JP2006224622A - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧電素子の駆動用電極を外部配線に接続するための十分な配線スペースを確保し、ノズルの高密度化及びリフィル性能の向上を実現させる。
【解決手段】 液体を吐出する複数の吐出口と、各吐出口に連通する圧力室と、圧力室の吐出口側と反対側に設けられ圧力室を変形する圧電素子と、複数の圧電素子を覆う保護部材と、保護部材に構成され第1の外部配線に接続される第1の配線層と、圧力室の吐出口側と反対側に保護部材を介して設けられ圧力室に液体供給する共通液室と、共通液室の上壁に構成され第2の外部配線に接続される第2の配線層とを備え、各圧電素子の各駆動用電極は、第1の配線層に導通するか又は圧電素子配置面に対して略垂直方向にその少なくとも一部が共通液室内を立ち上がる配線部材を介して第2の配線層に導通するように構成された液体吐出ヘッドを提供することにより、前記課題を解決する。
【選択図】 図3

Description

本発明は 液体吐出ヘッド及び画像形成装置に係り、特に、ノズルから液滴を吐出する液体吐出ヘッドに関する。
画像形成装置には、印字ヘッド(液体吐出ヘッド)に形成される複数のノズルからインク滴を吐出して記録媒体上に画像を形成するインクジェット方式のものが知られている。このような画像形成装置において、画像の高画質化や高速印字化を実現するためには、ノズルの高密度化、高周波駆動、高粘度インクの吐出が要求されている。
ところで、従来より印字ヘッドの様々な構成が提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献6参照)。
特許文献1には、圧力室(圧力発生室)のノズルが形成される側とは反対側に共通液室(インク供給タンク)が配置された構成が開示されている。同文献によれば、インク吐出側から順番に、ノズルプレート、接着層、流路形成基板、圧力室としてのキャビティを備えたキャビティ形成基板、振動板が積層され、振動板のキャビティ形成基板側と反対側の面には圧電素子(圧電振動子)が配置されている。そして、圧電素子に蓋をするようにした隔壁によって構成される共通液室が振動板の圧電素子側に配置されている。このような構成において、圧力室に対するインク供給は、共通液室から、振動板に形成される微細供給孔、キャビティ形成基板に形成されるインク供給孔、及び流路形成基板に形成される連通孔を介して行われる。
特許文献2には、圧力室(圧力発生室)のノズルが形成される側とは反対側に共通液室(リザーバ)が配置された構成が開示されている。同文献によれば、圧力室の一壁面を構成する振動板(流路封止板)上に圧電素子(圧電振動子)が配置されると共に、振動板上の各圧力室が並ぶ領域以外の部分に対応する位置に共通液室が配置されている。振動板の共通液室開口に対応する部分は薄肉部となっており、インク圧力の変動を吸収するようになっている。
特許文献3には、圧力室のノズルが形成される側とは反対側に共通液室(リザーバ)が配置された構成が開示されている。同文献によれば、圧力室の一壁面を構成する振動板上に圧電素子が配置されると共に、振動板の圧電素子側に共通液室が形成され、振動板に形成される供給口を介して共通液室と各圧力室は連通している。
特許文献4には、圧力室(圧力発生室)のノズルが形成される側と同一側に共通液室(共通インク室)が配置された構成が開示されている。同文献によれば、圧力室の上壁を構成する振動板(弾性膜)上に圧電素子が配置され、各圧電素子を覆う保護カバー(接合基板)がガラスにより形成されている。またノズルが形成されるノズルプレートのインク吐出側(圧力室側の反対側)に共通液室が設けられており、共通液室はノズルプレートの各圧力室の一端部に対応する位置に形成されたインク供給口を介して各圧力室と連通している。
特許文献5には、圧力室(圧力発生室)のノズルが形成される側とは反対側に共通液室(リザーバ)が配置された構成が開示されている。同文献によれば、各圧力室の上壁を構成する振動板(弾性膜)を挟むようにして、各圧力室に対向する位置に圧電素子が配置され、各圧電素子を区画壁によって区画し密封する保護カバー(封止部材)がシリコンにより形成されている。また圧力室の圧電素子側には、圧電素子が配列される領域とは異なる領域に共通液室が配置されている。
特許文献6には、圧力室(圧力発生室)のノズルが形成される側と同一側に共通液室(リザーバ)が配置された構成が開示されている。同文献によれば、圧力室のノズル側の壁面は振動板(弾性膜)によって構成され、振動板を挟んで圧力室の対向する位置には圧電素子が配置されている。またノズルが形成される封止板のインク吐出側(圧力室側の反対側)には、封止板の端部に対応する位置に共通液室が形成されている。また圧力室はシリコンをハーフエッチングすることにより形成されており、その底面には埋設された大気連通孔(導通孔)が設けられている。
特開2001−179973号公報 特開2001−353871号公報 特開平9−226114号公報 特開2002−36547号公報 特開2002−86724号公報 特開2002−264331号公報
しかしながら、特許文献1においては、共通液室に貯留されるインクは、圧力室上方(圧力室のノズルが形成される側と反対側)から、圧力室下方(圧力室のノズルが形成される側)に位置する連通孔を経由して圧力室に供給されるため、リフィル性能が良くないという問題がある。また外部配線としてのフレキシブルケーブルは振動板の一端部に接続される構成となっており、各圧電素子の駆動用電極は振動板の表面に沿うように配設されるようになっている。そのため圧電素子が高密度に配置される場合には、これらの配線スペースが不足する恐れがある。
また特許文献2においては、振動板上の各圧力室が並ぶ領域以外の部分に対応する位置に共通液室が配置される構成となっている。すなわち、各圧力室の直上には共通液室を配置することができず、各圧力室へ直接インクを供給できないので圧力室の高密度配置には適さない構成となっている。また同文献では、圧電素子の駆動用電極を外部配線に接続するための配線構成については考慮されていない。そのため圧電素子を高密度に配置する場合には、外部配線に接続するための配線スペースが不足する恐れがある。
また特許文献3においては、各圧電素子の駆動用電極を外部配線に接続するための配線構成については考慮されていない。そのため圧電素子を高密度に配置する場合には、外部配線に接続するための配線スペースが不足してしまう恐れがある。
また特許文献4においては、圧電素子の駆動用電極は振動板に沿うリード電極を介して外部配線に接続される構成となっている。振動板上には圧電素子が配置されるため、圧電素子を高密度に配置する場合にはこれらの配線スペースが不足する恐れがある。またノズルプレートのインク吐出側に共通液室が設けられているため、共通液室から圧力室に対するインクのリフィル性能が良くないという問題がある。
また特許文献5においては、圧電素子の駆動用電極を外部配線に接続するための配線構成については考慮されていない。そのため圧電素子を高密度に配置する場合には、外部配線に接続するための配線スペースが不足してしまう恐れがある。また同文献では、振動板上の圧力室が1列に並ぶように構成され、その圧力室列に並ぶようにして共通液室が設けられており、圧力室の高密度化配置には適さない構造となっている。
また特許文献6においては、圧電素子の駆動用電極は、振動板の表面に沿うリード電極を介して外部配線に接続される構成となっており、振動板上には圧電素子が配置されるため、圧電素子を高密度に配置する場合にはこれらの配線スペースが不足する恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、圧電素子の駆動用電極を外部配線に接続するための十分な配線スペースを確保し、ノズルの高密度化及びリフィル性能の向上を実現させる液体吐出ヘッド及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液体を吐出する複数の吐出口と、前記複数の吐出口のそれぞれと連通する複数の圧力室と、前記複数の圧力室の前記吐出口が形成される側とは反対側に設けられ、前記複数の圧力室のそれぞれを変形する圧電素子と、前記複数の圧電素子を覆う保護部材と、前記保護部材に構成され、第1の外部配線に接続される第1の配線層と、前記複数の圧力室の前記吐出口が形成される側とは反対側に前記保護部材を介して設けられ、前記複数の圧力室に液体を供給する共通液室と、前記共通液室の上壁に構成され、第2の外部配線に接続される第2の配線層と、を備え、前記複数の圧電素子の駆動用電極のそれぞれは、前記第1の配線層に導通するか、又は前記圧電素子が配置される面に対して略垂直方向にその少なくとも一部が前記共通液室内を立ち上がるように形成された配線部材を介して前記第2の配線層に導通するように構成されていることを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
本発明によれば、複数の圧電素子の駆動用電極のそれぞれは、保護部材に構成される第1の配線層、又は共通液室内を立ち上がる配線部材を介して共通液室の上壁に構成される第2の配線層に導通するように構成したので、圧電素子の駆動用電極を外部配線に接続するための十分な配線スペースを確保することができる。これにより圧電素子を高密度に配置することができ、吐出口の高密度化を実現することができる。また共通液室は、圧力室の吐出口が形成される側とは反対側に構成され、各圧力室へ直接液体を供給できるため、リフィル性能が向上し、吐出口の高周波駆動、高粘度インクの吐出が可能となる。
「共通液室の上壁」とは、共通液室の圧電素子が配置される面に対向する面を形成する隔壁をいう。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液体吐出ヘッドであって、前記保護部材は、多層配線されたグリーンシートと、前記圧電素子を覆うための凹部を有するグリーンシートとを重ねて構成されたものであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の液体吐出ヘッドであって、前記保護部材は、シリコン基板上に配線層及び絶縁層を重ねた構成であって、シリコン基板の配線層と反対側の面には、前記圧電素子を覆うための凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の液体吐出ヘッドであって、前記保護部材は、剛体基板上に選択的液滴吐出手段により形成された配線層、及び絶縁層を重ねた構成であって、前記剛体基板の配線層と反対側の面には、前記圧電素子を覆うための凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項2〜4の態様のいずれの態様においても、保護部材を薄く形成することが可能であり、共通液室から圧力室への液体のリフィル性能が良好となる。また保護部材は、圧電素子を覆う構造を兼ねており、製造工程を簡略化することが可能となる。特に、請求項2の態様においては一括焼成によって形成することが可能であり、層間の剥離が起こらないという利点がある。また、請求項3の態様では、半導体プロセスによる形成が可能で高精度化できる。また、請求項4の態様では、より薄層化が可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドであって、前記圧力室の前記圧電素子側の面から前記保護部材の前記共通液室側の面までの厚さは、100μm以上200μm以下であることを特徴とする。
請求項5の態様によれば、共通液室から圧力室への液体のリフィル性能が良好であると共に、高粘度液体の吐出や吐出口の高周波駆動が可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドであって、さらに、前記複数の圧力室の圧力変動をそれぞれ検出する圧力センサを備え、前記複数の圧電素子の駆動用電極のすべては、前記第1の配線層及び前記第2の配線層のいずれか一方に導通し、前記複数の圧力センサの検出用電極のすべては、前記複数の圧電素子の駆動用電極が導通する配線層とは異なる配線層に導通することを特徴とする。
請求項6の態様によれば、複数の圧電素子の駆動用電極と圧力センサの検出用電極とを異なる配線層を介して外部配線に接続することによって、高密度な配線の実装が可能となると共に、相互のノイズ干渉を防止することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドであって、前記配線部材は、前記圧電素子又は前記圧電素子の近傍から立ち上がるように形成されていることを特徴とする。
請求項7の態様によれば、吐出口の高密度化が可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドであって、前記複数の吐出口は、2次元的に配列され、前記配線部材は、前記圧電素子が配置される面に2次元的に配列されていることを特徴とする。
請求項8の態様によれば、吐出口の高密度化が可能となると共に、クロストークを効果的に防止することができる。
また前記目的を達成するために、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置を提供する。
本発明によれば、複数の圧電素子の駆動用電極のそれぞれは、保護部材に構成される第1の配線層に導通するか、又は共通液室内を立ち上がる配線部材を介して共通液室の上壁に構成される第2の配線層に導通するように構成したので、圧電素子の駆動用電極を外部配線に接続するための十分な配線スペースを確保することができる。これにより圧電素子を高密度に配置することができ、吐出口の高密度化を実現することができる。また共通液室は、圧力室の吐出口が形成される側とは反対側に構成され、各圧力室へ直接液体を供給できるため、リフィル性能が向上し、出口の高周波駆動、高粘度インクの吐出が可能となる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔第1の実施形態;インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている。
印字部12を構成する各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、ここで主走査方向及び副走査方向とは、次に言うような意味で用いる。すなわち、記録紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時、(1)全ノズルを同時に駆動するか、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動するか、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動するか、等のいずれかのノズルの駆動が行われ、用紙の幅方向(記録紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字をするようなノズルの駆動を主走査と定義する。そして、この主走査によって記録される1ライン(帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向という。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。そして、副走査を行う方向を副走査方向という。結局、記録紙の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
また本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
〔印字ヘッドの構造〕
次に、印字ヘッド50の構造について説明する。インク色毎に設けられている各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを表すものとする。
図2は、印字ヘッド50の概略構成を表す平面透視図である。本実施形態における印字ヘッド50には、図2に示すように、インク滴を吐出するノズル51が千鳥でマトリクス状(2次元的)に形成されており、ノズル51の高密度化が図られている。
また印字ヘッド50には、略矩形状の平面形状を有する圧力室52が各ノズル51に対応するように形成されていると共に、圧力室52と略同様の平面形状を有する圧電素子58が圧力室52に重なるように形成されている。圧力室52の図2中左上隅部の外側には、圧力室52にインクを供給するためのインク供給口53が設けられている。また圧電素子58の図2中左下隅部には、外側に突出するようにして圧電素子58と一体に構成される突起部58aが設けられている。また突起部58aの先端には圧電素子58を駆動するための配線部材90が形成されている。なおノズル51、圧力室52、圧電素子58、インク供給口53、配線部材90の平面形状や配置関係は本構成例に限定されるものではない。
印字ヘッド50の長手方向一端部(図2中右端部)には、コネクタ78、80を介して外部配線としてのフレキシブルケーブル100、102が接続されている。フレキシブルケーブル100、102の他端は、各圧電素子58を駆動するための駆動回路(不図示)に接続されている。
図3は、図2に示した印字ヘッド50の一部を表した側面断面図である。図3(a)は、図2中3a−3a線に沿う断面図であり、図3(b)は、図2中3b−3b線に沿う断面図である。図3(a)に示すように、印字ヘッド50は、インク吐出面(ノズル面)50A側から順番に、ノズル51が形成されるノズルプレート62、ノズル流路60が形成されるノズル流路プレート64、圧力室52の側壁を構成する圧力室プレート66、圧力室52の上壁を構成する振動板56を積層した構造となっている。ノズル51は、ノズル流路60を介して、圧力室52と連通している。また振動板56を挟んで圧力室52に対向する位置には、個別電極57(駆動用電極)を備えた圧電素子58が設けられている。なお振動板56の表面には導電性部材(不図示)が構成されており、圧電素子58の共通電極となっている。
振動板56上には、圧電素子58を囲むように形成された凹部68aを有する保護カバー68(保護部材)が設けられている。なお保護カバー68の構成等については後述する。保護カバー68上に形成される空間は、インク供給源であるインクタンク(不図示)から供給されるインクを貯留する共通液室55である。すなわち、共通液室55の下壁は、保護カバー68によって構成されている。一方、共通液室55の上壁は、配線基板72によって構成されている。共通液室55は、図3(b)に示すように、各圧力室52ごとに設けられたインク供給口53を介して各圧力室52に連通している。
共通液室55の内部には、図3(a)に示すように、保護カバー68と配線基板72を接続するように構成された柱状の配線部材90が設けられている。配線部材90は、電極92(92A、92C)を内部に有し、圧電素子58が配置される振動板56に対して略垂直方向に立ち上がるように構成されている。電極92A、92Cの一端部(図3(a)中下端部)は、保護カバー68及び半田ボール76A、76Cを介して、それぞれ圧電素子58A、58Cの個別電極57A、57Cに導通している。一方、電極92(92A、92C)の他端部(図3(a)中上端部)は、圧電素子毎にパターニングされた配線基板72の配線層74(第2の配線層)に導通している。配線基板72の一端部にはコネクタ78を介してフレキシブルケーブル100(第2の外部配線)が接続されており、配線層74とフレキシブルケーブル100は導通している。
本実施形態における保護カバー68は、厚さが数十μm程度のグリーンシートを多層配線したものと、キャビティ付きグリーンシートとを重ねて一括焼成することにより形成される。このように形成される保護カバー68の内部には、圧電素子毎にパターニングされた配線層70(第1の配線層)が構成され、圧電素子58B、58Dの個別電極57B、57Dは、半田ボール76B、76Dを介して、それぞれ配線層70に導通している。保護カバー68の一端部にはコネクタ80を介してフレキシブルケーブル102(第1の外部配線)が接続されており、配線層70とフレキシブルケーブル102は導通している。なお、それぞれの配線層と導通するための部材は半田ボールに限らない。
保護カバー68及び振動板56の厚さH(図3(a)及び(b)参照)が薄くなるように構成することが望ましい。共通液室55からインク供給口53を通って各圧力室52に供給されるインクに対する流路抵抗を低くすることにより、リフィル性能がさらに良くなる。特に、ノズル51を40kHz程度の高周波で駆動する場合には、インク供給口53の口径Wを80μm程度とすると、保護カバー68及び振動板56の厚さHは200μm程度以下にする必要がある。従って、振動板56の厚さを考慮すると、保護カバー68及び振動板56の厚さHは、100μm以上200μm以下であることが望ましい。
次に、印字ヘッド50の作用について図3(a)及び(b)を用いて説明する。まず共通液室55に貯留されたインクは、インク供給口53を通って、各圧力室52に分配供給される。圧電素子58A(又は58C)に対する駆動信号が、不図示の駆動回路に接続されるフレキシブルケーブル100から配線基板72の配線層74及び電極92A(又は92C)を介して圧電素子58A(又は58C)の個別電極57A(又は57C)に供給されると、圧電素子58A(又は58C)の変位によって、振動板56の圧力室52A(又は52C)に対応する部分が変形し、圧力室52A(又は52C)に充填されているインクは加圧され、ノズル51A(又はノズル51C)からインク滴として吐出される。
一方、圧電素子58B(又は58D)に対する駆動信号が、不図示の駆動回路に接続されるフレキシブルケーブル102から保護カバー68の配線層70を介して圧電素子58B(又は58D)の個別電極57B(又は57D)に供給されると、圧電素子58B(又は58D)の変位によって、振動板56の圧力室52B(又は52D)に対応する部分は変形し、圧力室52B(又は52D)に充填されているインクは加圧され、ノズル51B(又はノズル51D)からインク滴として吐出される。
このようにしてノズル51(51A〜51D)からインク滴が吐出されると、共通液室55からインク供給口53を通って新しいインクが各圧力室52(52A〜52D)に供給され、次のインク吐出が行われる。
本実施形態では、各圧電素子58の個別電極57(駆動用電極)のそれぞれが、保護カバー68の配線層70(第1の配線層)に導通するか、又は共通液室55内を立ち上がる配線部材90の電極92を介して配線基板72の配線層74(第2の配線層)に導通するように構成したので、圧電素子58の個別電極57を外部配線に接続するための十分な配線スペースを確保することができる。これにより圧電素子58を高密度に配置することができ、ノズル51の高密度化を実現することが可能となる。また共通液室55は圧力室52が形成される側とは反対側に構成され、各圧力室52へ直接インクを供給できるため、リフィル性能が向上し、ノズル51の高周波駆動や高粘度インクの吐出が可能となる。
また本実施形態では、保護カバー68は複数のグリーンシートを重ねて一括焼成したものであるため、層間剥離が起こらないという利点がある。また保護カバー68の厚さを薄く構成することにより、共通液室55から圧力室52に対するインクのリフィル性能をさらに良くすることができる。
なお本実施形態では、圧電素子58の個別電極57を配線層70、74を介して外部配線であるフレキシブルケーブル100、102に接続する構成を例示したが、これに限らず、その他の電極を配線層70、74を介して外部配線に接続するように構成してもよい。また保護カバー68及び配線基板72の配線層70、74はそれぞれ1層の場合を例示したが、これに限定されず、2層以上でもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。図4は、第2の実施形態における印字ヘッド50の保護カバー68、振動板56及び圧電素子58の一部を表した側面断面図である。同図に示すように、本実施形態における保護カバー68は3層から構成され、振動板56側からシリコン基板82、高密度配線層84、絶縁層86となっている。このような保護カバー68は、厚さ100μm程度のシリコン基板82の表面に高密度にパターニングされた高密度配線層84を形成し、高密度配線層84の表面を厚さ50μm程度の絶縁層86によって保護すると共に、シリコン基板82の裏面に深さ50μm程度の凹部68aを異方性エッチング等で形成することにより作製される。なお凹部68aには、振動板56上に設けられた圧電素子58が配置される。本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を奏し、圧電素子58の個別電極57(駆動用電極)を外部配線に接続するための十分な配線スペースを確保することができるようになる。
〔第3の実施形態〕
次に、第3の実施形態について説明する。図5は、第3の実施形態における印字ヘッド50の保護カバー68、振動板56及び圧電素子58の一部を表した側面断面図である。同図に示すように、本実施形態における保護カバー68は、剛体基板88の表面に、絶縁層86と、数μmの厚さの配線層85とを交互にインクジェット(選択的液滴吐出手段)で描画して多層化すると共に、剛体基板88の裏面に振動板56上の圧電素子58を囲む凹部68aを形成することにより作製される。なお、剛体基板88は絶縁材が望ましい。本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を奏し、圧電素子58の個別電極57(駆動用電極)を外部配線に接続するための十分な配線スペースを確保することができるようになる。
〔第4の実施形態〕
次に、第4の実施形態について説明する。図6は、第4の実施形態における印字ヘッド50の側面断面図である。本実施形態における印字ヘッド50は、図6に示すように、圧力室52の圧力変動を検出する圧力センサ130を備えている。ノズル流路プレート64と圧力室プレート66との間にはPVDFによって構成されるセンサ層110が配置され、センサ層110の圧力室52に対応する部分にはセンサ層110を挟むようにしてセンサ電極112、114が形成されており、センサ電極112、114に挟まれたセンサ層110の部分が圧力センサ130となっている。
センサ電極112、114は、図6の垂直方向の引き出し電極116、118を介して、保護カバー68の2つの配線層120、122(第1の配線層)に導通されている。配線層120、122には、保護カバー68の端部に形成されるコネクタ80を介してフレキシブルケーブル102(第1の外部配線)が接続されている。フレキシブルケーブル102の他端は、圧力室52の圧力変動を検出するための圧力検出回路(不図示)に接続される。このようにしてセンサ電極112、114は、フレキシブルケーブル102と電気的に接続されている。
一方、圧電素子58の個別電極57(駆動用電極)は、第1の実施形態における圧電素子58A、58C(図3(a)参照)と同様に、配線部材90の電極92を介して配線基板72の配線層74(第2の配線層)に導通し、さらに配線基板72の配線層74はコネクタ78を介してフレキシブルケーブル100(第2の外部配線)に導通している。このようにして圧電素子58の個別電極57は、フレキシブルケーブル100と電気的に接続されている。
図7は、図6に示した印字ヘッド50の平面透視図である。図7では、保護カバー68の配線層120、122の構成に対する理解を容易にするために、配線層120、122の構成を主に図示し、配線基板72の配線層74等は図示を省略している。
図7に示すように、配線層120には、各圧力室52に対応して設けられる引き出し電極116とコネクタ80を接続する電極120a(図7中実線で図示)がそれぞれ形成されている。同様に、配線層122には、各圧力室52に対応して設けられる引き出し電極118とコネクタ80を電気的に接続する電極122a(図7中破線で図示)がそれぞれ形成されている。なお図7では、電極120a、122aが圧力室52(又は圧電素子58)に重ならないように圧力室列の間を通過するように図示したが、これらは図6に示すように異なる層に形成されるため、実際には圧力室52(又は圧電素子58)に重なるように配置してもよい。
このような構成によって、圧力室52内の圧力変動は、圧力センサ130によって検知された検知信号は、センサ電極112、114から引き出し電極116、118、保護カバー68の配線層120、122を介して、フレキシブルケーブル102が接続される圧力検出回路(不図示)に送られる。そして圧力検出回路において、圧力室52の圧力変動の正常であるか否かが判断される。
また圧電素子58に対する駆動信号が、不図示の駆動回路に接続されるフレキシブルケーブル100から、配線基板72の配線層74及び配線部材90の電極92を介して、圧電素子58の個別電極57に供給されると、圧電素子58は変形し、振動板56の圧力室52に対応する部分が変形し、圧力室52に充填されているインクは加圧され、ノズル51よりインク滴として吐出される。
本実施形態では、各圧電素子58の個別電極57(駆動用電極)の全ては、配線基板72の配線層74(第2の配線層)を介してフレキシブルケーブル100に接続される一方、各圧力センサ130のセンサ電極112、114(検出用電極)の全ては、保護カバー68の配線層120、122(第1の配線層)を介してフレキシブルケーブル102に接続される。このように圧電素子58の個別電極57と、圧力センサ130のセンサ電極112、114を異なる配線層を介して外部配線に接続することで、高密度配線の実装が可能となると共に、相互のノイズ干渉を防止することができる。
なお本実施形態では、圧力センサ130のセンサ電極112、114が保護カバー68の配線層120、122に導通し、圧電素子58の個別電極57が配線部材90の電極92を介して配線基板72の配線層74に導通する構成を例示したが、これに限定されず、例えば、圧力センサ130のセンサ電極112、114が配線部材90の電極92を介して配線基板72の配線層74に導通し、圧電素子58の個別電極57が保護カバー68の配線層120(又は122)に導通するように構成してもよい。
以上、本発明の液体吐出ヘッド及び画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。 印字ヘッドの概略構成を表す平面透視図である。 (a)は、図2中3a−3a線に沿う断面図であり、(b)は、図2中3b−3b線に沿う断面図である。 第2の実施形態における印字ヘッドの保護カバー、振動板及び圧電素子の一部を表した側面断面図である。 第3の実施形態における印字ヘッドの保護カバー、振動板及び圧電素子の一部を表した側面断面図である。 第4の実施形態における印字ヘッドの側面断面図である。 図6に示した印字ヘッド50の平面透視図である。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、50…印字ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、53…インク供給口、55…共通液室、56…振動板、57…個別電極、58…圧電素子、68…保護カバー、70…配線層、72…配線基板、74…配線層、82…シリコン基板、84…高密度配線層、85…配線層、86…絶縁層、88…剛体基板、90…配線部材、92…電極、100、102…フレキシブルケーブル、110…センサ層、112、114…センサ電極、130…圧力センサ、120、122…配線層

Claims (9)

  1. 液体を吐出する複数の吐出口と、
    前記複数の吐出口のそれぞれと連通する複数の圧力室と、
    前記複数の圧力室の前記吐出口が形成される側とは反対側に設けられ、前記複数の圧力室のそれぞれを変形する圧電素子と、
    前記複数の圧電素子を覆う保護部材と、
    前記保護部材に構成され、第1の外部配線に接続される第1の配線層と、
    前記複数の圧力室の前記吐出口が形成される側とは反対側に前記保護部材を介して設けられ、前記複数の圧力室に液体を供給する共通液室と、
    前記共通液室の上壁に構成され、第2の外部配線に接続される第2の配線層と、を備え、
    前記複数の圧電素子の駆動用電極のそれぞれは、前記第1の配線層に導通するか、又は前記圧電素子が配置される面に対して略垂直方向にその少なくとも一部が前記共通液室内を立ち上がるように形成された配線部材を介して前記第2の配線層に導通するように構成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記保護部材は、多層配線されたグリーンシートと、前記圧電素子を覆うための凹部を有するグリーンシートとを重ねて構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記保護部材は、シリコン基板上に配線層及び絶縁層を重ねた構成であって、シリコン基板の配線層と反対側の面には、前記圧電素子を覆うための凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記保護部材は、剛体基板上に選択的液滴吐出手段により形成された配線層、及び絶縁層を重ねた構成であって、前記剛体基板の配線層と反対側の面には、前記圧電素子を覆うための凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記圧力室の前記圧電素子側の面から前記保護部材の前記共通液室側の面までの厚さは、100μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドであって、さらに、
    前記複数の圧力室の圧力変動をそれぞれ検出する圧力センサを備え、
    前記複数の圧電素子の駆動用電極のすべては、前記第1の配線層及び前記第2の配線層のいずれか一方に導通し、
    前記複数の圧力センサの検出用電極のすべては、前記複数の圧電素子の駆動用電極が導通する配線層とは異なる配線層に導通することを特徴とする液体吐出ヘッド。
  7. 前記配線部材は、前記圧電素子又は前記圧電素子の近傍から立ち上がるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記複数の吐出口は、2次元的に配列され、
    前記複数の配線部材は、前記圧電素子が配置される面に対して2次元的に配列されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載された液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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