPS制御中に、電源供給能力低下量Vdが第1しきい値V1より小さな値の第2しきい値V2以下になるとSBW制御へ復帰するため、第1しきい値V1と第2しきい値V2とのヒステリシスにより制御切替ハンチングを防止しながら、SBW制御への復帰を確保することにより、必要以上にSBW制御を制限することがなくなる。
(3) 前記操舵部での所定時間前からの操舵状態を反映した操舵状態指標値Str_stateを検出する操舵状態指標値検出手段(ステップS3-5)を設け、前記第1しきい値設定手段(ステップS4-2)は、操舵状態指標値Str_stateが大きいほど第1しきい値V1を小さい値に設定するため、操舵状態(操舵角や操舵速度等)により電力消費量が大きい状態が続くと推測されるほど、早期タイミングにて電力消費量が小さいEPS制御へ移行することができる。
(4) 前記操舵部での所定時間前からの操舵状態を反映した操舵状態指標値Str_stateを検出する操舵状態指標値検出手段(ステップS3-5)を設け、前記第2しきい値設定手段(ステップS4-3)は、操舵状態指標値Str_stateが大きいほど第2しきい値V2を小さい値に設定するため、操舵状態(操舵角や操舵速度等)により電力消費量が大きい状態が続くと推測されるほど、電力消費量が大きいSBW制御への復帰を遅らせることができる。
(5) 車両に搭載されている他の電動システムの動作状態を検出するシステム動作状態検出手段(ステップS4-1)を設け、前記第2しきい値設定手段(ステップS4-4)は、他の電動システム動作が多いほど第2しきい値V2を小さくする補正を行うため、他システム動作が多く電力消費量が大きい状態が続くと推測されるほど、電力消費量が大きいSBW制御への復帰を遅らせることができる。
(6) 前記EPS制御からSBW制御へ切り替えるまでの遅延時間Tesを設定する遅延時間設定手段(ステップS14)を設け、前記制御切替手段は、EPS制御中に、電源供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下になると、その時点から設定された遅延時間Tesを待ってSBW制御へと復帰するため、SBW制御へ復帰したことによる電源電圧低下が発生するような場合でも、電源電圧が遅延時間の分、回復するため、SBW制御への復帰後、すぐにEPS制御に戻ることを防止できる。
(7) SBW制御時の電力消費量Psを推定する電力消費量推定手段(ステップS5)を設け、前記遅延時間設定手段(ステップS14)は、推定される電力消費量Psが大きいほど遅延時間Tesを大きく設定するため、SBW制御に復帰した後、再び電源電圧が低下し、すぐにEPS制御に戻ることを防止できる。
(8) 前記操舵部での所定時間前からの操舵状態を反映した操舵状態指標値Str_stateを検出する操舵状態指標値検出手段(ステップS3-5)を設け、前記電力消費量推定手段(ステップS5)は、操舵状態指標値Str_stateが大きいほど大きな電力消費量Ps_sを推定するため、走行シーンまで考慮した電力消費量Ps_sを予想することができる。すなわち、高速道路などの比較的操舵の少ない走行シーンでは電力消費量は少なく、ワインディングロードのように操舵頻度が高い走行シーンでは電力消費量が多くなる。
(9) 前記転舵部での所定時間前からの転舵トルク状態を反映した転舵トルク状態指標値F_stateを検出する転舵トルク状態指標値検出手段(ステップS5-7)を設け、前記電力消費量推定手段(ステップS5)は、転舵トルク状態指標値F_stateが大きいほど大きな電力消費量Ps_fを推定するため、操舵状態に変化が無い場合でも電力を消費するような状況、すなわち直進時において外乱が加わるような状況で、外乱に対抗する力を出しているような場合でも、電力消費量の推定精度を向上させることができる。
(10) 前記EPS制御中における転舵アクチュエータ4への所定時間前からの電流指令値状態を反映した電流指令値状態指標値Str_I_EPSを検出する電流指令値状態指標値検出手段(ステップS5-7)を設け、前記電力消費量推定手段(ステップS5)は、電流指令値状態指標値Str_I_EPSが大きいほど大きな電力消費量Ps_EPSを推定するため、実際の路面負荷も加味することができ、電力消費量を精度良く推定することができる。
(11) 前記SBW制御と前記EPS制御との切り替え回数を検出する制御切替回数検出手段(ステップS9,ステップS16)を設け、前記制御切替手段は、設定時間Tb内における制御切り替え回数CTが設定回数Cb以上になると、その後、前記EPS制御に固定するため、バッテリーの劣化が進んでいる可能性があると判断した場合、制御状態を電力消費量の少ないEPS制御に固定することで、安全の確保、および頻繁な制御状態切り替えによる違和感抑制を達成することができる。
以上、本発明の操舵制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上の場合にはSBW制御からEPS制御へと切り替え、電力供給能力低下量Vdが第2しきい値V2以下の状態が遅延時間Tes続いた場合にはEPS制御からSBW制御へと復帰させる構成とする例を示したが、例えば、電力供給能力低下量Vdが第1しきい値V1以上の場合にはSBW制御からEPS制御へと切り替えるだけのものであっても良く、要するに、ステアバイワイヤ制御中に、推定される電源供給能力が設定値以下に低下すると、操舵補助制御へ移行するものであれば本発明に含まれる。
実施例1では、SBW制御からEPS制御への切り替えしきい値である第1しきい値V1と、さらに、EPS制御からSBW制御への切り替えしきい値である第2しきい値V2と、V1>V2の関係によりそれぞれ設定した例を示したが、例えば、SBW制御からEPS制御、および、EPS制御からSBW制御への切り替えしきい値をV1=V2の関係にしてただ1つのしきい値として設定し、例えば、遅延時間Tesを実施例1より長い時間に設定したり、また、例えば、SBW制御からEPS制御とEPS制御からSBW制御への切り替えしきい値をそれぞれ2つ設定し、それぞれ2つのしきい値の間にヒステリシス幅を切り替えに遅れを設定することで、達成するようにしても良い。
第1実施例では、第1しきい値V1、第2しきい値V2、EPS制御からSBW制御へ復帰する際の遅延時間Tesを、操舵状態や制御状態、他のシステムの状態等に応じて設定した好ましい例を示したが、これらの値を、実施例1で示した以外のパラメータにより可変としたり、あるいは、予め設定した固定値により与えるものであっても本発明に含まれる。
実施例1では、メカバックアップ機構とバックアップクラッチとをバックアップ手段とするステアバイワイヤシステムに適用した操舵制御装置の例を示したが、操舵部と転舵部と機械的に分離・連結が可能とされるバックアップ手段を備えたシステムであれば、実施例1以外のステアバイワイヤシステムにも適用することができる。
実施例1の操舵制御装置が適用されたステアバイワイヤシステムを示す全体構成図である。 実施例1の操舵反力用コントローラ5および転舵用コントローラ6にて実行される制御切替処理の流れを示すフローチャートである。 操舵状態演算処理の流れを示すフローチャートである。 第1しきい値と第2しきい値の演算処理の流れを示すフローチャートである。 SBW時の電力消費量Psの推定演算処理の流れを示すフローチャートである。 操舵状態と第1しきい値V1との関係の一例を示す特性図である。 操舵状態と第2しきい値V2との関係の一例を示す特性図である。 操舵状態と電力消費量Ps_sの関係の一例を示す特性図である。 ラック軸力の状態と電力消費量Ps_sの関係の一例を示す特性図である。 EPS制御状態と電力消費量Ps_sの関係の一例を示す特性図である。 SBW時の電力消費量PsとEPS制御からSBW制御へ復帰する際の遅延時間Tesの関係の一例を示す特性図である。 電源電圧の変動時におけるSBW制御とEPS制御との切り替えの様子を示すタイムチャートである。 実施例1での電力供給能力低下量の変動時におけるSBW制御とEPS制御との切り替えの様子を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 ステアリングホイール(操舵部)
2 操舵反力アクチュエータ(操舵部)
3,3 転舵輪(転舵部)
4 転舵アクチュエータ(転舵部)
5 操舵反力用コントローラ
6 転舵用コントローラ
7 通信ライン
8 メカバックアップ機構(バックアップ手段)
9 バックアップクラッチ(バックアップ手段)

Claims (12)

  1. 電動の操舵反力アクチュエータを有する操舵部と、電動の転舵アクチュエータを有する転舵部と、がバックアップ手段を介して機械的に分離・連結が可能とされ、
    前記バックアップ手段を切り離し、操舵状態に応じた転舵角とする前記転舵アクチュエータの制御と、転舵状態に応じた操舵反力を付与する前記操舵反力アクチュエータの制御と、によってステアバイワイヤ制御を行うステアバイワイヤ制御手段と、
    前記バックアップ手段を連結し、前記操舵反力アクチュエータと前記転舵アクチュエータのうち少なくとも一方で、操舵補助力を付加する操舵補助制御を行う操舵補助制御手段と、
    を備えた操舵制御装置において、
    前記ステアバイワイヤ制御手段によるステアバイワイヤ制御と前記操舵補助制御手段による操舵補助制御とを切り替える制御切替手段と、
    車両の電源供給能力を推定する電源供給能力推定手段と、を設け、
    前記制御切替手段は、前記ステアバイワイヤ制御中に、前記電源供給能力が設定値以下に低下すると、前記操舵補助制御へ移行することを特徴とする操舵制御装置。
  2. 請求項1に記載された操舵制御装置において、
    前記ステアバイワイヤ制御から前記操舵補助制御へ移行する際の第1しきい値を設定する第1しきい値設定手段と、
    前記操舵補助制御から前記ステアバイワイヤ制御へ復帰する際の第2しきい値を設定する第2しきい値設定手段と、を設け、
    前記制御切替手段は、前記ステアバイワイヤ制御中に、前記電源供給能力低下量が前記第1しきい値以上になると前記操舵補助制御へと移行し、前記操舵補助制御中に、前記電源供給能力低下量が前記第1しきい値に等しい、または、より小さな値の前記第2しきい値以下になると前記ステアバイワイヤ制御へ復帰することを特徴とする操舵制御装置。
  3. 請求項2に記載された操舵制御装置において、
    前記操舵部での所定時間前からの操舵状態を反映した操舵状態指標値を検出する操舵状態指標値検出手段を設け、
    前記第1しきい値設定手段は、操舵状態指標値が大きいほど前記第1しきい値を小さい値に設定することを特徴とする操舵制御装置。
  4. 請求項2または3に記載された操舵制御装置において、
    前記操舵部での所定時間前からの操舵状態を反映した操舵状態指標値を検出する操舵状態指標値検出手段を設け、
    前記第2しきい値設定手段は、操舵状態指標値が大きいほど前記第2しきい値を小さい値に設定することを特徴とする操舵制御装置。
  5. 請求項2乃至4の何れか1項に記載された操舵制御装置において、
    車両に搭載されている他の電動システムの動作状態を検出するシステム動作状態検出手段を設け、
    前記第2しきい値設定手段は、他の電動システム動作が多いほど前記第2しきい値を小さくする補正を行うことを特徴とする操舵制御装置。
  6. 請求項2乃至5の何れか1項に記載された操舵制御装置において、
    前記操舵補助制御から前記ステアバイワイヤ制御へ切り替えるまでの遅延時間を設定する遅延時間設定手段を設け、
    前記制御切替手段は、前記操舵補助制御中に、前記電源供給能力低下量が前記第2しきい値以下になると、その時点から設定された遅延時間を待って前記ステアバイワイヤ制御へと復帰することを特徴とする操舵制御装置。
  7. 請求項6に記載された操舵制御装置において、
    前記ステアバイワイヤ制御時の電力消費量を推定する電力消費量推定手段を設け、
    前記遅延時間設定手段は、前記推定される電力消費量が大きいほど遅延時間を大きく設定することを特徴とする操舵制御装置。
  8. 請求項7に記載された操舵制御装置において、
    前記操舵部での所定時間前からの操舵状態を反映した操舵状態指標値を検出する操舵状態指標値検出手段を設け、
    前記電力消費量推定手段は、操舵状態指標値が大きいほど大きな電力消費量を推定することを特徴とする操舵制御装置。
  9. 請求項7または8に記載された操舵制御装置において、
    前記転舵部での所定時間前からの転舵トルク状態を反映した転舵トルク状態指標値を検出する転舵トルク状態指標値検出手段を設け、
    前記電力消費量推定手段は、転舵トルク状態指標値が大きいほど大きな電力消費量を推定することを特徴とする操舵制御装置。
  10. 請求項7乃至9の何れか1項に記載された操舵制御装置において、
    前記操舵補助制御中における前記転舵アクチュエータへの所定時間前からの電流指令値状態を反映した電流指令値状態指標値を検出する電流指令値状態指標値検出手段を設け、
    前記電力消費量推定手段は、電流指令値状態指標値が大きいほど大きな電力消費量を推定することを特徴とする操舵制御装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載された操舵制御装置において、
    前記ステアバイワイヤ制御と前記操舵補助制御との切り替え回数を検出する制御切替回数検出手段を設け、
    前記制御切替手段は、設定時間内における制御切り替え回数が設定回数以上になると、その後、前記操舵補助制御を継続することを特徴とする操舵制御装置。
  12. 電動の操舵反力アクチュエータを有する操舵部と、電動の転舵アクチュエータを有する転舵部と、がバックアップ手段を介して機械的に分離・連結が可能とされ、
    前記バックアップ手段を切り離し、操舵状態に応じた転舵角とする前記転舵アクチュエータの制御と、転舵状態に応じた操舵反力を付与する前記操舵反力アクチュエータの制御と、によってステアバイワイヤ制御を行い、
    前記バックアップ手段を連結し、前記操舵反力アクチュエータと前記転舵アクチュエータのうち少なくとも一方で、操舵補助力を付加する操舵補助制御を行う操舵制御装置において、
    車両の電源供給能力を推定し、ステアバイワイヤ制御中に、推定される電源供給能力が設定値以下に低下すると、操舵補助制御へ移行することを特徴とする操舵制御装置。
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