JP2006224126A - プレス制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 任意の制御パターン、すなわち加工速度が変化し、かつ停止するときであっても、正しい位置で迅速に加工できるプレス制御装置を提供する。
【解決手段】 プレス制御装置の設定速度発生器30は、回転状体24の加工区間S1における加工速度の基礎および非加工区間S10における非加工速度の基礎となる設定速度VLを発生する。軌跡速度指令手段32は、設定速度VLを入力し、軌跡速度指令V(x*)を出力する。加減算器37は、設定速度VL、軌跡速度指令V(x*)および実接線速度Vωを入力し、軌跡速度偏差ΔVを出力する。第1の積分器38は、軌跡速度偏差ΔVを入力し、位置偏差ΔP1を出力する。第1の位置制御器39は、第1の位置偏差ΔP1を入力し、基本角速度指令ω0 *を出力する。第1の減算器41は、基本角速度指令ω0 *および実角速度ωを入力し、角速度偏差Δωを出力する。速度制御器42は、角速度偏差Δωを入力し、基本トルク指令τ0 *を制御対象48に加える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動機によって偏心軸を回転駆動し、この偏心軸に連結されたリンク機構を介してスライドを駆動するプレス装置に対する制御装置に関し、特に、プレス金型に応じたスライド時間に対する位置および速度を任意に制御できるプレス制御装置に関する。
従来のプレス制御装置として、特許文献1に記載の装置が知られている。図14は、従来のプレス機械の概念図を示す図である。プレス機械(本発明を適用したプレス装置に相当する)は、スライド2を電気サーボモータ5で駆動する。また、電気サーボモータ5を加工種に応じて任意に設計された制御パターンで駆動する。スライド2は、ボールねじ3および減速機4を介して電気サーボモータ5に接続され、電気サーボモータ5の回転駆動により適宜減速してボールねじ3を回転させることにより、スライド2を昇降動作させるようになっている。電気サーボモータ5は、サーボアンプ6を介してコントローラ7(本発明のプレス制御装置に相当する)に接続されている。このように構成されたプレス機械は、コントローラ7に設定された制御パターンにより電気サーボモータ5を駆動し、ボルスタ8に備えた下金型(図示せず)とスライド2の下端に備えた上金型(図示せず)により所定のプレス加工を行うことができる。
図15は、従来のプレス装置におけるコントローラの制御ブロック図である。コントローラ7は、任意の制御パターンを入力可能な制御パターン入力部9と、加工種、材質、上昇端、下降端、中間位置、速度、加工回数、サイクルタイム、ヒットレート、休止時間、加工距離などの加工条件を入力する加工条件入力部10と、適宜細分化された加工種毎に予め制御パターンを記憶する基準パターン記憶部11と、金型データや材料データなどの予備データを記憶する予備データ記憶部12と、入力された加工条件に基づいて適宜予備データを参照して基準パターンより制御パターンを自動生成する制御パターン自動生成部13と、制御パターン入力部9に入力された制御パターン又は制御パターン自動生成部13で自動生成された制御パターンに基づいて、サーボモータや他のアクチュエータAをアクチュエータ制御部14を介して駆動する制御パターン実行部15とを備えて構成されている。
図16は、従来のプレス装置におけるコントローラに適応される制御パターンを示す図である。図16(a)は、連続のパンチ加工に関するもので、上死点Z0および下死点Zzに対し、その途中に上昇端Z1および下降端Z2が規定され、上死点Z0より下降されたスライド3を下降端Z2と上昇端Z1との間でストローク動作させた後、最後に上死点Z0へ戻らせるようにしたものである。V1、V2、nは、それぞれ下降速度、上昇速度、繰り返し数(製品数)を示す。
図16(b)は、より精密なパンチ加工を行うための制御パターンであり、下降端Z2、上昇端Z1および速度V1,V3の他に中間点Z3を定め、この中間点Z3より下降端Z2までは別の速度V2を定めたものである。また、上昇端Z1では材料供給が行われるまでの間の少しの休止期間T1が設けられている。制御パターンは、任意の時間、位置、速度などの条件設定によりこの他適宜設計することができる。制御パターンを任意に設定できるようにするため、入力部は、制御パターン入力部9および加工条件入力部10に機能的に分けて構成されている。すなわち、制御パターン入力部9は、適宜設計された制御パターンを受け入れて、これを制御パターン実行部15に転写する。
一方、制御パターン自動生成部13は、入力された加工条件、すなわち、どの金型でどの材料にどのような加工をするかという条件を予め定めた複数の基準パターンに適合させ、これに予備データ記憶部12に記憶された金型データなどを適用し、各種パラメータを設定し、図16に示したような制御パターンを生成し、これを制御パターン実行部15に出力する。以上により、制御パターン実行部15には制御パターンが設定される。制御パターンの設定後は、スタートボタンのオンによりアクチュエータ制御部14から各アクチュエータへ所定のタイミングで所定量の制御信号が出力され、順次供給されるワークWに順次加工が為されるというように、効率の良い設計通りの加工が為されてゆく。
特開平2−224898号公報
しかしながら、前述の特許文献には、制御パターンを作る手法が記載されており、電動機の駆動制御については的確な言及がない。このため、任意の制御パターンに対し、速度および位置が安定かつ正確に制御されないという問題が生じる虞がある。そこで、本発明の目的は、任意の制御パターン、すなわち加工速度が変化し、かつ停止するときであっても、正しい位置で迅速に加工できるプレス制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、被加工物を加工するプレス装置のスライドを、機械的変換機構を介して回転運動を直線運動へ変換する回転状体によって動作させるように、回転状体に連動する電動機の位置および速度を制御するプレス制御装置において、前記回転状体の非加工区間における非加工速度の基礎となる設定速度を発生する設定速度発生器と、前記設定速度を入力し、該設定速度および非加工区間における速度パターンによって軌跡位置を演算し、軌跡速度指令値を出力する軌跡速度指令手段と、加工速度が一定の場合は前記設定速度を、加工速度が可変の場合は加工開始から加工終了までの距離に基づいて生成した速度を、加工区間における加工速度設定値として出力する手段と、前記加工速度設定値および軌跡速度指令値を入力し、該加工速度設定値に基づいて加工速度を制御し、軌跡速度指令値に基づいて非加工速度を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、回転状体の加工区間における加工速度および非加工区間における非加工速度の基礎となる設定速度を発生する設定速度発生器と、設定速度を入力し、設定速度、設定速度の最大値および非加工区間における速度パターンによって演算される軌跡位置に基づいて、軌跡速度指令値を出力する軌跡速度指令手段と、軌跡速度指令値、設定速度、および電動機の実角速度から換算した実接線速度を入力し、軌跡速度指令値と設定速度を加算し、得られる速度から実接線速度を減算し、得られる軌跡速度偏差を出力する加減算器と、軌跡速度偏差を入力し、軌跡速度偏差を時間積分し、得られる第1の位置偏差を出力する第1の積分器と、第1の位置偏差を入力し、第1の位置偏差に第1の位置ゲイン定数を乗算し、得られる基本角速度指令値を角速度指令値として出力する第1の位置制御器と、角速度指令値および実角速度を入力し、角速度指令値から実角速度を減算し、得られる角速度偏差を出力する第1の減算器と、角速度偏差を入力し、角速度偏差に速度ゲイン定数を乗算し、得られる基本トルク指令値を出力する速度制御器とを備え、加工区間において、加工速度が設定速度に基づく速度に同調するように制御し、かつ、非加工区間において、非加工速度が軌跡速度指令値に基づくように軌跡制御することを特徴とする。
さらに、好適には、軌跡速度指令手段は、設定速度を設定速度の最大値で除算し、得られる正規化設定速度を出力する第1の正規化演算器と、正規化設定速度を入力し、正規化設定速度をサイクル時間で除算し、得られるサイクル時間当たりの正規化設定速度を出力する第2の正規化演算器と、サイクル時間当たりの正規化設定速度を入力し、サイクル時間当たりの正規化設定速度を時間積分し、得られる加減速判定基準値を出力する第2の積分器と、加減速判定基準値を入力し、加減速判定基準値を実効サイクル時間で除算し、得られる位相パターンを出力する位相パターン演算器と、位相パターンを入力し、回転状体のプレス一周長から設定長(設定速度をストローク数で除算して得られる値)を減算し、得られる値に位相パターンを乗算し、得られる軌跡位置指令値を出力する位置発生器と、軌跡位置指令値を入力し、軌跡位置指令値を時間微分し、得られる軌跡速度指令値を出力する微分器と、を備えることを特徴とする。
さらに、好適には、軌跡速度指令値および設定速度を入力し、軌跡速度指令値を時間微分し、得られる加速度に制御対象モデルの慣性モーメントを乗算し、得られる値に第1の加速度フィードフォワード係数を乗算し、得られる値を速度ゲイン定数で除算し、その結果として得られる値に第1の1次遅れ要素を持たせた第1の加速度フィードフォワード量を算出し、軌跡速度指令値に第1の速度フィードフォワード係数を乗算し、その結果として得られる値に第1の1次遅れ要素を持たせた第1の速度フィードフォワード量を算出し、設定速度を時間微分し、得られる加速度に制御対象モデルの慣性モーメントを乗算し、得られる値に第2の加速度フィードフォワード係数を乗算し、得られる値を速度ゲイン定数で除算し、その結果として得られる値に第2の1次遅れ要素を持たせた第2の加速度フィードフォワード量を算出し、設定速度に第2の速度フィードフォワード係数を乗算し、得られる値に第2の1次遅れ要素を持たせた第2の速度フィードフォワード量を算出し、第1の加速度フィードフォワード量、第1の速度フィードフォワード量、第2の加速度フィードフォワード量および第2の速度フィードフォワード量を加算し、得られる加速度/速度フィードフォワード量を出力するフィードフォワード補償器と、加速度/速度フィードフォワード量および第1の位置制御器により出力される基本角速度指令値を入力し、加速度/速度フィードフォワード量と基本角速度指令値を加算し、得られる角速度指令値を第1の減算器に出力する第1の加算器と、を備えることを特徴とする。
さらに、好適には、基本トルク指令値および実角速度を入力し、負荷フィードフォワード量を出力する負荷フィードフォワード制御手段と、基本トルク指令値および負荷フィードフォワード量を入力し、基本トルク指令値と負荷フィードフォワード量を加算し、得られるトルク指令値を出力する第2の加算器とを備えるプレス制御装置であって、負荷フィードフォワード制御手段は、基本トルク指令値を入力し、基本トルク指令値を制御対象モデルの慣性モーメントで除算し、得られる値をさらに時間積分し、得られる修正角速度指令を出力する制御対象モデルと、修正角速度指令および実角速度を入力し、修正角速度指令から実角速度を減算し、得られる第2の角速度偏差を出力する第2の減算器と、第2の角速度偏差を入力し、第2の角速度偏差に負荷フィードフォワード係数を乗算し、得られる負荷フィードフォワード量を出力する負荷フィードフォワード制御器と、を備えることを特徴とする。
さらに、好適には、軌跡速度指令手段は、さらに、第2の正規化演算器が出力するサイクル時間当たりの正規化設定速度を入力し、正規化設定速度に整定時間を乗算し、得られる値に第3の1次遅れ要素を乗算し、得られる1次遅れ整定時間を出力する整定時間補償器と、第2の積分器が出力する加減速判定基準値に1次遅れ整定時間を加算し、得られる新たな加減速判定基準値を位相パターン演算器に出力する第3の加算器と、を備えることを特徴とする。
さらに、好適には、被加工物を加工開始点から加工終了点まで加工するときのスライドの移動距離を回転状体における接線方向の距離に換算した加工距離を設定する加工距離設定器と、加工距離および設定速度発生器が発生する設定速度を入力し、補正加工速度を出力する加工速度可変手段と、設定速度および補正加工速度を入力し、前記加工速度可変手段を使用し、かつ回転状体が加工角度内にあるときに補正加工速度を出力し、前記加工速度可変手段を使用しないときに、または、前記加工速度可変手段を使用し、かつ回転状体が加工角度内にないときに、設定速度を出力する加工速度切替え手段とを備え、加減算器は、軌跡速度指令値、加工速度切替え手段が出力する設定速度または補正加工速度、および電動機の実角速度から換算した実接線速度を入力し、軌跡速度指令値と設定速度または補正加工速度を加算し、得られる速度から実接線速度を減算し、得られる軌跡速度偏差を第1の積分器へ出力することを特徴とする。
さらに、好適には、加工速度可変手段は、加工速度可変手段が出力する補正加工速度を時間積分し、得られる移動量を出力する第3の積分器と、加工距離設定器が出力する加工距離および移動量を入力し、加工距離から移動量を減算し、得られる第2の位置偏差を出力する第3の減算器と、第2の位置偏差を入力し、第2の位置偏差に第2の位置ゲイン定数を乗算し、得られる速度を出力する第2の位置制御器と、設定速度発生器が発生する設定速度および第2の位置制御器が出力する速度を入力し、速度をプラスリミット値とし、加工速度ゼロをマイナスリミット値として設定速度を制限し、補正前加工速度を出力するリミット回路と、補正前加工速度を入力し、補正前加工速度を経過時間に対し遅延変化させた補正加工速度を出力する速度指令遅延回路と、を備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、被加工物を加工するプレス装置のスライドを、機械的変換機構を介して回転運動を直線運動に変換する回転状体によって動作させるため、加工区間において、設定速度または設定速度に基づいて演算される新たな設定速度に同調するように電動機の速度および位置を速度制御し、また、非加工区間において軌跡制御するようにした。これにより、回転状体の位置および速度を目標値に安定かつ迅速に制御することができる。つまり、スライドの位置および速度を安定かつ迅速に制御できるプレス制御装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るプレス制御装置をプレス装置に適用した概念図である。プレス装置21は、プレス制御装置22とプレス装置本体23とを備える。プレス装置本体23は、回転状体24、クランク機構25、電動機26、パルス発生器(A)27、パルス発生器(B)28、スライド2およびボルスタ8を備える。
プレス装置本体23は、例えば、電動機26でクランク軸やエキセン軸などの偏心軸の回転を駆動し、この偏心軸の偏心位置に回転自在に連結されたアーム長さrとするクランクアームとスライド2との間に回転自在に連結されたコンロッドからなるクランク機構25を介して、スライド2を上下駆動するように構成される。回転状体24の加工区間における加工終了点に相当する回転位置を、回転状体24の回転中心とスライド2上のコンロッド支点の中心との間を結ぶ線上(0°)に一致させる。回転角度θは、クランク角度を示し、原点0°からの変位角とする。ベース29Aの上部にはガイド29Bが配置され、このガイド29Bに案内されたスライド2に対向する下部には、ベース29A上に取り付けられたボルスタ8が配置される。被加工物(図示せず)は、スライド2の下面に配置された上金型(図示せず)と、ボルスタ8の上面に配置された下金型(図示せず)との間に配設される。
パルス発生器(A)27は、電動機26の回転速度および位置を検出する検出器であり、パルス発生器(B)28は、回転状体24の回転速度および位置を検出する検出器である。
図9は、本発明に係るプレス制御装置に対する回転状体の速度パターンの目標と経過時間との間の関係の一例を示す図である。先ず、スライド2の経過時間に対する移動速度を回転状体24のアーム長さr上における接線速度に換算した速度(以下、回転状体24の線速度という)の速度パターンの一例として、図9(A)に示す速度パターン(以下、速度パターン(A)という)の場合について説明する。
図9(A)は、加工速度が一定であるときの本発明に係るプレス制御装置に対する回転状体の速度パターンの目標と経過時間との間の関係の一例を示す図である。縦軸V(実線部)は回転状体24の線速度を示し、縦軸VL(破線部)は加工時における回転状体24の線速度の設定(設定速度)を示し、横軸tは経過時間を示す。ここで、VLmaxは、設定速度VLの最大値を示す。回転状体24の加工区間S1において、回転状体24の線速度は設定速度VLの最大値VLmaxである。また、非加工区間S10において、回転状体24の線速度は、図に示す台形状速度パターンのように、加工が終了した後直ちに加減速し、元の加工速度である設定速度VLの最大値VLmaxに戻る。また、設定速度VLは、プレス制御装置22の運転が開始すると、設定速度発生器30によって速度ゼロから立ち上がって点aの最大値VLmaxに到達する。また、プレス制御装置22の運転が終了すると、点fの最大値VLmaxより減速し速度ゼロに到達する。ここで、点fは減速開始点を示し、点gは設定速度VLがゼロに到達する点を示す。加工区間S1において、点aは加工開始点を、点bは加工終了点を示す。また、非加工区間S10において、点bは回転状体24の早戻り工程における加速開始点を、点cは回転状体24の線速度Vが早送り工程における最大所望速度、例えば、設定速度の最大値VLmaxよりさらに相対的にVLmaxだけ速い速度に到達する絶対値2VLmaxである点を、点dは前記最大所望速度に到達した点からある時間経過後減速し始める点を、点eは回転状体24の線速度Vが前記最大所望速度から減速し最大値VLmaxに到達する点をそれぞれ示す。以降、繰返し加工する様態であれば、点eが加工開始点となる。尚、図9(B)については後述する。
次に、この速度パターン(A)を実現する場合のプレス制御装置の構成について説明する。図2は、本発明に係るプレス制御装置を示す制御ブロック図である。また、図3は、図2の制御ブロック図を伝達関数で表した図である。プレス制御装置22は、基本的に、設定速度発生器30、軌跡速度指令手段32、係数器36、加減算器37、第1の積分器38、第1の位置制御器39、第1の減算器41および速度制御器42を備える。設定速度発生器30は、回転状体24の線速度Vに換算される速度であって、回転状体24の加工区間S1における加工速度の基礎となると共に、非加工区間S10における非加工速度の基礎となる設定速度VLを発生する速度発生器である。軌跡速度指令手段32は、設定速度VLを入力し、軌跡速度指令V(x*)を加減算器37に出力する。係数器36は、電動機26の実角速度ωを入力し、実角速度ωを回転状体24の線速度に換算し、得られる実接線速度Vωを加減算器37に出力する。加減算器37は、設定速度VL、軌跡速度指令V(x*)および実接線速度Vωを入力し、設定速度VLと軌跡速度指令V(x*)を加算し、得られる速度から実接線速度Vωを減算し、得られる軌跡速度偏差ΔVを第1の積分器38に出力する。
第1の積分器38は、軌跡速度偏差ΔVを入力し、軌跡速度偏差ΔVを時間積分し、得られる第1の位置偏差ΔP1を第1の位置制御器39に出力する。第1の位置制御器39は、第1の位置偏差ΔP1を入力し、第1の位置偏差ΔP1に第1の位置ゲイン定数Kp1を乗算し、得られる基本角速度指令ω0 *を第1の減算器41に出力する。第1の減算器41は、基本角速度指令ω0 *および実角速度ωを入力し、基本角速度指令ω0 *から実角速度ωを減算し、得られる角速度偏差Δωを速度制御器42に出力する。速度制御器42は、角速度偏差Δωを入力し、角速度偏差Δωに速度ゲイン定数Kvを乗算し、得られる基本トルク指令τ0 *を制御対象48に加える。
基本トルク指令τ0 *が制御対象48(図1に示したプレス装置23に相当)に加えられると、制御対象48において、基本トルク指令τ0 *が制御対象48の慣性モーメントJで除算され、得られる値がさらに時間積分される。この演算結果として、電動機26の速度が実角速度ωとなる。これにより、回転状体24の加工区間S1における加工速度が設定速度の最大値VLmaxと同一である場合は、回転状体24の線速度Vを設定速度VLに同調するように電動機26を速度制御および軌跡制御することによって、回転状体24の位置および速度を目標値に対して確実かつ迅速に制御することができる。
図4は、本発明に係るプレス制御装置における軌跡速度指令手段を示す制御ブロック図である。また、図5は、図4の制御ブロック図を伝達関数で表した図である。軌跡速度指令手段32は、基本的に、第1の正規化演算器50、第2の正規化演算器51、第2の積分器52、位相パターン演算器55、位置発生器56および微分器57を備える。第1の正規化演算器50は、設定速度VLを入力し、設定速度VLを設定速度の最大値VLmaxで除算し、得られる正規化設定速度u、例えば数値0〜1を第2の正規化演算器51に出力する。第2の正規化演算器51は、正規化設定速度uを入力し、正規化設定速度uをサイクル時間Tで除算し、得られる単位サイクル時間当たりの正規化設定速度wを第2の積分器52に出力する。ここで、サイクル時間Tは、非加工区間S10における加速区間、定速区間および減速区間の経過時間の和とする。第2の積分器52は、単位サイクル時間当たりの正規化設定速度wを入力し、正規化設定速度wを時間積分し、得られる加減速判定基準値t^を位相パターン演算器55に出力する。
位相パターン演算器55は、加減速判定基準値t^を入力し、位相パターンp^を位置発生器56に出力する。位置発生器56は、位相パターンp^を入力し、位相パターンp^と、回転状体24のプレス一周長B0から設定長Lを減算して得られる(B0−L)とを乗算し、得られる軌跡位置指令値x*を微分器57に出力する。ここで、回転状体24のプレス一周長B0は、回転状体24のアーム(長さr)が360°だけ円を描いたときの一周長をいい、設定長Lは、設定速度VLをSPM(Stroke Per Minute:ストローク数)で除算した値とする。微分器57は、軌跡位置指令x*を入力し、軌跡位置指令x*を時間微分し、得られる軌跡速度V(x*)を加減算器37に出力する。
図2および図3を参照して、プレス制御装置22は、さらにフィードフォワード補償器35を備える。図6は、本発明に係るプレス制御装置におけるフィードフォワード補償器を示す制御ブロック図である。また、図7は、図6の制御ブロック図を伝達関数で表した図である。フィードフォワード補償器35は、軌跡速度フィードフォワード補償器60、設定速度フィードフォワード補償器61および第4の加算器62を備え、軌跡速度指令V(x*)および設定速度VL(または後述する補正加工速度)を入力し、加速度/速度フィードフォワード量を第1の加算器40に出力する。
軌跡速度フィードフォワード補償器60は、軌跡速度指令V(x*)に基づくフィードフォワード補償器であり、第1の加速度フィードフォワード補償器63、第1の速度フィードフォワード補償器65および第5の加算器64を備える。第1の加速度フィードフォワード補償器63は、軌跡速度指令V(x*)を入力し、軌跡速度指令V(x*)を時間微分し、得られる加速度に制御対象モデル45の慣性モーメントJ^を乗算し、得られる値に第1の加速度フィードフォワード係数β1を乗算し、得られる値を速度ゲイン定数Kvで除算し、その結果として得られる値に第1の1次遅れ要素を持たせた軌跡速度指令V(x*)に基づく第1の加速度フィードフォワード量を第5の加算器64に出力する。第1の速度フィードフォワード補償器65は、軌跡速度指令V(x*)を入力し、軌跡速度指令V(x*)に第1の速度フィードフォワード係数α1を乗算し、その結果として得られる値に第1の1次遅れ要素を持たせた軌跡速度指令V(x*)に基づく第1の速度フィードフォワード量を第5の加算器64に出力する。第5の加算器64は、第1の加速度フィードフォワード量および第1の速度フィードフォワード量を入力し、第1の加速度フィードフォワード量と第1の速度フィードフォワード量を加算し、得られる第1の加速度/速度フィードフォワード量を第4の加算器62に出力する。
設定速度フィードフォワード補償器61は、設定速度に基づくフィードフォワード補償器であり、第2の加速度フィードフォワード補償器66、第2の速度フィードフォワード補償器68および第6の加算器67を備える。第2の加速度フィードフォワード補償器66は、設定速度VLを入力し、設定速度VLを時間微分し、得られる加速度に制御対象モデル45の慣性モーメントJ^を乗算し、得られる値に第2の加速度フィードフォワード係数β2を乗算し、得られる値を速度ゲイン定数Kvで除算し、その結果として得られる値に第2の1次遅れ要素を持たせた設定速度に基づく第2の加速度フィードフォワード量を第6の加算器67に出力する。第2の速度フィードフォワード補償器68は、設定速度VLを入力とし、設定速度VLに第2の速度フィードフォワード係数α2を乗算し、得られる値に第2の1次遅れ要素を持たせた設定速度VLに基づく第2の速度フィードフォワード量を第6の加算器67に出力する。第6の加算器67は、第2の加速度フィードフォワード量および第2の速度フィードフォワード量を入力とし、第2の加速度フィードフォワード量と第2の速度フィードフォワード量を加算し、得られる第2の加速度/速度フィードフォワード量を第4の加算器62に出力する。
第4の加算器62は、第1の加速度/速度フィードフォワード量および第2の加速度/速度フィードフォワード量を入力し、第1の加速度/速度フィードフォワード量と第2の加速度/速度フィードフォワード量を加算し、得られる加速度/速度フィードフォワード量を第1の加算器40に出力する。
図2および図3を参照して、第1の加算器40は、加速度/速度フィードフォワード量および基本角速度指令ω0 *を入力し、加速度/速度フィードフォワード量と基本角速度指令ω0 *を加算し、得られる角速度指令ω*を第1の減算器41に出力する。
以上の説明では、フィードフォワード補償器35は、第4の加算器62、第5の加算器64および第6の加算器67を備えているが、第4の加算器62のみを備えて、第1の加速度フィードフォワード量、第1の速度フィードフォワード量、第2の加速度フィードフォワード量および第2の速度フィードフォワード量を第4の加算器62に直接入力するように構成してもよい。さらに、第4の加算器62を備えることなく、第1の加速度フィードフォワード量、第1の速度フィードフォワード量、第2の加速度フィードフォワード量および第2の速度フィードフォワード量を第1の加算器40に直接入力するように構成してもよい。
図2および図3を参照して、プレス制御装置22は、さらに負荷フィードフォワード制御手段43を備える。次に、負荷フィードフォワード制御手段43について説明する。負荷フィードフォワード制御手段43は、制御対象モデル45、第2の減算器46および負荷FF制御器(以下、負荷フィードフォワード制御器という)47を備え、基本トルク指令τ0 *および実角速度ωを入力し、負荷フィードフォワード量τffを第2の加算器44に出力する。
制御対象モデル45は、基本トルク指令τ0 *を入力し、基本トルク指令τ0 *を制御対象モデル45の慣性モーメントJ^で除算し、得られる値をさらに時間積分し、得られる補正角速度ωcを第2の減算器46に出力する。第2の減算器46は、補正角速度ωcおよび実角速度ωを入力し、補正角速度ωcから実角速度ωを減算し、得られる第2の角速度偏差Δωcを負荷フィードフォワード制御器47に出力する。負荷フィードフォワード制御器47は、第2の角速度偏差Δωcを入力し、第2の角速度偏差Δωcに負荷フィードフォワード係数Kを乗算し、得られる負荷フィードフォワード量τffを第2の加算器44に出力する。
第2の加算器44は、基本トルク指令τ0 *および負荷フィードフォワード量τffを入力し、基本トルク指令τ0 *と負荷フィードフォワード量τffを加算し、得られるトルク指令τ*を制御対象48に加える。
基本トルク指令τ*が制御対象48に加えられると、制御対象48は、基本トルク指令τ*を制御対象48の慣性モーメントJで除算し、得られる値をさらに時間積分する。この演算結果として、電動機26の速度が実角速度ωとなる。これにより、制御対象48における電動機26に連結するクランク機構25、スライド2などからなる物体の慣性モーメントJが変化した場合でも、負荷フィードフォワード制御手段43が、慣性モーメントをJ^に固定して慣性モーメントJの変化に対応する負荷フィードフォワード量τffを出力し、第2の加算器44が慣性モーメントJの変化に対応するトルク指令τ*を制御対象48に加えるから、電動機26の回転位置および回転速度を補償することができる。
図4および図5を参照して、プレス制御装置22の軌跡速度指令手段32は、さらに整定時間補償器53および第3の加算器54を備える。次に、整定時間を補償する整定時間補償器53について説明する。整定時間補償器53は、単位サイクル時間当たりの正規化設定速度wを入力し、正規化設定速度wに整定時間tsを乗算し、得られる値にフィルタ時定数τfからなる第3の1次遅れ要素を持たせた単位サイクル時間当たりの正規化移動量zを第3の加算器54に出力する。これにより、整定時間補償器53が存在するプレス制御装置は、整定時間補償器53が存在しないプレス制御装置に比べ、電動機26を駆動制御して回転状体24の目標位置に達するまでの整定時間を短縮することができる。つまり、整定時間補償器53が存在しないプレス制御装置に比べ、スライド2の目標位置に達するまでの整定時間を短縮することができる。
次に、図4および図5を参照して、本発明に係るプレス制御装置22の軌跡速度指令手段32の動作について説明する。第1の正規化演算器50は、設定速度VLを設定速度の最大値VLmaxで除算し、正規化速度uを出力する。さらに、第2の正規化演算器は、正規化速度uをサイクル時間Tで除算し、単位サイクル時間当たりの正規化速度wを出力する。第2の積分器52は、この単位サイクル時間当たりの正規化速度wを入力し、時間積分し、得られる加減速判定基準t^を出力する。ここで、設定速度VLを設定速度の最大値VLmaxおよびサイクル時間Tで正規化するのは、位相パターンp^が1となるようにし、設定速度VLから位相パターンp^および軌跡位置指令x*を簡便に演算できるからである。
位相パターン演算器55は、加減速判定基準値t^を入力すると、後述する式(4)により位相パターンp^を求める。位置発生器56は、この位相パターンp^を入力すると、後述する式(3)により軌跡位置指令x*を求める。微分器57は、この軌跡位置指令x*を時間微分し、軌跡速度指令V(x*)を求める。したがって、軌跡速度指令手段32は、最大値VLmaxとする台形状速度パターンで変化する設定速度VLを入力すると、軌跡速度指令V(x*)を出力する。
軌跡速度指令V(x*)を与える軌跡位置指令x*について、以下に説明する。図8は、本発明に係るプレス制御装置に対する回転状体の非加工区間における速度パターンの一例とする台形状パターンを示す図である。縦軸VLは設定速度の最大値VLmaxを基準とした回転状体24の相対線速度を示し、横軸tは経過時間を示す。また、加速区間、定速区間、減速区間の経過時間をそれぞれta、tf、tdとすると、サイクル時間Tは、T=ta+tf+tdとなる。また、速度VLmaxは、回転状体24の線速度の最大値とする。
軌跡位置指令x*は、
x*=VLmax×t^ (1)
となる。ここで、加減速判定基準値t^は数値0〜1の値であり、t^=A+B+C、A=i2/2ta^、B=j、C=k−k2/2td^とし、i、jおよびkは、それぞれta、tf、td区間の時間軸を示し、ta^およびtd^は、それぞれta、tdをサイクル時間Tで正規化した値を示す。ただし、加減速判定基準値t^は時間の経過と共に増加するが、その値が最大1となるように、軌跡速度指令手段32にはリミット回路(図示せず)が内蔵されている。この場合、加工開始点にて上限リミットが1となる。また、加工完了信号(図示せず)によって第2の積分器52がリセットされて、加減速判定基準値t^の値がゼロとなる。
一方、回転状体24の非加工区間S10における線速度Vの最大値をVLmaxとすると、VLmaxは、距離(B0―L)を時間{(ta+td)/2+tf}で除算して得られるから、
Lmax=(B0―L)/{(ta+td)/2+tf} (2)
となる。式(1)および式(2)により、
x*=(B0―L)×t^/{(ta+td)/2+tf} (3)
となる。ここで、位相パターンp^は、
p^=t^/{(ta+td)/2+tf} (4)
とする。ここで、(ta+td)/2+tfを実効サイクル時間という。したがって、軌跡位置指令x*は、(B0―L)に位相パターンp^を乗算した値となる。つまり、軌跡位置指令x*は、位相パターンp^を変化させると、位相パターンp^に応じて変化する。
図10は、本発明に係るプレス制御装置における位相パターンと軌跡位置指令との間の関係を示す図である。縦軸x*は、軌跡位置指令値を示し、横軸p^は、位相パターンを示す。グラフ(A)は、軌跡位置指令値x*が位相パターンに対し直線状特性を示し、グラフ(B)は、軌跡位置指令値x*が位相パターンに対し平方根特性を示し、グラフ(C)は、軌跡位置指令値x*が位相パターンに対し2乗特性を示す。
以上の説明では、軌跡位置指令x*は、グラフ(A)に示すように、位相パターンp^に対し正比例の関係で変化するが、例えば、グラフ(B)に示すように平方根の特性や、グラフ(C)に示すように2次式の特性を持たせることもできる。すなわち、軌跡位置指令x*が、それぞれ√(p^)、(p^)式の関係で変換することができる。これにより、回転状体24の線速度Vは、加工区間S1において設定速度VLの最大値VLmaxに同調し、非加工区間S10において軌跡速度指令手段32における位相パターンp^を変えることにより任意の値が得られる。つまり、非加工区間S10における回転状体24の線速度Vは、軌跡速度指令手段32の位相パターンp^を変えることにより軌跡位置指令x*が変えられ、この軌跡位置指令x*を時間微分して軌跡速度指令値V(x*)が得られる。結局、スライド2の移動速度指令を任意に変えることができる。
次に、図6および図7を参照して、フィードフォワード補償器35の動作について説明する。軌跡速度フィードフォワード補償器60が軌跡速度指令値V(x*)を入力すると、第1の加速度フィードフォワード補償器63は、分岐した軌跡速度指令値V(x*)を入力し、第1の加速度フィードフォワード量を出力する。また、第1の速度フィードフォワード補償器65は、もう一方の軌跡速度指令値V(x*)を入力し、第1の速度フィードフォワード量を出力する。軌跡速度フィードフォワード補償器61が設定速度VL(または補正加工速度LL3)を入力すると、第2の加速度フィードフォワード補償器66は、分岐した設定速度VLを入力し、第2の加速度フィードフォワード量を出力する。また、第2の速度フィードフォワード補償器68は、もう一方の設定速度VLを入力し、第2の速度フィードフォワード量を出力する。これらの第1の加速度フィードフォワード量、第1の速度フィードフォワード量、第2の加速度フィードフォワード量および第2の速度フィードフォワード量は加算され、加速度/速度フィードフォワード量となる。
図2および図3を参照して、第1の加算器40は、得られる加速度/速度フィードフォワード量と基本角速度ω0 *を加算し、得られる角速度指令値ω*を速度制御器42に対し新たな速度指令値として出力する。これにより、プレス制御装置22の速度応答性を正確かつ迅速に実現することができる。
次に、負荷フィードフォワード制御手段43の動作について説明する。速度制御器42は、角速度指令値ω*および実角速度ωから演算した角速度偏差Δωを入力し、得られる基本トルク指令τ0 *を制御対象モデル45に出力する。制御対象モデル45は、基本トルク指令τ0 *を入力し、得られる補正速度を減算器46に出力する。次に、減算器46は、補正速度を入力し、補正速度から実角速度ωを減算し、得られる第2の角速度偏差を負荷FF制御器47に出力する。負荷FF制御器47は、第2の角速度偏差を入力し、第2の角速度偏差に負荷フィードフォワード係数を乗算し、得られる負荷フィードフォワード量を出力する。加算器44は、基本トルク指令τ0 *と負荷フィードフォワード量を加算し、得られるトルク指令τ*を制御対象48に加える。
このとき、電動機26の実角速度ωおよび軌跡速度指令V(x*)から算出される速度応答性ω/V(x*)は、
ω/V(x*)=E×{1/(1+τcS)}/F (5)
となる。ここで、
E=1+(S/Kp)+τc×S2/Kp、F=1+(S/Kp)+Tm×S2/Kp (6)
である。いま、Kv=J^/τc、Tm=J/Kv、J^=J、α1=1―Kpτc、β1=1に設定すると、
ω/V(x*)=1/(1+τcS) (7)
となる。したがって、電動機26の実角速度ωおよび軌跡速度指令V(x*)の速度応答性ω/V(x*)は、1次遅れの速度応答性となる。これにより、回転状体24の位置および速度を安定かつ確実に制御することができる。つまり、プレス装置本体23のスライド2の位置および速度を安定かつ確実に制御することができる。
図11は、図9の速度パターン(A)に対する本発明に係るプレス制御装置における設定速度、加減速判定基準値、位相パターン、軌跡位置指令、軌跡速度指令、スライドの目標位置および回転状体の移動位置と経過時間との間の関係について、シミュレーションによって得た結果を示す図である。グラフ(A)において、縦軸VLは設定速度を、縦軸t^は加減速判定基準値を、横軸tは経過時間をそれぞれ示す。グラフ(B)において、縦軸p^は位相パターンを、横軸tは経過時間をそれぞれ示す。グラフ(C)において、縦軸x*は軌跡位置指令を、縦軸V(x*)は軌跡速度指令を、横軸tは経過時間をそれぞれ示す。グラフ(D)において、縦軸Spはスライドの目標位置を示し、縦軸xは回転状体24の移動位置、すなわち、回転状体24のアーム(長さr)における移動位置を示し、横軸tは経過時間を示す。
グラフ(A)により、設定速度VLは、設定速度発生器30が出力する速度の立上りおよび立下りを除けば、一定の速度、つまり、設定速度VLの最大値VLmaxと一致する。これは、設定速度VLが、プレス制御装置22が電源オンしてから設定速度発生器30の時定数で定まる時間経過後に最大値VLmaxに到達し、一方、電源オフしてから設定速度発生器30の時定数で定まる時間経過後に速度ゼロになるからである。また、加減速判定基準値t^は、最初、時刻ゼロから時間の経過と共に増加し、加工開始点の時刻t1において値が1に制限され、加工完了時刻t2においてゼロとなる。また、時刻t2から時間の経過と共に増加し、時刻t3において値が1に制限され、時刻t4においてゼロとなる。時刻t4、時刻t5、時刻t6についても同様である。加減速判定基準値t^は、第2の積分器52より出力され、経過時間tに対し台形状特性を有する。本来、加減速判定基準値t^は、時間の経過と共に増大するが、加工開始点、例えば加工開始角度にて上限リミットが1となるように、軌跡速度指令手段32に設けられたリミット回路(図示せず)により最大値1に制限され、さらに、第2の積分器52が加工完了点、例えば加工完了角度にてリセット回路(図示せず)によりリセットされ、ゼロとなるからである。
グラフ(B)により、位相パターンp^は、経過時間tに対し、グラフ(A)の加減速判定基準値t^と略同様な特性となる。何故ならば、位相パターンp^は、式(4)により、加減速判定基準値t^を一定時間で除算した値であるからである。グラフ(C)により、軌跡位置指令x*は、グラフ(B)の位相パターンp^と略同様な特性となる。何故ならば、式(3)により、軌跡位置指令x*は、一定値(B0−L)に位相パターンp^を乗算した値であるからである。軌跡位置指令x*のグラフにおいて、軌跡位置指令x*の経過時間tに対する傾きが、時刻t2とt3間で第1の傾き値、時刻t4とt間で第2の傾き値、時刻t7とt8間で第3の傾き値となるように設定する。例えば、時刻t2とt3間において1.0、時刻t4とt7間において1.2、時刻t7とt8間において0.8とする。つまり、軌跡位置指令x*と位相パターンp^との間の関係を一律に変化させるのでなく、上記時刻t4とt7間、時刻t7とt8間のようにある区間において、位相パターンp^が異なるように変化させて軌跡位置指令x*を設定することもできる。また、軌跡速度指令V(x*)のグラフにおいて、軌跡速度指令V(x*)は軌跡位置指令x*を時間微分して求められる。したがって、時刻t2からt3間で順に加速、一定速、減速し、時刻t3とt4間で速度ゼロとなる。
一方、回転状体24の線速度Vは、グラフ(A)に示す設定速度VLとグラフ(C)に示す軌跡速度指令V(x*)の和で与えられるので、加工区間S1に相当する時刻t3とt4間における速度は一定値VLmaxとなり、非加工区間S10に相当する時刻t2とt3間における速度は加減速パターンを有し、定速区間では2VLmaxとなる。
グラフ(D)により、スライド2と回転状体24との間の位置関係について、スライド2の目標位置Spが、経過時間tに対し略正弦波状特性を有し、かつ、加工完了点がスライドの下死点になるように設定されている。また、回転状体24のアーム長r上の移動量すなわち移動位置xは、移動量xの最大値が回転角度360度に相当し、クランク半径、コンロッドの長さ、クランクの中心およびスライドの中心を通るラインから、コンロッドの中心までの距離により幾何学的に定まる値である。
次に、回転状体24の線速度の速度パターンの他の例として、図9(B)に示す速度パターン(以下、速度パターン(B)という)の場合について説明する。速度パターン(B)において、回転状体24の線速度Vは、加工区間S1で設定速度VLの最大値VLmaxに等しく、かつ、加工区間S2で減速しかつゼロとなる区間を有する。一方、非加工区間S20における速度パターンは、速度パターン(A)における非加工区間S10と同様とする。点hは、回転状体24の線速度Vが設定速度VLの最大値VLmaxから減速し始める点を示し、点mは、加工区間S2内にあり、回転状体24の線速度Vがゼロに到達する点を示し、点nは、点mからある所望時間だけ経過後、速度ゼロから加速し始める点を示し、点pは、加工が終了する点および非加工区間S20における加速開始点を示す。点qは、非加工区間S20にあり、加速開始後、最大戻り速度に到達した点を示し、点sは、最大戻り速度に到達した点からある所望時間を経て減速し始める点を示し、点ssは、回転状体24の線速度Vが設定速度の最大値VLmaxに到達する点を示す。
速度パターン(B)を実現する場合のプレス制御装置22の構成について説明する。速度パターン(B)の場合における本発明に係るプレス制御装置の制御ブロック図は、図2および図3に示す実線部の構成に、破線部で示す加工距離設定器33、加工速度可変手段34およびスイッチ部31の機能を追加した構成となる。加工距離設定器33は、被加工物を加工開始点から加工終了点まで加工するときの、スライド2の移動距離を回転状体24の接線方向の距離に換算した加工距離Dを設定する距離設定器である。
図12は、本発明に係るプレス制御装置における加工速度可変手段を示す制御ブロック図である。加工速度可変手段34は、第3の積分器70、第3の減算器71、第2の位置制御器72、リミット回路73および速度指令遅延回路74を備える。第3の積分器70は、補正加工速度VL3を入力し、補正加工速度VL3を時間積分し、得られる移動量Gを第3の減算器71に出力する。ここで、第3の積分器70は、加工速度が変化しかつ加工速度が停止するときオン動作し、加工速度がゼロでなく又は加工停止後、例えば、タイマーによって停止が解除されるときオフ動作するように、タイミング回路(図示せず)により動作する。第3の減算器71は、加工距離Dおよび移動量Gを入力し、加工距離Dから移動量Gを減算し、得られる第2の位置偏差ΔP2を第2の位置制御器72に出力する。
第2の位置制御器72は、第2の位置偏差ΔP2を入力し、第2の位置偏差ΔP2に第2の位置ゲイン定数Kp2を乗算し、得られる速度Hをリミット回路73に出力する。リミット回路73は、設定速度VLおよび速度Hを入力し、速度Hをプラスリミットとし、ゼロをマイナスリミットとすると、設定速度VLがプラスリミットまたはマイナスリミットを超えると、速度Hまたはゼロを補正前加工速度VL2として速度指令遅延回路74に出力し、設定速度VLがプラスリミットとマイナスリミットの範囲内にあれば、設定速度VLを補正前加工速度VL2として速度指令遅延回路74に出力する。速度指令遅延回路74は、補正前加工速度VL2を入力し、補正前加工速度VL2を経過時間に対し遅延変化させた補正加工速度VL3を第3の積分器70およびスイッチ部31に出力する。
スイッチ部31は、設定速度発生器30が出力する設定速度VLと加工速度可変手段34が出力する補正加工速度VL3とを切替えて、設定速度VLまたは補正加工速度VL3を、加減算器37およびフィードフォワード補償器35に出力する。これにより、回転状体24の加工区間S1における線速度Vは、設定速度発生器30が出力する設定速度VLの最大値VLmaxに基づいて、設定速度VLを基礎とした速度となる。また、回転状体24の加工区間S2における線速度Vは、設定速度VLを可変する加工速度可変手段34が出力する補正加工速度VL3に基づいて、この補正加工速度VL3を基礎とした速度となる。具体的には、スイッチ部31は、回転状体24の回転角度を、図1に示したパルス発生器(B)28のフィードバックにより常時演算し、内部角度で加工区間(例えば図9(B)に示した加工区間S1,S2)の角度(加工角度)を設定する。そして、加工速度可変手段34を使用し、かつ、回転状体24が加工角度にあるときに、S2側を選択する。ここで、加工角度とは、回転状体24の回転角度であって、加工開始点から加工終了点までの回転角度をいう。回転状体24の回転角度の原点(ゼロ点)を図1に示すように定め、図13に示すシミュレーションの場合、加工角度は、例えば315度から360度とする。
次に、速度パターン(B)の場合におけるプレス制御装置22の動作について説明する。ただし、速度パターン(A)の場合と異なる点について説明する。図2に示したスイッチ部31の回路構成を簡単化するために、スイッチ部31は、加工速度可変手段34を使用し、かつ、回転状体24が、加工角度範囲内にあるときに、スイッチ部切替え回路(図示せず)をスイッチ部31のS2側が選択されるように構成する。
次に、加工速度可変手段34の動作について説明する。図12に示したように、加工速度可変手段34は、加工距離D(図9(B)における斜線を施した部分の面積に相当)および設定速度VLを入力し、補正加工速度VL3を出力する。図9に示した点nにおいて加工が終了し、加工完了信号によってリセット後、早送りして元の設定速度VLの最大値VLmaxに戻る。再度加工が開始するとき、補正加工速度VL3が第3の積分器70に入力され、時間の経過と共に第3の積分器70の出力が増加し、その増加に従ってリミット回路73が働き、リミット回路73の出力が低下する。ここで、リミット回路73のVLは、VLmax以上の値を入力すればよいが、ここではVLmaxとする。また、第3の積分器70の出力が加工距離Dの設定値と等しくなったとき、リミット回路73の上限リミットがゼロとなり、リミット回路73の出力がゼロとなる。さらに、タイマーなどによって設定された必要な停止時間が経過した後に、第3の積分器70の出力がゼロにリセットされる。リミット回路73の上限リミットが開放され、リミット回路73の出力VL2は設定速度VLとなる。加工完了角度にてスイッチ部31が接点S2から接点S1に切替わる。つまり、加工速度可変手段34が設定速度可変側から設定速度スルー側に切替わる。実際上、加工速度可変手段34の速度応答性による時間遅延のため、回転状体24の線速度は、速度ゼロから設定速度VLに瞬時に復帰できず、ある時間遅れの後、点pに到達する。この時間遅れの値は、速度指令遅延回路74によって調整される。これにより、回転状体24の線速度は、設定速度発生器30が出力する設定速度VLを基礎とし、加工区間S2における加工速度を所望の速度になるように加工速度可変手段34により制御し、かつ、非加工区間S10では速度パターン(A)と同様な制御を行って回転状体24の位置および速度を目標値に制御することができる。つまり、スライド2の位置および速度を目標値に制御することができる。
図13は、図9の速度パターン(B)に対する本発明に係るプレス制御装置における設定速度、補正加工速度、加減速判定基準値、位相パターン、軌跡位置指令、軌跡速度指令、スライド位置および回転状体の位置と経過時間との間の関係について、シミュレーションによって得た結果を示す図である。グラフ(E)において、縦軸VLは設定速度を、横軸tは経過時間をそれぞれ示す。グラフ(F)において、縦軸VL3は補正加工速度を、縦軸t^は加減速判定基準値を、横軸tは経過時間をそれぞれ示す。グラフ(G)において、縦軸p^は位相パターンを、横軸tは経過時間をそれぞれ示す。グラフ(H)において、縦軸x*は軌跡位置指令を、縦軸V(x*)は軌跡速度指令を、横軸tは経過時間をそれぞれ示す。グラフ(I)において、縦軸Spはスライドの目標位置を示し、縦軸xは回転状体24の移動位置、すなわち、回転状体24のアーム(長さr)における移動位置を示し、横軸tは経過時間を示す。
グラフ(E)により、図11(A)と同様に、設定速度VLは、設定速度発生器30が出力する設定速度の立上りおよび立下り部分を除けば、一定の速度、つまり、設定速度VLの最大値VLmaxである。これは、設定速度VLは、プレス制御装置22の運転が開始すると、設定速度発生器30の時定数で定まる時間経過後最大値VLmaxに到達し、運転が終了すると、設定速度発生器30の時定数で定まる時間経過後速度ゼロになるからである。
グラフ(F)により、補正加工速度VL3は、設定速度の最大値VLmaxから減速し、その後停止状態を経て、増速し最大値VLmaxに至る。また、加減速判定基準値t^は、図11(A)と同様である。加減速判定基準値t^は、補正加工速度VL3に依存せず、設定速度VL、設定速度の最大値VLmaxおよびサイクル時間Tに依存するからである。グラフ(G)により、位相パターンp^は、速度パターン(A)の場合と同様、つまり、図11(B)と同様である。グラフ(H)により、軌跡位置指令x*および軌跡速度指令V(x*)は、速度パターン(A)の場合と同様、つまり、図11(C)と同様である。
ところで、回転状体24の線速度指令Vは、図2に示した制御ブロック図により、グラフ(F)に示す補正加工速度VL3とグラフ(H)に示す軌跡速度指令V(x*)の和で与えられるので、速度パターン(B)における加工区間S1に相当する時刻t9とt10間における速度指令は設定速度の最大値VLmaxの2倍から減速し、設定速度の最大値VLmaxに至る。また、加工区間S2に相当する時刻t10とt12間における速度指令は、設定速度の最大値VLmaxからさらに減速した後停止し、ある時間経過後増速し、設定速度の最大値VLmaxに至る。さらに、非加工区間S20に相当する時刻t13とt14間における速度は、設定速度の最大値VLmaxから増速し、加減速パターン、例えば、図8に示した速度パターンによって加速すると設定速度の最大値VLmaxの2倍の速度となる。
グラフ(I)により、スライド2の目標位置Spが、経過時間tに対し、正弦波状特性を有する。特に、加工区間S2に相当する時刻t10から時間が経過するにしたがって、徐々にスライド2の位置がゼロに接近し、時刻t11と時刻t12との間でゼロとなり、時刻t12から徐々にゼロから変位する。ここで、下死点を位置ゼロとする。また、回転状体24のアーム長r上の移動量、すなわち移動位置xは、移動量xの最大値が回転角度360度に相当し、クランク半径、コンロッドの長さ、クランクの中心およびスライドの中心を通るラインから、コンロッドの中心までの距離により幾何学的に定まる値である。なお、プレス制御装置の説明を簡略にするため、加工完了点がスライドの下死点になるように設定する。したがって、速度パターン(B)の場合でも本発明を適用することができる。
以上の例では、回転状体24の速度パターンを大きく2種類に分けてそれぞれ説明したが、加工速度の速度パターンがさらに増加する場合でも、速度パターンが異なる加工速度可変手段34、軌跡速度指令手段32の各複数個を夫々の手段に並列に備えることによって、本発明の技術的思想を適用することができる。
本発明に係るプレス制御装置をプレス装置に適用した概念図である。 本発明に係るプレス制御装置を示す制御ブロック図である。 図2の制御ブロック図を伝達関数で表した図である。 本発明に係るプレス制御装置における軌跡速度指令手段を示す制御ブロック図である。 図4の制御ブロック図を伝達関数で表した図である。 本発明に係るプレス制御装置におけるフィードフォワード補償器を示す制御ブロック図である。 図6の制御ブロック図を伝達関数で表した図である。 本発明に係るプレス制御装置に対する回転状体の非加工区間における速度パターンの一例とする台形状パターンを示す図である。 本発明に係るプレス制御装置に対する回転状体の速度パターンの目標と経過時間との間の関係の一例を示す図である。 本発明に係るプレス制御装置における位相パターンと位置指令との間の関係を示す図である。 速度パターン(A)に対する本発明に係るプレス制御装置における設定速度、加減速判定基準値、位相パターン、軌跡位置指令、軌跡速度指令、スライド位置および回転状体の位置と経過時間との間の関係について、シミュレーションによって得た結果を示す図である。 本発明に係るプレス制御装置における加工速度可変手段を示す制御ブロック図である。 速度パターン(B)に対する本発明に係るプレス制御装置における設定速度、補正加工速度、加減速判定基準値、位相パターン、軌跡位置指令、軌跡速度指令、スライド位置および回転状体の位置と経過時間との間の関係について、シミュレーションによって得た結果を示す図である。 従来のプレス装置の概略を示す説明図である。 従来のプレス装置におけるコントローラの制御ブロックを示す図である。 従来のプレス装置におけるコントローラに適応される制御パターンを示す図である。
符号の説明
1 フレーム
2 スライド
3 ボールねじ
4 減速機
5 電気サーボモータ
6 サーボアンプ
7 コントローラ
8 ボルスタ
9 制御パターン入力部
10 加工条件入力部
11 基準パターン記憶部
12 予備データ記憶部
13 制御パターン自動生成部
14 アクチュエータ制御部
15 制御パターン実行部
21 プレス装置
22 プレス制御装置
23 プレス装置本体
24 回転状体
25 機械的機構(クランク機構)
26 電動機
27 パルス発生器(A)
28 パルス発生器(B)
30 設定速度設定器
31 スイッチ部
32 軌跡速度指令手段
33 加工距離設定器
34 加工速度可変手段
35 フィードフォワード補償器
36 係数器
37 加減算器
38 第1の積分器
39 第1の位置制御器
40 第1の加算器
41 第1の減算器
42 速度制御器
43 負荷フィードフォワード制御手段
44 第2の加算器
45 制御対象モデル
46 第2の減算器
47 負荷フィードフォワード制御器
48 制御対象
50 第1の正規化演算器
51 第2の正規化演算器
52 第2の積分器
53 整定時間補償器
54 第3の加算器
55 位相パターン演算器
56 位置発生器
57 微分器
60 軌跡速度FF補償器
61 加工速度FF補償器
62 第4の加算器
63 第1の加速度FF補償器
64 第5の加算器
65 第1の速度FF補償器
66 第2の加速度FF補償器
67 第6の加算器
68 第2の速度FF補償器
70 第3の積分器
71 第3の減算器
72 第2の位置制御器
73 リミット回路
74 速度指令遅延回路
α1 第1の速度フィードフォワード係数
α2 第2の速度フィードフォワード係数
β1 第1の加速度フィードフォワード係数
β2 第2の加速度フィードフォワード係数
J 制御対象の慣性モーメント
J^ 制御対象モデルの慣性モーメント
v 速度ゲイン定数
τc 第1の1次遅れ要素の時定数
τ2 第2の1次遅れ要素の時定数
p1 第1の位置ゲイン定数
p2 第2の位置ゲイン定数
ts 整定時間
τf フィルタ回路の1次遅れ要素の時定数
L 設定速度
L3 補正加工速度
Lmax 設定速度の最大値
V(x*) 軌跡速度指令
x* 軌跡位置指令
ω 実角速度
ω* 角速度指令
ω0 * 基本角速度指令

Claims (8)

  1. 被加工物を加工するプレス装置のスライドを、機械的変換機構を介して回転運動を直線運動へ変換する回転状体によって動作させるように、前記回転状体に連動する電動機の位置および速度を制御するプレス制御装置において、
    前記回転状体の非加工区間における非加工速度の基礎となる設定速度を発生する設定速度発生器と、
    前記設定速度を入力し、該設定速度および非加工区間における速度パターンによって軌跡位置を演算し、軌跡速度指令値を出力する軌跡速度指令手段と、
    加工速度が一定の場合は前記設定速度を、加工速度が可変の場合は加工開始から加工終了までの距離に基づいて生成した速度を、加工区間における加工速度設定値として出力する手段と、
    前記加工速度設定値および軌跡速度指令値を入力し、該加工速度設定値に基づいて加工速度を制御し、軌跡速度指令値に基づいて非加工速度を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするプレス制御装置。
  2. 被加工物を加工するプレス装置のスライドを、機械的変換機構を介して回転運動を直線運動へ変換する回転状体によって動作させるように、前記回転状体に連動する電動機の位置および速度を制御するプレス制御装置において、
    前記回転状体の加工区間における加工速度および非加工区間における非加工速度の基礎となる設定速度を発生する設定速度発生器と、
    前記設定速度を入力し、該設定速度、設定速度の最大値および前記非加工区間における速度パターンによって演算される軌跡位置に基づいて、軌跡速度指令値を出力する軌跡速度指令手段と、
    前記軌跡速度指令値、設定速度、および電動機の実角速度から換算した実接線速度を入力し、該軌跡速度指令値と設定速度を加算し、得られる速度から実接線速度を減算し、得られる軌跡速度偏差を出力する加減算器と、
    前記軌跡速度偏差を入力し、該軌跡速度偏差を時間積分し、得られる第1の位置偏差を出力する第1の積分器と、
    前記第1の位置偏差を入力し、該第1の位置偏差に第1の位置ゲイン定数を乗算し、得られる基本角速度指令値を角速度指令値として出力する第1の位置制御器と、
    前記角速度指令値および実角速度を入力し、該角速度指令値から実角速度を減算し、得られる角速度偏差を出力する第1の減算器と、
    前記角速度偏差を入力し、該角速度偏差に速度ゲイン定数を乗算し、得られる基本トルク指令値を出力する速度制御器とを備え、
    前記加工区間において、加工速度が設定速度に基づく速度に同調するように制御し、かつ、前記非加工区間において、非加工速度が軌跡速度指令値に基づくように軌跡制御することを特徴とするプレス制御装置。
  3. 前記軌跡速度指令手段は、
    設定速度を設定速度の最大値で除算し、得られる正規化設定速度を出力する第1の正規化演算器と、
    前記正規化設定速度を入力し、該正規化設定速度をサイクル時間で除算し、得られるサイクル時間当たりの正規化設定速度を出力する第2の正規化演算器と、
    前記サイクル時間当たりの正規化設定速度を入力し、該サイクル時間当たりの正規化設定速度を時間積分し、得られる加減速判定基準値を出力する第2の積分器と、
    前記加減速判定基準値を入力し、該加減速判定基準値を実効サイクル時間で除算し、得られる位相パターンを出力する位相パターン演算器と、
    前記位相パターンを入力し、回転状体のプレス一周長から設定長(設定速度をストローク数で除算して得られる値)を減算し、得られる値に前記位相パターンを乗算し、得られる軌跡位置指令値を出力する位置発生器と、
    前記軌跡位置指令値を入力し、該軌跡位置指令値を時間微分し、得られる軌跡速度指令値を出力する微分器と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載のプレス制御装置。
  4. 前記軌跡速度指令値および設定速度を入力し、
    該軌跡速度指令値を時間微分し、得られる加速度に制御対象モデルの慣性モーメントを乗算し、得られる値に第1の加速度フィードフォワード係数を乗算し、得られる値を速度ゲイン定数で除算し、その結果として得られる値に第1の1次遅れ要素を持たせた第1の加速度フィードフォワード量を算出し、
    前記軌跡速度指令値に第1の速度フィードフォワード係数を乗算し、その結果として得られる値に第1の1次遅れ要素を持たせた第1の速度フィードフォワード量を算出し、
    前記設定速度を時間微分し、得られる加速度に制御対象モデルの慣性モーメントを乗算し、得られる値に第2の加速度フィードフォワード係数を乗算し、得られる値を速度ゲイン定数で除算し、その結果として得られる値に第2の1次遅れ要素を持たせた第2の加速度フィードフォワード量を算出し、
    前記設定速度に第2の速度フィードフォワード係数を乗算し、得られる値に第2の1次遅れ要素を持たせた第2の速度フィードフォワード量を算出し、
    前記第1の加速度フィードフォワード量、第1の速度フィードフォワード量、第2の加速度フィードフォワード量および第2の速度フィードフォワード量を加算し、得られる加速度/速度フィードフォワード量を出力するフィードフォワード補償器と、
    前記加速度/速度フィードフォワード量および第1の位置制御器により出力される基本角速度指令値を入力し、該加速度/速度フィードフォワード量と基本角速度指令値を加算し、得られる角速度指令値を前記第1の減算器に出力する第1の加算器と、
    を備えることを特徴とする請求項2または3に記載のプレス制御装置。
  5. 前記基本トルク指令値および実角速度を入力し、負荷フィードフォワード量を出力する負荷フィードフォワード制御手段と、
    前記基本トルク指令値および負荷フィードフォワード量を入力し、該基本トルク指令値と前記負荷フィードフォワード量を加算し、得られるトルク指令値を出力する第2の加算器とを備えるプレス制御装置であって、
    前記負荷フィードフォワード制御手段は、
    基本トルク指令値を入力し、該基本トルク指令値を制御対象モデルの慣性モーメントで除算し、得られる値をさらに時間積分し、得られる修正角速度指令を出力する制御対象モデルと、
    前記修正角速度指令および実角速度を入力し、該修正角速度指令から実角速度を減算し、得られる第2の角速度偏差を出力する第2の減算器と、
    前記第2の角速度偏差を入力し、該第2の角速度偏差に負荷フィードフォワード係数を乗算し、得られる負荷フィードフォワード量を出力する負荷フィードフォワード制御器と、
    を備えることを特徴とする請求項2から4までのいずれか一項に記載のプレス制御装置。
  6. 前記軌跡速度指令手段は、さらに、
    前記第2の正規化演算器が出力するサイクル時間当たりの正規化設定速度を入力し、該正規化設定速度に整定時間を乗算し、得られる値に第3の1次遅れ要素を乗算し、得られる1次遅れ整定時間を出力する整定時間補償器と、
    前記第2の積分器が出力する加減速判定基準値に1次遅れ整定時間を加算し、得られる新たな加減速判定基準値を前記位相パターン演算器に出力する第3の加算器と、
    を備えることを特徴とする請求項3から5までのいずれか一項に記載のプレス制御装置。
  7. 前記被加工物を加工開始点から加工終了点まで加工するときのスライドの移動距離を回転状体における接線方向の距離に換算した加工距離を設定する加工距離設定器と、
    前記加工距離および前記設定速度発生器が発生する設定速度を入力し、補正加工速度を出力する加工速度可変手段と、
    前記設定速度および補正加工速度を入力し、前記加工速度可変手段を使用し、かつ回転状体が加工角度内にあるときに補正加工速度を出力し、前記加工速度可変手段を使用しないときに、または、前記加工速度可変手段を使用し、かつ回転状体が加工角度内にないときに、設定速度を出力する加工速度切替え手段とを備え、
    前記加減算器は、軌跡速度指令値、前記加工速度切替え手段が出力する設定速度または補正加工速度、および電動機の実角速度から換算した実接線速度を入力し、該軌跡速度指令値と設定速度または補正加工速度を加算し、得られる速度から実接線速度を減算し、得られる軌跡速度偏差を第1の積分器へ出力することを特徴とする請求項2から6までのいずれか一項に記載のプレス制御装置。
  8. 前記加工速度可変手段は、
    該加工速度可変手段が出力する補正加工速度を時間積分し、得られる移動量を出力する第3の積分器と、
    前記加工距離設定器が出力する加工距離および前記移動量を入力し、該加工距離から移動量を減算し、得られる第2の位置偏差を出力する第3の減算器と、
    前記第2の位置偏差を入力し、該第2の位置偏差に第2の位置ゲイン定数を乗算し、得られる速度を出力する第2の位置制御器と、
    前記設定速度発生器が発生する設定速度および第2の位置制御器が出力する速度を入力し、該速度をプラスリミット値とし、前記加工速度ゼロをマイナスリミット値として設定速度を制限し、補正前加工速度を出力するリミット回路と、
    前記補正前加工速度を入力し、該補正前加工速度を経過時間に対し遅延変化させた補正加工速度を出力する速度指令遅延回路と、
    を備えることを特徴とする請求項7に記載のプレス制御装置。

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